JP2005162879A - プレコート鋼板用塗料組成物及びプレコート鋼板 - Google Patents

プレコート鋼板用塗料組成物及びプレコート鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐食性、耐湿性などの特性に優れ、好ましくは摺動部の耐塗膜剥離性にも優れた塗膜が得られるプレコート鋼板用塗料組成物を提供する。
【解決手段】 有機樹脂と防錆顔料とを含有し、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料を1.5〜14質量%、ポリリン酸塩系防錆顔料を25〜50質量%含有し、これら防錆顔料を含む全顔料の合計含有量が65質量%以下、顔料の一部として含まれるMgの合計含有量が4.0〜10質量%であり、好ましくは有機樹脂が、特定の数平均分子量及びガラス転移温度のポリエステル樹脂と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを主成分とし、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂とのモル比が1.0/1.0〜1.0/4.0である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プレコート鋼板用塗料組成物及びこの塗料組成物により塗膜を形成したプレコート鋼板に関するもので、このプレコート鋼板は、例えば、家電製品や建材用途等に好適であり、また自動車用としても使用することができる。
鋼板を成形加工後に塗装するポストコート方式に対し、プレコート方式は予め塗装された鋼板を成形加工する方式であり、これに使用される塗装された鋼板はプレコート鋼板と呼ばれる。プレコート鋼板には、成形加工において塗膜の傷や剥がれなどが生じない高度の成形加工性および耐食性が求められる。現在使用されているプレコート鋼板は、耐食性および密着性を確保するために、クロムを含有する化成処理を施すとともに、下塗り塗膜中にクロム系の防錆顔料を含有させているものが多い(例えば、特許文献1など)。しかし、昨今、環境規制物質であるクロムの使用を規制することが望まれており、このためプレコート鋼板についても化成処理皮膜や塗膜中にクロムを使用しない技術の開発が望まれている。
従来、このようなプレコート鋼板のクロムフリー化の要求に対して、種々の提案がなされている。例えば、耐食性に関して、特許文献2では、下塗り塗膜中に塩基性亜リン酸塩系防錆顔料を含有させることにより、耐食性に優れた非クロム系プレコート鋼板が得られるとしている。また、特許文献3では、下塗り塗膜中にイソシアネート化合物及びリン酸塩系防錆顔料を含有させることにより、耐食性に優れた非クロム系プレコート鋼板が得られるとしている。また、特許文献4や特許文献5では、リン酸塩系防錆顔料とカルシウムイオン交換シリカの混合物を含有させることにより、鉛、クロムなどの重金属を含まない耐食性に優れた塗料組成物が得られるとしている。また、特許文献6では、特定の樹脂原料と非クロム系防錆添加剤の組み合わせにより、クロムフリー化と耐食性の両立が可能であるとしている。
また、特許文献7では、水性樹脂、タンニン酸、微粒子シリカ等からなる特定の下地処理層を設けることにより、密着性に優れたプレコート鋼板が得られるとしている。
特開平7−316497号公報 特開平8−319437号公報 特開平8−11257号公報 特開平9−12931号公報 特許第3389191号公報 特開2000−198963号公報 特開2000−167482号公報
従来技術の非クロム系プレコート鋼板は、その殆どが耐食性に着目したものであり、しかも、得られる耐食性はクロム系顔料を使用したものに比べて不十分なものである。また、密着性に着目した特許文献7は、単に平面部や曲げ部の塗膜密着性を向上させる程度のものに過ぎず、実成形での厳しい加工条件下における塗膜密着性については何ら配慮していない。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、クロム系防錆顔料を添加しなくても優れた耐食性が得られ、しかも耐湿性などの特性にも優れた塗膜が得られるプレコート鋼板用塗料組成物及びこの塗料組成物を用いたプレコート鋼板を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、耐食性及び耐湿性などの特性に優れ、しかも実成形加工において塗膜剥離などの損傷が生じにくい優れた成形加工性(摺動部の耐塗膜剥離性)を有する塗膜が得られるプレコート鋼板用塗料組成物及びこの塗料組成物を用いたプレコート鋼板を提供することにある。
本発明者らは上記従来技術の課題を解決し、上述したような優れた性能を有する塗膜を形成することができる塗料組成物の成分について検討を重ね、その結果、塗料組成物中にケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料とポリリン酸塩系防錆顔料とを複合添加し、且つ顔料の含有量とMg濃度を特定の範囲に規制することにより、優れた耐食性及び耐湿性を示す塗膜が得られることを見出した。また、上記塗料組成物の有機樹脂として特定の有機樹脂を用いることにより、特に優れた成形加工性(摺動部の耐塗膜剥離性)が得られることを見い出した。
また、このような塗料組成物を化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に塗装して下塗り塗膜を形成し、その上層に上塗り塗膜を形成することにより、特に優れた性能のプレコート鋼板が得られることが判った。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下の通りである。
[1] 有機樹脂と防錆顔料とを含有する塗料組成物であって、固形分中の割合で、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)を1.5〜14質量%、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)を25〜50質量%含有し、これら防錆顔料(A)及び(B)を含む全顔料の合計含有量が65質量%以下、顔料の一部として含まれるMgの合計含有量(C)が4.0〜10質量%であることを特徴とするプレコート鋼板用塗料組成物。
[2] 上記[1]の塗料組成物において、有機樹脂が、数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂(D)と、エポキシ樹脂(E)と、硬化剤(F)とを主成分とし、前記ポリエステル樹脂(D)と前記エポキシ樹脂(E)との比率D/E(モル比)が1.0/1.0〜1.0/4.0であることを特徴とするプレコート鋼板用塗料組成物。
[3] 上記[1]の塗料組成物において、有機樹脂が、数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)との反応によって得られた変性ポリエステル樹脂(G)と、硬化剤(F)とを主成分とし、前記ポリエステル樹脂(D)と前記エポキシ樹脂(E)との比率D/E(モル比)が1.0/1.2〜1.0/4.0であることを特徴とするプレコート鋼板用塗料組成物。
[4] 化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に、上記[1]〜[3]のいずれかの塗料組成物により形成された下塗り塗膜を有し、その上層に上塗り塗膜を有することを特徴とするプレコート鋼板。
本発明のプレコート用塗料組成物によれば、クロム系防錆顔料を添加しなくても優れた耐食性が得られ、しかも耐湿性にも優れた塗膜を得ることができる。また特に、請求項2及び3に係るプレコート用塗料組成物によれば、上記性能に加えて、実成形加工において塗膜剥離などの損傷が生じにくい優れた成形加工性(摺動部の耐塗膜剥離性)を有する塗膜を得ることができる。
また、以上のような塗料組成物を用いて下塗り塗膜を形成した本発明のプレコート鋼板は、特に優れた耐食性、耐湿性及び耐塗膜剥離性を有する。このため家電製品、建材、自動車等の用途において、高度の環境調和性、成形加工性、耐食性が求められる部位に用いられるプレコート鋼板として極めて有用である。
以下、本発明のプレコート鋼板用塗料組成物の詳細とその限定理由について説明する。
本発明のプレコート鋼板用塗料組成物は、有機樹脂と防錆顔料とを含有する塗料組成物であって、有機樹脂に対してケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)とポリリン酸塩系防錆顔料(B)とを所定の割合で複合添加するとともに、塗料組成物中の顔料含有量及びMg含有量を特定の範囲に規定することで、その特有の効果を発揮する。
先に述べたように、塗料組成物中にカルシウムイオン交換シリカとポリリン酸塩系防錆顔料を複合添加する従来技術が知られているが、この両防錆成分の複合添加による耐食性の向上効果は、ポリリン酸イオンがカルシウムイオン交換シリカのシリカ粒子にキレート結合のようなイオン結合をすることによってカルシウムイオンの溶出を抑制すること、及びポリリン酸のpH緩衡作用により水素イオンなどの腐食性イオンによる酸性化が弱められ、カルシウムイオンの溶出が少なくなること、によるものであると考えられている。
このような従来技術に対して本発明者らは、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料の方が、カルシウムイオン交換シリカに比べてポリリン酸塩系防錆顔料との複合添加による効果が顕著であることを見出した。その理由としては、ポリリン酸塩系防錆顔料から生じたポリリン酸イオンが下地めっきの亜鉛に対してキレート結合し、ポリリン酸塩不動態皮膜を形成するが、(1)カルシウムイオン交換シリカのpHが8〜9程度であるのに対して、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料のpHは9.5程度であり、このpHは下地めっき又は下地めっきに含有される亜鉛のより安定なpH領域であること、(2)そのためにポリリン酸塩不動態皮膜もより安定化すること、(3)ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料のMgを取り込んだ腐食生成物はCa系に比べて安定であり、腐食を抑制する効果があること、(4)また、その腐食生成物はCa系に較べてpHが中性領域に近いため、腐食生成物がより安定な環境に保たれること、などのためであると推定される。
ここで、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)としては、種々の形のケイ酸マグネシウム(化合物)を用いることができるが、その中でも特に無定形含水ケイ酸マグネシウム化合物、とりわけMg/Si原子比が0.025〜1.0、特に望ましくは0.025〜0.8の無定形含水ケイ酸マグネシウム化合物の粉末が好ましい。この無定形含水ケイ酸マグネシウム化合物の粉末からなる防錆顔料は、例えば特開2000−273363号公報に示される防錆顔料であり、アルカリ金属ケイ酸塩と水溶性マグネシウム塩を出発物質として合成によって製造することができる。
例えば、ケイ酸カリウムまたはケイ酸ナトリウム(水ガラス)のようなアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液と、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムまたは硝酸マグネシウムなどの水溶性マグネシウム塩の水溶液を混合・攪拌し、生成した沈澱物を分離・精製(例えば、水洗→乾燥→粉砕)することによって製造することができる。
本発明で用いるケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)は、他の顔料と複合化したもの、例えば他の顔料粒子の表面を被覆するような形態のものであってもよい。このように他の顔料と複合化したものとして、例えば「TC720」(商品名、テイカ製)を挙げることができる。また、他の顔料と混合されたものとして、例えば「TC710」(商品名、テイカ製)を挙げることができる。なお、このように他の顔料と複合化若しくは混合されたケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)を用いる場合においても、その含有量は他の顔料を除く正味のケイ酸マグネシウム化合物量で規定される。
ポリリン酸塩系防錆顔料(B)の種類は特に限定されないが、ピロリン酸チタニウムなどのピロリン酸塩、メタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩、トリポリリン酸2水素アルミニウムなどのトリポリリン酸塩などが優れた防錆性を示すことから、これらの1種以上を用いることが好ましい。また、その中でも特にトリポリリン酸2水素アルミニウム系防錆顔料が好適である。
また、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)としては、上述したトリポリリン酸2水素アルミニウムなどの無処理のポリリン酸塩以外に、Mg化合物(例えば、MgO)、Ca化合物(例えば、CaO)、Zn化合物(例えば、ZnO)などで処理(変性)したものを使用してもよい。すなわち、この種のポリリン酸塩系防錆顔料は、通常、トリポリリン酸2水素アルミニウムなどのポリリン酸塩と上記金属化合物との湿式混合等の方法によって得られるものであり、例えば、ポリリン酸塩の水スラリーにMgO、ZnOなどの金属化合物を混合して湿式処理し、その後乾燥・粉砕することにより、MgやZnで処理(変性)されたポリリン酸塩が得られる。このようなポリリン酸塩系防錆顔料としては、例えば、Mg処理トリポリリン酸2水素アルミニウム:「K−WHITE G105」(商品名、テイカ製)、Zn処理トリポリリン酸2水素アルミニウム:「K−WHITE K140W」(商品名、テイカ製)、Ca処理トリポリリン酸2水素アルミニウム:「K−WHITE Ca605」(商品名、テイカ製)」などを例示できる。
ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)とポリリン酸塩系防錆顔料(B)との複合添加による上記のような作用効果を得るためには、塗料組成物中におけるそれらの含有量を最適化する必要がある。すなわち、塗料組成物の固形分中の割合で、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)の含有量は1.5〜14質量%、好ましくは2.5〜10質量%、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)の含有量は25〜50質量%、好ましくは30〜45質量%とする。
ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)の含有量が1.5質量%未満では、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)との複合添加による相乗効果が小さく、特にクロスカット部の耐食性が不十分となる。一方、含有量が14質量%を超えると、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)が必要以上に水分を吸収するため耐湿性が低下する。また、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)の含有量が25質量%未満では、亜鉛へのキレート結合が十分ではなく、特に切断端部耐食性が不十分となる。一方、含有量が50質量%を超えると、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)が必要以上に水分を吸収して、溶出するため耐湿性が低下する。
また、本発明者らは、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)、さらにはポリリン酸塩系防錆添加剤(B)や他の顔料の一部として塗料組成物中に含有されることになるMgの含有量が、耐食性や耐湿性と高い相関を示すことを見出した。具体的には、塗料組成物の固形分中の割合で、顔料の一部として含まれるMgの合計含有量(C)が4.0〜10質量%、好ましくは5.0〜8.0質量%において特に良好な耐食性と耐湿性が得られる。このため本発明の塗料組成物は、顔料の一部として含まれるMgの合計含有量(C)を固形分中の割合で4.0〜10質量%、好ましくは5.0〜8.0質量%とする。Mg含有量(C)が4質量%未満では、腐食生成物の安定性が不十分であるため、切断端部耐食性が劣り、一方、10質量%を超えるとMg溶出量が多くなりすぎるため、特に耐湿性が劣る。
ここで、Mg含有量(C)で規定されるMgとしては、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)以外に、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)として酸化マグネシウムなどのMg化合物で処理(変性)したものを用いる場合や、後述するリン酸マグネシウム系防錆顔料を用いる場合などには、これらに含有されるMgなども含まれる。
また、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)を含む塗料組成物中の全顔料の合計は、固形分中の割合で65質量%以下、好ましくは55質量%以下とする。全顔料が65質量%を超えると摺動部耐塗膜剥離性が劣化し、また、塗料としてもバランスが悪く、塗装性にも悪影響を及ぼす。
本発明の塗料組成物は、上述したケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)とポリリン酸塩系防錆顔料(B)以外の防錆顔料として、カルシウムイオン交換シリカ、リン酸亜鉛系防錆顔料、リン酸マグネシウム系防錆顔料、亜リン酸亜鉛系防錆顔料などの1種以上を添加してもよく、また、その他の顔料として、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、酸化チタン、タルク、硫酸バリウム、マイカ、ベンガラ、マンガンブルー、カーボンブラック、アルミニウム粉、パールマイカなどの1種以上を添加してもよい。
本発明の塗料組成物を構成する有機樹脂の種類に特別な制限はないが、特に優れた耐塗膜剥離性を得るためには、以下のような有機樹脂を用いることが特に好ましい。
(イ) 数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂(D)と、エポキシ樹脂(E)と、硬化剤(F)とを主成分とし、前記ポリエステル樹脂(D)と前記エポキシ樹脂(E)との比率D/E(モル比)が1.0/1.0〜1.0/4.0である有機樹脂
(ロ) 数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)との反応によって得られた変性ポリエステル樹脂(G)と、硬化剤(F)とを主成分とし、前記ポリエステル樹脂(D)と前記エポキシ樹脂(E)との比率D/E(モル比)が1.0/1.2〜1.0/4.0である有機樹脂
まず、上記(イ)のポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)と硬化剤(F)とを主成分とする樹脂について説明する。
前記ポリエステル樹脂(D)は、主に多塩基酸と多価アルコールとのエステル化合物である。多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、無水マレイン酸などの二塩基酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの三価以上の多塩基酸などが用いられ、これらの多価塩基酸成分を2種以上組み合わせて用いることもできる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタジオール、ネオペンチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族または脂環族の二価アルコールが主に用いられ、さらに必要に応じて、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの三価以上の多価アルコールを併用して用いることもできる。
ポリエステル樹脂(D)は、数平均分子量が12000〜26000、ガラス転移温度が0〜30℃である必要がある。また、ポリエステル樹脂(D)のさらに好ましい数平均分子量は14000〜21000、ガラス転移温度は5〜25℃である。ポリエステル樹脂(D)の数平均分子量が12000未満では塗膜の伸びが不十分となり、曲げ加工性が低下する。一方、数平均分子量が26000を超えると塗膜の強靭性が低下するため、エポキシ樹脂と組み合わせて使用しても摺動部の耐塗膜剥離性の向上効果が不十分となる。さらに塗料組成物が高粘度となるため過剰な希釈溶剤が必要となり、塗装作業性、環境調和性などの点から好ましくない。また、ポリエステル樹脂(D)のガラス転移温度が30℃を超えると塗膜の伸びが不十分となり、曲げ加工性が低下する。一方、ガラス転移温度が0℃未満では塗膜の強靭性が低下し、耐塗膜剥離性の向上効果が不十分となる。
エポキシ樹脂(E)は、下地との密着性を向上させるために配合するものであり、本発明で用いるのに適したエポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類とエピハロヒドリン若しくはβメチルエピハロヒドリンとの反応で得られるエポキシ化合物、又はこれらの共重合物であるビスフェノール型エポキシ樹脂が挙げられる。
また、エポキシ樹脂(E)としては、数平均分子量が500〜5000のものを用いることが好ましい。エポキシ樹脂の数平均分子量が500未満では密着性が低下し、一方、数平均分子量が5000を超えると樹脂粘度が高くなるため、ポリエステル樹脂(D)との相溶性が低下する。
エポキシ樹脂(E)は塗料組成物が焼付硬化する際に、ポリエステル樹脂(D)及び硬化剤(F)との反応により架橋構造を形成し、強力な密着性を付与する。
ポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)の配合比(モル比)はD/E=1.0/1.0〜1.0/4.0とする。ポリエステル樹脂(D):1.0に対してエポキシ樹脂(E)の割合が1.0未満であると、樹脂の密着力が不足するため耐塗膜剥離性の向上効果が不十分となり、一方、4.0を超えると樹脂の可撓性が不足するため、曲げ加工性が低下する。
前記硬化剤(F)としては、アミノ樹脂又は/及びポリイソシアネート化合物を用いることができる。
アミノ樹脂は、尿素、ベンゾグアナミン、メラミンなどとホルムアルデヒドとの縮合反応で得られる生成物の一部またはすべてをメタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコールによりアルキルエーテエル化した樹脂である。具体的には、メチル化尿素樹脂、n−ブチル化ベンゾグアナミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、n−ブチル化メラミン樹脂、iso―ブチル化メラミン樹脂などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、一般的製法で得られるイソシアネート化合物を用いることができる。その中でも特に、1液型塗料としての使用が可能である、フェノール、クレゾール、芳香族第二アミン、第三級アルコール、ラクタム、オキシムなどのブロック剤でブロック化されたポリイソシアネート化合物が好ましい。このブロック化ポリイソシアネート化合物を用いることにより1液での保存が可能となり、塗料としての使用が容易となる。
さらに好ましいポリイソシアネート化合物としては、非黄変性のヘキサメチレンジイソシアネート及びその誘導体、トリレンジイソシアネート及びその誘導体、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体、キシリレンジイソシアネート及びその誘導体、イソホロンジイソシアネート及びその誘導体、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート及びその誘導体、水添トリレンジイソシアネート及びその誘導体、水添4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体、水添キシリレンジイソシアネート及びその誘導体などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
塗料組成物中におけるポリエステル樹脂(D)及びエポキシ樹脂(E)と硬化剤(F)の配合割合は、固形分質量比で[ポリエステル樹脂(D)+エポキシ樹脂(E)]/硬化剤(F)=90/10〜65/35であることが好ましい。[ポリエステル樹脂(D)+エポキシ樹脂(E)]/硬化剤(F)の割合が90/10超では十分な硬化性が得られないため、耐傷付き性や耐溶剤性が低下し、一方、65/35未満では過剰の硬化剤どうしの副反応が生じるため、加工性や加工部密着性が低下する。
次に、上記(ロ)のポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)との反応によって得られる変性ポリエステル樹脂(G)と、硬化剤(F)とを主成分とする樹脂について説明する。
前記変性ポリエステル樹脂(G)を得るためのポリエステル樹脂(D)及びエポキシ樹脂(E)については、先に(イ)の樹脂で述べたような数平均分子量、ガラス転移温度の樹脂を用いることができ、ポリエステル樹脂(D)については、多塩基酸と多価アルコールとのエステル化合物、エポキシ樹脂(E)についてはビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類とエピハロヒドリンあるいはβメチルエピハロヒドリンとの反応で得られるエポキシ化合物、またはこれらの共重合物であるビスフェノール型エポキシ樹脂などを用いることができる。
エポキシ樹脂(E)によりポリエステル樹脂(D)を変性する方法としては、ポリエステル樹脂の合成の際にエポキシ樹脂を組込む方法、アミン触媒存在下でポリエステル樹脂とエポキシ樹脂とを反応させる方法などがある。これらの変性方法のうち、塗膜の柔軟性を損なわずに高度の密着性を得るという観点からは、ポリエステル樹脂の合成後にアミン触媒存在下でエポキシ樹脂と反応させる方法が好ましい。
また、変性ポリエステル樹脂(G)を得るためのポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)の配合比(モル比)は、A/B=1.0/1.2〜1.0/4.0とする。ポリエステル樹脂(D):1.0に対してエポキシ樹脂(E)の割合が1.2未満であると樹脂の密着力が不足するため耐塗膜剥離性の向上効果が不十分となり、一方、4.0を超えると樹脂の可撓性が不足するため、曲げ加工性が低下する。
前記硬化剤(F)としては、上述したようなアミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物の中から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。
塗料組成物中における変性ポリエステル樹脂(G)と硬化剤(F)の配合割合は、固形分質量比で変性ポリエステル樹脂(G)/硬化剤(F)=90/10〜65/35であることが好ましい。変性ポリエステル樹脂(G)の割合が90/10超では十分な硬化性が得られないため、耐傷付き性や耐溶剤性が低下し、一方、65/35未満では過剰の硬化剤どうしの或いは硬化剤と変性ポリエステル樹脂(G)との副反応が生じるため、加工性や加工部密着性が低下する。
塗料組成物には、上述した有機樹脂、防錆顔料、その他の顔料以外に、目的や用途に応じて、硬化触媒、消泡剤、流れ止め剤などの各種添加剤を必要に応じて添加することができる。
上記硬化触媒としては、樹脂成分(主樹脂および硬化剤)の硬化反応を促進するために必要に応じて使用するものであり、使用可能な硬化触媒としては、酸又はその中和物が挙げられ、例えば、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸及びこれらのアミン中和物、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジラウレート、2−エチルへキソエート鉛などが代表的なものとして挙げられる。
塗膜を形成するために塗料組成物を実際に使用するにあたっては、有機溶剤に溶解して使用する。使用する有機溶剤としては、例えば、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、酢酸ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸エチル、メタノール、エタノール、シクロヘキサノン、石油エーテルや石油ナフサなどの石油系溶剤、ミネラルスピリーット、ソルベッソ100(商品名、エクソン化学社製)、ソルベッソ150(商品名、エクソン化学社製)、ソルベッソ200(商品名、エクソン化学社製)などが挙げられ、これら有機溶剤の中から、適用する樹脂種に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
塗料組成物を調整するに当たっては、サンドグラインドミル、ボールミル、ブレンダーなどの通常の分散機や混練機を選択して使用し、各成分を配合することができる。
本発明のプレコート鋼板用塗料組成物は、クロム系防錆顔料を添加しなくても優れた耐食性が得られるので、通常はクロム系防錆顔料は添加しない。
次に、以上述べた本発明の塗料組成物により塗膜が形成されるプレコート鋼板について説明する。
本発明の塗料組成物を用いたプレコート鋼板の形態は任意であるが、特に優れた性能(耐食性、耐湿性及び耐塗膜剥離性)が得られるプレコート鋼板は、化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に、上述した本発明の塗料組成物により形成された下塗り塗膜を有し、その上層に上塗り塗膜を有するプレコート鋼板である。以下、この形態のプレコート鋼板について説明する。
下地鋼板となる亜鉛系めっき鋼板としては、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融Zn−Al合金めっき鋼板(例えば、溶融Zn−5%Al合金めっき鋼板、溶融Zn−55%Al合金めっき鋼板に代表されるもの)等の各種亜鉛系めっき鋼板を用いることができる。また、亜鉛系めっき鋼板としては、化成処理皮膜との密着性を高めるために、亜鉛系めっきの後に表面調整処理を施したものを用いることができる。この表面調整処理は、酸性処理液、アルカリ性処理液のいずれを使用してもよく、処理は浸漬やスプレーなどにより行うことができる。
上記亜鉛系めっき鋼板の表面に形成される化成処理皮膜は、クロメートを含有しない皮膜であれば特に限定されるものではないが、なかでも、シリカ微粒子とその結合剤とを含む化成処理皮膜が特に好ましい。
上記シリカ微粒子としては、例えば、一次粒径が約1〜100nmの湿式シリカ(コロイダルシリカ)、乾式シリカ(ヒュームドシリカ)の中から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。このようなシリカ微粒子を化成処理皮膜中に配合することにより、化成処理皮膜上層の下塗り塗膜との密着性、耐スクラッチ性、耐食性を高めることができる。
また、上記結合剤としては、例えば、水溶性又は水分散性有機高分子、酸素酸塩(クロム酸塩は除く)の中から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。上記水溶性又は水分散性有機高分子としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルアルコールなどを例示できる。また、上記酸素酸塩としては、例えば、リン酸塩、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、バナジン酸塩などを例示できる。このような結合剤を化成処理皮膜中に配合することにより、シリカ微粒子同士の結合性(皮膜の耐凝集破壊性)、シリカ微粒子の素地金属との密着性を高めることができる。
また、上記化成処理皮膜を形成するための処理液には、Zr化合物、Ti化合物、Hf化合物(例えば、フルオロ錯塩など)の1種又は2種以上を添加剤として添加し、それらを化成処理皮膜中に含有させることができる。
シリカ微粒子と結合剤の配合割合は固形分質量比で、シリカ微粒子/結合剤=1/0.01〜1/10の範囲とすることが望ましい。シリカ微粒子の配合量:1に対する結合剤の配合割合が0.01未満であると、シリカ微粒子同士の結合性(皮膜の耐凝集破壊性)、シリカ微粒子の素地金属との密着性が不十分となる。また、シリカ微粒子の配合量:1に対する結合剤の配合割合が10超であると、化成処理皮膜上層の下塗り塗膜との密着性、耐スクラッチ性、耐食性が低下する。
化成処理皮膜の付着量は、成分として含まれるシリカ微粒子のSi換算値で5〜200mg/mとすることが好ましい。この付着量が5mg/m未満では素地金属との密着性、耐食性が十分でなく、一方、200mg/m超では、化成処理皮膜上層の下塗り塗膜との密着性が低下する。
化成処理皮膜を形成するための処理方法に特に制約はないが、一般に化成処理液をロールコーター塗装し、その後、乾燥させる。この乾燥では、熱風加熱、赤外線加熱、誘導加熱などの加熱手段により、通常、50〜150℃程度の到達板温で皮膜を乾燥させる。
次に、上記化成処理皮膜の表面に形成される下塗り塗膜について説明する。
この下塗り塗膜は、先に述べた本発明の塗料組成物を用いて形成される。したがって、この下塗り塗膜は、固形分中の割合で、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)を1.5〜14質量%、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)を25〜50質量%含有し、これら防錆顔料(A)及び(B)を含む全顔料の合計含有量が65質量%以下、顔料の一部として含まれるMgの合計含有量(C)が4〜10質量%である塗膜である。
また、この塗膜を構成する有機樹脂は、特に下記(イ)又は(ロ)の有機樹脂が好ましい。
(イ) 数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂(D)と、エポキシ樹脂(E)と、硬化剤(F)とを主成分とし、前記ポリエステル樹脂(D)と前記エポキシ樹脂(E)との比率D/E(モル比)が1.0/1.0〜1.0/4.0である有機樹脂
(ロ) 数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)との反応によって得られた変性ポリエステル樹脂(G)と、硬化剤(F)とを主成分とし、前記ポリエステル樹脂(D)と前記エポキシ樹脂(E)との比率D/E(モル比)が1.0/1.2〜1.0/4.0である有機樹脂
以上のような下塗り塗膜の構成成分の詳細及びその限定理由は、先に述べたとおりである。
下塗り塗膜の塗装方法に特に制約はないが、好ましくは塗料組成物をロールコーター塗装、カーテンフロー塗装などの方法で塗布するのがよい。上記した化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に下塗り塗膜用の塗料組成物を塗装後、熱風加熱、赤外線加熱、誘導加熱などの加熱手段により、通常180〜260℃程度の到達板温で約30秒〜1分焼付処理を行う。
下塗り塗膜の膜厚は、乾燥膜厚で2〜20μm、好ましくは4〜15μmの範囲とすることが望ましい。膜厚が2μm未満では十分な耐食性が得られず、一方、20μm超では曲げ加工性が不十分である。
次に、上記下塗り塗膜の上層に形成される上塗り塗膜について説明する。
上塗り塗膜の構成については特別な制約はなく、樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂などの1種又は2種以上を用いることができる。これらの樹脂にアミノ樹脂、イソシアネート化合物の架橋剤を併用してもよい。
また、上塗り塗膜には、目的や用途に応じてワックスを適量配合することができる。このワックスとしては、天然ワックスまたは合成ワックスを用いることができる。
また、上塗り塗膜用の塗料組成物には、目的や用途に応じて、p−トルエンスルホン酸、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジラウレート、2−エチルへキソエート鉛などの硬化触媒;炭酸カルシウム、カオリン、クレー、酸化チタン、タルク、硫酸バリウム、マイカ、弁柄、マンガンブルー、カーボンブラック、アルミニウム粉、パールマイカなどの顔料;その他、消泡剤、流れ止め剤等の各種添加剤を適宜配合することができる。
上塗り塗膜を形成するための塗料組成物を実際に使用するに当っては、これらを有機溶剤に溶解して使用する。使用する有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ソルベッソ100(商品名、エクソン化学社製)、ソルベッソ150(商品名、エクソン化学社製)、ソルベッソ200(商品名、エクソン化学社製)、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトール、エチルガルビトール、ブチルカルビトール、酢酸エチル、酢酸ブチル、石油エーテル、石油ナフサなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上塗り塗膜用の塗料組成物を調整するに当っては、サンドグラインドミル、ボールミル、ブレンダーなどの通常の分散機や混練機を選択して使用し、各成分を配合することができる。
上塗り塗膜用の塗料組成物の塗装方法に特に制約はないが、好ましくは塗料組成物をロールコーター塗装、カーテンフロー塗装などの方法で塗布するのがよい。
上記下塗り塗膜の上に上塗り塗膜用の塗料組成物を塗装後、熱風加熱、赤外線加熱、誘導加熱などの加熱手段により塗膜を焼き付け、樹脂を架橋させて硬化塗膜を得る。上塗り塗膜を加熱硬化させる際の焼付処理は、通常、到達板温を180℃〜260℃程度とし、この温度範囲で約30秒〜3分の焼付を行う。
上塗り塗膜の膜厚は10〜20μmとすることが好ましい。膜厚が10μm未満では上塗り塗膜としての総合的な塗膜性能が十分に得られない恐れがあり、一方、膜厚が20μmを超えると発泡やわきの原因となり好ましくない。
以上のプレコート鋼板は、クロム系防錆顔料を添加しなくても優れた耐食性が得られるので、通常は下塗り塗膜、上塗り塗膜ともクロム系防錆顔料は添加しない。
なお、本発明のプレコート鋼板は、上塗り塗膜の上にさらに塗膜(例えば、クリアー塗膜)を形成し、3コート・3ベークで使用してもよい。
下記(1.1)及び(1.2)に従い、表1及び表2に示す下塗り塗料用の樹脂組成物を調製した。
(1.1)下塗り塗料用樹脂組成物に用いるポリエステル樹脂(D)の調整
・ポリエステル樹脂合成例1
テレフタル酸215.8重量部(1.3モル)、イソフタル酸182.6重量部(1.1モル)、アジピン酸189.8重量部(1.3モル)、エチレングリコール124重量部(2.0モル)、ネオペンチルグリコール166.4重量部(1.6モル)、「エピクロン850」(商品名、大日本インキ(株)製)30.4重量部、及びジオクチル錫オキサイド0.1重量部を、窒素気流中240℃で2時間エステル化反応を行った。その後、1時間かけて1mmHgまで減圧し、さらに260℃で1時間反応を行い、ソルベッソ150に溶解して、不揮発分35%、平均分子量20000、ガラス転移温度10℃のポリエステル樹脂(D1)を得た。
・ポリエステル樹脂合成例2
テレフタル酸215.8重量部(1.3モル)、イソフタル酸182.6重量部(1.1モル)、アジピン酸189.8重量部(1.3モル)、エチレングリコール124重量部(2.0モル)、ネオペンチルグリコール166.4重量部(1.6モル)、「エピクロン850」(商品名、大日本インキ(株)製)30.4重量部、及びジオクチル錫オキサイド0.1重量部を、窒素気流中240℃で2時間エステル化反応を行った。その後、1時間かけて1mmHgまで減圧し、さらに260℃で20分反応を行い、ソルベッソ150に溶解して、不揮発分35%、平均分子量16000、ガラス転移温度15℃のポリエステル樹脂(D2)を得た。
(1.2)下塗り塗料用樹脂組成物の調製
表1の樹脂組成物(R1)〜(R6)、(R8)〜(R11)については、上記ポリエステル樹脂(D1)、(D2)、市販のポリエステル樹脂(D3)、(D4)のうちのいずれかに、市販のエポキシ樹脂(E1)又は(E2)、同じく硬化剤(F1)又は(F2)、同じく硬化触媒(f1)又は(f2)を表1に示す割合で配合して調製した。また、樹脂組成物(R7)については、エポキシ樹脂を配合せず、上記ポリエステル樹脂(D1)に硬化剤(F1)と硬化触媒(f1)を表1に示す割合で配合して調製した。
表2の樹脂組成物(R12)〜(R22)については、上記ポリエステル樹脂(D1)、(D2)、(D3)、(D4)のうちのいずれかに、エポキシ樹脂(E1)又は(E2)を表2に示す割合で配合し、トリエチルアミン0.5質量部を加えて窒素気流中140℃で2時間かけて反応を行うことで変性ポリエステル樹脂を合成し、これに硬化剤(F1)又は(F2)、硬化触媒(f1)又は(f2)を表2に示す割合で配合して調製した。
なお、表1及び表2中の*1〜*8は、以下のような内容を示す。
(*1):D1,D2=明細書本文のポリエステル樹脂合成例1,2に記載されたポリエステル樹脂(D1),(D2)、D3=ポリエステル樹脂「バイロンGK780」(商品名、東洋紡績製)、D4=ポリエステル樹脂「バイロン550」(商品名、東洋紡績製)
(*2):数平均分子量
(*3):ガラス転移温度(℃)
(*4):質量部(固形分)
(*5):E1=エポキシ樹脂「エピクロン4050」(商品名、大日本インキ化学工業製)、E2=エポキシ樹脂「エピクロン9050」(商品名、大日本インキ化学工業製)
(*6):ポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)の配合比(モル比)D/E
(*7):F1=メラミン樹脂「スーパーベッカミンL117」(商品名、大日本インキ化学工業製、不揮発分60%)、F2=ポリイソシアネート化合物「バーノックD550」(商品名、大日本インキ化学工業製、不揮発分55%)
(*8):f1=ドデシルベンゼンスルホン酸、f2=ジブチル錫ジラウレート
Figure 2005162879
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表1及び表2に示す下塗り塗料用樹脂組成物に対して、表3〜表14に示す配合割合で各種顔料を配合した後、粒度が10μ以下になるまでサンドミルで分散させ下塗り塗膜用の塗料組成物を調整した。なお、この塗料組成物は、溶剤を使用して不揮発分40質量%に調整した。
下地鋼板である板厚0.5mmの溶融亜鉛めっき鋼板(片面当たりのめっき付着量:30g/m)を脱脂後、コロイダルシリカ:5質量部、オルソンリン酸アンモニウム:1質量部、ポリアクリル酸:1質量部、水93質量部の組成の化成処理液を乾燥皮膜付着量がSi換算で65mg/mになるように塗布した後、到達板温80℃の乾燥処理を行って化成処理皮膜を形成した。その上に、表3〜表14に示す組成に調整した下塗り塗膜用の塗料組成物を所定の乾燥膜膜になるように塗布した後、焼付温度(到達温度)215℃、焼付時間60秒の焼付処理を行って下塗り塗膜を形成した。さらにその上に、ポリエステル系上塗り塗料「SRF05」(商品名、日本ファインコーティングス製)を乾燥膜厚が15μmになるように塗布した後、焼付温度(到達温度)230℃、焼付時間60秒の焼付処理を行って上塗り塗膜を形成し、本発明例および比較例のプレコート鋼板を得た。これらプレコート鋼板の各種性能を調べた結果を表3〜表14に併せて示す。
なお、表3〜表14に示す各顔料の添加量は、塗料組成物の固形分中での割合(質量%)である。
以下に、プレコート鋼板の性能試験の試験方法と評価方法について示す。
(1)切断端部耐食性
切断端部を露出した状態の試験片に対してJIS Z 2371記載の塩水噴霧試験(SST)を240時間実施した後、切断端部のふくれ幅を測定し、以下の基準で評価した。
◎:最大ふくれ幅1.5mm以下
○:最大ふくれ幅1.5mm超、2.5mm以下
△:最大ふくれ幅2.5mm超、5.0mm以下
×:最大ふくれ幅5.0mm超
(2)クロスカット部耐食性
試験片に下地めっきに達するクロスカットを入れ、JIS Z 2371記載の塩水噴霧試験(SST)を240時間実施した後、クロスカット部のふくれ幅を測定し、以下の基準で評価した。
◎:最大ふくれ幅1.5mm以下
○:最大ふくれ幅1.5mm超、2.5mm以下
△:最大ふくれ幅2.5mm超、5.0mm以下
×:最大ふくれ幅5.0mm超
(3)耐湿性
相対湿度98%以上、試験温度50℃の恒温恒湿試験機内で試験片を240時間暴露し、試験後の塗膜表面のふくれをJIS K 5600−8−2に基づき外観観察し、下記基準で評価した。
○:ふくれ大きさ等級1以下、密度等級1以下を同時に満足する
△:ふくれ大きさ等級2以下、密度等級2以下を同時に満足する
×:上記以外のふくれレベル
(4)摺動部耐塗膜剥離性
先端1mmRのビードを幅30mmの試験片に対して200kgfの荷重で押しつけた状態でビード引抜き試験を行い、その外観より下記基準で評価した。
◎:塗膜剥離なし
○:塗膜剥離率5%以下(実用上問題なし)
△:塗膜剥離率5%超え、50%以下(実用上問題あり)
×:塗膜剥離率50%超え(実用上問題あり)
表3〜表14に示された各種顔料としては、以下のものを用いた。
(1) ケイ酸マグネシウム化合物(表中のケイ酸マグネシウム化合物の欄の「Mg含有量」とは、ケイ酸マグネシウム化合物中でのMg含有量)
・Mg含有量が5.2質量%の無定形含水ケイ酸マグネシウム化合物
・Mg含有量が3.8質量%の無定形含水ケイ酸マグネシウム化合物
(2) トリポリリン酸2水素Al
・無処理のトリポリリン酸2水素Al:「K−WHITE #82」(商品名、テイカ製)
・Mg処理(変性)されたトリポリリン酸2水素Al:「K−WHITE G105」(商品名、テイカ製)
・Zn処理(変性)されたトリポリリン酸2水素Al:「K−WHITE K140W」(商品名、テイカ製)」
・Ca処理(変性)されたトリポリリン酸2水素Al:「K−WHITE Ca605」(商品名、テイカ製)」
(3) カルシウムイオン交換シリカ:「シールデックスC330」(商品名、グレース製)
(4) リン酸亜鉛系顔料(=ケイ酸塩変性リン酸亜鉛):「LFボウセイD1」(商品名、キクチカラー製)
(5) リン酸マグネシウム系顔料(=リン酸マグネシウム−亜リン酸亜鉛混晶型防錆顔料):「LEボウセイMZP−500」(商品名、キクチカラー製)
(6) 亜リン酸亜鉛系防錆顔料:「EXPERT NP−1500」(商品名、東邦顔料工業製)
(7) ストロンチウムクロメート(キクチカラー製)
(8) 酸化チタン:「タイペークR820」(商品名、石原産業製)
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Claims (4)

  1. 有機樹脂と防錆顔料とを含有する塗料組成物であって、固形分中の割合で、ケイ酸マグネシウム化合物系防錆顔料(A)を1.5〜14質量%、ポリリン酸塩系防錆顔料(B)を25〜50質量%含有し、これら防錆顔料(A)及び(B)を含む全顔料の合計含有量が65質量%以下、顔料の一部として含まれるMgの合計含有量(C)が4.0〜10質量%であることを特徴とするプレコート鋼板用塗料組成物。
  2. 有機樹脂が、数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂(D)と、エポキシ樹脂(E)と、硬化剤(F)とを主成分とし、前記ポリエステル樹脂(D)と前記エポキシ樹脂(E)との比率D/E(モル比)が1.0/1.0〜1.0/4.0であることを特徴とする請求項1に記載のプレコート鋼板用塗料組成物。
  3. 有機樹脂が、数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂(D)とエポキシ樹脂(E)との反応によって得られた変性ポリエステル樹脂(G)と、硬化剤(F)とを主成分とし、前記ポリエステル樹脂(D)と前記エポキシ樹脂(E)との比率D/E(モル比)が1.0/1.2〜1.0/4.0であることを特徴とする請求項1に記載のプレコート鋼板用塗料組成物。
  4. 化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に、請求項1〜3のいずれかに記載された塗料組成物により形成された下塗り塗膜を有し、その上層に上塗り塗膜を有することを特徴とするプレコート鋼板。
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