JP2005171818A - 予混合圧縮着火内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、予混合燃焼を行う圧縮着火内燃機関において該内燃機関の運転状態に応じて予混合燃焼と通常燃焼とを切り替える予混合圧縮着火内燃機関において、予混合燃焼を行うことによるエミッションの悪化を抑制する。
【解決手段】予混合圧縮着火内燃機関において、予混合圧縮着火内燃機関の運転状態に応じて予混合燃焼と通常燃焼とを切り替えるとともに、内燃機関燃料の所定の燃料性状が許容燃料性状からずれるときには、本来予混合燃焼が行われる予混合圧縮着火内燃機関の運転状態であっても予混合燃焼を禁止して通常燃焼へ切り替えたり(S106)、予混合燃焼を行う運転領域を縮小する(S107)。
【選択図】 図7

Description

本発明は、予混合燃焼を行う予混合圧縮着火内燃機関に関する。
圧縮着火内燃機関において、排出されるNOxの抑制と白煙の抑制を目的として、予混合燃焼が行われる。この予混合燃焼は、一般に燃料を気筒内に圧縮行程上死点より早い時期に噴射することで、燃焼室内により均一な予混合気を形成させる。この均一な予混合気が燃焼すると、火炎温度が低く抑えられるためNOxの生成が抑制される。さらに、この予混合気は燃料と空気が均一に混合しているため、十分な量の酸素の存在下で燃料が燃焼することになり、従って、酸素不足下での燃焼に起因する白煙の発生も抑制される。
ところが、予混合燃焼を行う圧縮着火内燃機関において、機関負荷や機関回転速度が上昇すると、気筒内に均一な予混合気を形成することが困難となり、予混合気が所定の着火時期より早い時期に着火するいわゆる過早着火が生じる可能性が高くなる。そして、過早着火が生じると、燃焼騒音が大きくなる等の問題が生じる。
そこで、予混合燃焼を行う圧縮着火内燃機関において、該内燃機関の運転状態に応じて予混合燃焼の実行を切り替える技術が公開されている。例えば、圧縮着火内燃機関の運転状態が高負荷運転状態である場合には、予混合燃焼を行う代わりに圧縮上死点近傍において燃料噴射を行って該燃料を燃焼させるいわゆる拡散燃焼(以下、「通常燃焼」ともいう)を行い、圧縮着火内燃機関の運転状態が低負荷運転状態である場合には、予混合燃焼を行う(例えば、特許文献1を参照。)。これにより、予混合燃焼によるNOxの抑制と白煙の抑制を効果的に発揮し得るとともに、圧縮着火内燃機関の運転状態が予混合燃焼の効果を発揮するのが困難な状態であるときは、通常燃焼による高出力を発揮し得る。
特開平11−324764号公報 特開2003−83119号公報 特開2001−355471号公報
圧縮着火内燃機関において、NOxの抑制と白煙の抑制を目的として予混合燃焼を行う場合、該内燃機関の運転状態が高負荷運転状態となって機関負荷および機関回転速度が上昇するに従い、過早着火が生じる可能性が高くなる。そこで、該内燃機関の運転状態に基づいて、予混合燃焼を行うか通常燃焼を行うかを決定する。
ここで、予混合気を形成する燃料が比較的着火性の高い燃料性状を有する場合、予混合気の着火時期が本来的に着火すべき時期よりも早い時期となる。従って、気筒内において均一な予混合気が形成される前に該予混合気の燃焼が行われ、その結果、予混合気の一部において燃料濃度の比較的高い部位が存在することになり、予混合燃焼を行っているにもかかわらず却ってNOxや白煙の発生量が増大し、エミッションが悪化する虞がある。
本発明では、上記した問題に鑑み、該内燃機関の運転状態に応じて予混合燃焼と通常燃焼とを切り替える予混合圧縮着火内燃機関において、予混合燃焼を行うことによるエミッションの悪化を抑制することを目的とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、予混合気を形成する内燃機関燃料の燃料性状のうち、予混合気の着火性に関する所定の燃料性状に着目した。内燃機関燃料の所定の燃料性状が異なることで、気筒内に形成される予混合気の着火性が変動する。その結果、予混合気の着火性が高くなることで、該予混合気の着火時期が早くなり、予混合燃焼によるNOxや白煙の抑制を効果的に発揮することが困難となるからである。
そこで、本発明は、圧縮行程上死点近傍の時期より早い時期に行われる内燃機関燃料の燃料噴射によって予混合気を形成して予混合燃焼を行う圧縮着火内燃機関において、前記圧縮着火内燃機関の運転状態が、予混合燃焼が行われる予混合燃焼運転領域又は予混合気を形成せずに圧縮行程上死点近傍の時期に内燃機関燃料を噴射することによる通常燃焼が行われる通常燃焼運転領域の何れに属するかに基づいて、該圧縮着火内燃機関において行われる燃焼状態を予混合燃焼又は通常燃焼の何れに切り替える燃焼切替手段と、内燃機関燃料の所定燃料性状を検出し又は推定する燃料性状検出手段と、前記燃料性状検出手段によって検出され又は推定される前記所定燃料性状と予混合燃焼に適する許容燃料性状との差異が大きくなるに従い、前記予混合燃焼運転領域を縮小するとともに前記通常燃焼運転領域を拡大する燃焼運転領域制御手段と、を備える。
上述の予混合燃焼を行う圧縮着火内燃機関(以下、「予混合圧縮着火内燃機関」という)において、予混合燃焼と通常燃焼の切替は、予混合圧縮着火内燃機関の運転状態に基づいて行われる。例えば、予混合圧縮着火内燃機関の運転状態が予混合燃焼を行うために好適な運転領域であるである低、中負荷運転領域に属するとき予混合燃焼が行われ、均一な予混合気を形成することが困難となる高負荷運転領域であるときには通常燃焼が行われる。このとき、前記低、中負荷運転領域が予混合燃焼運転領域となり、前記高負荷運転領域となる。
ここで、予混合気を形成する内燃機関燃料の前記所定燃料性状とは、該予混合気の着火性に関して結びつきの強い燃料性状であり、例えば、内燃機関燃料の粘度やセタン価等が挙げられる。即ち、気筒内に形成される予混合気は、その予混合気の濃度や着火温度によって、その着火性が大きく決定される。従って、該所定燃料性状は、該内燃機関燃料の着火性を大きく決定し得る燃料性状をいう。
予混合圧縮着火内燃機関において、予混合燃焼が行われるとき、内燃機関燃料の所定燃料性状が高着火性の性状を示す場合、気筒内に形成された予混合気の着火時期が、予混合気が本来的に着火すべき時期(以下、「標準燃料着火時期」という)よりも早い時期となり、エミッションが悪化する虞がある。従って、予混合燃焼を行うに際しては、予混合気の着火時期が標準燃料着火時期に行われる必要がある。そして、該予混合気の着火が標準燃料着火時期に行われ得る該予混合気の所定燃料性状を、上述の許容燃料性状という。
よって、内燃機関燃料の所定燃料性が許容燃料性状であるときは、予混合気の着火時期は標準燃料着火時期において行われ得る。一方で、上述の予混合圧縮着火内燃機関においては、該内燃機関の運転状態に基づいて、予混合燃焼と通常燃焼との切替が行われるのは先述の通りであるが、該内燃機関の運転状態が予混合燃焼が行われる運転状態であるときであっても内燃機関燃料の所定燃料性が許容燃料性状からずれた燃料性状である場合に予混合燃焼が行われると、予混合気の着火時期が標準燃料着火時期から乖離して、予混合燃焼によるNOxや白煙の抑制が効果的に発揮されず、却ってエミッションが悪化する虞がある。
そこで、該内燃機関の運転状態が予混合燃焼が行われる運転状態であるときであっても
内燃機関燃料の所定燃料性が許容燃料性状からずれた燃料性状である場合には、両者の差異が大きくなるに従い、燃焼運転領域制御手段によって予混合燃焼運転領域を縮小するとともに通常燃焼運転領域を拡大する。即ち、予混合燃焼運転領域であって、燃焼状態の安定性が低く、所定燃料性状の変動の影響を受けやすい通常燃焼運転領域との境界近傍の運転領域において、予混合燃焼の実施を禁止して通常燃焼を行う。そして、両者の差異が大きくなるに従い、予混合燃焼の実施が禁止される領域を拡大する。
これにより、所定燃料性状の変動に起因した予混合燃焼を行うことによるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。尚、所定燃料性状と許容燃料性状との差異が比較的大きく、該内燃機関の何れの運転領域において予混合燃焼を行うことでエミッションが悪化する虞がある場合には、該内燃機関の運転領域全体を通常燃焼運転領域として、該内燃機関の運転状態にかかわらず予混合燃焼を禁止してもよい。
ここで、上述の予混合圧縮着火内燃機関において、内燃機関燃料の一部にいわゆるバイオマス燃料を含む場合、内燃機関燃料の所定燃料性状が、バイオマス燃料を含まない場合と比べて、高着火性の燃料性状を示す場合がある。そこで、上述の予混合圧縮着火内燃機関において、前記内燃機関燃料はその一部にバイオマス燃料を含み、前記燃料性状検出手段は、前記内燃機関燃料に含まれる前記バイオマス燃料の濃度を検出し又は推定し、前記燃焼運転領域制御手段は、前記燃料性状検出手段によって検出され又は推定される前記バイオマス燃料の濃度が該バイオマス燃料における予混合燃焼に適する所定濃度を超えるとき、前記バイオマス燃料の濃度と前記所定濃度との濃度差が大きくなるに従い前記予混合燃焼運転領域を縮小するとともに前記通常燃焼運転領域を拡大してもよい。
バイオマス燃料とは、再生可能な原料から生成される燃料であって、燃料資源の再利用の観点から圧縮着火内燃機関の燃料として好ましい燃料と言われる。例えば、パーム油、なたね油、廃食油等をメチルエステル化することで生成される脂肪酸メチルエステルや、植物から生成されるメタノールやエタノール等が挙げられる。しかし、これらのバイオマス燃料の燃料性状は、比較的粘度が高く、またセタン価が高い傾向が強い。従って、これらのバイオマス燃料を予混合燃焼に利用し、そのバイオマス燃料量が増大すると、気筒内に形成された予混合気の着火性が高くなり、該予混合気の着火時期が標準燃料着火時期より早い時期となる虞がある。
そこで、内燃機関燃料に含まれるバイオマス燃料の濃度を、予混合気を形成する燃料の所定燃料性状を判断するためのパラメータとして、該予混合気の着火時期が標準燃料着火時期となり得るか否かを、判断することが可能となる。つまり、内燃機関燃料におけるバイオマス燃料の占める割合が高くなるに従い、予混合気の着火時期が標準燃料着火時期より早い時期となる蓋然性が高くなることを鑑みて、内燃機関燃料に含まれるバイオマス燃料の濃度が基準となる所定濃度を超えるとき、所定濃度に対して超過する濃度差が大きくなるに従い、該濃度差に起因した予混合燃焼を行うことによるエミッションの悪化の虞がある。尚、ここでいう所定濃度とは、該バイオマス燃料の濃度が高くなることで、予混合気の着火時期が標準燃料着火時期より早くなると判断し得るバイオマス燃料の濃度である。そして、所定濃度は、予混合圧縮着火内燃機関において使用される内燃機関燃料に含まれるバイオマス燃料に応じて相異するため、該所定濃度は該バイオマス燃料に応じた値が設定される。
これにより、バイオマス燃料を含む内燃機関燃料を用いた予混合燃焼を行う予混合圧縮着火内燃機関において、予混合気を形成する内燃機関燃料の着火性に関する燃料性状であるバイオマス燃料濃度に起因して、該予混合気の着火時期が標準燃料着火時期より早くなるときは、予混合燃焼運転領域が縮小するとともに通常燃焼運転領域が拡大することになり、以て予混合燃焼を行うことによるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。
ここで、上述までの予混合圧縮着火内燃機関において、燃焼運転領域制御手段による予混合燃焼運転領域と通常燃焼運転領域の制御を、以下のように行ってもよい。即ち、上述までの予混合圧縮着火内燃機関において、前記圧縮着火内燃機関において予混合燃焼が行われるときの前記内燃機関燃料の着火時期を検出する着火時期検出手段と、前記着火時期検出手段によって検出される前記内燃機関燃料の着火時期と前記圧縮着火内燃機関の運転状態に基づいて決定される予混合燃焼時における標準燃料着火時期との着火時期誤差を算出する着火時期誤差算出手段と、を更に備え、前記燃料性状検出手段によって検出され又は推定される所定燃料性状は、前記着火時期誤差算出手段によって算出される着火時期誤差であって、前記燃焼運転領域制御手段は、前記着火時期誤差算出手段によって算出される着火時期誤差が大きくなるに従い、または前記着火時期誤差算出手段によって所定回数算出された該所定回数分の着火時期誤差のばらつきが大きくなるに従い、前記予混合燃焼運転領域を縮小するとともに前記通常燃焼運転領域を拡大してもよい。
上述した通り、内燃機関燃料の所定燃料性状は、予混合気の着火性に関連性を有する燃料性状である。従って、予混合燃焼時に内燃機関燃料の所定燃料性状が許容燃料性状からずれたときは、予混合圧縮着火内燃機関における内燃機関燃料の着火時期は、該内燃機関の運転状態において予混合燃焼によるNOxや白煙の抑制を効果的に行われる着火時期である標準燃料着火時期からずれた時期となり、標準燃料着火時期と着火時期検出手段によって検出される実際の着火時期との間に着火時期誤差が生じる。即ち、着火時期誤差が大きくなる程、内燃機関燃料の所定燃料性状と許容燃料性状とのずれが大きくなる。そこで、その着火時期誤差に基づいて、内燃機関燃料の所定燃料性状が許容燃料性状からどの程度ずれているかを判定し、燃焼運転領域制御手段による予混合燃焼運転領域と通常燃焼運転領域とを制御することが可能となる。ここで、標準燃料着火時期は、予混合圧縮着火内燃機関の運転状態に基づいて決定される。
また、着火時期誤差算出手段によって所定回数算出された着火時期誤差のばらつきに基づいて、予混合燃焼時における予混合燃焼の安定性を判定することが可能である。即ち、予混合燃焼時の着火時期誤差のばらつきの大きいに応じて、予混合燃焼の安定性が低いことを意味し、その結果、内燃機関燃料の所定燃料性状と許容燃料性状とのずれの程度を判定し得る。そして、そのずれに基づいて、燃焼運転領域制御手段によって予混合燃焼運転領域と通常燃焼運転領域とを制御することが可能となる。ここで、所定回数分の着火時期誤差のばらつきは、該所定回数分の着火時期誤差の平均、偏差、標準偏差に加えて、実験的若しくは経験的に求められる評価関数等によって算出される着火時期誤差のばらつきを示す数値である。また、所定回数については、着火時期誤差のばらつきの算出精度を向上するために可及的に多い方が好ましい。
以上より、予混合圧縮着火内燃機関において予混合燃焼が行われる際に、内燃機関燃料の着火性に関する燃料性状に起因した予混合気の着火時期の適否を判定することが可能となる。そして、その判定に基づいて予混合燃焼運転領域を縮小するとともに通常燃焼運転領域を拡大することで、予混合燃焼を行うことによるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。
該内燃機関の運転状態に応じて予混合燃焼と通常燃焼とを切り替える予混合圧縮着火内燃機関において、予混合燃焼を行うことによるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。
ここで、本発明に係る予混合燃焼を行う予混合圧縮着火内燃機関の実施の形態について
図面に基づいて説明する。
図1は、本発明が適用される予混合圧縮着火内燃機関(以下、単に「内燃機関」という)1およびその制御系統の概略構成を表すブロック図である。また、図2は、気筒2近傍の概略構成を表すブロック図である。
内燃機関1は、4つの気筒2を有する圧縮着火式の内燃機関である。また、気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。燃料噴射弁3は、内燃機関燃料(以下、「燃料」という)を所定圧に蓄圧する蓄圧室4と接続されている。蓄圧室4は燃料タンク27と接続され、図示されない燃料ポンプによって燃料タンク27内の燃料が蓄圧室4へ圧送されている。また、内燃機関1には吸気枝管7が接続されており、吸気枝管7の各枝管は、シリンダヘッド30に設けられた吸気ポートを介して燃焼室に接続される。同様に、内燃機関1には排気枝管12が接続され、排気枝管12の各枝管はシリンダヘッド30に設けられた排気ポートを介して、燃焼室に接続される。ここで、シリンダヘッド30には吸気弁5および排気弁6が設けられている。ここで、吸気弁5および排気弁6はいわゆる電磁駆動弁であって、吸気弁5は吸気側電源17によって、排気弁6は排気側電源18によって、それぞれに印加される電圧信号に基づいて各弁の開弁時期や閉弁時期等の開閉特性が制御される。
また、吸気枝管7は吸気管8に接続されている。更に、吸気管8における吸気枝管7の直上流に位置する部位には、吸気管8内を流れる吸気の流量を調節する吸気絞り弁10が、更に吸気絞り弁10の上流側には、吸気管8を流れる吸気量を検出するエアフローメータ9が設けられている。この吸気絞り弁10には、ステップモータ等で構成されて該吸気絞り弁10を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ11が取り付けられている。一方、内燃機関1には、EGR装置21が設けられている。EGR装置21は排気枝管12を流れる排気の一部を吸気枝管7へ再循環させる。EGR装置21は、排気枝管12(上流側)から吸気枝管7(下流側)へ延出しているEGR通路22と、EGR通路22上に上流側から順に設けられた排気冷却用のEGRクーラ23と、EGR弁24と、から構成される。
ここで、エアフローメータ9と吸気絞り弁10との間に位置する吸気管8には、排気のエネルギーを駆動源として作動する過給機16のコンプレッサ側が設けられ、排気枝管12には過給機16のタービン側が設けられている。過給機16は、いわゆる可変容量型過給機であって、過給機16のノズルベーンの開度を調整することで、最終的に到達する吸気枝管7内の過給圧を調整することが可能となる。更に、過給機16より下流の吸気管8には、過給機16によって加圧されて高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ15が設けられている。また、過給機16のタービン側は、排気管13と接続され、この排気管13は、下流にてマフラーに接続されている。そして、排気管13の途中には、内燃機関1からの排気を浄化する排気浄化触媒14が設けられている。
また、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(以下、「ECU」という)20が併設されている。このECU20は、CPUの他、後述する各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。
ここで、燃料噴射弁3は、ECU20からの制御信号によって開閉動作を行う。即ち、ECU20からの指令によって、燃料噴射弁3における燃料の噴射時期および噴射量が、内燃機関1の機関負荷や機関回転速度に応じて、弁毎に制御され、以て内燃機関1において予混合燃焼や、通常燃焼が行われる。また、ECU20は吸気側電源17および排気側
電源18とも電気的に接続され、これらの電源を介して吸気弁5および排気弁6に印加される指令電圧が制御され、以て吸気弁5および排気弁6の開弁時期や閉弁時期が制御される。更に、EGR弁24やアクチュエータ11も、ECU20からの指令に従って制御される。
更に、アクセル開度センサ26がECU20と電気的に接続されており、ECU20はアクセル開度に応じた信号を受け取り、それより内燃機関1に要求される機関負荷等を算出する。また、クランクポジションセンサ25がECU20と電気的に接続されており、ECU20は内燃機関1の出力軸の回転角に応じた信号を受け取り、内燃機関1の機関回転速度等を算出する。更に、燃料タンク27には、燃料タンク27内に貯留されている燃料の粘度を検出する粘度センサ28や、該燃料にいわゆるバイオマス燃料が含まれているときの該バイオマス燃料の濃度を検出するバイオマス燃料濃度センサ29が設けられており、粘度センサ28およびバイオマス燃料濃度センサ29もECU20と電気的に接続され、ECU20は検出された燃料の粘度やバイオマス燃料濃度に応じた信号を受け取る。
尚、本実施例において、内燃機関1に用いられる燃料に含有されるバイオマス燃料は、脂肪酸メチルエステルとする。ここで、バイオマス燃料濃度センサ29は、燃料の誘電率を測定する。そして、その測定された誘電率と、脂肪酸メチルエステルが含有されないときの燃料の誘電率を基準誘電率として両者を比較することで、燃料における脂肪酸メチルエステルの濃度が検出される。
ここで、上述した内燃機関1において行われる予混合燃焼について、図3に基づいて説明する。図3は、内燃機関1のクランクアングルに対する気筒内温度の推移、および吸気弁5および排気弁6の開弁タイミング、燃料噴射弁3による燃料噴射タイミングを表すグラフである。該グラフの横軸は内燃機関1のクランクアングルであり、図中S1、S2、S3、S4で表される期間は、それぞれ内燃機関1の燃焼サイクルにおける排気行程、吸気行程、圧縮行程、膨張行程である。また、吸気弁5の開弁状態は黒色帯の期間I1によって表され、排気弁6の開弁状態は白色帯の期間E1によって表され、気筒内温度の推移は図中線L1で表され、燃料噴射タイミングは図中矩形状となっているINJ1およびINJ2で表される。
従って、排気弁6は膨張行程S4の後期から排気行程S1の中期に至る期間E1において開弁され、吸気弁5は吸気行程S2の中期から圧縮行程の初期に至る期間I1において開弁される。また、燃料噴射弁3からの燃料噴射については、期間E1の経過後であって排気行程上死点までの期間INJ1において、第一の燃料噴射が行われる。更に、期間I1の経過後であって、圧縮行程上死点までの期間INJ2において第2の燃料噴射が行われる。
ここで、期間E1における排気弁6の開弁状態と期間I1における吸気弁5の開弁状態との間に、吸気弁5および排気弁6の両弁が共に閉弁状態となっている期間P1が存在する。そこで、期間P1においては、期間E1において排気弁6が開弁することで排気枝管12へ流出した燃焼ガス以外の燃焼ガスが、気筒2内に残留することになる。ここで、この残留燃焼ガスを、内部EGRガスという。
そして、内部EGRガスが気筒2内に確保された状態で、燃料噴射弁3から期間INJ1において予混合燃料が噴射される。このとき、内燃機関1においては排気行程を迎えているが、吸気弁5および排気弁6は閉弁状態にあるため、内部EGRガスは圧縮されて、気筒内温度は上昇する。
このとき、残留燃焼ガスとその含有酸素によって、期間INJ1で噴射された予混合燃
料が低温酸化反応に供される。そのため、低温酸化反応によって酸化熱が発生し、排気行程上死点近傍において気筒内温度が一時的に急峻に上昇する。それと同時に、低温酸化反応により予混合燃料が改質されてホルムアルデヒド等の中間生成物が生成される。その結果、予混合燃料の酸化反応が緩慢となり、以て予混合燃料の過早着火が抑制される。
その後、期間I1において吸気弁5が開弁されて、内燃機関1の機関出力に応じた量の吸気量が気筒2内へ導入される。このとき、EGR装置21によって吸気枝管7に再循環された排気も気筒2内へと導入される。この導入された排気を外部EGRガスという。尚、過給機16によって、吸気管8および吸気枝管7内の圧力は過給圧に高められているため、期間I1における内部EGRガスおよび予混合燃料の吸気枝管7への吹き返しは抑制される。そして、気筒2内に期間INJ2において燃料が噴射され、圧縮行程上死点を迎えることで、気筒2内の燃料が燃焼する。このとき、圧縮行程においても気筒2内の予混合気等が圧縮されることで、気筒2内の温度が上昇し、再び気筒2内の燃料は低温酸化反応を迎える。その後、更に気筒2内の温度は上昇し、気筒2内の燃料は高温酸化反応を迎えて予混合燃料が着火、燃焼し、内燃機関1の機関出力が発揮される。このときにおいても、低温酸化反応により予混合燃料が改質されてホルムアルデヒド等の中間生成物が生成されるため、予混合燃料の酸化反応が緩慢となり、予混合燃料の過早着火が抑制される。
上述のように吸気弁5および排気弁6の開閉特性が制御され、燃料噴射弁3からの燃料噴射が制御されることで予混合燃焼が行われる内燃機関1においては、内燃機関1における燃焼状態は、内燃機関1の運転状態に基づいて予混合燃焼と通常燃焼とに選択的に切り替えられる。内燃機関1の運転状態において、機関負荷や機関回転速度が増大すると、気筒2内において均一な予混合気の形成が困難となるため、そのような状態において予混合燃焼を行うと、予混合気の着火時期が標準燃料着火時期より早くなる。そこで、内燃機関1の運転状態を図4に示すように二つの領域R1、R2に区分する。図4には、内燃機関1の運転状態と内燃機関1における燃焼状態との関係が示され、図4に示すグラフの横軸は内燃機関1の機関回転速度で、縦軸は内燃機関1の機関負荷を表す。そして、内燃機関1の運転状態が、図中R1の領域で表される低負荷運転領域(以下、「予混合燃焼運転領域」という)であれば予混合燃焼を行うことでNOxや白煙の抑制を促し、図中R2の領域で表される高負荷運転領域(以下、「通常燃焼運転領域」という)であれば通常燃焼を行うことで高出力の発揮を図る。
ここで、内燃機関1において予混合燃焼が行われるときの、吸気弁5および排気弁6の開閉弁時期の制御を図5に基づいて、燃料噴射弁3による燃料噴射の制御を図6に基づいて説明する。
図5に示す(a)および(b)の2図は、排気弁6の閉弁時期又は吸気弁5の開弁時期を制御するための制御マップであってECU20のROMに格納されている制御マップを、図式化したものである。各図において、横軸は内燃機関1の機関回転速度を、縦軸は期間INJ1およびINJ2において噴射される総燃料噴射量を表す。尚、該総燃料噴射量は、アクセル開度センサ26の開度等から算出する。ここで、各制御マップにおいては、機関回転速度と総燃料噴射量とをパラメータとして必要な制御数値が取得されるが、該制御数値を等高線状に表すとともに、その制御数値の変動傾向を各図の点線の矢印によって表している。
ここで、図5(a)は、期間E1における排気弁6の閉弁時期が制御数値として取得される制御マップを図式化したものである。本制御マップにおいては、機関回転速度および総燃料噴射量が増加するに従い、排気弁6の閉弁時期は、遅角側に移行する。また、図6(b)は、期間I1における吸気弁5の開弁時期が制御数値として取得される制御マップを図式化したものである。本制御マップにおいては、機関回転速度および総燃料噴射量が
増加するに従い、吸気弁5の開弁時期は、進角側に移行する。即ち、内燃機関1の機関回転速度および総燃料噴射量が増加するに従い、生成された燃焼ガスの排出と内燃機関1の機関出力に応じた量の吸気を気筒2内に確保すべく、吸気弁5および排気弁6が共に閉弁状態にある期間P1が短くなる。
次に、図6に示す(a)から(c)までの3図は、燃料噴射弁3による燃料噴射を制御するための制御マップであってECU20のROMに格納されている制御マップを、図式化したものである。各図において、横軸は内燃機関1の機関回転速度を、縦軸は期間INJ1およびINJ2において噴射される総燃料噴射量を表す。尚、該総燃料噴射量は、アクセル開度センサ26の開度等から算出する。ここで、各制御マップにおいては、機関回転速度と総燃料噴射量とをパラメータとして必要な制御数値が取得され、各制御マップの表現は図5における表現と同様である。
図6(a)は、期間INJ1における燃料噴射弁3からの燃料噴射量が制御数値として取得される制御マップを図式化したものである。本制御マップにおいては、機関回転速度が減少するに従い且つ総燃料噴射量が増量するに従い、期間INJ1における燃料噴射量は増量される。即ち、内燃機関1の運転状態が予混合燃焼が行われる低負荷運転状態にあるときであって内燃機関1の機関負荷が増加し総燃料噴射量が増量するときは、期間INJ1における燃料噴射量を増量することで、予混合燃焼によるNOxの抑制および白煙の抑制をより効果的に実現し得る。ただし、機関回転速度が上昇すると、気筒内において均一な予混合気を形成する実質的な時間が短くなるため、期間INJ1における燃料噴射量を減少する。また、期間INJ2における燃料噴射量は、総燃料噴射量から期間INJ1における燃料噴射量を差し引いた量である。
また、図6(b)は、期間INJ1における燃料噴射弁3からの燃料噴射開始時期が制御数値として取得される制御マップを図式化したものである。本制御マップにおいては、機関回転速度および総燃料噴射量が増加するに従い、燃料噴射開始時期は、進角側に移行する。また、図6(c)は、期間INJ2における燃料噴射弁3からの燃料噴射開始時期が制御数値として取得される制御マップを図式化したものである。本制御マップにおいては、機関回転速度および総燃料噴射量が増加するに従い、燃料噴射開始時期は、進角側に移行する。即ち、燃料噴射に要する実質的な時間が増加するに従い、燃料噴射開始時期を進角側に移行することで、所定の時期までに燃料噴射を完了させ、更には燃料の着火時期までに気筒2内により均一な予混合気を形成するための時間を確保することが可能となる。
このように吸気弁5および排気弁6の開閉弁時期、燃料噴射弁3による燃料噴射が制御されることで、内燃機関1において予混合燃焼が良好な状態で行われ、気筒2内に形成される予混合気の着火時期が標準燃料着火時期となり得る。しかし、気筒2内に形成される予混合気の着火時期は、燃料の着火性に関する所定の性状(以下、「所定燃料性状」という)にも影響される。所定燃料性状とは、例えば、燃料のセタン価や粘度等が挙げられる。燃料のセタン価が高くなるに従い、一般的に予混合気の着火性が高まる。また粘度が高くなるに従い、一般的に燃料の蒸発性が低下し予混合気の拡散性が低下するため、予混合気の濃度が不均一になりやすく、その結果、高濃度の部分において予混合気が着火しやすくなる。そして、燃料の所定燃料性状が、高着火性の燃料性状を示す場合等、予混合気を形成する燃料の性状として好適である燃料性状(以下、「許容燃料性状」という)からずれる場合、予混合気が標準燃料着火時期より早い時期に着火し、予混合気の不均一等を理由に、予混合燃焼を行っているにもかかわらず却ってNOxや白煙の発生量が増大する虞がある。
そこで、燃料の所定燃料性状に基づいて、予混合燃焼の実行を制御する必要がある。以
下に、燃料の所定燃料性状に基づく予混合燃焼の実行の制御(以下、「燃焼運転領域制御」という)について、図7に基づいて説明する。尚、図7に示す燃焼運転領域制御は、一定のサイクルで繰り返し実行されるルーチンである。
S101では、内燃機関1において、予混合燃焼が行われているか否かが判定される。予混合燃焼が行われていると判定されるとS102へ進み、予混合燃焼が行われていない、即ち通常燃焼が行われていると判定されると本制御を終了する。
S102では、内燃機関1において予混合燃焼が行われているときであって、気筒2内に形成される予混合気を形成する燃料の実際の着火時期を検出する。尚、ここで言う予混合気を形成する燃料の実際の着火時期とは、先述した高温酸化反応による予混合気の着火である。従って、予混合気の実際の着火時期においては、気筒2内において高温酸化反応によるエネルギーが発生するため、クランクポジションセンサ25によって検出される内燃機関1のクランクシャフトの回転が急峻に変動する。これにより、予混合気を形成する燃料の実際の着火時期を検出し得る。また、この他にも、気筒2内の圧力変動や内燃機関1における振動、音等に基づいて、予混合気の実際の着火時期を検出することが可能である。S102の処理が終了すると、S103へ進む。
S103では、内燃機関1が現在置かれる運転状態において、予混合気を形成する燃料が本来的に着火すべき時期である先述の標準燃料着火時期を算出する。標準燃料着火時期は、予混合燃焼によるNOxや白煙の抑制が効果的に発揮されるべく決定される。そこで、気筒2内に均一な予混合気が形成された時期に燃料の着火が生じるのが好ましい。本実施例においては、図8に示す標準燃料着火時期を算出するための制御マップにアクセスすることで、標準燃料着火時期が算出される。
図8は、上述のように標準燃料着火時期を算出するためのマップであってECU20のROMに格納されているマップを、図式化したものである。図8において、横軸は内燃機関1の機関回転速度を、縦軸は期間INJ1およびINJ2において噴射される総燃料噴射量を表す。尚、該総燃料噴射量は、アクセル開度センサ26の開度等から算出する。ここで、マップにおいては、機関回転速度と総燃料噴射量とをパラメータとして標準燃料着火時期が取得される。ここで、機関回転速度および総燃料噴射量が増加するに従い、標準燃料着火時期は、遅角側に移行する。これにより、気筒2内において、燃料が着火するまでにより均一な予混合気が形成するための時間が確保され、以て予混合燃焼の効果が発揮されることとなる。S103の処理が終了すると、S104へ進む。
S104では、S102で検出された実際の燃料着火時期とS103で算出された標準燃料着火時期との差から着火時期誤差Efを算出する。また、以前に本制御が行われることで算出されたN回分の着火時期誤差Efと今回の着火時期誤差Efから、着火時期誤差Efのばらつきを表す標準偏差σfを算出する。ここで、標準偏差σfの算出において使用する着火時期誤差Efの数N+1は、該ばらつきをより正確に反映する回数を予め実験等で確認して設定された数である。S104の処理が終了すると、S105へ進む。
ここで、内燃機関1において使用される燃料の所定燃料性状が、許容燃料性状からずれる場合には、予混合気を形成する燃料の着火時期と標準燃料着火時期との誤差が拡大する。そして、所定燃料性状と許容燃料性状とのずれが比較的大きくなると、内燃機関の運転領域の何れにおいて予混合燃焼を行っても、却ってエミッションが悪化する虞がある。そこで、S105では、燃料の所定燃料性状を表す着火時期誤差Efおよび着火時期誤差の標準偏差σfが、予混合燃焼によるNOx低減等の効果が得られる所定範囲内に属する値か否かが判定される。
例えば、着火時期誤差Efの値が基準となる着火時期誤差値を超えることをもって、内燃機関1において使用される燃料の所定燃料性状と許容燃料性状とのずれが比較的大きいと判定し得る。また、着火時期誤差の標準偏差σfの値が基準となる標準偏差値を超えることをもって、内燃機関1において使用される燃料の所定燃料性状と許容燃料性状とのずれが比較的大きいと判定し得る。着火時期誤差の標準偏差σfを用いた判定は、着火時期誤差Efの算出にあたり生じる測定誤差等を吸収するため、より正確な判定が可能となる。尚、S102からS105の処理を行うにあたって、より正確にS105での判定を行うために、内燃機関1の運転状態の変動が少ない状態、例えばアイドル運転状態において本制御が行われるのがより好ましい。S105において、燃料の所定燃料性状が、所定範囲内に属していないと判定されるとS106へ進み、燃料の所定燃料性状が、所定範囲内に属していると判定されるとS107へ進む。
S106では、内燃機関1における予混合燃焼を全運転領域において禁止する。即ち、予混合燃焼によるエミッションの悪化をより確実に回避するために、現在内燃機関1において行われている予混合燃焼の実行は禁止され、内燃機関1における燃焼状態が予混合燃焼から通常燃焼へ切り替えられる。S106の処理後、本制御を終了する。
S107では、燃料の所定燃料性状を表す着火時期誤差Efおよび着火時期誤差の標準偏差σfに応じて、予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2を制御する。該運転領域の制御について、図9に基づいて説明する。図9は、図4と同様に、内燃機関1の運転状態と内燃機関1における燃焼状態との関係が示されている。ここで、現時点における予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2との境界は線L0である。
そして、着火時期誤差Efおよび着火時期誤差の標準偏差σfが大きくなるに従い、予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2との境界線を線L0から線L1の方に次第に移行し、予混合燃焼運転領域R1を縮小するとともに通常燃焼運転領域R2を拡大する。これにより、予混合燃焼の燃焼状態が不安定となりやすい予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2との境界近傍の運転領域においては、予混合燃焼を禁止して通常燃焼へと切り替える。その結果、予混合燃焼から通常燃焼へと切り替えられた運転領域においては、予混合燃焼によるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。尚、以前の予混合燃焼領域R1において通常燃焼領域へと変更されなかった運転領域においては、以前通り予混合燃焼が行われ、NOx低減等の効果を享受し得る。
また、着火時期誤差Efおよび着火時期誤差の標準偏差σfが小さくなるに従い、予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2との境界線を線L0から線L2の方に次第に移行し、予混合燃焼運転領域R1を拡大するとともに通常燃焼運転領域R2を縮小する。即ち、予混合燃焼の燃焼状態が安定しているため、予混合燃焼運転領域R1を拡大することで、予混合燃焼によるNOx低減等の効果をより広い運転領域において享受することが可能となる。
本制御によると、内燃機関1の運転状態が本来は予混合燃焼を行う運転状態であっても、予混合気を形成する燃料の所定燃料性状が許容燃料性状からずれるときは、予混合燃焼が行われる運転領域が縮小される。これにより、内燃機関1において、該燃料の燃料性状に起因して生じる、予混合気を形成する燃料の着火時期の目標燃料着火時期からの乖離が抑制され、以て予混合燃焼時のエミッションの悪化が抑制される。更には、予混合燃焼を行うに際してより適正な運転領域に予混合燃焼が行われることになるため、燃費の悪化、燃焼騒音の悪化、トルク変動、燃焼状態の悪化による失火等を抑制することが可能となる。
本制御においては、予混合気を形成する燃料の所定燃料性状と許容燃料性状とのずれを
、内燃機関1における燃料の着火時期に基づいて、間接的に判定したが、それに代えて該燃料の所定燃料性状と許容燃料性状とのずれを直接的に判定してもよい。例えば、粘度センサ28からの信号に基づいて、燃料の粘度が基準となる粘度を超える場合、予混合気の拡散が効果的に起こらず予混合気の過濃な部位にいて標準燃料着火時期より早い時期に燃料の着火が生じる虞がある。そこで、このような場合にも、予混合気を形成する燃料に好適な燃料粘度と粘度センサ28によって検出される燃料粘度との差に基づいて、内燃機関1における予混合燃焼の実行を禁止したり、燃焼運転領域を制御したりしてもよい。
更には、燃料タンク27に供給された燃料がセタン価の高い燃料であることが、内燃機関1を備える車両等の運転者等からECU20に知らされた場合には、そのような場合においても予混合気を形成する燃料の着火時期が標準燃料着火時期より早い時期となる虞があるため、予混合気を形成する燃料に好適なセタン価と該知らされたセタン価との差に基づいて、内燃機関1における予混合燃焼の実行を禁止したり、燃焼運転領域を制御したりしてもよい。
尚、このように燃料の所定燃料性状を直接的に検出する場合は、該検出時において内燃機関1における燃料の燃焼状態が予混合燃焼である必然性はない。従って、内燃機関1の燃焼状態が通常燃焼であるときに所定燃料性状が許容燃料性状からずれていると判定される場合には、そのずれに基づいて、内燃機関1の燃焼運転領域を制御したり、内燃機関1における燃焼状態の予混合燃焼への切替を禁止したりしてもよい。
ここで、図7に示す燃焼運転領域制御においては、予混合気を形成する燃料の所定燃料性状が許容燃料性状からずれるときは、内燃機関1の燃焼運転領域が制御されたり、予混合燃焼の実行が禁止されたりするが、予混合気を形成する燃料の実際の着火時期が標準燃料着火時期となるべく、吸排気弁の開閉弁時期および燃料噴射弁3による燃料噴射を制御してもよい。即ち、先述した気筒2内における低温酸化反応によるホルムアルデヒド等の中間生成物の生成量を増大させて、予混合気の着火時期を遅らせるべく、吸排気弁の開閉弁時期および燃料噴射弁3による燃料噴射を制御する。例えば、内燃機関1における着火時期誤差Efが増大すると、期間INJ1における燃料噴射時期を進角側に移行させることで、気筒2内に予混合気をより拡散させた状態において低温酸化反応に供することができ、以て中間生成物の発生量を増大させて着火時期誤差Efを減少することが可能となる。これとともに、期間INJ2における燃料噴射時期を遅角側に移行することで、期間INJ2において噴射された燃料の着火時期を遅らせて更に着火時期誤差Efを減少することが可能となる。
また、本実施例においては、予混合燃焼は期間INJ1およびINJ2において燃料を噴射することで実現するが、予混合燃焼のための燃料噴射時期はこれらの期間だけには限られず、圧縮行程上死点近傍より早い時期であればよい。ただし、燃料噴射弁3から噴射された燃料が気筒2の内壁面に付着するのを回避するために、吸気行程後期から圧縮行程初期に係る期間を除く期間において燃料噴射を行うのが好ましい。
次に、図1に示す内燃機関1において、燃料の所定燃料性状に基づく予混合燃焼の実行を制御する燃焼運転領域制御の第2の実施例について、図10に基づいて説明する。本実施例においては、燃料タンク27に供給される燃料にいわゆるバイオマス燃料である脂肪酸メチルエステルが混合されている。尚、図10に示す燃焼運転領域制御は、内燃機関1における燃焼状態が通常燃焼であるときに、一定のサイクルで繰り返し実行されるルーチンである。
S201では、バイオマス燃料センサ29によって、燃料タンク27に貯留されている
燃料中のバイオマス燃料である脂肪酸メチルエステルの濃度Cbioを検出する。S201の処理が終了すると、S202へ進む。
S202では、S201で検出されたバイオマス燃料濃度Cbioに基づいて、燃料噴射弁3からの燃料噴射量を補正する。バイオマス燃料である脂肪酸メチルエステルは、通常の圧縮着火内燃機関の燃料である軽油と比べて、その分子中に酸素原子を多く有する。従って、バイオマス燃料を含む燃料を使用する圧縮着火内燃機関においては、いわゆる理論空燃比が、バイオマス燃料を含まない燃料を使用する圧縮着火内燃機関の場合と比べて、実質的にリッチ側にずれることになる。そこで、燃料中のバイオマス燃料濃度Cbioの変動に応じて燃料噴射量を制御することで、内燃機関1において要求される機関出力をより正確に発揮させ得る。S202の処理が終了すると、S203へ進む。
S203では、燃料の所定燃料性状を表すS201で検出されたバイオマス燃料濃度Cbioに応じて、予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2を制御する。該燃焼運転領域の制御については、先述したS107における処理と同様である。即ち、バイオマス燃料である脂肪酸メチルエステルは、一般に圧縮着火内燃機関に使用される軽油と比べて、蒸発性が低く且つセタン価が高い。従って、内燃機関1の燃焼状態が予混合燃焼であるときは、燃料中の脂肪酸メチルエステル濃度が高くなるに従い、予混合気を形成する燃料の着火時期が標準燃料着火時期よりも早い時期となり、エミッションが悪化する虞がある。換言すると、燃料中の脂肪酸メチルエステル濃度が高くなるに従い、該燃料の所定燃料性状が先述の許容燃料性状からずれた状態となり、その結果予混合燃焼の着火時期が不安定となり、エミッションが悪化する虞がある。
そこで、脂肪酸メチルエステルを含む燃料のバイオマス燃料濃度Cbioが大きくなるに従い、予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2との境界線を線L0から線L1の方に次第に移行し、予混合燃焼運転領域R1を縮小するとともに通常燃焼運転領域R2を拡大する。これにより、予混合燃焼の燃焼状態が不安定となりやすい予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2との境界近傍の運転領域においては、予混合燃焼を禁止して通常燃焼へと切り替える。その結果、予混合燃焼から通常燃焼へと切り替えられた運転領域においては、予混合燃焼によるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。尚、以前の予混合燃焼領域R1において通常燃焼領域へと変更されなかった運転領域においては、以前通り予混合燃焼が行われ、NOx低減等の効果を享受し得る。
また、バイオマス燃料濃度Cbioが小さくなるに従い、予混合燃焼運転領域R1と通常燃焼運転領域R2との境界線を線L0から線L2の方に移行し、予混合燃焼運転領域R1を拡大するとともに通常燃焼運転領域R2を縮小する。即ち、予混合燃焼の燃焼状態が安定しているため、予混合燃焼運転領域R1を拡大することで、予混合燃焼によるNOx低減等の効果をより広い運転領域において享受することが可能となる。S203の処理が終了すると、S204へ進む。
S204では、通常燃焼を行っている内燃機関1において、通常燃焼から予混合燃焼への切替が要求されている否か、即ち内燃機関1の運転状態が実際に予混合燃焼を行う運転状態となっているか否かが判断される。従って、内燃機関1の運転状態が通常燃焼運転領域R2から予混合燃焼運転領域R1へと移行したことで、通常燃焼から予混合燃焼への切替が要求されていると判断される。通常燃焼から予混合燃焼への切替が要求されていると判断されると、S205へ進む。一方で、通常燃焼から予混合燃焼への切替が要求されていないと判断されると、S207の処理が行われる。
S205では、S201で検出されたバイオマス燃料濃度Cbioが所定の濃度C0より大きいか否かが判定される。ここで、所定の濃度C0とは、該濃度以上のバイオマス燃
料が燃料に含まれるとき、内燃機関1の何れの運転領域において予混合燃焼を行ってもエミッションの悪化を抑制することが困難となるバイオマス燃料の濃度である。そこで、S205において、S201で検出されたバイオマス燃料濃度Cbioが所定の濃度C0より大きいと判定されると、S207へ進む。一方で、S201で検出されたバイオマス燃料濃度Cbioが所定の濃度C0以下であると判定されるとS206へ進む。
S206では、内燃機関1の燃焼状態を通常燃焼から予混合燃焼へ切り替える。即ち、予混合燃焼への切替要求に従い、内燃機関1の燃焼状態を切り替える。また、S207では、内燃機関1の燃焼状態を通常燃焼に維持する。即ち、予混合燃焼への切替要求が無い場合には内燃機関1の燃焼状態を通常燃焼に維持するとともに、予混合燃焼への切替要求が有る場合にも、内燃機関1の燃焼状態を予混合燃焼から通常燃焼へ切り替えずに、通常燃焼に維持する。S206またはS207の処理後、本制御を終了する。
本制御によると、内燃機関1の運転状態が本来は予混合燃焼を行う運転状態であっても、燃料中のバイオマス燃料である脂肪酸メチルエステルの濃度に応じて、予混合燃焼が行われる運転領域が縮小される。これにより、内燃機関1において、該燃料のバイオマス燃料濃度に起因して生じる、予混合気を形成する燃料の着火時期の目標燃料着火時期からの乖離が抑制され、以て予混合燃焼時のエミッションの悪化が抑制される。更には、予混合燃焼を行うに際してより適正な運転領域に予混合燃焼が行われることになるため、燃費の悪化、燃焼騒音の悪化、トルク変動、燃焼状態の悪化による失火等を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る予混合燃焼を行う圧縮着火内燃機関の概略構成を表すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、気筒近傍の概略構成を表すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、クランクアングルに対する気筒内温度の推移、および吸排気弁の開弁タイミング、燃料噴射タイミングを表す図である。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、内燃機関の運転状態と内燃機関における燃焼状態との関係を表す図である。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、予混合燃焼が行われるときの吸気弁および排気弁の開閉弁時期の制御における制御マップを図式化した図である。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、予混合燃焼が行われるときの燃料噴射弁の燃料噴射制御における制御マップを図式化した図である。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、燃料の所定燃料性状に基づく予混合燃焼の実行の可否の制御に関するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、標準燃料着火時期を算出するための制御マップを図式化したものである。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、内燃機関の運転状態と内燃機関における燃焼状態との関係を表す図である。 本発明の実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、燃料の所定燃料性状に基づく予混合燃焼の実行の可否の制御に関する第2のフローチャートである。
符号の説明
1・・・・内燃機関
2・・・・気筒
3・・・・燃料噴射弁
5・・・・吸気弁
6・・・・排気弁
7・・・・吸気枝管
8・・・・吸気管
12・・・・排気枝管
13・・・・排気管
16・・・・過給機
17・・・・吸気側電源
18・・・・排気側電源
20・・・・ECU
25・・・・クランクポジションセンサ
26・・・・アクセル開度センサ
27・・・・燃料タンク
28・・・・粘度センサ
29・・・・バイオマス燃料濃度センサ

Claims (3)

  1. 圧縮行程上死点近傍の時期より早い時期に行われる内燃機関燃料の燃料噴射によって予混合気を形成して予混合燃焼を行う圧縮着火内燃機関において、
    前記圧縮着火内燃機関の運転状態が、予混合燃焼が行われる予混合燃焼運転領域又は予混合気を形成せずに圧縮行程上死点近傍の時期に内燃機関燃料を噴射することによる通常燃焼が行われる通常燃焼運転領域の何れに属するかに基づいて、該圧縮着火内燃機関において行われる燃焼状態を予混合燃焼又は通常燃焼の何れに切り替える燃焼切替手段と、
    内燃機関燃料の所定燃料性状を検出し又は推定する燃料性状検出手段と、
    前記燃料性状検出手段によって検出され又は推定される前記所定燃料性状と予混合燃焼に適する許容燃料性状との差異が大きくなるに従い、前記予混合燃焼運転領域を縮小するとともに前記通常燃焼運転領域を拡大する燃焼運転領域制御手段と、
    を備えることを特徴とする予混合圧縮着火内燃機関。
  2. 前記内燃機関燃料はその一部にバイオマス燃料を含み、
    前記燃料性状検出手段は、前記内燃機関燃料に含まれる前記バイオマス燃料の濃度を検出し又は推定し、
    前記燃焼運転領域制御手段は、前記燃料性状検出手段によって検出され又は推定される前記バイオマス燃料の濃度が該バイオマス燃料における予混合燃焼に適する所定濃度を超えるとき、前記バイオマス燃料の濃度と前記所定濃度との濃度差が大きくなるに従い前記予混合燃焼運転領域を縮小するとともに前記通常燃焼運転領域を拡大する
    ことを特徴とする請求項1に記載の予混合圧縮着火内燃機関。
  3. 前記圧縮着火内燃機関において予混合燃焼が行われるときの前記内燃機関燃料の着火時期を検出する着火時期検出手段と、
    前記着火時期検出手段によって検出される前記内燃機関燃料の着火時期と前記圧縮着火内燃機関の運転状態に基づいて決定される予混合燃焼時における標準燃料着火時期との着火時期誤差を算出する着火時期誤差算出手段と、を更に備え、
    前記燃料性状検出手段によって検出され又は推定される所定燃料性状は、前記着火時期誤差算出手段によって算出される着火時期誤差であって、
    前記燃焼運転領域制御手段は、前記着火時期誤差算出手段によって算出される着火時期誤差が大きくなるに従い、または前記着火時期誤差算出手段によって所定回数算出された該所定回数分の着火時期誤差のばらつきが大きくなるに従い、前記予混合燃焼運転領域を縮小するとともに前記通常燃焼運転領域を拡大する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の予混合圧縮着火内燃機関。
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