JP2005170147A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドライ性能の低下を抑制しつつ、ウエット性能とノイズ性能とを向上させる。
【解決手段】 トレッド面2は、タイヤ周方向に連続してのびる3〜4本の主溝3により4〜5本のブロック域に区分される。主溝3は、溝巾がトレッド接地巾TWの4〜20%をなしかつタイヤ赤道Coからトレッド接地巾TWの5〜30%の距離Aを一方の接地端Eaの側に隔てた1本の広巾主溝3Aと、小巾の狭巾主溝3Bとからなる。広巾主溝3Aの両溝側縁Geは、途切れることなくタイヤ周方向に直線状に連続する。接地面の前後剛性STと横剛性SYとの比ST/SYは0.9より大かつ1.1よりも小。両側のショルダーブロック域4s1、4s2では、横剛性SYsは前後剛性STsよりも大、かつクラウンブロック域4c1、4c2(主溝が3本の場合)、又はクラウンブロック域4c2では横剛性SYcは前後剛性STcよりも小である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ドライ路面での操縦安定性(ドライ性能)の低下を抑制しつつ、ウエット性能とノイズ性能とを向上させた空気入りタイヤに関する。
例えば、乗用車用等の空気入りタイヤでは、一般に、トレッド面にタイヤ周方向に連続してのびる主溝を設け、この主溝の溝容積を大とすることによってウエット性能を向上させ、ハイドロプレーニング等の発生速度をより高速域へと移行させている。
しかしながら、主溝の溝容積を大きく設定した場合には、ドライ路面を走行する際、この主溝と路面とがなす気柱管内を空気が通過することによって大きな気柱共鳴音が発生するなど、車内騒音及び車外騒音を増加させるという欠点がある。このように、ウエット性能とタイヤ騒音との間には相反する関係があり、双方をともに向上させたタイヤの出現が強く望まれている。
そこで本出願人は、特願2002−92009号において、広巾の主溝を、タイヤ赤道から所定距離を隔てた位置に形成するとともに、この広巾の主溝の両溝側縁を、横溝やサイピング等によって途切れることなくタイヤ周方向に直線状に連続させることを提案した。このタイヤでは、前記主溝を広巾とすることによりウエット性能を高める一方、その両溝側縁が直線状に連続しているため、気柱共鳴が励起されにくくなり、しかもタイヤ赤道から隔たるため接地圧が低く、気柱共鳴音が低く抑えられるなど、ノイズ性能を向上させる効果がある。
しかし、係るタイヤでは、広巾の主溝が非対称位置に設けられるため、接地バランスを損ねてドライ性能を低下させる恐れを招く。特に、雪路面での操縦安定性(雪上性能)を確保するためサイピングを形成した場合には、これによってパターン剛性が減ずるため、ドライ性能のさらなる低下が懸念される。
特開平5−330313号公報 特開2000−185526号公報
そこで本発明は、前述の広巾の主溝を含む3又は4本の主溝を具えるタイヤにおいて、該主溝によって区分されるブロック域の横剛性と前後剛性との大小をブロック域ごとに規制することを基本として、ドライ性能の低下を抑制しつつ、ウエット性能とノイズ性能とを向上させた空気入りタイヤを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド面に、タイヤ周方向に連続してのびる3本又は4本の主溝を具えた空気入りタイヤであって、
前記主溝は、溝巾がトレッド接地巾の4〜20%をなしかつ溝中心がタイヤ赤道からトレッド接地巾の5〜30%の距離をタイヤ軸方向一方の接地端側に隔てて位置する1本の広巾主溝と、溝巾が2.0mmより大かつ前記広巾主溝よりも小巾の狭巾主溝とからなり、
しかも前記広巾主溝の両溝側縁は、横溝、サイピング、スロットその他の切り込みによって途切れることなくタイヤ周方向に直線状に連続してのびるとともに、
接地面の1周平均のタイヤ周方向の前後剛性STと、タイヤ軸方向の横剛性SYとの比ST/SYを、0.9より大かつ1.1よりも小とし、
前記主溝が3本の場合において、前記トレッド面は、前記広巾主溝と一方の接地端との間の一方のショルダーブロック域、該広巾主溝と、それに他方の接地端側でタイヤ軸方向外側に隣り合う第1の狭巾主溝との間の第1のクラウンブロック域、前記第1の狭巾主溝と、それにタイヤ軸方向外側で隣り合う第2の狭巾主溝との間の第2のクラウンブロック域、並びに第2の狭巾主溝と他方の接地端との間の他方のショルダーブロック域からなり、
又前記主溝が4本の場合において、前記トレッド面は、前記広巾主溝と一方の接地端との間の一方のショルダーブロック域、該広巾主溝と、それに他方の接地端側でタイヤ軸方向外側に隣り合う第1の狭巾主溝との間の第1のクラウンブロック域、前記第1の狭巾主溝と、それにタイヤ軸方向外側で隣り合う第2の狭巾主溝との間の第2のクラウンブロック域、前記第2の狭巾主溝と、それにタイヤ軸方向外側で隣り合う第3の狭巾主溝との間の第3のクラウンブロック域、並びに第3の狭巾主溝と他方の接地端との間の他方のショルダーブロック域からなるとともに、
前記一方のショルダーブロック域および他方のショルダーブロック域では、横剛性SYsは前後剛性STsよりも大、
かつ主溝が3本の場合における前記第1のクラウンブロック域及び第2のクラウンブロック域、又は主溝が4本の場合における前記第2のクラウンブロック域では、横剛性SYcは前後剛性STcよりも小であることを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記広巾主溝は、その両側に、タイヤ周方向に連続してのびるタイヤ赤道側の内のリブ部分と、トレッド接地端側の外のリブ部分とが形成されるとともに、前記内、外のリブ部分は、広巾主溝とは反対の縁に、溝巾0.4〜2.0mmの細溝を具えることを特徴としている。
又請求項3の発明では、各ブロック域のブロックは、サイピングが形成されるとともに、このサイピングのエッジ及びブロックのエッジを含む横方向のエッジ成分長さLEは、 前記主溝が3本の場合では、他方のショルダーブロック域のエッジ成分長さLEs2、第2のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEc2、第1のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEc1とにおいて、LEs2>LEc2≧LEc1、
前記主溝が4本の場合では、他方のショルダーブロック域のエッジ成分長さLEs2、第3のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEc3、第2のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEc2、第1のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEs1とにおいて、LEs2>LEc3≧LEc2≧LEc1であることを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記横方向のエッジ成分長さLEは、
LEs2>LEc2>LEc1、
又は LEs2>LEc3>LEc2>LEc1
であることを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記主溝が3本の場合において、前記第1の狭巾主溝は、その溝中心がタイヤ赤道から他方の接地端側に、トレッド接地巾の1〜5%の距離を隔てることを特徴としている。
又請求項6の発明では、前記主溝が4本の場合において、前記第2の狭巾主溝は、その溝中心がタイヤ赤道から他方の接地端側に、トレッド接地巾の2〜15%の距離を隔てることを特徴としている。
ここで、前記「トレッド接地巾」とは、正規リムにリム組しかつ正規内圧を充填した正規内圧状態のタイヤに正規荷重を付加して平面に接地させたときの接地端間のタイヤ軸方向の巾を意味する。また前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。また前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" を意味するが、乗用車用タイヤの場合には180kPaとする。又前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"に0.88を乗じた荷重を意味する。
なお溝巾などタイヤの各部の寸法は、特に断りがない限り、無負荷の前記正規内圧状態にて測定した値であり、又溝巾については、トレッド面において溝中心と直角に測定している。
本発明は叙上の如く構成しているため、ドライ性能の低下を抑制しつつ、ウエット性能とノイズ性能とを両立して向上させることができる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤが乗用車用タイヤである場合のトレッド面を展開して示す展開図、図2は正規内圧状態におけるトレッド面の輪郭形状を略示する線図である。
図1、2において、空気入りタイヤ1は、トレッド面2に、タイヤ周方向に連続してのびる3〜4本の主溝3を具え、これにより、該トレッド面2に、前記主溝3によって区分される4〜5本のブロック域4からなる非対称パターンを形成している。本例では、タイヤ1は、車両装着時、タイヤ軸方向一方の接地端Eaの側(図1では左側)が車両外側、他方の接地端Ebの側が車両内側となるように装着される。
前記主溝3は、溝巾Wg1がトレッド接地巾TWの4〜20%をなす1本の広巾主溝3Aと、溝巾Wg2が2.0mmより大かつ前記広巾主溝3Aよりも小巾をなす残る2〜3本の狭巾主溝3Bとから構成される。この広巾主溝3A及び狭巾主溝3Bでは、各溝深さDg1、Dg2は、特に限定されないが、乗用車用タイヤの場合、6.0〜9.0mm、さらには6.5〜8.5mmの範囲に設定するのが好ましい。又主溝3のうちの少なくとも前記広巾主溝3A、本例では、全ての主溝3は、タイヤ周方向に沿って直線状にのびるストレート溝によって形成され、これによって、例えばジグザグ溝等に比して排水効率を高め、最小の溝巾でより大きな排水効果を確保している。
そして本発明では、最も巾広の前記広巾主溝3Aを、タイヤ赤道Coよりも一方の接地端Eaの側に変位して設けるとともに、この広巾主溝3Aの溝中心のタイヤ赤道Coからの距離Aを、前記トレッド接地巾TWの5〜30%の範囲に設定している。
これは、広巾主溝3Aを前記接地端Eaの側に配することにより、旋回時に接地性が強く要求される車両外側のトレッド半部分において排水効果を高めうるからであり、その結果、ウエット走行の安全性にとって最も重要な旋回時のハイドロプレーニング発生速度をより高速域に移行させる(旋回ハイドロプレーニング性能を高める)ことができるなど、ウエット性能をより効果的に向上できる。
従って、前記距離Aがトレッド接地巾TWの5%未満、及び30%を越えると、広巾主溝3Aが有効に機能せず、車両外側のトレッド半部分におけるウエット走行時の接地性を充分に高めることができなくなるなど、旋回ハイドロプレーニング性能の向上効果が充分に期待できなくなる。しかも、距離Aが前記5%未満では、直進走行時における広巾主溝3Aでの接地圧が高まる結果、この広巾主溝3Aからの気柱共鳴音が大となってノイズ性能の向上効果を充分に得るのが難しくなり、又距離Aが前記30%を超えると、接地端Eaの側に広巾主溝3Aが過度に近づくため、旋回時の剛性感が得られ難く、ドライ走行時の旋回性を損ねる傾向を招く。従って、前記距離Aは、トレッド接地巾TWの10〜27%、さらには15〜25%の範囲とするのが好ましい。
又広巾主溝3Aの前記溝巾Wg1がトレッド接地巾TWの4%未満では、広巾主溝3A自体の排水効果が不十分となって、旋回ハイドロプレーニング性能の向上効果が充分に発揮されず、逆に20%を越えると、パターン剛性及び剛性バランスが悪化し、操縦安定性を損ねる傾向となる。従って溝巾Wg1は、トレッド接地巾TWの6〜15%、さらには8〜12%の範囲が好ましい。
次に、前記主溝3を3本とした第1実施形態(図1)の場合、及び前記主溝3を4本とした第2実施形態(図8)の場合を例にとり、順を追って説明する。
詳しくは、第1実施形態における前記主溝3は、前記広巾主溝3Aと、該広巾主溝3Aに他方の接地端Ebの側で隣り合う第1の狭巾主溝3B1と、該第1の狭巾主溝3B1にさらにタイヤ軸方向外側で隣り合う第2の狭巾主溝3B2とから形成される。そしてこれにより、トレッド面2を、前記広巾主溝3Aと一方の接地端Eaとの間の一方のショルダーブロック域4s1、前記広巾主溝3Aと第1の狭巾主溝3B1との間の第1のクラウンブロック域4c1、前記第1の狭巾主溝3B1と第2の狭巾主溝3B2との間の第2のクラウンブロック域4c2、並びに前記第2の狭巾主溝3B2と他方の接地端Ebとの間の他方のショルダーブロック域4s2との4本のブロック域4に区分している。
なお前記「ブロック域4」とは、前記主溝3、この主溝3に交わる向きの横溝、及びサイピング等のパターン溝によって区分されるブロックB0を具える領域を意味する。
又前記広巾主溝3Aでは、その両溝側縁Ge、Geが、横溝、サイピング、スロットその他の切り込みによって途切れることなくタイヤ周方向に直線状に連続して延在している。このような溝側縁Geは、図3に拡大して示すように、広巾主溝3Aの両側に、タイヤ周方向に途切れることなく連続してのびるタイヤ赤道側の内のリブ部分5iと、接地端Eaの側の外のリブ部分5oとを夫々隣設することにより形成できる。
なお前記内、外のリブ部分5i、5oにおける、前記広巾主溝3Aとは反対側の縁は、溝巾Wgを溝巾0.4〜2.0mmとした直線状の細溝6(サイピングを含む)によって区画される。この細溝6では、その溝深さDg3は特に制限されないが、広巾主溝3Aの溝深さDg1の10〜85%、より好ましくは15〜60%程度とするのが望ましく、85%を超えると、リブ部分5i、5oのリブ剛性を低下させやすく好ましくない。
このように、本実施形態では、前記一方のショルダーブロック域4s1は、タイヤ周方向の前記細溝6により、ショルダーブロックBsの列からなりかつ接地端Eaに沿う主部7と、前記広巾主溝3Aに沿う外のリブ部分5oとに区分される。また前記第1のクラウンブロック域4c1は、前記細溝6により、前記広巾主溝3Aに沿う内のリブ部分5iと、センタブロックBcの列からなりかつ第1の狭巾主溝3B1に沿う主部7とに区分される。ここで、前記内、外のリブ部分5i、5oは、タイヤ周方向に途切れることなく連続してのびるならば、前記溝側縁Geで開口することなくこのリブ部分5i、5oの内部で一端が途切れるクローズタイプの横溝、サイピング等を形成しても良く、本例では、内のリブ部分5iにクローズタイプのサイピングを形成した場合を例示している。
発明者らの実験の結果、図4(A)に示すように、広巾主溝3Aの少なくとも一方側に、横溝aで区画されたブロックbの列を設けた場合、走行時の路面との接地/非接地の繰り返しによって、ブロックbが振動するとともに横溝aのポンピングが発生し、このブロックbの振動及びポンピングが広巾主溝3A内を通過する空気を加振せしめ、該広巾主溝3A内での気柱共鳴を励起するとの知見を得た。また図4(B)に示すように、広巾主溝3Aの少なくとも一方側に、サイピングdよって周方向に途切れる非連続のリブ部分eを設ける場合、或いはリブ部分e自体が周方向に連続する場合にも、広巾主溝3Aの溝側縁Geがスロットcやその他の切り込みfによって直線状に連続しないときには、図4(A)のものに比べれてやや改善されるものの、リブ部分eの振動、及びサイピングd、スロットや切り込みf等による空気流の乱れ等によって、気柱共鳴が励起される傾向があり、ノイズ性能の悪化は免れ得ない。
これに対して、本発明では、広巾主溝3Aの両側に、タイヤ周方向に連続してのびる剛性の高いリブ部分5i、5oを設けるとともに、溝側縁Geを途切れることなく周方向に直線状に連続して形成している。これにより、走行時におけるリブ部分5i、5oの振動を抑え、かつ空気流の乱れの起点を排除している。従って、広巾主溝3Aにより溝容積を大きく確保してウエット性能の向上を図った場合にも、この広巾主溝3Aに気柱共鳴が発生するのを効果的に抑制することができ、通過騒音をより小さいレベルに抑えうる。なお前記広巾主溝3Aが、タイヤ赤道Coから前記距離Aを隔たった位置に配されるため、接地圧が減少するなどリブ部分5i、5oの変形、振動を減じるのに役立ち、このことも気柱共鳴の抑制に貢献している。
なお本例では、前記細溝6を直線状とし、内外のリブ部分5i、5oのリブ巾Wi、Wo(図3に示す)を一定とした場合を例示しているが、要求により、細溝6をジグザグ状に形成することもできる。また前記リブ巾Wi、Woは、特に限定されないが、前記トレッド接地巾TWの2〜6%、さらには4〜6%の範囲とするのが好ましく、2%未満では、リブ剛性が減じるため、リブ部分5i、5oが振動傾向となって、気柱共鳴抑制効果の低下を招く。逆に6%を超えると、リブ剛性が過大となって、エンベロープ効果や乗り心地などを損ねやすく、又低周波数のノイズ性能に悪影響を及ぼしやすくなるなど好ましくない。
またさらに好ましくは、外のリブ部分5oのリブ巾Woを、内のリブ部分5iのリブ巾Wiよりも大とするのが良い。この場合、旋回時に大きな接地圧が作用する接地端Eaの側(車両外側)のリブ巾Woが大となる結果、耐摩耗性や旋回走行時のグリップ力などの低下を招くことがなく、操縦安定性が悪化するのをより効果的に防止しうる。特に好ましくは、前記リブ巾の比(Wo/Wi)を、1.05〜1.40、さらには1.1〜1.3とするのが良い。なお細溝6がジグザグ状の場合には、リブ巾Wi、Woは、ジグザグによるリブ巾の最大値と最小値との平均値とする。
また本例では、図5に示すように、広巾主溝3Aの、接地端Eaの側の溝壁10の傾斜角度θ1を、タイヤ赤道Coの側の溝壁11の傾斜角度θ2よりも大としている。このような溝壁の傾斜は、旋回時の接地圧の多くを負担する外のリブ部分5oの剛性を、内のリブ部分5iに対して相対的に高める結果、操縦安定性の向上、及び外のリブ部分5oの側の耐摩耗性を高めるのに役立つ。なお前記傾斜角度θ1、θ2は、トレッド面2の法線Nに対する傾斜角度であって、本例ではθ1を12゜、θ2を10゜に設定したものを例示する。特に限定されないが、前記溝壁の傾斜角度の差(θ1−θ2)が大きすぎてもリブの剛性バランスを損ねやすくなるため、前記差を2〜5゜程度とするのが望ましい。
次に、前記第1の狭巾主溝3B1は、図1の如くタイヤ赤道近傍、本例では、トレッド接地巾TWの1〜5%の距離Bを、タイヤ赤道Coから他方の接地端Ebの側に隔てた位置に溝中心を有して形成される。この第1の狭巾主溝3B1は、直進時に接地圧が高くなるタイヤ赤道付近において排水効果を高めるのに役立つ。前記距離Bがトレッド接地巾TWの5%を越えると、タイヤ赤道付近での排水効果が減じ、直進走行におけるウエット性を損ねる傾向となり、又1%よりも小、或いはタイヤ赤道Coよりも接地端Eaの側に変位する場合には、前記第1のクラウンブロック域4c1の剛性が過小となってしまう。
又前記第2の狭巾主溝3B2は、その溝中心のタイヤ赤道Coからの距離Cを、前記距離Aの80〜120%の範囲とした、前記広巾主溝3Aと略対称位置に形成している。これにより、直進走行における排水性を、トレッド面2全体に亘ってバランス化し、直進走行におけるウエット性を確保している。そのためには、第2の狭巾主溝3B2の溝巾Wg2bを、第1の狭巾主溝3B1の溝巾Wg2aに比して大、さらには溝巾Wg2aの1.1〜1.5倍とするのが好ましい。なお前記溝巾Wg2a、Wg2bが、夫々前記トレッド接地巾TWの2〜7%の範囲であるのがさらに好ましい。
次に、前記タイヤ1では、前述の如く、1本の広巾主溝3Aが車両外側に変位して配された非対称パターンをなすため接地バランスを損ねてドライ性能を低下させる傾向を招く。そこで、本発明のタイヤでは、ドライ性能を向上させるために、
(1) 接地面の1周平均のタイヤ周方向の前後剛性STと、タイヤ軸方向の横剛性SYとの比ST/SYを、0.9より大かつ1.1よりも小とするとともに、
(2) 前記一方、他方のショルダーブロック域4s1、4s2において、夫々、横剛性SYsを前後剛性STsよりも大、かつ前記第1、第2のクラウンブロック域4c1、4c2において、夫々、横剛性SYcを前後剛性STcよりも小に設定している。
ここで、タイヤにおいては、直進時の安定性を確保するため、直進時の接地圧が高くなるトレッド中央側の周方向剛性を高める必要があり、そのため、前記クラウンブロック域4c1、4c2において、夫々、各ブロック域の前後剛性STcを各ブロック域の横剛性SYcよりも大(STc>SYc)に設定している。又旋回時の安定性のためには、旋回時の接地圧が高くなるトレッドショルダ側の横剛性を高めて、コーナリングパワーを高く確保することが必要である。そのために、前記ショルダーブロック域4s1、4s2において、夫々、各ブロック域の横剛性SYsを各ブロック域の前後剛性STsよりも大(SYs>STs)に設定している。これにより、ドライ路面における、直進、旋回双方の操縦安定性(ドライ性能)を向上することができるのである。
このとき、トレッド面2全体の剛性のバランスを維持するために、接地面の前記前後剛性STと横剛性SYとの比ST/SYを、0.9より大かつ1.1よりも小の範囲に設定することが必要であり、前記範囲を外れると、剛性バランスが損なわれ、前記ドライ性能を向上することができなくなる。
なおクラウンブロック域4c1、4c2における剛性比SYc/STcは、0.65以上、又ショルダーブロック域4s1、4s2における剛性比STs/SYsは、0.65以上であるのが好ましく、夫々0.65より小となると、剛性差が過大となってドライ性能及び摩耗性能に悪影響を及ぼす傾向となる。
又前記「前後剛性ST」は、図6(A)に示すように、正規リムにリム組しかつ正規内圧を充填した正規内圧状態のタイヤに、正規荷重を付加して平坦路面に接地させ、この接地状態において、平坦路面を前後方向に相対移動させたときの前後力Fxと移動量Xとの比Fx/Xとして求められる。このとき、前記比Fx/Xを、タイヤ1周に亘る複数の測定位置で測定し、その平均値をもって「前後剛性ST」と定義する。なお前記測定位置は、接地長J以下の周方向ピッチで設定する。
又前記「横剛性SY」は、図6(B)に示すように、前記と同様の接地状態において、平坦路面を横方向(タイヤ軸方向)に相対移動させたときの横力Fyと移動量Yとの比Fy/Yとして求めるのであるが、このとき、前記比Fy/Yを、タイヤ1周に亘る複数の測定位置で測定し、その平均値をもって「横剛性SY」と定義する。前記測定位置は、接地長J以下の周方向ピッチで設定する。
又前記ブロック域4の前後剛性、及び横剛性は、図7(A)、(B)に示すように、まず前記正規内圧状態のタイヤにおいて、測定対象となるブロック域4のみを、該ブロック域4の巾BWの平坦路面を用いて接地させる。なお接地荷重は、正規荷重に比BW/TWを掛けた値である。そして、この接地状態で、平坦路面を前後方向、及び横方向に相対移動させたときの前後力Fxと移動量Xとの比Fx/X、及び横力Fyと移動量Yとの比Fy/Yとして、前後剛性、及び横剛性を求める。なお前記比Fx/X、及び比Fy/Yは、タイヤ1周に亘る複数の測定位置で測定し、その平均値をもって前後剛性、及び横剛性と定義する。前記測定位置は、接地長J以下の周方向ピッチで設定する。
次に、各前記ブロック域4のブロックB0には、雪路面での操縦安定性(雪上性能)を確保するため、サイピング20が形成される。しかし、このサイピング20の形成数や長さを増やした場合には、パターン剛性が低下し、前記ドライ性能の向上効果が有効に発揮されなくなる恐れが生じる。
そこで、本例では、ドライ性能の低下を抑えながら雪上性能を高く確保するために、各ブロック域4におけるサイピング20のエッジ及びブロックB0のエッジを含む横方向のエッジ成分長さLEを以下の如く規制している。即ち、他方のショルダーブロック域4s2のエッジ成分長さをLEs2、第2のクラウンブロック域4c2のエッジ成分長さをLEc2、第1のクラウンブロック域4c1のエッジ成分長さをLEc1としたとき、各横方向のエッジ成分長さを
LEs2>LEc2≧LEc1
より好ましくは、
LEs2>LEc2>LEc1
に設定している。
このように、他方の接地端Ebから広巾主溝3Aまでの間で、横方向のエッジ成分長さLEを、車両内側から外側に向かって順次減じることにより、ドライ性能の低下を抑えることができる。これは、走行時の接地圧が大となって剛性が高く要求されるブロック域4ほど、横方向のエッジ成分長さLEを短くしてその剛性低下を低く抑え得るからである。なお前記横方向のエッジ成分長さLEのうちの最大と最小の比LEs2/LEc1は、1.5〜3.5、さらには2.0〜3.0であるのが好ましい。
なお前記「横方向のエッジ成分長さLE」は、ブロック域4内に配される全エッジ(サイピング20のエッジやブロックB0の外周をなすエッジを含む)に対し、このエッジをタイヤ軸方向線に投射したときの成分長さの総和として定義される。
次に、図8に、前記主溝3を4本とした第2実施形態の場合を説明する。
この第2実施形態では、前記主溝3は、前記広巾主溝3Aと、該広巾主溝3Aに他方の接地端Ebの側で隣り合う第1の狭巾主溝3B1と、該第1の狭巾主溝3B1にさらにタイヤ軸方向外側で隣り合う第2の狭巾主溝3B2と、該第2の狭巾主溝3B2にさらにタイヤ軸方向外側で隣り合う第3の狭巾主溝3B3とから形成される。そしてこれにより、トレッド面2を、前記広巾主溝3Aと一方の接地端Eaとの間の一方のショルダーブロック域4s1、前記広巾主溝3Aと第1の狭巾主溝3B1との間の第1のクラウンブロック域4c1、前記第1の狭巾主溝3B1と第2の狭巾主溝3B2との間の第2のクラウンブロック域4c2、前記第2の狭巾主溝3B2と第3の狭巾主溝3B3との間の第3のクラウンブロック域4c3、並びに前記第3の狭巾主溝3B3と他方の接地端Ebとの間の他方のショルダーブロック域4s2との5本のブロック域4に区分している。
ここで、第2実施形態が前記第1実施形態と相違する点は、一方、他方のショルダーブロック域4s1、4s2において、夫々、横剛性SYsを前後剛性STsよりも大に設定するとともに、第2のクラウンブロック域4c2において、横剛性SYcを前後剛性STcよりも小に設定することである。これによって、直進時の安定性を確保するとともに、コーナリングパワーを高め、ドライ路面における、直進、旋回双方の操縦安定性(ドライ性能)を向上できる。特にこのドライ性能向上の観点から、前記第1、第3のクラウンブロック域4c1、4c3においも、夫々、横剛性SYcを前後剛性STcよりも小に設定することが好ましい。
なお、本例では、前記第1の狭巾主溝3B1を、タイヤ赤道Coよりも一方の接地端Eaの側に変位して配するとともに、前記第2の狭巾主溝3B2を、タイヤ赤道Coよりも他方の接地端Ebの側に変位して配している。このとき、前記第2の狭巾主溝3B2の溝中心のタイヤ赤道Coからの距離Cは、トレッド接地巾の2〜15%、又前記第3の狭巾主溝3B3の溝中心のタイヤ赤道Coからの距離Dは、前記広巾主溝3Aの溝中心のタイヤ赤道Coからの距離Aの、80〜120%の範囲であるのが好ましく、これにより、直進走行における排水性を、トレッド面2全体に亘ってバランス化し、直進走行におけるウエット性を確保している。
又第3の狭巾主溝3B3の溝巾Wg2cを、第1、第2の狭巾主溝3B1、3B2の溝巾Wg2a、Wg2bに比して大、さらには溝巾Wg2a、Wg2bの1.1〜1.5倍とするのが好ましい。なお前記溝巾Wg2a、Wg2b、Wg2cは、夫々前記トレッド接地巾TWの2〜7%の範囲であるのがさらに好ましい。
又第2実施形態では、ドライ性能の低下を抑えながら雪上性能を高く確保するため、他方のショルダーブロック域4s2のエッジ成分長さをLEs2、第3のクラウンブロック域4c3のエッジ成分長さをLEc3、第2のクラウンブロック域4c2のエッジ成分長さをLEc2、第1のクラウンブロック域4c1のエッジ成分長さをLEc1としたとき、各横方向のエッジ成分長さを
LEs2>LEc3≧LEc2≧LEc1
より好ましくは、
LEs2>LEc3>LEc2>LEc1
に設定している。
このように、第1実施形態と同様、他方の接地端Ebから広巾主溝3Aまでの間で、横方向のエッジ成分長さLEを、車両内側から外側に向かって順次減じることにより、雪上性能を高く確保しながらドライ性能の低下を抑えることができる。なお前記横方向のエッジ成分長さLEのうちの最大と最小の比LEs2/LEc1は、1.5〜3.5、さらには2.0〜3.0であるのが好ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1、8の基本パターンを有しかつタイヤサイズが、175/65R14の乗用車用ラジアルタイヤを表2の仕様で試作し、ウエット性能、ドライ性能、雪上性能、ノイズ性能、コーナリングパワー(CP)を測定し比較した。なお溝巾などの表2以外の仕様は表1に記載した。
<ウエット性能>
半径100mのアスファルト路面に、水深5mm、長さ20mの水たまりを設けたコース上を、速度を段階的に増加させながら供試タイヤを装着した車両(排気量2000cc、リム6JJ、内圧220kPa)を進入させ、横加速度(横G)を計測し、50〜80km/hの速度における前輪の平均横Gを算出した(ラテラル・ハイドロプレーニングテスト)。結果は、比較例1を100とする指数で表示した。数値が大きい程良好である。
<ドライ性能>
上記車両にてタイヤテストコースのドライアスファルト路面上をテスト走行し、ハンドル応答性、剛性感、グリップ等に関する特性をドライバーの官能評価により比較例1を100とする指数で表示している。数値が大きいほど良好である。
<雪上性能>
上記車両にて、タイヤテストコースの氷雪路面上をテスト走行し、ハンドル応答性、剛性感、グリップ等に関する特性をドライバーの官能評価により比較例1を100とする指数で表示している。数値が大きいほど良好である。
<ノイズ性能>
上記車両を用い、乾燥アスファルト路面を時速50km/hで走行したときの騒音を、運転席右耳元に設置したマイクで計測し、比較例1の騒音db(A)の逆数を100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好である。
<コーナリングパワー>
室内試験器を用いて測定したコーナリングフォースからコーナリングパワーを求め、比較例1を100とした指数によって比較した。数値が大きいほどコーナリングパワーが高く、操縦安定性及び旋回性に優れている。
Figure 2005170147
Figure 2005170147
表の如く、実施例のタイヤは、比較例のタイヤと同様の優れたウエット性能及びノイズ性能を確保しながら、ドライ性能及び雪上性能を向上させうるのが確認できる。
本発明の一実施形態の空気入りタイヤのトレッド面を展開して示す展開図である。 正規内圧状態におけるトレッド面の輪郭形状を略示する線図である。 広巾主溝をリブ部分とともに拡大して示す平面図である。 (A)、(B)は、広巾主溝及びリブ部分による作用効果を説明する平面図である。 広巾主溝の溝壁を示す断面図である。 (A)、(B)は、接地面の前後剛性及び横剛性を説明する線図である。 (A)、(B)は、ブロック域における前後剛性及び横剛性を説明する線図である。 本発明の他のトレッド面を展開して示す展開図である。
符号の説明
2 トレッド面
3 主溝
3A 広巾主溝
3B 狭巾主溝
3B1 第1の狭巾主溝
3B2 第2の狭巾主溝
3B3 第3の狭巾主溝
4 ブロック域
4s1、4s2 ショルダーブロック域
4c1 第1のクラウンブロック域
4c2 第2のクラウンブロック域
4c3 第3のクラウンブロック域
5i 内のリブ部分
5o 外のリブ部分
6 細溝
20 サイピング
B ブロック
C タイヤ赤道
Ea 一方の接地端
Eb 他方の接地端
Ge 溝側縁

Claims (6)

  1. トレッド面に、タイヤ周方向に連続してのびる3本又は4本の主溝を具えた空気入りタイヤであって、
    前記主溝は、溝巾がトレッド接地巾の4〜20%をなしかつ溝中心がタイヤ赤道からトレッド接地巾の5〜30%の距離をタイヤ軸方向一方の接地端側に隔てて位置する1本の広巾主溝と、溝巾が2.0mmより大かつ前記広巾主溝よりも小巾の狭巾主溝とからなり、
    しかも前記広巾主溝の両溝側縁は、横溝、サイピング、スロットその他の切り込みによって途切れることなくタイヤ周方向に直線状に連続してのびるとともに、
    接地面の1周平均のタイヤ周方向の前後剛性STと、タイヤ軸方向の横剛性SYとの比ST/SYを、0.9より大かつ1.1よりも小とし、
    前記主溝が3本の場合において、前記トレッド面は、前記広巾主溝と一方の接地端との間の一方のショルダーブロック域、該広巾主溝と、それに他方の接地端側でタイヤ軸方向外側に隣り合う第1の狭巾主溝との間の第1のクラウンブロック域、前記第1の狭巾主溝と、それにタイヤ軸方向外側で隣り合う第2の狭巾主溝との間の第2のクラウンブロック域、並びに第2の狭巾主溝と他方の接地端との間の他方のショルダーブロック域からなり、
    又前記主溝が4本の場合において、前記トレッド面は、前記広巾主溝と一方の接地端との間の一方のショルダーブロック域、該広巾主溝と、それに他方の接地端側でタイヤ軸方向外側に隣り合う第1の狭巾主溝との間の第1のクラウンブロック域、前記第1の狭巾主溝と、それにタイヤ軸方向外側で隣り合う第2の狭巾主溝との間の第2のクラウンブロック域、前記第2の狭巾主溝と、それにタイヤ軸方向外側で隣り合う第3の狭巾主溝との間の第3のクラウンブロック域、並びに第3の狭巾主溝と他方の接地端との間の他方のショルダーブロック域からなるとともに、
    前記一方のショルダーブロック域および他方のショルダーブロック域では、横剛性SYsは前後剛性STsよりも大、
    かつ主溝が3本の場合における前記第1のクラウンブロック域及び第2のクラウンブロック域、又は主溝が4本の場合における前記第2のクラウンブロック域では、横剛性SYcは前後剛性STcよりも小であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記広巾主溝は、その両側に、タイヤ周方向に連続してのびるタイヤ赤道側の内のリブ部分と、トレッド接地端側の外のリブ部分とが形成されるとともに、前記内、外のリブ部分は、広巾主溝とは反対の縁に、溝巾0.4〜2.0mmの細溝を具えることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 各ブロック域のブロックは、サイピングが形成されるとともに、このサイピングのエッジ及びブロックのエッジを含む横方向のエッジ成分長さLEは、
    前記主溝が3本の場合では、他方のショルダーブロック域のエッジ成分長さLEs2、第2のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEc2、第1のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEc1とにおいて、LEs2>LEc2≧LEc1、
    前記主溝が4本の場合では、他方のショルダーブロック域のエッジ成分長さLEs2、第3のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEc3、第2のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEc2、第1のクラウンブロック域のエッジ成分長さLEs1とにおいて、LEs2>LEc3≧LEc2≧LEc1であることを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記横方向のエッジ成分長さLEは、
    LEs2>LEc2>LEc1、
    又は LEs2>LEc3>LEc2>LEc1
    であることを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記主溝が3本の場合において、前記第1の狭巾主溝は、その溝中心がタイヤ赤道から他方の接地端側に、トレッド接地巾の1〜5%の距離を隔てることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記主溝が4本の場合において、前記第2の狭巾主溝は、その溝中心がタイヤ赤道から他方の接地端側に、トレッド接地巾の2〜15%の距離を隔てることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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