JP2005168085A - 電力供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の移動中に電力の授受を行なう。
【解決手段】 電力供給システムにおいて、電力を送電する車両のECUは、電力を受電する車両に対して無線で電力を送電するステップ(S140)を含むプログラムを実行する。電力を受電する車両のECUは、電力を送電する車両から送電された電力を受電すると(S240にてYES)、受電した電力を駆動用モータに供給し、駆動用モータを駆動するステップ(S250)を含むプログラムを実行する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電力供給システムに関し、特に、車両が電力を供給する電力供給システムに関する。
近年、環境問題対策の1つとして、モータからの駆動力により走行する、電気自動車、燃料電池車、ハイブリッド自動車などが注目されている。このような車両には、モータに供給する電力を蓄えるために、バッテリやキャパシタなどが搭載されている。しかしながら、バッテリやキャパシタの容量には限りがあるため、車両の走行中に電力が不足する場合が生じる。このような場合に、バッテリやキャパシタを充電するため、車両間で電力の授受を行なう技術が提案されている。
特開平11−285109号公報(特許文献1)は、車両間で電力の授受を行なうことができる無人搬送車を開示する。特許文献1に記載の無人搬送車は、バッテリを動力源として稼動する無人搬送車である。この無人搬送車は、搭載するバッテリと他の無人搬送車が搭載するバッテリ間とを機械的に接続するための接続装置と、接続装置とバッテリとの接続状態を切換えるスイッチとを含む。無人搬送車は、少なくとも2台以上接続した状態でスイッチを切換えて各バッテリ間の電気的接続を行ない、無人搬送車相互での充電を行なう。
この公報に記載された発明によると、無人搬送車間での充電が可能になることで、バッテリ切れの復旧作業や、充電ステーションと接続できない場所でのバッテリの充電を自動で行なうことができる。
特開平11−285109号公報
しかしながら、上記の公報に開示の無人搬送車においては、各バッテリを、接続装置を介して機械的に接続する。そのため、各無人搬送車に設けられた接続装置同士を正確に接続する必要がある。その結果、無人搬送車が移動しながら電力の授受を行なうには、同じスピードで移動しなければならない、あるいは停車していなければならないなど、さまざまな制約が課せられてしまうという問題点があった。
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両の移動中でも電力の授受を行なうことができる電力供給システムを提供することである。また、本発明の目的は、適切な時期に電力の送電および受電を行ない、不要な電力の送電および受電を抑制できる電力供給システムを提供することである。さらに、本発明の目的は、電力の授受に応じた料金を算出することができる電力供給システムを提供することである。
第1の発明に係る電力供給システムは、移動可能であり、電力を供給する車両と、車両外に位置し、車両から供給される電力を受電する受電装置とを有する。この電力受給システムにおいて、車両は、電力を無線で送電するための送電手段を含む。受電装置は、車両から送電された電力を受電するための手段を含む。
第1の発明によると、車両から受電装置へ、無線で電力を送電する。これにより、車両と受電装置とを機械的に接続することなく、電力を送電することができる。その結果、車両の移動中でも、電力の授受を行なうことができる電力供給システムを提供することができる。
第2の発明に係る電力供給システムにおいては、第1の発明の構成に加え、受電装置は、車両に搭載されている。受電装置を搭載した車両は、車両を走行させるための手段をさらに含む。
第2の発明によると、受電装置は車両に搭載されており、この車両は受電装置を搭載した状態で走行可能である。これにより、移動している車両に対して、電力を供給する車両から電力を送電(供給)することができる。
第3の発明に係る電力供給システムにおいては、第2の発明の構成に加え、受電装置を搭載した車両は、受電装置を搭載した車両を走行させる駆動力を発生するモータと、受電した電力をモータに供給するための手段とをさらに含む。
第3の発明によると、受電した電力は、受電装置を搭載した車両を走行させる駆動力を発生するモータに供給される。これにより、受電装置を搭載した車両は、他の車両から電力の供給を受け、受電した電力を用いてモータを駆動して走行することができる。
第4の発明に係る電力供給システムにおいては、第2の発明の構成に加え、受電装置を搭載した車両は、駆動力を発生するモータと、駆動力を発生するエンジンと、エンジンの暖機が終了した否かを判別するための手段と、エンジンの暖機が終了していないと判別された場合に、電力を受電するように、受電装置を制御するための手段と、受電した電力をモータに供給するための手段とをさらに含む。
第4の発明によると、受電装置を搭載した車両には、駆動力を発生するモータと、駆動力を発生するエンジンとが搭載されている。このエンジンの暖機が終了していない間(エンジン冷間時)にエンジンを始動すると、エミッションや燃費が悪化する。本発明においては、エンジンの暖機が終了していないと判別された場合には、受電した電力がモータに供給される。これにより、受電装置を搭載した車両は、エンジンの暖機が終了していない場合、すなわちエンジン冷間時には、エンジンを始動させることなく、受電した電力を用いてモータを駆動し、走行することができる。その結果、エンジンの始動に伴うエミッションや燃費の悪化を抑制しつつ、受電した電力を用いてモータを駆動して、車両を走行させることができる。
第5の発明に係る電力供給システムにおいては、第4の発明の構成に加え、受電装置を搭載した車両は、電力により駆動する補機と、受電した電力を補機に供給するための手段とをさらに含む。
第5の発明によると、受電した電力が、電力により駆動する補機に供給される。これにより、たとえばエンジンにより発電機を駆動し、発電機が発電した電力を補機に供給しなくても、受電した電力により補機を駆動させることができる。その結果、エンジンの始動に伴うエミッションや燃費の悪化を抑制しつつ、補機を駆動させることができる。
第6の発明に係る電力供給システムは、第1または2の発明の構成に加え、電力を供給する車両と受電装置との相対速度を検出するための手段をさらに含む。送電手段は、検出された相対速度が予め定められた速度よりも遅い場合に、電力を送電するための手段を含む。
第6の発明によると、電力を供給する車両と受電装置との相対速度が検出され、検出された相対速度が予め定められた速度よりも遅い場合に、送電手段から電力が送電される。これにより、電力を供給する車両と受電装置との相対速度が予め定められた速度よりも速い場合の送電が抑制される。その結果、送電による電力の損失を抑制することができる。
第7の発明に係る電力供給システムは、第1または2の発明の構成に加え、電力を供給する車両と受電装置との相対距離を検出するための手段をさらに含む。送電手段は、検出された相対距離が予め定められた距離よりも短い場合に、電力を送電するための手段を含む。
第7の発明によると、電力を供給する車両と受電装置との相対距離が検出され、送電手段は、検出された相対距離が予め定められた距離よりも短い場合に、電力を送電する。これにより、電力を供給する車両と受電装置との距離が予め定められた距離よりも長い場合の送電が抑制される。その結果、送電距離が長いことによる電力の損失を抑制することができる。
第8の発明に係る電力供給システムにおいては、第1または2の発明の構成に加え、車両は、電力を蓄電する蓄電機構と、車両に関する情報を検出するための車両情報検出手段と、蓄電機構の残存容量を検出するための手段と、検出された残存容量が、残存容量に関する定められた条件を満たした場合に、電力の送電および受電の少なくともいずれか一方を許可するための手段と、条件を、検出された情報に応じて変更するための変更手段とをさらに含む。
第8の発明によると、車両には、電力を蓄電する蓄電機構が搭載されている。この蓄電機構の残存容量が検出され、検出された残存容量が、残存容量に関する定められた条件を満たした場合に、電力の送電および受電の少なくともいずれか一方が許可される。これにより、たとえば蓄電機構の残存容量が十分であれば、電力の放電を許可したり受電を禁止したりすることができる。一方、蓄電機構の残存容量が不足していれば、電力の放電を禁止したり受電を許可したりすることができる。この条件(残存容量が十分か否か)は、車両に関する情報に応じて変更される。その結果、車両に関する情報に応じた適切な時期に電力の送電および受電を行ない、不要な電力の送電および受電を抑制できる電力供給システムを提供することができる。
第9の発明に係る電力供給システムにおいては、第8の発明の構成に加え、車両情報検出手段は、車両が走行している環境に関する情報を検出するための環境情報検出手段を含む。変更手段は、条件を、検出された環境に関する情報に応じて変更するための環境依存変更手段を含む。
第9の発明によると、環境情報検出手段により、たとえば、車両の位置(標高を含む)や、道路の渋滞情報など、車両の電力消費量に影響を与える環境に関する情報が検出される。環境依存変更手段により、環境に関する情報に応じて条件が変更される。これにより、蓄電機構の残存容量を、車両の電力消費量に影響を与える環境に関する情報に応じた適切な時期に電力の送電および受電を行ない、不要な電力の送電および受電を抑制することができる。
第10の発明に係る電力供給システムにおいては、第9の発明の構成に加え、環境情報検出手段は、車両の位置に関する情報を検出するための手段を含む。環境依存変更手段は、条件を、検出された位置に関する情報に応じて変更するための手段を含む。
第10の発明によると、車両の位置(標高を含む)に関する情報が検出され、検出された位置に関する情報に応じて、条件が変更される。これにより、たとえば、車両の位置の標高が高く、これから降坂路を走行する可能性があり、回生エネルギを蓄電機構に蓄える機会が多いと予想される場合には、蓄電機構の残存容量を減らすように条件を変更し、蓄電機構が回生エネルギを蓄えることができる量を多くすることができる。車両の位置の標高が低く、蓄電機構に蓄えられた電力の消費量が多いと予想される場合には、蓄電機構の残存容量を減らさないように条件を変更し、車両が必要とする電力を確保することができる。
第11の発明に係る電力供給システムにおいては、第9の発明の構成に加え、環境情報検出手段は、道路渋滞に関する情報を検出するための手段を含む。環境依存変更手段は、条件を、検出された道路渋滞に関する情報に応じて変更するための手段を含む。
第11の発明によると、道路渋滞に関する情報が検出され、検出された道路渋滞に関する情報に応じて、条件が変更される。これにより、たとえば道路が渋滞しており、回生エネルギを蓄電機構に蓄える機会が少ないと予想される場合には、蓄電機構の残存容量を減らさないように条件を変更し、車両が必要とする電力を確保することができる。
第12の発明に係る電力供給システムにおいては、第9の発明の構成に加え、環境情報検出手段は、車両と、車両がエネルギを補給可能な補給地との距離に関する情報を検出するための手段を含む。環境依存変更手段は、条件を、検出された距離に関する情報に応じて変更するための手段を含む。
第12の発明によると、車両と、車両がエネルギを補給可能な補給地との距離に関する情報を検出され、検出された距離に関する情報に応じて、条件が変更される。これにより、たとえば、車両と、車両が、電力や燃料などのエネルギを補給可能な補給地との距離が長く、車両が消費する電力が多いと予想される場合などに、蓄電機構の残存容量を減らさないように条件を変更して、車両が必要とする電力を確保することができる。
第13の発明に係る電力供給システムにおいては、第8の発明の構成に加え、車両情報検出手段は、蓄電機構に関する情報を検出するための手段を含む。変更手段は、条件を、検出された蓄電機構に関する情報に応じて変更するための手段を含む。
第13の発明によると、蓄電機構に関する情報を検出され、検出された蓄電機構に関する情報に応じて、条件が変更される。これにより、たとえば、蓄電機構の温度が低く、蓄電機構の充電効率や寿命に悪影響を与える心配がない場合などに、蓄電機構の残存容量を増やす(蓄電機構の負荷を増やす)ように条件を変更して、蓄電機構の作動領域を広げてより多くの電力を蓄電機構に蓄えることができる。
第14の発明に係る電力供給システムにおいては、第8の発明の構成に加え、車両情報検出手段は、車両の走行状態に関する情報を検出するための手段を含む。変更手段は、条件を、検出された走行状態に関する情報に応じて変更するための手段を含む。
第14の発明によると、走行状態に関する情報を検出し、検出された走行状態に関する情報に応じて、条件が変更される。これにより、たとえば、車両には駆動力を発生するモータが搭載されており、モータが高負荷で駆動している場合など、車両が消費する電力が多い場合には、蓄電機構の残存容量を増やすように条件を変更して、車両が必要とする電力を確保することができる。
第15の発明に係る電力供給システムは、第1ないし14のいずれかの発明の構成に加え、送電された電力および受電された電力の少なくともいずれか一方に基づいて、料金を算出するための手段をさらに含む。
第15の発明によると、送電された電力および受電された電力の少なくともいずれか一方に基づいて、料金が算出される。これにより、電力の授受に応じた料金を算出することができる電力供給システムを提供することができる。
第16の発明に係る車両は、第1ないし15のいずれかの発明に係る電力供給システムに用いられる、電力を送電する車両である。
第16の発明によると、車両の移動中でも電力の授受を行なうことができる電力供給システムに用いられる、電力を送電する車両を提供することができる。
第17の発明に係る車両は、第1ないし15のいずれかの発明に係る電力供給システムに用いられる、受電装置を搭載した車両である。
第17発明によると、車両の移動中でも電力の授受を行なうことができる電力供給システムに用いられる、受電装置を搭載した車両を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1ないし図3を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る電力供給システムについて説明する。図1に示すように、電力供給システムは、電力を送電する(電力を供給する)車両100と、電力を受電する(電力の供給を受ける)車両102と、車両100と、車両102との情報の通信を管理する情報管理センタ200とを含む。なお、車両102の代わりに、インフラストラクチャ(以下、インフラと略す)として配備された受電ステーションなどの設備に対して、車両100から電力を送電するように構成してもよい。また、本実施の形態においては、2台の車両間において電力を授受するが、電力を授受する車両の数はこれに限定されず、複数の車両から電力の供給を受けたり、複数の車両に電力を供給したり、任意の台数の車両を経由して、車両間で電力を授受するように構成してもよい。
車両100は、車両100に搭載されたバッテリの電力および回生エネルギとして発電された電力の少なくともいずれか一方の電力を、車両102に対して無線で送電する。車両100は、車両100に関する情報を情報管理センタ200に送信するとともに、車両102に関する情報を、情報管理センタ200から受信する。車両102は、車両100から無線で送電された電力を受電する。車両102は、車両102に関する情報を情報管理センタ200に送信するとともに、車両100に関する情報を、情報管理センタ200から受信する。
なお、電力を無線で授受するには、たとえば、送電側に設けられたコイルに電力を供給して磁束を発生させ、受電側に設けられたコイルに磁束を通過させ、電磁誘導により電力を授受してもよい。また、送電側で電力をマイクロ波やレーザなどに変換し、受電側で、受信したマイクロ波やレーザを電力に変換することにより、電力を授受してもよい。電力を無線で授受する方法は、その他、公知技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。
情報管理センタ200は、たとえば自動車メーカ、自動車部品メーカ、電力会社およびそれらより委託を受けた管理会社などにより運営される。情報管理センタ200は、車両の情報を管理するとともに、電力を送電する車両および電力を受電する車両を決定する。電力を送電する車両および電力を受電する車両が決定されると、情報管理センタ200は、その結果を各車両に対して配信する。電力を送電する車両および電力を受電する車両は、たとえば、予め登録された会員が保有する車両の中から決定される。なお、情報管理センタ200が情報を管理する対象となる車両は、これに限らない。また、本実施の形態においては、情報管理センタ200は、2台の車両の情報を管理しているが、2台以上の複数の車両の情報を管理してもよい。このように、電力を送電する車両となり得る車両および電力を受電する車両となり得る車両が、それぞれ複数存在する場合は、それらの中から相対距離が最も短くなる車両の組合せなど、予め定められた条件に基づいて、電力を送電する車両と、その車両から送電された電力を受電する車両の組合せを決定するようにしてもよい。この場合、電力を送電する車両と、電力を受電する車両との組合せは何組であってもよい。
図2を参照して、車両100および車両102についてさらに説明する。車両100および車両102は、モータの駆動力により走行する電気自動車である。なお、電気自動車の代わりに、エンジンとモータとを搭載したハイブリッド自動車や、燃料電池を搭載した燃料電池車であってもよい。
車両100は、PCU(Power Control Unit)300と、バッテリ400と、駆動用モータ500と、それらの全てに接続されたECU(Electronic Control Unit)600と、送電部700と、送受信部800とを含む。
PCU300は、バッテリ400から供給された直流電力を、交流電力に変換し、駆動用モータ500に供給する。車両100の回生制動時には、駆動用モータ500が発電した交流電力を、直流電力に変換し、バッテリ400に蓄電させる。なお、バッテリ400から供給された電力の電圧値を昇圧したり、駆動用モータ500が発電した電力の電圧値を降圧してもよい。バッテリ400は、複数のバッテリセルを一体化したバッテリモジュールを、さらに複数直列に接続して構成された組電池である。なお、バッテリ400の代わりに、キャパシタ(コンデンサ)を用いてもよい。
駆動用モータ500は、三相交流モータである。駆動用モータ500は、バッテリ400に蓄えられた電力により駆動し、車両100を走行させる。車両100の回生制動時には、車輪(図示せず)により駆動用モータ500が駆動され、駆動用モータ500が発電機として作動する。これにより駆動用モータ500は、制動エネルギを電力に変換する回生ブレーキとして作用する。駆動用モータ500により発電された電力は、PCU300を介してバッテリ400に蓄えられる。
ECU600は、車両の運転状態や、アクセル開度、アクセル開度の変化率、シフトポジション、バッテリ400のSOC(State of Charge)、メモリ(図示せず)に保存されたマップおよびプログラムなどに基づいて演算処理を行なう。これにより、ECU600は、車両が所望の運転状態となるように、車両に搭載された機器類を制御することになる。ECU600には、バッテリ400の充放電電圧値を検出する電圧計610と、充放電電流値を検出する電流計612と、バッテリ温度TBを検出するバッテリ温度センサ614とが接続されている。ECU600は、電圧計610が検出した充放電電圧値と電流計612が検出した充放電電流値より、バッテリ400の充放電電力値を算出するとともに、充放電電流値を積算して、バッテリ400のSOCを算出する。
送電部700は、バッテリ400に蓄えられた電力を、無線により車両102へ送電する。電量を無線により送電する方法は、公知技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。送受信部800は、車両100に関する情報を、情報管理センタ200に送信するとともに、情報管理センタ200が送信した信号を受信する。
車両102は、PCU302と、バッテリ402と、駆動用モータ502と、それらの全てに接続されたECU602と、受電部702と、送受信部802とを含む。PCU302と、バッテリ402と、駆動用モータ502と、ECU602と、送受信部802とは、それぞれ、車両100におけるPCU300と、バッテリ400と、駆動用モータ500と、ECU600と、送受信部800とに対応している。電圧計611と、電流計613と、バッテリ温度センサ615とは、それぞれ、車両100における電圧計610と、電流計612と、バッテリ温度センサ614とに対応している。したがって、それらについては、ここではその詳細な説明は繰返さず、異なる点のみ説明する。
受電部702は、車両100の送電部700より送電された電力を受電する。受電された電力は、PCU302により直流電力から交流電力に変換され、駆動用モータ502に供給される。駆動用モータ502に供給されない場合は、バッテリ402に蓄えられる。
図3を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムに用いられる各車両のECUが実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU600は、バッテリ400のSOCを算出する。なお、SOCは、この処理の実行中は常に算出され、更新される。S110にて、ECU600は、バッテリ400のSOCがしきい値Aよりも大きいか否かを判別する。バッテリ400のSOCがしきい値Aよりも大きい場合(S110にてYES)、処理はS120に移される。そうでない場合(S110にてNO)、この処理は終了する。
S120にて、ECU600は、情報管理センタ200に対して、送受信部800から送電要求信号を送信する。S130にて、ECU600は、情報管理センタ200により、電力を受電する(電力の供給を受ける)車両が決定されたか否かを判別する。この判別は、情報管理センタ200が送信した信号を受信したか否かにより行なわれる。電力を受電する車両が決定した場合(S130にてYES)、処理はS140に移される。そうでない場合(S130にてNO)、処理はS130に戻される。
S140にて、ECU600は、電力を送電する車両に対して、送電部700から電力を送電する。S150にて、ECU600は、バッテリ400のSOCがしきい値Aよりも小さくなったか否かを判別する。バッテリ400のSOCがしきい値Aよりも小さくなった場合(S150にてYES)、処理はS170に移される。そうでない場合(S150にてNO)、処理は、S160に移される。
S160にて、ECU600は、電力を受電する車両から送信され、情報管理センタ200経由して送られた送電停止信号を受信したか否かを判別する。送電停止信号を受信した場合、処理はS170に移される。そうでない場合、処理はS140に戻される。S170にて、ECU600は、電力の送電を停止する。
S200にて、ECU602は、バッテリ402のSOCを算出する。なお、SOCは、この処理の実行中は常に算出され、更新される。S210にて、ECU602は、バッテリ402のSOCがしきい値Bよりも小さいか否かを判別する。バッテリ402のSOCがしきい値Bよりも小さい場合(S210にてYES)、処理はS220に移される。そうでない場合(S210にてNO)、この処理は終了する。
S220にて、ECU602は、情報管理センタ200に、送受信部802を用いて受電要求信号を送信する。S230にて、ECU602は、情報管理センタ200により、電力を送電する(電力を供給する)車両が決定されたか否かを判別する。この判別は、情報管理センタ200が送信した信号を受信したか否かを受信したか否かにより行なわれる。電力を送電する車両が決定した場合(S230にてYES)、処理はS240に移される。そうでない場合(S230にてNO)、処理はS230に戻される。
S240にて、ECU602は、電力を受電したか否かを判別する。電力を受電した場合(S240にてYES)、処理はS250に移される。そうでない場合(S240にてNO)、処理はS240に戻される。S250にて、ECU602は、受電した電力を駆動用モータ502に供給して駆動用モータ502を駆動させ、車両102を走行させる。なお、受電した電力をバッテリ402に蓄えてもよい。
S260にて、ECU602は、バッテリ402のSOCがしきい値Bよりも大きくなったか否かを判別する。バッテリ402のSOCがしきい値Bよりも大きくなった場合(S260にてYES)、処理はS270に移される。そうでない場合(S260にてNO)、処理はS280に移される。S270にて、ECU602は、情報管理センタ200に対して、送受信部802から送電停止信号を送信する。
S280にて、ECU602は、電力を受電している(電力が送電されている)か否かを判別する。電力を受電している場合(S280にてYES)、処理はS250に戻される。そうでない場合(S280にてNO)、処理はS290に移される。S290にて、ECU602は、電力の受電を停止する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
運転者によりスタートスイッチ(図示せず)がオン操作され、車両100のシステムが起動すると、バッテリ400のSOCが算出され(S100)、算出されたSOCがしきい値Aよりも大きいか否かが判別される(S110)。バッテリ400のSOCがしきい値Aよりも大きい場合(S110にてYES)、車両100は電力を送電できる状態であると判別され、情報管理センタ200に対して、送電要求信号が送信される(S120)。バッテリ400のSOCがしきい値Aよりも小さい場合(S110にてNO)、車両100は電力を送電できる状態ではないと判別され、車両100から電力は送電されない。これ以降の説明においては、バッテリ400のSOCがしきい値Aよりも大きい(S110にてYES)と想定する。
一方、車両102において、バッテリ402のSOCが算出され(S200)、算出されたSOCがしきい値Bよりも小さいか否かが判別される。バッテリ402のSOCがしきい値Bよりも小さい場合(S210にてYES)、車両102は電力を受電できる状態であると判別され、情報管理センタ200に対して、受電要求信号が送信される(S220)、バッテリ402のSOCがしきい値Bよりも大きい場合(S210にてNO)、車両102は電力を受電できる状態ではないと判別され、車両102は電力を受電しない。これ以降の説明においては、バッテリ402のSOCがしきい値Bよりも小さい(S210にてYES)と想定する。
情報管理センタ200は、送電要求信号を送信してきた車両を、電力を送電する(電力を供給する)車両に決定する。また、情報管理センタ200は、受電要求信号を送信してきた車両を、電力を受電する(電力の供給を受ける)車両に決定する。本実施の形態においては、車両100から送電要求信号が送信され、車両102から受電要求信号が送信されたため、車両100が電力を送電する車両に、車両102が電力を受電する車両に決定される。電力を送電する車両および電力を受電する車両が決定すると、情報管理センタ200から車両100に対して、車両102が車両100から送電される電力を受電する車両に決定されたことを伝える決定信号が送信される。同様に、情報管理センタ200から車両102に対して、車両100が車両102に電力を送電する車両に決定されたことを伝える決定信号が送信される。
車両100が、情報管理センタ200から送信された決定信号を受信すると(S130にてYES)、車両100から車両102に対して電力が送電される(S140)。一方、車両102が、情報管理センタ200から送信された決定信号を受信し(S230にてYES)、車両100から送電された電力を受電すると(S240にてYES)、駆動用モータ502が駆動させられる(S250)。これにより、車両102が駆動用モータ502からの駆動力により走行する。
車両100が電力を送電すると(S140)、バッテリ400のSOCがしきい値Aより小さくなったか否かが判別される(S150)。バッテリ400のSOCがしきい値Aより小さくなると(S150にてYES)、車両100は電力を送電できる状態ではなくなったと判別され、電力の送電が停止される(S170)。バッテリ400のSOCがしきい値Aよりも小さくなっていなければ(S150にてNO)、車両102より情報管理センタ200を介して送られた送電停止信号を受信したか否かが判別される(S160)。送電停止信号を受信すると(S160にてYES)、車両102は電力の供給を受ける必要がなくなったと判別され、車両100からの電力の送電が停止される(S170)。送電停止信号を受信していなければ(S160にてNO)、電力の送電が継続して行なわれる(S140)。
車両102が電力を受電し(S240にてYES)、受電した電力を駆動用モータ502に供給して走行すると(S250)、バッテリ402のSOCがしきい値Bより大きくなったか否かが判別される(S260)。バッテリ402のSOCがしきい値Bより大きくなった場合(S260にてYES)、電力の供給を受ける必要がなくなったと判別されて、車両100から情報管理センタ200を介して送電停止信号が送信され(S270)、電力の受電が停止される(S290)。バッテリ402のSOCがしきい値Bよりも大きくなっていなければ(S260にてNO)、電力を受電できているか否か(電力が送電されているか否か)が判別される(S280)。車両100から電力が送電されておらず、電力を受電できていない場合は(S280にてNO)、電力の受電を停止する(S290)。車両100から電力が送電されており、電力を受電できている場合(S280にてYES)、受電した電力を継続して駆動用モータ502に供給し、車両102を走行させる(S250)。
以上のように、本実施の形態に係る電力供給システムにおいては、無線で電力を送電し、電力を授受する。これにより、電力を供給する車両と電力の供給を受ける車両とを機械的に接続しなくても、電力の授受を行なうことができる。その結果、車両が移動中であっても、電力の授受を行なうことができる。また、電力を受電した車両は、受電した電力を用いて走行することができる。
なお、電力を供給する車両から、インフラとして配備され、送受電機能と蓄電機能とを備える設備(たとえば電柱や信号など)に、無線により電力を送電するようにしてもよい。また、回生エネルギとして発電された電力のみを送電するようにしてもよい。
<第2の実施の形態>
図4および図5を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る電力供給システムについて説明する。前述の第1の実施の形態において、電力を受電する車両(電力の供給を受ける車両)は、モータからの駆動力により走行していたが、本実施の形態においては、電力を受電する車両にはエンジンが搭載されている。この車両は、エンジンおよびモータの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行する。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図4を参照して、本実施の形態に係る電力システムにおいて電力を受電する車両102について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における車両102と同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
車両102は、エンジン900と、エンジン900に連結されたラジエータ902と、エンジン900を冷却する冷却水の水温を検出する水温センサ904とを含む。エンジン900の駆動軸は、最終的には車輪(図示せず)に接続されており、車両102はエンジン900からの駆動力により走行可能である。また、エンジン900には、発電機(オルタネータ)が連結されており、エンジン900からの駆動力により発電機を駆動させ、電力を発電させることができる。発電された電力は、バッテリ400に蓄えられる。
エンジン900は、ガソリンなどの燃料の燃焼により駆動するため、排気ガスを排出する。特に、エンジン900の暖機が終了していない場合(冷間時)には、燃料が十分に燃焼せず、エミッションおよび燃費が悪化する。このエンジン900は、ECU602によって制御される。エンジン900には、エンジンを冷却する冷却水が流通させられている。エンジン900を流通し、熱交換されて暖められた冷却水は、ラジエータ902において外気と熱交換され、冷却される。冷却水の温度は水温センサ904により検出され、ECU602に送信される。
ECU602は、車両の運転状態や、アクセル開度、アクセル開度の変化率、シフトポジション、バッテリ400のSOC、冷却水の水温、メモリ(図示せず)に保存されたマップおよびプログラムなどに基づいて、エンジン900および駆動用モータ502のうち少なくともいずれか一方からの駆動力により、車両102を走行させる。なお、エンジンおよびモータのうち少なくともいずれか一方からの駆動力により車両を走行させる方法については、公知技術を利用すればよいため、ここではそのさらなる説明は繰返さない。
図5を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を受電する車両102のECU602が実行するプログラムの制御構造について説明する。車両102のECU602は、前述の第1の実施の形態におけるプログラムに加えて、以下に説明するプログラムを実行する。
S300にて、ECU602は、駆動用モータ502から駆動力のみにより車両102を走行させる状態(以下、EV走行という)にあるか否かを判別する。この判別は、車速、アクセル開度、バッテリ402のSOC、運転者によるEV走行スイッチの操作などに基づいて行なわれる。EV走行状態である場合(S300にてYES)、処理はS302に移される。そうでない場合(S300にてNO)、この処理は終了する。
S302にて、ECU602は、冷却水の水温Tを検出する。S304にて、ECU602は、冷却水の水温Tが予め定められた水温T(1)よりも小さいか否かが判別される。冷却水の水温Tが予め定められた水温T(1)よりも小さいか否かが判別されることにより、エンジン900の暖気が終了したか(エンジン900が冷間時であるか否か)が判別される。冷却水の水温Tが予め定められた水温T(1)よりも小さい場合(S304にてYES)、エンジン900が冷間時であると判別され、処理はS306に移される。そうでない場合(S304にてNO)、エンジン900の暖気が終了したと判別され、この処理は終了する。
S306にて、ECU602は、情報管理センタ200に対して、送受信部802から受電要求信号を送信する。
S308にて、ECU602は、情報管理センタ200により、電力を送電する(電力を供給する)車両が決定されたか否かを判別する。電力を送電する車両が決定したか否かを判別するには、情報管理センタ200が送信した信号を受信したか否かにより判別する。電力を送電する車両が決定した場合(S308にてYES)、処理はS310に移される。そうでない場合(S308にてNO)、処理はS308に戻される。
S310にて、ECU602は、電力を受電したか否か(電力が送電されているか否か)を判別する。電力を受電した場合(S310にてYES)、処理はS312に移される。そうでない場合(S310にてNO)、処理はS310に戻される。S312にて、ECU602は、エンジン900を始動させずに、受電した電力を駆動用モータ502に供給して駆動用モータ502を駆動させ、車両102を走行させる。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
以下の説明においては、車両102はEV走行状態にあり、かつエンジン900が冷間時であると想定する。この場合、車両102がEV走行状態であるので(S300にてYES)、冷却水の水温Tが検出され(S302)、水温Tが予め定められた水温T(1)よりも小さいか否かが判別される(S304)。ここで、エンジン900が冷間時であり、水温Tは、予め定められた水温T(1)よりも小さいので(S304にてYES)、受電要求信号が、情報管理センタ200に対して送信される(S306)。
前述の第1の実施の形態と同様にして、車両102に電力を送電する車両が決定され、情報管理センタ200から車両102に対して送られた決定信号を受信し(S308にてYES)、送電された電力を受電すると(S240にてYES)、エンジン900を始動せずに、受電した電力が駆動用モータ502に供給され、駆動用モータ502が駆動させられる(S312)。これにより、車両102はモータ502からの駆動力により走行する。
以上のように、本実施の形態にかかる電力供給システムにおいては、エンジンの冷間時に電力を受電し、エンジンを始動せずに、受電した電力を用いて車両を走行させる。これにより、エンジン冷間時におけるエンジンの始動を抑制し、エンジンの始動に伴うエミッションや燃費の悪化を抑制しつつ、車両を走行させることができる。
<第3の実施の形態>
図6および図7を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。前述の第2の実施の形態において、電力を受電する車両は、エンジンの冷間時に電力を受電し、エンジンを始動せずに、受電した電力を用いて車両を走行させていたが、本実施の形態において、電力を受電する車両は、受電した電力を用いて補機を駆動させる。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図6を参照して、本実施の形態に係る電力システムにおいて電力を受電する車両102について説明する。なお、前述の第2の実施の形態における車両102と同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
車両102は、補機用PCU304と、補機用モータ504とを含む。補機用PCU304は、PCU302に対して並列に接続されている。補機用PCU304は、バッテリ400から供給された直流電力および受電部702が受電した電力(直流電力)を、交流電力に変換し、補機用モータ504に供給する。
補機用モータ504は、三相交流モータである。補機用モータ504は、バッテリ400に蓄えられた電力および受電部702が受電した電力により駆動する。補機用モータ504は、パワーステアリング、オイルポンプ、ウォータポンプおよびエアコンのコンプレッサなどに連結されている。
ECU602は、車両の運転状態や運転者の操作などに基づいて、補機用モータ504を駆動させるように、補機用PCU304を制御する。また、補機用PCU304を作動させる場合(補機を作動させる場合)は、必要に応じてエンジン900を始動させてオルタネータを駆動し、電力を発電させてバッテリ400を充電する。
なお、補機用PCU304をDC/DCコンバータとして構成し、バッテリ400から供給された電力および受電部702が受電した電力の電圧値を変圧するようにしてもよい。この場合、補機用PCU304により変圧された電力を、直流モータ、ヘッドランプ、シートヒータ、車室内ランプおよびオーディオ類などに供給するようにしてもよい。
図7を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を受電する車両102のECU602が実行するプログラムの制御構造について説明する。車両102のECU602は、前述の第2の実施の形態におけるプログラムに加えて、以下に説明するプログラム(S400ないしS410)を実行する。
S400にて、ECU602は、車両102がEV走行状態にあるか否かを判別する。EV走行状態である場合(S400にてYES)、処理はS402に移される。そうでない場合(S400にてNO)、この処理は終了する。
S402にて、ECU602は、補機を作動させるために、エンジン900を始動し、発電機を駆動させて電力を発電する必要があるか否かを判別する。なお、補機を作動させるためにエンジン900を始動させる必要があるか否かを判別するには、公知の技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。エンジン900を始動させる必要がある場合(S402にてYES)、処理はS404に移される。そうでない場合(S402にてNO)、この処理は終了する。
S404にて、ECU602は、情報管理センタ200に、送受信部802を用いて受電要求信号を送信する。
S406にて、ECU602は、情報管理センタ200により、電力を送電する(電力を供給する)車両が決定されたか否かを判別する。この判別は、情報管理センタ200が送信した信号を受信したか否かにより行なわれる。電力を送電する車両が決定した場合(S406にてYES)、処理はS408に移される。そうでない場合(S406にてNO)、処理はS406に戻される。
S408にて、ECU602は、電力を受電したか否かを判別する。電力を受電した場合(S408にてYES)、処理はS410に移される。そうでない場合(S408にてNO)、処理はS408に戻される。
S410にて、ECU602は、エンジン900を始動させずに、補機用PCU304を作動させて、受電した電力を補機用モータ504に供給する。供給された電力により補機用モータ504が駆動し、補機が作動(駆動)させられる。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
以下の説明においては、エンジン900を始動させておらず、車両102はEV走行状態にある(S400にてYES)と想定する。この場合、補機を駆動するために、エンジン900を始動させ、電力を発電する必要が生じると(S402にてYES)、受電要求信号が、情報管理センタ200に対して送信される(S404)。
前述の第1または2の実施の形態と同様にして、車両102に電力を送電する車両が決定され、情報管理センタ200から車両102に対して送られた決定信号を受信し(S406にてYES)、送電された電力を受電すると(S408にてYES)、エンジン900を始動せずに、補機用PCU304が作動させられて、受電した電力が補機用モータ504に供給される。供給された電力により補機用モータ504が駆動させられ、補機が駆動させられる。
以上のように、本実施の形態にかかる電力供給システムにおいては、EV走行状態では、エンジンを始動させずに、受電した電力を用いて補機を駆動させる。これにより、エンジン始動に伴うエミッションや燃費の悪化を抑制しつつ、補機を駆動させることができる。
<第4の実施の形態>
図8および図9を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態において、電力を送電する車両は、電力を受電する車両が決定された後、電力を送電する車両と電力を受電する車両との相対速度が予め定められた速度よりも遅い場合に、電力を送電する。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図8を参照して、本実施の形態に係る電力システムにおいて、電力を送電する車両100および電力を受電する車両102について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における車両100および車両102と同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
車両100は、車両100の車速を検出する車速センサ1000を含む。車速センサ1000により検出された車速は、ECU600を介して送受信部800から情報管理センタに送信される。同様に、車両102は、車両102の車速を検出する車速センサ1002を含む。車速センサ1002により検出された車速は、ECU602を介して送受信部802から情報管理センタに送信される。
図9を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における車両のECUが実行するプログラムと同一のステップには、同一の符号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S500にて、ECU600は、車速センサ1000により車両100の車速を検出する。S510にて、ECU600は、検出した車速を、送受信部800から情報管理センタに送信する。S520にて、ECU600は、情報管理センタ200から、車両100と車両102との相対車速Vを受信する。
S530にて、ECU600は、相対車速Vが、予め定められた車速V(1)よりも遅いか否かを判別する。相対車速Vが、予め定められた車速V(1)よりも遅い場合(S530にてYES)、処理はS140に移される。そうでない場合(S530にてNO)、この処理は終了する。
S540にて、ECU602は、車速センサ1002により車両102の車速を検出する。S550にて、ECU602は、検出した車速を、送受信部802から情報管理センタに送信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における動作と同じ動作については、ここではその説明は繰返さない。
前述の第1の実施の形態と同様にして、電力を受電する車両が決定され、車両100が、情報管理センタ200から送信された決定信号を受信すると(S130にてYES)、車速センサ1000により車両100の車速が検出され(S500)、検出された車速が情報管理センタ200に送信される(S510)。一方、電力を送電する車両が決定され、車両102が、情報管理センタ200から送信された決定信号を受信すると(S230にてYES)、車速センサ1002により車両102の車速が検出され(S540)、検出された車速が情報管理センタ200に送信される(S550)。
情報管理センタ200では、車両100および車両102から送信された車速に基づいて、車両100と車両102との相対車速Vが算出される。算出された相対車速Vは、情報管理センタ200から車両100に送信される。
車両100が相対車速Vを受信すると(S520)、相対車速Vが、予め定められた車速V(1)よりも遅いか否かが判別される。相対車速Vが、予め定められた車速V(1)よりも遅い場合(S530にてYES)、車両100から電力が送電される(S140)。相対車速Vが、予め定められた車速V(1)よりも大きい場合(S530にてNO)、電力は送電されない。
以上のように、本実施の形態においては、電力を送電する車両と電力を受電する車両との相対車速が、予め定められた車速よりも小さい場合に、電力の授受が行なわれる。電力は無線で送電されるため、電力を供給する車両と受電装置を搭載した車両との距離に比例して、送電による電力の損失が増加する傾向にある。したがって、電力を供給する車両と受電装置を搭載した車両との相対速度、すなわち、電力を供給する車両と受電装置を搭載した車両との距離の変化量に比例して、送電による電力の損失が増加する。本実施の形態においては、検出された相対速度が予め定められた速度よりも遅い場合に、電力の授受が行なわれる。これにより、送電による電力の損失を抑制することができる。
なお、電力を受電する車両の代わりに、インフラとして配備された設備などに電力を送電するようにしてもよい。この場合は、電力を送電する車両の車速が、予め定められた車速よりも遅い場合に、電力を送電するようにしてもよい。
<第5の実施の形態>
図10および図11を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、電力を送電する車両は、電力を受電する車両が決定された後、電力を送電する車両と電力を受電する車両との相対距離が予め定められた距離よりも短い場合に、電力を送電する。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図10を参照して、本実施の形態に係る電力システムにおいて、電力を送電する車両100および電力を受電する車両102について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における車両100および車両102と同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
車両100は、車両100の位置を検出するGPS(Global Positioning System)を搭載したカーナビゲーション装置(以下、カーナビという)1100を含む。カーナビ1100は、衛星が発射した時刻信号の電波の到達時間などから、車両100の位置を検出(算出)する。カーナビ1100には公知技術を利用すればよいため、ここではそのさらなる説明は繰返さない。カーナビ1100により検出された車両100の位置は、ECU600を介して送受信部800から情報管理センタ200に送信される。
同様に、車両102は、車両102の位置を検出するGPSを搭載したカーナビ1102を含む。カーナビ1102により検出された車両102の位置は、ECU602を介して送受信部802から情報管理センタ200に送信される。
図11を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における車両のECUが実行するプログラムと同一のステップには、同一の符号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S600にて、ECU600は、カーナビ1100により、車両100の位置を検出する。S610にて、ECU600は、検出した車両100の位置を、送受信部800から情報管理センタに送信する。S620にて、ECU600は、情報管理センタ200から、車両100と車両102との相対距離Dを受信する。
S630にて、ECU600は、相対距離Dが、予め定められた距離D(1)よりも短いか否かを判別する。相対距離Dが、予め定められた車速D(1)よりも短い場合(S630にてYES)、処理はS140に移される。そうでない場合(S630にてNO)、この処理は終了する。
S640にて、ECU602は、カーナビ1102により車両102の位置を検出する。S650にて、ECU602は、検出した位置を、送受信部802から情報管理センタに送信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における動作と同じ動作については、ここではその説明は繰返さない。
前述の第1の実施の形態と同様にして、電力を受電する車両が決定され、車両100が、情報管理センタ200から送信された決定信号を受信すると(S130にてYES)、カーナビ1100により車両100の位置が検出され(S600)、検出された位置が情報管理センタ200に送信される(S610)。一方、電力を送電する車両が決定され、車両102が、情報管理センタ200から送信された決定信号を受信すると(S230にてYES)、カーナビ1102により車両102の位置が検出され(S640)、検出された位置が情報管理センタ200に送信される(S650)。
情報管理センタ200では、車両100および車両102から送信された位置に基づいて、車両100と車両102との相対距離Dが算出される。算出された相対距離Dは、情報管理センタ200から車両100に送信される。
車両100が相対距離Dを受信すると(S620)、相対距離Dが、予め定められた距離D(1)よりも短いか否かが判別される。相対距離Dが、予め定められた距離D(1)よりも短い場合(S630にてYES)、車両100から電力が送電される(S140)。相対距離Dが、予め定められた距離D(1)よりも長い場合(S630にてNO)、電力は送電されない。
以上のように、本実施の形態においては、電力を送電する車両と電力を受電する車両との相対距離が、予め定められた距離よりも短い場合に、電力の授受が行なわれる。電力は無線で送電されるため、電力を供給する車両と受電装置を搭載した車両との距離に比例して、送電による電力の損失が増加する傾向にある。前述のように、本実施の形態においては、検出された相対距離速度が予め定められた距離よりも短い場合に、電力の授受が行なわれる。これにより、送電による電力の損失を抑制することができる。
なお、電力を受電する車両の代わりに、インフラとして配備された設備などに電力を送電するようにしてもよい。この場合は、電力を送電する車両と、電力を受電する設備との相対距離が、予め定められた距離よりも短い場合に、電力を送電するようにしてもよい。
<第6の実施の形態>
図12および図13を参照して、本発明の第6の実施の形態について説明する。前述の第1の実施の形態において、電力を送電する車両は、バッテリのSOCがしきい値よりも大きい場合に電力を送電していたが、本実施の形態においては、電力を送電する車両の環境に関する情報に応じて、そのしきい値を変更する。具体的には、出発地点と目標地点との標高差に応じて、そのしきい値の値を変更する。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図12を参照して、本実施の形態に係る電力システムにおいて、電力を送電する車両100について説明する。車両100は、車両100の位置を検出するGPSを搭載したカーナビ1200を含む。カーナビ1200には地図データが記憶されており、任意の位置の標高(海抜)を検出する。乗員が、カーナビ1200に目標地点(目的地)を入力すると、カーナビ1200は、出発地点(車両100の位置)と目標地点との標高差Hを算出する。
図13を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、車両100のECU600が実行するプログラムの制御構造について説明する。ECU600は、前述の第1の実施の形態において実行するプログラムに加えて、以下に説明するプログラムを実行する。
S700にて、ECU600は、出発地点と目標地点との標高差H(目標地点の標高−出発地点の標高)を算出する。S710にて、ECU600は、標高差Hが予め定められた標高差−H(1)よりも低いか否か、すなわち、目標地点の標高が、出発地点の標高と比べて、H(1)よりも低いか否かが判別される。目標地点の標高が、出発地点の標高と比べて、H(1)よりも低い場合(S710にてYES)、処理はS720に移される。そうでない場合(S710にてNO)、処理はS730に移される。S720にて、ECU600は、しきい値Aの値を低減する。
S730にて、ECU600は、標高差Hが予め定められた標高差H(2)よりも高いか否か、すなわち、目標地点の標高が、出発地点の標高と比べて、H(2)よりも高いか否かが判別される。目標地点の標高が、出発地点の標高と比べて、H(2)よりも高い場合(S730にてYES)、処理はS740に移される。そうでない場合(S730にてNO)、この処理は終了する。S740にて、ECU600は、しきい値Aの値を増加する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
乗員がカーナビ1200に目標地点を入力すると、出発地点(車両100の位置)と目標地点の位置とから、出発地点と目標地点との標高差Hが算出される(S700)。ここで、目標地点の標高が、出発地点の標高に比べてH(1)よりも低い場合は(S710にてYES)、降坂路が多く、車両100の走行中に回生エネルギを回収する機会が十分にあると判別される。この場合、より多くの回生エネルギを回収してバッテリ400に蓄えるため、しきい値Aの値を低減し(S720)、車両100が電力を送電する条件を緩和する。これにより、バッテリ400のSOCが低減し、より多くの回生エネルギを回収してバッテリ400に蓄えたり、より多くの電力を送電することができる。
一方、目標地点の標高が、出発地点の標高に比べてH(2)よりも高い場合は(S710にてNO、S730にてYES)、上り坂が多く、車両100の走行中に回生エネルギを回収する機会が少ないと判別される。この場合、送電される電力の量を減らし、より多くの電力を車両100のために蓄えておくため、しきい値Aの値を増加し(S740)、車両100が電力を送電する条件を強化する。これにより、バッテリ400のSOCが増加し、より多くの電力をバッテリ400に蓄えて、車両100が必要とする電力を確保することができる。
以上のように、本実施の形態に係る電力供給システムに用いられる、電力を送電する車両は、出発地点と目標地点との標高差に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更する。これにより、回収された回生エネルギを有効に活用することができるとともに、電力を送電する車両自体が必要とする電力を確保することができる。
なお、電力を受電する車両においても、出発地点と目標地点との標高差に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更するようにしてもよい。この場合、目標地点の標高が、出発地点の標高と比べて予め定められた標高よりも低い場合に、バッテリに関するしきい値を低減して、電力を受電する条件を強化し、電力を受電する車両が必要とする電力以上の電力を受電することを防止するようにしてもよい。また、目標地点の標高が、出発地点の標高と比べて予め定められた標高よりも高い場合に、バッテリに関するしきい値を増加して、電力を受電する条件を緩和し、より多くの電力を受電するようにしてもよい。
<第7の実施の形態>
図14を参照して、本発明の第7の実施の形態について説明する。前述の第6の実施の形態において、電力を受電する車両は、出発地点と目標地点との標高差に応じて、バッテリに関するしきい値を変更していたが、本実施の形態においては、カーナビを用いて算出された渋滞距離Lに応じて、バッテリに関するしきい値を変更する。カーナビ1200が、VICS(Vehicle Information Communication System)に対応している以外のハードウエア構成、処理フローについては前述の第6の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図14を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両100のECU600が実行するプログラムの制御構造について説明する。
S800にて、ECU600は、VICSセンタ(図示せず)で編集、処理され、光(赤外線)、電波(準マイクロ波)およびFM放送波を用いて送信された渋滞状況および交通規制などの道路交通情報を、カーナビ1200により受信し、車両100の経路の渋滞距離Lを算出する。
S810にて、ECU600は、渋滞距離Lが予め定められた距離L(1)よりも長いか否かを判別する。渋滞距離Lが予め定められた距離L(1)よりも長い場合(S810にてYES)、処理はS820に移される。そうでない場合(S810にてNO)。S820にて、ECU600は、しきい値Aを増加する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
乗員がカーナビ1200に目標地点を入力すると、VICSセンタから送信された道路交通情報が受信され、車両100の経路の渋滞距離Lが算出され(S800)、渋滞距離Lが予め定められた距離L(1)よりも長いか否かが判別される(S810)。渋滞距離Lが予め定められた距離L(1)よりも長い場合は(S810にてYES)、車両100が徐行する距離が長く、電力を消費する機会が多い(回生エネルギを回収する機会が少ない)と判別される。この場合、送電される電力の量を減らし、より多くの電力を車両100のために蓄えておくため、しきい値Aの値を増加し(S820)、車両100が電力を送電する条件を強化する。これにより、バッテリ400のSOCが増加し、より多くの電力をバッテリ400に蓄えて、車両100が必要とする電力を確保することができる。なお、渋滞がない場合は、しきい値Aの値を低減するように構成してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両は、渋滞距離に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更する。これにより、電力を送電する車両自体が必要とする電力を確保することができる。
なお、電力を受電する車両においても、渋滞距離に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更するようにしてもよい。この場合、渋滞距離が予め定められた距離よりも短い場合に、バッテリに関するしきい値を増加して、電力を受電する条件を緩和し、より多くの電力を受電するようにしてもよい。
<第8の実施の形態>
図15を参照して、本発明の第8の実施の形態について説明する。前述の第6の実施の形態において、電力を受電する車両は、出発地点と目標地点との標高差に応じて、バッテリに関するしきい値を変更していたが、本実施の形態においては、カーナビを用いて算出された、車両とエネルギ補給地点(たとえば電気ステーションなどのインフラ)との距離Pに応じて、バッテリに関するしきい値を変更する。カーナビ1200が、車両100の位置と地図データとから、車両100とエネルギ補給地点との距離を算出する以外のハードウエア構成、処理フローについては前述の第6の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図15を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両100のECU600が実行するプログラムの制御構造について説明する。
S900にて、ECU600は、カーナビ1200を用いて、車両100の位置と地図データとから、車両100と、車両100から最も近いエネルギ補給地点との距離Pを算出する。なお、エネルギ補給地点には、電気ステーション(電気自動車用)、ガソリンスタンド(エンジンを搭載したハイブリッド自動車用)および水素(メタノール)ステーション(燃料電池車用)などが考えられる。
S910にて、ECU600は、車両100とエネルギ補給地点との距離Pが、予め定められた距離P(1)よりも長いか否かを判別する。車両100とエネルギ補給地点との距離Pが、予め定められた距離P(1)よりも長い場合(S910にてYES)、処理はS920に移される。そうでない場合(S910にてNO)、この処理は終了する。S920にて、ECU600は、しきい値Aの値を増加する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
車両100の走行中、カーナビ1200により車両100の位置が検出されると、車両100の位置から最も近いエネルギ補給地点の位置が検出され、車両100とエネルギ補給地点との距離Pが検出(算出)され(S900)、車両100とエネルギ補給地点との距離Pが予め定められた距離P(1)よりも長いか否かが判別される(S910)。車両100とエネルギ補給地点との距離Pが、予め定められた距離P(1)よりも長い場合は(S910にてYES)、車両100がエネルギを補給せずに走行する距離が長く、車両100の走行のためにより多くの電力を蓄えておく必要があると判別される。この場合、送電される電力の量を減らし、より多くの電力を車両100のために蓄えておくため、しきい値Aの値を増加し(S920)、車両100が電力を送電する条件を強化する。これにより、バッテリ400のSOCが増加し、より多くの電力をバッテリ400に蓄えて、車両100が必要とする電力を確保することができる。なお、車両100とエネルギ補給地点との距離Pが、予め定められた距離よりも短い場合は、しきい値Aの値を低減するように構成してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両は、車両とエネルギ補給地点との距離に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更する。これにより、電力を送電する車両自体が必要とする電力を確保することができる。
なお、電力を受電する車両においても、車両とエネルギ補給地点との距離に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更するようにしてもよい。この場合、車両とエネルギ補給地点との距離が予め定められた距離よりも長い場合に、バッテリに関するしきい値を増加して、電力を受電する条件を緩和し、より多くの電力を受電するようにしてもよい。
<第9の実施の形態>
図16を参照して、本発明の第9の実施の形態について説明する。前述の第1の実施の形態において、電力を送電する車両は、バッテリのSOCがしきい値よりも大きい場合に電力を送電していたが、本実施の形態においては、バッテリに関する情報に応じて、そのしきい値を変更する。具体的には、バッテリ温度センサ614により検出されたバッテリ温度TBに応じて、バッテリに関するしきい値を変更する。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図16を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両100のECU600が実行するプログラムの制御構造について説明する。
S1000にて、ECU600は、バッテリ温度TBを検出する。S1010にて、ECU600は、バッテリ温度TBが、予め定められた温度TB(1)よりも低いか否かを判別する。バッテリ温度TBが、予め定められた温度TB(1)よりも低い場合(S1010にてYES)、処理は、S1020に移される。そうでない場合(S1010にてNO)、この処理は終了する。S1020にて、ECU600は、しきい値Aの値を増加する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
車両100の走行中、バッテリ温度TBが検知され(S1000)、バッテリ温度TBが予め定められた温度TB(1)よりも低いか否かが判別される(S1010)。バッテリ温度TBが、予め定められた温度TB(1)よりも低い場合は(S1010にてYES)、バッテリ温度TBが十分に低く、バッテリの充電効率や寿命に与える悪影響が少ないと判別される。この場合、バッテリ400に蓄えられる電力の量を増やし、バッテリ400をより有効に活用する(バッテリ400の作動領域を拡大する)ため、しきい値Aの値が増加される(S1020)。これにより、バッテリ400のSOCが増加し、より多くの電力をバッテリ400に蓄えて、バッテリ400の性能を十分に活用することができる。また、バッテリ400に蓄えられる電力が増えた分、送電される電力が減るため、送電する際の電力損失が抑制される。なお、バッテリ温度が予め定められた温度よりも高い場合は、しきい値Aの値を低減するように構成してもよい。このように構成すれば、バッテリにかかる負荷が低減され、バッテリの充電効率の悪化や劣化の進行を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両は、バッテリ温度に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更する。これにより、バッテリに与える悪影響を抑制しつつ、バッテリの負荷の増大が許容できる場合には、バッテリのSOCを増大させ、送電される電力量を減らして、送電による電力損失を抑制することができ、電気エネルギを効率良く利用することができる。
なお、電力を受電する車両においても、バッテリ温度に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更するようにしてもよい。この場合、バッテリ温度が予め定められた温度よりも低い場合に、バッテリに関するしきい値を増加して、より多くの電力をバッテリに充電させるようにしてもよい。また、バッテリ温度が予め定められた温度よりも高い場合に、バッテリに関するしきい値を低減して、バッテリのSOCをより低い値に保つようにしてもよい。
<第10の実施の形態>
図17を参照して、本発明の第10の実施の形態について説明する。前述の第1の実施の形態において、電力を送電する車両は、バッテリのSOCがしきい値よりも大きい場合に電力を送電していたが、本実施の形態においては、車両の走行状態に応じて、そのしきい値を変更する。具体的には、バッテリの出力電力値に応じて、バッテリに関するしきい値を変更する。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第6の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図17を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両100のECU600が実行するプログラムの制御構造について説明する。
S1100にて、ECU600は、電圧計610により検出されたバッテリ400の出力電圧値と、電流計612により検出されたバッテリ400の出力電流値とを乗算し、バッテリ400の出力電力値Wを検出(算出)する。
S1110にて、ECU600は、バッテリ400の出力電力値Wが、予め定められた電力値W(1)よりも大きいか否かを判別する。バッテリ400の出力電力値Wが、予め定められた電力値W(1)よりも大きい場合(S1110にてYES)、処理はS1120に移される。そうでない場合(S1110にてNO)、この処理は終了する。S1120にて、ECU600は、しきい値Aの値を増加する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
車両100の走行中、電圧計610によりバッテリ400の出力電圧値が検出され、電流計612により出力電流値が検出されると、出力電圧値と出力電流値とが積算されて、バッテリ400の出力電力値Wが検出される(S1100)。ここで、アクセルペダルが踏込まれ、駆動用モータ500の負荷が高く、予め定められた電力値W(1)よりも大きい電力値Wの電力が駆動用モータ500に供給されている(S1110にてYES)と想定する。
このような状態では、車両100(駆動用モータ500)における電力消費量が多く、より多くの電力をバッテリ400に蓄えておく必要があると判別される。この場合、しきい値Aの値が増加され(S1120)、車両100が電力を送電する条件が強化される。これにより、バッテリ400のSOCが増加し、より多くの電力をバッテリ400に蓄えて、車両100が必要とする電力を確保することができる。なお、バッテリ400の出力電力値が予め定められた電力値よりも小さい場合は、しきい値Aの値を低減するように構成してもよい。この場合、車両100が必要としない余剰電力を、より多く送電することができ、電気エネルギを有効に利用することができる。
以上のように、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両は、バッテリの出力電力値、すなわちバッテリの負荷に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更する。これにより、電力を送電する車両自体が必要とする電力を確保しつつ、余剰電力を送電して、電気エネルギを有効に利用することができる。
なお、電力を受電する車両においても、バッテリの出力電圧値に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更するようにしてもよい。この場合、バッテリの出力電力値が予め定められた電力値よりも大きい場合に、バッテリに関するしきい値を増加して、電力を受電する条件を緩和し、より多くの電力を受電するようにしてもよい。また、バッテリの出力電力値が予め定められた電力値よりも小さい場合に、バッテリに関するしきい値を低減して、電力を受電する条件を強化し、不要な電力の受電を抑制するようにしてもよい。
<第11の実施の形態>
図18を参照して、本発明の第11の実施の形態について説明する。前述の第10の実施の形態おいては、バッテリの出力電力値に応じてしきい値を変更していたが、本実施の形態においては、車両駆動力(駆動用モータの出力トルク)および車速に応じて、バッテリに関するしきい値を変更する。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第10の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図18に示すように、車両100のECU600のメモリ(図示せず)には、縦軸を車両駆動力(駆動用モータ500の出力トルク)とし、横軸を車速としたマップが記憶されている。車両駆動力は、駆動用モータ500の性能曲線に基づいて、駆動用モータ500の回転数から算出される。車両駆動力と車速との関係が、マップにおける斜線部の領域にある場合、駆動用モータ500の負荷が大きく、車両100(駆動用モータ500)における電力消費量が多く、より多くの電力をバッテリ400に蓄えておく必要があると判別される。この場合、しきい値Aの値が増加され、車両100が電力を送電する条件が強化される。これにより、バッテリ400のSOCが増加し、より多くの電力をバッテリ400に蓄えて、車両100が必要とする電力を確保することができる。
このようにして、車両駆動力(駆動用モータの出力トルク)および車速、すなわち駆動用モータの負荷に応じて、バッテリに関するしきい値を変更するようにしても、前述の第10の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、電力を受電する車両においても、車両駆動力(駆動用モータの出力トルク)および車速に応じて、バッテリのSOCに関するしきい値を変更するようにしてもよい。この場合、駆動用モータの負荷が予め定められた負荷よりも大きいときには、バッテリに関するしきい値を増加して、電力を受電する条件を緩和し、より多くの電力を受電するようにしてもよい。また、駆動用モータの負荷が予め定められた負荷よりも小さい場合には、バッテリに関するしきい値を低減して、電力を受電する条件を強化し、不要な電力の受電を抑制するようにしてもよい。
<第12の実施の形態>
図19ないし図21を参照して、本発明の第12の実施の形態について説明する。前述の第1の実施の形態においては、電力の授受を行なうのみであったが、本実施の形態においては、授受した電力に基づいて料金を算出する。算出された料金はETC(Electronic Toll Collection system)車載器を用いて清算する。その他のハードウエア構成、処理フローについては前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図19に示すように、車両100はETC車載器1300を含む。車両102はETC車載器1302を含む。各ETC車載器は、クレジットカード会社などから発行されたETCカードを挿入して用いられる。このETCカードの所有者が、料金を支払う者、および料金を受取る者として認定される。各ETC車載器は、インフラとして配備されたアンテナとの間で料金に関する情報などを無線で交信する。料金に関する情報は、情報管理センタ200で管理される。料金に関する情報に基づいて、電力を受電した車両のETCカードの所有者の口座から、電力を送電した車両のETCカードの所有者の口座に料金が振込まれて、料金が清算される(クレジット決済)。この振込み方法については、公知技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。なお、料金を清算する方法は、この方法に限らない。料金を前払いしておいてもよい。また、料金が前払いされている場合には、不足分をクレジット決済するようにしてもよい。
図20を参照して、本実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両100のECU600が実行するプログラムの制御構造について説明する。車両100のECU600は、前述の第1の実施の形態において実行するプログラムに加えて、以下に説明するプログラムを実行する。
S1200にて、ECU600は、送電した電力の電力量Q(A)を算出する。電力量Q(A)は、送電部700が送電した電力の電圧値と電流値とから電力値を算出し、この電力値を送電時間で積分して算出される。なお、電力量Q(A)を算出する方法は、この方法に限らない。
S1210にて、ECU600は、電力量Q(A)に応じて、料金M(A)を算出する。料金M(A)は、電力量Q(A)に係数を乗じて算出される。なお、料金M(A)を算出する方法はこれに限らない。
S1220にて、ECU600は、料金M(A)に関する情報を、送受信部800を介して情報管理センタ200に送信する。
S1230にて、ECU600は、情報管理センタ200により決定された料金M(C)に関する情報を受信する。
S1240にて、ECU600は、料金M(C)を受取る。ここで料金を受取るとは、車両102のETCカードの所有者の口座から、車両100のETCカードの所有者の口座に料金が振込まれた結果に関する情報を、情報管理センタ200から受信することを意味する。なお、電子マネーなどで、実際に金銭に関する情報をやり取りしてもかまわない。
図21を参照して、電力を送電する車両102のECU602が実行するプログラムの制御構造について説明する。車両102のECU602は、前述の第1の実施の形態において実行するプログラムに加えて、以下に説明するプログラムを実行する。
S1300にて、ECU602は、受電した電力の電力量Q(B)を算出する。電力量Q(B)は、受電部702が受電した電力の電圧値と電流値とから電力値を算出し、この電力値を受電時間で積分して算出される。なお、電力量Q(B)を算出する方法は、この方法に限らない。
S1310にて、ECU602は、電力量Q(B)に応じて、料金M(B)を算出する。料金M(B)は、電力量Q(B)に係数を乗じて算出される。なお、料金M(B)を算出する方法はこれに限らない。
S1320にて、ECU602は、料金M(B)に関する情報を、送受信部802を介して情報管理センタ200に送信する。
S1330にて、ECU602は、情報管理センタ200により決定された料金M(C)に関する情報を受信する。
S1340にて、ECU602は、料金M(C)を支払う。ここで料金を支払うとは、車両102のETCカードの所有者の口座から、車両100のETCカードの所有者の口座に料金が振込まれた結果に関する情報を、情報管理センタ200から受信することを意味する。なお、電子マネーなどで、実際に金銭に関する情報をやり取りしてもかまわない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電力供給システムの動作について説明する。
車両100が電力を送電すると、送電部700が送電した電力の電力量Q(A)が算出され(S1200)、算出された電力量Q(A)に基づいて、料金M(A)が算出される(S1210)。一方、車両102が電力を受電すると、受電部702が受電した電力の電力量Q(B)が算出され(S1300)、算出された電力量Q(B)に基づいて、料金M(B)が算出される(S1310)。
車両100で算出された料金M(A)と、車両102で算出された料金M(B)とは、電力を送電する際の損失や、遮蔽物による中断などの要因で、一致しない場合がある。このような場合に、両者が納得できる料金を算出するため、料金M(A)および料金M(B)に関する情報が、情報管理センタ200に送信される(S1220、S1320)。情報管理センタ200では、予め定められた条件にしたがって、料金M(A)と料金M(B)とから料金M(C)を算出する。料金M(C)は、料金M(A)と料金M(B)との平均値であってもよい。また、料金M(A)と料金M(B)のうちのどちらか一方と同じ料金であってもよい。料金M(C)はこれらに限られず、任意の方法を用いて料金M(C)を算出してもよい。
情報管理センタ200では、算出された料金M(C)と同額の金額を、車両102のETCカードの所有者の口座から、車両100のETCカードの所有者の口座に振込むように処理を行なう(振込み自体は、銀行やクレジットカード会社などが行なう)。これにより、電力授受による料金が清算される。また、料金M(C)と振込み結果に関する情報は、各車両に送信される。
料金M(C)に関する情報が受信され(S1230、S1330)、振込み結果に関する情報が受信されると(S1240、1340)、それらの情報が、各車両のディスプレイ(図示せず)に表示される。
以上のように、本実施の形態においては、授受した電力に基づいて料金を算出し、算出された料金を清算する。これにより、電力を供給した車両はその対価を得ることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施の形態に係る電力供給システムを示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両を示す制御ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を受電する車両を示す制御ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を受電する車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を受電する車両を示す制御ブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る電力供給システムにおいて用いられる車両を示す制御ブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施の形態に係る電力供給システムにおいて用いられる車両を示す制御ブロック図である。 本発明の第5の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第6の実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両を示す制御ブロック図である。 本発明の第6の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第7の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第8の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第9の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第10の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第11の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUのメモリに記憶されたマップを示す図である。 本発明の第12の実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電力を送電する車両を示す制御ブロック図である。 本発明の第12の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第12の実施の形態に係る電力供給システムに用いられる車両のECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
100,102 車両、200 情報管理センタ、300,302 PCU、304 補機用PCU、400,402 バッテリ、500,502 駆動用モータ、504 補機用モータ、600,602 ECU、610,611 電圧計、612,613 電流計、614,615 バッテリ温度センサ、700 送電部、702 受電部、800,802 送受信部、900 エンジン、904 水温センサ、1000,1002 車速センサ、1100,1102,1200 カーナビ、1300,1302 ETC車載器。

Claims (17)

  1. 移動可能であり、電力を供給する車両と、前記車両外に位置し、前記車両から供給される電力を受電する受電装置とを有する電力受給システムであって、
    前記車両は、電力を無線で送電するための送電手段を含み、
    前記受電装置は、前記車両から送電された電力を受電するための手段を含む、電力供給システム。
  2. 前記受電装置は、車両に搭載され、
    前記受電装置を搭載した車両は、前記車両を走行させるための手段をさらに含む、請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 前記受電装置を搭載した車両は、
    前記受電装置を搭載した車両を走行させる駆動力を発生するモータと、
    前記受電した電力を前記モータに供給するための手段とをさらに含む、請求項2に記載の電力供給システム。
  4. 前記受電装置を搭載した車両は、
    駆動力を発生するモータと、
    駆動力を発生するエンジンと、
    前記エンジンの暖機が終了した否かを判別するための手段と、
    前記エンジンの暖機が終了していないと判別された場合に、電力を受電するように、前記受電装置を制御するための手段と、
    前記受電した電力を前記モータに供給するための手段とをさらに含む、請求項2に記載の電力供給システム。
  5. 前記受電装置を搭載した車両は、
    電力により駆動する補機と、
    前記受電した電力を前記補機に供給するための手段とをさらに含む、請求項4に記載の電力供給システム。
  6. 前記電力供給システムは、前記電力を供給する車両と前記受電装置との相対速度を検出するための手段をさらに含み、
    前記送電手段は、検出された相対速度が予め定められた速度よりも遅い場合に、電力を送電するための手段を含む、請求項1または2に記載の電力供給システム。
  7. 前記電力供給システムは、前記電力を供給する車両と前記受電装置との相対距離を検出するための手段をさらに含み、
    前記送電手段は、検出された相対距離が予め定められた距離よりも短い場合に、電力を送電するための手段を含む、請求項1または2に記載の電力供給システム。
  8. 前記車両は、
    電力を蓄電する蓄電機構と、
    前記車両に関する情報を検出するための車両情報検出手段と、
    前記蓄電機構の残存容量を検出するための手段と、
    検出された残存容量が、残存容量に関する定められた条件を満たした場合に、電力の送電および受電の少なくともいずれか一方を許可するための手段と、
    前記条件を、検出された情報に応じて変更するための変更手段とをさらに含む、請求項1または2に記載の電力供給システム。
  9. 前記車両情報検出手段は、前記車両が走行している環境に関する情報を検出するための環境情報検出手段を含み、
    前記変更手段は、前記条件を、検出された環境に関する情報に応じて変更するための環境依存変更手段を含む、請求項8に記載の電力供給システム。
  10. 前記環境情報検出手段は、前記車両の位置に関する情報を検出するための手段を含み、
    前記環境依存変更手段は、前記条件を、検出された位置に関する情報に応じて変更するための手段を含む、請求項9に記載の電力供給システム。
  11. 前記環境情報検出手段は、道路渋滞に関する情報を検出するための手段を含み、
    前記環境依存変更手段は、前記条件を、検出された道路渋滞に関する情報に応じて変更するための手段を含む、請求項9に記載の電力供給システム。
  12. 前記環境情報検出手段は、前記車両と、前記車両がエネルギを補給可能な補給地との距離に関する情報を検出するための手段を含み、
    前記環境依存変更手段は、前記条件を、検出された距離に関する情報に応じて変更するための手段を含む、請求項9に記載の電力供給システム。
  13. 前記車両情報検出手段は、前記蓄電機構に関する情報を検出するための手段を含み、
    前記変更手段は、前記条件を、検出された前記蓄電機構に関する情報に応じて変更するための手段を含む、請求項8に記載の電力供給システム。
  14. 前記車両情報検出手段は、前記車両の走行状態に関する情報を検出するための手段を含み、
    前記変更手段は、前記条件を、検出された走行状態に関する情報に応じて変更するための手段を含む、請求項8に記載の電力供給システム。
  15. 前記電力供給システムは、送電された電力および受電された電力の少なくともいずれか一方に基づいて、料金を算出するための手段をさらに含む、請求項1ないし14のいずれかに記載の電力供給システム。
  16. 請求項1ないし15のいずれかに記載の電力供給システムに用いられる、電力を送電する車両。
  17. 請求項1ないし15のいずれかに記載の電力供給システムに用いられる、受電装置を搭載した車両。
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