JP2005171471A - 記録用紙及びこれを用いた画像記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくともセルロースパルプを原料とする基材の表面が、水との接触角が40〜75度の範囲の表面サイズ剤とHLBが6〜13の範囲のノニオン界面活性剤とを含み、該ノニオン界面活性剤の含有量が前記表面サイズ剤100質量部に対して10〜100質量部の範囲である表面サイズ液により、表面処理されてなることを特徴とする記録用紙である。
【選択図】 なし
Description
また、画質向上のためフイルム表面のインク受容層に、HLBが3〜12の範囲の界面活性剤を含ませる方法が提案されているが(例えば、特許文献9参照)、普通紙に上記技術を適用したとしても、添加量が0.1質量%未満と低く、基材の親水基を界面活性剤の疎水基で覆うことができず、特に記録用紙内部への浸透性が速いインクの吐出量が多い場合、すなわち印字速度が速く単位時間当たりに吐出されるインク量が多くなる場合には、波うちが大きく、ドキュメントとして使用に耐えられない。
更に、インクジェット記録方式における画質改善のために、シラノール変性ポリビニルアルコール(PVA)と11〜20質量%のノニオン系界面活性剤とフィラーとして合成非晶質シリカを含むインク受理層が提案されているが(例えば、特許文献11参照)、この方法においては界面活性剤のHLBの記載がなく、また実施例で使用されている界面活性剤のHLBは14であることから、界面活性剤の親水性が高くセルロースパルプを原料とする用紙に適用した場合には、基材の親水基を界面活性剤の疎水基で多うことができず、同様にこの技術だけではインク中の水による基材の伸びが大きく、カールが大きくなり、ドキュメントとして使用に耐えられない。
すなわち、本発明は、インクジェット記録方式により印字した場合に、印字直後に発生するカール及び波打ちを抑制することにより両面印字が可能であり、放置乾燥後に発生するカール及び波打ちを抑制することができ、更に画像のむらを改善し、また、電子写真方式により印字した場合にも、転写不良などが発生せず、印字直後に発生するカール及び波打ちを抑制することにより両面印字が可能であり、放置乾燥後に発生するカール及び波打ちを抑制することができるという、インクジェット記録方式にも、電子写真記録方式にも利用可能な記録用紙、及びこれを用いた画像記録方法を提供することを課題とする。
その結果、本発明者等は、印字直後に発生するカール、波打ちは、水性インク中の水を吸収した繊維層の急激な伸びにより発生していることを確認した。また放置乾燥後に発生するカール、波打ちについては、インクを吸収した繊維層の脱湿による縮みにより発生し、さらに用紙の厚さ方向への微小時間でのインク浸透が早く、インクの浸透が深くなる程、放置乾燥後のカール、波打ちが大きくなることを確認した。
<1> 少なくともセルロースパルプを原料とする基材の表面が、表面サイズ剤とHLBが6〜13の範囲のノニオン界面活性剤とを含み、該ノニオン界面活性剤の含有量が前記表面サイズ剤100質量部に対して1〜100質量部の範囲であり、前記表面サイズ剤と水との接触角が40〜75度の範囲の表面サイズ剤を全表面サイズ剤の5質量%以上含む表面サイズ液により、表面処理されてなることを特徴とする記録用紙である。
前記記録用紙が、<1>に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法である。
<記録用紙>
本発明の記録用紙は、少なくともセルロースパルプを原料とする基材の表面が、表面サイズ剤とHLBが6〜13の範囲のノニオン界面活性剤とを含み、該ノニオン界面活性剤の含有量が前記表面サイズ剤100質量部に対して1〜100質量部の範囲であり、前記表面サイズ剤と水との接触角が40〜75度の範囲の表面サイズ剤を全表面サイズ剤の5質量%以上含む表面サイズ液により、表面処理されてなることを特徴とする。
図1は水との接触角の測定を行っている状態を示す概略模式図である。測定試料としては、まず、表面サイズ剤が10質量%となるように調整した水溶液を、プレパラート10の表面に1ml滴下し、105℃の乾燥機の中で水分が蒸発するまで乾燥し、プレパラート10表面に表面サイズ剤フイルム層20を形成する。
これらは混合して、または単独で使用しても良く、「水との接触角」が前記好ましい範囲であれば、これらに限定されるものではない。
この中では、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物、エステル系化合物が好ましく用いられる。
また界面活性剤を添加した際に、界面活性剤の種類とステキヒトサイズ度の組み合わせによっては、電子写真方式で画像転写時にむらが発生してしまうことがあった。
ここで、上記「用紙に付与」とは、記録用紙作製の際に、前記特性の材料を表面処理することにより含有させ、記録用紙表面及び/または内部のパルプ繊維間に前記界面活性剤を接着・結合させることをいう。このように特定の界面活性剤を付与することにより、前述のように繊維間の結合を阻害することができる。
このように、表面サイズ剤として水との接触角が40〜75度の範囲のものとそれ以外のものとを混合して用いる場合には、水との接触角が40〜75度の範囲の表面サイズ剤を5質量%以上含むことが好ましく、20質量%以上含むものがより好ましい。
この中では特にソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
界面活性剤の付与量が0.02g/m2に満たないと、界面活性剤の量が少ないため、界面活性剤の基材中のセルロース被覆効果が低く、界面活性剤による記録用紙の寸法変化低減効果が低くなり、カール及び波打ちが大きくなることがある。また、1.0g/m2を超えると、界面活性剤の量が多すぎて色間にじみ、裏うつり等の画質問題が発生してしまうことがある。
ステキヒトサイズ度が30秒を上回ると、界面活性剤が用紙に均一に存在せず、カール低減効果が低くなるばかりか、局所的に電気特性が変わり、画像転写むらが発生してしまう場合がある。ステキヒトサイズ度が1秒を下回ると、サイズ性が低く、インクジェット記録方式において、にじみやフェザリング、裏うつりが極端に悪化してしまう場合がある。
この場合、用いるポリビニルアルコールの重合度を低くすることにより、均一に界面活性剤が用紙に作用することができ、カールが低減し、また電子写真における画像転写性を向上させることができる。更に用紙表面を均一化することから、インクジェットにおける画像のむらも改善し、ひいては濃度も向上させることができる。
前記原紙は、セルロースパルプを含むものであるが、セルロースパルプとしては公知のものを用いることができ、具体的には、化学パルプ、具体的には広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ等、木材及び綿、麻、じん皮等の繊維原料を化学的に処理して作製されたパルプ等を使用できる。
上記表面サイズ液は、水、などの溶媒を主体として構成され、それに含まれる前記表面サイズ剤及びノニオン界面活性剤等の濃度は1〜10質量%の範囲であることが好ましく、3〜7質量%の範囲であることがより好ましい。
処理量が2g/m2を上回ると、表面サイズ剤の絶対量が多く、界面活性剤のカール低減効果が阻害され、カール及び波打ちが大きくなる場合がある。また、0.1g/m2を下回ると、表面サイズ剤の絶対量が少なく、表面サイズ剤と一緒に付与する顔料などを用紙表面に定着できず、複写機等で記録用紙を走行させた際、紙粉が大量に発生し機械にトラブルを発生させてしまう場合がある。
原紙の超音波伝播速度法による繊維配向比(T/Y比)=(MD方向超音波伝播速度)/(CD方向超音波伝播速度)
なお、この超音波伝播速度法による繊維配向比は、SonicSheetTester(野村商事(株)社製)を使用して測定される。
含有量が0.1g/m2より少ないと、インク中の顔料やアニオン高分子との反応が弱まるため、結果として画質の低下、印字直後のカール、波打ち、放置乾燥後のカール、波打ちが大きくなる場合がある。また、含有量が2g/m2を越える場合は、インクの浸透性が悪化し、高速印字においてインク乾燥性が悪化する場合がある。
具体的には、3Dシートアナライザーにおける回転するドラム上にサンプルを取り付け、ドラム軸に取り付けられた光源と、ドラムの外側に光源と対応して取り付けられたフォトディテクターによって、サンプルにおける局部的な坪量差を光量差として測定する。この時の測定対象範囲は、フォトディテクターの入光部に取り付けられる絞りの径で設定される。次に、その光量差(偏差)を増幅し、A/D変換し、64の光測定的な坪量階級に分級し、1回のスキャンで1000000個のデータを取り、そのデータ分のヒストグラム度数を得る。そしてそのヒストグラムの最高度数(ピーク値)を64の微小坪量に相当する階級に分級されたもののうち100以上の度数を持つ階級の数で割り、それを1/100にした値が地合い指数として算出される。この地合い指数はその値が大きいほど地合いがよいことを示す。
本発明では、記録用紙の少なくとも印字される面の表面抵抗値が1.0×109〜1.0×1011Ω/□の範囲であることが好ましく、体積抵抗率が1.0×1010〜1.0×1012Ω・cmの範囲に設定することが好ましい。表面抵抗値、体積抵抗率が上記の範囲に入っていない場合には、電子写真方式において画像転写むらが発生してしまうことがある。
なお、前記表面抵抗値及び体積抵抗率は、23℃、50%RHの条件下で24時間保存し、調湿された記録用紙を、JIS−K−6911に準拠した方法で測定したものである。
次に、本発明の画像記録方法について説明する。
本発明の画像記録方法は、インクジェット用インク(以下、「インク」と略す場合がある)または電子写真用トナー(以下、「トナー」と略す場合がある)を用いて記録する際に、本発明の記録用紙を用いるものであれば特に限定されない。しかしながら、本発明の画像記録方法は、高品質のドキュメントを得るためにはインクを用いるインクジェット記録方式であることがより好ましい。
まず、本発明のインクジェット記録方式の画像記録方法(以下、「インクジェット記録方法」という場合がある)について説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、インクの液滴を記録用紙へ吐出させ、該記録用紙表面に画像を記録するインクジェット記録方式の画像記録方法である。
インクに使用される色材としては、水溶性染料、有機顔料、無機顔料等が挙げられる。
黒インクの場合は顔料を主体としたものが一般的であり、黒色の顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられ、具体的な例としては、Raven7000、Raven5750、Raven5250、Raven5000 ULTRA II、Raven3500、Raven2000、Raven1500、Raven1250、Raven1200、Raven1190 ULTRA II、Raven1170、Raven1255、Raven1080、Raven1060(以上コロンビアンDカーボン社製)、Regal 400R、Regal 330R、Regal 660R、Mogul L、BlackPearls L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black 18、Color Black FW200、Color Black S150、ColorBlack S160、Color Black S170、Pritex35、PritexU、Pritex Vrintex140U、Printex140V、Special Black6、Special Black 5、Special、Black 4A、Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学社製)等が挙げられる。
前記水溶性染料としては、公知のもの、あるいは新規に合成したものを用いることができる。中でも、鮮やかな色彩の得られる、直接染料あるいは酸性染料が好ましい。具体的には、C.I.ダイレクトブルー−1、−2、−6、−8、−22、−34、−70、−71、−76、−78、−86、−142、−199、−200、−201、−202、−203、−207、−218、−236及び287、C.I.ダイレクトレッド−1、−2、−4、−8、−9、−11、−13、−20、−28、−31、−33、−37、−39、−51、−59、−62、−63、−73、−75、−80、−81、−83、−87、−90、−94、−95、−99、−101、−110及び189、C.I.ダイレクトイエロー−1、−2、−4、−8、−11、−12、−26、−27、−28、−33、−34、−41、−44、−48、−86、−87、−88、−135、−142及び144、C.I.アシッドブルー−1、−7、−9、−15、−22、−23、−27、−29、−40、−43、−55、−59、−62、−78、−80、−81、−90、−102、−104、−111、−185及び254、C.I.アシッドレッド−1、−4、−8、−13、−14、−15、−18、−21、−26、−35、−37、−249及び257、C.I.アシッドイエロー−1、−3、−4、−7、−11、−12、−13、−14、−19、−23、−25、−34、−38、−41、−42、−44、−53、−55、−61、−71、−76及び79等が用いられる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
インクに使用される前記アニオン性化合物としては、例えば、カルボン酸、スルホン酸等の酸及びこれらの誘導体、アニオン性水溶性高分子、アニオン性ポリマーのエマルジョン等が挙げられ、後記するアニオン性の顔料分散剤であってもよい。
前記カルボン酸の具体的な例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、乳酸、酒石酸、安息香酸、アクリル酸、クロトン酸、ブテン酸、メタクリル酸、チグリン酸、アリル酸、2−エチル−2−ブテン酸、蓚酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、メチルマレイン酸、グリセリン酸などのカルボン酸及びそれらの重合体、誘導体等が挙げられる。また、これらの化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等を用いることもできる。
前記アニオン性水溶性高分子のより好ましい具体例としては、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等及び、これらの共重合体の塩及び誘導体が挙げられる。
具体的には、アニオン性水溶性高分子としては、親水性部を構成する単量体は、アクリル酸、メタクリル酸及び(無水)マレイン酸から選ばれる1種以上であることが好ましい。
インクに用いられる水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコール誘導体、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等が挙げられる。水溶性有機溶媒は、単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。
インクに用いられる水は、イオン交換水、蒸留水、純水、超純水等を用いることができる。
インクに含まれる水の含有量は、15〜98質量%の範囲、特に45〜90質量%の範囲とすることが好ましい。15質量%未満となると、吐出安定性が低下する場合があり、正常に吐出しない場合がある。また、98質量%を超えると、長期保存安定性で劣る場合がある。
前記インク中に含まれる顔料の分散のために、顔料分散剤を用いることができる。顔料分散剤の具体例としては、高分子分散剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
これらの顔料分散剤の中で、水中にて電離した場合に有機陰イオンとなる顔料分散剤を、本発明においてはアニオン性顔料分散剤と称する。このアニオン性顔料分散剤は、既述したアニオン性水溶性高分子を用いることができる。
前記縮合系重合体の例としては、公知のポリエステル系分散剤が挙げられる。付加重合体の例としては、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの付加重合体が挙げられる。親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーと、疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーを適宜組み合わせて共重合することにより、目的の高分子分散剤を得ることができる。また、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体を用いることもできる。
なお、特に限定するわけではないが、顔料分散剤の親水基はカルボン酸またはカルボン酸の塩であることが好ましい。
これら顔料分散剤は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。顔料分散剤の添加量は、顔料によって大きく異なるので一概には言えないが、顔料に対して、一般的には0.1〜100質量%の範囲、好ましくは1〜70質量%の範囲、さらに好ましくは3〜50質量%の範囲の量である。
界面活性剤の種類としては、水不溶色材の分散状態、あるいは水溶性染料の溶解状態に影響を及ぼしにくいノニオン及びアニオン界面活性剤が好ましい。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレンアルコールエチレンオキシド付加物、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル等を使用することができる。
分散機は、市販のものを用いることができる。例えば、コロイドミル、フロージェットミル、スラッシャーミル、ハイスピードディスパーザー、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、ウルトラファインミル、アイガーモーターミル、ダイノーミル、パールミル、アジテータミル、コボルミル、3本ロール、2本ロール、エクストリューダー、ニーダー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリーホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられ、これらを単独で用いても、2種以上を組み合せて用いてもよい。なお、無機不純物の混入を防ぐためには、分散媒体を使用しない分散方法を用いることが好ましく、その場合には、マイクロフルイダイザーや超音波ホモジナイザー等を使用することが好ましい。
なお、熱エネルギーを作用させて液滴を形成し記録を行う、いわゆる熱インクジェット方式により印字で、且つ、インクドロップ量を前記のように1〜20plの範囲、好ましくは3〜18plの範囲とする場合には、インク中における顔料の分散粒子径が、体積平均粒子径で20〜120nmの範囲で、かつ、500nm以上の粗大粒子数がインク2μl中に5×105個以下であることが好ましい。体積平均粒子径が20nmより小さいと、充分な画像濃度が得られない場合がある。また、体積平均粒径が120nmより大きいと、プリントヘッド内で目詰まりが発生しやすく、安定した吐出性を確保できない。さらに体積平均粒径が500nm以上の粗大粒子数がインク2μl中に5×105個より多くなると、同様にプリントヘッド内で目詰まりが発生しやすく、安定してインクを吐出できない場合がある。この粗大粒子数は、3×105個以下であることがより好ましく、2×105個以下であることがさらに好ましい。
前記インク打ち込み量とは、1色以上のインクを用いてベタ画像を形成する場合に、1回の走査で吐出される単位面積あたりのインク量のことである。
なお、前記インク打ち込み量は7〜20ml/m2の範囲であることが好ましく、7.5〜10ml/m2の範囲であることがより好ましく、10ml/m2未満であることが特に好ましい。
本発明における電子写真方式の画像記録方法は、静電潜像担持体表面を帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙表面に転写する転写工程と、該記録用紙表面のトナー画像を定着する定着工程とを含み、前記記録用紙が既述の本発明の記録用紙であることを特徴とする。
本発明における電子写真方式の画像記録方法は、従来と同様に高画質な画像が得られると共に、印字直後に発生するカールを抑制することができる。
インクは、染料系のインクセット1及び顔料系のインクセット2を準備した。なお、下記インクの物性は、以下の条件で測定した。表面張力はウイルヘルミー型表面張力計を用いて、23℃、55%RHの環境下で測定した。粘度は被測定インクを測定容器に入れ、ネオマット115(Contraves社製)に装着して、測定温度:23℃、せん断速度:1400s-1の条件で測定した。
−Magentaインク−
・ダイレクトレッド227(10質量%水溶液):20質量部
・エチレングリコール:25質量部
・尿素:5質量部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学社製):2質量部
上記組成物に脱イオン水を加え全量を100質量部とし、30分間攪拌した。この後、目開き1μmのメンブランフィルターを通過させた。このインクの表面張力は31mN/m、粘度は2.0mPa・sであった。
・ダイレクトブルー142(10質量%水溶液):20質量部
・エチレングリコール:25質量部
・尿素:5質量部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学社製):2質量部
上記組成物に脱イオン水を加えて全量を100質量部とし、30分間攪拌した。この後、目開き1μmのメンブランフィルターを通過させた。このインクの表面張力は31mN/m、粘度は2.0mPa・sであった。
・ダイレクトイエロー144(10質量%水溶液):20質量部
・エチレングリコール:25質量部
・尿素:5質量部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学社製):2質量部
上記組成物に脱イオン水を加え全量を100質量部とし、30分間攪拌した。この後、目開き1μmのメンブランフィルターを通過させた。このインクの表面張力は31mN/m、粘度は2.0mPa・sであった。
−黒インク−
・表面処理顔料(Cab−o−jet−300、キャボット社製):4質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体:0.5質量部
・ジエチレングリコール:20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学社製):0.5質量部
・尿素:5質量部
・イオン交換水:70質量部
上記組成物を30分間攪拌した。この後、目開き1μmのメンブランフィルターを通過させた。このインクの表面張力は32mN/m、粘度は2.8mPa・sであった。
・表面処理顔料(IJX−253、キャボット社製):4質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体:0.5質量部
・ジエチレングリコール:20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学社製):0.5質量部
・尿素:5質量部
・イオン交換水:70質量部
上記組成物を30分間攪拌した。この後、目開き1μmのメンブランフィルターを通過させた。このインクの表面張力は32mN/m、粘度は2.5mPa・sであった。
・表面処理顔料(IJX−266、キャボット社製):4質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体:0.5質量部
・ジエチレングリコール:20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学社製):0.5質量部
・尿素:5質量部
・イオン交換水:70質量部
上記組成物を30分間攪拌した。この後、目開き1μmのメンブランフィルターを通過させた。このインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
・表面処理顔料(IJX−273、キャボット社製):4質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体:0.5質量部
・ジエチレングリコール:20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学社製):0.5質量部
・尿素:5質量部
・イオン交換水:70質量部
上記組成物を30分間攪拌した。この後、目開き1μmのメンブランフィルターを通過させた。このインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
記録用紙は、以下の記録用紙(1)〜(28)を作製した。
<記録用紙(1)>
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が49度である表面サイズ剤(燐酸エステル化澱粉、日本食品加工株式会社製、日食MS#4600)100質量部と、16.6質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール440、HLB:8)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.14g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(1)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が49度である表面サイズ剤(ジアルデヒド澱粉、王子コーンスターチ製乾式酸化澱粉)100質量部と、16.6質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール465、HLB:13)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.14g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(2)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が49度である表面サイズ剤(燐酸エステル化澱粉、日本食品加工株式会社製、日食MS#4600)100質量部と、5.0質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール440、HLB:8)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で2g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.10g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(3)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が49度である表面サイズ剤(燐酸エステル化澱粉、日本食品加工株式会社製、日食MS#4600)100質量部と、1.0質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール440、HLB:8)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.02g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(4)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が47度である表面サイズ剤(高けん化度ポリビニルアルコール、クラレ製PVA124)100質量部と、16.6質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール440、HLB:8)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で0.5g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.11g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(5)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が29度である表面サイズ剤(酸化澱粉、王子コーンスターチ社製、エースA)100質量部と、16.6質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール440、HLB:8)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.14g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(6)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が49度である表面サイズ剤(燐酸エステル化澱粉、日本食品加工株式会社製、日食MS#4600)100質量部と、16.6質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール485、HLB:17)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.14g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(7)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が49度である表面サイズ剤(燐酸エステル化澱粉、日本食品加工株式会社製、日食MS#4600)100質量部と、16.6質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール420、HLB:4)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.14g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(8)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が49度である表面サイズ剤(燐酸エステル化澱粉、日本食品加工株式会社製、日食MS#4600)100質量部と、0.05質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール440、HLB:8)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.005g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(9)を得た。
富士ゼロックスオフィスサプライ製Green100用紙(中質再生紙)に、水との接触角が39度である表面サイズ剤(酸化澱粉、王子コーンスターチ社製、エースB)100質量部と、16.6質量部のエーテル系ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール440、HLB:8)とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、用紙への処理量が乾燥質量で1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.14g/m2)熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が69g/m2の記録用紙(10)を得た。
濾水度420mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプを離解し、パルプ固形分が0.3質量%になるようパルプ分散液を調製した。
このパルプ分散液に、パルプ分散液中に含まれるパルプ固形分100質量部に対して無水コハク酸(ASA)内添サイズ剤(日本エヌエスシー(株)製Fibran−81)を0.3質量部と、カチオン化澱粉(日本エヌエスシー(株)Cato−304)0.5質量部とを配合し、熊谷理機製実験用配向性抄紙機により、80メッシュワイヤーを用い、抄速1000m/min、紙料吐出圧力1.5kg/cm2の条件で抄紙した。その後、そのセットを熊谷理機製角型シートマシン用プレスにより、10kg/cm2で3分間圧搾した後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量69g/m2の原紙を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)50質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX SPIS−100、HLB:10)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(12)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)50質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX GMS−B、HLB:6)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(13)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)11質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.1g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(14)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)50質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)100質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が2g/m2になるように(界面活性剤付与量は1.0g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が71g/m2の記録用紙(15)を得た。
記録用紙(11)における抄紙において、内添サイズ剤量を0.4質量部とした以外は同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)11質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.1g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(16)を得た。
記録用紙(11)における抄紙において、内添サイズ剤量を0.1質量部とした以外は同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)50質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(17)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)10質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)90質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(18)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(日本食品化工株式会社製、燐酸エステル化澱粉#4600、水との接触角:56度)50質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(19)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA110、けん化度:99、重合度:1000、水との接触角:68度)50質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(20)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA505、けん化度:73、重合度:500、水との接触角:55度)50質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(21)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)50質量部と、ぼう硝10質量部、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)50質量部と、多価金属塩として塩化カルシウム75質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1.5g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.4g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が71g/m2の記録用紙(22)を得た。
記録用紙(11)の作製における濾水度を、500mlとして得られた原紙を用いた以外は記録用紙(21)の作製と同様にして、坪量が70g/m2、地合指数が15の記録用紙(23)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)25質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角64度)25質量部と、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)100質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が3g/m2になるように(界面活性剤付与量は2.0g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が72g/m2の記録用紙(24)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角64度)50質量部と、エーテル・エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TPM−320、HLB:9)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(25)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)100質量部と、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX TSG−10、HLB:8)40質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(26)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角64度)50質量部と、エステル系ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン株式会社製、EMALEX INTD−139、HLB:2)50質量部とを含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように(界面活性剤付与量は0.3g/m2)、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(27)を得た。
記録用紙(11)と同様にして得られた坪量69g/m2の原紙に、表面サイズ剤としての酸化澱粉(王子コーンスターチ株式会社製、エースA、水との接触角:39度)50質量部及びポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA102、けん化度:99、重合度:200、水との接触角:64度)50質量部を含む5質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を、原紙への処理量が1g/m2になるように、熊谷理機製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機製KRK回転型乾燥機で110℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量が70g/m2の記録用紙(28)を得た。
以上の各記録用紙の構成及び特性値をまとめて表1に示す。
前記記録用紙を用いてインクジェット記録方式、電子写真方式での画像記録を行い、下記のように記録用紙性能を確認した。各実施例、比較例に使用した記録用紙、インクジェット記録の条件等をまとめて表2に示す。
印字評価は、23℃、50%RHの環境において、印刷は四個の記録ヘッドを備えたマルチパス印字の評価用サーマルインクジェット記録装置を使用し、印字ヘッドのインク吐出ノズルピッチは800dpi、インク吐出ノズル数256ノズル、吐出量約15pl、インク打ち込み量は標準を10ml/m2とし、7.5ml/m2との2水準とした。また印字は片側一括印字にて、ヘッドスキャンスピード約28cm/秒で実施した。
−印字直後カール評価−
はがきサイズの記録用紙に余白を5mm取り、Magenta 100%ベタ画像を印字し、印字面とは反対面に発生する印字直後ハンギングカール発生量を測定した。測定値を曲率に換算し評価を行った。評価基準は以下の通りで、◎、○が許容レベルである。
◎:20m-1未満
○:20m-1以上35m-1未満
△:35m-1以上50m-1未満
×:50m-1以上
はがきサイズの記録用紙に2cm×2cmの2次色100%ベタ(Blue)画像をはがきの中央に印字し、印字直後に発生する波打ちの最大高さをレーザー変位計にて測定した。評価基準は以下の通りで、◎、○が許容レベルである。
◎:1mm未満
○:1mm以上2mm未満
△:2mm以上3mm未満
×:3mm以上
はがきサイズの記録用紙に余白を5mm取り、Magenta 100%ベタ画像を印字し、23℃、50%RHの環境に印字面を上に平置きに放置し、印字後100時間放置した後に発生するハンギングカール発生量を測定した。測定値をカール曲率に換算し評価を行った。評価基準は以下の通りで、◎、○が許容レベルである。
◎:30m-1未満
○:30m-1以上75m-1未満
×:75m-1以上
はがきサイズの記録用紙にYellow100%とBlack100%とが隣り合う画像を印字し、その境界を以下の基準で評価した。○が許容レベルである。
○:画像の混色にじみは発生せず、更に裏うつりも小さい。
△:画像の混色にじみがやや発生しているか、裏移りがやや大きい。
×:画像の混色にじみが発生するか、裏移りが大きい。
以上の結果を表2にまとめて示す。
記録用紙(1)〜(10)については、電子写真記録装置として、富士ゼロックス(株)製のDocuCentreColor400CPを使用して、下記の評価を行った。
はがきサイズの記録用紙に余白を5mm取り、Magenta 100%ベタ画像を印字し、印字直後のハンギングカール発生量を測定した。測定値を曲率に換算し評価を行った。評価基準は以下の通りで、◎、○が許容レベルである。
◎:10m-1未満
○:10m-1以上20m-1未満
△:20m-1以上35m-1未満
×:35m-1以上
網点面積率が100%の単色の黒色が出力できるチャートを使用し、上記記録用紙を用いてプリンター出力を行い、下記の評価基準でトナーの転写むらを目視評価した。○、○-が許容レベルである。
○:トナー転写むらがなく極めて優れている。実用上問題ない。
○-:トナー転写むらがごく軽微に発生。実用上問題ない。
△:トナー転写むらがあり僅かに劣っている。実用上問題がある。
×:トナー転写むらが多くあり劣っている。実用上問題がある。
結果を表2にまとめて示す。
20 表面サイズ剤フィルム層
30 マイクロシリンジ
40 蒸留水の液滴
50 CCDカメラ
Claims (4)
- 少なくともセルロースパルプを原料とする基材の表面が、表面サイズ剤とHLBが6〜13の範囲のノニオン界面活性剤とを含み、該ノニオン界面活性剤の含有量が前記表面サイズ剤100質量部に対して1〜100質量部の範囲であり、前記表面サイズ剤と水との接触角が40〜75度の範囲の表面サイズ剤を全表面サイズ剤の5質量%以上含む表面サイズ液により、表面処理されてなることを特徴とする記録用紙。
- 前記表面サイズ液が、前記水との接触角が40〜75度の範囲の表面サイズ剤を5質量%以上含む表面サイズ剤と、HLBが6以上11未満のエステル系ノニオン界面活性剤とを含み、表面処理後の該エステル系ノニオン界面活性剤の付与量が0.02〜1.0g/m2の範囲であり、ステキヒトサイズ度が坪量70g/m2換算で1〜30秒の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の記録用紙。
- インクの液滴を記録用紙へ吐出させ、該記録用紙表面に画像を記録するインクジェット記録方式の画像記録方法であって、
前記記録用紙が、請求項1に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。 - 静電潜像担持体表面を帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電潜像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙表面に転写する転写工程と、該記録用紙表面のトナー画像を定着する定着工程と、を含む電子写真方式の画像記録方法であって、
前記記録用紙が、請求項1に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004203767A JP4742530B2 (ja) | 2003-11-17 | 2004-07-09 | 記録用紙及びこれを用いた画像記録方法 |
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