JP2005170164A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
車両が置かれている周辺環境の熱量の影響を受けることなく車室内の温度を自動調節することができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】
車両の車室内の温度Tincを設定された温度Tptcに近づけるように、温風と冷風との混合割合に応じた温度の混合空気の目標吹出空気温度TAOを求め、目標吹出空気温度TAOの前記混合空気を吹き出す車両用空調装置10である。目標吹出空気温度TAOは、補正手段36、37により前記車両が周辺環境から受けた熱量Cに基づいて補正されることを特徴とする。これにより、車両が置かれている周辺環境の熱量Cの影響を受けることなく車室内温度Tincを自動調節することができ、乗員が快適に感じる温度環境を作ることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車室内の温度を設定された温度に近づけるように前記車室内の温度を自動調節する車両用空調装置に関する。
従来から、例えば自動車のような車両に用いられる車両用空調装置では、車室内の温度を乗員が設定した設定温度に近づけるよう自動調節するために、前記車室内に吹き出される冷風と温風との混合割合に応じた温度の混合空気の目標吹出空気温度を求め、該目標吹出空気温度の前記混合空気を吹き出している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−322416号公報(第1−10頁、第2図)
しかしながら、一般に、前記車室を規定している前記車両の車体は、その周辺環境の熱量からの影響を受ける。この前記熱量からの影響によって前記車室内温度との間に温度差が生じると前記車体と前記車室内との間で熱交換が行なわれる。そのため、例えば、夏場の炎天下において、前記車体の周辺環境の熱量により該車体が暖められると前記車室内温度は上昇し、前記目標吹出空気温度で吹き出されている前記混合空気による前記車室内の冷房効果が低下する。このように、前記車体の周辺環境から受ける前記熱量は、前記車室内温度を自動調節することへの妨げとなり、乗員が感じる快適さが損なわれることになる。
そこで、本発明の目的は、車両が置かれている周辺環境の熱量の影響を受けることなく車室内の温度を自動調節することができ、乗員が快適に感じる温度環境を作ることができる車両用空調装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の車両用空調装置は、車両の車室内の温度を設定された温度に近づけるように、温風と冷風との混合割合に応じた温度の混合空気の目標吹出空気温度を求め、該目標吹出空気温度の前記混合空気を吹き出す車両用空調装置であって、前記目標吹出空気温度は、補正手段により前記車両が周辺環境から受けた熱量に基づいて補正されることを特徴とする。
請求項2に記載の車両用空調装置は、請求項1に記載の車両用空調装置において、前記補正手段は、前記熱量による前記目標吹出空気温度のための熱量補正値を算出し、該熱量補正値により前記目標吹出空気温度を補正することを特徴とする。
請求項3に記載の車両用空調装置は、請求項2に記載の車両用空調装置において、前記補正手段は、前記車両に設けられた日射量検出手段により検出された日射量と、前記車室外に設けられた車室外温度検出手段により検出された車室外温度と、前記車両に設けられた車速値検出手段により検出された車速値とに基づいて前記熱量補正値を算出することを特徴とする。
請求項4に記載の車両用空調装置は、請求項3に記載の車両用空調装置において、前記熱量補正値は、前記日射量から日射量補正値が求められ、前記車室外温度から車室外温度補正値が求められ、前記車速値から熱負荷補正係数が求められ、前記日射量補正値と前記車室外温度補正値とから熱負荷補正値が算出され、該熱負荷補正値と前記熱負荷補正係数とを乗算することで算出されることを特徴とする。
請求項5に記載の車両用空調装置は、請求項4に記載の車両用空調装置において、前記日射量補正値は、前記日射量と該日射量に対応する前記日射量補正値との関係が特性線分で示された日射量データから求められ、前記車室外温度補正値は、前記車室外温度と該車室外温度に対応する前記車室外温度補正値との関係が特性線分で示された車室外温度データから求められ、前記熱負荷補正係数は、前記車速値と該車速値に対応する前記熱負荷補正係数との関係が特性線分で示された車速値データから求められることを特徴とする。
請求項6に記載の車両用空調装置は、請求項5に記載の車両用空調装置において、前記補正手段は、前記日射量データ、前記車室外温度データおよび前記車速値データを格納する記憶部と、該記憶部の前記各データに基づいて前記熱量補正値を算出する熱量補正値算出部と、該熱量補正値算出部により算出された前記熱量補正値により前記目標吹出空気温度を補正する目標吹出空気温度補正部とを有することを特徴とする。
請求項1ないし請求項2に記載の車両用空調装置では、吹き出される前記混合空気の前記目標吹出空気温度は、前記車室内温度を前記設定温度に近づけるために、前記車両が周辺環境から受けた前記熱量に基づいて補正される。このため、例えば、夏場のように、陽射しが強くその熱量により前記車両の車体が暖められた場合であっても、予め前記熱量を考慮して前記目標吹出空気温度を補正しているので、前記熱量を考慮しなかった場合に比べてより早く前記車室内温度を前記設定温度に近づけることができ、乗員が感じる快適さを高めることができる。
請求項3ないし請求項4に記載の車両用空調装置では、前記車両への前記熱量の供給源となる前記日射量および前記車室外温度に前記車速値を加味して前記熱量による前記熱量補正値を算出している。前記車速値を加えることにより、前記熱量補正値は前記車両の移動速度の増加に比例して増える該車両から放出される熱量が考慮されることとなる。このため、前記熱量を実測するための熱量検出手段を新たに設けることなく、前記車両が実際に受けている前記熱量が前記車室内温度に与える影響を低減できる前記熱量補正値を算出することができる。
請求項5ないし請求項6に記載の車両用空調装置では、前記日射量補正値、前記車室外温度補正値および前記熱負荷補正係数はそれぞれ予め設定された前記データにより求めることができるので、例えば搭載された車両に適合するように前記各補正値および前記熱負荷補正係数を設定しておけば、前記熱量による影響を的確に前記車室内温度の自動調節に反映することができる。
本発明に係る車両用空調装置によれば、前記車室内温度を設定された温度に近づけるために、冷風と温風との混合割合に応じた温度の混合空気の目標吹出空気温度を求め、さらに、該目標吹出空気温度を前記車両が周辺環境から受けた熱量に基づいて補正し、補正された該目標吹出空気温度の前記混合空気を吹き出している。このため、前記熱量の影響を受けることなく前記車室内温度を自動調節することができ、乗員が感じる快適さを高めることができる。
本発明を図1ないし図6に示した実施例に沿って詳細に説明する。
本発明に係る車両用空調装置10は、図1に示すように、車室外からの外気あるいは車室内の内気を選択的に取り入れるためのインテークユニット11と、該インテークユニットを経て取り入れられた空気を冷却するクリーニングユニット12と、このクリーニングユニット12からの冷風を温風との調和によって温度を調節した後、車内に吹き出すヒータユニット13とを備える。
インテークユニット11には、内気を吸引するための内気取入口14と、外気を吸引するための外気取入口15と、送風用ファン16とが設けられている。送風用ファン16が作動すると、両取入口14、15の合流点に設けられたインテークドア17の動作位置に応じて、内気あるいは外気がインテークユニット11内に選択的に取り入れられる。
クリーニングユニット12には、熱交換器であるエバポレータ18が設けられている。エバポレータ18は、これに接続された吐出容量が可変のコンプレッサ19から圧縮された冷却媒体の供給を受けると、供給された冷却媒体とインテークユニット11に取り入れられた取り入れ空気との熱交換により、この取り入れ空気を冷却する。
ヒータユニット13には、例えばエンジン冷却水を熱源とするヒータコア20が設けられている。また、ヒータコア20に関連して、エアミックスドア21が設けられている。エアミックスドア21には、エアミックスドア21を駆動するアクチュエータ22(図2参照。)が取り付けられている。エアミックスドア21は、従来からよく知られているように、その開度に応じてクリーニングユニット12からの冷却空気である冷風と、ヒータコア20からの温風との混合割合が調節される。この混合割合の調節によって適温に調節された混合空気は、霜取り用吹出口23、ベンチレータ吹出口24および足元吹出口25のそれぞれに設けられた各ドア26、27および28の開度に応じて、各吹出口23、24および25から車室内に供給可能である。
従来よく知られているように、車両用空調装置10は、車室内の温度Tincを温度設定部(図示せず)により設定された温度Tptcに近づけ、設定温度Tptcに近づけられた車室内温度Tincを保つように自動的に動作する自動調整モードを備えている。車両用空調装置10は、自動調整モード時には、車室内温度Tincを設定温度Tptcに近づけるために、後述する日射量Q、車室外温度Tambおよび車室内温度Tincに基づいて目標吹出空気温度TAOを設定する。さらに本発明に係る車両用空調装置10では、後述するように、設定された目標吹出空気温度TAOは、日射量Q、車室外温度Tambおよび車速値Vに基づいて補正され、この補正により補正目標吹出空気温度TAOCが算出される。車両用空調装置10は、必要に応じて送風用ファン16、エバポレータ18を駆動させ、上述したようにエアミックスドア21を開閉することにより冷風と温風との混合割合を調節することで、補正目標吹出空気温度TAOCの混合空気を各吹出口23、24および25から車室内に吹き出す。
図2は、車両用空調装置10のための制御装置29を概略的に示す。制御装置29には、車室内の日射量Qを検出する日射量センサ30と、車室外の温度Tambを検出する車室外温度センサ31と、車両の車速値Vを検出する車速値検出手段32と、アクチュエータ22とが接続されている。日射量センサ30は、例えば、車両のダッシュボードに設けられ、検出した日射量Qに応じた出力信号を制御装置29に出力する。車室外温度センサ31は、例えば、車両の下方に設けられ、検出した車室外温度Tambに応じた出力信号を制御装置29に出力する。車速値検出手段32は、例えば、一定の時間内での車両のタイヤの回転量から車速値Vを検出し、この車速値Vに応じた出力信号を制御装置29に出力する。制御装置29は、日射量センサ30と車室外温度センサ31と車速値検出手段32と車室内温度センサ(図示せず。)とから入力された各出力信号、すなわち日射量Q、車室外温度Tamb、車速値Vおよび車室内温度Tincに基づいて、アクチュエータ22にエアミックスドア21を駆動する信号を出力する。
制御装置29は、日射量Q、車室外温度Tamb、車速値Vおよび車室内温度Tincに基づいて制御信号を生成する制御部33と、制御部33から入力された制御信号に基づいた駆動信号をアクチュエータ22に出力するエアミックスドア制御部34とを有する。
制御部33は、日射量Q、車室外温度Tambおよび車室内温度Tincに基づき目標吹出空気温度TAOを算出する演算回路35と、車両が周辺環境から受けた熱量Cに基づいて後述する補正目標吹出空気温度TAOCを求める補正演算回路36と、後述する日射量Qと日射量補正値Qcとの関係を表すマップデータ1、車室外温度Tambと車室外温度補正値Tambcとの関係を表すマップデータ2および車速値Vと熱負荷補正係数Cfとの関係を表すマップデータ3を格納する記憶部37とを有する。
補正演算回路36は、後述する日射量補正値Qc、車室外温度補正値Tambcおよび熱負荷補正係数Cfに基づいて熱量補正値Ccを求める熱量補正値算出部38と、熱量補正値Ccにより目標吹出空気温度TAOを補正して補正目標吹出空気温度TAOCを算出する目標吹出空気温度補正部39とを有する。
上記したマップデータ1ないし3について説明する。図3に示したグラフはマップデータ1を表し、その横軸は日射量センサ30により検出された日射量Q(kcal)を表し、その縦軸は検出された日射量Qに対応した日射量補正値Qc(℃)を表す。日射量補正値Qcは、日射量Qによる熱量Cが車室内温度Tincに与える影響を補正するための温度値である。
図3のグラフには、検出された日射量Qに対応する日射量補正値Qcの関係が線分A−B、線分B−Cおよび線分C−Dで示されている。日射量Qが少ないときには、日射量Qによる熱量Cは車室内温度Tincに殆ど影響を与えないので、線分A−Bに示されるように日射量Qの変化に関わらず日射量補正値Qcは0(℃)である。日射量Qがある一定値を超えると、日射量Qによる熱量Cが車室内温度Tincに与える影響は日射量Qの増加量に比例して増加するので、日射量Qと日射量補正値Qcとの関係は線分B−Cで示される。さらに日射量Qが増加し、ある一定値を超えると日射量Qに対する日射量補正値Qcは飽和し、線分C−Dに示されるように日射量Qの変化に関わらず日射量補正値Qcは5(℃)である。
図4に示したグラフはマップデータ2を表し、その横軸は車室外温度センサ31により検出された車室外温度Tamb(℃)を表し、その縦軸は検出された車室外温度Tambに対応した車室外温度補正値Tambc(℃)を表す。車室外温度補正値Tambcは、車室外温度Tambによる熱量Cが車室内温度Tincに与える影響を補正するための温度値である。
図4のグラフには、検出された車室外温度Tambに対応する車室外温度補正値Tambcの関係が線分E−F、線分F−G、線分G−Hおよび線分H−Iで示されている。検出された車室外温度Tambが低いときには、車室外温度Tambに対する車室外温度補正値Tambcは一定の下限値となり、線分E−Fに示されるように車室外温度Tambの変化に関わらず車室外温度補正値Tambcは−5(℃)である。車室外温度Tambがある一定量から0(℃)までの範囲では、車室外温度Tambによる熱量Cが車室内温度Tincに与える影響は車室外温度Tambの上昇に比例して増加するので、車室外温度Tambと車室外温度補正値Tambcとの関係は線分F−Gで示される。車室外温度Tambが0(℃)〜20(℃)の範囲にあるときには、車室外温度Tambによる熱量Cは車室内温度Tincに殆ど影響を与えないので、線分G−Hに示されるように車室外温度Tambの変化に関わらず車室外温度補正値Tambcは0(℃)である。車室外温度Tambが20(℃)以上であるときは、車室外温度Tambによる熱量Cが車室内温度Tincに与える影響は車室外温度Tambの上昇に比例して増加するので、車室外温度Tambと車室外温度補正値Tambcとの関係は線分H−Iで示される。
図5に示したグラフはマップデータ3を表し、その横軸は車速値検出手段32により検出された車速値V(km/h)を表し、その縦軸は検出された車速値Vに対応した熱負荷補正係数Cfを表す。熱負荷補正係数Cfは、車速値Vが大きくなるほど車両が触れる空気の量が増加することにより車両と空気とでの熱交換量が増加することから、車速値Vの増加に伴って増える車両からの熱放出量を考慮するためのものである。すなわち、日射量Qおよび車室外温度Tambからの熱量Cが車室内温度Tincに与える影響は、車速値Vの増加に伴い減少する。温度値で表された日射量補正値Qcおよび車室外温度補正値Tambcに熱負荷補正係数Cfを乗算することにより、日射量Qおよび車室外温度Tambが車室内温度Tincに与える影響が車速値Vの増加に伴い減少することが日射量補正値Qcおよび車室外温度補正値Tambcに反映される。これにより、車両の移動時に車両への日射量Qおよび車室外温度Tambによる熱量Cが、車室内温度Tincに与える影響を的確に補正することができる。
図5のグラフには、検出された車速値Vに対応する熱負荷補正係数Cfの関係が線分J−Kおよび線分K−Lで示されている。車速値Vが0(km/h)であるときは、車速値Vに伴う熱量Cの放出は考慮する必要はないので、熱負荷補正係数Cfは1となっている。車速値Vが0(km/h)〜50(km/h)の範囲においては、車速値Vの増加に比例して放出される熱量Cは増大するので、熱負荷補正係数Cfは車速値Vの増加に負の傾きで比例し、1〜0へと減少する線分J−Kで示される。車速値Vが50(km/h)以上では、車両に与えられる熱量Cに対して車両から放出される熱量Cが充分であり、日射量Qおよび車室外温度Tambが車室内温度Tincに与える影響はないので、線分K−Lに示されるように車速値Vの変化に関わらず熱負荷補正係数Cfは0である。
図2に示す熱量補正値算出部38は、マップデータ1、2、3から日射量補正値Qc、車室外温度補正値Tambcおよび熱負荷補正係数Cfを求め、日射量補正値Qcと車室外温度補正値Tambcとを加算して熱負荷補正値Clcを算出する。熱負荷補正値Clcは、車両の周辺環境の熱量Cが車室内温度Tincに与える影響を低減するために、熱量Cの供給源となる日射量Qと車室外温度Tambとから求められ、車室内温度Tincに与える影響を補正するための温度値である。さらに、熱量補正値算出部38は、熱負荷補正値Clcに熱負荷補正係数Cfを乗算して熱量補正値Ccを算出する。熱量補正値Ccは、車両の移動時に車両への日射量Qと車室外温度Tambとが車室内温度Tincに与える影響を低減するための温度値である。
目標吹出空気温度補正部39は、目標吹出空気温度TAOから熱量補正値算出部38により算出された熱量補正値Ccを減算して補正目標吹出空気温度TAOCを算出する。補正目標吹出空気温度TAOCは、日射量Q、車室外温度Tambおよび車室内温度Tincに基づいて求められた目標吹出空気温度TAOを車両が受けた熱量Cが車室内温度Tincに与える影響を考慮して補正された温度値である。さらに目標吹出空気温度補正部39は、補正目標吹出空気温度TAOCに応じた制御信号をエアミックスドア制御部34に出力する。したがって、熱量補正値算出部38と目標吹出空気温度補正部39とを有する補正演算回路36および記憶部37は、車両が受けた熱量Cに基づいて目標吹出空気温度TAOを補正する補正手段としての機能を有する。
本実施例では、例えば、夏場の炎天下において日射量Qが一定値よりも大きな値であり、気温が30(℃)であり、車両が25(km/h)で移動している場合には、熱量補正値Ccは、熱量補正値算出部38により次のように算出される。マップデータ1からは5(℃)の日射量補正値Qcが、マップデータ2からは5(℃)の車室外温度補正値Tambcが、マップデータ3からは0.5の熱負荷補正係数Cfがそれぞれ求められる。日射量補正値Qcと車室外温度補正値Tambcとが加算され10(℃)の熱負荷補正値Clcが算出される。この10(℃)の熱負荷補正値Clcに0.5の熱負荷補正係数Cfが乗算されて、5(℃)の熱量補正値Ccが算出される。これにより、夏場の炎天下において気温が30(℃)であり、車両が25(km/h)で移動している場合には、車両の周辺環境の熱量Cが車室内温度Tincに与える影響を低減するために、目標吹出空気温度TAOは、その温度値を5(℃)下げるように補正される。
次に、車両用空調装置10の自動調節時の補正演算回路36による車両が受けた熱量Cに基づいた目標吹出空気温度TAOの補正の工程を図6に示すフローチャートに沿って説明する。
演算回路35において、従来よく知られているように、日射量Q、車室外温度Tambおよび車室内温度Tincに基づいて目標吹出空気温度TAOが求められ、求められた目標吹出空気温度TAOは補正演算回路36の目標吹出空気温度補正部39に入力される(ステップS1)。
熱量補正値算出部38は、入力された日射量Qからマップデータ1に基づき日射量補正値Qcを求め、入力された車室外温度Tambからマップデータ2に基づき車室外温度補正値Tambcを求め、日射量補正値Qcと車室外温度補正値Tambcとを加算して熱負荷補正値Clcを算出する(ステップS2)。
さらに熱量補正値算出部38は、入力された車速値Vからマップデータ3に基づき熱負荷補正係数Cfを求め、熱負荷補正値Clcに熱負荷補正係数Cfを乗算して熱量補正値Ccを算出する(ステップS3)。
目標吹出空気温度補正部39は、ステップS1で求められた目標吹出空気温度TAOからステップS3で算出された熱量補正値Ccを減算して補正目標吹出空気温度TAOCを算出し、補正目標吹出空気温度TAOCに応じた制御信号をエアミックスドア制御部34に出力する(ステップS4)。
上記したように、エアミックスドア制御部34は、補正目標吹出空気温度TAOCに応じた駆動信号をアクチュエータ22に出力し、この駆動信号によりエアミックスドア21(図1参照。)が駆動され、霜取り用吹出口23、ベンチレータ吹出口24および足元吹出口25から吹出される混合空気の温度が補正目標吹出空気温度TAOCに調節される。
本発明に係る車両用空調装置10では、車室内温度Tincを自動調節するために、霜取り用吹出口23、ベンチレータ吹出口24および足元吹出口25から吹き出される混合空気の吹出し温度が、車両の周辺環境の熱量Cに基づいて補正された補正目標吹出空気温度TAOCであるので、車両の周辺環境の熱量Cの影響を受けることなく車室内温度Tincを自動調節することができる。
また、車室内温度Tincに影響を与える車両の周辺環境の熱量Cは、従来から設けられている日射量センサ30、車室外温度センサ31および車速値検出手段32からそれぞれ検出される日射量Q、車室外温度Tambおよび車速値Vから算出されるので、熱量Cを求めるために新たに熱量検出手段を設ける必要はない。
日射量補正値Qc、車室外温度補正値Tambcおよび熱負荷補正係数Cfはそれぞれ予め設定されたマップデータ1、2、3により求めることができるので、例えば搭載された車両に適合するように各補正値Qc、Tambcおよび熱負荷補正係数Cfを設定しておけば、車両の周辺環境の熱量Cによる車室内温度Tincへの影響を的確に車室内温度Tincの自動調節に反映することができる。
したがって、本発明によれば、車両が置かれている周辺環境の熱量の影響を受けることなく車室内の温度を自動調節することができ、乗員が快適に感じる温度環境を作ることができる。
なお、図3ないし図5に示したマップデータ1、2、3は、日射量Qと日射量補正値Qc、車室外温度Tambと車室外温度補正値Tambcおよび車速値Vと熱負荷補正係数Cfのそれぞれの関係を示す一例であり、本実施例に限定されるものではない。
本実施例では、目標吹出空気温度TAOは、日射量Q、車室外温度Tambおよび車室内温度Tincに基づいて求められたが、これら以外のパラメータの値にも適応させてもよく、本実施例に限定されるものではない。
本発明に係る車両用空調装置を概略的に示す模式図である。 図1に示した車両用空調装置のための制御装置を示すブロック図である。 日射量Qと日射量補正値Qcとの関係を表すマップデータ1の一例を示すグラフである。 車室外温度Tambと車室外温度補正値Tambcとの関係を表すマップデータ2の一例を示すグラフである。 車速値Vと熱負荷補正係数Cfとの関係を表すマップデータ3の一例を示すグラフである。 補正演算回路36による車両が受けた熱量Cに基づいた目標吹出空気温度TAOの補正の工程を示すフローチャートである。
符号の説明
10 車両用空調装置
30 (日射量検出手段としての)日射量センサ
31 (車室外温度検出手段としての)車室外温度センサ
32 車速値検出手段
37 記憶部
38 熱量補正値算出部
39 目標吹出空気温度補正部
Tinc 車室内温度
TAO 目標吹出空気温度
C 熱量
Cc 熱量補正値
Q 日射量
Qc 日射量補正値
Tamb 車室外温度
Tambc 車室外温度補正値
V 車速値
Cf 熱負荷補正係数
Clc 熱負荷補正値

Claims (6)

  1. 車両の車室内の温度を設定された温度に近づけるように、温風と冷風との混合割合に応じた温度の混合空気の目標吹出空気温度を求め、該目標吹出空気温度の前記混合空気を吹き出す車両用空調装置であって、前記目標吹出空気温度は、補正手段により前記車両が周辺環境から受けた熱量に基づいて補正されることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記補正手段は、前記熱量による前記目標吹出空気温度のための熱量補正値を算出し、該熱量補正値により前記目標吹出空気温度を補正することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記補正手段は、前記車両に設けられた日射量検出手段により検出された日射量と、前記車室外に設けられた車室外温度検出手段により検出された車室外温度と、前記車両に設けられた車速値検出手段により検出された車速値とに基づいて前記熱量補正値を算出することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記熱量補正値は、前記日射量から日射量補正値が求められ、前記車室外温度から車室外温度補正値が求められ、前記車速値から熱負荷補正係数が求められ、前記日射量補正値と前記車室外温度補正値とから熱負荷補正値が算出され、該熱負荷補正値と前記熱負荷補正係数とを乗算することで算出されることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記日射量補正値は、前記日射量と該日射量に対応する前記日射量補正値との関係が特性線分で示された日射量データから求められ、前記車室外温度補正値は、前記車室外温度と該車室外温度に対応する前記車室外温度補正値との関係が特性線分で示された車室外温度データから求められ、前記熱負荷補正係数は、前記車速値と該車速値に対応する前記熱負荷補正係数との関係が特性線分で示された車速値データから求められることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記補正手段は、前記日射量データ、前記車室外温度データおよび前記車速値データを格納する記憶部と、該記憶部の前記各データに基づいて前記熱量補正値を算出する熱量補正値算出部と、該熱量補正値算出部により算出された前記熱量補正値により前記目標吹出空気温度を補正する目標吹出空気温度補正部とを有することを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。










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