JP2005179274A - 毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 - Google Patents
毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005179274A JP2005179274A JP2003423217A JP2003423217A JP2005179274A JP 2005179274 A JP2005179274 A JP 2005179274A JP 2003423217 A JP2003423217 A JP 2003423217A JP 2003423217 A JP2003423217 A JP 2003423217A JP 2005179274 A JP2005179274 A JP 2005179274A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hair
- acid
- deformation
- composition
- agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Abstract
【課題】 簡便に毛髪変形を付与することができ、毛髪へのダメージも小さい毛髪変形技術を提供する。髪色・髪質を変化させることなく、一度施術するだけで、毛髪を自在に繰り返し変形させることが可能な毛髪変形技術を提供する。
【解決手段】 本発明の毛髪変形剤組成物は、イソオキサゾリウム化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含むことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の毛髪変形剤組成物は、イソオキサゾリウム化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含むことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、毛髪に対してカール等の変形を付与する毛髪変形剤組成物、及び2剤混合型毛髪変形剤組成物、さらには、2剤混合型毛髪変形剤組成物用等として用いて好適な毛髪変形剤用組成物に関する。
毛髪に長期間持続するカール等の変形を付与する手段として、(1)アルカリ条件下にて、チオグリコール酸やシステイン等の還元剤を毛髪に接触させ、毛髪性ケラチン蛋白質のジスルフィド結合を切断した後、毛髪に変形を付与し、さらに、臭素酸ナトリウム等の酸化剤を接触させて切断した結合を再結合させるパーマネントウェーブ(以下単に「パーマ」と言う。)処理が知られている。
一時的な変形を付与する手段として、(2)軽度の還元剤、酸化剤等を含むスタイリング剤や、変形付与とドライヤーによる熱処理を同時に行うことで、毛髪内の水素結合の切断・再結合を行うスタイリングブローが知られている。
その他、毛髪の変形技術としては、(3)特定の有機酸(特定のスルホン酸やカルボン酸等)を毛髪内部に浸透させることで、毛髪自体を改質させて変形させる技術(特許文献1、2)が提案されている。
さらに、(4)特定のスルホン酸やカルボン酸を毛髪内部に一度浸透させれば、その後、温湯や加温スチーム等を用いるだけで、毛髪を自在に繰り返し変形できることが報告されている(特許文献3)。
特許第3190792号公報
特許第2521632号公報
特開2003−261428号公報
特開2002−363042号公報
一時的な変形を付与する手段として、(2)軽度の還元剤、酸化剤等を含むスタイリング剤や、変形付与とドライヤーによる熱処理を同時に行うことで、毛髪内の水素結合の切断・再結合を行うスタイリングブローが知られている。
その他、毛髪の変形技術としては、(3)特定の有機酸(特定のスルホン酸やカルボン酸等)を毛髪内部に浸透させることで、毛髪自体を改質させて変形させる技術(特許文献1、2)が提案されている。
さらに、(4)特定のスルホン酸やカルボン酸を毛髪内部に一度浸透させれば、その後、温湯や加温スチーム等を用いるだけで、毛髪を自在に繰り返し変形できることが報告されている(特許文献3)。
しかしながら、(1)パーマ処理は、毛髪内のジスルフィド結合を切断・再結合させるため、毛髪へのダメージが大きい。特にカラーリングやブリーチ等により傷んだ髪に処理を行うと、損傷を進行させてしまう。そのため、髪形を気軽に変えるには適していない。(2)スタイリング剤やスタイリングブローでは、セット力が弱い傾向にあり、セットした髪形が湿気や雨等の影響も受けやすい。加えて、良好なセット効果を得るには、美容師等の専門技術者による施術を要することもある。
(3)特許文献1、2に記載の技術も、特開2002−363042号公報(特許文献4)に記載されている如く、浸透促進効果を有する有機溶媒と併用してもセット力が弱く、良好なセット効果を得るには、髪へのダメージの大きいパーマ剤との併用が不可欠とされている。
(4)特許文献3に記載の技術は、毛髪が着色したり硬くなるなどの不具合があり、かかる不具合がなく、一度施術するだけで、毛髪を自在に繰り返し変形させることが可能な毛髪変形技術は報告されていない。
(3)特許文献1、2に記載の技術も、特開2002−363042号公報(特許文献4)に記載されている如く、浸透促進効果を有する有機溶媒と併用してもセット力が弱く、良好なセット効果を得るには、髪へのダメージの大きいパーマ剤との併用が不可欠とされている。
(4)特許文献3に記載の技術は、毛髪が着色したり硬くなるなどの不具合があり、かかる不具合がなく、一度施術するだけで、毛髪を自在に繰り返し変形させることが可能な毛髪変形技術は報告されていない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、湿気や雨等の環境に対して安定な毛髪変形を付与することができ、さらには毛髪へのダメージも小さい毛髪変形技術を提供することを目的とする。また、髪色・髪質を変化させることなく、一度施術するだけで、毛髪を自在に繰り返し変形させることが可能な毛髪変形技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討し、以下の発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)イソオキサゾリウム化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含むことを特徴とする毛髪変形剤組成物である。
この組成物においては、(2)成分(A)と成分(B)の配合モル比((A)/(B))が1/10〜10/1であることが好ましい。
また、本発明は、
(3)イソオキサゾリウム化合物(A)を含む第1剤と、カルボキシル基含有化合物(B)を含む第2剤とからなることを特徴とする2剤混合型毛髪変形剤組成物、
(4)イソオキサゾリウム化合物(A)を含むことを特徴とする毛髪変形剤用組成物である。
本明細書における「毛髪の変形」は、直毛状等の毛髪にカール等の変形を付与する場合の他、逆の処理、すなわちカール等の変形を付与した毛髪や天然ちぢれ毛等に対して、直毛状の変形を付与する場合も含まれるものとする。
すなわち、本発明は、
(1)イソオキサゾリウム化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含むことを特徴とする毛髪変形剤組成物である。
この組成物においては、(2)成分(A)と成分(B)の配合モル比((A)/(B))が1/10〜10/1であることが好ましい。
また、本発明は、
(3)イソオキサゾリウム化合物(A)を含む第1剤と、カルボキシル基含有化合物(B)を含む第2剤とからなることを特徴とする2剤混合型毛髪変形剤組成物、
(4)イソオキサゾリウム化合物(A)を含むことを特徴とする毛髪変形剤用組成物である。
本明細書における「毛髪の変形」は、直毛状等の毛髪にカール等の変形を付与する場合の他、逆の処理、すなわちカール等の変形を付与した毛髪や天然ちぢれ毛等に対して、直毛状の変形を付与する場合も含まれるものとする。
本発明の毛髪変形技術によれば、パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、湿気や雨等の環境に対して安定な毛髪変形を付与することができる。本発明の毛髪変形技術では、還元剤や酸化剤等にて、毛髪のジスルフィド結合等を切断・再結合させることなく、上記効果が得られるので、毛髪へのダメージも小さく、好適である。また、髪色・髪質を変化させることもない。さらに、本発明の毛髪変形技術によれば、付与した変形の解除も容易であり、さらには、一度施術するだけで、毛髪を自在に繰り返し変形させることもできる。
以下、本発明を詳細に説明する。
「毛髪変形剤組成物」
本発明の毛髪変形剤組成物は、イソオキサゾリウム化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含有してなる。
「毛髪変形剤組成物」
本発明の毛髪変形剤組成物は、イソオキサゾリウム化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含有してなる。
(成分(A))
イソオキサゾリウム化合物(A)としては特に限定されないが、N−メチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート、N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート、N−プロピル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート、N−イソプロピル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート、2−t−ブチル−5−メチルイソオキサゾリウム・パークロレート等が挙げられる。これらイソオキサゾリウム化合物(A)は1種又は2種以上を用いることができる。
中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート等が好ましい。
イソオキサゾリウム化合物(A)としては特に限定されないが、N−メチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート、N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート、N−プロピル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート、N−イソプロピル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート、2−t−ブチル−5−メチルイソオキサゾリウム・パークロレート等が挙げられる。これらイソオキサゾリウム化合物(A)は1種又は2種以上を用いることができる。
中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネート等が好ましい。
(成分(B))
カルボキシル基含有化合物(B)としては特に限定されないが、炭素数2〜12のアミノ酸及びその誘導体、並びにこれらの塩、炭素数2〜12のカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。カルボキシル基含有化合物(B)は1種又は2種以上を用いることができる。
カルボキシル基含有化合物(B)としては特に限定されないが、炭素数2〜12のアミノ酸及びその誘導体、並びにこれらの塩、炭素数2〜12のカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。カルボキシル基含有化合物(B)は1種又は2種以上を用いることができる。
ここで、「アミノ酸及びその誘導体」としては、グリシン、アラニン、アミノ酪酸、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、プロリン、シスチン等の中性アミノ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸、アルギニン、リシン、ヒスチジン、トリプトファン等の塩基性アミノ酸、グリシルグリシンやアラニルアラニン、グリシルアラニン等の2量体、グリシルグリシルグリシン、アラニルアラニルアラニン等の3量体、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノ−3−メチル安息香酸、2−アミノー4−メチル安息香酸、2−アミノー5−メチル安息香酸、2−アミノー6−メチル安息香酸、3−アミノ−2−メチル安息香酸、3−アミノー4―メチル安息香酸、3−アミノー5−メチル安息香酸、3−アミノー6−メチル安息香酸、4−アミノー2−メチル安息香酸、4−アミノ−3メチル安息香酸等のアミノ安息香酸類、N−メチルグリシン、N−エチルグリシン、N−アセチルグリシン、N−フェニルグリシン、N−エチルグリシン、N−メチルアラニン、N−アセチルアラニン、N−フェニルアラニン等のN−置換アミノ酸等が挙げられる。中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、バリン、トリプトファン等の疎水性アミノ酸が特に好ましい。
グリシン以外のアミノ酸では光学異性体が存在するが、本発明においてはD体、L体のいずれを用いても良い。また、アミノ基の位置は特に制限されないが、α―アミノ酸が特に好ましい。
アミノ酸及びその誘導体の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩、塩酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
グリシン以外のアミノ酸では光学異性体が存在するが、本発明においてはD体、L体のいずれを用いても良い。また、アミノ基の位置は特に制限されないが、α―アミノ酸が特に好ましい。
アミノ酸及びその誘導体の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩、塩酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
「カルボン酸」としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、イソオクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、シクロヘキサン酸、安息香酸、メチル安息香酸、エチル安息香酸、イソプロピル安息香酸、ジメチル安息香酸、メチルフェニル酢酸、フェニルプロピオン酸、けい皮酸、グリオキシル酸、ピルビン酸、アセト酢酸、2−フランカルボン酸、3−フランカルボン酸等のモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、フェニルマロン酸等のジカルボン酸等が挙げられる。中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、炭素数3〜10のモノカルボン酸が特に好ましい。
カルボン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
カルボン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
「ヒドロキシカルボン酸」としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、酒石酸、クエン酸、2−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシイソブタン酸、2−ヒドロキシー2−メチルブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、2−ヒドロキシヘプタン酸、2−ヒドロキシオクタン酸、2−ヒドロキシノナン酸、2−ヒドロキシデカン酸、2−ヒドロキシウンデカン酸、11−ヒドロキシウンデカン酸、2−ヒドロキシドデカン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、ヒドロキシピバリン酸、グルコン酸、パンテトン酸、マンデル酸、アクロラクチン酸、3−フェニル乳酸等のヒドロキシモノカルボン酸、サリチル酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸等のモノヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、酒石酸等のヒドロキシジカルボン酸、クエン酸等のヒドロキシトリカルボン酸等が挙げられる。
中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、炭素数3〜10のヒドロキシモノカルボン酸が特に好ましい。
ヒドロキシカルボンの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
中でも、高い毛髪変形効果が得られることから、炭素数3〜10のヒドロキシモノカルボン酸が特に好ましい。
ヒドロキシカルボンの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
本発明者は、上記成分(A)及び成分(B)を配合することで、(i)パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、毛髪に対して良好な変形を付与できること、(ii)髪色や髪質に影響を与えないこと、(iii)毛髪に付与される変形は、湿気や雨等の環境に対して安定であることを見出している。また、(iv)毛髪に付与される変形は、加温及び加湿処理等により簡易に解除できること、(v)一度施術するだけで、毛髪変形剤組成物を再使用することなく、変形付与/変形解除を繰り返し実施することができ、毛髪を自在に繰り返し変形させることができることを見出している。
機構については定かではないが、以下のように推察される。
成分(A)と成分(B)を混合することで、成分(B)のカルボキシル基が活性化された成分(A)と(B)の複合体(活性エステル)が生成され、さらに、この複合体が、毛髪内部の親水性部位(ペプチド結合、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、アミド基等)との間でイオン結合又は水素結合を生成し、毛髪内部の疎水性部位(アルキル基、アリール基、フェニル基等)との間で疎水結合を生成することで、毛髪に吸着し、毛髪変形付与効果が発現するものと推察される。
この結合は、湿気や雨等の環境に対しては安定である。しかしながら、この結合は、静電的作用によるイオン結合、水素結合、疎水結合によるものであり、化学結合と異なり比較的弱く、加温及び加湿処理等によって簡易に結合が切れるため、変形を容易に解除できると推察される。また、加温及び加湿処理等で処理しても、複合体自体は毛髪間に残存するので、毛髪変形剤組成物を再使用しなくても、機械的変形の付与、乾燥等の処理を施すだけで、残存した複合体が毛髪と再結合するため、変形付与/変形解除を繰り返し実施することができると推察される。
なお、変形付与/変形解除は、成分が毛髪間にとどまっている限り、繰り返し実施できるが、繰り返す毎に成分は徐々に脱落するため、変形付与効果は相対的に低下していく傾向にある。
成分(A)と成分(B)を混合することで、成分(B)のカルボキシル基が活性化された成分(A)と(B)の複合体(活性エステル)が生成され、さらに、この複合体が、毛髪内部の親水性部位(ペプチド結合、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、アミド基等)との間でイオン結合又は水素結合を生成し、毛髪内部の疎水性部位(アルキル基、アリール基、フェニル基等)との間で疎水結合を生成することで、毛髪に吸着し、毛髪変形付与効果が発現するものと推察される。
この結合は、湿気や雨等の環境に対しては安定である。しかしながら、この結合は、静電的作用によるイオン結合、水素結合、疎水結合によるものであり、化学結合と異なり比較的弱く、加温及び加湿処理等によって簡易に結合が切れるため、変形を容易に解除できると推察される。また、加温及び加湿処理等で処理しても、複合体自体は毛髪間に残存するので、毛髪変形剤組成物を再使用しなくても、機械的変形の付与、乾燥等の処理を施すだけで、残存した複合体が毛髪と再結合するため、変形付与/変形解除を繰り返し実施することができると推察される。
なお、変形付与/変形解除は、成分が毛髪間にとどまっている限り、繰り返し実施できるが、繰り返す毎に成分は徐々に脱落するため、変形付与効果は相対的に低下していく傾向にある。
本発明の毛髪変形剤組成物において、成分(A)と成分(B)の配合モル比は特に限定されないが、1/10〜10/1が好ましく、1/5〜5/1が特に好ましい。
本発明者は、かかるモル比で配合することで、毛髪処理条件等によらず、毛髪変形付与効果が安定的に発現することを見出している。これは、上記モル比で配合することで、前述した複合体が安定的にかつ効率良く生成されるためと推察される。
本発明者は、かかるモル比で配合することで、毛髪処理条件等によらず、毛髪変形付与効果が安定的に発現することを見出している。これは、上記モル比で配合することで、前述した複合体が安定的にかつ効率良く生成されるためと推察される。
本発明の毛髪変形剤組成物において、成分(A)と成分(B)の各々の配合量は特に制限されないが、組成物総量に対して、成分(A)の配合量は0.05〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%が特に好ましく、成分(B)の配合量は0.05〜40質量%が好ましく、0.5〜20質量%が特に好ましい。
成分(A)と成分(B)の配合量が上記下限未満では、上記複合体が充分に生成されず、毛髪変形付与効果が不充分となる恐れがあり、上記上限を超えて配合してもそれ以上の毛髪変形付与効果の向上が得られず不経済である。
成分(A)と成分(B)の配合量が上記下限未満では、上記複合体が充分に生成されず、毛髪変形付与効果が不充分となる恐れがあり、上記上限を超えて配合してもそれ以上の毛髪変形付与効果の向上が得られず不経済である。
(他の成分)
本発明の毛髪変形剤組成物は、成分(A)及び成分(B)を必須とするものであるが、本発明の効果を逸脱しない範囲内において、必要に応じて、他の成分を配合することは差し支えない。
例えば、必要に応じて水を配合することができる。
また、成分(A)と成分(B)の毛髪への浸透性を高めること等を目的として、必要に応じて有機溶剤を配合することができる。
用いて好適な有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等の炭素数1〜4のアルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリン等のジオールやトリオール;ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p−アニシルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2−ベンジロキシエタノール等の芳香族アルコール;メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;メチルグリセリンカーボネート、エチルグリセリンカーボネート、ビニルグリセリンカーボネート、n−プロピルグリセリンカーボネート、イソプロピルグリセリンカーボネート、アリルグリセリンカーボネート、n−ブチルグリセリンカーボネート、イソブチルグリセリンカーボネート、(1−メチルプロピル)グリセリンカーボネート、t−ブチルグリセリンカーボネート、フェニルグリセリンカーボネート等のアルキル、アルケニル、又は芳香族グリセリンカーボネート等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができ、水との混合溶媒とすることもできる。
中でも、浸透性、安全性、液性、臭気等の観点から、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシメタノール、フェノキシエタノール等が好ましい。
有機溶剤の配合量は特に限定されないが、本発明の毛髪変形剤組成物中、0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%が特に好ましい。
本発明の毛髪変形剤組成物は、成分(A)及び成分(B)を必須とするものであるが、本発明の効果を逸脱しない範囲内において、必要に応じて、他の成分を配合することは差し支えない。
例えば、必要に応じて水を配合することができる。
また、成分(A)と成分(B)の毛髪への浸透性を高めること等を目的として、必要に応じて有機溶剤を配合することができる。
用いて好適な有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等の炭素数1〜4のアルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリン等のジオールやトリオール;ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p−アニシルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2−ベンジロキシエタノール等の芳香族アルコール;メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;メチルグリセリンカーボネート、エチルグリセリンカーボネート、ビニルグリセリンカーボネート、n−プロピルグリセリンカーボネート、イソプロピルグリセリンカーボネート、アリルグリセリンカーボネート、n−ブチルグリセリンカーボネート、イソブチルグリセリンカーボネート、(1−メチルプロピル)グリセリンカーボネート、t−ブチルグリセリンカーボネート、フェニルグリセリンカーボネート等のアルキル、アルケニル、又は芳香族グリセリンカーボネート等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができ、水との混合溶媒とすることもできる。
中でも、浸透性、安全性、液性、臭気等の観点から、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシメタノール、フェノキシエタノール等が好ましい。
有機溶剤の配合量は特に限定されないが、本発明の毛髪変形剤組成物中、0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%が特に好ましい。
本発明の毛髪変形剤組成物のpHは限定されないが、本発明者は、少なくとも毛髪処理時に中性〜酸性領域となるように調整することで高い効力を発揮することを見出している。好ましくはpH1〜7であり、特に好ましくはpH2〜5である。かかるpHとするには、公知のpH調整剤(例えば、塩酸、硫酸等の酸性化合物等)を必要に応じて適宜配合すればよい。
その他、必要に応じて、無機塩、界面活性剤、油剤、高級アルコール、香料、パール化剤、色素、染料、金属キレート剤、粘度調整剤、動植物抽出剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、漂白剤、抗フケ剤、殺菌剤、養毛剤、安定化剤、ビタミン類等の薬効剤、血行促進剤、収斂剤等を適宜配合できる。
また、本発明の毛髪変形剤組成物にて処理した毛髪の風合いは非常に良好であるが、風合いのさらなる向上や風合いのコントロール等を目的として、カチオン化セルロース等の高分子化合物や、ジメチルポリシロキサンやアミノ変性シリコーン等のシリコーン誘導体等を適宜配合することも差し支えない。
また、本発明の毛髪変形剤組成物にて処理した毛髪の風合いは非常に良好であるが、風合いのさらなる向上や風合いのコントロール等を目的として、カチオン化セルロース等の高分子化合物や、ジメチルポリシロキサンやアミノ変性シリコーン等のシリコーン誘導体等を適宜配合することも差し支えない。
本発明の毛髪変形剤組成物は、常法に従い、構成成分(必須成分と必要に応じて任意成分)を適宜配合、混合して調製できる。
本発明の毛髪変形剤組成物は、液状(水溶液やエタノール溶液等)、クリーム状、ゲル状、液晶状、固状等、いかなる剤形を呈するものであっても良い。また、エアゾール容器等に収容することで、泡状として使用することもできる。
本発明の毛髪変形剤組成物は、液状(水溶液やエタノール溶液等)、クリーム状、ゲル状、液晶状、固状等、いかなる剤形を呈するものであっても良い。また、エアゾール容器等に収容することで、泡状として使用することもできる。
本発明の毛髪変形剤組成物は、適宜容器に収容され、保存及び使用される。容器は通常使用されるものをそのまま利用でき、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、エバール等の汎用プラスチック容器や、ガラス容器、アルミニウム、鉄等の金属容器、又はこれらを複合した容器等が用いられる。
(使用方法)
以下、本発明の毛髪変形剤組成物の使用方法について簡単に説明する。
処理する毛髪は乾燥状態でも良いし、洗髪後等の湿潤状態でも構わない。
毛髪変形は、本発明の毛髪変形剤組成物を毛髪に接触させる処理と、毛髪に機械的な変形を付与する処理とにより実施できる。これらの処理順序は問わない。また、同時に実施することも差し支えない。毛髪に接触させた組成物は、成分が毛髪に吸着しさえすれば良いので、機械的な変形付与前に洗い流すことも差し支えない。
以下、本発明の毛髪変形剤組成物の使用方法について簡単に説明する。
処理する毛髪は乾燥状態でも良いし、洗髪後等の湿潤状態でも構わない。
毛髪変形は、本発明の毛髪変形剤組成物を毛髪に接触させる処理と、毛髪に機械的な変形を付与する処理とにより実施できる。これらの処理順序は問わない。また、同時に実施することも差し支えない。毛髪に接触させた組成物は、成分が毛髪に吸着しさえすれば良いので、機械的な変形付与前に洗い流すことも差し支えない。
組成物の毛髪への接触方法としては特に限定されないが、組成物を直接毛髪に塗布する、組成物又はその希釈液中に毛髪を浸漬させる等が挙げられる。
また、成分の毛髪への浸透性が高まることから、室温以上(好ましくは30〜160℃、より好ましくは35〜150℃、特に好ましくは40〜140℃)に加温して処理することが好ましい。なお、組成物及び/又は毛髪をあらかじめ加温しておいても良いし、組成物を毛髪に接触させた後、双方を加温しても良い。
加温手段は特に限定されず、直接熱を与えるもの、超音波、赤外線、電磁波等を照射することで熱を発生させるもの等が使用できる。具体的には、電子レンジ、オーブン、アイロン、ドライヤー(熱のみを与える通常のドライヤー、スチームドライヤー、マイナスイオンドライヤー等)、コテ、スチーマー、ウォーマー等の加熱機能を有する電気器具や、蛍光灯、白熱灯等の照明器具、温熱シート、発熱ジェル等の発熱体等が挙げられる。また、毛髪にヘアキャップを被せるだけでも、加温効果が得られる。
また、成分の毛髪への浸透性が高まることから、室温以上(好ましくは30〜160℃、より好ましくは35〜150℃、特に好ましくは40〜140℃)に加温して処理することが好ましい。なお、組成物及び/又は毛髪をあらかじめ加温しておいても良いし、組成物を毛髪に接触させた後、双方を加温しても良い。
加温手段は特に限定されず、直接熱を与えるもの、超音波、赤外線、電磁波等を照射することで熱を発生させるもの等が使用できる。具体的には、電子レンジ、オーブン、アイロン、ドライヤー(熱のみを与える通常のドライヤー、スチームドライヤー、マイナスイオンドライヤー等)、コテ、スチーマー、ウォーマー等の加熱機能を有する電気器具や、蛍光灯、白熱灯等の照明器具、温熱シート、発熱ジェル等の発熱体等が挙げられる。また、毛髪にヘアキャップを被せるだけでも、加温効果が得られる。
本発明の毛髪変形剤組成物を用いて付与された毛髪変形は、湿気や雨等の環境に対しては安定であるが、簡易に解除することができる。すなわち、櫛等にて毛髪を強制的に延伸させながらドライヤー等で乾燥するなどの処理を行うことなく、加温及び加湿処理等を施すだけで簡易に解除することができる。加温及び加湿処理としては、例えば、毛髪に温水や加温スチームを接触させたり、毛髪を湿潤させた後、ヘアアイロン等で加温するなどの処理が挙げられる。処理温度は特に限定されないが、30〜160℃が好ましく、35〜150℃がより好ましく、40〜140℃が特に好ましい。
さらに、変形を解除した場合、毛髪変形剤組成物を再使用することなく、はじめに付与したのと同一又は非同一の変形を簡易に再付与することができる。
再変形付与は、毛髪を湿潤状態とする処理と、機械的変形を付与する処理と、乾燥処理によって実施できる。具体的手順としては、例えば、湿潤状態とした毛髪に機械的変形を付与しながら乾燥する、毛髪に機械的変形を付与しながら、温水や加温スチームを接触させて湿潤状態とし、その後乾燥する等が挙げられる。なお、変形解除と再変形付与を連続して行う場合には、解除処理によって湿潤状態にある毛髪に対して、機械的変形を付与し、これを乾燥すれば良い。
このように、本発明は、毛髪変形剤組成物を再使用することなく、髪形の繰り返し変更を可能とするものであるが、本発明の毛髪変形剤組成物は毛髪へのダメージが小さいため、変形を付与する毎に、毛髪変形剤組成物による処理を行うことは勿論差し支えない。
再変形付与は、毛髪を湿潤状態とする処理と、機械的変形を付与する処理と、乾燥処理によって実施できる。具体的手順としては、例えば、湿潤状態とした毛髪に機械的変形を付与しながら乾燥する、毛髪に機械的変形を付与しながら、温水や加温スチームを接触させて湿潤状態とし、その後乾燥する等が挙げられる。なお、変形解除と再変形付与を連続して行う場合には、解除処理によって湿潤状態にある毛髪に対して、機械的変形を付与し、これを乾燥すれば良い。
このように、本発明は、毛髪変形剤組成物を再使用することなく、髪形の繰り返し変更を可能とするものであるが、本発明の毛髪変形剤組成物は毛髪へのダメージが小さいため、変形を付与する毎に、毛髪変形剤組成物による処理を行うことは勿論差し支えない。
本発明の毛髪変形剤組成物は、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアトリートメント、ブロー剤、ヘアローション、ヘアクリーム、スタイリング剤、カラーリング剤、ブリーチ剤等の他の毛髪処理剤と適宜併用することも差し支えない。
また、本発明の毛髪変形剤組成物は、これらの毛髪処理剤を兼ねることもできる。例えば、洗髪成分等を配合することで、毛髪変形機能を有するシャンプー等として利用することができる。
また、本発明の毛髪変形剤組成物は、これらの毛髪処理剤を兼ねることもできる。例えば、洗髪成分等を配合することで、毛髪変形機能を有するシャンプー等として利用することができる。
本発明の毛髪変形剤組成物によれば、成分(A)と成分(B)とを配合する構成としたので、上記したように、パーマ剤と併用することなく、しかも専門的な施術を要することなく簡便に、毛髪に対して良好な変形を付与することができる。また、毛髪に付与される変形は、湿気や雨等の環境に対しても安定である。
本発明の毛髪変形剤組成物では、還元剤や酸化剤等にて、毛髪のジスルフィド結合等を切断・再結合させるものではなく、新たな結合を生成することで毛髪に変形を付与するものであるので、毛髪へのダメージ(強度低下、損傷等)を与えることもない。したがって、処理後の毛髪の風合いも良好である。また、髪色や髪質に対して影響を与えることもない。
加えて、本発明の毛髪変形剤組成物は、加温・加湿処理等を施すだけで、毛髪変形を簡易に解除でき、しかも一度施術すれば、毛髪変形剤組成物を再使用することなく、変形付与/変形解除を繰り返し実施することができるものである。したがって、一度付与した変形が好みに合わない場合等にはこれを解除したり、別の髪形に簡易に変更することができるなど、使用者が髪形を自在に繰り返し変更することができ、好適である。
本発明の毛髪変形剤組成物では、還元剤や酸化剤等にて、毛髪のジスルフィド結合等を切断・再結合させるものではなく、新たな結合を生成することで毛髪に変形を付与するものであるので、毛髪へのダメージ(強度低下、損傷等)を与えることもない。したがって、処理後の毛髪の風合いも良好である。また、髪色や髪質に対して影響を与えることもない。
加えて、本発明の毛髪変形剤組成物は、加温・加湿処理等を施すだけで、毛髪変形を簡易に解除でき、しかも一度施術すれば、毛髪変形剤組成物を再使用することなく、変形付与/変形解除を繰り返し実施することができるものである。したがって、一度付与した変形が好みに合わない場合等にはこれを解除したり、別の髪形に簡易に変更することができるなど、使用者が髪形を自在に繰り返し変更することができ、好適である。
「2剤混合型毛髪変形剤組成物」
毛髪変形付与にあたっては、毛髪に対して、成分(A)と成分(B)とを接触させることができれば良いので、本発明は、上記の1剤型毛髪変形剤組成物の他、2剤混合型毛髪変形剤組成物にも適用できる。
すなわち、本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は、イソオキサゾリウム化合物(A)を含む第1剤と、カルボキシル基含有化合物(B)を含む第2剤とからなることを特徴とするものである。
また、第1剤である成分(A)を含む組成物は、これ自体が毛髪変形剤用組成物として新規なものである。
本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は、2剤が接触しない状態で保存等され、使用時に2剤を毛髪に接触させて処理を行うものである。なお、毛髪変形処理を行うにあたっては、あらかじめ2剤を混合してから毛髪に接触させても良いし、2剤を同時に毛髪に接触させ、毛髪上で混合させても良いし、2剤を順次毛髪に接触させても良い。但し、複合体を安定的に生成するには、成分(A)と成分(B)をあらかじめ混合しておくことが好ましい。
毛髪変形付与にあたっては、毛髪に対して、成分(A)と成分(B)とを接触させることができれば良いので、本発明は、上記の1剤型毛髪変形剤組成物の他、2剤混合型毛髪変形剤組成物にも適用できる。
すなわち、本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は、イソオキサゾリウム化合物(A)を含む第1剤と、カルボキシル基含有化合物(B)を含む第2剤とからなることを特徴とするものである。
また、第1剤である成分(A)を含む組成物は、これ自体が毛髪変形剤用組成物として新規なものである。
本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は、2剤が接触しない状態で保存等され、使用時に2剤を毛髪に接触させて処理を行うものである。なお、毛髪変形処理を行うにあたっては、あらかじめ2剤を混合してから毛髪に接触させても良いし、2剤を同時に毛髪に接触させ、毛髪上で混合させても良いし、2剤を順次毛髪に接触させても良い。但し、複合体を安定的に生成するには、成分(A)と成分(B)をあらかじめ混合しておくことが好ましい。
本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は1剤型と同様、適宜容器に収容され、保存及び使用される。但し、2剤が互いに接触しない状態で収容される。例えば、2剤が別容器に収容されたものや、2剤が1つの容器に設けられた複数の収容室に分けて収容されたもの等が具体的に挙げられる。
本発明の2剤混合型毛髪変形剤組成物は、上記の1剤型毛髪変形剤組成物を調製して使用するものであるので、言うまでもなく1剤型と同様の効果を呈するものである。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1〜10)
表1に示す組成の1剤型毛髪変形剤組成物を調製した。表中、配合量の単位は質量%を示す。なお、pH調整剤として、塩酸を使用し、いずれの組成物もpHを3に調整した。
(実施例1〜10)
表1に示す組成の1剤型毛髪変形剤組成物を調製した。表中、配合量の単位は質量%を示す。なお、pH調整剤として、塩酸を使用し、いずれの組成物もpHを3に調整した。
(評価項目及び評価方法)
[変形付与力]
試験時までにコールドパーマやブリーチ等の美容処理を施していない長さ25cmの女性の直線状の毛髪20本を用意し、これらを束にして、直径1cmのガラス製ロッドに7〜8周巻き付けて固定し、調製した各毛髪変形剤組成物(非希釈液)中に50℃で30分間浸漬させた。次に、水道水にて1分間水洗した後、ドライヤーで乾燥し、毛髪をロッドから取り外した。最後に、20℃の水道水に5分間浸漬させ、自然乾燥させた。以上のようにして、毛髪にカールを付与した。カールピッチを測定し、下記基準にて変形付与力を評価した。カールピッチが小さい程、変形付与力が強いことを意味する。
<評価基準>
◎:平均カールピッチが2.5cm未満。
○:平均カールピッチが2.5cm以上5cm未満。
×:平均カールピッチが5cm以上。
[変形付与力]
試験時までにコールドパーマやブリーチ等の美容処理を施していない長さ25cmの女性の直線状の毛髪20本を用意し、これらを束にして、直径1cmのガラス製ロッドに7〜8周巻き付けて固定し、調製した各毛髪変形剤組成物(非希釈液)中に50℃で30分間浸漬させた。次に、水道水にて1分間水洗した後、ドライヤーで乾燥し、毛髪をロッドから取り外した。最後に、20℃の水道水に5分間浸漬させ、自然乾燥させた。以上のようにして、毛髪にカールを付与した。カールピッチを測定し、下記基準にて変形付与力を評価した。カールピッチが小さい程、変形付与力が強いことを意味する。
<評価基準>
◎:平均カールピッチが2.5cm未満。
○:平均カールピッチが2.5cm以上5cm未満。
×:平均カールピッチが5cm以上。
[変形解除性]
上記評価で◎又は○の評価結果が得られた毛髪束を45℃の温湯に5分間浸漬させた後、自然乾燥させた。以上のように処理した後、カールピッチを測定し、その伸び量から下記基準にて変形解除性を評価した。なお、「伸び量」は、(変形解除性評価後の平均カールピッチ)−(変形解除性評価前(変形付与力評価後)の平均カールピッチ)を意味する。
<評価基準>
◎:平均カールピッチの伸び量が5cm以上。
○:平均カールピッチの伸び量が2.5cm以上5cm未満。
×:平均カールピッチの伸び量が2.5cm未満。
上記評価で◎又は○の評価結果が得られた毛髪束を45℃の温湯に5分間浸漬させた後、自然乾燥させた。以上のように処理した後、カールピッチを測定し、その伸び量から下記基準にて変形解除性を評価した。なお、「伸び量」は、(変形解除性評価後の平均カールピッチ)−(変形解除性評価前(変形付与力評価後)の平均カールピッチ)を意味する。
<評価基準>
◎:平均カールピッチの伸び量が5cm以上。
○:平均カールピッチの伸び量が2.5cm以上5cm未満。
×:平均カールピッチの伸び量が2.5cm未満。
[繰り返し変形付与性]
変形解除性の評価を行った各髪束に対して、組成物を再使用しなかったこと以外は先の変形付与力評価と同様に機械的変形を付与する操作を行った。これらの変形解除操作と変形付与操作を繰り返し行い、計5回機械的変形を繰り返し付与した。
以上のように処理した後、最終的なカールピッチを測定し、下記基準にて繰り返し変形付与性を評価した。
<評価基準>
◎:最終平均カールピッチが2.5cm未満。
○:最終平均カールピッチが2.5cm以上5cm未満。
×:最終平均カールピッチが5cm以上。
変形解除性の評価を行った各髪束に対して、組成物を再使用しなかったこと以外は先の変形付与力評価と同様に機械的変形を付与する操作を行った。これらの変形解除操作と変形付与操作を繰り返し行い、計5回機械的変形を繰り返し付与した。
以上のように処理した後、最終的なカールピッチを測定し、下記基準にて繰り返し変形付与性を評価した。
<評価基準>
◎:最終平均カールピッチが2.5cm未満。
○:最終平均カールピッチが2.5cm以上5cm未満。
×:最終平均カールピッチが5cm以上。
(結果)
結果を表1に合わせて示す。
表に示すように、イソオキサゾリウム化合物(A)であるN−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネートと、カルボキシル基含有化合物(B)である、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、2−アミノ安息香酸、酪酸、3−フェニルプロピオン酸、3−フェニル乳酸、フェニルマロン酸のうちいずれかとを配合した実施例1〜10では、いずれの毛髪変形剤組成物も良好な毛髪変形付与力を呈するものであった。さらに、付与された毛髪変形は、温湯で処理するだけで、簡易に解除することができ、しかも毛髪変形剤組成物を再使用することなく、変形付与、変形解除を繰り返し実施することができた。
結果を表1に合わせて示す。
表に示すように、イソオキサゾリウム化合物(A)であるN−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホネートと、カルボキシル基含有化合物(B)である、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、2−アミノ安息香酸、酪酸、3−フェニルプロピオン酸、3−フェニル乳酸、フェニルマロン酸のうちいずれかとを配合した実施例1〜10では、いずれの毛髪変形剤組成物も良好な毛髪変形付与力を呈するものであった。さらに、付与された毛髪変形は、温湯で処理するだけで、簡易に解除することができ、しかも毛髪変形剤組成物を再使用することなく、変形付与、変形解除を繰り返し実施することができた。
本発明の毛髪変形技術は、直毛状等の毛髪にカール等の変形を付与したり、カール等の変形を付与した毛髪や天然ちぢれ毛等に対して、直毛状の変形を付与する毛髪変形処理に好適に用いられる。
本発明の毛髪変形技術は、毛髪変形機能のみを呈する毛髪変形剤の他、毛髪変形機能を有する各種毛髪処理剤(シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアトリートメント、ブロー剤、ヘアローション、ヘアクリーム、スタイリング剤、カラーリング剤、ブリーチ剤等)としても好適に利用できる。
本発明の毛髪変形技術は、毛髪変形機能のみを呈する毛髪変形剤の他、毛髪変形機能を有する各種毛髪処理剤(シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアトリートメント、ブロー剤、ヘアローション、ヘアクリーム、スタイリング剤、カラーリング剤、ブリーチ剤等)としても好適に利用できる。
Claims (4)
- イソオキサゾリウム化合物(A)とカルボキシル基含有化合物(B)とを含むことを特徴とする毛髪変形剤組成物。
- 成分(A)と成分(B)の配合モル比((A)/(B))が1/10〜10/1であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪変形剤組成物。
- イソオキサゾリウム化合物(A)を含む第1剤と、カルボキシル基含有化合物(B)を含む第2剤とからなることを特徴とする2剤混合型毛髪変形剤組成物。
- イソオキサゾリウム化合物(A)を含むことを特徴とする毛髪変形剤用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003423217A JP2005179274A (ja) | 2003-12-19 | 2003-12-19 | 毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003423217A JP2005179274A (ja) | 2003-12-19 | 2003-12-19 | 毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005179274A true JP2005179274A (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=34783827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003423217A Withdrawn JP2005179274A (ja) | 2003-12-19 | 2003-12-19 | 毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005179274A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2029237A1 (fr) | 2006-05-24 | 2009-03-04 | L'Oreal | Procede de defrisage des fibres keratiniques avec un moyen de chauffage et un derive d'acide |
-
2003
- 2003-12-19 JP JP2003423217A patent/JP2005179274A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2029237A1 (fr) | 2006-05-24 | 2009-03-04 | L'Oreal | Procede de defrisage des fibres keratiniques avec un moyen de chauffage et un derive d'acide |
EP3141284A1 (fr) * | 2006-05-24 | 2017-03-15 | L'Oréal | Procede de defrisage des fibres keratiniques avec un moyen de chauffage et un derive d'acide |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5086539B2 (ja) | 毛髪化粧料 | |
JP5919267B2 (ja) | カーリーヘア、癖毛又は縮れ毛の半永久矯正方法 | |
US4660580A (en) | Process for the permanent shaping of the regrowth of hair and composition therefore | |
JP2005179210A (ja) | 毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 | |
EP2852375B1 (en) | Method of treating hair | |
JP6220387B2 (ja) | 毛髪を処理する方法 | |
JP2001213741A (ja) | 毛髪処理方法 | |
JP2023040217A (ja) | 縮毛矯正用組成物 | |
JP2013514265A (ja) | ケラチン繊維を処理する方法 | |
JP2005194261A (ja) | ちぢれ毛矯正剤 | |
JP2013528158A (ja) | ケラチン繊維を処理する方法 | |
JP2022168056A (ja) | 毛髪強化剤 | |
WO2019016977A1 (ja) | 毛髪化粧料組成物、ヘアカラー剤組成物、ヘアカラートリートメント方法 | |
JP3926063B2 (ja) | パーマネントウェーブ用前処理剤組成物及びその使用方法 | |
US20120141690A1 (en) | Process for permanent deformation of keratin fibers | |
JP2013514271A (ja) | ケラチン繊維を処理する方法 | |
CN1543332A (zh) | 使用至少一种有机亲核试剂和至少一种氢氧离子发生剂的用于羊毛硫氨酸化角蛋白纤维的组合物和方法 | |
JPH07165539A (ja) | 毛髪処理方法 | |
JP5379970B2 (ja) | 毛髪形状制御剤第1剤 | |
JP3453559B2 (ja) | 損傷毛髪用の一浴式パーマネントウエーブ形成剤 | |
JP2013514268A (ja) | ケラチン繊維を処理する方法 | |
JP2019123701A (ja) | 毛髪処理剤 | |
JP2005179274A (ja) | 毛髪変形剤組成物、2剤混合型毛髪変形剤組成物、並びに毛髪変形剤用組成物 | |
WO2021062501A1 (en) | Hair treatment device, method for treating hair and kit for hair treatment | |
KR20170134753A (ko) | 열 재성형 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070306 |