JP2005173072A - 光学用フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面欠陥に起因する明暗のスジが確認されず、光漏れのない輝度の高い光源を備えた表示装置を得るための、従来のものよりダイラインが少ない光学用フィルムおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】非晶性の熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムであって、該光学用フィルムの長手方向に形成されるダイラインが、光学用フィルムの短手方向の長さ1m当たり10個以下であることを特徴とする光学用フィルムを提供する。また、本発明の光学用フィルムの製造方法は、押出成型に用いるダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面に、深さ又は高さ0.3μm以上、かつ最大径40μm以上の凹部又は凸部が、リップ長1m当たり200個以下であるダイスリップを使用することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、偏光板保護フィルムなどの光学用フィルムに関し、さらに詳しくは従来よりも表面欠陥が少なく、面状の優れた光学用フィルムに関する。
液晶表示装置のように偏光を取り扱う装置に用いる熱可塑性樹脂からなるフィルムには、光学的に透明であり、かつ複屈折が小さい他に光学的な均質性が求められる。このため、高度に延伸したポリビニルアルコールからなる偏光子を保護するための偏光子保護フィルムや、ガラス基板を樹脂フィルムに代えたプラスチック液晶表示装置用のフィルム基板の場合、1)複屈折と厚みの積で表される位相差が小さいこと、2)外部の応力などによりフィルムの位相差が変化しにくいこと、3)平面方向および厚み方向の位相差のむらが小さいこと、4)フィルム表面の凹凸による、いわゆるレンズ効果による画像のゆがみ現象が生じにくいこと、が要求される。
すなわち、位相差が大きかったり、外部の応力などにより位相差が変化したり、面内における位相差のむらが大きかったり、フィルム表面の凹凸によるレンズ効果があると、液晶表示装置の画質品位を著しく低下させる。すなわち、色が部分的に薄くなるなどの色とび現象や、画像が歪むなどの弊害が出る。
そこで、液晶表示装置に用いられる光学用フィルムとしては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、トリアセチルセルロース等のプラスチックからなるフィルムが知られている。これらプラスチックフィルムを製造する場合、プラスチックの溶融流動、溶剤乾燥収縮、熱収縮や搬送応力等により成形中のフィルムには各種応力が発生する。そのため、得られるフィルムにはこれらの応力により誘起される分子配向に起因する複屈折により位相差が残存しやすい。そのため必要に応じ熱アニール等のフィルムに対する特別な処理を施し残存する位相差を低減させなければならず製造工程が煩雑になるなどの問題がある。
また、位相差を低減させたフィルムを用いた場合でも、そのあとのフィルムの加工時に生じる応力や変形により新たな位相差を生じる。更に、プラスチックフィルムが偏光保護フィルムとして用いられる場合、偏光子の収縮応力により該フィルムに好ましくない位相差が生じ、偏光フィルムの偏光性能に悪影響を及ぼすことが知られている。
これらの問題を解決するため、より分極の小さい、すなわち、分子の配向による位相差が発現しにくいプラスチックフィルムを得ることが試みられている。例えば、環状オレフィン系フィルムや、マレイミド成分を有するオレフィン系フィルムが提案されている。
また、光学フィルム用途では光学的均質性を求められるため、フィルムの厚さの均一性が特に高度に要求される。このため、従来からこれらの用途に用いられるフィルムは、均一厚さのフィルムを得やすい溶液流延法で製造されてきた。しかし、近年、溶液流延法は溶剤による環境の汚染や生産性の低さが指摘され、溶液流延法から溶融押出法に転換されつつある。しかし、これまで、溶融押出法で成膜されたフィルムは厚さむらが大きく、ダイラインが生じやすいなどの欠点もあるため、厚みの均一性や光学特性を厳しく要請される偏光子保護フィルムや位相差フィルムなどの光学用途のフィルム製造法として、溶融押出法はほとんど実用化されていない。
ところで、ダイラインは、ダイスから押出される溶融樹脂がダイスの壁面に付着したその付着跡が線状痕となって現れるダイラインと、ダイスのリップ口に付着した樹脂跡を通過したダイラインなどがある。光学フィルムにおいては、このダイラインが光信号エラーの原因あるいはディスプレイにダイライン模様が映るなどの悪影響を与えるため、フィルムの押出成形時に溶融樹脂の温度の調整や溶融粘度の選定、冷却ロールとダイスのエアーギャップ、溶融樹脂フィルムが冷却ロールに接した溶融樹脂フィルムに電圧を付与するなどの試みがなされている。また、ダイスのリップ部に研磨処理やクロム鍍金などの鍍金処理を施したりしている。しかしながら、これらの方法では、ダイラインを防止するには十分ではなく、生産を続けていくうちに徐々にダイラインが増加してしまい、生産面や製品特性の安定性など種々の問題が生じている。そこで、種々の検討が行われている。
例えば、特許文献1には、環状オレフィン系熱可塑性樹脂よりなり、少なくとも一面に表面粗さが0.01μm以下の平滑面が形成され、厚みが0.05〜3mmで、残留位相差が20nm以下であることを特徴とする透明樹脂シートが開示されている。
また、このシートを製造する方法として、押出機に取り付けられたTダイから溶融状態の環状オレフィン系熱可塑性樹脂を、金属製の冷却用ロールと金属製の冷却用ベルトによって挟圧することにより、当該環状オレフィン系熱可塑性樹脂を当該冷却用ロール又は冷却用ベルトに圧着させ、その後、前記環状オレフィン系熱可塑性樹脂のガラス転移温度以下の温度で当該環状オレフィン系熱可塑性樹脂を前記冷却ロール又は前記冷却用ベルトから剥離することが記載されているが、ダイラインの数についての検討はされておらず、ダイラインの観察方法の記載もない。
また、特許文献2には、リップエッジのRが0.005〜0.05mmであり、且つ表面粗さRaが0.005μm以下であるTダイを用いて溶融押出成形することを特徴とするポリカーボネート樹脂フィルムの製造方法が開示されている。これによれば、ダイラインが極めて少なく光学用途に使用されると記載されているが、ここでいうダイラインの凹凸は高さ又は深さ0.07〜0.5μm程度、その幅は約50〜500μmである。
従って、それ以下の大きさの微細なダイラインは、光学フィルムに光を当てて背後に形成される影の濃淡で検知しているため、形成される影が淡い場合でも無数の微細なダイラインが存在している。
当出願人は、特許文献3において、環状オレフィン樹脂を溶融し、溶融状態の環状オレフィン樹脂を剥離強度75N以下のリップ部を有するダイを通して押出し、環状オレフィン樹脂を成形することを特徴とする環状オレフィン樹脂製押出成形物(シート又はフィルム形状)の製造方法を提案しているが、ここでいうダイラインとは表面凹凸の高さが約0.3μm〜100μmであり、目視観察出来ない無数の微細なダイラインについては検討されていない。
しかしながら、昨今の液晶表示装置の高輝度化・高品質化に伴い、押出成形で得られた光学用フィルムについても、従来見過ごされていた微細な凹凸からなるダイラインについても問題となって来ており、押出成形で得られた光学用フィルム上の微細なダイラインを制御する技術が求められていた。
特開2000-219752号公報 特開2000-355040号公報 特開2000-280315号公報
本発明の目的は、表面欠陥に起因する明暗のスジが確認されず、光漏れのない輝度の高い光源を備えた表示装置を得るための、従来のものよりダイラインが少ない光学用フィルムおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面の特定の大きさ以上の凹部又は凸部の数が、光学用フィルムのダイラインに起因する明暗のスジと相関していることを見出し、特定形状のダイスを用いることにより、上記目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいてさらに研究を進め、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)非晶性の熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムであって、該光学用フィルムの長手方向に形成されるダイラインが、光学用フィルムの短手方向の長さ1m当たり10個以下であることを特徴とする光学用フィルム、
(2)非晶性の熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムであって、該光学用フィルムの短手方向に形成されるダイラインが、光学用フィルムの長手方向の長さ1m当たり10個以下であることを特徴とする光学用フィルム、
(3)光学用フィルムの短手方向の長さが、25cm以上である第1項ないし第2項記載の光学用フィルム、
(4)非晶性の熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する重合体樹脂である第1項ないし第3項記載の光学用フィルム、
(5)第1項ないし第4項記載の光学用フィルムからなる偏光板保護フィルム、
(6)第1項ないし第4項記載の光学用フィルムを延伸してなる位相差フィルム、
(7)非晶性の熱可塑性樹脂を押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルム製造方法において、ダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面に、深さ又は高さ0.3μm以上、かつ最大径40μm以上の凹部又は凸部が、リップ長1m当たり200個以下であるダイスリップを使用することを特徴とする光学用フィルムの製造方法、
(8)ダイスリップの表面粗さRaの平均値が0.05μm以下で、かつダイスリップ全幅における表面粗さRaの分布の範囲が前記平均値の±0.025μm以下であるダイスを使用することを特徴とする第7項記載の光学用フィルム製造方法、
(9)ダイスリップの剥離強度が75N以下である第7項ないし第8項記載の光学用フィルム製造方法、
(10)非晶性の熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する重合体樹脂である第7項ないし第9項記載の光学用フィルム製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、表面欠陥に起因する明暗のスジが確認されず、光漏れのない輝度の高い光源を備えた表示装置を得るための、従来のものよりダイラインが少ない光学用フィルムおよびその製造方法を提供することができる。
本発明の光学用フィルムは、非晶性の熱可塑性樹脂からなる。
本発明に使用する非晶性の熱可塑性樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル系樹脂やポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、脂環式構造を有する重合体樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂などが挙げられる。中でも、脂環式構造を有する重合体樹脂が好ましい。脂環式構造を有する重合体樹脂を使用すると、流動性が高く、製膜時の膜厚のレベリング性が良好で、厚み精度のよいフィルムが得られる。
本発明の光学用フィルムに使用される脂環式構造含有重合体樹脂は、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有するものであり、機械強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。
重合体の脂環式構造としては、飽和脂環炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和脂環炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数には、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械強度、耐熱性、及びフィルムの成形性の特性が高度にバランスされ、好適である。本発明に使用される脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を含有してなる繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、もっとも好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合がこの範囲にあるとフィルムの透明性および耐熱性の観点から好ましい。
脂環式構造を有する重合体樹脂は、具体的には、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、透明性や成形性の観点から、ノルボルネン系重合体がより好ましい。
ノルボルネン系重合体としては、具体的にはノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体、及びそれらの水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとの付加型共重合体などが挙げられる。これらの中でも、透明性の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体水素添加物が最も好ましい。
上記の脂環式構造を有する重合体樹脂は、例えば特開2002-321302号公報などに開示されている公知の重合体から選択される。
本発明の光学用フィルムに好適に用いられるノルボルネン系重合体の中でも、繰り返し単位として、X:ビシクロ[3.3.0]オクタン-2,4-ジイル-エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン-7,9-ジイル-エチレン構造とを有し、これらの繰り返し単位の含有量が、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の繰り返し単位全体に対して90重量%以上であり、かつ、Xの含有割合とYの含有割合との比が、X:Yの重量比で100:0〜40:60であるものが好ましい。このような樹脂を用いることにより、長期的に寸法変化がなく、光学特性の安定性に優れる光学用フィルムを得ることができる。
重合してXの構造の繰り返し単位を与えるモノマーとしては、ノルボルネン環に五員環が結合した構造を有するノルボルネン系単量体が挙げられ、より具体的には、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ-3,7-ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)及びその誘導体(環に置換基を有するの)、7,8-ベンゾトリシクロ[4.3.0.10,5]デカ-3-エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、及びその誘導体が挙げられる。
また、重合してYの構造を繰り返し単位を与えるモノマーとしては、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]デカ-3,7-ジエン(慣用名:テトラシクロドデセン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)が挙げられる。
ここで、置換基としては、例えばアルキル基、アルキレン基、極性基などを挙げることができる。また、これらの置換基は、同一又は相異なって複数個が環に結合していてもよい。ノルボルネン系単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
このようなノルボルネン系重合体を得る手段としては、具体的にはa)重合して前記Xの構造の繰り返し単位を与えるモノマーと、重合して前記Yの構造の繰り返し単位を与えるモノマーとの共重合比をコントロールして重合し、必要に応じてポリマー中の不飽和結合を水素添加する方法や、b)前記Xの構造を繰り返し単位として有するポリマーと、前記Yの構造を繰り返し単位として有するポリマーとのブレンド比でコントロールする方法が挙げられる。
本発明に使用する非晶性の熱可塑性樹脂の分子量は、溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す。)で測定したポリイソプレン又はポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常8,000〜100,000、好ましくは10,000〜80,000、より好ましくは15,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、フィルムの機械的強度及び成形加工性とが高度にバランスされ好適である。
本発明に用いる非晶性の熱可塑性樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は特に制限されないが、通常1.0〜10.0、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.2〜3.5の範囲である。
本発明の光学用フィルムは、非晶性の熱可塑性樹脂からなるものであるが、他の配合剤を含んでいてもよい。配合剤としては、格別限定はないが、層状結晶化合物;無機微粒子;酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤等の安定剤;滑剤、可塑剤等の樹脂改質剤;染料や顔料等の着色剤;帯電防止剤等が挙げられる。これらの配合剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択される。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でもフェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、透明性、低吸水性等を低下させることなく、フィルム成形時の酸化劣化等によるフィルムの着色や強度低下を防止できる。これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択されるが、非晶性の熱可塑性樹脂100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部である。
無機微粒子としては、0.7〜2.5μmの平均粒子径と、1.45〜1.55の屈折率を有するものが好ましい。具体的には、クレー、タルク、シリカ、ゼオライト、ハイドロタルサイトが挙げられ、中でもシリカ、ゼオライト及びハイドロタルサイトが好ましい。
無機微粒子の添加量は特に制限されないが、非晶性の熱可塑性樹脂100重量部に対して、通常0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重量部である。
滑剤としては、炭化水素系滑剤;脂肪酸系滑剤;高級アルコール系滑剤;脂肪酸アマイド系滑剤;脂肪酸エステル系滑剤;金属石鹸系滑剤;が挙げられる。中でも、炭化水素系滑剤、脂肪酸アマイド系滑剤及び脂肪酸エステル系滑剤が好ましい。さらに、この中でも融点が80℃〜150℃、及び酸価が10mgKOH/mg以下のものが特に好ましい。
融点が80℃〜150℃をはずれ、さらに酸価が10mgKOH/mgよりも大きくなるとヘイズ値が大きくなる恐れがある。
本発明の光学用フィルムの第一の態様は、該光学用フィルムの長手方向に形成されるダイラインが、光学用フィルムの短手方向の長さ1m当たり10個以下、好ましくは5個以下、特に好ましくは0個である。
本発明の光学用フィルムの第二の態様は、該光学用フィルムの短手方向に形成されるダイラインが、光学用フィルムの長手方向の長さ1m当たり10個以下、好ましくは5個以下、特に好ましくは0個である。
なお、溶融押出によって得られる光学フィルムは、製造直後には、ダイラインの方向は、通常、該光学フィルムの長手方向(第一の態様に相当)であるが、その後の切断等の加工により、ダイラインの方向が、該光学フィルムの短手方向である前記第二の態様に相当するものも得られる。なお、本発明においては正方形状の光学フィルムも前記第一の態様又は第二の態様に含まれる。
前記第一の態様及び第二の態様において、光学用フィルムの短手方向の長さは、好ましくは25cm以上、より好ましくは50cm以上、さらに好ましくは80cm以上、特に好ましくは1.2m以上であり、長手方向の長さは、好ましくは30cm以上、より好ましくは60cm以上、さらに好ましくは1.0m以上、特に好ましくは2.0m以上である。短手方向および長手方向の長さが短いものは、溶融押出法以外のキャスト法等によっても比較的作り易く、大型の光学フィルムほど溶融押出で製造するメリットが大きいからである。
本発明においてダイラインの数とは、光源(株式会社エルモ製、スライドプロジェクターオムニ301号)を用い、該光源から2.9m離れた距離に光学用フィルムのみを垂直につるし、光源から出た光が該光学用フィルムを透過し、光学用フィルムから20cm離れた距離にある白色板上に形成する輝線又は暗線を、目視観察でカウントした数をいう。
このようなダイラインの凹凸としては、高さ又は深さが0.01μm〜1.0μm程度で、その幅は約50〜1000μm程度の山が該当するが、これらのうちでも高さ又は深さが0.07μm〜0.20μmのものは、数が無数にあると前記白色板上に淡い影を形成し、一方、高さ又は深さが0.5μm〜1.0μmのものは、数が無数にあると前記白色板上に濃い影を形成する傾向がある。
前記ダイラインが、上記範囲であることにより、高輝度のバックライトユニットを有する液晶表示ユニットに組み込む場合にも輝点がなく良好な表示状態とすることができる。
上記ダイラインの深さ及び高さ、並びにその幅は、三次元表面構造解析顕微鏡を用い、フィルム表面の凹凸のある面を下から上に一定速度で走査させて干渉縞を発生させて測定することができる。
ダイラインの隣接する山の頂点から谷の底点までの高さ及び幅を測定する場合、隣り合う谷の底点と山の頂点とでベースが異なっているときは、図1のようにベースライン1を引いて、山の頂点2又は谷の底点3からそのベースライン2へ垂直に引いた線とベースライン1との交点間の距離を山の頂点から谷の底点までの距離4とする。
図1においては、頂点2の左側にある谷3までの距離が4であり、頂点2の右側にある次の谷との距離も同様に測定し、前記距離4と頂点2の右側にある次の谷との距離の合計距離を、頂点2を有するダイラインの幅とする。
また高さは、山の頂点2又は谷の底点3を通ってベースラインに平行な線5、6を引き、線5から線6までの最短距離を高さ7とする。
本発明においては、フィルム面内の位相差Reが10nm以下であることが好ましく、3nm以下であることがより好ましい。位相差が10nm以下であることにより、液晶表示ユニットに組み込んだ場合の色むらを抑えることができる。特に大画面の液晶表示装置において色むらが顕著に目立つ傾向にあるが、このような大画面の表示装置にも好適である。
フィルム面内の位相差Reは、フィルム面内の主屈折率をNx、Nyとし、フィルムの厚さをdとすると、Re=(Nx-Ny)×dで求めることができる。
フィルム面内の位相差Reは、市販の自動複屈折計(王子計測社製、「KOBRA-21ADH」)を用いて測定することができる。
本発明の光学用フィルムの厚さは、通常20〜300μm、好ましくは30〜200μmである。
本発明において、フィルムの厚さ変動は、上記厚さの3%以内であることが好ましく、2.5%以内であることがさらに好ましい。フィルムの厚さ変動を上記範囲とすることにより本発明の光学用フィルムを液晶表示装置に組み込んだ場合の色むらを小さくすることができる。
本発明の光学用フィルムにおいて、フィルムの揮発性成分の含有量が、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下である。揮発成分の含有量が前記範囲にあることにより、使用環境による寸法変化が少なくすることができ、さらに液晶ディスプレイに使用した場合に長期間使用してもディスプレイの表示むらが発生しないなどの光学特性の安定性に優れる。
揮発性成分は、基材フィルム中に微量含まれる分子量200以下の比較的低沸点の物質であり、例えば、残留単量体や溶媒などが挙げられる。揮発性成分の含有量は、脂環式構造含有重合体樹脂に微量含まれる分子量200以下の物質の合計であり、ガスクロマトグラフィーにより分析することにより定量することができる。
本発明の光学用フィルムの製造方法は、非晶性の熱可塑性樹脂を押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルム製造方法において、ダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面に、深さ又は高さ0.3μm以上、かつ最大径40μm以上の凹部又は凸部が、リップ長1m当たり200個以下であるダイスリップを使用することを特徴とする。
ここで、深さ0.3μm以上、かつ最大径40μm以上の凹部とは、ダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面に存在する深さ0.3μm以上の凹部のうち、該凹部の上方へ投影した図形の外接円の直径が40μm以上のものをいう。
また、高さ0.3μm以上、かつ最大径40μm以上の凸部とは、ダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面に存在する高さ0.3μm以上の凸部のうち、該凸部の上方へ投影した図形の外接円の直径が40μm以上のものをいう。
なお、ダイスリップのエッジ部における凹部又は凸部の深さ又は高さおよび投影した図形の外接円の直径を測定するにあたっては、図2に示すようにエッジ部を構成する2つの面の中間方向への深さ又は高さ及び投影図形についてそれぞれ測定すれば良い。
また、ダイスリップの樹脂ランド面における凹部又は凸部の深さ又は高さおよび投影した図形の外接円の直径を測定するにあたっては、図3に示すように樹脂ランド面に直交する方向への深さ又は高さ、及び投影図形についてそれぞれ測定すれば良い。
ダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面における、凹部又は凸部の深さ又は高さ、及び投影した図形の外接円の直径は、干渉顕微鏡(zygo株式会社製、NewView5000)を改造してダイスの搭載が可能な送り台を設置することによって測定することが出来る。
本発明の製造方法においては、ダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面に存在する深さ又は高さ0.3μm以上、かつ最大径40μm以上の凹部又は凸部は、リップ長1m当たり200個以下、好ましくは100個以下、より好ましくは50個以下、さらに好ましくは10個以下、特に好ましくは6個以下であるダイスリップを使用することを特徴とする。
ここで、深さ又は高さ0.3μm以上、かつ最大径40μm以上の凹部又は凸部の数が本発明の製造方法においては、重要な意味を持っている。最大径が40μmより小さい凹部又は凸部は、ダイスリップのエッジ部又は樹脂ランド面にたとえ存在していても、前述の光源からの透過光によるダイラインの数の測定において検知されるダイラインが発生しにくい傾向がある。
ダイスとしては、特に制限されず、例えば、Tダイ、コートハンガーダイ、インフレーション法に用いられるダイ、などの公知のダイスが挙げられるが、これらの中でもTダイが好ましい。
ダイスが有するダイスリップの長さは、好ましくは20cm以上、より好ましくは50cm以上、さらに好ましくは80cm以上、特に好ましくは1.3m以上である。
また、ダイスリップの幅は、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは8mm以上、特に好ましくは1.0mm以上である。
ダイスリップのエッジ部のRは、好ましくは0.05mm以下、さらに好ましくは0.01mm以下、特に好ましくは0.0015mm以下である。
エッジ部のRは、エッジ部を面取りしたコーナー部分の半径を称する。従来から一般に使用されているTダイ等のエッジ部のRは0.2〜0.3mmのものが用いられており、かかるTダイでは長時間の連続成形で溶融樹脂等がリップ口に付着して、ダイラインがフィルム表面に観察されるという問題が生じ易くなる。ダイスリップのエッジ部のRが小さいほど、得られる光学フィルムの表面平滑性が向上する。
ダイスの材質としては、SCM系の鋼鉄、SUSなどのステンレス材などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
ダイスリップの材質としてハードクロム、炭化クロム、窒化クロム、炭化チタン、炭窒化チタン、窒化チタン、超鋼、セラミック(タングステンカーバイド、酸化アルミ、酸化クロム)類、などを溶射もしくはメッキしたものが挙げられるが、これらの中でもセラミック類が好ましく、タングステンカーバイドが特に好ましい。
そして、本発明において好適に用いられるダイスリップは、剥離強度が75N以下、好ましくは50N以下のものである。かかる剥離強度を有するダイスリップを用いた場合、これにより、溶融された環状オレフィン樹脂の熱分解物及び高温溶融物のダイスリップへの付着を防止することができ、成形物の表面にダイラインが発生しにくくなる。
本発明の製造方法に用いられるダイスの製造方法は特に限定されないが、例えば、(ア)図4に示すようにダイヤモンド砥石を用いた圧力切込加工を用いてダイスリップを研磨する方法、(イ)アイセル株式会社製のラッピングツール(型式:RT−50)を用いてダイスリップを研磨する方法、などがある。
なお、従来は、上記(ア)、(イ)の研磨方法は行われず、表面加工としてバフ、#1000番手以上の砥石を用いるラッピング、#1000番手以上のダイヤモンド砥石を用いる平面切削(切削方向は、樹脂の流れ方向に垂直な方向。図4に模式図を示す。)、電解研磨、電解複合研磨などによって行われていたが、それでは本発明の製造方法に用いられるダイスは得られなかった。
ダイスリップには、防錆剤を塗布することが好ましい。ダイスリップの防錆剤として、例えばアミンの硝酸塩、カルボン酸塩、炭酸塩などの揮発性のものが挙げられる。具体的には、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムカプリレート、シクロヘキシルアンモニウムカルバメート、シクロヘキシルアミンカーボネイト等がある。
本発明の製造方法においては、その効果をより上げるために、(a)ダイスリップに付着している防錆剤を溶剤を用いてふき取る、(b)ダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程までを50kPa以下の気圧下で行う、などの方法を併用することも出来る。
また、本発明の光学用フィルムの揮発性成分の含有量を少なくするための手段としては、(1)非晶性の熱可塑性樹脂自体の揮発性成分量を少なくする、(2)フィルムを成形する前に用いる非晶性の熱可塑性樹脂を予備乾燥する、などの手段が挙げられる。予備乾燥は、例えば原料をペレットなどの形態にして、熱風乾燥機などで行われる。乾燥温度は100℃以上が好ましく、乾燥時間は2時間以上が好ましい。予備乾燥を行うことにより、フィルム中の揮発成分量を低減させる事ができ、さらに押し出す非晶性の熱可塑性樹脂の発泡を防ぐことができる。
本発明において、Tダイを用いる溶融押出法を採用する場合、Tダイを有する押出機における非晶性の熱可塑性樹脂の溶融温度は、前記樹脂のガラス転移温度よりも80〜180℃高い温度にすることが好ましく、ガラス転移温度よりも100〜150℃高い温度にすることがより好ましい。押出機での溶融温度が過度に低いと樹脂の流動性が不足するおそれがあり、逆に溶融温度が過度に高いと樹脂が劣化する可能性がある。
ダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を冷却ドラムに密着させる方法としては、特に制限されず、例えば、エアナイフ方式、バキュームボックス方式、静電密着方式などが挙げられる。
冷却ドラムの数は特に制限されないが、通常は2本以上である。また、冷却ドラムの配置方法としては、例えば、直線型、Z型、L型などが挙げられるが特に制限されない。またダイスの開口部から押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の冷却ドラムへの通し方も特に制限されない。
本発明においては、冷却ドラムの温度により、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂の冷却ドラムへの密着具合が変化する。冷却ドラムの温度を上げると密着はよくなるが、温度を上げすぎるとシート状の非晶性の熱可塑性樹脂が冷却ドラムから剥がれずに、ドラムに巻きつく不具合が発生する恐れがある。そのため、冷却ドラム温度は、好ましくはダイスから押し出す非晶性の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(℃)とすると、(Tg+30)℃以下、さらに好ましくは(Tg−5)℃〜(Tg−45)℃の範囲にする。
そうすることにより滑りやキズなどの不具合を防止することができる。
本発明においては、非晶性の熱可塑性樹脂を押出機内で溶融して、当該押出機に取り付けられたダイスから押出す前に、溶融状態の非晶性の熱可塑性樹脂をギヤーポンプやフィルターを通すことが好ましい。ギヤーポンプを使用することにより、樹脂の押出量の均一性を向上させ、厚さむらを低減させることができる。また、フィルターを使用することにより、樹脂中の異物を除去し欠陥の無い外観に優れた光学用フィルムを得ることができる。
本発明の光学用フィルムは、液晶表示装置などの表示装置に用いられる部材、例えば、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム、透明導電フィルム、タッチパネル用基板、液晶基板、光拡散シート、プリズムシート、反射防止フィルム、EL用基盤、EL用反射防止フィルムなどにも用いることができる。中でも、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、タッチパネル用基板、反射防止フィルム、EL用基盤、EL用反射防止フィルムに好適であり、偏光板保護フィルム、位相差フィルムに特に好適に用いられる。
なお、本発明の光学用フィルムをEL用基盤やEL用反射防止フィルムに用いた場合は、微細なダイラインもほとんど存在しないためダイラインが見えず、見栄えの良いディスプレイとなる。
さらに、本発明の光学用フィルムをタッチパネル基盤に用いた場合は、微細なダイラインもほとんど存在しないため、見栄えが良く、またITO膜が均一にのるため、抵抗が均一となり認識性を高めることができる。
本発明の光学用フィルムを偏光板保護フィルムとして用いる場合は、偏光板の片面又は両面に、必要に応じて適当な接着剤を介してこれを積層する。偏光板は、ポリビニルアルコール系フィルムに、ヨウ素などをドープした後、延伸加工することにより得られる。接着層としては、アクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルや合成ゴムなどの適当なポリマーをベースポリマーとする粘着剤などが用いられる。
本発明の位相差フィルムは、本発明の光学用フィルムを延伸処理して得られる。
延伸処理する方法としては、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法、テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔を開いての縦方向の延伸と同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後、その両端部をクリップ把持してテンター延伸機を用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機を用いてフィルムの幅方向に対して任意の角度θの方向に連続的に斜め延伸する方法;などが挙げられる。
斜め延伸する方法により、フィルムの幅方向に対して角度θの遅相軸を有する長尺の延伸フィルムを得ることができる。すなわち、角度θを任意の値に設定することにより、面内の遅相軸方向の屈折率、面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、及び厚み方向の屈折率を所望の値となるようにすることができ、所定の波長に対して1/2の位相差を与える1/2波長板、及び1/4の位相差を与える1/4波長板とすることができる。
斜め延伸する方法としては、その幅方向に対して角度1〜50度の方向に連続的に延伸して、ポリマーの配向軸を所望の角度に傾斜させるものであれば特に制約されず、公知の方法を採用することができる。本発明に用いることができる斜め延伸の方法としては、例えば、特開昭50-83482号公報、特開平2-113920号公報、特開平3-182701号公報、特開2000-9912号公報、特開2002-86554号公報、特開2002-22944号公報等に記載されたものが挙げられる。
延伸処理するときの温度は、前記非晶性の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgとすると、好ましくは(Tg-30℃)から(Tg+60℃)の間、より好ましくは(Tg-10℃)から(Tg+50℃)の温度範囲である。また、延伸倍率は、通常1.01〜30倍、好ましくは1.01〜10倍、より好ましくは1.01〜5倍である。
本発明の位相差フィルムとしては、所定の波長に対して1/2波長の位相差を与える1/2波長板、所定の波長に対して1/4波長の位相差を与える1/4波長板、ポジティブリターダ(素子面に垂直な方向に正の位相差を有する位相差素子)、ネガティブレターダー(素子面に垂直な方向に負の位相差を有する位相差素子)、などが挙げられる。
本発明の位相差フィルムの厚さは、通常30〜200μmである。
本発明の位相差フィルムにおいては、複数枚の位相差フィルムを、各々の遅相軸が所定の角度で交差するように積層させてもよい。積層させる場合は、公知の積層方法を用いればよい。また、積層の際に粘着剤等を用いても良い。
本発明を、実施例を示しながら、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
本実施例における評価は、以下の方法によって行う。
(1) ダイラインの数
ダイラインの数は、光源(株式会社エルモ製、スライドプロジェクターオムニ301号)を用い、該光源から2.9m離れた距離に光学用フィルムのみを垂直につるし、光源から出た光が該光学用フィルムを透過し、光学用フィルムから20cm離れた距離にある白色板上に形成する輝線又は暗線を、目視観察でカウントした数とした。
次に上記で求めたダイラインの数を、光学用フィルムの短手方向の長さで割り、光学用フィルムの短手方向の長さ1m当たりのダイラインの数とした。
(2)フィルムの厚さ(基準厚さ、厚さ変動)
フィルムを長さ方向に100mm毎に切り出し、その切り出したフィルム10枚について、接触式ウェブ厚さ計(明産社製、RC-101)を用いて、フィルムの幅方向に0.48mm毎に測定し、その測定値の算術平均値を基準厚さT(μm)とする。厚さ変動は、前記測定したフィルムの厚さの内最大値をTMAX(μm)、最小値をTMIN(μm)として以下の式から算出する。
厚さ変動(%)=(TMAX-TMIN)/T×100
(3)輝点
原反フィルム2枚それぞれを、縦延伸(延伸温度は132℃、延伸倍率は2倍)し、これを互いの延伸軸が直交するように貼りあわせて積層体を作製する。この積層体を直交ニコルとなるように偏光板ではさみ、バックライトにより光を透過させてフィルム全面を観察する。そのときに表れる輝点の数を確認する。
(4)色むら
無延伸のフィルムを偏光板保護フィルムとして偏光板に貼り、この偏光板を液晶表示ユニットに組み込む。そしてこの液晶表示ユニットの液晶を表示させたときの表示面内の色むらを観察する。
(5)光漏れ
原反(未延伸)フィルム2枚それぞれを、縦延伸(延伸温度は132℃、延伸倍率は2倍)して延伸フィルムを得、これらを互いの延伸軸が直交するように貼りあわせて積層体を作製する。この積層体をそれぞれ延伸フィルムの延伸軸が偏光板の透過軸に対して45度となるようにして偏光板ではさむ。次に、この偏光板を挟んだ積層体にバックライトにより光を透過させ、偏光板から法線方向の距離で30mmの所に照度計(横河M&C社製、A級照度計51001)を配置し、照度を測定する。照度が300ルクス以上の場合を光漏れ有り、照度が300lx未満の場合を光漏れなしとする。なお、バックライトは、照度5,000ルクスのものと10,000ルクスのものを用いる。
(6)ダイスリップ凹部又は凸部の深さ又は高さ及び投影した図形の外接円の直径
干渉顕微鏡(zygo株式会社製、NewView5000)を改造してダイスの搭載が可能な送り台を設置することによって測定した。
(7)ダイスリップエッジ部のRの測定
光学顕微鏡ロールスコープ型式RMN(ユニオン光学(株)製)を用いて計測した。
(8)ダイスリップの表面粗さRa及びその分布
非接触3次元表面形状・粗さ測定機(Zygo株式会社製、NewView5000)を用いて測定する。測定は、ダイスリップ全幅において50mm間隔で行う。そして、Raの測定値の算術平均値を代表値とし、各測定値と算術平均値との差をRaの分布とした。
(9)ダイスリップの剥離強度
樹脂ペレットをリップ部と同じ表面を持つテストピースにのせ、300℃のギヤオーブン中に60分間放置した後、室温まで冷却し、次に、測定装置(万能引張圧縮試験機;TCM500(新興通信工業社製))を用い、圧縮用ロードセル500kgf、圧縮速度1mm/minの条件で、テストピースの表面に対して25°の角度から厚み0.5mmのステンレス鋼板からなる圧子を押し当ててペレットをテストピースから剥がすことにより測定した。
[製造例1]
Tダイのダイスリップ(材質:タングステンカーバイド)を、アイセル(株)製のラッピングツール(型式:RT−50、砥石:SD2000−20)を用いて研磨した。研磨の条件は、回転数:2000rpm、送り:600mm/分、切込量:0.1μmであった。
また、ダイスリップの長さは1700mm、ダイスリップの幅は10mm、ダイスリップエッジ部のRは、0.001mmであった。
得られたTダイのダイスリップの凹凸を測定したところ、深さ0.3μm以上かつ最大径40μ以上の凹部が、エッジ部には0個、樹脂ランド面には5個存在していた。
製造例1で得られたダイスリップの特性を表1に示す。
[比較製造例1]
製造例1と同じTダイのダイスリップ(材質:タングステンカーバイド)を、住友重機械工業(株)製の平面切削装置(型式:KSH−820V、砥石:#2000ダイヤモンド砥石)を用いて研磨した。研磨の条件は、砥石周速度:1800m/分、送り:5m/分、切込量:0.1μmであった。
また、ダイスリップの長さは1700mm、ダイスリップの幅は10mm、ダイスリップエッジ部のRは、0.01mmであった。
得られたTダイのダイスリップの凹凸を測定したところ、深さ0.3μm以上かつ最大径40μ以上の凹部が、エッジ部には120個、樹脂ランド面には500個以上存在していた。
比較製造例1で得られたダイスリップの特性を表1に示す。
[実施例1]
ノルボルネン系重合体(ZEONOR1420、日本ゼオン社製;ガラス転移温度Tg136℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて100℃で、4時間乾燥した。そしてこのペレットを、リーフディスク形状のポリマーフィルター(濾過精度30μm)を設置した50mmの単軸押出機と製造例1で得られたTダイを用いて260℃で押出し、押出されたシート状のノルボルネン系重合体を3本の冷却ドラム(直径250mm、ドラム温度120℃、引取り速度0.35m/s)に通して冷却し、1350mm幅の光学用フィルムを得た。得られた光学用フィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例1]
製造例1で得られたTダイに代えて、比較製造例1で得られたTダイを用いる以外は、実施例1と同様に実験を行なった。得られた光学用フィルムの評価結果を表2に示す。
Figure 2005173072
Figure 2005173072
本発明の光学用フィルムは、実施例に示すように、ダイラインの数が非常に少ない。
従来、上記(1)の条件でダイラインの数を測定しようとしても、微細な凹凸からなるダイラインが無数形成する淡い影が見え、ダイラインの数を測定することすら出来なかった(比較例)。
従って、本発明の光学フィルムは、従来見過ごされていた微細な凹凸からなるダイラインすらほとんど存在しないことがわかる。
なお、ダイスリップの材質として、セラミック(タングステンカーバイド)のような硬くて欠け易いものをアイセル株式会社製のラッピングツール(圧力切込加工の一種)で研磨することは、通常は考えにくいが、本発明者らが試みたところ、欠けによる凹凸は発生しなかった。
図1は、本発明の光学フィルムにダイラインが存在する場合、その拡大図を示す。 図2は、本発明の製造方法に用いるダイスリップエッジ部の拡大図を示す。 図3は、本発明の製造方法に用いるダイスリップ樹脂ランド面の拡大図を示す。 図4は、圧力切込加工および平面切削加工の模式図である。
符号の説明
1:ベースライン
2:山の頂点
3:谷の底点
4:山の頂点から谷の底点までの距離
5:線
6:線
7:山の頂点から谷の底点までの高さ
8:ダイスリップ
9:エッジ部を構成する面
10:エッジ部を構成する面(樹脂ランド面)
11:エッジ部に存在する凹部
12:深さの測定方向
13:外接円測定のための投影方向
14:投影面
15:ダイスリップ
16:樹脂ランド面
17:樹脂ランド面に存在する凹部
18:エッジ部
19:深さの測定方向
20:外接円測定のための投影方向
21:投影面
22:ダイスリップ
23:樹脂ランド面
24:エッジ部
25:ダイヤモンド砥石
26:加圧手段
27:ダイヤモンド砥石

Claims (10)

  1. 非晶性の熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムであって、該光学用フィルムの長手方向に形成されるダイラインが、光学用フィルムの短手方向の長さ1m当たり10個以下であることを特徴とする光学用フィルム。
  2. 非晶性の熱可塑性樹脂からなる光学用フィルムであって、該光学用フィルムの短手方向に形成されるダイラインが、光学用フィルムの長手方向の長さ1m当たり10個以下であることを特徴とする光学用フィルム。
  3. 光学用フィルムの短手方向の長さが、25cm以上である請求項1ないし2記載の光学用フィルム。
  4. 非晶性の熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する重合体樹脂である請求項1ないし3記載の光学用フィルム。
  5. 請求項1ないし4記載の光学用フィルムからなる偏光板保護フィルム。
  6. 請求項1ないし4記載の光学用フィルムを延伸してなる位相差フィルム。
  7. 非晶性の熱可塑性樹脂を押出機によって溶融させて当該押出機に取り付けられたダイスからシート状に押出し、押出されたシート状の非晶性の熱可塑性樹脂を少なくとも1つの冷却ドラムに密着させて成形して引き取る工程を有する光学用フィルム製造方法において、ダイスリップのエッジ部及び樹脂ランド面に、深さ又は高さ0.3μm以上、かつ最大径40μm以上の凹部又は凸部が、リップ長1m当たり200個以下であるダイスリップを使用することを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
  8. ダイスリップの表面粗さRaの平均値が0.05μm以下で、かつダイスリップ全幅における表面粗さRaの分布の範囲が前記平均値の±0.025μm以下であるダイスを使用することを特徴とする請求項7記載の光学用フィルム製造方法。
  9. ダイスリップの剥離強度が75N以下である請求項7ないし8記載の光学用フィルム製造方法。
  10. 非晶性の熱可塑性樹脂が、脂環式構造を有する重合体樹脂である請求項7ないし9記載の光学用フィルム製造方法。
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