JP3016436U - 建材と壁・床構造 - Google Patents

建材と壁・床構造

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JP3016436U
JP3016436U JP1995003811U JP381195U JP3016436U JP 3016436 U JP3016436 U JP 3016436U JP 1995003811 U JP1995003811 U JP 1995003811U JP 381195 U JP381195 U JP 381195U JP 3016436 U JP3016436 U JP 3016436U
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士郎 坂井
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株式会社エンゼル産業
士郎 坂井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 断熱機能と機械的強度を備えた床材や壁材と
してより好適な建材を提供するとともに、そのような建
材を使用した床構造を提供すること。 【構成】 発泡部材又は合成樹脂よりなる基材と、上記
基材の少なくとも一面に設けられ合成樹脂塗料からなる
補強皮膜と、を具備した建材。発泡部材又は合成樹脂か
らなる基材と、上記基材内に一体に埋め込まれ金属製又
は合成樹脂製であって複数個の脚部を備えた網状の芯材
と、を具備した建材。発泡部材又は合成樹脂よりなる基
材と、上記基材の少なくとも一面に設けられ合成樹脂塗
料からなる補強皮膜と、上記基材内に一体に埋め込まれ
金属製又は合成樹脂製であって複数個の脚部を備えた網
状の芯材と、を具備した建材。浴室等の水又は湯が流れ
る室の壁材,床材,又は,断熱材として、請求項1〜請
求項8のいずれかに記載された建材を使用した壁・床構
造。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、各種の建築物において、床材、壁材、屋根材、各種断熱材等として 使用されたり、浴室の壁材、床材、断熱材、花屋等の水を扱う店舗の壁材、床材 、断熱材等として使用される建材に係り、特に、発泡部材や合成樹脂よりなり断 熱機能を有する基材を、補強塗料よりなる補強皮膜により補強したり、又は、芯 材によって補強したり、又は、補強皮膜と芯材の両方によって補強することによ り、断熱材として使用するとともに、それがそのまま床材や壁材等の表面材とし ても使用できるように工夫したものに関するとともに、そのような建材を使用し た壁・床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の建築物において、例えば、床を構築する場合には、いわゆる大引材の上 に発泡スチロール製の断熱材を敷設する。又、大引材の上にはいわゆる根太材が 設置されており、その根太材の上に床材を敷設していく。つまり、断熱材と床材 とはあくまで別個のものであり、断熱材はあくまで断熱材としてのみ機能させる だけである。したがって、断熱材と表面材の両方が必要になることになり、且つ 、両方の部材の敷設作業が必要となる。又、断熱材を断熱材としてのみ機能させ る場合においても、そこに何らかの荷重が作用することは考えれ、その場合には 、断熱材の健全性が損なわれることが懸念される。
【0003】 上記のような点に鑑みて、断熱材自体の機械的強度を高めるとともに、断熱材 と床材とを一つの部材で実現させるべく、実開平6−79910号公報に示すよ うなものが提案されている。これは、本願出願の出願人によるものである。 又、断熱材と床材とを一つの部材によって実現させる技術とは直接関係しない が、関連する先行技術として、特公平1−32064号公報、実開平2−405 25号公報、特公平3−28309号公報に示すようなものがある。 因に、特公平1−32064号公報に示されているものは、エチレン、プロピ レン、塩化ビニル、又は、ビニリデンを主体とする重合体の発泡したフィルム又 はシートを、発泡したスチレン系樹脂シート又はボードの間に挟み、酢酸ビニル 系、シアノアクリレート系、エポキシ系重合体、スチレン、ブタジエンゴム、ブ チルゴム、又は、クロロブレンゴムで接着し、一体としてなる合成樹脂積層断熱 材に関するものであり、主に、接着性の改良を企図したものである。 又、実開平2−40525号公報に示されているものは、硬質発泡体またはハ ニカム体と繊維強化プラスチックとの層状構成をなす芯材の両面に繊維強化プラ スチック製の外皮を接合したものである。 又、特公平3−28309号公報に示されているものは、合成樹脂発泡体を成 形体間に配置して、成形体面に一致するまで加圧するという成形方法に関するも のである。 又、発泡保護体を強化する方法を示すものとして、特公平3−67107号公 報に示すようなものが提案されている。これは、各種保護箱、各種容器、ヘルメ ット、防寒服、保護衣服等の保護体の表面に、特定の成分で特徴付けられたポリ ウレタン原液を吹き付けることにより、それを強化しようとするものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の構成によると次のような問題があった。すなわち、実開平6−79 910号公報に示されている建材によっても、所期の目的を達成することは可能 であるが、断熱機能と機械的強度を備えた床材や壁材として、より好適な建材の 実現が要求されていた。 又、特公平3−67107号公報に示されているものは、あくまで、発泡保護 体の強化方法であり、それをそのまま建材に適用することについては問題があっ た。又、所定の条件下における吹き付け作業は煩雑であり、建材に適用した場合 にはコストが上昇してしまうという問題があった。
【0005】 本願考案は、このような点に基づいてなされたものでその目的とするところは 、断熱機能と機械的強度を備え、床材や壁材や屋根材として、且つ、断熱材とし てもより好適な建材を提供するとともに、そのような建材を使用した壁・床構造 を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本願考案による建材は、発泡部材又は合成樹脂よりな る基材と、上記基材の少なくとも一面に設けられ合成樹脂塗料からなる補強皮膜 と、を具備したことを特徴とするものである。 又、発泡部材又は合成樹脂からなる基材と、上記基材内に一体に埋め込まれ金 属製又は合成樹脂製であって複数個の脚部を備えた網状の芯材と、を具備したこ とを特徴とするものである。 又、発泡部材又は合成樹脂よりなる基材と、上記基材の少なくとも一面に設け られ合成樹脂塗料からなる補強皮膜と、上記基材内に一体に埋め込まれ金属製又 は合成樹脂製であって複数個の脚部を備えた網状の芯材と、を具備したことを特 徴とするものである。 その際、建材を壁材,床材,屋根材,断熱材として使用する場合に、補強皮膜 が設けられている面を表面側として使用することが考えられる。 又、芯材としては、略平板状に設けられた網状部と、該網状部より立設された 複数個の脚部とを備えたものが考えられ、その建材を壁材,床材,屋根材,断熱 材として使用する場合に、網状部が位置している側を表面側とすることが考えら れる。 又、芯材としては、略平板状に設けられた網状部と、該網状部より立設された 複数個の脚部途を備えたものが考えられ、且つ、上記網状部が位置している側の 面に少なくとも補強皮膜を設け、その建材を壁材,床材,,屋根材,断熱材とし て使用する場合に、補強皮膜が設けられている側を表面側とすることが考えられ る。 又、補強皮膜を設ける方法としては、予め型内に補強塗料を注入しておき、そ こに基材を収容した別の型を押し付けることにより、基材の一面に一様の厚みで 補強皮膜を設けるものである。 又、補強皮膜の厚みとしては、1mm程度が考えられ、それで、建材として必要 な機械的強度は充分に得られる。
【0007】 又、本願考案による壁・床構造は、浴室等の水又は湯が流れる室の壁材又は床 材として、請求項1〜請求項8のいずれかに記載された建材を使用したことを特 徴とするものである。
【0008】
【作用】
まず、発泡部材又は合成樹脂よりなる基材と、上記基材の少なくとも一面に設 けられ合成樹脂塗料からなる補強皮膜とから建材を構成した場合には、基材の部 分によって所望の断熱機能を得ることになり、又、補強皮膜によって所望の機械 的強度を得ることになる。よって、断熱材として使用する場合には、何らかの荷 重が作用しても不用意に破損することはなく、又、表面材としての機能を兼備さ せることができるので、その場合には、表面材を別途設ける必要がなくなるもの である。 又、発泡部材又は合成樹脂よりなる基材と、上記基材内に一体に埋め込まれ金 属製又は合成樹脂製であって複数個の脚部を備えた網状の芯材とから建材を構成 した場合には、基材の部分によって所望の断熱機能を得ることになり、又、芯材 によって所望の機械的強度を得ることになる。よって、断熱材として使用する場 合には、何らかの荷重が作用しても不用意に破損することはなく、又、表面材と しての機能を兼備させることができるので、その場合には、表面材を別途設ける 必要がなくなるものである。 さらに、発泡部材又は合成樹脂よりなる基材と、上記基材の少なくとも一面に 設けられ合成樹脂塗料からなる補強皮膜と、上記基材内に一体に埋め込まれ金属 製又は合成樹脂製であって複数個の脚部を備えた網状の芯材と、から建材を構成 した場合には、基材の部分によって所望の断熱機能を得ることになり、又、補強 皮膜と芯材によって所望の機械的強度を得ることになる。よって、断熱材として 使用する場合には、何らかの荷重が作用しても不用意に破損することはなく、又 、表面材としての機能を兼備させることができるので、その場合には、表面材を 別途設ける必要がなくなるものである。 又、上記各種建材を使用する場合においては、補強皮膜が設けられている側を 表面側に配置して使用することが好ましく、又、芯材の網状部が設けられている 側を表面側に配置して使用することが好ましく、又、芯材と補強皮膜の両方を使 用する場合には、網状部側の面に補強皮膜を設け、そちら側を表面側にすること が好ましい。それによって、作用する荷重に対して効果的に対応することができ 、不用意な損傷や凹み現象の発生を効果的になくすことができる。 又、型内に補強塗料を注入し、そこに基材を収容した別の型を押し付けること により、補強皮膜を設けるようにした場合には、極めて簡単な作業によって所望 の補強皮膜を設けることができる。 又、補強皮膜の厚みとしては、1mm程度が考えられるが、それに限定されるわ けではない。
【0009】 又、本考案の壁・床構造の場合には、上記いずれかの建材を、浴室等の水又は 湯が流れる室の壁材や床材として使用するものである。 例えば、浴室の場合には、冬季において、床が極めて冷たい状態になってしま うが、本考案の建材を使用することにより、そのような不具合を解消することが できる。
【0010】
【実施例】
以下、図1、図7乃至図12を参照して、本考案の第1実施例を説明する。ま ず、図1を参照して本実施例による建材1の構成を説明する。本実施例による建 材1は、基材3を備えていて、この基材3は、発泡スチロール(発泡ポリスチレ ン)製であって、所定の発泡率によって発泡・成形されたものである。上記基材 3の図中上面には、補強塗料としての合成樹脂塗料が塗布されていて、補強皮膜 5となっている。上記合成樹脂塗料としては、例えば、日本合成化学工業株式会 社製の「エフレタン(商品名)(ウレタン樹脂塗料)」を使用することが考えら れる。上記建材1を、例えば、床材、壁材、屋根材として使用する場合、又は、 断熱材として使用する場合には、上記補強皮膜5が設けられている面を表面側と して配置し、それによって、例えば、作用する荷重に対して効果的に対応するも のである。
【0011】 上記ウレタン樹脂塗料は、日本合成化学工業株式会社製の「イソシアネートポ リマー」と「ポリオール」の2液からなるものであって、次のような特性を備え たものである。上記ウレタン樹脂塗料は、液状ウレタン樹脂であって、発泡部材 や合成樹脂に対して直接塗布することができるものである。そして、その特性と しては、まず、溶剤を必要とせずそのまま塗布することができる。又、乾燥に関 しても常温で乾燥してしまうので、特に、加熱乾燥工程が不要である。又、常温 で素早く硬化して乾燥後においても所望の硬度を得ることができ、それによって 、機械的強度も大幅に向上するものである。
【0012】 そして、本実施例の場合には、次のような方法により、基材3の一面に補強皮 膜を設けるようにしている。まず、予め基材を発泡・成形しておく。次に、下型 内に上記ウレタン樹脂塗料を所定量だけ注入する。そこに、上記基材3を収容し た上型を押し付けていく。それによって、基材3の一面に所定の厚みの補強皮膜 5が設けられることになる。そして、上記日本合成化学工業株式会社製の「エフ レタン(商品名)(ウレタン樹脂塗料)」を使用した場合には、硬化に長時間を 要することはないので、塗料によって基材3が膨潤してしまったり、溶解されて しまったり、或いは、ピンホールができてしまうよなことはなく、所望の補強皮 膜5が得られるものである。
【0013】 次に、上記構成をなす建材1の用途を説明する。まず、本実施例による建材1 を木造家屋の床構造の断熱材として使用する例を説明する。その様子を図7に示 す。図7は木造家屋の床部の構造を部分的に示す斜視図であり、まず、束石11 があって、この束石11上には束13が敷設されている。このような束石11及 び束13よりなる支持構造が床下に複数箇所にわたって設置されている。上記複 数箇所に設けられた束13上には大引15が設置されている。上記複数本の大引 15上には複数本の根太17が設置されていて、これら複数本の根太17の間に 断熱材として使用される建材1が設置される。建材1を使用する場合には、補強 皮膜5の面が上側に位置するように敷設する。そして、上記複数本の根太17上 に床材19が設置されることになる。
【0014】 図7に示す場合には、建材1を断熱材としてのみ機能させるように使用してい るので、その部分に直接荷重が作用するようなことはないが、床材19を介して 荷重が作用することもあり、又、施工時に何らかの力が作用するようなこともあ る。そのような場合にも、本実施例による建材1は、既に説明したように、補強 皮膜5が設けられていて、その機械的強度を高める構造になっているので、上記 のような荷重の作用等によって破損したりすることはない。又、床材19を敷設 する場合に、根太17に釘等によって固定することになるが、建材1の部分に釘 を打つことにより取付けることもできる。こは、建材1の基材3の部分が発泡率 の関係によって高い硬度を有しているからである。
【0015】 次に、図7に示す床構造において、建材1に断熱機能と床材としての機能の両 方を発揮させることもできる。すなわち、図7における複数本の根太17上に、 本実施例による建材1を敷設していく。そして、それが断熱材として機能するこ とはもとより、そのまま床材として機能することになる。場合によっては、その 表面にビニール布材等の化粧材を貼付けることも考えられる。そして、その場合 には、図7における床材19は不要となる。そのような構成にすることより、従 来、断熱材と床材との両方が必要であったのに対して、建材1のみを設置するだ けで事足りることになる。それによって、必要な資料の量及び施工に要する労力 が軽減されるとともに、工期も短縮されることになる。
【0016】 次に、図8を参照して、建材1を木造家屋の屋根の構築に使用する場合につい て説明する。まず、もや材21があり、このもや材21の上には複数本の垂木材 23が設置されている。垂木材23上には、野地板材25が設置されている。こ の野地板材25の上に本実施例による建材1が断熱材として敷設されている。こ の場合にも、補強皮膜5の側が上側に位置するように敷設する。そして、この建 材1の上に鉄板やスレート製の屋根材25が敷設されている。この場合にも、建 材1は断熱機能を発揮するだけでなく、屋根材25を介して作用する何らかの荷 重に対しても充分に対応することができる。特に、屋根材25を敷設する作業時 において荷重が作用しても何ら問題はなく、又、この場合にも建材1の部分に釘 等を打つことができるので、好都合である。
【0017】 次に、図9を参照して、コンクリート製の建築物の床構造に本実施例による建 材1を使用した例を説明する。まず、床スラブコンクリート31があり、この床 スラブコンリート31上にはモルタル33が設置されている。このモルタル33 の上に本実施例による建材1が断熱材として敷設されている。この場合にも、補 強皮膜5の側が上側に位置するように敷設する。そして、この建材1の上に床材 35が設置されている。この場合にも、建材1は断熱材として機能するだけでな く、床材35を介して作用する荷重に対して充分に対応することができる。又、 このような構造において、建材1に断熱材としての機能はもとより、床材として も機能させることが考えられる。その場合には、床材35をなくして、建材1の 上に、例えば、ビニールクロス等の表面化粧材を貼付けるだけでよくなる。
【0018】 次に、図10を参照して、本実施例による建材1を木造家屋の屋根の構造に使 用する例を説明する。この場合には、図8に示した場合と基本的な構造は同じで あり、鉄板やスレート材よりなる屋根材25の代わりに、瓦41を設置している 。このような構造においても、断熱機能だけでなく、充分な機械的強度を発揮す ることができる。
【0019】 次に、図11を参照して、本実施例による建材1をコンクリート構造物の壁構 造に使用した例を説明する。まず、壁スラブコンクリート51があり、この壁ス ラブコンクリート51の内側には、本実施例による建材1が設置されている。こ の場合にも、補強皮膜5の側が室の内側(図中右側)に位置するように敷設する 。この建材1の内側には壁材53が接着されている。この場合には、建材1は主 に断熱機能を発揮することになるが、それだけでなく、壁に何らかの荷重が作用 した場合には、それに対して充分に対処することができる。そして、この場合に も、建材1は断熱材として機能するだけでなく、壁材として機能することもでき 、その場合には、壁材53が不要となる。又、その際、建材1の表面にビニール クロス等の表面化粧材を貼付けることが考えられる。
【0020】 次に、図12を参照して、本実施例による建材1を、浴槽の床材として使用す る場合について説明する。図12に示すように、浴室61内には、浴槽63が設 置されている。そして、浴室61の床には、本実施例による建材1が床材として 敷設されている。この場合にも、補強皮膜5の側が上側に位置するように敷設す る。建材1相互間のいわゆる「目地」には公知の目地処理が施されている。この 場合には、建材1を断熱材として機能させると同時に床材としても機能させるよ うにしているが、勿論、建材1の上に何らかのビニールクロス(図示せず)を設 置することも考えられる。このように、浴室61の床材として本実施例による建 材1を使用した場合には、その断熱機能が効果的に発揮されることになり、従来 、浴室61において、床が冷たいという不具合を解消することができる。又、そ の機械的強度については、補強皮膜5によって確保される。
【0021】 以上本実施例によると次のような効果を奏することができる。まず、建材1は 、従来の断熱材としての機能はそのまま備えていて、補強皮膜5を一体化させる 構成になっているので、その機械的強度も充分なものとなっている。よって、何 らかの荷重が作用する状態で断熱材として使用する場合においても、不用意に損 傷するようなことはない。又、断熱材として機能させると同時に床材や壁材等の 表面材としての機能も兼備させることができる。それによって、従来、断熱材以 外に表面材が必要であったのに対して、そのような表面材が不要になるので、物 量の低減を図ることができるとともに、施工に要する工数を削減することができ る。
【0022】 又、本実施例の建材1の基材3は、比較的低発泡率で発泡・成形されていて、 その硬度が高い構成になっているので、釘等の打ち込みが可能である。よって、 断熱材として使用する場合も表面材として使用する場合も、その施工が容易であ る。又、本実施例による建材1は、基材3の両面に補強塗料を塗布するだけで良 いので、建材1自体の製作も極めて簡単である。
【0023】 次に、図2乃至図5を参照して本考案の第2実施例を説明する。 尚、前記第1実施例と同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する 。 この第2実施例による建材1は、基材3を備えている。この基材3は発泡スチ ロール(発泡ポリスチレン)製であって、所定の発泡率によって発泡・成形され たものである。上記基材3には、合成樹脂製の芯材71が一体に埋め込まれてい る。上記芯材71を基材3に対して一体に取付ける手段としては、図示しない発 泡成形装置の型内に上記芯材71を配置し、そこに発泡ビーズを注入して発泡さ せる。それによって、基材3の内部に芯材71が一体に埋め込まれた建材1を得 ることができる。 尚、この実施例における発泡率は、比較的低い値になっていて、発泡・成形さ れた状態で高い硬度を保持できるようなものになっている。具体的には、発泡率 が7以下の値、例えば、3乃至5の値になっている。
【0024】 上記芯材71は、図3乃至図5に示すような構成になっている。すなわち、略 平板状をなし網状に構成された網状部72と、この網状部72より所定のピッチ で立設された複数個の脚部73とから構成されている。そして、図2に示すよう に、上記脚部73の位置においては、基材3の厚み方向に略全長にわたって脚部 73が配置されるような構成になっている。これは、それら脚部73の部分によ って作用する荷重を受け、それによって、機械的強度を高めるとともに、荷重が 作用した場合に、建材1が部分的に凹んでしまうような現象をなくすためである 。
【0025】 上記構成をなす建材1は、前記第1実施例で示した建材1の場合と同様に、図 7乃至図12に示したような様々な用途に使用されることになる。そして、この 場合には、芯材71を基材3内に一体に埋め込んだことによりも所望の機械的強 度を得ることができると共に、芯材71に脚部73が設けられているので、より 効果的に機械的強度を高めることができ、荷重が作用した場合に、建材1が部分 的に凹んでしまようなことを防止することができる。その他、前記第1実施例で 示した建材1が奏するような効果については同様に奏することができる。 又、上記建材1を、壁材、床材、屋根材、断熱材とし手使用する場合には、芯 材71の網状部72が表面側(荷重が作用する側)に位置するように使用する。 それによって、作用する荷重に対して効果的に対応せんとするものである。
【0026】 次に、図6を参照して本考案の第3実施例を説明する。この実施例における建 材1は、前記第1実施例と第2実施例の構成を合わせて実施したものである。す なわち、基材3の内部に芯材71を一体に埋め込んだもの(第2実施例で説明し た建材1)において、その一面(芯材71の網状部72が位置している側の面) に第1実施例で説明した補強塗料を塗布して、補強皮膜5を設けたものである。 この場合にも、当然のことながら、図7乃至図12に示したような各種用途に適 用できるとともに、その機械的強度がさらに高まることになる。そして、この場 合にも、建材1を、壁材、床材、屋根材、断熱材とし手使用する場合には、芯材 71の網状部72(そちら側に補強皮膜5も設けられている)が表面側(荷重が 作用する側)に位置するように使用する。それによって、作用する荷重に対して 効果的に対応せんとするものである。
【0027】 尚、本考案は前記第1乃至第3実施例に限定されるものではない。まず、用途 は図7乃至図12に示したものに限定されず、様々な床材や壁材として、又、そ まぞまな箇所で断熱材として使用することができる。 又、第1実施例で示した補強皮膜の塗膜の厚みについては、基材の厚みとの関 係等で最適なものを選択すればよく、又、一面だけではなく、その両面に補強皮 膜を設けることも考えられる。 又、第2、第3実施例で示した芯材の形状については適宜決定すればよく、又 、脚部の個数や形状についても同様である。 又、補強皮膜を構成する合成樹脂塗料としては、前記実施例で示したウレタン 樹脂塗料以外にも、例えば、エポキシ系の合成樹脂塗料を使用することも考えら れ、要は、発泡部材又は合成樹脂よりなる基材に対して、直接塗布することがで き、且つ、比較的早期に硬化するようなものであればよい。
【0028】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案による建材によると、基材の部分によって所望の断 熱機能を得ることになり、又、両面の補強皮膜や芯材によって所望の機械的強度 を得ることになる。よって、断熱材として使用する場合には、何らかの荷重が作 用しても不用意に破損することはなく、又、表面材としての機能を兼備させるこ とができるので、その場合には、表面材を別途設ける必要がなくなる。 又、本考案の床構造によると、例えば、浴室の場合には、冬季において、床が 極めて冷たい状態になってしまうが、本考案の建材を使用することにより、その ような不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す図で建材の構成を示
す斜視図である。
【図2】本考案の第2実施例を示す図で建材の構成を示
す断面図である。
【図3】本考案の第2実施例を示す図で芯材の構成を示
す上面図である。
【図4】本考案の第2実施例を示す図で図3のIV-IV 矢
視図である。
【図5】本考案の第2実施例を示す図で図3のV−V断
面図である。
【図6】本考案の第3実施例を示す図で建材の構成を示
す断面図である。
【図7】本考案の第1〜第3実施例を示す図で建材の用
途例を示す斜視図である。
【図8】本考案の第1〜第3実施例を示す図で建材の用
途例を示す斜視図である。
【図9】本考案の第1〜第3実施例を示す図で建材の用
途例を示す斜視図である。
【図10】本考案の第1〜第3実施例を示す図で建材の
用途例を示す斜視図である。
【図11】本考案の第1〜第3実施例を示す図で建材の
用途例を示す斜視図である。
【図12】本考案の第1〜第3実施例を示す図で建材の
用途例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 建材 3 基材 5 補強皮膜 61 浴室 71 芯材 72 網状部 73 脚部

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡部材又は合成樹脂よりなる基材と、
    上記基材の少なくとも一面に設けられ合成樹脂塗料から
    なる補強皮膜と、を具備したことを特徴とする建材。
  2. 【請求項2】 発泡部材又は合成樹脂からなる基材と、
    上記基材内に一体に埋め込まれ金属製又は合成樹脂製で
    あって複数個の脚部を備えた網状の芯材と、を具備した
    ことを特徴とする建材。
  3. 【請求項3】 発泡部材又は合成樹脂よりなる基材と、
    上記基材の少なくとも一面に設けられ合成樹脂塗料から
    なる補強皮膜と、上記基材内に一体に埋め込まれ金属製
    又は合成樹脂製であって複数個の脚部を備えた網状の芯
    材と、を具備したことを特徴とする建材。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項3記載の建材におい
    て、該建材を壁材,床材,屋根材,断熱材として使用す
    る場合に、補強皮膜が設けられている面を表面側として
    使用することを特徴とする建材。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の建材において、芯材は略
    平板状に設けられた網状部と、該網状部より立設された
    複数個の脚部を備えていて、その建材を壁材,床材,屋
    根材,断熱材として使用する場合に、網状部が位置して
    いる側を表面側とすることを特徴とする建材。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の建材において、芯材は略
    平板状に設けられた網状部と、該網状部より立設された
    複数個の脚部を備えていて、且つ、上記網状部が位置し
    ている側の面に少なくとも補強皮膜を設け、その建材を
    壁材,床材,,屋根材,断熱材として使用する場合に、
    補強皮膜が設けられている側を表面側とすることを特徴
    とする建材。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項3又は請求項4又は
    請求項6記載の建材において、上型と下型があって、下
    型内に補強塗料を注入しておき、一方、上型内に予め成
    形された基材を配置し、上型を下型側に押し付けること
    により、基材の一面に補強皮膜を設けるようにしたこと
    を特徴とする建材。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の建材において、補強皮膜
    の厚みは略1mm程度であることを特徴とする建材。
  9. 【請求項9】 浴室等の水又は湯が流れる室の壁材,床
    材,又は,断熱材として、請求項1〜請求項8のいずれ
    かに記載された建材を使用したことを特徴とする壁・床
    構造。
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