JP2005179210A - 毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 - Google Patents

毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、毛髪に対して長期間持続する変形を付与することができ、さらには毛髪へのダメージも小さい毛髪変形技術を提供する。
【解決手段】 本発明の毛髪変形剤組成物は、カルボジイミド系化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含むことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、毛髪に対してカール等の変形を付与する毛髪変形剤組成物、及び2剤混合型毛髪変形剤組成物、さらには、2剤混合型毛髪変形剤組成物用等として用いて好適な毛髪変形剤用組成物に関する。
毛髪に長期間持続するカール等の変形を付与する手段として、(1)アルカリ条件下にて、チオグリコール酸やシステイン等の還元剤を毛髪に接触させ、毛髪性ケラチン蛋白質のジスルフィド結合を切断した後、毛髪に変形を付与し、さらに、臭素酸ナトリウム等の酸化剤を接触させて切断した結合を再結合させるパーマネントウェーブ(以下単に「パーマ」と言う。)処理が知られている。
一時的な変形を付与する手段として、(2)軽度の還元剤、酸化剤等を含むスタイリング剤や、変形付与とドライヤーによる熱処理を同時に行うことで、毛髪内の水素結合の切断・再結合を行うスタイリングブローが知られている。
その他、毛髪の変形技術としては、(3)特定の有機酸(特定のスルホン酸やカルボン酸等)を毛髪内部に浸透させることで、毛髪自体を改質させて変形させる技術(特許文献1〜4)が提案されている。
また、毛髪の改質技術として、(4)毛髪のカルボキシル基を縮合剤とアミンで化学修飾して改質する技術(非特許文献1)が提案されている。
特許第3190792号公報 特許第2521632号公報 特開2003−261428号公報 特開2002−363042号公報 宇津ら、「毛髪へのカルシウムイオンの吸着現象に関する研究」、日本香粧品技術誌22、p.88、1988
しかしながら、(1)パーマ処理は、毛髪内のジスルフィド結合を切断・再結合させるため、毛髪へのダメージが大きい。特にカラーリングやブリーチ等により傷んだ髪に処理を行うと、損傷を進行させてしまう。そのため、髪形を気軽に変えるには適していない。(2)スタイリング剤やスタイリングブローでは、セット力が弱い傾向にあり、セットした髪形が湿度等の影響も受けやすい。加えて、良好なセット効果を得るには、美容師等の専門技術者による施術を要することもある。
(3)特許文献1、2に記載の技術では、特許文献4に記載されている如く、浸透促進効果を有する有機溶媒と併用しても変形持続効果が充分でなく、良好な持続性を得るには、髪へのダメージの大きいパーマ剤との併用が不可欠とされている。また、特許文献3に記載の技術では、洗髪によってセット力が著しく低下するため、髪形を維持するには、洗髪の度に毛髪を変形させる必要がある。
(4)非特許文献1には、毛髪の改質によりカルシウム捕捉能が変化したとの記載はあるが、カール等の変形付与については言及されていない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、毛髪に対して長期間持続する変形を付与することができ、さらには毛髪へのダメージも小さい毛髪変形技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討し、以下の発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)カルボジイミド系化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含むことを特徴とする毛髪変形剤組成物である。
この組成物においては、(2)成分(A)と成分(B)の配合モル比((A)/(B))が1/10〜10/1であることが好ましい。
また、本発明は、
(3)カルボジイミド系化合物(A)を含む第1剤と、カルボキシル基含有化合物(B)を含む第2剤とからなることを特徴とする2剤混合型毛髪変形剤組成物、
(4)カルボジイミド系化合物(A)を含むことを特徴とする毛髪変形剤用組成物である。
本明細書における「毛髪の変形」は、直毛状等の毛髪にカール等の変形を付与する場合の他、逆の処理、すなわちカール等の変形を付与した毛髪や天然ちぢれ毛等に対して、直毛状の変形を付与する場合も含まれるものとする。
本発明の毛髪変形技術によれば、パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、毛髪に対して長期間持続する変形を付与することができる。また、本発明の毛髪変形技術では、還元剤や酸化剤等にて、毛髪のジスルフィド結合等を切断・再結合させることなく、上記効果が得られるので、毛髪へのダメージも小さく、好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
「毛髪変形剤組成物」
本発明の毛髪変形剤組成物は、カルボジイミド系化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含有してなる。
(成分(A))
カルボジイミド系化合物(A)としては特に限定されないが、ジエチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジプロピルカルボジイミド、ジブチルカルボジイミド、ジペンチルカルボジイミド、ジヘキシルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチルイソプロピルカルボジイミド、エチルシクロヘキシルカルボジイミド、イソプロピルシクロヘキシルカルボジイミド、エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−イソプロピル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジエチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3―(3−ジメチルアミノエチル)カルボジイミド、1−ベンジル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−シクロヘキシル−3−(2−モルフォリノエチル)カルボジイミド、又はこれらの塩(塩酸塩、メソ−p−トルエンスルホン酸塩等)等が挙げられる。これらカルボジイミド系化合物(A)は1種又は2種以上を用いることができる。
中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、1−イソプロピル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩、1−シクロヘキシル−3−(2−モルフォリノエチル)カルボジイミド・メソ−p−トルエンスルホン酸塩等が特に好ましい。
(成分(B))
カルボキシル基含有化合物(B)としては特に限定されないが、炭素数2〜12のアミノ酸及びその誘導体、並びにこれらの塩、炭素数2〜12のカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。カルボキシル基含有化合物(B)としては特に、炭素数3〜12のモノカルボン酸、芳香環等の比較的大きな疎水基を有する化合物が好適である。カルボキシル基含有化合物(B)は1種又は2種以上を用いることができる。
ここで、「アミノ酸及びその誘導体」としては、グリシン、アラニン、アミノ酪酸、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、プロリン、シスチン等の中性アミノ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸、アルギニン、リシン、ヒスチジン、トリプトファン等の塩基性アミノ酸、グリシルグリシンやアラニルアラニン、グリシルアラニン等の2量体、グリシルグリシルグリシン、アラニルアラニルアラニン等の3量体、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノ−3−メチル安息香酸、2−アミノー4−メチル安息香酸、2−アミノー5−メチル安息香酸、2−アミノー6−メチル安息香酸、3−アミノ−2−メチル安息香酸、3−アミノー4―メチル安息香酸、3−アミノー5−メチル安息香酸、3−アミノー6−メチル安息香酸、4−アミノー2−メチル安息香酸、4−アミノ−3メチル安息香酸等のアミノ安息香酸類、N−メチルグリシン、N−エチルグリシン、N−アセチルグリシン、N−フェニルグリシン、N−エチルグリシン、N−メチルアラニン、N−アセチルアラニン、N−フェニルアラニン等のN−置換アミノ酸等が挙げられる。中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、バリン、トリプトファン等の疎水性アミノ酸が特に好ましい。
グリシン以外のアミノ酸では光学異性体が存在するが、本発明においてはD体、L体のいずれを用いても良い。また、アミノ基の位置は特に制限されないが、α―アミノ酸が特に好ましい。
アミノ酸及びその誘導体の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩、塩酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
「カルボン酸」としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、イソオクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、シクロヘキサン酸、安息香酸、メチル安息香酸、エチル安息香酸、イソプロピル安息香酸、ジメチル安息香酸、メチルフェニル酢酸、フェニルプロピオン酸、けい皮酸、グリオキシル酸、ピルビン酸、アセト酢酸、2−フランカルボン酸、3−フランカルボン酸等のモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、フェニルマロン酸等のジカルボン酸等が挙げられる。中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、炭素数3〜12のモノカルボン酸が特に好ましい。
カルボン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
「ヒドロキシカルボン酸」としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、酒石酸、クエン酸、2−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシイソブタン酸、2−ヒドロキシー2−メチルブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、2−ヒドロキシヘプタン酸、2−ヒドロキシオクタン酸、2−ヒドロキシノナン酸、2−ヒドロキシデカン酸、2−ヒドロキシウンデカン酸、11−ヒドロキシウンデカン酸、2−ヒドロキシドデカン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、ヒドロキシピバリン酸、グルコン酸、パンテトン酸、マンデル酸、アクロラクチン酸、3−フェニル乳酸等のヒドロキシモノカルボン酸、サリチル酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸等のモノヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、酒石酸等のヒドロキシジカルボン酸、クエン酸等のヒドロキシトリカルボン酸等が挙げられる。
中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、炭素数3〜12のヒドロキシモノカルボン酸が特に好ましい。
ヒドロキシカルボンの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
本発明者は、上記成分(A)及び成分(B)を配合することで、パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、毛髪に対して強固な変形を付与できること、また、毛髪に付与される変形は、湿気等の環境や繰り返し洗髪等に対しても安定であり、長期間に亘って持続することを見出している。
この機構については定かではないが、成分(A)と成分(B)を混合することで、成分(B)のカルボキシル基が活性化された成分(A)と(B)の複合体(活性エステル)が生成され、さらに、この複合体中の活性化されたカルボキシル基が、毛髪のペプチド鎖中に存在するアミノ基と縮合反応して、毛髪の表面〜内部にアミド結合を生成し、これによって、複合体が毛髪に化学的に強固に結合し、毛髪変形付与効果およびその長期持続効果が発現するものと推察される。
さらには、成分(B)として、プロピル基、ブチル基、芳香環等の疎水基を有する化合物を用いると、特に優れた毛髪変形付与効果および持続効果が発現し、高温高湿に曝される入浴等の過酷な条件下でも毛髪変形を保持することができる。これは、近接する毛髪に結合した複合体の疎水基同士の相互作用(疎水結合)によるものと推察される。
本発明の毛髪変形剤組成物において、成分(A)と成分(B)の配合モル比は特に限定されないが、1/10〜10/1が好ましく、1/5〜5/1が特に好ましい。
本発明者は、かかるモル比で配合することで、毛髪処理条件等によらず、毛髪変形付与効果およびその長期持続効果が安定的に発現することを見出している。これは、上記モル比で配合することで、前述した複合体が安定的にかつ効率良く生成されるためと推察される。
本発明の毛髪変形剤組成物において、成分(A)と成分(B)の各々の配合量は特に制限されないが、組成物総量に対して、成分(A)の配合量は0.05〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%が特に好ましく、成分(B)の配合量は0.05〜40質量%が好ましく、0.5〜20質量%が特に好ましい。
成分(A)と成分(B)の配合量が上記下限未満では、上記複合体が充分に生成されず、毛髪変形付与効果が不充分となる恐れがあり、上記上限を超えて配合してもそれ以上の毛髪変形付与効果の向上が得られず不経済である。
(他の成分)
本発明の毛髪変形剤組成物は、成分(A)及び成分(B)を必須とするものであるが、本発明の効果を逸脱しない範囲内において、必要に応じて、他の成分を配合することは差し支えない。
例えば、必要に応じて水を配合することができる。
また、成分(A)と成分(B)の混合を容易とする、これら成分の毛髪への浸透性を高めること等を目的として、必要に応じて有機溶剤を配合することができる。
用いて好適な有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等の炭素数1〜4のアルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリン等のジオールやトリオール;ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p−アニシルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2−ベンジロキシエタノール等の芳香族アルコール;メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;メチルグリセリンカーボネート、エチルグリセリンカーボネート、ビニルグリセリンカーボネート、n−プロピルグリセリンカーボネート、イソプロピルグリセリンカーボネート、アリルグリセリンカーボネート、n−ブチルグリセリンカーボネート、イソブチルグリセリンカーボネート、(1−メチルプロピル)グリセリンカーボネート、t−ブチルグリセリンカーボネート、フェニルグリセリンカーボネート等のアルキル、アルケニル、又は芳香族グリセリンカーボネート等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができ、水との混合溶媒とすることもできる。
中でも、浸透性、安全性、液性、臭気等の観点から、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシメタノール、フェノキシエタノール等が好ましい。
有機溶剤の配合量は特に限定されないが、本発明の毛髪変形剤組成物中、0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%が特に好ましい。
本発明の毛髪変形剤組成物のpHは限定されないが、本発明者は、少なくとも毛髪処理時に中性〜アルカリ性領域となるように調整することで高い効力を発揮することを見出している。好ましくはpH5〜12であり、特に好ましくはpH6〜10である。かかるpHとするには、公知のpH調整剤(例えば、塩酸、硫酸、リン酸等の酸性化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリ性化合物等)を必要に応じて適宜配合すればよい。
その他、必要に応じて、無機塩、界面活性剤、油剤、高級アルコール、香料、パール化剤、色素、染料、金属キレート剤、粘度調整剤、動植物抽出剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、漂白剤、抗フケ剤、殺菌剤、養毛剤、安定化剤、ビタミン類等の薬効剤、血行促進剤、収斂剤等を適宜配合できる。
また、本発明の毛髪変形剤組成物にて処理した毛髪の風合いは非常に良好であるが、風合いのさらなる向上や風合いのコントロール等を目的として、カチオン化セルロース等の高分子化合物や、ジメチルポリシロキサンやアミノ変性シリコーン等のシリコーン誘導体等を適宜配合することも差し支えない。
本発明の毛髪変形剤組成物は、常法に従い、構成成分(必須成分と必要に応じて任意成分)を適宜配合、混合して調製できる。
本発明の毛髪変形剤組成物は、液状(水溶液やエタノール溶液等)、クリーム状、ゲル状、液晶状、固状等、いかなる剤形を呈するものであっても良い。また、エアゾール容器等に収容することで、泡状として使用することもできる。
本発明の毛髪変形剤組成物は、適宜容器に収容され、保存及び使用される。容器は通常使用されるものをそのまま利用でき、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、エバール等の汎用プラスチック容器や、ガラス容器、アルミニウム、鉄等の金属容器、又はこれらを複合した容器等が用いられる。
(毛髪変形方法)
以下、本発明の毛髪変形剤組成物を用いた毛髪変形方法について簡単に説明する。
処理する毛髪は乾燥状態でも良いし、洗髪後等の湿潤状態でも構わない。
毛髪変形は、本発明の毛髪変形剤組成物を毛髪に接触させる処理と、毛髪に機械的な変形を付与する処理とにより実施できる。これらの処理順序は問わない。また、同時に実施することも差し支えない。毛髪に接触させた組成物は、成分が毛髪に吸着しさえすれば良いので、機械的な変形付与前に洗い流すことも差し支えない。
組成物の毛髪への接触方法としては特に限定されないが、組成物を直接毛髪に塗布する、組成物又はその希釈液中に毛髪を浸漬させる等が挙げられる。
また、成分の毛髪への浸透性が高まることから、室温以上(好ましくは30〜160℃、より好ましくは35〜150℃、特に好ましくは40〜140℃)に加温して処理することが好ましい。なお、組成物及び/又は毛髪をあらかじめ加温しておいても良いし、組成物を毛髪に接触させた後、双方を加温しても良い。
加温手段は特に限定されず、直接熱を与えるもの、超音波、赤外線、電磁波等を照射することで熱を発生させるもの等が使用できる。具体的には、電子レンジ、オーブン、ヘアアイロン、ドライヤー(熱のみを与える通常のドライヤー、スチームドライヤー、マイナスイオンドライヤー等)、コテ、スチーマー、ウォーマー等の加熱機能を有する電気器具や、蛍光灯、白熱灯等の照明器具、温熱シート、発熱ジェル等の発熱体等が挙げられる。また、毛髪にヘアキャップを被せるだけでも、加温効果が得られる。
本発明の毛髪変形剤組成物は、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアトリートメント、ブロー剤、ヘアローション、ヘアクリーム、スタイリング剤、カラーリング剤、ブリーチ剤等の他の毛髪処理剤と適宜併用することも差し支えない。
また、本発明の毛髪変形剤組成物は、これらの毛髪処理剤を兼ねることもできる。例えば、洗髪成分等を配合することで、毛髪変形機能を有するシャンプー等として利用することができる。
本発明の毛髪変形剤組成物によれば、成分(A)と成分(B)とを配合する構成としたので、上記したように、パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、毛髪に対して強固な変形を付与することができる。また、毛髪に付与される変形は、湿気等の環境や繰り返し洗髪等に対しても安定であり、長期間に亘って持続する。
さらに、本発明の毛髪変形剤組成物では、還元剤や酸化剤等にて、毛髪のジスルフィド結合等を切断・再結合させるものではなく、新たな結合を生成することで毛髪に変形を付与するものであるので、毛髪へのダメージ(強度低下、損傷等)を与えることもない。したがって、処理後の毛髪の風合いも良好である。
「2剤混合型毛髪変形剤組成物」
毛髪変形付与にあたっては、毛髪に対して、成分(A)と成分(B)とを接触させることができれば良いので、本発明は、上記の1剤型毛髪変形剤組成物の他、2剤混合型毛髪変形剤組成物にも適用できる。
すなわち、本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は、カルボジイミド系化合物(A)を含む第1剤と、カルボキシル基含有化合物(B)を含む第2剤とからなることを特徴とするものである。
また、第1剤である成分(A)を含む組成物は、これ自体が毛髪変形剤用組成物として新規なものである。
本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は、2剤が接触しない状態で保存等され、使用時に2剤を毛髪に接触させて処理を行うものである。なお、毛髪変形処理を行うにあたっては、あらかじめ2剤を混合してから毛髪に接触させても良いし、2剤を同時に毛髪に接触させ、毛髪上で混合させても良いし、2剤を順次毛髪に接触させても良い。但し、複合体を安定的に生成するには、成分(A)と成分(B)をあらかじめ混合しておくことが好ましい。
本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は1剤型と同様、適宜容器に収容され、保存及び使用される。但し、2剤が互いに接触しない状態で収容される。例えば、2剤が別容器に収容されたものや、2剤が1つの容器に設けられた複数の収容室に分けて収容されたもの等が具体的に挙げられる。
本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は、上記の1剤型毛髪変形剤組成物を調製して使用するものであるので、言うまでもなく1剤型と同様の効果を呈するものである。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1〜12)
表1に示す組成の1剤型毛髪変形剤組成物を調製した。表中、配合量の単位は質量%を示す。なお、pH調整剤として、水酸化ナトリウム又は塩酸を使用し、いずれの組成物もpHを8に調整した。
(評価項目及び評価方法)
[変形付与力]
試験時までにコールドパーマやブリーチ等の美容処理を施していない長さ25cmの女性の直線状の毛髪20本を用意し、これらを束にして、直径1cmのガラス製ロッドに7〜8周巻き付けて固定し、調製した各毛髪変形剤組成物の2倍水希釈液中に50℃で30分間浸漬させた。次に、水道水にて1分間水洗した後、ドライヤーで乾燥し、毛髪をロッドから取り外した。最後に、20℃の水道水に5分間浸漬させ、自然乾燥させた。以上のようにして、毛髪にカールを付与した。カールピッチを測定し、下記基準にて変形付与力を評価した。カールピッチが小さい程、変形付与力が強いことを意味する。
<評価基準>
◎:平均カールピッチが2.5cm未満。
○:平均カールピッチが2.5cm以上5cm未満。
×:平均カールピッチが5cm以上。
[持続性]
上記評価で◎又は○の評価結果が得られた毛髪束を、常温(25℃)で、1質量%ラウリルアルコールエトキシエーテルサルフェートナトリウム塩(エトキシ基の平均付加モル数3)水溶液に5分間浸漬させた。その後、30秒間流水で水洗し、自然乾燥させた。以上のように処理した後、カールピッチを測定し、その伸び量から下記基準にて持続性を評価した。なお、「伸び量」は、(持続性評価後の平均カールピッチ)−(持続性評価前(変形付与力評価後)の平均カールピッチ)を意味する。
<評価基準>
◎:平均カールピッチの伸び量が0.5cm未満。
○:平均カールピッチの伸び量が0.5cm以上1cm未満。
×:平均カールピッチの伸び量が1cm以上。
(結果)
結果を表1に合わせて示す。
表に示すように、カルボジイミド系化合物(A)であるEDC又はCDIと、カルボキシル基含有化合物(B)である、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、アラニン、2−アミノ安息香酸、酪酸、3−フェニルプロピオン酸、3−フェニル乳酸、フェニルマロン酸のうちいずれかとを配合した実施例1〜12では、いずれの毛髪変形剤組成物も良好な毛髪変形付与力を呈し、毛髪に付与された変形は洗髪に相当する処理を行っても保持され、持続性も良好であった。
Figure 2005179210
本発明の毛髪変形技術は、直毛状等の毛髪にカール等の変形を付与したり、カール等の変形を付与した毛髪や天然ちぢれ毛等に対して、直毛状の変形を付与する毛髪変形処理に好適に用いられる。
本発明の毛髪変形技術は、毛髪変形機能のみを呈する毛髪変形剤の他、毛髪変形機能を有する各種毛髪処理剤(シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアトリートメント、ブロー剤、ヘアローション、ヘアクリーム、スタイリング剤、カラーリング剤、ブリーチ剤等)としても好適に利用できる。

Claims (4)

  1. カルボジイミド系化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含むことを特徴とする毛髪変形剤組成物。
  2. 成分(A)と成分(B)の配合モル比((A)/(B))が1/10〜10/1であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪変形剤組成物。
  3. カルボジイミド系化合物(A)を含む第1剤と、カルボキシル基含有化合物(B)を含む第2剤とからなることを特徴とする2剤混合型毛髪変形剤組成物。
  4. カルボジイミド系化合物(A)を含むことを特徴とする毛髪変形剤用組成物。
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