JPH10102641A - 間仕切壁の壁体構造及び施工方法 - Google Patents

間仕切壁の壁体構造及び施工方法

Info

Publication number
JPH10102641A
JPH10102641A JP26068096A JP26068096A JPH10102641A JP H10102641 A JPH10102641 A JP H10102641A JP 26068096 A JP26068096 A JP 26068096A JP 26068096 A JP26068096 A JP 26068096A JP H10102641 A JPH10102641 A JP H10102641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building interior
board
wall
partition wall
interior board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26068096A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Sato
修司 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP26068096A priority Critical patent/JPH10102641A/ja
Publication of JPH10102641A publication Critical patent/JPH10102641A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が比較的少なく、簡便且つ安価に施
工し得る移設可能又は再利用可能な軽鉄間仕切壁の壁体
構造及び軽量間仕切壁の壁体施工方法を提供する。 【解決手段】 金属製スタッド2は、建築内装ボード1
の裏面に隣接して壁芯方向に延びるフランジ部22を備
え、建築内装ボードは、建築内装ボードの本体基板5の
側縁部裏面に固定された補強部材6、8を備える。補強
部材6は、フランジ部22を受入れ可能な間隙9を建築
内装ボードの第1側縁に形成し、他方、補強部材8は、
スタッドを部分的に収容可能な凹部1aを建築内装ボー
ドの第2側縁に画成する。間仕切壁Wの各側の壁面を構
成する建築内装ボード同士を架橋するスペーサ部材10
が、建築内装ボードの上端部に配置され、スペーサ部材
は、対向する両側壁面の建築内装ボードの上端部同士を
相互係止し、建築内装ボードの相互離間又は傾倒を規制
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間仕切壁の壁体構
造及び施工方法に関するものであり、より詳細には、部
品点数が比較的少なく、簡便且つ安価に施工し得る移設
可能又は再利用可能な軽量間仕切壁の壁体構造及び軽量
間仕切壁の壁体施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築物又は工作物の間仕切壁は一般に、
防火性能、耐火・断熱性能、防音・遮音性能又は振動絶
縁性能等を重視したコンクリート壁等の湿式工法の壁体
構造、或いは、建築物の軽量化、施工工期の短縮又は設
計・施工の自由度等を重視した軽鉄間仕切壁又は可動パ
ーティション等の乾式工法の壁体構造により形成され
る。代表的な乾式工法の軽量間仕切壁構造として、石膏
ボード等の建築用ボードを鋼製スタッドの間柱に取付け
てなる所謂軸組構造の軽量鉄骨間仕切壁と、鋼製スタッ
ドの間柱を省略したノンスタッド構造又はスタッドレス
構造の間仕切壁とが知られている。軸組構造の間仕切壁
構造によれば、鋼製スタッドは、壁芯に沿って所定間隔
を隔てて整列配置され、鋼製スタッドの上端部及び下端
部は、天井ランナ及び床ランナに夫々支持され、更に、
壁面を形成するボードが、ビス及び/又は接着剤によっ
てランナ及び鋼製スタッドの間柱に取付けられる。これ
に対し、間仕切壁の遮音性能又は施工性等を向上すべく
間柱を省略した上記ノンスタッド構造又はスタッドレス
構造の間仕切壁は、一般に、天井ランナ及び床ランナに
固定される自立可能な補強ボード等により形成され、補
強ボードは、ボード本体の裏面に配設された補強リブ材
又は一体成形リブ等を備える。
【0003】また、上記金属製パーティションは一般
に、予め所定寸法及び所定構造に製品化された大量生産
可能な簡易施工型のアルミ製又はスチール製パーティシ
ョンとして、広く普及している。かかる金属製パーティ
ションは、パーティション構成要素又は構成部材を建設
現場に搬入し、現場施工にて組立てることにより、分解
可能又は再利用可能な可動式の間仕切壁として一般に施
工される。
【0004】
【発明が解決しよとうする課題】しかしながら、上記乾
式工法の間仕切壁において、軽鉄間仕切壁は、間仕切壁
自体の施工方法及び構造詳細から明らかなとおり、比較
的恒久的な壁体を形成し、実質的に移設又は移動し難
い。従って、建築物の内部空間の用途又はレイアウト等
を変更し、或いは、建築物構造を移転する必要性等が生
じたとき、軽鉄間仕切壁全体を解体撤去し、新たな軽鉄
間仕切壁を施工せざるを得ない。かかる解体・撤去工事
は、多量の解体・撤去材料を産業廃棄物として処分する
必要を更に生じさせるので、環境保護の見地からも望ま
しくない。
【0005】他方、上記金属製パーティションは、建築
物の用途変更等により建築物内部のレイアウト等を変更
する際、比較的容易に分解され、所望の位置又は部位に
移設される。従って、金属製パーティションは、比較的
簡易な作業にて移設又は再利用可能な間仕切壁として、
建築物用途の自由度及び改造工事等の簡便性を向上させ
るばかりでなく、多量の解体・撤去材料の発生を抑制す
ることができる。しかしながら、金属製パーティション
は一般に、極めて多種の部品を要する比較的高価な現場
組立型の製品として工場製作され、施工現場にて組付け
られる。従って、施工単価又は工事費の増大、施工に要
する部品点数の増加、資材搬入作業の煩雑化、或いは、
組立作業の専門性等の課題を生じさせてしまう。しか
も、金属製パーティションの設置を要する建築物の工事
では、金属製パーティションの工場製作時期に相応し
て、実際の施工時期よりも可成り早期に間仕切壁の詳細
寸法及び細部形状や、壁体埋設配線又は配管等の詳細位
置を決定しなければならず、従って、他の工事業種等の
設計・施工の自由度が極めて制約されてしまう。
【0006】このような不都合を改善すべく、例えば、
天井ランナー及び床ランナーの間に補強ボード又は補強
パネルを挿入し、該補強ボード又は補強パネルを上下の
ランナーの案内により側方ないし横方向に摺動させるス
ライド式の組立型間仕切壁が提案されている。しかしな
がら、内装仕上材料としてクロス又は塗装等を貼着又は
塗布した補強ボード又は補強パネルを上下ランナーに沿
ってスライドさせる際に、クロスの損傷、捩又は皺等が
生起し易く、或いは、擦過傷又は汚れ等の損傷が塗装表
面に発生し易い。このため、かかるスライド式の組立壁
においては、比較的厳重な施工管理又は施工上の注意を
強いられるばかりでなく、施工形態に応じて比較的困難
な施工作業を要することがある。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、部品点数が比較的少
なく、簡便且つ安価に施工し得る移設可能又は再利用可
能な軽量間仕切壁構造及び間仕切壁施工方法を提供する
ことにある。本発明は又、寸法及び形状等に関する設計
・施工の自由度が比較的高く、しかも、壁体埋設配線又
は配管等を施工現場にて決定し、施工することができる
移設可能又は再利用可能な軽量間仕切壁構造及び間仕切
壁施工方法を提供することを目的とする。本発明は更
に、多数の固着手段又は係止手段等を要することなく、
しかも、建築内装ボードのスライド工程を省略すること
ができる軽量間仕切壁構造及び間仕切壁施工方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明は、所定位置に固定される上位ラン
ナーと、所定位置に固定される下位ランナーと、該上位
及び下位ランナーにより支持される上端部及び下端部を
備えたスタッドと、該スタッドに支持される建築内装ボ
ードとを有する間仕切壁の壁体構造において、前記スタ
ッドは、前記建築内装ボードの裏面に隣接して壁芯方向
に延びるフランジ部を備え、前記建築内装ボードは、該
建築内装ボードの板体の側縁部裏面に固定された補強部
材を備え、該補強部材は、前記フランジ部を受入れ可能
な間隙を前記建築内装ボードの第1側縁に形成するとと
もに、前記スタッドを部分的に収容可能な凹部を前記建
築内装ボードの第2側縁に画成し、間仕切壁の各側の壁
面を構成する建築内装ボード同士を架橋する架橋部材が
該建築内装ボードの上端部に配置され、該架橋部材は、
対向する両側壁面の前記建築内装ボードの離間を規制す
るように該建築内装ボードの上端部同士を相互係止する
ことを特徴とする間仕切壁の壁体構造を提供する。本発
明の上記構成によれば、上記建築内装ボードを上位ラン
ナー及び下位ランナーに対して垂直起立位置に位置決め
し、次いで、間仕切壁の各側の壁面を構成する建築内装
ボード同士を架橋部材にて架橋し、対向する両側壁面の
建築内装ボードの上端部同士を相互係止し、更に、上記
スタッドのフランジ部を上記補強部材の間隙に挿入し、
これにより、軸組構造の間仕切壁の壁体を形成すること
ができる。従って、本発明によれば、かかる作業工程を
壁芯に沿って順次反復することにより、連続的な間仕切
壁を形成することができる。しかも、かくして形成され
た間仕切壁の壁体構造によれば、上記架橋部材を取外
し、フランジ部と補強部材との係合を解くことにより、
建築内装ボードを上下のランナー及びスタッドから分離
することかできるので、比較的簡易な作業により間仕切
壁を全体的に解体し、或いは、部分的に解体することが
可能となる。
【0009】上記軽量間仕切壁の壁体構造によれば、間
仕切壁の構造要素又は構成部材の部品点数は、比較的少
なく、しかも、間仕切壁は、簡便且つ安価に施工し得
る。また、上記構成の壁体構造は、比較的簡易に解体
し、移設又は再利用することができる。更に、上記壁体
構造は、施工現場等にてボード自体を比較的容易に切断
又は加工し、或いは、ランナー等の配置を比較的自由に
施工現場等にて設定・変更し得るので、寸法及び形状等
に関する設計・施工の自由度が比較的高い。しかも、上
記間仕切壁の壁体構造によれば、電気配線・配管、制御
配線、給排水・衛生配管、空調配管等の壁体埋設配線又
は配管等の位置又は仕様等を施工現場にて決定し、施工
することができる。また、上記軽量間仕切壁の壁体構造
によれば、多数の固着手段又は係止手段等を使用せずに
間仕切壁の壁体を形成することができ、しかも、施工に
おいて、建築内装ボードのスライド工程を実質的に省略
し得る。
【0010】本発明は更に、上記構造の間仕切壁を施工
する間仕切壁の壁体施工方法において、前記上位ランナ
ー及び下位ランナーを上位下地及び下位基盤に夫々固定
し、第1の前記建築内装ボードを前記上位ランナー及び
下位ランナーに対して位置決めし、該第1建築内装ボー
ドの補強部材に設けられた前記間隙に対して、前記スタ
ッドのフランジ部を挿入し、対向する両側の壁面を構成
する第2の前記建築内装ボードを、前記第1建築内装ボ
ードに隣接して、前記上位ランナー及び下位ランナーの
側方から壁芯に向かって移動させ、両側壁面の前記第2
建築内装ボードの下端部を前記下位ランナーに夫々挿入
し、該第2建築内装ボードを垂直起立位置に建込み、前
記スタッドを部分的に前記第2建築内装ボードの凹部内
に収容し、両側壁面の前記第2建築内装ボード同士を架
橋する架橋部材を該第2建築内装ボードの上端部に配置
し、該架橋部材により、前記第2建築内装ボードの上端
部同士を相互係止し、該第2建築内装ボードの離間を規
制することを特徴とする間仕切壁の壁体施工方法を提供
する。
【0011】本発明の上記構成によれば、天井下地等の
上位下地及びコンクリートスラブ等の下位基盤に夫々固
定した上位ランナー及び下位ランナーに対して、建築内
装ボードを建込み、建築内装ボードを垂直起立位置に位
置決めした後、架橋部材により建築内装ボードの上端部
同士を相互係止し、しかる後、スタッドのフランジ部を
補強部材の間隙に挿入することにより、両側壁面の建築
内装ボードを施工することができる。従って、本発明の
上記施工方法によれば、かかる工程を壁芯に沿って順次
反復することにより、連続的な間仕切壁を形成すること
ができる。かくして形成された間仕切壁の壁体構造は、
上記架橋部材を取外し且つ上記補強部材を上記フランジ
部から解放することにより、建築内装ボードを解体する
ことができるので、比較的簡易な作業により間仕切壁を
全体的に解体し、或いは、部分的に解体することが可能
となる。
【0012】このように、本発明の上記施工方法によれ
ば、比較的少ない部品点数の構造要素又は構成部材によ
り、簡易な作業にて安価に軽量間仕切壁を施工し得る。
また、上記施工方法により施工された間仕切壁は、比較
的簡便な作業により全体的又は部分的に解体し得るの
で、簡易作業による短時間の間仕切壁解体工事、移設工
事又は再利用工事を実施することが可能となる。更に、
上記壁体施工方法は、施工現場等におけるボードの切断
又は加工、或いは、ランナー等の配置設定を可能にする
ので、施工現場等における比較的自由な間仕切壁の設計
変更、或いは、各種寸法等の設定・変更を可能にする。
従って、寸法及び形状等に関する間仕切壁の設計・施工
の自由度は、向上する。しかも、上記施工方法によれ
ば、電気配線・配管、制御配線、給排水・衛生配管、空
調配管等の壁体埋設配線又は配管等を施工現場にて施工
時に容易に配線・配管することができる。また、上記軽
量間仕切壁の壁体構造によれば、多数の固着手段又は係
止手段等を使用せずに間仕切壁の壁体を形成することが
でき、しかも、施工において、建築内装ボードのスライ
ド工程を実質的に省略し得る。従って、間仕切壁の施工
期間を短縮し、施工作業を簡素化し、更には、施工管理
を簡易化することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態によれ
ば、中間補強部材が上記建築内装ボードの中央領域に配
設される。中間補強部材は、柱型突出部を建築内装ボー
ドの裏面に形成し、建築内装ボードの断面係数を高め、
建築内装ボードの曲げ剛性、剪断抵抗、曲げ変形抵抗、
或いは、座屈抵抗等を向上させる。本発明の好適な実施
形態において、上記スタッドは、C形断面性状を有する
金属製成形部材からなり、左右一対のフランジ部と、該
フランジ部同士を相互連結するウェブ部とを備える。上
記フランジ部の半部は、上記補強部材の間隙に挿入さ
れ、該フランジ部の残部及び上記ウェブ部は、補強部材
により形成される凹部内に収容される。本発明の或る好
適な実施形態において、上記架橋部材は、間仕切壁の壁
芯と直交する方向に延びる帯板状架橋部分と、各架橋部
分の両端縁から垂下する垂下壁とを備える。架橋部分の
全長は、間仕切壁の壁厚に相応し、垂下壁は、上記建築
内装ボードの上部外側面に当接し、左右の建築内装ボー
ドを挟持する。これにより、架橋部材は、建築内装ボー
ドの上縁部の相互離間および該建築内装ボードの傾倒を
阻止する。
【0014】本発明の他の好適な実施形態において、上
記補強部材は、チャンネル型の金属製成形材からなり、
上記第1側縁に配置された補強部材は、建築内装ボード
の側方に開口した上記間隙を形成する。間隙の幅は、上
記スタッドのフランジ部の板厚と実質的に同一に設定さ
れる。また、上記第2側縁に配置された補強部材は、該
第2側縁から僅かにボード内方に引込んだ位置に配置さ
れ、上記凹部の半部を第2側縁に形成する。本発明の好
適な実施形態において、下位ランナーは、スタッド及び
建築内装ボードの下端部及び上端部を挿入可能な連続溝
を形成する。好ましくは、連続溝の幅員は、スタッド及
び建築内装ボードの全体肉厚と実質的に同一に設定され
る。更に好ましくは、上記下位ランナーは、壁芯方向に
延びる起立板を備え、該起立板は、一対の上記建築内装
ボード用挿入帯域を下位ランナー上に画成する。本発明
の或る実施形態において、下位ランナーは、一対の起立
板を備える。建築内装ボードの下端部を挿入可能な2列
の連続溝状帯域が、各起立板と下位ランナーのフランジ
部との間に画成される。左右の起立板の離間距離は、適
当に設定又は調整され、適当な胴縁、断熱材又は遮音材
等を挿入可能な中空領域、或いは、建築設備の配線・配
管を収納可能な設備スペースが、間仕切壁の内部に形成
される。更に好ましくは、間仕切壁の上縁に沿って延び
る開口領域が、上記建築内装ボードの上端縁と上記上位
ランナーとの間に形成され、該開口領域を閉塞する成形
部材が、建築内装ボードの上端縁と上位ランナーとの間
に配設される。好適には、成形部材は、上記開口領域を
実質的に間仕切壁の全長に亘って閉塞する。本発明の或
る実施形態において、上記成形部材は、建築内装ボード
の上端部に係止可能な係止具と、係止具及び上位ランナ
ーの間に介装される長尺の化粧見切板とから構成され
る。係止具は、間仕切壁に沿って所定間隔を隔てて配置
され、化粧見切板は、実質的に間仕切壁の全長に亘って
延在する。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の実施例
に係る間仕切壁の壁体構造及び施工方法について、詳細
に説明する。図1は、本発明の実施例に係る間仕切壁の
壁体構造を概略的に示す軽鉄間仕切壁の分解斜視図であ
る。図1には、間仕切壁の一方の側の壁面を構成する建
築内装ボードのみが図示されており、間仕切壁の他方の
側の壁面を構成する建築内装ボードは、図を簡略化する
ために図示を省略されている。図1に示す如く、間仕切
壁Wは、間仕切壁Wの各側の居室空間又は室内空間に面
する建築内装工事用ボード1(以下、建築内装ボード1
という)、間仕切壁Wの壁芯上に整列配置される金属製
スタッド2、金属製スタッド2の下端部を支持する下位
ランナー又は床ランナー3、および金属製スタッドの上
端部を支持する上位ランナー又は天井ランナー4を備え
る。
【0016】建築内装ボード1の芯材又は本体基板5
は、石膏ボード、珪酸カルシウム板、フレキシブルボー
ド、木質系繊維板、合板、或いは、補強繊維を含有又は
混入した各種補強ボード等の如く、建築内装工事におい
て壁面構成材料として汎用的に使用される所定幅員の建
築内装工事用板体又は盤体から構成される。建築内装ボ
ード1は、間仕切壁Wの全高に相当する所定の長さ(高
さ)、例えば、1800乃至2700mm程度に設定され
た所定長さ(高さ)を有する。本体基板5の幅員は、好
ましくは、300mm乃至900mmの範囲の所定値、例え
ば、600mm程度の所定寸法に設定される。建築内装ボ
ード1が、殊に湿気又は水分等の対策を重視すべき設計
部位に使用されるとき、防湿・防水処理又は耐水処理を
施した建築用ボード、例えば、耐水石膏ボード等が、本
体基板5として使用される。また、断熱性能を重視すべ
き部位に建築内装ボード1を使用する場合、例えば、成
形断熱材が本体基板5の裏面に貼着され、或いは、発泡
ウレタン等の発泡樹脂系断熱材が本体基板5の裏面に吹
付けられる。
【0017】本実施例の建築内装ボード1は、本体基板
5の室内側表面に予め貼着又は塗布されたクロス貼又は
塗装等の内装仕上材料層1’を備えており、建築内装仕
上材料として使用可能な内装化粧板を構成する。また、
ボード連接部の目地処理等を容易にすべく、面取加工又
は縁取加工等の加工ないし前処理が、本体基板5の側縁
又は端縁に予め施されている。建築内装ボード1の長手
方向に平行に延びる補強部材6、7、8が、係止具、接
着剤、接着材又は固定具等の適当な固着手段により、建
築内装ボード1の裏面に一体的に取付けられる。補強部
材6、8は、建築内装ボード1の各側縁に夫々隣接して
配置され、ボード1の全長に亘って延び、補強部材7
は、建築内装ボード1の幅員方向中央領域に配置され、
ボード1の全長に亘って延びる。補強部材6、7、8
は、例えば、軽量鉄骨製の溝形鋼材、比較的薄肉の鋼板
等を折曲げ加工してなる成形型材、或いは、型抜成形又
は押出成形された硬質成形部材等の有形部材からなり、
一般に「溝形」、「チャンネル形」、「Mバー形」又は
「裏桟形」と呼ばれる形態を備えた比較的長尺の線形部
材である。
【0018】上位及び下位ランナー3、4は夫々、左右
のフランジ部32、42と、各フランジ部32、42同
士を相互連結するウェブ部又は腹板部31、41とを備
えた軽量鉄骨製の溝形鋼材、アルミ成形部材等の金属製
型材、或いは、比較的薄肉の鋼板等を折曲げ加工してな
る成形型材からなる。上位及び下位ランナー3、4は、
間仕切壁Wの壁芯に沿って天井面及び床面に夫々延在
し、金属製スタッド2の上端部及び下端部を受入れ可能
な上方開口形又は下方開口形の連続溝状帯域を天井面及
び床面に夫々形成する。上位ランナー4の溝幅は、実質
的に金属製スタッド2の幅員に相応し、金属製スタッド
2の上端部は、上位ランナー4に嵌入される。下位ラン
ナー3の溝幅は、金属製スタッド2の幅員及び両側の建
築内装ボード1の基板肉厚の総計に実質的に相応し、下
位ランナー3は、建込み工程を完了した間仕切壁Wの下
端部を受入れ、これを支持する。所定幅の起立板33
が、下位ランナー3の中心線(壁芯)上に所定間隔を隔
てて配置される。各起立板33は、ウェブ部31の上面
に垂直に植設される。起立板33は、例えば、金属製の
L型アングルピース又はT型鋼材の第1脚部又は平板部
をウェブ31上に固定又は係止することにより、第1脚
部と直角をなすアングルピースの第2脚部又はT型鋼材
の突出部にて形成される。両側の建築内装ボード1を相
互係止するコの字型又はC型のスペーサ部材又は頭繋部
材10が、建築内装ボード1の上端部に配置される。ス
ペーサ部材10は、壁芯と直交する方向に延びる帯板状
架橋部分10aと、各架橋部分の両端縁から垂下する垂
下壁10bとから構成される。
【0019】金属製スタッド2は、一般にC型チャンネ
ルと呼ばれるC形断面性状の軽量鉄骨部材又はアルミ製
軽量型材からなり、フランジ部又は側板部22と、左右
のフランジ部22同士を相互連結するウェブ部又は腹板
部21とを備える。建築内装ボード1の補強部材6は、
金属製スタッド2のフランジ部22を受入れ可能な間隙
9を備える。間隙9は、建築内装ボード1の側方に向か
って開口しており、間隙9の幅員T(図2)は、スタッ
ド2のフランジ部22の板厚又は肉厚t(図2)と実質
的に等しく設定され、或いは、板厚又は肉厚tよりも若
干小さく設定される。金属製スタッド2の下端部は、下
位ランナー3のウェブ部31上に位置決めされ、金属製
スタッド2の上端部は、上位ランナー4に係合する。複
数の金属製スタッド2が、例えば、600mmの所定間隔
を隔てて壁芯上に配列され、各金属製スタッド2は、上
下のランナー3、4により実質的に垂直に支持される。
【0020】図2及び図3は、図1に示す間仕切壁の組
立工程を概略的に示す部分横断面図であり、図4は、図
1に示す間仕切壁のボード建込み工程を概略的に示す縦
断面図である。図4を参照して、間仕切壁Wの建込み工
程について概略的に説明する。建込み工程の初期段階に
おいて、下位ランナー3を床基盤又は下位基盤F上に固
定し、上位ランナー4を天井下地又は上位下地Cに固定
する。下位ランナー3は、実質的に水平に下位基盤F上
に延在し、上位ランナー4は、下位ランナー3と対向
し、実質的に水平に上位下地Cの下面に沿って延在する
(図4(A))。間仕切壁Wの両側壁面を構成する一対
の建築内装ボード1を間仕切壁の側方から壁芯に向かっ
て移動し(図4(A):矢印a)。ボード1の下端部を
下位ランナー3の連続溝内に挿入する(図4(B))。
下位ランナー3を2分割する起立板33は、ボード1の
下位ランナー挿入時に、ボード1の下端部を案内し且つ
位置決めする案内手段又は定規手段として機能するとと
もに、両側のボード1の相互干渉を防止する。
【0021】次いで、ボード1を垂直方向に傾動させ
(図4(B):矢印b)、下位ランナー3上に垂直起立
位置に位置決めし、しかる後、スペーサ部材10をボー
ド1の上端部に被せ(図4(C):矢印c)、両側のボ
ード1の上端縁同士を架橋する。両側のボード1同士
は、スペーサ部材10にて相互係止され、ボード1の傾
倒又は離間は、スペーサ部材10により規制される。ス
ペーサ部材10により両側壁面のボード1を起立位置に
保持した段階において、ボード1の上端縁は、上位ラン
ナー4から離間しており、この結果、開口部又は開口領
域Sが、ボード1の上端縁と、上位ランナー4のフラン
ジ下端縁との間に形成される。建込み工程の最終段階に
おいて、ボード1の上端部に係合可能な成形部材50を
開口部Sに取付ける(図4(D):矢印d)。成形部材
50は、開口部Sを閉塞し、かくして、間仕切壁Wの壁
体が床基盤F及び天井下地Cの間に実質的に完成する。
【0022】上記建込み工程に従って起立位置に保持さ
れた第1の建築内装ボード1が、図2の左端部に図示さ
れており、ボード1の補強部材6は、間隙9をボード1
の側方に向けて開口している。図2に矢印Aにて示す如
く、金属製スタッド2をボード1の側端面に移動し、補
強部材6に押付け、スタッド2の各フランジ部22をボ
ード1の間隙9内に嵌入又は挿入する。スタッド2の軸
芯は、壁芯上に位置決めされるとともに、スタッド2の
上端部及び下端部は、上下のランナー3、4の連続溝内
に挿入され、上下ランナー3、4の間に垂直に保持され
る。上記第1建築内装ボード1に隣接すべき第2の建築
内装ボード1が、上下ランナー3、4に対して側方から
建込まれる。図4に示すボード建込み工程の作業手順に
従って、傾斜した第2ボード1の下端部を下位ランナー
3の連続溝内に挿入するとともに(図2:矢印B)、第
2ボード1を全体的に垂直起立位置まで建込み、壁芯に
対して対称に上下ランナー3、4間に位置決めする。更
に、スペーサ部材10をボード1の上端部に取付け且つ
成形部材50を開口部Sに取付ける。かくして建込みを
完了した第2ボード1に対し、図2の右端部に示す如
く、更なる金属製スタッド2を第2ボード1の側端面に
移動し(図2:矢印C)、スタッド2を補強部材6に押
付ける。
【0023】上下ランナー3、4に対する第1建築内装
ボード1の位置決め/起立工程、第1ボード1に対する
金属製スタッド2の移動/押付け工程、および金属製ス
タッド2に対する第2建築内装ボード1の位置決め/起
立工程は、順次、反復実施され、間仕切壁Wの連続壁面
が上下ランナー3、4に沿って施工され、かくして、図
3に示す如く、連続的な間仕切壁Wが形成される。図3
に示す如く、両側の建築内装ボード1は、上下方向に延
びる一対の間隙9を一方の側縁部に形成するとともに、
上下方向に延び且つボード1の側方に向かって開口する
ウェブ受入れ凹部1aを他方の側縁部に形成する。間隙
9は、金属製スタッド2の左右のフランジ部22を部分
的に受入れ、これを保持し、他方、ウェブ受入れ凹部1
aは、スタッド2のウェブ部21を収容する。
【0024】図5は、建築物の内壁として施工された間
仕切壁Wの概略正面図である。図6、図7、図8、図
9、図10、図11及び図12は夫々、図5のVI−VI
線、VII−VII 線、VIII−VIII線、IX−IX線、X−X
線、XI−XI線及びXII −XII 線における断面図である。
図5において、間仕切壁Wは、床基盤F、天井下地C及
び既設壁Rに対して施工されており、所定寸法の建具開
口部100及び天井高全体に亘る開口領域101が間仕
切壁Wの中央領域及び終端領域に夫々形成される。
【0025】図6に示す如く、補強部材6、7、8は、
左右のフランジ部又は側板部13と、両フランジ部13
の間に延在するウェブ部又は腹板部14と、各ウェブ部
14の先端部から内方に屈曲した折曲部15とから略構
成される。建築内装ボード1の第1側縁(左側縁)領域
及び中央領域に位置する補強部材8、7は、ボード1に
固定された実質的に平坦なウェブ部14を備え、他方、
ボード1の第2側縁(右側縁)領域に位置する補強部材
6は、オフセット部又は段差部を形成する段部16をウ
ェブ部14に備える。段部16は、ウェブ部14の中間
領域に形成され、上下方向に延びる。この結果、基板5
の裏面と接触する接触部17及び基板5の裏面から離間
する離間部18が、段部16の各側に形成される。接触
部17は、建築内装ボード1に固定され、ボード1の裏
面に密着し、他方、離間部18は、建築内装ボード1の
裏面から所定間隔を隔てて配置され、金属製スタッド2
のフランジ部22を受入れ可能な間隙9を離間部18と
ボード1との間に画成する。本例において、間隙9の幅
員Tは、フランジ部22の肉厚tと実質的に等しく設定
される。
【0026】C形断面性状を有する金属製スタッド2を
構成するフランジ部22は、部分的に間隙9内に挿入さ
れ、スタッド2のウェブ部21は、一対の補強部材8に
より画成されたウェブ受入れ凹部1a内に収容される。
隣接する建築内装ボード1は、スタッド2を介して相互
連結されるとともに、フランジ部22と補強部材6との
相互係止作用およびスタッド2のウェブ側半部とウェブ
受入れ凹部1aとの相互係合作用により、相対変位ない
し相対移動を規制される。間仕切壁Wの端部は、端部見
切部材60及び係止部材70を介して、既設壁Rの壁面
に接続される。端部見切部材60及び係止部材70は、
長尺の化粧鋼板成形品、アルミ製成形品又は塩ビ製成形
品等の金属製又は樹脂製成形部品からなる。係止部材7
0は、ビス又はアンカー等の固定具75にて既設壁Rの
壁面に固定され、端部見切部材60は、壁体の全高に亘
って間仕切壁Wの端部を被覆する。既設壁Rに隣接する
端部見切部材60の腕部61は、係止部材70の連続溝
71内に挿入され、セレーション等の係止/係合手段6
2を介して、連続溝71内に保持される。
【0027】図8及び図9には、間仕切壁Wの縦断面構
造が全体的に示されている。下位ランナー3は、例えば
900mm程度の間隔を隔てて配置された打込みピン35
等によりコンクリートスラブ又は床モルタル下地等の下
位基盤F上に固定され、実質的に水平に下位基盤F上に
延在する。他方、上位ランナー4は、タッピング螺子4
5等の係止手段又は固定手段によって軽量鉄骨天井下
地、システム天井下地構造体又は上階コンクリートスラ
ブ等の上位下地Cに固定され、下位ランナー3と対向
し、実質的に水平に上位下地Cの下面に沿って延在す
る。金属製スタッド2の下端部は、下位ランナー3の連
続溝に挿入され、スタッド2の上端部は、上位ランナー
4の連続溝に挿入され、スタッド2は、上下ランナー
3、4により実質的に垂直に支持される。建築内装ボー
ド1の下端部は、フランジ部32及び起立板33の間に
画成された壁芯方向の連続溝内に位置決めされ、ボード
1の上端部は、スペーサ部材10に係止され、かくし
て、ボード1は、間仕切壁Wの両側の室内空間又は居室
空間の内壁面を構成する。所要により、建築内装ボード
1は、ビス等の係止具又は固定手段を介して金属製スタ
ッド2及び/又は上下ランナー3、4に係止又は固定さ
れる。所望により、内装仕上ボード又は内装仕上材等の
壁材W’(破線で示す)が、ステープル等の係止具及び
/又は接着剤等(図示せず)を介して、或いは、貼着、
塗布、吹付又は接着等の適当な施工手段により、建築内
装ボード1の室内側面に設けられ又は施工される。ま
た、天井軽鉄下地部材、システム天井下地材、或いは、
天井仕上材等の天井材C’(破線で示す)が、所望によ
り、適当な懸吊手段又は係止/固定手段等を介して上位
下地Cの下方域に配設される。更に、一般的に使用され
る既製巾木36が、間仕切壁Wの下端部に配置される。
硬質塩ビ製のビニール巾木又は金属製成型巾木等からな
る既製巾木36は、接着剤及び/又は係止具等によって
建築内装ボード1の下部表面に貼着又は係止される。
【0028】図8に示す如く、間仕切壁Wの上端部に配
置されたスペーサ部材10は、壁厚と実質的に同一の全
長を有する帯板状架橋部分10aを備え、架橋部分10
aは、左右の建築内装ボード1の上縁に当接する。スペ
ーサ部材10は、化粧鋼板成形品、アルミ製成形品又は
塩ビ製成形品等の金属製又は樹脂製成形部品からなり、
図7に示すように、補強部材6、8に隣接して配置され
る。架橋部分10aの両端縁から垂下する左右の垂下壁
10bは、ボード1の上部外側面に当接し、左右のボー
ド1を挟持し、これにより、ボード1の上縁部の相互離
間およびボード1の傾倒を阻止する。なお、各スペーサ
部材10の幅員は、約25乃至50mm程度に設定され
る。スペーサ部材1に隣接して配置された成形部材50
は、ボード1の上端部に係止可能な係止具51と、係止
具51及び上位ランナー4の間に介装される長尺の化粧
見切板52とから構成される。係止具51及び化粧見切
板52は、塩ビ製成形品又はアルミ製成形品等の樹脂製
又は金属製成形部品からなる。係止具51は、図7に示
すように所定間隔を隔ててボード1の上縁部に配置され
る。ボード1の上縁部は、図9に示すように、係止具5
1のフック形腕部54内に挿入される。間仕切壁Wの全
長に亘って連続的に延びる化粧見切板52は、係止具5
1の平板状基部53に係合するボード見切部56と、ボ
ード見切部56の上方に突出し且つボード見切部56の
壁芯側にオフセットした上位ランナー当接部55とから
構成される。ボード見切部56は、係止具51の基部5
3に嵌着し、建築内装ボード1の上部側面に延在し、当
接部55は、フランジ部42の側面に当接し、間仕切壁
Wの全長に亘って延在する天井廻り縁を構成する。当接
部55の上縁は、天井下地Cから僅かに離間し、施工上
生じ得る天井面の不陸を吸収又は補償する。
【0029】図10乃至図12には、図5に示す間仕切
壁Wの各部構造又は納り詳細が図示されている。図10
に示す如く、開口領域101に面する間仕切壁Wの開放
端には、上記端部見切部材60及び係止部材70が取付
けられる。係止部材70の中央領域に形成され且つ係止
部材70の全長に亘って延びる凹部72には、上下方向
に延びる中空の弾性線型部材又は弾性ビード74が嵌入
される。弾性線型部材74は、軟質塩ビ材、ゴム材又は
エラストマー材等の成形部材からなり、所望により、短
繊維補強材が、弾性線型部材74内に混入される。
【0030】また、図11には、ドア開口部の縦枠廻り
の構造詳細が示されている。概略的に示すドア枠102
に隣接して、開口補強部材を構成する金属製スタッド2
が配置され、ドア枠102は、スタッド2に固定され
る。建築内装ボード1が、ドア枠102に隣接する上記
補強部材6を備えるとき、スタッド2のフランジ部22
は、補強部材6の間隙9内に挿入される(図11
(A))。他方、建築内装ボード1が、ドア枠102に
隣接する上記補強部材8を備えるとき、所定の厚さを有
するパッキン材料又は有形充填材料103が、スタッド
2と補強部材8との間に介挿される(図11(B))。
ドア枠上部の納り構造は、図13に示す如く、ドア上位
枠107に対して固定された補強チャンネル部材104
と、建築内装ボード1の下端縁に固定された顎型係止部
材110とから構成される。補強チャンネル部材104
の両端部は、開口補強部材を構成する上記スタッド2
(図11)に固定され、ドア上位枠107は、補強チャ
ンネル部材104のウェブ部105に固定される。ボー
ド1の顎型係止部材110は、補強チャンネル部材10
4の左右のフランジ部106に係止される。かくして、
マグサパネルを構成するボード1は、顎型係止部材11
0を介して補強チャンネル部材104に支持される。上
記補強チャンネル部材104は、上記金属製スタッド2
と実質的に同一の素材、例えば、軽量鉄骨製の溝形鋼材
からなり、上記顎型係止部材110は、例えば、金属製
又は樹脂製成形部材からなる。
【0031】図13には、上記間仕切壁構造の変形例が
示されている。図13において、上記実施例における構
成要素又は構成部材と実質的に同一の構成要素又は構成
部材については、同一の参照符号が付されている。図1
3に示す間仕切壁Wにおいて、下位ランナー3は、一対
の起立板33を備える。建築内装ボード1の下端部を挿
入可能な連続溝状帯域が、各起立板33とフランジ部3
2との間に画成される。かかるランナー構造によれば、
左右の起立板33の離間距離を適当に設定又は調整する
ことにより、適当な胴縁、断熱材又は遮音材等の介装材
料、或いは、建築設備の配管・配線等を挿入可能な中空
領域又は設備配管・配線スペース80が、間仕切壁Wの
内部に形成される。図13には、断熱材81を中空領域
80に介挿した状態が、図示されている。図13に示す
間仕切壁Wの全体構造及び構造詳細は、前述の実施例に
おける間仕切壁の構造と実質的に同一であるので、間仕
切壁Wに関する更なる詳細な説明は、省略する。
【0032】このように、上記各実施例の間仕切壁構造
によれば、金属製スタッド2は、建築内装ボード1の裏
面に隣接して壁芯方向に延びるフランジ部22を備え、
建築内装ボード1は、建築内装ボード1の本体基板5の
側縁部裏面に固定された補強部材6、8を備える。補強
部材6は、フランジ部22を受入れ可能な間隙9を建築
内装ボード1の第1側縁に形成し、他方、補強部材8
は、スタッド2を部分的に収容可能な凹部1aを建築内
装ボード1の第2側縁に画成する。間仕切壁Wの各側の
壁面を構成する建築内装ボード1同士を架橋するスペー
サ部材10が、建築内装ボード1の上端部に配置され、
スペーサ部材10は、対向する両側壁面の建築内装ボー
ド1の上端部同士を相互係止し、建築内装ボードの相互
離間又は傾倒を規制する。このような間仕切壁構造よれ
ば、下位ランナー3及び上位ランナー4を敷設し、補強
部材6を介して建築内装ボード1と金属製スタッド2と
を順次相互係止又は相互連結するとともに、スペーサ部
材10にて両側壁面の建築内装ボード1の上端部同士を
相互係止することにより、間仕切壁Wの壁体を形成する
ことができる。また、スペーサ部材10を建築内装ボー
ド1の上端部から取外し、建築内装ボード1(補強部材
6)と金属製スタッド2との相互係止を解放することに
より、建築内装ボード1及び金属製スタッド2を再利用
可能に解体・撤去し、所望により移設することができ
る。しかも、上記間仕切壁構造においては、建築内装ボ
ード1に予め補強部材6、8を配設することにより、金
属製スタッド2等を使用して簡易な現場作業により容易
且つ安価に間仕切壁Wを組立てることができるので、施
工工程の短縮及び簡素化を図り得るばかりでなく、間仕
切壁Wの部品点数を大幅に軽減することができる。更
に、ユニット化した建築内装ボード1を施工現場等にて
現場加工又は現場製作し得るとともに、建築内装ボード
1によって画成された間仕切壁内領域に電気配線・配
管、制御配線、給排水・衛生配管、空調配管等を現場施
工にて埋設することができるので、間仕切壁Wの設計・
施工の自由度が大幅に向上し、実用的に極めて有利であ
る。
【0033】また、上記構造の間仕切壁Wによれば、建
築内装ボード1からのスペーサ部材10の取外し作業お
よび金属製スタッド2からの補強部材6の解放作業によ
り、建築内装ボード1を局部的に間仕切壁Wから取外す
ことができる。従って、間仕切壁Wの部分的補修又は壁
内埋設設備の改修等を含む建築物の維持管理を極めて容
易に実施することができる。更に、上記間仕切壁Wの施
工工程は、下位ランナー3及び上位ランナー4に対する
建築内装ボード1のスライド工程を要しない。従って、
建築内装ボード1の表面に設けられた内装仕上材料層
1’の損傷・皺・汚濁等の問題を確実に回避することが
できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、部
品点数が比較的少なく、簡便且つ安価に施工し得る移設
可能又は再利用可能な間仕切壁の壁体構造及び施工方法
を提供することが可能となる。また、本発明によれば、
寸法及び形状等に関する設計・施工の自由度が比較的高
く、しかも、壁体埋設配線又は配管等を施工現場にて決
定し、施工することができる移設可能又は再利用可能な
間仕切壁の壁体構造及び施工方法を提供することが可能
となる。更に、本発明によれば、多数の固着手段又は係
止手段等を要することなく、しかも、建築内装ボードの
スライド工程を省略することができる軽量間仕切壁構造
及び間仕切壁施工方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る間仕切壁の壁体構造を概
略的に示す軽鉄間仕切壁の分解斜視図である。
【図2】図1に示す間仕切壁の組立工程を概略的に示す
部分横断面図である。
【図3】図1に示す間仕切壁の組立工程を概略的に示す
部分横断面図である。
【図4】図1に示す間仕切壁のボード建込み工程を概略
的に示す縦断面図である。
【図5】建築物の内壁として施工された間仕切壁の概略
正面図である。
【図6】図5のVI−VI線における間仕切壁の断面図であ
る。
【図7】図5のVII −VII 線における間仕切壁の断面図
である。
【図8】図5のVIII−VIII線における間仕切壁の断面図
である。
【図9】図5のIX−IX線における間仕切壁の断面図であ
る。
【図10】図5のX−X線における間仕切壁の断面図で
ある。
【図11】図5のXI−XI線における間仕切壁の断面図で
ある。
【図12】図5のXII −XII 線における間仕切壁の断面
図である。
【図13】図5のIX−IX線における間仕切壁の断面図で
あり、図9に示す間仕切壁構造の変形例を示す。
【符号の説明】
1 建築内装ボード 1a ウェブ受入れ凹部 1’ 内装仕上材料層 2 金属製スタッド 3 下位ランナー 4 上位ランナー 5 本体基板 6、7、8 補強部材 9 間隙 10 スペーサ部材 10a 帯板状架橋部分 10b 垂下壁 21 ウェブ部 22 フランジ部 33 起立板 50 成形部材 51 係止具 52 化粧見切板 F 下位基盤 C 上位下地 S 開口部 T 間隙幅員 t フランジ部板厚又は肉厚

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定位置に固定される上位ランナーと、
    所定位置に固定される下位ランナーと、該上位及び下位
    ランナーにより支持される上端部及び下端部を備えたス
    タッドと、該スタッドに支持される建築内装ボードとを
    有する間仕切壁の壁体構造において、 前記スタッドは、前記建築内装ボードの裏面に隣接して
    壁芯方向に延びるフランジ部を備え、 前記建築内装ボードは、該建築内装ボードの板体の側縁
    部裏面に固定された補強部材を備え、該補強部材は、前
    記フランジ部を受入れ可能な間隙を前記建築内装ボード
    の第1側縁に形成するとともに、前記スタッドを部分的
    に収容可能な凹部を前記建築内装ボードの第2側縁に画
    成し、 間仕切壁の各側の壁面を構成する建築内装ボード同士を
    架橋する架橋部材が該建築内装ボードの上端部に配置さ
    れ、該架橋部材は、対向する両側壁面の前記建築内装ボ
    ードの離間を規制するように該建築内装ボードの上端部
    同士を相互係止することを特徴とする間仕切壁の壁体構
    造。
  2. 【請求項2】 前記スタッドは、C形断面性状を有する
    金属製成形部材からなり、左右一対のフランジ部と、該
    フランジ部同士を相互連結するウェブ部とを備え、 前記フランジ部の半部は、前記補強部材の間隙に挿入さ
    れ、該フランジ部の残部及び前記ウェブ部は、前記補強
    部材により形成される凹部内に収容されることを特徴と
    する請求項1に記載の間仕切壁の壁体構造。
  3. 【請求項3】 前記架橋部材は、間仕切壁の壁芯と直交
    する方向に延びる帯板状架橋部分と、各架橋部分の両端
    縁から垂下する垂下壁とを備え、前記架橋部分の全長
    は、間仕切壁の壁厚に相応し、前記垂下壁は、前記建築
    内装ボードの上部外側面に当接し、建築内装ボードの上
    縁部の相互離間および該建築内装ボードの傾倒を阻止す
    るように、左右の建築内装ボードを挟持することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の間仕切壁の壁体構造。
  4. 【請求項4】 前記補強部材は、チャンネル型の金属製
    成形材からなり、前記第1側縁に配置された補強部材
    は、建築内装ボードの側方に開口した前記間隙を形成
    し、該間隙の幅は、前記スタッドのフランジ部の板厚と
    実質的に同一に設定され、前記第2側縁に配置された補
    強部材は、該第2側縁から僅かにボード内方に引込んだ
    位置に配置され、前記凹部の半部を該第2側縁に形成す
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記
    載の間仕切壁の壁体構造。
  5. 【請求項5】 前記下位ランナーは、壁芯方向に延びる
    起立板を備え、該起立板は、前記建築内装ボードの挿入
    帯域を下位ランナー上に画成することを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれか1項に記載の間仕切壁の壁体構
    造。
  6. 【請求項6】 前記建築内装ボードの上端縁と前記上位
    ランナーとの間に形成された開口領域を閉塞する成形部
    材が、該建築内装ボードの上端縁と前記上位ランナーと
    の間に配設されることを特徴とする請求項1乃至5のい
    ずれか1項に記載の間仕切壁の壁体構造。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    間仕切壁を施工する間仕切壁の壁体施工方法において、 前記上位ランナー及び下位ランナーを上位下地及び下位
    基盤に夫々固定し、 第1の前記建築内装ボードを前記上位ランナー及び下位
    ランナーに対して位置決めし、 該第1建築内装ボードの補強部材に設けられた前記間隙
    に対して、前記スタッドのフランジ部を挿入し、 対向する両側の壁面を構成する第2の前記建築内装ボー
    ドを、前記第1建築内装ボードに隣接して、前記上位ラ
    ンナー及び下位ランナーの側方から壁芯に向かって移動
    させ、両側壁面の前記第2建築内装ボードの下端部を前
    記下位ランナーに夫々挿入し、該第2建築内装ボードを
    垂直起立位置に建込み、前記スタッドを部分的に前記第
    2建築内装ボードの凹部内に収容し、 両側壁面の前記第2建築内装ボード同士を架橋する架橋
    部材を該第2建築内装ボードの上端部に配置し、該架橋
    部材により、前記第2建築内装ボードの上端部同士を相
    互係止し、該第2建築内装ボードの離間を規制すること
    を特徴とする間仕切壁の壁体施工方法。
JP26068096A 1996-10-01 1996-10-01 間仕切壁の壁体構造及び施工方法 Pending JPH10102641A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26068096A JPH10102641A (ja) 1996-10-01 1996-10-01 間仕切壁の壁体構造及び施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26068096A JPH10102641A (ja) 1996-10-01 1996-10-01 間仕切壁の壁体構造及び施工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10102641A true JPH10102641A (ja) 1998-04-21

Family

ID=17351289

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26068096A Pending JPH10102641A (ja) 1996-10-01 1996-10-01 間仕切壁の壁体構造及び施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10102641A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150203A (ja) * 2007-11-29 2009-07-09 Comany Inc 建築内装工事の小音施工サービス
JP2014118777A (ja) * 2012-12-18 2014-06-30 Daiwa House Industry Co Ltd 乾式壁構造
CN104746772A (zh) * 2015-04-16 2015-07-01 重庆建工第三建设有限责任公司 灰渣混凝土空心隔墙板的防裂施工方法
CN104775541A (zh) * 2015-04-16 2015-07-15 重庆建工第三建设有限责任公司 轻质墙板安装中板缝和板面基层的防开裂处理方法
CN107419827A (zh) * 2017-05-23 2017-12-01 天津大学 一种适用于钢结构建筑的非承重装配式隔声隔墙
CN107700711A (zh) * 2017-09-25 2018-02-16 青岛恒科瑞新信息科技有限公司 一种多功能拼接隔墙体及其施工方法
CN109057096A (zh) * 2018-07-26 2018-12-21 浙江亚厦装饰股份有限公司 转接组件及隔墙系统
CN109386076A (zh) * 2018-12-07 2019-02-26 常州工程职业技术学院 一种连接整体式轻钢墙板与钢框架结构的插接结构及其插接方法
CN112112319A (zh) * 2020-09-23 2020-12-22 北京挚诚华腾装饰工程有限公司 一种型钢加强型轻钢龙骨隔墙及施工方法
WO2021171305A1 (en) * 2020-02-26 2021-09-02 Saint-Gobain Placo A guide-way stud and a partition wall structure thereof
CN113356399A (zh) * 2021-06-04 2021-09-07 中国建筑第七工程局有限公司 一种装配式建筑墙体及其成型模具
CN113718989A (zh) * 2021-09-08 2021-11-30 安徽军瑶新型材料有限公司 一种具有紧固结构的轻质复合建筑墙板及其生产工艺
CN115059216A (zh) * 2022-06-30 2022-09-16 北新集团建材股份有限公司 一种装饰装配墙体及安装方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150203A (ja) * 2007-11-29 2009-07-09 Comany Inc 建築内装工事の小音施工サービス
JP2014118777A (ja) * 2012-12-18 2014-06-30 Daiwa House Industry Co Ltd 乾式壁構造
CN104746772A (zh) * 2015-04-16 2015-07-01 重庆建工第三建设有限责任公司 灰渣混凝土空心隔墙板的防裂施工方法
CN104775541A (zh) * 2015-04-16 2015-07-15 重庆建工第三建设有限责任公司 轻质墙板安装中板缝和板面基层的防开裂处理方法
CN107419827B (zh) * 2017-05-23 2023-11-03 天津大学 一种适用于钢结构建筑的非承重装配式隔声隔墙
CN107419827A (zh) * 2017-05-23 2017-12-01 天津大学 一种适用于钢结构建筑的非承重装配式隔声隔墙
CN107700711A (zh) * 2017-09-25 2018-02-16 青岛恒科瑞新信息科技有限公司 一种多功能拼接隔墙体及其施工方法
CN109057096A (zh) * 2018-07-26 2018-12-21 浙江亚厦装饰股份有限公司 转接组件及隔墙系统
CN109386076A (zh) * 2018-12-07 2019-02-26 常州工程职业技术学院 一种连接整体式轻钢墙板与钢框架结构的插接结构及其插接方法
CN109386076B (zh) * 2018-12-07 2023-12-26 常州工程职业技术学院 一种连接整体式轻钢墙板与钢框架结构的插接结构及其插接方法
WO2021171305A1 (en) * 2020-02-26 2021-09-02 Saint-Gobain Placo A guide-way stud and a partition wall structure thereof
CN112112319A (zh) * 2020-09-23 2020-12-22 北京挚诚华腾装饰工程有限公司 一种型钢加强型轻钢龙骨隔墙及施工方法
CN113356399A (zh) * 2021-06-04 2021-09-07 中国建筑第七工程局有限公司 一种装配式建筑墙体及其成型模具
CN113718989A (zh) * 2021-09-08 2021-11-30 安徽军瑶新型材料有限公司 一种具有紧固结构的轻质复合建筑墙板及其生产工艺
CN115059216A (zh) * 2022-06-30 2022-09-16 北新集团建材股份有限公司 一种装饰装配墙体及安装方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5515659A (en) Construction system using panelized insulation having integral structural frame
US4000594A (en) Building construction member
US7162847B2 (en) Apparatus and method for fabricating foam wall panels
KR20010110777A (ko) 단열벽 구조물 및 거푸집 조립체 및 단열벽 구조물 제조방법
JPH10102641A (ja) 間仕切壁の壁体構造及び施工方法
US4025021A (en) Concrete form for casting-in-place a concrete structure
EP2078121A1 (en) Thermal insulating composite panel, method of its production and building structures from such panels
US20060283119A1 (en) Building unit and method of constructing buildings therewith
JPH08135053A (ja) 間仕切壁ユニット及びパネル連結用ジョイント
JPH09279722A (ja) 間仕切壁の壁体構造及び施工方法
JP2835026B2 (ja) 壁パネル
KR200373829Y1 (ko) 비내력 건식벽체 조립세트
JP4187349B2 (ja) 間仕切壁の構造及びその施工方法
EP3721026B1 (en) Improved construction panel
JP3719549B2 (ja) 外壁構造
JPH0649928A (ja) 建物用壁の構築方法および壁パネル
JP3753485B2 (ja) 壁パネルとその取付構造
JPH1136490A (ja) 建築用パネル及びそれを用いた間仕切壁構造並びに壁部構築方法
JP3015650U (ja) 外壁面の改修構造
JP4526740B2 (ja) 間仕切壁構造
US20090223151A1 (en) Wall finishing system
JP2000265638A (ja) 外装材用の取付金具、外壁構造及び外装材の取付方法
JPH08319709A (ja) 内装壁構造体
KR20220107496A (ko) 건축물의 시공방법 벽체
JP4458998B2 (ja) 梁底部用型枠兼用断熱パネル及びそれを用いたコンクリート梁部の断熱パネル構造と施工方法