JP2005166439A - 燃料電池システムと、その起動方法 - Google Patents

燃料電池システムと、その起動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 一酸化炭素の排出を少なくでき、燃料電池内部に熱応力が発生せず、耐久性を向上できる燃料電池システムと、その起動方法を提供する。
【解決手段】 固体電解質2の一方側に燃料極3を、他方側に空気極4を備え、空気極に酸化性ガスとして空気6を供給すると共に燃料極3に燃料ガス5を供給し、燃料ガス5を空気6と反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池1を使用し、外部から導入される燃料ガス5を起動時に改質、あるいは不完全燃焼させて還元性ガス5bとして燃料極に供給する起動燃焼器10と、燃料極側より排出される燃料極オフガス5aを燃焼させる排ガス燃焼器11と、排ガス燃焼器から発生する熱で空気6を加熱する熱交換器12とを備える。起動時に、燃焼排ガス5cを空気極4に供給してもよい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、固体電解質型燃料電池を使用した燃料電池システムに係り、特に、燃料電池システムを起動させるときに燃料ガスを燃焼させて燃料電池の起動温度を上昇させる燃料電池システムと、その起動方法に関する。
従来、この種の燃料電池システムの起動方法として、特許文献1に記載の固体電解質燃料電池の起動停止方法は、発電に用いられる燃料ガスを燃焼させ、燃焼して得られる燃焼熱を利用して燃料電池の温度を発電温度まで上昇させ、燃料ガスの燃焼をいわば不完全燃焼とし、燃焼排ガスに還元性をもたせ、起動時や発電停止時に燃料極の通路内にこの還元性を有する燃焼排ガスを供給して燃料極の還元性を保持させることとしている。
特開平11−162492号公報(段落[0009])
ところで、前記構造の固体電解質燃料電池の起動停止方法は、電気ヒーター等の加熱装置を別途設けることなく、発電用の燃料ガスを用いて燃料電池を加熱することができ、かつ、加熱のため燃焼させた燃料ガスの燃焼排ガスを燃料極に導入することにより、水素ガス等の貯蔵設備を設置することなく燃料極に還元性ガスを供給し、燃料極を還元性雰囲気に保持することができるという効果を奏するが、起動時や停止時に一酸化炭素を多く排出するため排ガス処理装置が必要となり、特許文献1では燃焼部を備える構成となっている。また、燃料極のみを加熱しているため、空気極との温度差を生じてしまい、熱応力が発生して燃料電池の耐久性を損ねる虞があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、起動時の一酸化炭素の排出を少なくでき、燃料電池内部に熱応力が発生せず、耐久性を向上できる燃料電池システムと、その起動方法を提供することにある。また、起動時の一酸化炭素の排出量を減らすことができる燃料電池システムと、その起動方法を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る燃料電池システムは、固体電解質の一方側に燃料極を、他方側に空気極を備え、空気極に酸化性ガスを供給すると共に燃料極に燃料ガスを供給し、該燃料ガスを酸化性ガスと反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池を使用するシステムで、外部から導入される燃料ガスを起動時に改質して還元性ガスとして燃料極に供給する起動用改質手段と、燃料極側より排出される排ガスを燃焼させる排ガス燃焼器と、該排ガス燃焼器から発生する熱で酸化性ガスを加熱する熱交換器とを備えることを特徴とする。起動用改質手段は外部から導入される燃料ガスを不完全燃焼させて還元性ガスを形成するものが好ましい。燃料ガスとしては都市ガス等を好適に使用できる。
前記のごとく構成された本発明の燃料電池システムは、起動時に外部から導入される都市ガス等の燃料ガスを改質、あるいは不完全燃焼させてCOガス、Hガスを含む還元性のガスを発生させ、高温となった還元性のガスを燃料極に供給して燃料極を加熱すると共に、燃料極から排出される排ガスを排ガス燃焼器で燃焼させて、その熱を熱交換して空気極に供給する酸化性ガスを加熱するため、燃料極と空気極が共に加熱されて燃料電池の起動温度を短時間で高めることができる。また、燃料極と空気極が共に加熱され、熱応力が発生しにくいため、燃料電池のセル等にクラックや歪みが発生せず、耐久性を向上できる。さらに、反応後の排ガスは完全燃焼に近い状態で燃焼されるため、一酸化炭素を殆んど排出しないので大気を汚染しない。
本発明に係る燃料電池システムの他の態様としては、固体電解質の一方側に燃料極を、他方側に空気極を備え、空気極に酸化性ガスを供給すると共に燃料極に燃料ガスを供給し、該燃料ガスを酸化性ガスと反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池を使用するシステムで、外部から導入される燃料ガスを起動時に改質して還元性ガスとして燃料極に供給する起動用改質手段と、燃料極側より排出される排ガスを燃焼させる排ガス燃焼器とを備え、該排ガス燃焼器から発生する燃焼排ガスを起動時に空気極に供給することを特徴とし、供給された燃焼排ガスで空気極も加熱する。
前記のごとく構成された本発明の燃料電池システムは、燃料極より排出される排ガスを燃焼させて、その高温の燃焼排ガスを空気の代わりに空気極に供給して加熱するため空気極を直接加熱でき、燃料極と空気極が共に加熱されて燃料電池内部に熱応力が発生しにくい。このため、燃料電池のセル等にクラックや歪みが発生せず、燃料電池本体の耐久性を向上できる。燃料極から出る反応後の排ガスは完全燃焼に近い状態で燃焼され、一酸化炭素排出量を低減できる。この態様では熱交換器を必要とせず、燃焼排ガスを配管で供給させるのみで構成を簡単にできる。
また、本発明に係る燃料電池システムの好ましい具体的な態様としては、前記の構成において、外部から導入される燃料ガスを、燃料極、起動用改質手段、排ガス燃焼器に選択して供給する切替え手段を備えることを特徴としている。この構成によれば、燃料電池の起動時には燃料ガスを起動用改質手段と排ガス燃焼器に供給し、温度が上昇して定常状態になったときに、燃料ガスを燃料極に供給することで、起動状態から通常運転状態に容易に燃料ガスを切替えることができる。燃料ガスの切替は、システムを制御する制御装置により、例えば燃料極と空気極の温度を測定して切替えることが好ましい。また、制御装置は、起動後に燃料電池が定常状態になったときは、燃料ガスを直接燃料極に供給する。
前記の構成で、外部から導入される燃料ガスを、起動時に前記排ガス燃焼器に供給することが好ましい。この構成によれば、起動時に燃料極より排出される排ガスを完全燃焼に近い状態で燃焼させることができ、システムの起動時間を短縮できる。また、燃料排ガスを燃料極に供給する配管接続部に、燃料極と空気極との連通を防止する切替え手段を備えると好適である。このように構成すると、定常運転時に燃料極の排ガスが空気極に流入するのを防止でき、システムの効率を高めることができる。
さらに、本発明に係る燃料電池システムの起動方法は、固体電解質の一方側に燃料極を、他方側に空気極を備え、空気極に酸化性ガスを供給すると共に燃料極に燃料ガスを供給し、該燃料ガスを酸化性ガスと反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池システムの起動方法であって、起動時に外部から導入される燃料ガスを改質して形成した還元性ガスを燃料極に供給し、燃料極から排出される排ガスを燃焼させ、該燃焼時の熱で空気極に供給する酸化性ガスを熱交換して加熱することを特徴としている。燃焼時の熱交換は、熱交換器を用いると好ましい。
このように構成された前記の燃料電池システムの起動方法は、起動時に外部から導入される燃料ガスを改質、あるいは不完全燃焼させて得られるCOガス、Hガスを多量に含む高温の還元性ガスを燃料極に供給し、燃料極から排出される排ガスを排ガス燃焼器で燃焼させてその熱で空気極に供給する酸化性ガスを加熱するため、燃料極と空気極とを共に加熱して起動時間を短縮することができ、両方の電極が共に加熱されて熱応力が発生しない。また、燃料極から排出される排ガスを燃焼させるため、一酸化炭素の排出量を少なくすることができる。
本発明に係る燃料電池システムの起動方法の他の態様は、固体電解質の一方側に燃料極を、他方側に空気極を備え、空気極に酸化性ガスを供給すると共に燃料極に燃料ガスを供給し、該燃料ガスを酸化性ガスと反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池システムの起動方法であって、起動時に外部から導入される燃料ガスを改質して形成した還元性ガスを燃料極に供給し、燃料極から排出される排ガスを燃焼させ、該燃焼排ガスを空気極に供給することを特徴としている。
このように構成した起動方法では、起動時に外部から導入される燃料ガスを改質、あるいは不完全燃焼させて得られたCOガス、Hガスを含む高温の還元性ガスを燃料極に供給し、燃料極から排出される排ガスを燃焼させ、燃焼排ガスを空気等の酸化性ガスの代わりに空気極に供給するため、燃料極と空気極とを共に加熱して起動時間を短縮することができる。また、燃料極と空気極がともに加熱されるので熱応力が生じない。さらに、燃料極から排出される反応排ガスを燃焼させるため、一酸化炭素の排出量を少なくすることができる。
本発明によれば、起動時に燃料電池システムから多量に発生する一酸化炭素ガス等の未反応排出ガスを極力少なくでき、燃料極と空気極とを共に加熱することにより温度差による熱応力の発生を防止でき、燃料電池システムの耐久性を向上できる。また、燃料極と空気極を同時に効率よく加熱でき、起動時間を短縮できる。
以下、本発明に係る燃料電池システムの一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る燃料電池システムで使用する燃料電池を模式的に示す構成図、図2は図1の燃料電池を使用した燃料電池システムの全体構成図である。図1,2において、本実施形態の燃料電池1は固体電解質型燃料電池(SOFC)であり、固体酸化物形燃料電池とも呼ばれ、電解質を含め、その構成材料すべてが固体であること、800〜1000℃近い高温で動作する等の特徴を有する燃料電池である。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)の単電池すなわち単セルは、固体酸化物電解質2を挟んで燃料極および空気極(酸化材として酸素が用いられる場合は酸素極)が配置され、燃料極、電解質、空気極の3層ユニットとして構成される。図1が、その構成を概略的に説明する図である。
燃料電池1は固体電解質2の一方側に燃料極3を、他方側に空気極4を備え、燃料極3に水素(H)や一酸化炭素(CO)等の燃料ガスを供給し、空気極4に空気等の酸化性ガスを供給して反応させて発電するものである。燃料電池1には例えば都市ガス等の燃料ガス5が燃料極3に供給され、酸化性ガスとして空気6が空気極4に供給され、燃料ガス5と反応した後は大気中に排出される。酸化性ガスは酸素を使用してもよい。空気極4に導入される空気6は空気極で酸化物イオン(O2−)となり、固体電解質2を通って燃料極3に至る。ここで、燃料極3に供給される燃料と反応して電子を放出し、電気と水等の反応生成物を生成する。生成された電気は、外部の電気負荷7で使用される。空気極4での利用された空気は空気極オフガス6a(排気空気)として空気極側より排出され、燃料極3で反応させて利用された還元性を有する排ガス5aは反応排ガス、すなわち燃料極オフガス5a(排気燃料)として燃料極側より排出される。空気極4に供給される空気6は、図2に示されるように空気ブロア8によって供給される。
本実施形態の燃料電池システムは、前記した燃料電池1に、起動時に外部から導入される燃料ガス5を改質して供給する起動用改質手段として、不完全燃焼させて形成した還元性ガス5bを燃料極3に供給する起動燃焼器(バーナー)10と、燃料極3から排出される燃料極オフガス5aを燃焼させる排ガス燃焼器11と、排ガス燃焼器11から発生する熱で空気極4に供給される空気6を加熱する熱交換器12とを備えることを特徴としている。起動燃焼器10は燃料電池システムの起動時に、常温の燃料電池1の温度を上昇させるために、高温の還元性ガス5bを形成して燃料極3に供給するものである。また、排ガス燃焼器11は燃料極3から排出される還元性の燃料極オフガス5aを、完全燃焼に近い状態で燃焼させて排出すると共に、空気極4に供給される空気6を熱交換器12を介して加熱するものである。燃料極オフガス5aは、燃料極3から反応後に排出されるガスと、反応せずに直接排出されるガスを含んでいる。
燃料電池1に燃料ガス5を供給する配管20は3つに分岐され、図示の例では1番下の配管21は通常運転時に燃料電池1の燃料極3に燃料ガス5を供給する配管で、中間の配管22は起動時に起動燃焼器10に燃料ガス5を供給して還元性ガス5bを形成して燃料極3に供給する配管であり、1番上の配管23は燃料極3から出る燃料極オフガス5aを燃焼させる排ガス燃焼器11に、起動時に燃料ガス5を供給して完全燃焼に近い燃焼をさせる配管である。
3つの配管21,22,23には、それぞれ切替え手段として開閉弁31,32,33が設置され、燃料ガス5の流れを制御している。起動燃焼器10を通る配管22は燃料極3への配管21と合流しており、この合流部には電磁開閉弁等の三方弁34が設置されることが好ましい。また、配管23は燃料極3から出る配管24と合流して排ガス燃焼器11に接続されているが、合流部には同様に三方弁35等が設置されることが好ましい。排ガス燃焼器11で燃焼された燃焼排ガス5cは、排気管25を通して熱交換器12に供給され、その後は大気中に放出される。
すなわち、燃料ガス5の供給経路は、燃料電池1の通常運転時に開閉弁31を開き、開閉弁32,33を閉じて燃料ガス5を燃料極3に供給する第1の経路と、燃料電池1の起動時に開閉弁32を開いて燃料ガス5を起動燃焼器10に供給し、配管22から三方弁34で配管21に接続して燃料極3に接続する第2の経路と、起動時に開閉弁33を開いて排ガス燃焼器11に燃料ガス5を供給し、燃料極3から出る配管24と三方弁35で合流する第3の経路とを備えている。また、空気6は空気ブロア8で空気配管26を通して送風され、熱交換器12を経由して空気極4に供給される。
前記の如く構成された本実施形態の燃料電池システムの動作について以下に説明する。燃料電池システムを起動するときは、空気6を空気ブロア8で空気極4に吹き込んで供給する。そして、開閉弁32を開いて燃料ガス5を起動燃焼器10に供給する。起動燃焼器10に供給された燃料ガス5は、ここで空気比が少ない状態(例えば空気比が0.95程度)で不完全燃焼され、COガス、Hガスが含まれる還元性ガス5bが排出され、開閉弁34を通して燃料電池1の燃料極3に供給される。この空気比の場合、燃焼させたときにカーボンが析出することなく、安定して還元性ガス5bを形成できる。このとき、通常時運転用の開閉弁31は閉じておく。
燃料電池1では、起動時には還元性ガス5bは燃料極3を加熱して反応せずに排出され、排ガス燃焼器11で三方弁35から供給された燃料ガスと共に完全燃焼に近い状態で燃焼される。この燃焼で発生する熱は、熱交換器12を介して空気6を加熱する。この結果、加熱された空気6は空気極4を加熱して、起動時間を短縮することができる。また、排ガス燃焼器11では完全燃焼に近い状態で燃焼されるため、未反応ガスが放出されることは殆んどないため、環境負荷を小さくできる。このように、燃料極3は還元性ガス5bで加熱され、空気極4は燃焼排ガス5cで熱交換器12を介して加熱され、両方の電極3,4が共に加熱され熱膨張するので、電池構成部分に熱応力が発生しない。
このようにして燃料電池1を加熱し、燃料電池が反応温度(600℃程度)に到達すると、開閉弁32,33を閉じると共に開閉弁31を開いて燃料ガス5を燃料極3に直接供給する。燃料極3に供給された燃料ガス5と、空気極4に供給された空気6とが反応して発電され、発電された電力は燃料極3と空気極4とから電気負荷7に出力される。そして、燃料極3から排出される反応後の燃料極オフガス5aは、CO、Hが還元性のガス5bより減った状態となり、排ガス燃焼器11で燃焼され、その燃焼排ガス5cが熱交換器12で空気6を加熱して排出される。反応後の空気極オフガス6aは、大気中に排出される。
起動時には、開閉弁32,33を流量調整弁とし、開閉弁32の開度を調整することで起動燃焼器10への燃料ガス5の流量を調整して還元性のガス5bの排出量を調整し、起動時間を調整することができる。また、開閉弁33の開度を調整することで排ガス燃焼器11への燃料ガス5の流量を調整して燃焼排ガス5cの温度を調整して起動時間を調整することができる。すなわち、排ガス燃焼器11への燃料ガス5の供給量を調整して排ガス燃焼器11の燃焼を制御し、熱交換器12を介して空気極4に供給される空気6の温度を調整することができる。このように2つの開閉弁32,33を調整することにより、燃料電池1の起動時間を調整することができると共に、燃焼温度を略均等にして燃料電池内部の熱応力を小さくすることができる。これらの制御は、図示していない制御装置で実施すると好適である。なお、開閉弁32,33を同時に制御してもよく、また1つの開閉弁で配管22,23を開閉するようにしてもよい。
排ガス燃焼器11に燃料ガス5を供給することで、燃焼を安定して行わせることができ、燃焼熱で空気極4に供給する酸化性ガスとしての空気6を十分に昇温させることができる。従来の排ガス燃焼器では、未反応燃料ガスの割合が小さいため安定した燃焼とならず、酸化性ガスを十分に加熱することはできなかったが、本実施形態では排ガス燃焼器11で別系統の燃料ガスを供給して完全燃焼に近い状態で燃焼でき、熱量を十分に確保できるため空気6を素早く昇温でき、起動時間を短縮することができる。
本発明の他の実施形態を図3に基づき詳細に説明する。図3は本発明に係る燃料電池システムの他の実施形態の全体構成図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、起動時に燃料極から排出される反応後の還元性を有する排ガスを燃焼させた燃焼排ガスを、空気と切替えて、直接空気極に供給することを特徴とする。すなわち、燃料電池の起動時に、空気極には空気の代わりに、燃焼排ガスを供給している。そして、前記した構成と実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図3において、この実施形態の燃料電池システムは、前記の実施形態と同様に燃料ガス5は起動時には配管22の開いている開閉弁32を通って起動燃焼器10に供給され、ここで不完全燃焼により還元性のガス5bが形成され、三方弁34、配管21を通って燃料極3に供給される構成である。そして、燃料極3から排出される燃料極オフガス5aを、配管23、開閉弁33を通って供給される燃料ガス5と三方弁35で合流させて排ガス燃焼器11で燃焼させ、燃焼後の燃焼排ガス5cを、空気配管26を通して空気極4に直接供給している。
すなわち、空気ブロア8から出る空気配管26の途中に、燃焼排ガス5cの排気管25が三方弁36を介して接続され、この排気管25には三方弁37が設置されている。この三方弁37は起動時のみ空気配管26と連通し、起動終了後は解放しているもので、起動が終了した通常運転時には燃焼排ガス5cを大気中に放出するものである。三方弁37の閉弁により燃料極3と空気極4とが連通するのを防止している。なお、合流部分の三方弁36は、起動時に空気配管26を遮断して排気管25を連通させるものであり、空気配管26の途中に設置した開閉弁と、単なる合流継手で構成してもよい。
この実施形態においては、起動時には燃料極3から排出される燃料極オフガス5aは、開いている開閉弁33により配管23を通して供給される燃料ガス5と三方弁35で合流し、排ガス燃焼器11で完全燃焼に近い状態で燃焼される。そして、高温となった燃焼排ガス5cは三方弁37を通して三方弁36で空気配管26に流入し、高温の燃焼排ガス5cが燃料極に供給されることにより温度が上昇する。このときの燃焼排ガス5cの流入量は、途中の三方弁37の開度により設定されるが、外気温等に合わせて適宜調整することが好ましい。なお、燃焼排ガス5cの流入量を調整せず、全量を空気極4に供給するようにしてもよい。
このように、燃料極3は前記の実施形態と同様に、起動燃焼器10で不完全燃焼されて高温となった還元性ガス5bの供給で加熱されて熱膨張し、空気極4は供給される空気6の代わりに排ガス燃焼器11で燃焼された高温の燃焼排ガス5cが供給されることにより空気極4も熱膨張するため、燃料極3と空気極4の温度差が大きくなることが防止され、単セルが積層された燃料電池内部に熱応力が発生するのを防止できると共に、起動時間を短縮できる。そして、燃料電池システムの耐久性を向上させることができる。また、この実施形態では熱交換器が不要であり、構成を簡単にすることができる。さらに、燃料極オフガス5aは、排ガス燃焼器11で完全燃焼に近い状態で燃焼し、未処理ガスは殆んど排出されない。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、還元性ガスを形成する起動用改質手段として、燃料ガスを不完全燃焼させる起動燃焼器(バーナー)の例を示したが、触媒を用いて燃料ガスを触媒燃焼させて還元性ガスを形成するように構成してもよい。なお、本特許に直接関係の無いパーツ、インバータや、定常運転時に供給する燃料および空気と燃焼排ガスとを熱交換する熱交換器、および改質器等の説明は省略しているが、これらのものは当業者が適宜、設計において適用できるものである。
また、配管21と配管22とを接続する接続部に設置した電磁開閉弁の代わりに、配管22から配管21へ逆流しないような逆流防止弁を用いてもよい。さらに、図3に示す実施形態で、燃焼排ガス5cを空気配管26に供給する三方弁は単なる合流継手でもよい。燃料ガスとして都市ガスの例を示したが、都市ガスに限られるものでなく、例えばメタノールガス等を供給してもよい。
本発明に係る燃料電池システムで使用する燃料電池を模式的に示す構成図。 図1に示す燃料電池を使用した燃料電池システムの一実施形態を示す全体構成図。 本発明に係る燃料電池システムの他の実施形態の全体構成図。
符号の説明
1:燃料電池、2:固体電解質(固体酸化物)、3:燃料極、4:空気極、5:燃料ガス(都市ガス)、5a:燃料極オフガス(反応排ガス)、5b:還元性ガス、5c:燃焼排ガス、6:空気(酸化性ガス)、6a:空気極オフガス、7:電気負荷、10:起動燃焼器(起動用改質手段)、11:排ガス燃焼器、12:熱交換器、31,32,33:開閉弁(切替え手段)、34,35,36:三方弁(電磁開閉弁)、37:三方弁(連通防止手段)

Claims (7)

  1. 固体電解質の一方側に燃料極を、他方側に空気極を備え、前記空気極に酸化性ガスを供給すると共に前記燃料極に燃料ガスを供給し、該燃料ガスを前記酸化性ガスと反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池を使用する燃料電池システムであって、
    燃料ガスを起動時に改質して還元性ガスとして前記燃料極に供給する起動用改質手段と、前記燃料極側より排出される排ガスを燃焼させる排ガス燃焼器と、該排ガス燃焼器から発生する熱で前記酸化性ガスを加熱する熱交換器とを備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 固体電解質の一方側に燃料極を、他方側に空気極を備え、前記空気極に酸化性ガスを供給すると共に前記燃料極に燃料ガスを供給し、該燃料ガスを前記酸化性ガスと反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池を使用する燃料電池システムであって、
    燃料ガスを起動時に改質して還元性ガスとして前記燃料極に供給する起動用改質手段と、前記燃料極側より排出される排ガスを燃焼させる排ガス燃焼器とを備え、該排ガス燃焼器から発生する燃焼排ガスを起動時に前記空気極に供給することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 燃料ガスを、前記燃料極、前記起動用改質手段、および前記排ガス燃焼器に選択して供給する切替え手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 燃料ガスを、起動時に前記排ガス燃焼器に供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料排ガスを前記燃料極に供給する配管接続部に、前記燃料極と前記空気極との連通を防止する切替え手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  6. 固体電解質の一方側に燃料極を、他方側に空気極を備え、前記空気極に酸化性ガスを供給すると共に前記燃料極に燃料ガスを供給し、該燃料ガスを前記酸化性ガスと反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池システムの起動方法であって、
    起動時に燃料ガスを改質して形成した還元性ガスを前記燃料極に供給し、前記燃料極から排出される排ガスを燃焼させ、該燃焼時の熱で前記空気極に供給する前記酸化性ガスを熱交換して加熱することを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
  7. 固体電解質の一方側に燃料極を、他方側に空気極を備え、前記空気極に酸化性ガスを供給すると共に前記燃料極に燃料ガスを供給し、該燃料ガスを前記酸化性ガスと反応させて発電を行う固体電解質型燃料電池システムの起動方法であって、
    起動時に燃料ガスを改質して形成した還元性ガスを前記燃料極に供給し、前記燃料極から排出される排ガスを燃焼させ、該燃焼排ガスを起動時に前記空気極に供給することを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
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