JP2005177333A - 起立補助機能付き椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】座部及び背部を使用者の身長に応じた高さに調節できる起立補助機能付き椅子において、高さ調節を簡単に行えるようにする。
【手段】椅子は、左右側枠体7を備えて支持ユニット1と、支持ユニット1にボルト13で固定された昇降ユニット2と、昇降ユニット2で高さ変更自在に支持された座部3及び背部4とを備えている。支持ユニット1に設けた取付け板12に、ボルト13の軸部が嵌まる支持穴14を多段に形成している。各段の支持穴14は後向きに開口しており、かつ、上下長手の長溝穴15に連通している。ボルト13は任意の段の支持穴14に仮保持されるため、1人で高さ調節作業を迅速に行うことができる。
【選択図】 図9

Description

本願発明は、起立補助機能付き椅子に関するものである。
お年寄りのように足腰が弱い人のために、起立補助(及び着座補助)の機能を備えた椅子が開発されている。その一例として特許文献1には、座部及び背部を昇降させるための昇降ユニットを外枠体に高さ調節可能に取り付けることが記載されている。この構成によると、使用者の身長の高さに応じて適切な着座状態を得ることができる利点がある。
特許第3088406号明細書
前記特許文献1では、昇降ユニットを高さ調節するための手段として、外枠体にボルト挿通穴を多段に形成し、ボルトの挿通高さを変えることによって昇降ユニットの高さを変えるようにしているが、これでは、昇降ユニットの高さを変更するにおいてすべてのボルトを抜き取ってから、昇降ユニットを所望の高さに保持した状態でボルトのねじ込み操作を行わねばならない。
しかして、昇降ユニットは機能上頑丈な構造でしかもモータ等を備えていて重いため、昇降ユニットの高さ調節はとうてい一人で行うことができず、一人の人が昇降ユニットを持ち上げ続けて他の人がボルトの回転操作を行わねばならず、このため、昇降ユニットの高さ調節に多大の手間がかかるという問題がある。
ところで、前記特許文献1では、側枠体は側面視で四角形のフレーム状に形成されており、この側枠体の上部に着座状態で人が肘を載せ得るようになっている。他方、起立補助機能付き椅子を使用する人がベッドを使用する場合、ベッドは着座状態での座部の高さと略同じ程度の高さであることが多いため、椅子とベッドとに移乗するにおいて側枠体が邪魔になって移乗しにくいという問題があった。
本願発明は、これらの現状を改善することを課題とするものである。
請求項1の発明では、座部及び背部と、これら座部及び背部を上下動自在に支持する昇降ユニットと、昇降ユニットの左右両側に配置された左右の側枠体とを備えており、昇降ユニットを側枠体で高さ調節可能に支持している起立補助機能付き椅子において、前記側枠体と昇降ユニットとのうち何れか一方に、昇降ユニットを支持するためのボルト等の支持手段が嵌まる複数段の支持穴を、昇降ユニットを持ち上げて昇降させることによって支持手段を任意の支持穴に嵌め変えできるよう同じ方向に開口した状態に形成している。
請求項2の発明では、請求項1において、前記側枠体と昇降ユニットとのうち支持穴を形成しているものに、各段の支持穴に連通して上下方向に延びる長溝穴とを形成しており、長溝穴の溝幅を支持穴と同じかそれより大きい寸法に設定している。
請求項3の発明では、請求項1又は2において、前記支持穴に側枠体の外側からボルトを挿通し、これを昇降ユニットにねじ込むことにより、昇降ユニットを側枠体に固定している。
請求項4の発明では、請求項1〜3のうちの何れかにおいて、前記側枠体は、人が床に足を付けて着座したときの座部の高さと略同じ程度の高さに設定されており、側枠体の上方部に、肘当てを後ろ向きに跳ね上げ回動させ得るように配置している。
本願発明において、昇降ユニットを側枠体に支持せしめる方法としては、請求項3に記載したように外側からボルトを支持穴に挿通してこれを昇降ユニットにねじ込む方法や、昇降ユニットに設けたボス部を支持穴に内側から挿通してこのボス部に外側からボルトをねじ込む方法等がある。
そして、本願発明では、昇降ユニットの高さ調節に際しては、ボルトを緩めても、当該ボルト又はボス部が支持穴で支持されるため昇降ユニットが落下することはない。また、昇降ユニットを持って水平方向にずらすことによってボルトやボス部を支持穴から抜き外し、次いで、昇降ユニットを上下動させて所望の高さにしてから水平動させてボルトやボス部を支持穴に嵌め変えることにより、昇降ユニットを所望の高さで落下不能に保持できる。
従って、人はいちいち昇降ユニットを持ち上げ続けていることなくボルトのねじ込み操作を行うことができるのであり、このため、昇降ユニットの高さ調節を一人で簡単に行うことができる。
請求項2のように構成すると、ボルト等の支持手段の上下動が長溝穴によってガイドされるため、支持手段を他の支持穴に嵌め変える作業が簡単であり、このため、昇降ユニットの高さ調節作業を一層容易に行える。
請求項4のように構成すると、肘当てを跳ね上げ回動させると、人が身体を横移動させるに際して座部の左右両側に障害物がないため、椅子とベッド等との移乗を容易に行うことができる。また、実施形態のように移動用の車輪を備えている場合、肘当てを跳ね上げると肘当てを移動に際してのハンドルに兼用することが可能になる利点もある。なお、請求項4の発明は独立した課題を備えており、請求項1に従属しない独立した発明たり得る。
発明実施するための最良の形態
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は椅子を前方から見た斜視図、図2は椅子を後方から見た斜視図、図3は椅子の正面図、図4は椅子の右側面図、図5は椅子の背面図、図6は主要ユニットを分離した状態での正面図、図7は主要ユニットを分離した状態での右側面図、図8はユニットの分離斜視図、図9は分離側面図である。
椅子は、床に接地する支持ユニット1と、この支持ユニット1に高さ調節可能に取付けられた昇降ユニット2と、支持ユニット1で高さ調節自在に支持された座部3及び背部4と、背部4に取付けヘッドレスト6と、左右一対の肘当て6とを備えている。
(1).支持ユニット
例えば図9から容易に理解できるように、支持ユニット1は、左右に配置した側枠体(サイドフレーム)7と、左右の側枠体7を後部において連結する上下2本の連結バー8とを備えている(他の連結態様を採用しても良い)。
左右側枠体7は、後方から前方に向けて緩く湾曲しながら下がる形状の上部材9と、上部材9の前部に連結されて後方に延びる下部材10と、下部材10と上部材9とを後部において連結する後部部材11とを主要骨組みとしており、この骨組みの前部と後部との内側面に支持板12を溶接等によって固着し、この支持板12に、例えば図9に明瞭に示すように、昇降ユニット2を固定するためのボルト13が嵌まる複数段で後ろ向き開口の支持穴14と、各段の支持穴14に連通した長溝穴15とを形成している。
手前側の支持板12は下部材10の下方に位置しており、後部の支持板12は後部部材11の後方に延びている。また、後部に形成した支持穴14は手前側に向けて低くなるように緩い角度で傾斜しており、長溝穴15は緩い角度で後傾している。長溝穴15はボルト13の軸部が自由にスライドし得る溝幅になっている。
左右側枠体7には足体16を設けている。側枠体7のうち各部材9,10,11で囲われた部分はメインカバー17で塞がれている。図1に一点鎖線で簡単に示すように、側枠体7のうち下部材11の下方の空間を着脱自在な下カバー18で塞いでも良い。また、カバーを上下に分離せずに、側枠体7の外面の全体を1枚の着脱式カバー(例えばクッション性のあるカバー)で覆っても良い。
側枠体7の上部材9は左右横幅が大きい偏平状の断面形状になっている。また、側枠体7の後部には、ブラケットを介して車輪20を床から若干浮かせた状態で取付けている。車輪20は、非着座状態で椅子を移動させるためのもので、椅子をその前部が上がるように起こした状態として、車輪20を接地させることにより、軽い力で移動させることができる。
(2).昇降ユニット
昇降ユニット2は図10〜図13でも示している。図10は昇降ユニット2の正面図、図11のうち(A)は昇降ユニット2の平面図、(B)は(A)のB−B視断面図、図12は昇降ユニット2の右側面図、図13は図11のXIII−XIII視部分断面図である。
これらの図から容易に理解できるように、昇降ユニット2は、フロント軸22とリア軸23とこれを連結する左右の連結材24とで構成されたベース25と、フロント軸22から後傾状に延びる第1リンク26と、第1リンク26にピン27で連結されて前傾状に延びる第2リンク28と、これらリンク26,28を駆動するためのモータ式アクチェータ29とを備えている。第1リンク26と第2リンク28とでXリンク機構が構成されている。
第1リンク26は左右に2本配置されており、その下端には筒体26aが一体に固着されており、筒体26がフロント軸22に回転自在に嵌まっている。また、左右第1リンク26の上端には、上部コロ30が左右外側に向けて突出した状態に取付けられている。
また、図13から明らかなように、左右の第1リンク26は枢着ピン27よりも上方の部位において連結体31で連結されており、この連結体31に取り付けたフロントブラケット32に、アクチェータ29におけるピストン軸33の前端が左右長手のフロントピン34で取付けられている。左右第1リンク26の前面にはカバー板35を固着している。
アクチェータ29はモータ29aを備えており、モータの回転が内蔵されたウォームギア機構を介してピストン軸33の前後摺動に変換される。また、アクチェータ29の後端部は、ベース25におけるリア軸23のリアブラケット36に左右長手のリアピン37を介して連結されている。
第2リンク28は2本あって左右第1リンク26の外側に配置されており、その上端は小径のアッパー部28aを介して一体に連結されており、アッパー部28aには回転筒38が回転自在に嵌まっている。また、左右第2リンク28の下端には下部コロ39が左右外向きに突出した状態で取付けられており、下部コロ39は、連結材24の内面に設けた内向き開口の下ガイドレール40に転動自在に嵌まっている。下部コロ39が下部ガイドレール40内で移動することにより、アクチェータ29のピストン軸33の前後動によって両リンク26,28の交叉角度が変化すること(座部3及び背部4の昇降動)が許容される。
なお、図12に示すように、下ガイドレール40の前部を上向き傾斜状に形成してもよく、このように構成すると、座部3及び背部4の上昇工程の終期において第2リンク28の上端が第1リンク26の上端よりも相対的に下がることにより、座部3を前傾状となり、その結果、人を椅子から押し出すようにすることができて、離席が容易になる利点がある。
昇降ユニット2におけるリア軸23の左右両端には、後方に向けて斜め上向きに延びるリアブラケット41を固着しており、このリアブラケット41の後端に、左右方向に延びるねじ穴を有するナット体42が固着されている。
昇降ユニット2の形態は図示ものに限定されるものではなく、必要に応じて様々の構造を採用できる。例えば必ずしもリンク機構を採用する必要はないのであり、また、リンク機構を採用する場合、左右一対のずつの第1リンク26,第2リンク28を使用する必然性はなく、1本ずつのリンクでXリンク機構を構成するなどしても良い。更に、ベースも他の形態にしても良い。
(3).支持ユニットへの昇降ユニットの取付け
図14は支持ユニット1への昇降ユニット2の取付け構造を詳細に示す図であり、(A)は側面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。この図から理解できるように、昇降ユニット2は、そのフロント軸22と後部のナット体42とを支持板12にボルト13で締結されている。すなわち、支持板12の支持穴14を介してボルト13をフロント軸22及びナット体42にねじ込むことにより、昇降ユニット2を支持ユニット1に固定している。
そして、支持穴14は多段に形成されているため、ボルト13の高さを変えることにより、昇降ユニット2の高さを段階的に調節することができる。また、昇降ユニット2の高さを変更する場合は、ボルト13を緩めてから昇降ユニット2(及び座部3と背部4)とを後方にずらしてボルト13を長溝穴15の箇所に移動させ、次いで、所望の高さに変更してから昇降ユニット2を前進させて支持穴14にボルト13を嵌め込み、次いでボルト13をねじ込めば良い。このため昇降ユニット2の高さの調節を簡単に行える。
また、実施形態のように前後いずれか一方又は両方の支持穴14を側面視で長溝穴15に向けて高くなるように傾斜させておくと、ボルト13をねじ込む前の仮保持状態でボルト13が長溝穴15に向けて滑り移動することがないため、安全性及び高さ調節の確実性に優れている。
(4).座部の構造及び昇降ユニットへの取付け
次に、従前の図に加えて図15〜図17も参照して、座部3の構造及び昇降ユニット2への取付け構造を説明する。図15は座部2の前部の縦断側面図、図16は座部2の前後中間部の縦断正面図、図17は座用フレームと背用フレームとの関係を示し斜視図である。
座部2は、座用フレーム44と、この座用フレーム44で支持された座板45と、座板45の上面に張ったクッション材46とを備えている。座用フレーム44の前端部には受け板47を固着しており、受け板47には、昇降ユニット2における第2リンク28の回転筒38が軸受け部材47aを介して連結されている。軸受け部材47aはねじで受け板47に固定されている。
座板45は座用フレーム44に着脱可能に取付けられている。座用フレーム44は、その後部に連結したリアメンバー48と、前後方向に延びる左右2本の上部ガイドレール49とを備えている。リアメンバー48野左右両端からは肘支柱50が立ち上がっている。
他方、上ガイドレール49は断面コ字状で相対向するように内向きに開口しており、左右の上ガイドレール49に、第1リンク26の上端に設けた上部コロ30を前後動自在に嵌め入れている。上部コロ30が上部ガイドレール49内で前後動することき、下部コロ39が下部ガイドレール40の内部で前後動することにより、両リンク26,28の回動によって座部3(及び背部4)が昇降することが許容される。
なお、座部3の構造は図示の態様に限定されるものではなく、例えば座用フレームを備え図に座板を直接に昇降ユニット2に取付けるなどすることも可能である。また、座用フレーム44を設ける場合、その形態は様々に具体化できることは言うまでもない。図1に一点鎖線で示すように、座部3の前端と支持ユニット1の前端との間に布等の可撓性保護材3aを張っても良い。
(5).背部の構造及び座部への取付け
次に、従前の図に加えて図18も参照して背部4の構造及び座部3への取付け構造を説明する。図18のうち(A)は背部4の一部破断側面、(B)は別例図である。
背部(背もたれ)4は、金属パイプや板材を使用して形成した背用フレーム52と、これに着脱自在に取付けた合成樹脂製の背板53と、背板53の前面に張ったクッション材54とを備えている。
背用フレーム52は左右きサイドメンバーー55を備えており、この左右サイドメンバー55の下端部を前向きに延出してその前端に、左右方向に貫通した軸受け部56を一体に設け、この軸受け部56を、座用フレーム44の上ガイドレール49に形成した後向き開口の軸受けブラケット57にピン57aで取付けている。従って、背部4は前後傾動(リクライニング)し得る。
更に、座用フレーム44と背用フレーム52とは、傾動角度調節手段の一例としてのガスシリンダユニット58で連結されている。ガスシリンダユニット58の前端部は、一方の上ガイドレール49の前部に横向き突設した支軸59に連結されており、ガスシリンダユニット58の後端部は、背用フレーム52を構成する一方のサイドメンバー55の下端部に設けたブラケット片60にピン61で連結されている。ガスシリンダユニット58は、図示しないレバーの操作によってロックが解除される。
背部4を構成する背板53には、背用フレーム52の上端面に重なるフランジ62を後向きに突設して、このフランジ62に一体に設けた下向き突起部(図示せず)を左右サイドメンバー55に嵌め入れて、ビスで固定している。また、背板53の背面のうちその下部には、背用フレーム52を構成する下部横長部材63に後方から引っ掛かる爪体64を設けている。
言うまでもないが、背部4の構造も図示の形態以外にも様々に具体化できる。例えは必ずしも背用フレーム52は必要なく、背板53を座用フレーム44に直接に取付けるなどしても良い。更に、背用フレーム52を設ける場合、その構造は自由に設定できる。なお、背用フレーム52はむき出しのままでも良いし、図5に一点鎖線で示すようにカバー65で覆っても良い。また、座部3及び背部4とも、必ずしもクッション材を備えている必要はない。
図18(B)に示すように、例えば背用フレーム42のサイドメンバー55をその下部で切断し、分断した一方の部分に連結棒55aを嵌め込み固定する等して、背部4を座部3から分離できるように構成しても良い。このように分離方式にするとコンパクトに梱包できる利点があに。リンク部材等を使用して、背部4を座部3に対して倒し回動させることによっても同じ効果を発揮できる。
(6).ヘッドレスト
次に、図19も参照してヘッドレスト5について説明する。図19はヘッドレスト5の縦断側面図である。ヘッドレスト5は正面視下向きコ字状の枕支柱67に支持具68を介して高さ調節自在に取り付けられており、枕支柱67は、背用フレーム52に設けた縦長パイプ材69に嵌め込んでねじ止めされている。
また、支持具68は枕支柱67に内側から嵌まるよう正面視略H字状に形成されており、支持具68の上端に設けた左右一対の前向き支持部68aにヘッドレスト5を上下回動自在に取付けている。
(7).肘掛け装置
次に、図20及び図21を参照して肘掛け装置について説明する。図20は肘掛け装置を構成する部材の分離斜視図、図21は肘当て6の旋回中心部の縦断正面図である。肘当て6は前後方向に長く延びる中空形状であり、その後部寄りの部分を中心にして跳ね上げ回動し得るように肘支柱50の上端に取付けられている。詳細は下記の通りである。
肘支柱50は偏平状で中空の断面形状であり、その上部の内側面に重なるように円板状のロックプレート71が固定されている一方、肘当て6にはブラケット板72が下向きに突設されており、ブラケット板72とロックプレート71との間には、ブラケット板72に重なる円形の摩擦板73と、摩擦板73及びロックプレート71に重なるアジャストプレート74とが介在している。
摩擦板73及びアジャストプレート74とにその中心に中心穴75が空いており、ブラケット板72には、摩擦板73及びアジャストプレート74の中心穴75に貫通する支軸76が突設されている。支軸76は、ロックプレート71及び肘支柱50を貫通して肘支柱50の外側に突出するようになっており、かつ、支軸76には雄ねじが形成されていてこれにナット77が螺合しており、これより、肘当て6は肘支柱50に離脱不能に取り付けられている。
ブラケット板72には、支軸76を挟んだ両側に一対のガイドピン78を突設しており、摩擦板73にはガイドピン78が嵌まる2個の穴79を空けており、アジャストプレート74とロックプレート71とには、ガイドピン78が摺動し得る円弧状のガイド穴80が円周方向に略90°ど程度の範囲で形成されている。また、アジャストプレート74には、ロックプレート71に貫通するねじ軸81が突設されており、ねじ軸81にナット82をねじ込むことにより、アジャストプレート74をロックプレート71に固定している。
従って、摩擦板73は肘当て6と一緒に回転する一方、アジャストプレート74は回転不能に固定されている。また、肘当て6を倒した状態では、2本のガイドピン78がガイド穴80の端部に当接していることにより、肘当て6に作用するモーメントが支持される。また、ガイドピン78がガイド穴80で移動する範囲で肘当て6は回動自在となっている。
肘支柱50の内部には、当該肘支柱50から部分的に上向き突出した状態でロックレバー83が配置されている。ロックレバー83には支軸76が貫通しており、また、ロックレバー83は、その上部がロックプレート71に当接し勝手となるようにばね押さえ84を介してばね(コイルばね)85で押されている。
ばね押さえ84も支軸76が貫通していて、ばね押さえ84は、皿ばね87で押圧されている。更に、肘支柱50の上部やロックレバー83はカバー86で覆われている。カバー86はロックプレート71にビスで固定されている。ロックレバー83には、ばね85及びばね押さえ84が被嵌するピン88を突設して、これをカバー86の外側に露出せしめ、このピン88にノブ89をねじ止め等にて固定している。
ロックレバー83は基本的にはロックプレート71のガイド穴79を外側から塞ぐにように配置されており、かつ、ロックレバー83の両端部には、ロックプレート71のガイド穴79の前後端部を露出させるような切欠き83aが形成されており、ガイドピン78が切欠き83aの箇所で外向きに露出し得るように設定している。これにより、肘当て6は略水平状に倒した姿勢と上向きに起こした姿勢とに選択的に保持される。
また、ノブ89を図21の白抜き矢印で示すように外向きに引くと、ロックレバー83とガイドピン78との係合が解除されて(すなわちロックが解除されて)、肘当て6は回動自在となる。また、ノブ89から手を離して肘当て6を回動させると、その回動終端においてロックレバー83はばね85の作用でガイドピン78に自動的に係合する。
肘当て6が肘支柱50の前後両側に張り出す態様にすると、肘当て6の後端を肘支柱50に取り付けた場合に比べてモーメントを抑制し、支持機能を向上できる利点がある。しかし、単に肘当て6を肘支柱50に回動自在に取り付けたに過ぎない構成では、肘当て6を略水平状に倒した状態で例えば着座者が肘の位置を後方に大きくずらしたり、或いは、他の人が肘当て6の後端に手を当てたりすると、肘当て6が突然に跳ね上がる不具合がある。
これに対して本実施形態のように、肘当て6を倒した姿勢とはね上げた姿勢とに保持するロック装置(ラッチ装置といっても良い)を設けると、肘当て6が不足に回動することを防止できるため、安全性に優れている。このようなロック装置は、肘当て6の後端部を肘支柱50に取り付けた場合にも適用できるし、また、起立補助機能を備えていない椅子(例えば事務用椅子)にも適用できる。また、肘支柱50は座用フレームに設けることにはい限らず、背もたれに取付けたり、背もたれをロッキングさせるための傾動フレームに取付けたりすることも可能である。
肘当て6の前後両端にはキャップが被さっていて、キャップと肘当て6の外周との間に段差が生じている。そして、図20に一点鎖線で示すように、キャップとの段差を無くすようにクッション材やレザー等の表皮材(保護材)6aを巻き付けることができる。クッション材6aは帯状に形成されており、その長手両端か肘当て6の下面で重なるようにして肘当て6に巻き付けており、例えば面ファスナーによって肘当て6に取付けられる。
このようにキャップの段差を無くすように表皮材6aを巻くことにより、表皮材6aを美麗に巻き付けるができ、また、着座した人への保護機能も向上できる。また、肘当て6を跳ね上げた状態で人が起立したりベッドに移乗したりするにおいて、人の腕等が肘当て6の裏面に当たることがあり得るが、この場合、肘当て6の裏面にも表皮材6aが巻かれているため、保護機能を向上することができる利点がある。
図20に示すように、何れか一方の肘当て6の前端部の中空部内に、下向きのねじ軸91aを有するリミットスイッチ91を固定し、このリミットスイッチ91に作動体92をナットで固定し、作動体92にピンにてレバー94を回動自在に取り付けている。リミットスイッチ91にはケーブル95を接続している。
このレバー94を片側(例えば手前側)に回動させるとアクチェータ29が正転して座部3が上昇し、逆の方向に回動させるとアクチェータ29が逆転して座部3が下降する。もちろん、外力を加えない状態ではレバー94は中立状態で座部3は停止している。このように肘当て6に昇降用レバー(スイッチ)94を設けているため、昇降操作を簡単に行うことができる。
(8).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。例えば昇降ユニット2の支持手段としては、図22に示すように、昇降ユニット2に設けたボス部2aを支持穴14に挿入しても良い。また、図示していないが、支持ユニットにボス部やボルトを設ける一方、昇降ユニット2に多段の支持穴を形成しても良いのである。
更に、必ずしも昇降ユニットと支持ユニットとを支持穴の箇所でボルト等で締結する必要はなく、支持穴はには単なる昇降ユニットを支持せしめる機能を持たせるだけでも良い。
ところで、座部3が下降動する状態で座部の下方に人が手を入れたり物を挿入したりすると、リンクで挟まれる等して怪我したり装置を破損したりする虞がある。この点についての一つの安全策として、図23では、座部(座板)の左右側部と後部とを囲うように線材性等のドグ体97を配置し、下降途中でドグ体97に下方から抵抗が掛かると当該ドグ体97が回動又は上昇動して安全スイッチが作動し、ークチェータの駆動が停止するように設定している。
また、図示していないが、支持ユニットにおけるベースを上方から下降ようにセンサー部材を配置し、センサー部材に上方から抵抗が掛かってもアクチェータの駆動が停止するように設定している。
本願発明の実施形態に係る椅子を前方から見た斜視図である。 椅子を後方から見た斜視図である。 椅子の正面図である。 椅子の右側面図である。 椅子の背面図である。 主要ユニットの分離正面図である。 主要ユニットを分離した状態での右側面図である。 ユニットの分離斜視図である。 分離側面図である。 昇降ユニット2の正面図である。 昇降ユニット2を示す図である。 昇降ユニット2の右側面図である。 図11のXIII−XIII視部分断面図である。 支持ユニット1への昇降ユニットの取付け構造を示す図である。 座部の前部の縦断側面図である。 座部の前後中間部の縦断正面図である。 座用フレームと背用フレームとの関係を示す斜視図である。 (A)は背部の一部破断側面、(B)は別例図である。 ヘッドレストの縦断側面図である。 肘掛け装置を構成する部材の分離斜視図である。 肘当ての旋回中心部の縦断正面図である。 昇降ユニットの支持手段の別例を示す断面図である。 安全装置の一例を示す概略図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。
符号の説明
1 支持ユニット
2 昇降ユニット
3 座部
4 背部
6 肘当て
7 側枠体
12 支持板
13 ボルト
14 支持穴
15 長溝穴
26,28 リンク
29 アクチェータ
44 座用フレーム
52 背用フレーム

Claims (4)

  1. 座部及び背部と、これら座部及び背部を上下動自在に支持する昇降ユニットと、昇降ユニットの左右両側に配置された左右の側枠体とを備えており、昇降ユニットを側枠体で高さ調節可能に支持している起立補助機能付き椅子であって、
    前記側枠体と昇降ユニットとのうち何れか一方に、昇降ユニットを支持するためのボルト等の支持手段が嵌まる複数段の支持穴を、昇降ユニットを持ち上げて昇降させることによって支持手段を任意の支持穴に嵌め変えできるよう同じ方向に開口した状態に形成している、
    起立補助機能付き椅子。
  2. 前記側枠体と昇降ユニットとのうち支持穴を形成しているものに、各段の支持穴に連通して上下方向に延びる長溝穴とを形成しており、長溝穴の溝幅を支持穴と同じかそれより大きい寸法に設定している、
    請求項1に記載して起立補助機能付き椅子。
  3. 前記支持穴に側枠体の外側からボルトを挿通し、これを昇降ユニットにねじ込むことにより、昇降ユニットを側枠体に固定している、
    請求項1又は2に記載した起立補助機能付き椅子。
  4. 前記側枠体は、人が床に足を付けて着座したときの座部の高さと略同じ程度の高さに設定されており、側枠体の上方部に、肘当てを後ろ向きに跳ね上げ回動させ得るように配置している、
    請求項1〜3のうちの何れかに記載した起立補助機能付き椅子。
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