JP2009171889A - 果物及び野菜の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】果物・野菜特に丸のままのパイナップルの保存に適した簡単な長期保存方法を提供する。
【解決手段】果物又は野菜を殺菌、消毒し、果物又は野菜を加圧された窒素ガス等の不活性ガス中で保存する果物又は野菜の処理方法である。果物又は野菜はアルコール、又はオゾンガスにより簡単に殺菌、消毒することが出来る。更に、果物又は野菜を吸水シートで覆い、又は果物又は野菜の間に吸水性粒子を入れ、加圧された不活性ガス中で保存すると、果物、野菜又はパイナップルの表面から発散される水分を吸収することで、新鮮な状態で保存することができる。容器内の加圧された不活性ガスの圧力は0.1kg/cm2〜1kg/cm2、保存温度は0〜15℃とし、保存温度間では徐冷することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、果物及び野菜の保存(処理)方法に関し、特に、丸のままのパイナップルの保存方法に関する。
果物や野菜の保存は、供給の平準化、年間を通した供給等の要望により、低温貯蔵、CA貯蔵、氷温貯蔵等が行われている。CA貯蔵、氷温貯蔵により、6ヶ月程度は保存が出来るようになってきている。
低温貯蔵は、低温で貯蔵し、果実の呼吸を抑制して品質を維持する方法であり、経済的な方法であるが、長期間の貯蔵はできない。
CA貯蔵は、0℃〜10℃で、酸素濃度を下げ、果実の呼吸量を低くして貯蔵する方法であり、炭酸ガスを加えるといっそう呼吸作用が低下する。しかし、貯蔵設備が大型で複雑になる。
チルド貯蔵(氷温貯蔵)は、氷結点ぎりぎりの温度で、氷結晶の発生がなく、凍結していない状態を保った貯蔵法である。果実は、氷結点に近ければ近いほど酵素反応、呼吸、微生物の繁殖が抑制されるため、貯蔵性が増す。しかし、温度の厳密な管理が必要である。
これらの貯蔵法は、すべての果物野菜に適用できるわけではない。特にパイナップルは収穫後の追熟が少なく、熟した状態で収穫するので、良い貯蔵方法が無く、長期保存が出来ない。そのため、新鮮なパイナップルを賞味できる期間は短い。
特許文献1は、カットフルーツの保存方法として、保存するカットパイナップルの果汁と同等の糖度、酸度及びpHを有する保存液に浸漬して保存する保存方法を提案している。しかし、特許文献1の方法は、カットフルーツの保存方法であり、加工食品の材料用パイナップルの保存方法として使用されることが多い。
生食するパイナップルとしてはパイナップルの丸のままの形状が好まれるので、特許文献1の方法は、あまり用いられていない。
特許文献2は、果物等の生鮮食品を‐5℃以下の温度で60%以上のエチルアルコール中に5分ないし60分間浸漬した後、‐10℃以下の温度で保存する生鮮食品の貯蔵方法を開示する。しかし、特許文献2の方法は、冷凍保存する方法であり、解凍する必要がある。
特許文献3は、酸素難透過性の袋に入れ、脱気密封した後、紫外線を照射して消毒し、15〜20℃で2〜6時間放置した後、低温で保存するカットフルーツの保存方法を開示する。しかし、特許文献3は、カットフルーツの保存方法であり、丸のままのパイナップルの保存方法には適さない。
特開2004−129625号 特開平09−220050号 特開平06−090660号
パイナップルは、独特の外観を有し、南国を代表する果物であり、丸のままとしての商品価値が高く、丸のままでの保存が熱望されている。しかし、パイナップルで食する果肉は他の果物と違い花托の部分である為か、他の果物で採用されている保存方法は、パイナップルの丸のままでの保存に適するとは限らない。
ここに、「丸のまま」とは、カットした状態ではなく、パイナップルをとれたままの皮付き、葉付きの状態をいう。
果物、野菜の保存にあたって、厳密な温度管理を必要とせず、設備費が安く、換気や湿度管理の必要がなく、長期間の保存ができる果物、野菜の保存方法が求められている。特に、丸のままのパイナップルの保存方法が求められている。
本発明の目的は、果物、野菜特にパイナップルを商品価値の高い丸のままで、味を損なうことなく長期間保存する簡単な処理方法を提供することにある。
果物、野菜特にパイナップルは、保存中に腐敗していくとき、体積が膨張する。本発明者は、果物、野菜を加圧状態で保存し、体積膨張を抑制することにより、長期間保存できることを見出した。
本発明は、果物又は野菜を殺菌、消毒し、果物又は野菜を容器に入れ、圧力を加えた不活性ガスを充填し、密封した容器中で加圧された不活性ガス中で、果物又は野菜を保存(貯蔵)する果物又は野菜の処理方法である。
また、果物、野菜特にパイナップルは、保存中に水分を発散する。果物、野菜の保存容器を開けたとき、果物、野菜又は保存容器内に水滴が付着していることがある。本発明者は、果物、野菜から発散する水分を吸水シート、又は吸水性粒子で吸収することにより、鮮度を保ってさらに長期間保存できるようになることを見出した。
本発明は、密封した容器中で加圧された不活性ガス中で果物又は野菜を保存するとき、果物又は野菜を吸水性のシート又は吸水性の粒子により覆って保存する果物又は野菜の処理方法である。
本発明の第1の態様は、果物又は野菜を殺菌、消毒し、
前記果物又は野菜を加圧された不活性ガス中で保存することを特徴とする果物又は野菜の処理方法である。
これにより、果物又は野菜の呼吸量を低くして長期間保存することができる。
前記果物又は野菜をアルコールにより殺菌、消毒することが好ましい。
アルコールにより簡単に殺菌、消毒することが出来る。
前記果物又は野菜をオゾンガスにより殺菌、消毒することが好ましい。
オゾンガスにより果物又は野菜をぬらすことなく、殺菌、消毒することが出来る。
前記果物又は野菜を吸水シートで覆い、又は前記果物又は野菜の間に吸水性粒子を入れ、加圧された不活性ガス中で保存することが好ましい。
これにより、果物、野菜又はパイナップルの表面から発散される水分を取ることで、新鮮な状態で保存することができる。
前記果物又は野菜は、丸のままのパイナップルであってもよい。
本発明は、丸のままのパイナップルに適した保存方法である。
前記不活性ガスは、窒素ガスであることが好ましい。
窒素ガスにより、容易に酸素濃度を下げた環境を実現することができる。
前記容器内の前記加圧された不活性ガスの圧力は、0.1kg/cm2〜1kg/cm2であることが好ましい。
加圧された不活性ガス中で保存することにより、長期間の保存が可能になる。
保存温度は、0〜15℃であることが好ましい。
保存温度を低くすることにより、保存期間をさらに延長することができる。
保存温度までは徐冷することが好ましい。
本発明は、本発明の第1の態様の処理方法により処理した果物又は野菜も対象とする。果物又は野菜は、パイナップルであってもよい。
本発明の第2の態様は、密閉可能な容器に果物又は野菜を入れ、
前記容器内にアルコールを満たして、前記果物又は野菜を殺菌、消毒し、
前記容器内の前記アルコールを不活性ガスで置換し、
前記容器内が不活性ガスで加圧された状態で、前記容器を密封し、
前記密封した容器を冷暗所に保存することを特徴とする果物又は野菜の処理方法である。
これにより、密閉可能な容器内でアルコールで消毒し、同じ容器内でアルコールを不活性ガスで置換することにより、容器内に残る空気中の酸素を確実に除去することができる。
本発明の第3の態様は、果物又は野菜をアルコールに浸漬して、殺菌、消毒し、
前記果物又は野菜からアルコールを除去し、
前記果物又は野菜を密閉可能な容器に入れ、
前記容器内の空気を不活性ガスで置換し、
前記容器内が不活性ガスで加圧された状態で、前記容器を密封し、
前記密封した容器を冷暗所に保存することを特徴とする果物又は野菜の処理方法である。
アルコールによる消毒、殺菌とは、別の容器で保存する。
前記密閉可能な容器に前記果物又は野菜を吸水シートで覆って入れる、又は前記果物又は野菜の間の空間に吸水性の粒子を入れることが好ましい。
これにより、果物、野菜又はパイナップルの表面から発散される水分を取ることで、新鮮な状態で保存することができる。
吸水シート又は吸水性の粒子は輸送時の衝撃保護の役を果たすので、輸送に適した大きさの容器を用いることで、本発明方法による保存をした状態で発送をすることができる。
本発明の第4の態様は、密閉可能な殺菌室に果物又は野菜を入れ、
前記殺菌室内にオゾンガスを入れ、前記果物又は野菜を殺菌、消毒し、
密閉可能な容器に果物又は野菜を入れ、
前記容器内の空気を不活性ガスで置換し、
前記容器内が不活性ガスで加圧された状態で、前記容器を密封し、
前記密封した容器を冷暗所に保存する果物又は野菜の処理方法である。
オゾンガスにより果物又は野菜をぬらすことなく、殺菌、消毒することが出来る。
本発明の処理方法は、果物又は野菜、特に丸のままのパイナップルを、殺菌消毒して腐敗防止をしてから、密封容器に入れ、不活性ガス中に加圧保存するという簡単な方法で、長期保存することができる。
また、果物、野菜の表面から発散される水分を給水シート又は吸水性粒子で吸収することで新鮮な状態で保存することができる。
季節外れにパイナップル独特の形状を鑑賞し、収穫時の新鮮な味覚を提供することが可能となる。長期間に渡り、収穫時の丸のままの形状で、店頭で販売することが出来るようになり、観光地の土産品としても最適である。
又、収穫量に左右されることなく、需要に合わせ出荷量の調整が可能となり、価格の安定化を図ることができ、パイナップル生産者に大きな利点がある。
本発明をパイナップルに応用した実施形態を図面を参照しつつ説明する。本発明の実施形態は、パイナップルについて説明するが、本発明はパイナップルに限定されるものではなく、他の果物、野菜の保存に用いることができる。
図1を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。第1の実施形態は、パイナップルを入れた容器にアルコールを充填し、アルコールを窒素で置換して、窒素で加圧し、容器を密封し、密封した容器を冷暗所に保存する方法である。
まず、パイナップルを入れて保存するための容器を準備する。容器は、耐圧性のもので、上部に蓋を有し、容器本体と蓋との間は、パッキン等を介して密封できるようになっている。蓋には開口部が設けられ、開口部のバルブを開閉でき、気体又は液体を容器内に注入又は排出できるようになっている。容器の下部には、開口部が設けられ、開口部のバルブを開閉でき、気体又は液体を容器内に注入又は排出できるようになっている。
この容器内をアルコールでよく洗浄する(ステップ1)。次に、パイナップルを葉を下にして容器内に並べる(ステップ2)。消毒、殺菌用のアルコールをパイナップルが完全にアルコールに浸かるまで注入する(ステップ3)。アルコールは、通常の消毒用アルコールを使用することができる。
表皮に空気の気泡が付着していると表皮までアルコールが達せず殺菌消毒が不完全となるので、空気を良く抜くことが肝要である。超音波振動器等により振動を加え、気泡を分離すると、表皮に付着した空気を除去することができる。容器内の空気残留を少なくするために、アルコールを容器の上端部近くまで満たす。パイナップルをアルコールにより殺菌、消毒する。
次に、容器に開口部のある蓋を取り付け、容器と蓋の間を密封する(ステップ4)。容器の蓋の開口部のバルブを開き、容器下部の開口部のバルブを開く。下部の開口部から容器内のアルコールを抜きながら、蓋の開口部から窒素ガスを注入充填し、アルコールを窒素ガスで置換する(ステップ5)。容器から完全にアルコールが抜け、容器内のアルコールが完全に窒素ガスで置換できるまで待つ。
又は、容器の上端までアルコールを満たせず、容器の上端部に空気が残る場合は、容器の蓋は2つの開口部を有するものとし、蓋の2つの開口部のバルブを開き、一方の開口部から窒素ガスを注入して、他方の開口部から容器中の空気を出し、容器の上端部の空気を窒素ガスで置換し、蓋の他方の開口部(空気を出す開口部)を閉じる。その後、下部の開口部のバルブを開いて、下部の開口部から容器内のアルコールを抜きながら、蓋の一方の開口部から窒素ガスを注入充填するようにしてもよい。
容器に窒素ガスを充填し、窒素ガスをさらに加圧して容器内に注入し、容器内の圧力が0.1kg/cm2〜1kg/cm2になるようにする(ステップ6)。窒素ガスの圧力は、ステップ5から継続して同じ圧力で加圧しても、又はステップ5よりステップ6で高い圧力にしても良い。ステップ5とステップ6は一体として行われる。
この状態で、容器の蓋のバルブと下部の開口部のバルブを閉じて、容器を密封する(ステップ7)。パイナップルを入れ密封した容器を冷暗所に保存する(ステップ8)。
又は、低酸素濃度にするために充填する不活性ガスは、窒素ガスに限るものではなく、アルゴンガス、炭酸ガス等でも良い。不活性ガスの代替として、酸素吸着剤により酸素濃度を下げた空気を使用することもできる。
15℃以下の低温で保存すると、呼吸活動がより一層抑制されるので、更に長期の保存が可能となる。保存温度は凍結を避けるため、0℃以上とする。保存する温度までは徐冷することが好ましい。
このように、第1の実施形態によれば、パイナップルを、不活性ガスによる低酸素濃度雰囲気で、圧力を加えた状態で、冷暗所に保存することができる。そのため、細菌による腐敗を防止し、呼吸活動を抑制して長期にわたり鮮度を保って保存することが可能となる。
図2を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、アルコールを満たした槽に、パイナップルを浸漬する。次に、パイナップルを槽から取り出して、吸水シートで包み、吸水シートで包んだパイナップルを密封容器に入れ、容器内の空気を窒素ガスで置換し、窒素ガスで加圧してから、容器を密封し、密封した容器を冷暗所に保存する方法である。
まず、パイナップルをアルコールに浸漬するための槽と、パイナップルを密封して保存するための容器を準備する。
槽は、パイナップルをアルコールに浸漬するためのものであり、密封できる容器である必要はない。
容器は、耐圧性のもので、上部に蓋を有し、容器本体と蓋との間は、パッキン等を介して密封できるようになっている。蓋には開口部が設けられ、バルブで開口部を開閉でき、気体又は液体を容器内に注入又は排出できるようになっている。容器の下部には、開口部が設けられ、バルブで開口部を開閉でき、気体又は液体を容器内に注入又は排出できるようになっている。
この槽内をアルコールでよく洗浄する(ステップ11)。まず、槽にパイナップルが完没する深さまで消毒、殺菌用のアルコールを満たす(ステップ12)。アルコールを満たした槽に、パイナップルを浸漬して、殺菌、消毒する(ステップ13)。このとき、パイナップルの表皮に付着している空気を表皮から分離することが必要である。
又は、槽内にパイナップルを並べてから、アルコールを満たしてもよい。
殺菌消毒後、パイナップルを槽から取り出して、アルコールを除去する(ステップ14)。パイナップルを空気中に放置しておけば、アルコールは自然に蒸発して、除去される。
次に、吸水シートで、パイナップルを包む(ステップ15)。吸水シートとしては、ペーパータオル、高吸水性樹脂を付着した吸水シート等を使用することができる。又は、紙の吸水シートの代わりに、吸水性樹脂からなるシートで包むこともできる。
耐圧性の密封できる容器に葉を下にしてパイナップルを並べ、容器に蓋をして、容器と蓋の間を密封する(ステップ16)。蓋と下部の開口部のバルブを開き、下部の開口部から窒素ガスを注入充填し、蓋の開口部から容器内の空気を抜く。容器内の空気が窒素ガスで置換できるまで待つ。窒素ガスをさらに加圧して容器内に注入し、容器内の圧力が0.1kg/cm2〜1kg/cm2になるようにする(ステップ17)。この状態で、蓋の開口部のバルブと下部の開口部のバルブを閉じて、容器を密封する(ステップ18)。
密封した容器を冷暗所に保存する(ステップ19)。
15℃以下の低温に保存すると、呼吸活動がより一層抑制されるので、長期の保存が可能となる(ステップ20)。
第2の実施形態によれば、パイナップルにから発散される水分は、吸水シートにより吸収される。また、容器内に残っている水分も吸水シートにより吸収されるので、パイナップルを水分の少ない環境に置き、鮮度を保つことができる。
図3を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、パイナップルを吸水シートで包み容器に並べる替わりに、パイナップルを容器に並べた後に、高吸水性樹脂の粉末又は顆粒、消毒した藁くず、おが屑等吸水性の粒子をパイナップルの回りに充填する。パイナップルから発散した水分は吸水性の粒子により吸収される。
第2の実施形態では、パイナップルを吸水シートで包み(ステップ15)、密封容器に詰めた(ステップ16)。第3の実施形態では、密封容器に詰め(ステップ15’)、容器内に吸水性粒子を入れる(ステップ16’)。他のステップは、第2の実施形態と同様である。
又は、本発明の第1〜第3の実施形態では、殺菌消毒後、加圧状態の不活性ガス中に保存したが、酸素濃度の低い空気中で保存するようにすることも出来る。酸素吸着剤を入れた容器中に空気を通過させ、酸素濃度を低くした空気を容器中に導くことができる。更に、保存容器中に酸素吸着剤を入れ、保存中の酸素濃度を更に低くし、加圧状態の低酸素状態の空気中で保存することもできる。
本発明の第1〜第3の実施形態では、殺菌消毒にアルコールを用いたが、食品衛生に適合する殺菌消毒であれば良く、液体のアルコールに限るものではない。
また、消毒用の気体により消毒することもできる。例えば、0.1ppm〜50ppmのオゾンガス雰囲気中にパイナップルを10分〜5時間置くことにより消毒することができる。
本発明の第4の実施形態を説明する。第4の実施形態では、オゾンガスによりパイナップルを殺菌消毒する。密閉できる殺菌室にパイナップルを並べ、オゾンガス発生器によりオゾンガスを発生し、殺菌室内にオゾンガスを入れ、所定時間放置して殺菌し、オゾンガスを分解し、殺菌室からパイナップルを搬出する。殺菌後に、不活性ガス中で加圧保存する点は、第1〜3の実施形態と同様である。
図4に、第4の実施形態の殺菌室(四角の枠で示す)内に置かれたオゾンガス殺菌装置の概略図を示す。オゾンガス殺菌装置40は、オゾン発生器41とオゾン分解器42とを備える。オゾン発生器41は酸素ボンベから発生させた酸素に紫外線照射又は放電を行い、オゾンを発生する。オゾン分解器42は水素イオンによりオゾンを分解する。オゾン発生器41とオゾン分解器42を備えるオゾンガス殺菌装置40は、市販されているものを使用するので、これ以上詳述しない。
又は、殺菌室外にオゾンガス殺菌装置を置いて、ダクトによりオゾンガスを殺菌室内に導入排出するようにしても良い。
図5を参照して、第4の実施形態の工程を説明する。第4の実施形態は、パイナップルをオゾンで殺菌するための密封できる殺菌室を準備し、殺菌室を清掃する(ステップ21)。殺菌室内にオゾンガス殺菌装置を置く。
次に、パイナップルを殺菌室に搬入して並べる(ステップ22)。オゾン発生器によりオゾンを発生する(ステップ23)。オゾンガスは0.1ppm〜50ppmの濃度とし、殺菌室内にパイナップルを10分〜5時間置くことにより消毒する(ステップ24)。所定時間の後、オゾン分解器によりオゾンを分解する(ステップ25)。次に、パイナップルを殺菌室から搬出する(ステップ26)。
必要により、第2の実施形態のステップ15のように、パイナップルを吸水シートで包むことができる(ステップ30)。
次に、パイナップルを密封容器に詰める(ステップ27)。密封容器は、少なくとも2つの開口部を備える。一方の開口部から空気を抜きながら、他方の開口部から窒素ガスを入れ、密封容器中の空気を窒素ガスで置換し、更に窒素ガスで加圧する(ステップ28)。この状態で、容器の開口部のバルブを閉じて、容器を密封し、密封した容器を冷暗所に保存する(ステップ29)。
さらに、15℃以下の低温で保存すると、呼吸活動がより一層抑制されるので、更に長期の保存が可能となる。保存温度は凍結を避けるため、0℃以上とする。保存する温度までは徐冷することが好ましい。
第4の実施形態によれば、オゾンガスにより、パイナップルをぬらすことなく、簡単に殺菌、消毒することが出来る。パイナップルの腐敗を防止し、呼吸活動を抑制して長期にわたり鮮度を保って保存することが可能となる。
本発明による第1の実施形態の工程図。 本発明による第2の実施形態の工程図。 本発明による第3の実施形態の工程図。 オゾンガス殺菌装置の概略図。 本発明による第4の実施形態の工程図。

Claims (15)

  1. 果物又は野菜を殺菌、消毒し、
    前記果物又は野菜を加圧された不活性ガス中で保存することを特徴とする果物又は野菜の処理方法。
  2. 前記果物又は野菜をアルコールにより殺菌、消毒する請求項1に記載の果物又は野菜の処理方法。
  3. 前記果物又は野菜をオゾンガスにより殺菌、消毒する請求項1に記載の果物又は野菜の処理方法。
  4. 前記果物又は野菜を吸水シートで覆い、又は前記果物又は野菜の間に吸水性粒子を入れ、加圧された不活性ガス中で保存する請求項1に記載の果物又は野菜の処理方法。
  5. 前記果物又は野菜は、丸のままのパイナップルである請求項1乃至4の何れか1項に記載の果物又は野菜の処理方法。
  6. 前記不活性ガスは、窒素ガスである請求項1に記載の果物又は野菜の処理方法。
  7. 前記容器内の前記加圧された不活性ガスは、圧力が0.1kg/cm2〜1kg/cm2である請求項1に記載の果物又は野菜の処理方法。
  8. 0〜15℃の温度で加圧された不活性ガス中で保存する請求項1に記載の果物又は野菜の処理方法。
  9. 保存する温度まで徐冷する請求項8に記載の果物又は野菜の処理方法。
  10. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の処理方法により処理した果物又は野菜。
  11. 請求項5に記載の処理方法により処理したパイナップル。
  12. 密閉可能な容器に果物又は野菜を入れ、
    前記容器内にアルコールを満たして、前記果物又は野菜を殺菌、消毒し、
    前記容器内の前記アルコールを不活性ガスで置換し、
    前記容器内が不活性ガスで加圧された状態で、前記容器を密封し、
    前記密封した容器を冷暗所に保存することを特徴とする果物又は野菜の処理方法。
  13. 果物又は野菜をアルコールに浸漬して、殺菌、消毒し、
    前記果物又は野菜からアルコールを除去し、
    前記果物又は野菜を密閉可能な容器に入れ、
    前記容器内の空気を不活性ガスで置換し、
    前記容器内が不活性ガスで加圧された状態で、前記容器を密封し、
    前記密封した容器を冷暗所に保存することを特徴とする果物又は野菜の処理方法。
  14. 密閉可能な殺菌室に果物又は野菜を入れ、
    前記殺菌室内にオゾンガスを入れ、前記果物又は野菜を殺菌、消毒し、
    密閉可能な容器に果物又は野菜を入れ、
    前記容器内の空気を不活性ガスで置換し、
    前記容器内が不活性ガスで加圧された状態で、前記容器を密封し、
    前記密封した容器を冷暗所に保存することを特徴とする果物又は野菜の処理方法。
  15. 前記果物又は野菜を吸水シートで覆い、又は前記果物又は野菜の間に吸水性粒子を入れて、前記容器内で保存する請求項13又は14に記載の果物又は野菜の処理方法。
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