JP2005176656A - 発芽玄米製造方法および発芽玄米製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】雑菌の繁殖を抑制しながら、ギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米を、比較的短時間で製造することのできる発芽玄米製造技術を提供する。
【解決手段】発芽玄米製造装置1は、玄米発芽装置2と玄米乾燥装置3とを備えている。玄米発芽装置2は、透水性を有する玄米容器を収容可能な気密性を有する発芽槽5と、この発芽槽5内を減圧する真空ポンプ6と、玄米容器に収容された玄米に対して温泉水Wを噴霧するための送水ポンプ7と、発芽槽5内に収容された玄米容器に水平揺動を与える空気シリンダとを有している。玄米乾燥装置3は、発芽した玄米を収容可能な気密性を有する乾燥槽21と、この乾燥槽21内を減圧する真空ポンプ17と、乾燥槽21内を加温するヒータと、玄米を回転させるかご型容器とを有している。
【選択図】 図1
【解決手段】発芽玄米製造装置1は、玄米発芽装置2と玄米乾燥装置3とを備えている。玄米発芽装置2は、透水性を有する玄米容器を収容可能な気密性を有する発芽槽5と、この発芽槽5内を減圧する真空ポンプ6と、玄米容器に収容された玄米に対して温泉水Wを噴霧するための送水ポンプ7と、発芽槽5内に収容された玄米容器に水平揺動を与える空気シリンダとを有している。玄米乾燥装置3は、発芽した玄米を収容可能な気密性を有する乾燥槽21と、この乾燥槽21内を減圧する真空ポンプ17と、乾燥槽21内を加温するヒータと、玄米を回転させるかご型容器とを有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、発芽玄米の製造技術に関する。
発芽玄米とは、玄米をわずかに(例えば、0.5mm〜2.0mm程度)発芽させた状態の米のことであり、炊飯して食することにより、美容、健康に優れた効果を発揮するといわれている。このような発芽玄米の製造技術については、従来、様々な方式が提案されており、ミネラル類が溶存する水に玄米を浸漬して発芽させることを特徴とするもの(例えば、特許文献1参照)、ナトリウムイオン濃度が200ppm以下で、pHが4.0〜7.0の範囲内の電解水に玄米を浸漬して発芽させることを特徴とするもの(例えば、特許文献2参照)がある。
また、従来の発芽玄米の製造技術として、玄米の吸水処理、殺菌処理、発芽処理などを減圧および加圧に耐える密閉タンク内で行うようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
特許文献1に記載されている発芽玄米製造技術においては、カルシウムなどのミネラル類が溶存する水中に玄米を浸漬して発芽させる過程が含まれているため、この発芽過程において、ミネラル類が溶存する水中で雑菌が増殖して、玄米の発芽が阻害されることがある。
特許文献2に記載されている発芽玄米製造技術の場合、pH4.0〜7.0の電解水を用いることによって雑菌の増殖を防ぐことはできるが、この電解水は玄米の発芽を阻害する可能性がある。このため、発芽時間が長引くおそれがある。
特許文献3に記載されている発芽玄米製造技術の場合、減圧タンク内で吸水処理、洗浄処理などを行った後に発芽処理を行う方式であるため、製造工程が複雑化し、発芽時間の遅延を招く可能性がある。
本発明は、上述した従来の発芽玄米製造技術の問題点、欠点を解消することができるものであり、本発明が解決しようとする課題は、雑菌の繁殖を抑制しつつ、ギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米を、比較的短時間で製造することができる発芽玄米製造技術を提供することにある。
本発明の発芽玄米製造方法は、原料である玄米に、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムのうちの1以上のミネラル成分を含むpH5.0〜pH9.0、温度20℃〜40℃の温泉水を吸収させる前処理工程と、
温泉水を吸水した玄米を透水性を有する玄米容器に収容し、0.7Pa〜0.9Paの減圧雰囲気の下で、温泉水を玄米に噴霧するとともに玄米容器に揺動を与えながら玄米を発芽させる発芽工程と、
発芽した玄米を0.5Pa〜0.6Paの減圧雰囲気下で、60℃〜70℃に加温するとともに回転を与えながら水分を蒸発させる乾燥工程とを含むことを特徴とする。
温泉水を吸水した玄米を透水性を有する玄米容器に収容し、0.7Pa〜0.9Paの減圧雰囲気の下で、温泉水を玄米に噴霧するとともに玄米容器に揺動を与えながら玄米を発芽させる発芽工程と、
発芽した玄米を0.5Pa〜0.6Paの減圧雰囲気下で、60℃〜70℃に加温するとともに回転を与えながら水分を蒸発させる乾燥工程とを含むことを特徴とする。
玄米を発芽するには、その内部に水分が十分に浸透して玄米が膨潤することが必要である。そこで、前処理工程において、pH5.0〜pH9.0、温度20℃〜40℃の温泉水を用いることにより、玄米の表皮を迅速に膨潤させることが可能となるため、発芽を促進させることができる。また、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムのうちの1以上のミネラル成分を含む温泉水を吸水させることにより、発芽玄米中にこれらのミネラル成分を栄養素として含有させることができる。
また、0.7Pa〜0.9Paの減圧雰囲気の下で、温泉水を玄米に噴霧するとともに玄米容器に揺動を与えながら玄米を発芽させることにより、発芽状態を均一化させ、アミノ酸の中で最も重要なギャバの量を均一化させることができる。この場合、玄米中を通過した温泉水を外部へ排出することにより、雑菌の繁殖を抑制することができる。
さらに、この後の乾燥工程において、発芽した玄米を0.5Pa〜0.6Paの減圧雰囲気下で、60℃〜70℃に加温するとともに回転を与えながら水分を蒸発させることにより、発芽玄米の内部に含まれる水分を迅速に加温するとともに均一な温度分布にすることができるため、比較的短時間で発芽玄米を乾燥させることができる。
このように、本発明の発芽玄米製造方法により、雑菌の繁殖を抑制しつつ、ギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米を、比較的短時間で製造することができるようになる。
ここで、前記温泉水として、紫外線を照射した殺菌温泉水を用いることにより、雑菌の発生をさらに確実に抑制することができるほか、発芽玄米中のアミノ酸の含有量をさらに増大させることができる。
また、前記温泉水として、分離膜を用いて酸素濃度を高めた空気で溶存酸素を高めたものを使用することが望ましく、このような温泉水を用いることにより、玄米の発芽が促されるため、比較的短時間で、アミノ酸、特にギャバの含有量を増大させることができる。
なお、原料である玄米は、特に限定するものではないが、タンパク質の含有量を6.1%〜4.5%程度まで減少させた玄米を用いることが望ましい。このような玄米を原料として使用すれば、発芽玄米のタンパク質含有量を抑制することができるため、糖尿病などの生活習慣病を持った人にも好適な発芽玄米を得ることができる。また、このような玄米は味の経時変化が少ないため、発芽玄米の原料として好適である。
次に、本発明の発芽玄米製造装置は、透水性を有する玄米容器を収容可能な気密性を有する発芽槽と、この発芽槽内を減圧する減圧手段と、玄米容器に収容された玄米に対して温泉水を噴霧するための噴霧手段と、発芽槽内に収容された玄米容器に揺動を与える揺動手段とを有する玄米発芽装置と、
発芽した玄米を収容可能な気密性を有する乾燥槽と、この乾燥槽内を減圧する減圧手段と、乾燥槽内を加温する加温手段と、玄米を回転させる回動手段とを有する玄米乾燥装置と、を備えたことを特徴とする。
発芽した玄米を収容可能な気密性を有する乾燥槽と、この乾燥槽内を減圧する減圧手段と、乾燥槽内を加温する加温手段と、玄米を回転させる回動手段とを有する玄米乾燥装置と、を備えたことを特徴とする。
このような構成とすることにより、前述した、本発明に係る発芽玄米製造方法を容易に実施することが可能となり、雑菌の繁殖を抑制しつつ、ギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米を、比較的短時間で製造することができるようになる。
ここで、前記温泉水を殺菌して噴霧するための紫外線照射手段を設けることにより、発芽過程における雑菌の発生をさらに確実に抑制することができる。
また、発芽槽内における揺動手段としては、玄米容器に少なくとも前後方向、左右方向の揺動を与える水平揺動装置を設けることが望ましく、これによって、発芽中の玄米に損傷を与えることなく、満遍なく撹拌することが可能となり、発芽状態の均一化を図ることができる。なお、このような水平揺動装置としては、比較的広い振幅を得ることができる空気シリンダを用いた揺動装置が好適である。
さらに、乾燥槽における回転手段としては、発芽玄米を収容可能な通気性かご型容器と、このかご型容器を回転させる駆動機構とを設けることが望ましい。これによって、発芽玄米をむらなく乾燥させることが可能となり、過乾燥による発芽玄米の割れを防止することができる。
本発明により、以下に示す効果を奏することができる。
(1)原料である玄米に、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムのうちの1以上のミネラル成分を含むpH5.0〜pH9.0、温度20℃〜40℃の温泉水を吸収させる前処理工程と、
温泉水を吸水した玄米を透水性を有する玄米容器に収容し、0.7Pa〜0.9Paの減圧雰囲気の下で、温泉水を玄米に噴霧するとともに玄米容器に揺動を与えながら玄米を発芽させる発芽工程と、
発芽した玄米を0.5Pa〜0.6Paの減圧雰囲気下で、60℃〜70℃に加温するとともに回転を与えながら水分を蒸発させる乾燥工程と、を含むことにより、雑菌の繁殖を抑制しつつ、玄米中に含まれるギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米を、比較的短時間で製造することができるようになる。
温泉水を吸水した玄米を透水性を有する玄米容器に収容し、0.7Pa〜0.9Paの減圧雰囲気の下で、温泉水を玄米に噴霧するとともに玄米容器に揺動を与えながら玄米を発芽させる発芽工程と、
発芽した玄米を0.5Pa〜0.6Paの減圧雰囲気下で、60℃〜70℃に加温するとともに回転を与えながら水分を蒸発させる乾燥工程と、を含むことにより、雑菌の繁殖を抑制しつつ、玄米中に含まれるギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米を、比較的短時間で製造することができるようになる。
(2)前記温泉水として、紫外線を照射した殺菌温泉水を用いることにより、雑菌の発生をさらに確実に抑制することができるようになり、発芽玄米に含まれるアミノ酸の量をさらに増大させることができる。
(3)透水性を有する玄米容器を収容可能な気密性を有する発芽槽と、この発芽槽内を減圧する減圧手段と、玄米容器に収容された玄米に対して温泉水を噴霧するための噴霧手段と、発芽槽内に収容された玄米容器に揺動を与える揺動手段とを有する玄米発芽装置と、
発芽した玄米を収容可能な気密性を有する乾燥槽と、この乾燥槽内を減圧する減圧手段と、乾燥槽内を加温する加温手段と、玄米を回転させる回動手段とを有する玄米乾燥装置と、を備えたことにより、前記(1)記載の発芽玄米製造方法を容易に実施することが可能となり、雑菌の繁殖を抑制しつつ、ギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米を、比較的短時間で製造することができるようになる。
発芽した玄米を収容可能な気密性を有する乾燥槽と、この乾燥槽内を減圧する減圧手段と、乾燥槽内を加温する加温手段と、玄米を回転させる回動手段とを有する玄米乾燥装置と、を備えたことにより、前記(1)記載の発芽玄米製造方法を容易に実施することが可能となり、雑菌の繁殖を抑制しつつ、ギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米を、比較的短時間で製造することができるようになる。
(4)前記温泉水を殺菌して噴霧するための紫外線照射手段を設けることにより、発芽過程における雑菌の発生をさらに確実に抑制することができる。
(5)発芽槽内における揺動手段として、玄米容器に少なくとも前後方向、左右方向の揺動を与える水平揺動装置を設けることにより、発芽中の玄米に損傷を与えることなく、満遍なく撹拌することが可能となり、発芽状態の均一化を図ることができる。
(6)乾燥槽における回転手段として、発芽玄米を収容可能な通気性かご型容器と、このかご型容器を回転させる駆動機構とを設けることにより、発芽玄米をむらなく乾燥させることが可能となり、過乾燥による発芽玄米の割れを防止することもできる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態である発芽玄米製造装置を示す概略構成図であり、図2は図1に示す発芽玄米製造装置を構成する玄米発芽装置の内部を示す概略正面図であり、図3は図2に示す玄米発芽装置の揺動機構を示す一部省略図であり、図4は図1に示す発芽玄米製造装置を構成する玄米乾燥装置の内部を示す概略正面図である。
図1に示すように、本実施形態の発芽玄米製造装置1は、玄米発芽装置2と、玄米乾燥装置3とを備えている。図2に示すように、玄米発芽装置2は、透水性を有する複数の玄米容器4を収容可能な気密性を有する発芽槽5と、この発芽槽5内を減圧する減圧手段である真空ポンプ6および排気管15と、玄米容器4に収容された玄米R1に対して温泉水Wを噴霧するための噴霧手段である送水ポンプ7および噴霧ノズル8とを備えている。
また、図3に示すように、発芽槽5内に収容された玄米容器4に揺動を与える揺動手段である空気シリンダ9が、各玄米容器4とこれを水平保持する保持枠10との間に配置されている。空気シリンダ9の伸縮機能により、玄米容器4に前後・左右方向の水平揺動を与えることができる。
図1に示すように、別の場所に設けられた温泉源(図示せず)から送水ポンプ11によって供給される温泉水Wは温泉水槽12に貯留され、送水ポンプ7により送水管13を経由して、発芽槽5内に配置された複数の噴霧ノズル8へ送給され、それぞれの噴霧ノズル8から玄米容器4内の玄米R1に向かって噴霧される。また、発芽槽5の底部に溜まった温泉水Wを槽外へ排出するため、発芽槽5の底部に排水管20が設けられている。なお、送水ポンプ7より下流側の送水管13の途中には、送水管13を通過する温泉水Wを殺菌処理するための紫外線照射装置14が配置されている。
図4に示すように、玄米乾燥装置3は、発芽した玄米R2を収容可能な気密性を有する乾燥槽21と、この乾燥槽21内を減圧する減圧手段である排気管16および真空ポンプ17と、乾燥槽21内を加温する加温手段であるヒータ18と、玄米R2を回転させる回動手段であるかご型容器19とを備えている。玄米R2はかご型容器19の内側に収容され、背面側に配置された駆動モータ22で水平駆動軸19aを回転駆動することによってかご型容器19全体を水平駆動軸19aを中心に回転させる。なお、かご型容器19は一定時間毎に正転・逆転を反復するようになっている。
次に、図1で示した発芽玄米製造装置1を用いた発芽玄米製造方法について説明する。図2,図3で示したように、玄米発芽装置2の発芽槽5内に、原料である玄米R1を透水性を有する玄米容器4に収容した状態で装入する。そして、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル成分を含むpH5.0〜pH9.0、温度20℃〜40℃の温泉水Wを噴射ノズル8から噴射させることによって玄米R1に吸収させる(前処理工程)。
そして、温泉水Wを吸水した玄米R1を玄米容器4に収容した状態で、真空ポンプ6を作動させ、発芽槽5内を0.7Pa〜0.9Paの減圧雰囲気とし、この減圧雰囲気の下で、温泉水Wを玄米R1に噴霧するとともに玄米容器4に水平揺動を与えながら玄米R1を発芽させる(発芽工程)。
玄米R1を発芽させるには、その内部に水分が十分に浸透して玄米R1が膨潤することが必要であるが、前処理工程において、pH5.0〜pH9.0、温度20℃〜40℃の温泉水Wを用いることにより、玄米R1の表皮が迅速に膨潤されるため、発芽を促進させることができる。また、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル成分を含む温泉水Wを玄米R1に吸水させることにより、発芽玄米R2中にこれらのミネラル成分を栄養素として含有させることができる。
また、発芽槽5内における0.7Pa〜0.9Paの減圧雰囲気の下で、温泉水Wを玄米R1に噴霧するとともに玄米容器4に揺動を与えながら玄米R1を発芽させるため、発芽状態が均一化し、アミノ酸の中で最も重要なギャバの量を均一化させることができる。なお、本実施形態においては、玄米R1中を通過した温泉水Wを排水管20を通して発芽槽5の外部へ排出するようにしているため、雑菌の繁殖を抑制することができる。
発芽槽5内において玄米R1が所定状態まで発芽したら、これらの発芽した玄米R2を図4に示す玄米乾燥装置3の乾燥槽21内のかご型容器19内へ収容する。そして、真空ポンプ17を作動させて乾燥槽21内を0.5Pa〜0.6Paの減圧雰囲気とし、この減圧雰囲気の下で、ヒータ18で内部を60℃〜70℃に加温するとともにかご型容器19で玄米R2に回転を与えながら水分を蒸発させる(乾燥工程)。
このように、発芽した玄米R2を0.5Pa〜0.6Paの減圧雰囲気下で、60℃〜70℃に加温するとともに回転を与えながら水分を蒸発させることにより、発芽玄米R2の内部に含まれる水分を迅速に加温し且つ均一な温度分布にすることができるため、比較的短時間で発芽玄米R2を乾燥させることができる。
このように、玄米R1を原料とし、発芽玄米製造装置1を用いて、前述した発芽玄米製造方法を実施することにより、雑菌の繁殖を抑制しつつ、ギャバなどのアミノ酸やミネラルなどの栄養素を多量に含んだ発芽玄米R2を、比較的短時間で製造することができる。
また、本実施形態の発芽玄米製造装置1においては、紫外線照射装置14を用いて殺菌処理した温泉水Wを用いているため、雑菌の発生をさらに確実に抑制することができるほか、発芽玄米R2中のアミノ酸の含有量をさらに増大させることができる。
さらに、温泉水Wとして、分離膜を用いて酸素濃度を高めた空気で溶存酸素を高めたものを使用すれば、玄米R1の発芽が促されるため、さらに短い時間で、アミノ酸、特にギャバの含有量を増大させることができる。
なお、原料である玄米R1は、特に限定するものではないが、タンパク質の含有量を4.5%〜6.1%程度まで減少させた玄米を用いることが望ましい。このような玄米R1を原料として使用すれば、発芽玄米R2のタンパク質含有量を抑制することができるため、糖尿病などの生活習慣病を持った人にも好適な発芽玄米R2を得ることができる。また、このような玄米R1は味の経時変化が少ないため、発芽玄米R2の原料として好適である。
本実施形態の発芽玄米製造装置1においては、発芽槽5内における揺動手段として、玄米容器4に前後・左右方向の水平揺動を与える水平揺動装置(空気シリンダ9)を設けている。このため、発芽中の玄米R1に損傷を与えることなく、満遍なく撹拌することが可能であり、これによって発芽状態の均一化を図ることができる。
さらに、乾燥槽21における回転手段として、発芽玄米R2を収容可能な通気性のかご型容器19と、このかご型容器19を回転させる駆動機構である駆動モータ22とを設けている。このため、かご型容器19内に収容された発芽玄米R2をむらなく乾燥させることが可能であり、過乾燥による発芽玄米R2の割れを防止することができる。
本発明の発芽玄米製造技術は、食材に供される玄米を原料として発芽玄米を製造する産業分野において利用することができる。
1 発芽玄米製造装置
2 玄米発芽装置
3 玄米乾燥装置
4 玄米容器
5 発芽槽
6,17 真空ポンプ
7,11 送水ポンプ
8 噴霧ノズル
9 空気シリンダ
10 保持枠
12 温泉水槽
13 送水管
14 紫外線照射装置
15,16 排気管
18 ヒータ
19 かご型容器
19a 水平駆動軸
20 排水管
21 乾燥槽
22 駆動モータ
R1 玄米
R2 発芽した玄米
W 温泉水
2 玄米発芽装置
3 玄米乾燥装置
4 玄米容器
5 発芽槽
6,17 真空ポンプ
7,11 送水ポンプ
8 噴霧ノズル
9 空気シリンダ
10 保持枠
12 温泉水槽
13 送水管
14 紫外線照射装置
15,16 排気管
18 ヒータ
19 かご型容器
19a 水平駆動軸
20 排水管
21 乾燥槽
22 駆動モータ
R1 玄米
R2 発芽した玄米
W 温泉水
Claims (6)
- 原料である玄米に、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムのうちの1以上のミネラル成分を含むpH5.0〜pH9.0、温度20℃〜40℃の温泉水を吸収させる前処理工程と、
前記温泉水を吸水した玄米を透水性の玄米容器に収容し、0.7Pa〜0.9Paの減圧雰囲気の下で、前記温泉水を前記玄米に噴霧するとともに前記玄米容器に揺動を与えながら前記玄米を発芽させる発芽工程と、
発芽した前記玄米を0.5Pa〜0.6Paの減圧雰囲気下で、60℃〜70℃に加温するとともに回転を与えながら水分を蒸発させる乾燥工程と、
を含むことを特徴とする発芽玄米製造方法。 - 前記温泉水として、紫外線を照射した殺菌温泉水を用いた請求項1記載の発芽玄米製造方法。
- 透水性の玄米容器を収容可能な気密性を有する発芽槽と、前記発芽槽内を減圧する減圧手段と、前記玄米容器に収容された玄米に対して温泉水を噴霧するための噴霧手段と、前記発芽槽内に収容された玄米容器に揺動を与える揺動手段とを有する玄米発芽装置と、
発芽した玄米を収容可能な気密性を有する乾燥槽と、前記乾燥槽内を減圧する減圧手段と、前記乾燥槽内を加温する加温手段と、前記玄米を回転させる回転手段とを有する玄米乾燥装置と、
を備えたことを特徴とする発芽玄米製造装置。 - 前記温泉水を殺菌して噴霧するための紫外線照射手段を設けた請求項3記載の発芽玄米製造装置。
- 前記揺動手段として、前記玄米容器に少なくとも前後方向、左右方向の揺動を与える水平揺動装置を設けた請求項3または4記載の発芽玄米製造装置。
- 前記回転手段として、玄米を収容可能な通気性かご型容器と、前記かご型容器を回転させる駆動機構とを設けた請求項3〜5のいずれかに記載の発芽玄米製造装置。
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JP2003419523A JP2005176656A (ja) | 2003-12-17 | 2003-12-17 | 発芽玄米製造方法および発芽玄米製造装置 |
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Publications (1)
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CN111838668A (zh) * | 2020-07-30 | 2020-10-30 | 江南大学 | 一种抑制β-葡聚糖降解并富集GABA的青稞发芽方法 |
CN112704003A (zh) * | 2020-12-23 | 2021-04-27 | 塔里木大学 | 一种用于发芽糙米的加工装置 |
-
2003
- 2003-12-17 JP JP2003419523A patent/JP2005176656A/ja active Pending
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