JP2005178353A - 温感シート、温感部材及びこれらの製造方法並びに浴室用防水パンの改修方法 - Google Patents

温感シート、温感部材及びこれらの製造方法並びに浴室用防水パンの改修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より高い温感効果を発揮可能であり、耐汚染性及び耐摩耗性に優れるとともに、安価にかつ安定して製造可能な温感部材を提供する。
【解決手段】FRP製の基部60と、この基部60の表面側で基部60と一体に設けられ、気孔20aを有して構成された断熱部20と、この断熱部20の表面側で断熱部20と一体に設けられた非透水性の表面層3とを備えた浴室用防水パンである。断熱部20は、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなる補強体2と、この補強体2の繊維と絡み合いつつ連結され、空隙を気孔20aとして残存させる樹脂20bとからなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、温感シート、温感シートの製造方法、温感部材、温感部材の製造方法及び浴室用防水パンの改修方法に関する。温感とは、人が表面に触れた場合に冷たさや熱さをより感じにくい感触である。
例えば、ユニットバスルームを構成する一般的な浴室用防水パンは、シートモールディングコンパウンド(SMC)法によって製造されることが一般的な繊維強化プラスチック(FRP)製品である。こうして得られる防水パン等のFRP製品は軽量性、高強度性等の優れた特質を発揮する。しかし、一般的なFRP製品は、冬場にそれが日陰にあり、人がその表面に触れた場合には冷たさを感じやすく、夏場にそれが日なたにあり、人がその表面に触れた場合には熱さを感じやすいという不具合がある。このため、一般的な防水パンに対しては、その表面側に発泡ポリウレタンフォーム等からなるバスマットを設けることがよく行われている。こうすることにより、バスマットの無数の気孔が熱の移動を阻害するため、冷感を生じ難いという温感効果を生じる。なお、ベランダ、バルコニー等の床材をこれらと同様の構成とすれば、熱感を生じ難いという温感効果も生じると考えられる。
しかし、上記従来の防水パンは、FRP製品であることにより軽量性、高強度性等の優れた特質を発揮するものの、温感効果を得ようとすれば、発泡ポリウレタンフォーム等からなる別体のマットをわざわざ表面側に設けなければならず、使用者に面倒な作業を強いてしまう。
このため、出願人は、特願2003−298014において、FRP製の基部と、この基部の表面側に一体に設けられ、無数の気孔を有して構成された断熱部とを備えた温感部材を提案した。この温感部材においては、無数の気孔を有する断熱部がFRP製の基部と一体になっているため、使用者が面倒を感じることなく、温感効果を享受することが可能になる。また、この温感部材は基部がFRP製であることから、軽量性、高強度性等の優れた特質も発揮する。
しかしながら、先の出願においては、そのような温感部材を製造するため、内部に気孔をもつ中空粒子等の気孔体を混合した断熱部用塗料や、気孔体を有するSMCを用いることとしている。このため、先の出願によって得られる温感部材は、気孔体の充填率が粘度の上昇等によって制限されやすく、温感効果の向上を望み難い。また、そのような製造方法では、気孔体の扱いが面倒であったり、成形後に塗装を行うことが面倒であったりし、製品コストの高騰化の懸念がある。さらに、そのような製造方法では、通常のFRP用の基部用SMCと気孔体を有する断熱部用SMCとを同時に成形することによる品質面での不安定性の問題等もある。
このため、発明者らは、より高い温感効果を発揮可能な温感部材を安価にかつ安定して製造するため、特開2003−12707号公報記載のシートに着目した。このシートは、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなる補強体と、この補強体の繊維と絡み合いつつ連結され、空隙を気孔として残存させる樹脂とからなるものである。このシートは、同公報によれば、以下のように製造される。すなわち、まず、液状のラジカル重合型の熱硬化性樹脂を水と混合し、水相中に樹脂粒子を均一に分散させてなるO/W型エマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する。そして、エマルジョンを補強材の存在下に硬化させるのである。こうして得られるシートによれば、SMCやバルクモールディングコンパウンド(BMC)等の成型材料から模様付き成型品を製造するに際し、成型品に深み感のある模様等を施すことができるようである。また、そのシートによれば、抗菌性等の特殊機能を成型品表面に付与することもできるようである。発明者らは、同公報の課題及び効果とは異なり、このシートの気孔を温感効果を付与するための断熱部に利用しようと検討した。
しかしながら、このシートでは、気孔が表面に開口しているものであるため、気孔に含水等を生じて汚染を生じ易いとともに、気孔の凹凸が摩耗し易いことによる耐摩耗性に問題があったのである。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、より高い温感効果を発揮可能であり、耐汚染性及び耐摩耗性に優れるとともに、安価にかつ安定して製造可能な温感部材を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の温感シートは、気孔を有して構成された断熱部と、該断熱部の表面側で該断熱部と一体に設けられた非透水性の表面層とを備えた温感シートであって、
前記断熱部は、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体と、該補強体の該繊維と絡み合いつつ連結され、該空隙を前記気孔として残存させる樹脂とからなることを特徴とする。
この温感シートを基部と一体にすることにより、温感部材を製造できる。この際、温感シート自体は、断熱部の補強体及びその繊維と絡んで連結された樹脂により強度を有しているとともに、表面層を有していることから、基材と一体にする際のハンドリングが容易である。こうして得られる温感部材は、基部と一体の温感シートが気孔を有して構成された断熱部を構成するため、使用者が面倒を感じることなく、温感効果を享受することが可能になる。また、この温感部材は、FRP製の基部を採用することにより、軽量性、高強度性等の優れた特質も発揮する。
また、この温感シートを用いて温感部材を製造するに際し、断熱部の気孔率を上げるために粘度の制限を生じず、気孔体を扱ったり、別工程の塗装を必要とすることもない。また、基部用SMCと断熱部用SMCとを同時に成形する場合に比して安定した品質の温感部材が得られる。
こうして得られる温感部材は、非透水性の表面層により断熱部の気孔に含水等を生じず、防汚性に優れる。また、この温感部材は、断熱部の気孔が表面層によって覆われていることから、耐摩耗性にも優れる。
したがって、この温感シートによれば、より高い温感効果を発揮可能であり、耐汚染性及び耐摩耗性に優れる温感部材を安価にかつ安定して製造することが可能である。また、この温感シートは、断熱部の繊維と樹脂とが空隙を残しながら絡み合っていることにより軽量でもある。
この温感シートは断熱部と表面層とを備えている。断熱部は、補強体と樹脂とからなり、気孔を有して構成されている。
補強体は、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状のものである。この補強体としては、ガラスマット、不織布、織布、紙等を採用することができる。
樹脂は、補強体の繊維と絡み合いつつ連結され、空隙を気孔として残存させている。この樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び(メタ)アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂の少なくとも1種を採用することができる。
表面層は、断熱部の表面側で断熱部と一体に設けられた非透水性のものである。この表面層としては、ポリエステル樹脂の他、熱可塑性樹脂で作成されたフィルム材を使用することもできるし、予め硬化した不飽和ポリエステル、ビニルエステル、アクリル樹脂等の熱硬化膜を使用することもできる。
本発明の温感シートの製造方法は、液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、該水相中に該第1樹脂を分散させてなるO/W型又は該第1樹脂相中に該水を分散させてなるW/O型のエマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する第1工程と、
該補強体の裏面に非透水性の表面層を設けるか又は該補強体の裏面に非透水性の表面層を構成する第2樹脂を設けるかした後、該補強体に表面側から該エマルジョンを含浸させ、該表面層と一体に該第1樹脂又は該第1樹脂及び該第2樹脂を硬化させるとともに該水を揮発させて温感シートを得る第2工程とからなることを特徴とする。
この製造方法では、まず、第1工程において、O/W型又はW/O型のエマルジョンと補強体とを用意する。そして、第2工程において、補強体の裏面に非透水性の表面層を設けた後、補強体に表面側からエマルジョンを含浸させ、表面層と一体に第1樹脂を硬化させるとともに水を揮発させて温感シートを得る。また、第2工程において、補強体の裏面に非透水性の表面層を構成する第2樹脂を設けた後、補強体に表面側からエマルジョンを含浸させ、第1樹脂及び第2樹脂を硬化させるとともに水を揮発させて温感シートを得ることもできる。こうして本発明の温感シートを製造できる。
O/W型のエマルジョンとは、液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、水相中に第1樹脂を分散させてなるものである。また、W/O型のエマルジョンとは、液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、第1樹脂相中に水を分散させてなるものである。第1樹脂としては、液状不飽和ポリエステル樹脂、液状エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、液状ウレタン(メタ)アクリレート樹脂あるいは液状(メタ)アクリル樹脂(いわゆるアクリルシラップ)等を採用することができる。
第2樹脂は非透水性の表面層を構成するものである。第2樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂等を採用することができる。
また、本発明の温感シートの製造方法は、液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、該水相中に該第1樹脂を分散させてなるO/W型又は該第1樹脂相中に該水を分散させてなるW/O型のエマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する第1工程と、
該補強体に表面側から該エマルジョンを含浸させ、該第1樹脂を硬化させるとともに該水を揮発させてシートを得る第2工程と、
該シートの裏面に非透水性の表面層を設けるか又は該シートの裏面に非透水性の表面層を構成する第2樹脂を設けるかし、該第1樹脂と一体に該表面層を設けるか又は該第1樹脂と一体に該第2樹脂を硬化させるかして温感シートを得る第3工程とからなることを特徴とする。
この製造方法では、まず、第1工程において、O/W型又はW/O型のエマルジョンと補強体とを用意する。そして、第2工程において、補強体に表面側からエマルジョンを含浸させ、第1樹脂を硬化させるとともに水を揮発させてシートを得る。この後、第3工程において、シートの裏面に非透水性の表面層を設け、第1樹脂と一体に表面層を設けて温感シートを得る。また、第3工程において、シートの裏面に非透水性の表面層を構成する第2樹脂を設け、第1樹脂と一体に第2樹脂を硬化させて温感シートを得る。これによっても本発明の温感シートを製造できる。特に、この製造方法では、エマルジョンの第1樹脂と表面層の第2樹脂との混じり合いが少なく、表面層を安全に製作することができる。
また、上記製造方法において、温感シートの表面層は第2樹脂がほぼ完全に硬化したものには限られない。第2樹脂として、増粘可能な不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂等を用い、この第2樹脂を塗布した後に加熱することにより増粘させ、ある程度固化させて温感シートを製造することも可能である。この温感シートを用いて温感部材を製造する場合、プレス成形等の際に型内で第2樹脂をほぼ完全に硬化させることもできる。
本発明の温感部材は、基部と、該基部の表面側で該基部と一体に設けられ、気孔を有して構成された断熱部と、該断熱部の表面側で該断熱部と一体に設けられた非透水性の表面層とを備えた温感部材であって、
前記断熱部は、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなる補強体と、該補強体の該繊維と絡み合いつつ連結され、該空隙を前記気孔として残存させる樹脂とからなることを特徴とする。
この温感部材は、基部と断熱部と表面層とを備えている。基部としては、FRP、金属等を採用することができる。断熱部は、基部の表面側で基部と一体に設けられている。表面層は、断熱部の表面側で断熱部と一体に設けられている。断熱部及び表面層としては、本発明の温感シートを採用することができる。
この温感部材は、より高い温感効果を発揮可能であり、耐汚染性及び耐摩耗性に優れるものであり、安価にかつ安定して製造することも可能である。また、この温感部材は、断熱部の繊維と樹脂とが空隙を残しながら絡み合っていることにより軽量である。さらに、この温感部材は、断熱部の補強体及びその繊維と絡んで連結された樹脂により、強度を有する。
本発明の温感部材の製造方法は、プレス型に上記温感シートと、強化用繊維を含む基部用SMCとを順次設け、該温感シートと一体に該基部用SMCを加熱しつつプレス成形することにより温感部材を得ることを特徴とする。
この製造方法によっても本発明の温感部材を製造できる。この際、基部用SMCと断熱部用SMCとを同時に成形する場合に比して安定した品質の温感部材が得られる。この製造方法は、温感シートが他社によって製造されて販売される場合に便宜である。
本発明の温感部材の製造方法は、液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、該水相中に該第1樹脂を分散させてなるO/W型又は該第1樹脂相中に該水を分散させてなるW/O型のエマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する第1工程と、
該補強体に表面側から該エマルジョンを含浸させ、該第1樹脂を硬化させるとともに該水を揮発させてシートを得る第2工程と、
プレス型に非透水性の表面層と、該シートと、強化用繊維を含む基部用SMCとを順次設け、該表面層及び該シートと一体に該基部用SMCを加熱しつつプレス成形することにより温感部材を得る第3工程とを備えることを特徴とする。
この製造方法では、まず、第1工程において、O/W型又はW/O型のエマルジョンと補強体とを用意する。そして、第2工程において、補強体に表面側からエマルジョンを含浸させ、第1樹脂を硬化させるとともに水を揮発させる。こうして、シートを得る。このシートは、気孔を有して構成された断熱部だけからなり、断熱部の表面側に断熱部と一体に設けられる非透水性の表面層を備えていないものであるため、本発明の温感シートではない。この後、第3工程において、プレス型に非透水性の表面層と、シートと、基部用SMCとを順次設け、表面層及びシートと一体に基部用SMCを加熱しつつプレス成形する。こうして、本発明の温感部材を製造できる。
本発明の温感部材の製造方法は、液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、該水相中に該第1樹脂を分散させてなるO/W型又は該第1樹脂相中に該水を分散させてなるW/O型のエマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する第1工程と、
該補強体に表面側から該エマルジョンを含浸させ、該第1樹脂を硬化させるとともに該水を揮発させてシートを得る第2工程と、
プレス型に非透水性の表面層を構成する第2樹脂と、該シートと、強化用繊維を含む基部用SMCとを順次設け、該シートと一体に該第2樹脂を硬化させるとともに該基部用SMCを加熱しつつプレス成形することにより温感部材を得る第3工程とを備えることを特徴とする。
この製造方法では、まず、第1工程において、O/W型又はW/O型のエマルジョンと補強体とを用意する。そして、第2工程において、補強体に表面側からエマルジョンを含浸させ、第1樹脂を硬化させるとともに水を揮発させる。こうして、シートを得る。このシートも、気孔を有して構成された断熱部だけからなり、断熱部の表面側に断熱部と一体に設けられる非透水性の表面層を備えていないものであるため、本発明の温感シートではない。この後、第3工程において、プレス型に非透水性の表面層を構成する第2樹脂と、シートと、基部用SMCとを順次設け、シートと一体に第2樹脂を硬化させるとともに基部用SMCを加熱しつつプレス成形する。こうして、本発明の温感部材を製造できる。
本発明の温感部材は、それ自体が防水パン等に成形されてもよく、不定形の板状又はタイル状に成形されて既設の防水パン等上に貼着されてもよい。温感部材を予め防水パン等に成形する場合には、既設の防水パン等に替えてこの温感部材からなる防水パン等を施工することにより、温感効果の享受が可能になる。他方、温感部材を不定形の板状又はタイル状に成形する場合には、この温感部材を既設の防水パン等のFRP製品上に貼着することにより、簡易に温感効果を享受することが可能になる。新築の住宅等においては、前者の施工方法が便宜であり、住宅等のリフォームにおいては、後者の施工方法が便宜である。
温感部材を不定形の板状に成形する場合には、所定形状に裁断して既設のFRP製品上に貼着すればよい。この場合、リフォームの現場においてその温感部材を裁断することは困難であるため、浴室用防水パンの洗い場等の大きさを採寸し、本発明の温感部材をその洗い場等の大きさに工場内で裁断しておくことが好ましい。この場合、排水口等の位置も工場内で切り抜いておくことが好ましい。
また、板状の温感部材をリフォームの現場で容易に裁断できるように、温感部材の肉厚を薄くする凹溝を形成しておくこともできる。この凹溝は基部に形成されていることが好ましい。
温感部材をタイル状に成形する場合には、その温感部材を整列させて既設のFRP製品上に貼着すればよい。運搬の容易性のためにはタイル状の温感部材が便宜である。
本発明の温感部材は、予め成形したFRP製等の基部に上記温感シートを接着することによっても製造可能である。
本発明の浴室用防水パンの改修方法は、既設の浴室用防水パン上に上記温感シートを貼着することを特徴とする。これにより、既設の防水パンをリフォームにより本発明の温感部材としての防水パンに容易に変更することができる。温感シートを不定形の板状又はシート状に成形する場合には、所定形状に裁断して既設の防水パン上に貼着すればよい。
この場合、温感シートは、軟質であり、ロール状に巻くことが可能であるため、リフォームの現場までその状態で搬送し、浴室用防水パンの洗い場等の大きさを採寸した後、本発明の温感シートをその洗い場等の大きさに現場で裁断することができる。浴室用防水パンの洗い場等の大きさを採寸し、本発明の温感シートをその洗い場等の大きさに工場内で裁断しておくこともできる。この場合、排水口の位置も工場内で切り抜いておくことが好ましい。板状又はシート状の温感シートをリフォームの現場で容易に裁断できるように、温感シートの肉厚を薄くする凹溝を形成しておくこともできる。この凹溝は基部側であることが好ましい。温感シートをタイル状に成形する場合には、その温感シートを整列させて既設の防水パン上に貼着すればよい。運搬の容易性のためには、タイル状の温感シート又は可撓性のある温感シートが便宜である。
温感シートを貼着するための接着剤としては、弾性を有するウレタン系、シリコーン系等のものが好ましい。これにより既設のFRP製品の凹みや撓みに温感シートを追従させることができる。温感シートの縁部にはシリコーンゴム等のコーキング剤を設けることもできる。
また、予め成形したFRP製等の基部上で上記温感シートを製造することにより、本発明の温感部材を製造することも可能である。
さらに、表面層のない温感シートを予め用意し、プレス型にこの温感シートと、強化用繊維を含む基部用シートモールディングコンパウンドとを順次設け、温感シートと一体に基部用シートモールディングコンパウンドを加熱しつつプレス成形することにより成形品を得た後、その成形品に表面層を設けて温感部材とすることもできる。この場合の表面層の製作方法としては、成形品に表面層を構成する第2樹脂を塗布し、第2樹脂を硬化する方法と、プレス型内の成形品に第2樹脂をインモールドコーティングし、第2樹脂を硬化する方法等を採用することができる。
以下、本発明を具体化した実施例1〜5等を図面を参照しつつ説明する。
実施例1では、以下の製造方法により、温感シート4と、温感部材として防水パン7とを製造する。まず、第1工程において、図1に示すように、O/W型のエマルジョン1と補強体2とを用意する。
エマルジョン1は、液状不飽和ポリエステル樹脂を硬化促進剤及び界面活性剤とともに水と混合し、水相中に液状不飽和ポリエステル樹脂を分散させてなるものである。補強体2は、ポリエステル製の繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の不織布(東洋紡(株)製「ボランス」4031N)である。
そして、第2工程において、補強体2の裏面に表面層3を設ける。この表面層3はPZT製のフィルムである。この後、補強体2に表面側からエマルジョン1を含浸させる。この際、補強体2の90cm3に対して150gのエマルジョン1を含浸させる。エマルジョン1を含浸させた未硬化温感シートを常温で1時間放置後、60〜80°Cの熱風炉で30分間保持し、液状不飽和ポリエステル樹脂を硬化させるとともに水を揮発させる。こうして、温感シート4を得る。
この温感シート4は、図2に示すように、気孔20aを有して構成された断熱部20と、断熱部20の表面側(図1では裏面側)で断熱部20と一体に設けられた非透水性の表面層3とからなる。断熱部20は、補強体2と、液状不飽和ポリエステル樹脂粒子が硬化した樹脂20bとからなる。樹脂20bは、補強体2の繊維と絡み合いつつ連結され、空隙を気孔20aとして残存させている。
この後、第3工程において、図3に示すように、下型5a及び上型5bからなるプレス型5を用意する。なお、下型5a及び上型5bにはそれぞれキャビティ5c内に突出する押出ピン5d、5eが設けられている。このプレス型5のキャビティ5c内に温感シート4と、基部用SMC6とを順次設ける。この際、温感シート4は、製造しようとする防水パンの床面の大きさに裁断される。また、表面層3が基部用SMC6の反対側になるようにされる。この際、温感シート4自体は、断熱部20の補強体2及びその繊維と絡んで連結された樹脂20bにより強度を有しているとともに、表面層3を有していることから、ハンドリングが容易である。温感シート4が他社によって製造されて販売される場合、購入した温感シート4を用いることも可能である。なお、基部用SMC6の調合を表1に示す。充填剤としては、炭酸カルシウムの他、水酸化アルミニウム、フリット粉末等を採用することもできる。
Figure 2005178353
そして、上型5bを下型5aに向けて下降することにより、温感シート4と一体に基部用SMC6を80〜150°Cの温度で加熱しつつ、5〜150kgfの加圧力でプレス成形する。この際、断熱部20の気孔率を上げるために粘度の制限を生じず、気孔体を扱ったり、別工程の塗装を必要とすることもない。この状態で2〜7分間保持した後、型開きを行う。そして、押出ピン5d、5eにより防水パン7を押す。こうして、図4に示すように、防水パン7を製造できる。この防水パン7は安定した品質を有している。
この防水パン7は、基部用SMC6が硬化してなるFRP製の基部60と、この基部60の表面側で基部60と一体に設けられ、気孔20aを有して構成された断熱部20と、この断熱部20の表面側で断熱部20と一体に設けられた非透水性の表面層3とからなる。
こうして、この製造方法では、温感シート4を基部60と一体にすることにより、防水パン7を製造できる。この防水パン7は、基部60と一体の温感シート4が気孔20aを有して構成された断熱部20を構成するため、使用者が面倒を感じることなく、温感効果を享受することが可能になる。また、この防水パン7は、FRP製の基部60によって軽量性、高強度性等の優れた特質も発揮する。
こうして得られる防水パン7は、非透水性の表面層3により断熱部20の気孔20aに含水等を生じず、防汚性に優れる。また、この防水パン7は、断熱部20の気孔20aが表面層3によって覆われていることから、耐摩耗性にも優れる。
したがって、この防水パン7は、より高い温感効果を発揮可能であり、耐汚染性及び耐摩耗性に優れるものであるとともに、安価にかつ安定して製造可能なものである。また、この防水パン7は、断熱部20の繊維と樹脂20bとが空隙を残しながら絡み合っていることにより軽量でもある。
実施例2では、以下の製造方法により、温感シート4と防水パン7とを製造する。まず、実施例1と同様の第1工程において、図1に示すように、O/W型のエマルジョン1と補強体2とを用意する。
そして、第2工程において、フィルムに不飽和ポリエステル樹脂(又はビニルエステル樹脂)を塗布し、半硬化させて表面層3とする。この後、実施例1と同様、補強体2の裏面に表面層3を設け、補強体2に表面側からエマルジョン1を含浸させる。この未硬化温感シートを常温で1時間放置後、60〜80°Cの熱風炉で30分間保持し、不飽和ポリエステル樹脂を硬化させるとともに水を揮発させる。こうして、温感シート4を得る。
この温感シート4も、図2に示すように、気孔20aを有して構成された断熱部20と、断熱部20の表面側(図1では裏面側)で断熱部20と一体に設けられた非透水性の表面層3とからなる。表面層3は不飽和ポリエステル樹脂が硬化したものである。
この後、実施例1と同様の第3工程として、図3に示すように、プレス型5に温感シート4と基部用SMC6とを順次設け、温感シート4と一体に基部用SMC6を加熱しつつプレス成形する。こうして、図4に示すように、実施例1と同様の防水パン7が得られる。この防水パン7も実施例1と同様の作用効果を奏する。
実施例3では、以下の製造方法により、防水パン7を製造する。まず、実施例1と同様の第1工程において、図5に示すように、O/W型のエマルジョン1と補強体2とを用意する。
そして、第2工程において、実施例1と同様、補強体2に表面側からエマルジョン1を含浸させる。この未硬化シートを常温で1時間放置後、60〜80°Cの熱風炉で30分間保持し、液状不飽和ポリエステル樹脂を硬化させるとともに水を揮発させる。こうして、シート14を得る。このシート14は、気孔20aを有して構成された断熱部20だけからなり、図1及び図2に示す断熱部20の表面側に断熱部20と一体に設けられる非透水性の表面層3を備えていないものであるため、温感シート4ではない。
この後、第3工程として、図3に示すように、プレス型5に非透水性の表面層3と、シート14と、基部用SMC6とを順次設ける。この表面層3は紙に液状DAP樹脂を含浸させたものである。そして、表面層3及びシート14と一体に基部用SMC6を加熱しつつプレス成形する。こうして、図4に示すように、実施例1と同様の防水パン7が得られる。この防水パン7も実施例1と同様の作用効果を奏する。
実施例4では、第3工程として、図3に示すように、プレス型5に非透水性の表面層3を構成する液状不飽和ポリエステル樹脂を塗布する。その上に実施例3で得られたシート14と、基部用SMC6とを順次設ける。そして、シート14と一体に液状不飽和ポリエステル樹脂を硬化させるとともに基部用SMC6を加熱しつつプレス成形する。こうして、図4に示すように、実施例1と同様の防水パン7が得られる。この防水パン7も実施例1と同様の作用効果を奏する。なお、シート14及び基部用SMC6のみで成形しつつ、途中で表面層3になる液状不飽和ポリエステル樹脂等をインモールドコーティングすることも可能である。
実施例5では、図6に示すように、プレス型5に実施例3で得られたシート14と、基部用SMC6とだけを順次設ける。そして、シート14と一体に基部用SMC6を加熱しつつプレス成形する。得られた中間品の表面側に非透水性の表面層3を構成する液状アクリルウレタン樹脂を塗布し、この液状アクリルウレタン樹脂を硬化させる。こうして、図4に示すように、実施例1と同様の防水パン7が得られる。この防水パン7も実施例1と同様の作用効果を奏する。
図7に示すように、以上の温感部材である防水パン7は、壁パネル56a〜56c、浴槽57、カウンタ58、シャワー装置59a、水栓59b等とともにユニットバスルームを構成する。このように、図8に示すように、温感部材を予め防水パン7に成形する場合には、既設の防水パン等に替えてこれらの防水パン7を施工することにより、温感効果の享受が可能になる。新築の住宅等においては、この施工方法が便宜である。
他方、図9に示すように、以上の温感部材を用いて既設の防水パン66を改修することも可能である。すなわち、温感部材8を不定形の板状に成形する場合には、温感部材8を所定形状に裁断して既設の防水パン66上に貼着することができる。この際、防水パン66の洗い場の大きさを採寸し、温感部材8をその洗い場の大きさに工場内で裁断しておく。この場合、排水口等の位置も工場内で切り抜いておく。基部60の裏面に凹溝60aを凹設することも可能である。また、接着剤67として、弾性を有するウレタン系、シリコーン系等のものを用いる。これにより、既設の防水パン66を交換する必要なく、簡易に温感効果を享受することが可能になる。また、弾性を有する接着剤67を採用していることから、既設の防水パン66の凹みや撓みに温感部材65を追従させることができる。住宅等のリフォームにおいては、この施工方法が便宜である。
上記温感シート4を用いて既設の防水パン66を改修することも可能である。すなわち、温感シート4を不定形の板状に成形する場合には、温感シート4を所定形状に裁断して既設の防水パン66上に貼着することができる。この際、ロール状に巻いた温感シート4をリフォームの現場までその状態で搬送し、防水パン66の洗い場の大きさを採寸した後、温感シート4をその洗い場の大きさに現場で裁断することができる。この場合、排水口等の位置も現場で切り抜く。また、防水パン66の洗い場の大きさを採寸し、温感シート4をその洗い場の大きさに工場内で裁断しておくこともできる。この場合、排水口等の位置も工場内で切り抜いておく。温感シート4の裏面に凹溝4aを凹設することも可能である。また、接着剤67として、弾性を有するウレタン系、シリコーン系等のものを用いる。これにより、既設の防水パン66を交換する必要なく、簡易に温感効果を享受することが可能になる。また、弾性を有する接着剤67を採用していることから、既設の防水パン66の凹みや撓みに温感シート4を追従させることができる。住宅等のリフォームにおいては、この施工方法が便宜である。
上記のように、温感部材8や温感シート4を既設の防水パン66上に貼着する場合、温感部材8や温感シート4を1枚物とすれば、継ぎ目がなく、優れた美観を呈することができる。しかし、この場合には、可撓性のある温感シート4をロール状にして搬送するような場合を除き、運搬が困難になり、搬送コストが嵩むおそれがある。このため、温感部材8や温感シート4は複数個に分割された状態で既設の防水パン66上に貼着されることもある。これにより、運搬が容易になり、搬送コストの低廉化を実現できる。例えば、図11に示すように、温感部材8や温感シート4を川の字に3分割し、これらを既設の防水パン66上に貼着することができる。また、図12に示すように、温感部材8や温感シート4を田の字に4分割し、これらを既設の防水パン66上に貼着することもできる。なお、図11及び図12に示す例は、温感部材8や温感シート4が複数枚のタイルを有するような模様を示している。各タイルに相当するように、温感部材8や温感シート4を100mm×100mm等のタイル状に成形する場合には、それらの温感部材8や温感シート4を整列させて既設の防水パン66上に貼着すればよい。
また、図13に示すように、既設の防水パン66の中央部分において、複数枚に分割された温感部材8や温感シート4の縁部には、シリコーンゴム等のコーキング剤69を設けることもできる。一方、図14に示すように、既設の防水パン66の縁部が壁パネル56a等や浴槽57のエプロン57aと直角に接続されている場合には、温感部材8や温感シート4を壁パネル56a等やエプロン57aを当接させることができる。他方、図15に示すように、既設の防水パン66の縁部が壁パネル56a等や浴槽57のエプロン57aと湾曲しながら接続されている場合には、温感部材8や温感シート4の縁部と壁パネル56a等やエプロン57aとの間にコーキング剤69を設けることが好ましい。これらにより、温感部材8や温感シート4の厚みによる段差を解消し、美観の向上と水溜まりの防止とを実現することができる。
(評価試験1)
上記温感効果を以下の評価試験1により確認した。まず、図16に示すように、防水パンに人が足を乗せることを考慮し、荷重体30を用意する。この荷重体30は、質量5kgの荷重本体30aと、この荷重本体30aの裏面に一体に形成された厚みが5mmのウレタンフォームからなるシート30bとからなる。また、測定板31を用意する。この測定板31は、50mm×50mm×10mmのシリコン板と、このシリコン板の裏面から1mm内部に埋め込んだ熱電対とからなる。さらに、支持板32を用意する。この支持板32は厚みが10mmのウレタンフォームからなる。
一方、実施例1と同様に製造され、厚みが0.54mm、0.82mm、1.09mm、1.76mmとされた温感シート4を得る。そして、実施例1の製造方法により、各厚みの温感シート4を用い、厚み6mmの基部60とともに防水パン7を得る。温感シート4の厚みが0.54mmの防水パン7を試験例1の試験片Tとし、温感シート4の厚みが0.82mmの防水パン7を試験例2の試験片Tとし、温感シート4の厚みが1.09mmの防水パン7を試験例3の試験片Tとし、温感シート4の厚みが1.76mmの防水パン7を試験例4の試験片Tとする。温感シート4を設けない防水パン7を比較例の試験片Tとする。各試験片Tの大きさは任意ではあるが、試験の便宜のために一応100mm×100mmとする。
そして、各試験片Tを冷蔵庫内で5°Cに12時間以上保持する。この後、25±1°Cの室内において、各支持板32を敷き、その上に試験片Tを載せ、その上に恒温槽内で37±1°Cに保持した荷重体30及び測定板31を載せる。
測定板31の熱電対による温度を35〜37°Cの擬似足温度(°C)として測定し、各試験片Tに測定板31を接触させた直後からの接触時間(sec)と擬似足温度(°C)との関係を求める。結果を図17に示す。
また、図17の各曲線の線形近似式を求め、それらの傾きを耐冷感性の定量値とする。温感シート4の厚み(mm)と耐冷感性との関係を求める。結果を図18に示す。
図17及び図18より、試験例1〜4は、比較例に比べ、温感効果を有することがわかる。また、温感シート4の厚みは1mmを上限として温感効果が横ばいになることがわかる。
(評価試験2)
防水パン7の表面特性改質のため、同時加飾シートを併用した場合の温感効果を以下の評価試験2により確認した。実施例1と同様に製造された厚みがほぼ1mmの温感シート4を得る。この温感シート4の表面層には、気孔率25%の割合で閉気孔が含まれている。そして、実施例1の製造方法により、温感シート4を用い、厚み6mmの基部60とともに防水パン7を得る。温感シート4の表面側に加飾シートを同時に設けた場合の防水パン7を試験例5の試験片Tとし、温感シート4の表面側に加飾シートを設けない場合の防水パン7を試験例6の試験片Tとする。加飾シートは、材質が不織紙にDAP樹脂を含浸したものであり、厚みが150μmのものである。
上記評価試験1と同様、各試験片Tに測定板31を接触させた直後からの接触時間(sec)と擬似足温度(°C)との関係を求める。結果を図19に示す。
図19より、加飾シートを同時に成形したとしても、温感効果の低下がみられないことがわかる。
本発明は、浴室用防水パン、浴槽、壁パネル、天井パネル、カウンター、ベランダやバルコニー等の床材等に利用可能である。
実施例1、2に係り、温感シートの製造方法を示す工程図である。 実施例1、2に係る温感シートの模式断面図である。 実施例1〜4に係り、浴室用防水パンの製造方法を示すプレス型の模式断面図である。 実施例1〜4に係る浴室用防水パンの模式断面図である。 実施例3に係り、シートの製造方法を示す工程図である。 実施例5に係り、浴室用防水パンの製造方法を示すプレス型の模式断面図である。 実施例1〜5の浴室用防水パンを用いたユニットバスルームの斜視図である。 実施例1〜5の浴室用防水パンの斜視図である。 実施例1〜5の温感部材と既設の浴室用防水パンとの断面図である。 実施例1〜5の温感シートと既設の浴室用防水パンとの断面図である。 浴室用防水パンの改修方法を示す斜視図である。 浴室用防水パンの改修方法を示す斜視図である。 浴室用防水パンの改修方法を示す断面図である。 浴室用防水パンの改修方法を示す断面図である。 浴室用防水パンの改修方法を示す断面図である。 温感効果の評価試験方法を示す模式断面図である。 試験例1〜4及び比較例における接触時間と擬似足温度との関係を示すグラフである。 温感シートの厚みと耐冷感性との関係を示すグラフである。 試験例5、6における接触時間と擬似足温度との関係を示すグラフである。
符号の説明
20a…気孔
20…断熱部
3…表面層
2…補強体
20b…樹脂
1…エマルジョン
4…温感シート
5…プレス型
6…基部用SMC
14…シート
66…既設の浴室用防水パン

Claims (10)

  1. 気孔を有して構成された断熱部と、該断熱部の表面側で該断熱部と一体に設けられた非透水性の表面層とを備えた温感シートであって、
    前記断熱部は、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体と、該補強体の該繊維と絡み合いつつ連結され、該空隙を前記気孔として残存させる樹脂とからなることを特徴とする温感シート。
  2. 液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、該水相中に該第1樹脂を分散させてなるO/W型又は該第1樹脂相中に該水を分散させてなるW/O型のエマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する第1工程と、
    該補強体の裏面に非透水性の表面層を設けるか又は該補強体の裏面に非透水性の表面層を構成する第2樹脂を設けるかした後、該補強体に表面側から該エマルジョンを含浸させ、該表面層と一体に該第1樹脂又は該第1樹脂及び該第2樹脂を硬化させるとともに該水を揮発させて温感シートを得る第2工程とからなることを特徴とする温感シートの製造方法。
  3. 液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、該水相中に該第1樹脂を分散させてなるO/W型又は該第1樹脂相中に該水を分散させてなるW/O型のエマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する第1工程と、
    該補強体に表面側から該エマルジョンを含浸させ、該第1樹脂を硬化させるとともに該水を揮発させてシートを得る第2工程と、
    該シートの裏面に非透水性の表面層を設けるか又は該シートの裏面に非透水性の表面層を構成する第2樹脂を設けるかし、該第1樹脂と一体に該表面層を設けるか又は該第1樹脂と一体に該第2樹脂を硬化させるかして温感シートを得る第3工程とからなることを特徴とする温感シートの製造方法。
  4. 基部と、該基部の表面側で該基部と一体に設けられ、気孔を有して構成された断熱部と、該断熱部の表面側で該断熱部と一体に設けられた非透水性の表面層とを備えた温感部材であって、
    前記断熱部は、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなる補強体と、該補強体の該繊維と絡み合いつつ連結され、該空隙を前記気孔として残存させる樹脂とからなることを特徴とする温感部材。
  5. プレス型に請求項2又は3の製造方法によって得られた温感シートと、強化用繊維を含む基部用シートモールディングコンパウンドとを順次設け、該温感シートと一体に該基部用シートモールディングコンパウンドを加熱しつつプレス成形することにより温感部材を得ることを特徴とする温感部材の製造方法。
  6. 液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、該水相中に該第1樹脂を分散させてなるO/W型又は該第1樹脂相中に該水を分散させてなるW/O型のエマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する第1工程と、
    該補強体に表面側から該エマルジョンを含浸させ、該第1樹脂を硬化させるとともに該水を揮発させてシートを得る第2工程と、
    プレス型に非透水性の表面層と、該シートと、強化用繊維を含む基部用シートモールディングコンパウンドとを順次設け、該表面層及び該シートと一体に該基部用シートモールディングコンパウンドを加熱しつつプレス成形することにより温感部材を得る第3工程とを備えることを特徴とする温感部材の製造方法。
  7. 液状のラジカル重合型の未硬化樹脂からなる第1樹脂を水と混合し、該水相中に該第1樹脂を分散させてなるO/W型又は該第1樹脂相中に該水を分散させてなるW/O型のエマルジョンと、繊維が互いに空隙を確保しながら絡み合ってなるシート状の補強体とを用意する第1工程と、
    該補強体に表面側から該エマルジョンを含浸させ、該第1樹脂を硬化させるとともに該水を揮発させてシートを得る第2工程と、
    プレス型に非透水性の表面層を構成する第2樹脂と、該シートと、強化用繊維を含む基部用シートモールディングコンパウンドとを順次設け、該シートと一体に該第2樹脂を硬化させるとともに該基部用シートモールディングコンパウンドを加熱しつつプレス成形することにより温感部材を得る第3工程とを備えることを特徴とする温感部材の製造方法。
  8. 既設の浴室用防水パン上に請求項1記載の温感シートを貼着することを特徴とする浴室用防水パンの改修方法。
  9. 前記浴室用防水パンの洗い場の大きさを採寸し、請求項1記載の温感シートを該洗い場の大きさに現場で裁断することを特徴とする請求項8記載の浴室用防水パンの改修方法。
  10. 前記浴室用防水パンの洗い場の大きさを採寸し、請求項1記載の温感シートを該洗い場の大きさに工場内で裁断しておくことを特徴とする請求項8記載の浴室用防水パンの改修方法。
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