JP2005164127A - 分煙装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 喫煙室で喫煙する人の吐き出す煙を喫煙室内の広い範囲で吸込口から吸い込んで浄化し、更に喫煙室で上向きに吐き出される煙、下向きに吐き出される煙等の全方向に吐き出される煙を吸い込んで浄化することができる分煙装置を提供する。
【解決手段】 煙を含む空気を吸引するための吸引口1を有する煙吸引部材2と、吸引された空気から煙を除去する空気浄化部材3と、空気循環用の駆動用部材5と、浄化された空気を吐出するための吐出口10を有する空気吐出部材9を設け、煙吸引部材2と空気吐出部材9は別体で適宜に離間配置され、吐出口10から吐出される空気は室内を経て吸引口1に流れる空気流を形成するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、室内で喫煙する際に、煙草の煙を含む空気を室内で形成される空気流で吸込口から吸引して、この空気中の煙を浄化するようにした分煙装置に関するものである。
従来の分煙装置として、例えば図9に示すテーブル型分煙装置と図9に示す天井設置型分煙装置がある。図9に示すテーブル型分煙装置101は、テーブル102の上に吸込口102aを有し、側面に吐出口102bを有した、吸込口102aと吐出口102bを本体に一体に組み込んだ装置である。従って、吐出口102bから吐出される空気は矢印のように小循環を画いて吸込口102aに吸込される性質を有している。更に具体的には床の上に据置されたテーブル102の上面側に吸込口102aが形成され、この吸込口102aに向けて煙草の煙が吸い込まれるように構成されている。図8に示すように、テーブル102の上面側の吸込口102aに向けて吐き出す煙は小循環にのって吸込口102aに吸い込まれて浄化されるが、小循環流からはずれた方向に、例えば上方向に向けて吐き出された煙は吸込口102aに吸い込まれず室内に充満してしまうという問題があった。
また、図10に示す天井設置型の分煙装置103も、吸込口104aと吐出口104bを本体に一体に組み込んだ構造を有し、吐出口104bから吸込口104aに至る循環は矢印の如く小循環になる。即ち、この分煙装置103の吸込口104aから真下の近い距離で上向きに吐き出された煙は、吸込口104aに吸い込まれて浄化される。しかしながら、下向きに吐き出された煙や離れた場所で吐き出された煙は、前記の小循環流に乗ることができず、吸込口104aには吸い込まれず室内に充満してしまうという問題があった。
特開2003−83573により開示される従来技術を図11に示す。この従来技術は、天上C等の高所にファン203を内蔵したファンユニット201が配置されている。ファンユニット201の下方であってテーブルAの上方となる位置にダクト205を介して接続され、煙Sを含む排気W1を吸い込む吸込ユニット202を備えている。更に、吸込ユニット202における空気吸込口208とファンユニット201における空気吹出口209との間の箇所に、排気W1中に含まれる煙S等を除去するフィルター204を介設している。
上記のように構成したことにより、テーブルAの近傍にて喫煙すると、その煙S等を含む排気W1は、テーブルAの上方に位置された吸込ユニット202の空気吸込口208から吸い込まれる。そして、ダクト205を介して天上C等の高所に設置をされたファンユニット201に送られる過程でフィルター204により煙S等が除去されて、ファンユニット201の空気吹出口209から吐き出されることとなる。従って、専用テーブルを必要とせず、低コストとなるとともに、テーブルAの周囲で数人が喫煙したとしても、浄化機能を奏することができる。
特開2003−083573号公報
ところが、上記した従来の分煙装置も空気の吸込口208と空気吹出口209が本体に一体に組み込まれており、空気吹出口209から空気吸込口208への循環流(空気流)が小さく形成される特徴を有している。更に具体的に述べると、空気吸込口208がテーブルAの上側の近距離に位置され、空気吹出口209もテーブルAの上側に位置されている。このために、テーブルAの置かれた場所でテーブルAの上面と分煙装置との間だけで空気吹出口209から吐き出された空気が空気吸込口208で吸い込まれる間の範囲の狭い空気流となる。したがって、テーブルAの近くで椅子Dに座った状態で喫煙する人Mから吐き出される煙Sはこの空気流内で吸込口208に吸い込まれて浄化される。しかしながら、この狭い範囲の空気流から離れた箇所で喫煙する人M、例えば、椅子Dから立ち上がった人Mが喫煙する場合、この人Mから吐き出される煙SやテーブルAから離れた箇所で喫煙する人Mから吐き出される煙Sは空気流内から外れて室内に充満してしまうという問題があった。
本発明は、上記した従来の問題に鑑みてなされたものであって、喫煙室で喫煙する人の吐き出す煙を喫煙室内の広い範囲で吸込口から吸い込んで浄化することを目的とし、更に、喫煙室で上向きに吐き出される煙、下向きに吐き出される煙等の全方向に吐き出される煙を吸い込んで浄化することができる分煙装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、本発明の第1の形態は、煙を含む空気を吸引するための吸引口を有する煙吸引部材と、吸引された空気から煙を除去する空気浄化部材と空気循環用の駆動用部材と、浄化された空気を吐出するための吐出口を有する空気吐出部材を設け、煙吸引部材と空気吐出部材は別体で離間配置され、吐出口から吐出される空気は室内を経て吸引口に流れる空気流を形成する分煙装置である。
本発明の第2の形態は、前記空気浄化部材が、除塵フィルターを有する分煙装置である。
本発明の第3の形態は、前記空気浄化部材が、吸着フィルターを有する分煙装置である。
本発明の第4の形態は、前記煙吸引部材と前記空気浄化部材と前記駆動用部材とは一体化した構造とされ、前記駆動用部材と前記吐出部材とが消音用フレキシブルダクトで連通されている分煙装置である。
本発明の第5の形態は、前記空気浄化部材と前記駆動用部材とが、消音用フレキシブルダクトで連通されている分煙装置である。
本発明の第6の形態は、前記駆動用部材と前記空気吐出部材とが、消音用フレキシブルダクトで連通されている分煙装置である。
本発明の第7の形態は、前記駆動用部材と前記空気吐出部材との間に消音ボックスが配置されている分煙装置である。
本発明の第8の形態は、前記吸引口が室内における天井に1箇所設けられ、前記吐出口は室内における天井に1箇所設けられている分煙装置である。
本発明の第9の形態は、前記吸引口が室内における天井に1箇所設けられ、前記吐出口が室内における天井の前記吸引口の周囲に2箇所以上設けられている分煙装置である。
本発明の第10の形態は、前記吸引口が室内における天井に2箇所以上設けられ、前記吐出口が室内における天井に2箇所以上設けられている分煙装置である。
本発明の第11の形態は、前記吸引口が室内における側壁面に1箇所以上設けられ、前記吐出口が室内における天井に1箇所以上設けられいる分煙装置である。
本発明の第12の形態は、前記吸引口が室内における床側に1箇所以上設けられ、前記吐出口が室内における側壁面に1箇所以上設けられている分煙装置である。
本発明の第13の形態は、前記吸引口が室内における床側に1箇所以上設けられ、前記吐出口が室内における天井に1箇所以上設けられている分煙装置である。
本発明の第1の形態によれば、煙吸込部材と空気吐出部材が別体で構成されるから、両部材を喫煙室内において自在な間隔で離間配置できる。両部材の間隔を広く設定すると、空気吐出部材の吐出口から吐き出される空気流は吸込口に吸い込まれるまで室内の広い範囲の空気流となる。このために、この室内で喫煙するときには、室内におけるどこの場所でも喫煙しても吐き出される煙がこの広い範囲の空気流に乗って煙吸引部材の吸込口に吸い込まれることができ、強力な空気浄化部材で浄化することができる。
そして、この浄化された空気は空気循環用の駆動用部材によって再び空気吐出部材の吐出口から室内に吐き出され、再び広い範囲の空気流となって煙吸引部材の吸込口で吸い込まれる。従って、喫煙室内に多くの喫煙者がいても、駆動用部材が駆動されているときには、室内の各所で喫煙者によって吐き出される煙が前述した広い範囲の空気流に乗って吸引され、喫煙室内の空気を常に浄化して、喫煙室の空気を常時清浄に保持すことができる。
本発明の第2の形態によれば、空気浄化部材に備えられた除塵フィルターによって、吸込口から吸い込まれた煙を含む空気中の塵や埃等が取り除かれるから、空気の浄化作用を高めることができる。
本発明の第3の形態によれば、空気浄化部材に備えられた吸着フィルターによって、吸込口から吸い込まれた煙を含む空気の臭気を吸着できるから、煙だけでなく臭気等の成分も除去できる。その結果、空気の浄化作用をより一層高めることができる。尚、この吸着フィルターとしては、活性炭やゼオライト、合成吸着剤等の公知の全ての吸着部フィルターが使用できる。
本発明の第4の形態によれば、煙吸引部材と空気浄化部材と駆動用部材とが一体化されているので、構造を簡単化することができる。駆動用部材と空気吐出部材とが消音用フレキシブルダクトで連通されている。このために、フレキシブルダクトは屈曲、湾曲自在な部材であるために、駆動用部材と空気吐出部材とが繋ぎ難い場所に配置されていてもこの間を容易に連通して接続することができる。
本発明の第5の形態によれば、空気浄化部材と駆動用部材とが消音用フレキシブルダクトで連通されているので、ファン等の駆動用部材による騒音を消音することができる。また、フレキシブルダクトを用いているので、このフレキシブルダクトは屈曲、湾曲自在な部材であるために、空気浄化部材と駆動用部材の位置が繋ぎ難い場所に配置されていてもこの間を容易に連通して接続することができる。
本発明の第5の形態によれば、駆動用部材と空気吐出部材とが消音用フレキシブルダクトで連通されているので、ファン等の駆動用部材の駆動による騒音を消音することができる。また、フレキシブルダクトを用いているので、このフレキシブルダクトは屈曲、湾曲自在な部材であるために、駆動用部材と空気吐出部材の位置が繋ぎ難い場所に配置されていてもこの間を容易に連通して接続することができる。
本発明の第6の形態によれば、駆動用部材と空気吐出部材との間に消音ボックスが配置されているので、ファン等の駆動用部材の駆動による騒音がこの消音ボックス内で消音され、空気吐出口から吐き出される空気を騒音の無いものとすることができる。例えば、消音ボックスとしては、ボックス内の壁面全体に渡りスポンジ等の消音部材を貼ったものが利用できる。
本発明の第7の形態によれば、駆動用部材が駆動されると、天井に設けられた吐出口から室内に向けて下向きに空気が吐出され、離れた位置にある天井に設けられた吸引口にこの空気が吸い込まれ、室内全体に空気流が形成される。従って、室内全体に喫煙者が存在しても、喫煙者が吐き出した煙はこの空気流に乗って吸引口に吸い込まれ、室内全体の煙を余すことなく吸引することができる。空気浄化部材で空気中の煙が除去され、清浄化された空気が再び吐出口から吐き出されるから、室内のほぼ全域に亘り喫煙者から吐き出される煙を含む空気を浄化することができる。
本発明の第8の形態によれば、室内において天井の吸引口の周囲に吐出口を2箇所以上設けているので、吐出口から吸引口に流れる2以上の空気流が室内に形成され、室内のほぼ全域に空気流が形成される。従って、室内のいかなる場所で吐き出される喫煙者の煙であっても、その煙を空気流に誘い込み、空気流に煙を乗せて吸引口に強制吸引し、空気浄化部材によってこの空気中の煙を除去することができる。
本発明の第9の形態によれば、天井に設けられた2箇所以上の吐出口から天井に設けられた2箇所以上の吸引口に向けて室内の広い範囲で空気流が発生する。例えば、鉄道の待合室のような広大な室内においては、本発明のように多くの空気流を全域に形成する。このために、室内のあらゆる箇所での喫煙者が吐く煙を、空気流と共に吸引口に吸引することができ、空気浄化部材でこの空気中の煙を除去することができる。天井の吐出口から下方に吐き出される空気は中間高さや床面に沿って流れ、最終的に吸引口へと上昇吸引されるから、室内の空気流は室内全域に形成される。吐出口と吸引口の両者を天井に配置すると、空気流(循環流)を特に大きく形成できる効果がある。
本発明の第10の形態によれば、吸引口が室内における側壁面に設けられているので、天井の吐出口から下方に吐出される空気流が水平方向に流れるから、この水平空気流に吸引されて喫煙者の吐く煙を側壁面の吸引口から吸引できる。四方の側壁面に吸引口を設ければ、複数の空気流が四方へ流れ、室内のほぼ全域をカバーできる。又、待合室等の大きな室には2以上の吐出口を設け、多数の空気流により室内の隅々に空気流を形成できる。従って、空気浄化部材でこの空気中の煙を空気浄化部材で効率良く除去することができる。
本発明の第11の形態によれば、室内の側壁面の吐出口から床側に設けられた吸引口に向けて室内における比較的低い位置での空気流が発生するので、比較的に低い位置での喫煙者による煙を含む空気を身近にある床側の吸引口から吸引することができる。したがって、座った状態で喫煙している喫煙者の吐く煙を含む空気も空気流に乗せて吸引口に吸引でき、空気浄化部材でこの空気中の煙を除去することができる。
本発明の第12の形態によれば、天井の吐出口から床側の吸引口に向けて空気流が発生するので、立ったままで喫煙している喫煙者の煙と座った状態で喫煙している喫煙者の煙を含む空気が床側の吸引口に向けて吸引される。2以上の吐出口と2以上の吸引口を設ければ、前記空気流を室内に複数形成でき、室内の全域に下向き空気流を形成でき、広い空間でも煙を確実に浄化できる。従って、喫煙者がどのような状態でいるかに係わらずに、この喫煙者の吐く煙を含む空気を空気浄化部材で確実に浄化することができる。
以下、本発明に係る分煙装置の実施形態を、添付する図1〜図7に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る分煙装置の第1実施形態の喫煙時の状態を示す模式図である。図1に示すように、第1実施形態の分煙装置は、室内Sの天井Tの1箇所に吸引口1が設けられ、その上側にこの吸引口1を有する煙吸引部材2が配置されている。この煙吸引部材2は、筐体状に形成されており、吸引口1から室内における煙を含む空気が吸引されるように構成されている。
この筐体状の煙吸引部材2の上部には、吸引された空気から煙を除去するための空気浄化部材3(図2参照)が設けられている。この空気浄化部材3の上端には消音用フレキシブルダクト4の一端が接続され、この消音用フレキシブルダクト4は天井Tの裏側に配設されている。この消音用フレキシブルダクト4の他端が空気循環用の駆動用部材5に接続されている。駆動用部材5としては、例えば、ファン、コンプレッサ、空気ポンプ、タービン等があるが、下記では最も簡易な駆動用部材5としてファンを用いる、このとき、ファン5と表記する。
このファン5の下側には、配管6を介して消音ボックス7が連通状態で配置されている。この消音ボックス7には消音用フレキシブルダクト8の一端が接続され、この消音用フレキシブルダクト8の他端が、煙吸引部材2とは離間配置された空気吐出部材9に接続されている。この空気吐出部材9には、天井Tから室内Sに臨むように室内Sに向けて開口した吐出口10が設けられている。
上記した構成により、図1に示すように、駆動用ファン5の駆動により、室内Sでは、吐出口10から吐き出された空気が、矢印のように、天井Tから室内Sの床側に向けて流れ、更に天井Tに臨む吸引口1に向けて上昇吸引されて流れる。この下降流、水平流、上昇流からなる空気流が室内Sの全体に形成されることとなる。
この空気流が形成された室内Sで喫煙者Hが吐く煙草の煙は、空気流に乗って吸引口1に向けて天井側に流れ、吸引口1から煙吸引部材2内に入り込む。煙吸引部材2内に吸引された煙を含む空気は、煙吸引部材2の上側に設けられた空気浄化部材3(図2参照)で煙を除去して浄化され、浄化空気が消音用フレキシブルダクト4を通ってファン5に向けて移動する。
更に、このファン5から配管6を経て消音ボックス7に入り、この消音用ボックス7でファン5の駆動による騒音が消される。このようにして騒音が消された空気は消音ボックスから消音用フレキシブルダクト8を通って空気吐出部材9に至り、吐出口10から浄化された空気が再び室内Sに向けて吐出されることとなる。
このようにして、ファン5が駆動されているときには、常時、天井Tから床側に向けて、そして床側から天井Tに向けて室内S内に空気流が形成されて、喫煙者が吐く煙草の煙が吸引口1から吸引されて浄化されることとなる。
図2は図1に示す分煙装置の構造を示す底面図である。図2に示すように、煙吸引部材2の上側の空気浄化部材3には、筐体内に分煙フィルター3aと除塵フィルター3bと吸着フィルター3cが組み込まれている。分煙フィルター3aは、空気浄化部材3の本体で、煙汚染空気を浄化する装置である。分煙フィルター3aの一例として電界フィルターがある。この構造は図示しないが、相対向して配置されたプラス、マイナスの電極板の間に煙吸着部材が配置されていて、イオン化された煙の粒子が電極板に向けて移動されて、煙吸着部材に吸着されるようになっている。
除塵フィルター3bでは、空気中の塵や埃が取り除かれる。吸着フィルター3cとしては、活性炭やゼオライト、合成吸着剤等が含まれたものがある。この吸着フィルター3cでは空気中の臭気が取り除かれる。
図3は第2実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。
図3に示すように、この第2実施形態の分煙装置は、吸引口1を有する煙吸引部材2が室内のほぼ中央位置において天井Tに配置されている。更に、この煙吸引部材2から左右に離間された天井Tの2箇所に吐出口10を有する空気吐出部材9が配置されている。
上記した構成により、室内には、天井Tの左右両側の吐出口10から床側に向けて空気が吐出され、この空気は、室内のほぼ中央位置の天井Tの吸引口1に向けて流通し、左右両側に空気流が形成される。これにより、室内Sで左右両側で煙草を吸っている複数の喫煙者Hの煙草の煙はこの空気流に乗って室内のほぼ中央位置の天井Tの吸引口1に空気とともに吸引される。
この煙を含む空気が煙吸引部材2から空気浄化部材3に流れると、この空気清浄部材3で煙等が除去されて、消音用フレキシブルダクト4を通り、ファン5に駆動されて配管6から消音ボックス7内に入る。この消音ボックス7内でファン5の駆動による騒音が消される。更に、騒音を消された空気は消音ボックス7から消音用フレキシブルダクト8を通って左右位置の空気吐出部材9、9に流れ、左右両側の吐出口10、10から室内に吐出される。
このように、室内Sには左右一対の空気流が発生しているので、室内Sの広い範囲で喫煙者Hの吐く煙草の煙を空気流に乗せ、左右の吸引口1、1で吸引して浄化し、空気中から煙を除去することができる。空気吐出部9をn個設ければ、前記空気流はn個形成され、室の大小に応じて個数調整する。
図4は第3実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。図4に示すように、第3実施形態の分煙装置は、吸引口1を有する煙吸引部材2が、室内Sの天井Tのほぼ中央箇所から左右に離れて2箇所設置して構成されている。そして、吐出口10を有する空気吐出部材9が各煙吸引部材2に対して離間して天井Tの左右位置に2箇設置されている。すなわち、空気吐出部材9と煙吸引部材2からなる装置が左右に2組設置されている。
従って、室内には左側の吐出口10から床側に向けて吐出された空気が左側の吸引口1に吸い込まれる左側の空気流と、右側の吐出口10から床側に向けて吐出された空気が右側の吸引口1に吸い込まれる右側の空気流とが発生する。そこで、室内Sの左位置で喫煙している複数の喫煙者Hの煙草の煙が左側の空気流に乗って左側の吸引口1に吸い込まれ、同様に右位置で喫煙している複数の喫煙者Hの煙草の煙が右側の空気流に乗って右側の吸引口1に吸い込まれる。
左側の装置の動作は右側の装置の動作と全く同一であるから、重複記載を避けるため、以下では右側装置の動作について説明する。吸引口1から吸い込まれた煙を含む空気は、吸引口1を有する煙吸引部材2から空気浄化部材3に入って空気中の煙等が除去されて浄化される。更に、消音用フレキシブルダクト4を通ってファン5に吸引された後に、配管6を経て消音ボックス7内に入り、ここでファン5の騒音が消される。その後に、消音用フレキシブルダクト8を通って、空気吐部材9の吐出口10から室内に向けて浄化された空気が吐出される。
この第3実施形態によれば、吐出口10と吸引口1とが、室内Sの天井Tの左右2箇所に設けられているので、室内Sに2つの空気流を形成することができる。従って、喫煙者Hが室内Sのどの位置に居ても、これらの空気流に煙を吸い込んで浄化することができる。
図5は第4実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。図5に示すように、この第4実施形態の分煙装置は、室内Sの左隅部の天井Tに吐出口10を有する空気吐出部材9が配置され、この室内において反対側である右側の側壁面Gに吸引口1を有する煙吸引部材2が配置されている。更に、この煙吸引部材2の側壁内に配置された空気浄化部材3から天井Tの裏側に配置されたファン5まで消音用フレキシブルダクト4が配設されている。
このファン5から配管6で消音ボックス7に連通され、この消音ボックス7から消音用フレキシブルダクト8が天井Tの左側の吐出口10を有する空気吐出部材9まで配設されている。
上記した構成により、この第4実施形態では、天井Tの左側の吐出口10から床側に向けて空気が吐出され、右側の側壁面Gの吸引口1に至る空気流が形成される。
したがって、室内Sに居る喫煙者Hの煙草の煙は、この空気流に乗って右側の側壁面Gの吸引口1に吸引され、煙吸引部材2を経て空気浄化部材3で空気中の煙等が除去されて浄化される。浄化された空気は、消音用フレキシブルダクト4を通ってファン5に吸引され、このファン5から配管6を経て消音ボックス7内に入る。そして、この消音ボックス7内でファン5からの騒音が消された状態で消音用フレキシブルダクト8を通って空気吐出部材9の吐出口10から室内に吐出される。
この第4実施形態によれば、吸引口1が側壁面Gにおける喫煙者Hの背の高さに近い箇所に位置するので、喫煙者Hの煙が吸引口1に吸引されやすくて、この煙を含む空気を確実に浄化することができる。
図6は第5実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。図6に示すように、この第5実施形態の分煙装置は、室内Sの床Yの上面に適宜高さの筐体状の台部11を配置し、この台部11の上端面に吸引口1を設けている。そして、台部11の位置で床Yの上下面に煙吸引部材2と空気浄化部材3を配置している。更に、側壁面Gの適宜高さ位置にファン5を配置し、このファン5と空気浄化部材3とを消音用フレキシブルダクト4で連通している。
ファン5は配管6で消音ボックス7に連通され、この消音ボックス7は側壁面Gにおける天井Tの近傍に配置された吐出口10を有する空気吐出部材9に消音用フレキシブルダクト8で連通されている。吐出口10は側壁面Gから室内に向けて露出されている。
上記した構成により、室内には、側壁面Gにおける天井近傍の吐出口10から室内Sに向けて空気が吐出され、床Yにある台部11の上端の吸引口1に至る空気流が形成されることとなる。
したがって、台部11の近くに居る喫煙者Hの煙草の煙は、台部11の上面の吸引口1に空気とともに吸引され、煙吸引部材2から空気浄化部材3内に入って、空気中の煙等が除去されて浄化される。
この第5実施形態によれば、喫煙者Hの高さ位置とほぼ同じ高さ位置に吸引口1が位置するので、喫煙者Hの煙草の煙を確実に吸引して煙を浄化することができる。
図7は第6実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。図7に示すように、この第6実施形態の分煙装置は、床Yの上面に適宜高さの筐体状の台部11を配置し、この台部11の上端面に吸引口1を設けている。そして、台部11の床Yの下面側に煙吸引部材2と空気浄化部材3を配置している。更に、側壁面Gの適宜高さ位置にファン5を配置し、このファン5と空気浄化部材3とを消音用フレキシブルダクト4で連通している。
ファン5は配管6で消音ボックス7に連通され、この消音ボックス7は側壁面Gにおける天井Tに配置された吐出口10を有する空気吐出部材9に消音用フレキシブルダクト8で連通されている。
上記した構成により、室内には、天井Tの吐出口10から室内Sに向けて空気が吐出され、床Y上にある台部11の上端の吸引口1に至る空気流が形成されることとなる。したがって、台部11の近くに居る喫煙者Hの煙草の煙は、台部11の上面の吸引口1に空気とともに吸引され、煙吸引部材2から空気浄化部材3内に入って、空気中の煙等が除去されて浄化される。
この第6実施形態によれば、天井Tから床面に向けてストレートに空気流が形成されるので、喫煙者Hの煙草の煙をストレートに吸引口1に吸引させることができ、喫煙者Hが吐出する煙草の煙を正確に吸引して浄化することができる。
図8は第7実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。
図7に示すように、天井Tに筐体12が配置され、この筐体12の下端に吸引口1を有する煙吸引部材2が配置され、この筐体12の内部に除塵フィルター3bと分煙フィルター3aとからなる空気浄化部材3が配置されている。更に、この筐体12内部の上側にはファン5が配置されていて、筐体12内に煙吸引部材2と空気浄化部材3とファン5とが一体化した構造となっている。また、ファン5と空気吐出部材9とが消音用フレキシブルダクト8で連通されている。尚、空気浄化部材3には、吸着フィルター3cを配置してもよい。また、ファン5側に消音ボックス7を設けて、消音用フレキシブルダクト8で空気吐出部材9に連通させるようにすることが好ましい。
この第7実施形態では、ファン5の駆動により、消音用フレキシブルダクト8を介して空気吐出部材9の吐出口10から室内Sに空気が吐出される。室内Sでは、吐出口10から吐き出された空気が、矢印のように、天井Tから室内Sの床側に向けて流れ、更に天井Tに臨む吸引口1に向けて上昇吸引されて流れる。この下降流、水平流、上昇流からなる空気流が室内Sの全体に形成されることとなる。
この空気流が形成された室内Sで喫煙者Hが吐く煙草の煙は、空気流に乗って吸引口1に向けて天井側に流れ、吸引口1から煙吸引部材2内に入り込む。煙吸引部材2内に吸引された煙を含む空気は、煙吸引部材2の上側に設けられた空気浄化部材3で煙を除去して浄化され、浄化空気がファン5に向けて移動する。更に、このファン5から消音用フレキシブルダクト8を通って空気吐出部材9に至り、吐出口10から浄化された空気が再び室内Sに向けて吐出されることとなる。
この第7実施形態によれば、煙吸引部材2と空気浄化部材3とファン5とが一体化されているので、構造を簡単化することができる。尚、煙吸引部材2側にファン5を設けずに、空気吐出部材9側にこの空気吐出部材9と一体化してファン5を設けてもよいことは云うまでもない。
本発明は、上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。
本発明に係る分煙装置は、家庭用又は業務用に使用できる。例えば、家庭用としては、室内に設置して室内における喫煙者の煙草の煙を除去できて煙草の煙で室内が充満することを防ぐことができる。業務用としては、事務所の一室に喫煙室を設けたところでは、この喫煙室内の煙草の煙を除去することが可能である。また、工場等の作業場では、喫煙室として別個に設けられた場所で煙草の煙を除去しながら喫煙することが可能である。更に、バス等の車輛にも設置することができ、喫茶店等の飲食店の喫煙コーナーや、他の店舗等の喫煙コーナー等にも設置して喫煙による煙草の煙を除去することが可能である。
本発明に係る分煙装置の第1実施形態の喫煙時の状態を示す模式図である。 図1に示す分煙装置の構造を示す底面図である。 第2実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。 第3実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。 第4実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。 第5実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。 第6実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。 第7実施形態の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。 従来の第1例の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。 従来の第2例の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。 従来の第3例の分煙装置の喫煙時の状態を示す模式図である。
符号の説明
S 室内
T 天井
H 喫煙者
Y 床
G 側壁面
1 吸引口
2 煙吸引部材
3 空気浄化部材
3a 分煙フィルター
3b 除塵フィルター
3c 吸着フィルター
4 消音用フレキシブルダクト
5 駆動用部材(駆動用ファン)
6 配管
7 消音ボックス
8 消音用フレキシブルダクト
9 空気吐出部材
10 吐出口
11 台部
12 筐体

Claims (13)

  1. 煙を含む空気を吸引するための吸引口を有する煙吸引部材と、吸引された空気から煙を除去する空気浄化部材と空気循環用の駆動用部材と、浄化された空気を吐出するための吐出口を有する空気吐出部材を設け、煙吸引部材と空気吐出部材は別体で離間配置され、吐出口から吐出される空気は室内を経て吸引口に流れる空気流を形成することを特徴とする分煙装置。
  2. 前記空気浄化部材は、除塵フィルターを有する請求項1に記載の分煙装置。
  3. 前記空気浄化部材は、吸着フィルターを有する請求項1に記載の分煙装置。
  4. 前記煙吸引部材と前記空気浄化部材と前記駆動用部材とは一体化した構造とされ、前記駆動用部材と前記吐出部材とが消音用フレキシブルダクトで連通されている請求項1に記載の分煙装置。
  5. 前記空気浄化部材と前記駆動用部材とは、消音用フレキシブルダクトで連通されている請求項1、2又は3に記載の分煙装置。
  6. 前記駆動用部材と前記空気吐出部材とは、消音用フレキシブルダクトで連通されている請求項1、2、3又は5に記載の分煙装置。
  7. 前記駆動用部材と前記空気吐出部材との間に消音ボックスが配置されている請求項1、2、3、又は5に記載の分煙装置。
  8. 前記吸引口は室内における天井に1箇所設けられ、前記吐出口は室内における天井に1箇所設けられている請求項1乃至7のいずれかに記載の分煙装置。
  9. 前記吸引口は室内における天井に1箇所設けられ、前記吐出口は室内における天井の前記吸引口の周囲に2箇所以上設けられている請求項1乃至7のいずれかに記載の分煙装置。
  10. 前記吸引口は室内における天井に2箇所以上設けられ、前記吐出口は室内における天井に2箇所以上設けられている請求項1乃至7のいずれかに記載の分煙装置。
  11. 前記吸引口は室内における側壁面に1箇所以上設けられ、前記吐出口は室内における天井に1箇所以上設けられている請求項1乃至7のいずれかに記載の分煙装置。
  12. 前記吸引口は室内における床側に1箇所以上設けられ、前記吐出口は室内における側壁面に1箇所以上設けられている請求項1乃至7のいずれかに記載の分煙装置。
  13. 前記吸引口は室内における床側に1箇所以上設けられ、前記吐出口は室内における天井に1箇所以上設けられている請求項1乃至7のいずれかに記載の分煙装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007032975A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Norihiro Amo 加除湿・除菌・消臭ウォールユニット
CN107940635A (zh) * 2017-10-27 2018-04-20 河南中烟工业有限责任公司 一种卷烟厂制丝车间的节能空调系统

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