JP2005162177A - 車両用サンバイザ装置 - Google Patents

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浩巳 鈴木
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Abstract

【課題】少ない受光素子数で広範囲の入射光の入射角度を検出でき、その広範囲の入射光に対応した遮光制御を行うことができる車両用サンバイザ装置を提供する。
【解決手段】同一平面でない4つの受光面にそれぞれ1つずつ受光素子を備えただけの1つの受光センサ6が出力する入射光検出信号により、広範囲である所定角度範囲に入射する入射光の上下左右の入射角度が特定される。そして、特定された入射角度に基づいて、運転席前方の第1水平遮光範囲に入射する入射光を運転席前方遮光装置2により遮光するだけでなく、所定角度範囲における第1水平遮光範囲以外の第2〜第4水平遮光範囲に入射する入射光も遮光装置3〜5を作動させることにより遮光する。
【選択図】 図1

Description

本発明は車室内への所定強度以上の入射光、例えば直射日光を自動で遮るように作動する車両用サンバイザ装置に関するものである。
一般的に、車両の運転席及び助手席の上方位置には、車室内へ入射する直射日光等の入射光を遮るためのサンバイザ装置が設けられている。サンバイザ装置には、特許文献1にて開示されているように、サンバイザ装置の遮光制御を自動で行っているものもある。特許文献1にて開示されているサンバイザ装置(文献中では車両用自動サンバイザとしている)は、適所に取り付け固定されるケース本体を備え、該ケース本体に第1の受光センサと第2の受光センサとが上下方向に一定間隔開いて配備されている。さらに、ケース本体には該ケース本体から進退可能な遮光板、該遮光板の進退を駆動する駆動機構、及び該駆動機構に駆動力を付与するモータが収容されている。また、このサンバイザ装置は、前記第1及び第2の受光センサからの受光若しくは非受光の出力に応答して、モータを正逆転若しくは停止とする駆動制御回路を備えている。
そして、このようなサンバイザ装置は、入射光の入射線と搭乗者の目線とを結ぶ線上に第2の受光センサが位置するように調整される。下側の第1の受光センサと上側の第2の受光センサとの両方が入射光を受光すると、これらの受光出力に応答して、駆動制御回路がモータを制御して遮光板をケース本体から外方へ進出させて遮光状態とする。また、遮光板が進出した状態において、第1及び第2の受光センサの両方が受光しなくなると、これらの出力に応答して駆動制御回路がモータを逆転駆動させて遮光板をケース本体内部へ後退させる。
また、遮光制御を自動で行うサンバイザ装置としては、特許文献2にて開示されているものもある。特許文献2にて開示されているサンバイザ装置(文献中では、液晶バイザ装置としている)は、液晶バイザと、複数の方位センサと、基準照度センサと、制御部とを備えて構成されており、車両のフロントガラスに設置される。液晶バイザは独立して光透過率を変化させることができる複数のバイザ領域を備えており、各バイザ領域に対応して個別に前記方位センサが設けられている。この方位センサは、該方位センサのケース本体の太陽等の光源側に向けて配置される前面側壁部に縦方向に延びるスリット状の透過窓が設けられるとともに、その前面側壁部と対向する背面側壁部との内側面に受光素子が配設されている。受光素子は、透過窓を介して受光素子に入射する入射光の入射強度に応じた値の照度信号を出力する。透過窓を縦長のスリット状とすることにより、受光素子が検出すべき入射光の上下方向の変化に対応できるようになっている。また、方位センサとは別に設けられる照度センサは、フロントガラスの明るさを検出する基準照度検出用のものであり、フロントガラスに面して設置される。そして、この基準照度センサは、該基準照度センサの受光素子で検出した明るさに応じた値の基準照度検出信号を出力する。このようなサンバイザ装置では、複数の方位センサが出力する照度信号と、照度センサが出力する基準照度信号に基づいて、制御部により液晶バイザが制御されて遮光制御が行われる。
特許第3103270号公報 特開2002−211241号公報
しかしながら、特許文献1にて開示されているサンバイザ装置は、第1の受光センサと第2の受光センサとの2つの受光センサを用いながらも、上下方向に3つの角度領域しか特定できず、まして左右方向の入射角度を特定することができない構成となっている。そのため、上下左右の広範囲の入射光に対応した遮光制御を行うことができないという問題があった。
また、特許文献2にて開示されているサンバイザ装置においても、4つの受光センサを用いながらも、左右方向に5つの角度領域しか特定できず、上下方向の入射角度を特定することができない構成となっている。そのため、上下左右の広範囲の入射光に対応した遮光制御を行うことができないという問題があった。
そこで、両文献1,2において、さらに多くの入射光を特定しようとすると、受光センサの数が膨大となり、容易に対応することができなかった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、少ない受光素子数で広範囲の入射光の入射角度を検出でき、その広範囲の入射光に対応した遮光制御を行うことができる車両用サンバイザ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、相互に同一平面でない複数の受光面に受光素子をそれぞれ配設して構成され、車両の所定座席より前方側の所定角度範囲に入射する入射光の上下左右の入射角度に応じたレベルの入射光検出信号を対応する各受光素子から出力する1つの受光センサと、前記所定角度範囲は複数の遮光範囲に分けられており、該遮光範囲ごとに対応して設けられ該遮光範囲内に入射する前記入射光を遮光するための遮光手段を作動させる遮光装置と、前記受光センサからの入射光検出信号に基づいて、前記入射光が前記遮光範囲に入射する時には、該遮光範囲に対応する前記遮光装置を作動させて前記入射光を遮光するように制御する制御装置とを備えた車両用サンバイザ装置とした。
請求項2に記載の発明は、相互に同一平面でない複数の受光面に受光素子をそれぞれ配設して構成され、車両の運転席より前方側の所定角度範囲に入射する入射光の上下左右の入射角度に応じたレベルの入射光検出信号を対応する各受光素子から出力する1つの受光センサと、前記所定角度範囲内において、前記運転席より前方側の第1遮光範囲内に入射する前記入射光を遮光するための運転席前方遮光手段を作動させる運転席前方遮光装置と、前記所定角度範囲内において、前記第1遮光範囲とは異なる前記運転席の周囲の第2遮光範囲内に入射する前記入射光を遮光するための周囲遮光手段を作動させる周囲遮光装置と、前記受光センサからの入射光検出信号に基づいて、前記入射光が前記第1遮光範囲に入射する時には前記運転席前方遮光装置を作動させ、前記入射光が前記第2遮光範囲に入射する時には前記周囲遮光装置を作動させて前記入射光を遮光するように制御する制御装置とを備えた車両用サンバイザ装置とした。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用サンバイザ装置において、前記制御装置は、前記入射光の上下方向の入射角度に応じて前記運転席前方遮光手段及び前記周囲遮光手段のうち少なくとも1つの作動量を変化させる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の車両用サンバイザ装置において、前記周囲遮光装置は、前記第2遮光範囲における前記車両の助手席前方の助手席前方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための助手席前方遮光手段を作動させる助手席前方遮光装置であることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
請求項5に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の車両用サンバイザ装置において、前記周囲遮光装置は、前記第2遮光範囲における前記車両の助手席前方の助手席前方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための助手席前方遮光手段を作動させる助手席前方遮光装置と、前記第2遮光範囲における前記車両の運転席側方の運転席側方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための運転席側方遮光手段を作動させる運転席側方遮光装置と、前記第2遮光範囲における前記車両の助手席側方の助手席側方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための助手席側方遮光手段を作動させる助手席側方遮光装置とから構成され、前記制御装置は、前記受光センサからの入射光検出信号に基づいて、前記入射光が前記助手席前方遮光範囲に入射する時には前記助手席前方遮光装置を作動させ、前記入射光が前記運転席側方遮光範囲に入射する時には前記運転席側方遮光装置を作動させ、前記入射光が助手席側方遮光範囲に入射する時には前記助手席側方遮光装置を作動させて、前記入射光を遮光するように制御する。
請求項6に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の車両用サンバイザ装置において、前記運転席前方遮光手段及び前記周囲遮光手段は、進退可能に配設される運転席前方遮光板及び周囲遮光板である。
請求項7に記載の発明は、請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置において、搭乗者の操作に基づいて前記所定角度範囲を変更することができる遮光範囲調節手段が備えられる。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、異なる平面の各受光面に配設される各受光素子からの入射光検出信号を比較することにより、少ない素子数で車両の所定座席より前方側の広範囲な所定角度範囲に入射する入射光の上下左右の入射角度を無段階に特定することができる。そして、特定した入射光の入射角度に基づいて、複数の遮光範囲ごとに対応して設けられる遮光装置により所定角度範囲に入射する入射光を遮光することができる。
請求項2に記載の発明によれば、異なる平面の各受光面に配設される受光素子からの入射光検出信号を比較することにより、少ない素子数で車両の運転席より前方側の広範囲な所定角度範囲に入射する入射光の上下左右の入射角度を無段階に特定することができる。そして、特定した入射光の入射角度に基づいて、運転席前方遮光装置により運転席の前方側の第1遮光範囲に入射する入射光を遮光することができる。さらに、所定角度範囲内の該第1遮光範囲以外の第2遮光範囲に入射する入射光も周囲遮光装置により遮光することができる。
請求項3に記載の発明によれば、制御装置は、上下方向の入射角度に応じて運転席前方遮光手段及び周囲遮光手段のうち少なくとも1つの作動量を変化させるため、遮光する必要が無い範囲まで運転席前方遮光手段及び周囲遮光手段を作動させてしまうことを防いで、入射光を遮光したい範囲のみを遮光することができる。
請求項4に記載の発明によれば、周囲遮光装置は、第2遮光範囲における車両の助手席前方の助手席前方遮光範囲に入射する入射光を遮光するための助手席前方遮光手段を作動させる助手席前方遮光装置であるため、運転席の前方から入射する入射光とともに助手席前方から入射する入射光も遮光することができる。
請求項5に記載の発明によれば、助手席前方遮光範囲に入射した入射光は助手席前方遮光装置により遮光され、運転席側方遮光範囲に入射した入射光は運転席側方遮光装置により遮光され、助手席側方遮光範囲に入射した入射光は助手席側方遮光装置により遮光される。従って、複数の遮光装置によって、より広範囲が遮光可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、運転席前方遮光手段及び周囲遮光手段は、進退可能に配設される運転席前方遮光板及び周囲遮光板であるため、運転席前方遮光板及び周囲遮光板を進退させるだけの容易な動作により入射光の遮光を行うことができる。
請求項7に記載の発明によれば、遮光範囲調節手段が備えられるため、搭乗者は該遮光範囲調節手段を操作することにより、搭乗者の好みに合わせて所定角度範囲を変更することができる。よって、搭乗者がより快適と感じるように入射光の遮光を行うことができる。
本発明によれば、少ない受光素子数で広範囲の入射光の入射角度を検出でき、その広範囲の入射光に対応した遮光制御を行うことができる車両用サンバイザ装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1乃至図7に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両用サンバイザ装置1は、4つの遮光装置2〜5(運転席前方遮光装置2、及び周囲遮光装置としての運転席側方遮光装置3、助手席前方遮光装置4、並びに助手席側方遮光装置5)と、1つの受光センサ6と、制御装置7とを備えている。
図2に示すように、運転席前方遮光装置2、運転席側方遮光装置3、助手席前方遮光装置4、及び助手席側方遮光装置5の4つの遮光装置2〜5は、運転席に着席する搭乗者の眩惑を防止するために遮光したい所定角度範囲Aに入射する直射日光等の入射光を遮るために設けられるものである。4つの遮光装置2〜5は、水平方向(左右方向)には、車両8の上方から見て、標準的な体格の搭乗者の目の位置Pを中心として、搭乗者の目の位置Pを通るとともに車両8の中心線と平行な直線L1の左右両側90°ずつを総合的に遮光する。言い換えると、4つの遮光装置2〜5が入射光を遮る総合的な水平方向(左右方向)の水平遮光範囲Bは、搭乗者の目の位置Pを通るとともに直線L1と直交する直線L2の前方側180°である。また、4つの遮光装置2〜5で総合的に遮光する垂直方向(上下方向)の遮光範囲は、図3に示すように、車両8の側方から見て、搭乗者の目の位置Pを通るとともに車両8の中心線と平行な直線L3から上方に45°の垂直遮光範囲Cである。即ち、所定角度範囲Aは、水平遮光範囲Bと垂直遮光範囲Cとから決定される。
図1に示すように、運転席前方遮光装置2及び運転席側方遮光装置3は、運転席上方の天井部9内に収容固定されている。運転席前方遮光装置2は、第1駆動モータ21と、該第1駆動モータ21の回転により駆動される駆動機構22と、該駆動機構22に連結される移動部材23と、該移動部材23の両側に配設される2本のガイドレール24と、移動部材23の前方に固定される長方形状の運転席前方遮光板25とから構成される。尚、運転席前方遮光板25は、遮光手段、運転席前方遮光手段、及び運転席前方遮光板として設けられるものである。
駆動機構22は、一端を第1駆動モータ21に固定され、他端を移動部材23に固定されるベルト22aと、運転席前方遮光装置2の図示しないベース部材に固定される固定軸22bと、該固定軸22bに回転可能に支持されるとともにベルト22aと連動して回転するスプロケット22cとを備えている。そして、2本のガイドレール24は車両8の中心線方向に沿って配置され、運転席前方遮光板25が所定の進退動作をするように、移動部材23の前後方向の移動を案内する。また、運転席前方遮光装置2には図示しないコイルスプリング等の付勢部材が備えられ、このコイルスプリングは運転席前方遮光板25を進出方向に付勢している。運転席前方遮光板25は、水平方向には、図2に示すように、前記直線L1の左右両側30°ずつの第1水平遮光範囲B1に入射する入射光を遮ることができるように配設されている。尚、第1水平遮光範囲B1は、遮光範囲及び第1遮光範囲である。そして、垂直方向には、図3に示すように、前記直線L3から上方へ45°の垂直遮光範囲Cに入射する入射光を遮ることができるように配設されている。
従って、運転席前方遮光板25を進出させる場合に第1駆動モータ21が回転されると、第1駆動モータ21の回転により、ベルト22aがスプロケット22cを回転させながら移動部材23を前方へ移動させる方向に動く。この時、コイルスプリングが移動部材23を運転席前方遮光板25を進出させる方向へ付勢しているため、移動部材23は円滑にガイドレール24に案内されながら前方へ移動して、運転席前方遮光板25が天井部9から車室内へ進出される。逆に、運転席前方遮光板25を後退させる場合に第1駆動モータ21が回転されると、第1駆動モータ21の回転により、ベルト22aがスプロケット22cを回転させながら移動部材23を後方へ移動させる方向に動く。この時、移動部材23はコイルスプリングの付勢力に抗してガイドレール24に案内されて後方へ移動し、運転席前方遮光板25を後退させる。
運転席側方遮光装置3は、運転席の上方の天井部9内に前記運転席前方遮光装置2とともに収容固定されている。運転席側方遮光装置3は、第2駆動モータ31と、該第2駆動モータ31の回転により駆動される駆動機構32と、該駆動機構32に連結される移動部材33と、該移動部材33の両側に配設される2本のガイドレール34と、移動部材33の右側に固定される長方形状の運転席側方遮光板35とから構成される。尚、運転席側方遮光板35は、遮光手段、周囲遮光手段、運転席側方遮光手段、及び周囲遮光板として設けられるものである。
駆動機構32は、前記駆動機構22と同様に、一端を第2駆動モータ31に固定され、他端を移動部材33に固定されるベルト32aと、前記固定軸22bと、該固定軸22bに回転可能に支持されるとともにベルト32aと連動して回転するスプロケット32bとを備えている。
2本のガイドレール34は、前記運転席前方遮光装置2のガイドレール24の上側に、ガイドレール24とガイドレール34とが直交するように重ねられて天井部9内に収容固定されている。ガイドレール24とガイドレール34とを2段に重ねて天井部9内に収容固定することにより、少ないスペースでの運転席側方遮光装置3の設置が可能となる。そして、2本のガイドレール34は車両8の車幅方向と平行に配置され、運転席側方遮光板35が所定の進退動作をするように、移動部材33の左右方向の移動を案内する。また、運転席側方遮光装置3には図示しないコイルスプリング等の付勢部材が備えられ、このコイルスプリングは、運転席側方遮光板35を進出方向に付勢している。運転席側方遮光板35は、水平方向には、図2に示すように、前記直線L1の右側30°〜90°(直線L1を0°とする)の第2水平遮光範囲B2に入射する入射光を遮ることができるように配設されている。尚、第2水平遮光範囲B2は、遮光範囲及び運転席側方遮光範囲であり、第2遮光範囲を構成する。そして、垂直方向には、図3に示すように、前記垂直遮光範囲Cに入射する入射光を遮ることができるように配設されている。
従って、運転席側方遮光板35を進出させる場合に第2駆動モータ31が回転されると、第2駆動モータ31の回転により、ベルト32aがスプロケット32bを回転させながら移動部材33を車両8の運転席側の側方(車両8の右方向)へ移動させる方向に動く。この時、コイルスプリングが移動部材33を運転席側方遮光板35を進出させる方向へ付勢しているため、移動部材33は円滑にガイドレール34に案内されながら車両8の運転席側の側方(車両8の右方向)へ移動して、運転席側方遮光板35が天井部9から車室内へ進出される。逆に、運転席側方遮光板35を後退させる場合に第2駆動モータ31が回転されると、第2駆動モータ31の回転により、ベルト32aがスプロケット32bを回転させながら移動部材33を助手席側(車両8の左方向)へ移動させる方向に動く。この時、移動部材33はコイルスプリングの付勢力に抗してガイドレール34に案内されて助手席側(車両8の左方向)へ移動し、運転席側方遮光板35を後退させる。
助手席前方遮光装置4は、助手席上方の天井部9内に収容固定されている。助手席前方遮光装置4は、第3駆動モータ41と、第3駆動モータ41により駆動される2本のアームよりなるリンク機構42と、リンク機構42の先端が連結される移動部材43と、移動部材43の両側に配設される2本のガイドレール44と、移動部材43の前方に固定される長方形状の助手席前方遮光板45とから構成される。尚、助手席前方遮光板45は、周囲遮光手段、助手席前方遮光手段、及び周囲遮光板として設けられるものである。
2本のガイドレール44のうち右側に位置するガイドレール44は、前記運転席前方遮光装置2のガイドレール24のうち左側に位置するガイドレール24と共有しており、このガイドレール44(24)の右側を運転席前方遮光装置2が使用し、左側を助手席前方遮光装置4が使用する。尚、2本のガイドレール44は車両8の中心線方向に沿って配置され、助手席前方遮光板45が所定の進退動作をするように、移動部材43の前後方向の移動を案内する。また、助手席前方遮光板45は、水平方向には、図2に示すように、前記直線L1の左側−30°〜−60°(直線L1を0°とする)の第3水平遮光範囲B3に入射する入射光を遮ることができるように配設されている。尚、第3水平遮光範囲B3は、遮光範囲及び助手席前方遮光範囲であり、第2遮光範囲を構成する。そして、垂直方向には、図3に示すように、前記垂直遮光範囲Cに入射する入射光を遮ることができるように配設されている。
このような助手席前方遮光装置4は、第3駆動モータ41が回転すると、その回転がリンク機構42に伝達され、移動部材43がガイドレール44に案内されて前後方向に移動することにより、移動部材43とともに助手席前方遮光板45が前後方向に移動し、天井部9から車室内へ進出したり後退したりする。
助手席側方遮光装置5は、天井部9内において助手席前方遮光装置4の左側に収容固定されている。助手席側方遮光装置5は、第4駆動モータ51と、第4駆動モータ51の回転により駆動される1本のアームよりなるリンク機構52と、リンク機構52の先端が連結される移動部材53と、移動部材53の両側に配設される2本のガイドレール54と、移動部材53の左側に固定される長方形状の助手席側方遮光板55とから構成される。尚、助手席側方遮光板55は、遮光手段、周囲遮光手段、助手席側方遮光手段、及び周囲遮光板として設けられるものである。
2本のガイドレール54は車両8の車幅方向と平行に配置され、助手席側方遮光板55が所定の進退動作をするように、移動部材53の左右方向の移動を案内する。助手席側方遮光板55は、水平方向には、図2に示すように、前記直線L1の左側−60°〜−90°(直線L1を0°とする)の第4水平遮光範囲B4に入射する入射光を遮光することができるように配設されている。尚、第4水平遮光範囲は、遮光範囲及び助手席側方遮光範囲であり、第2遮光範囲を構成する。そして、垂直方向には、図3に示すように、前記垂直遮光範囲Cに入射する入射光を遮ることができるように配設されている。
このような助手席側方遮光装置5は、第4駆動モータ51が回転すると、その回転がリンク機構52に伝達され、移動部材53がガイドレール54に案内されて左右方向に移動することにより、移動部材53とともに助手席側方遮光板55が左右方向に移動し、天井部9から車室内へ進出したり後退したりする。
前記受光センサ6は、フロントガラス10の車室内側面の上端部略中央に設置されている。図4に示すように、受光センサ6は略立方体状をなしており、4つの受光面61〜64(上側受光面61、運転席側受光面62、助手席側受光面63、及び前側受光面64)を備えている。即ち、受光センサ6は、車両8に取り付けられる際に、車両8の床面と平行となり上側を向く上側受光面61と、該上側受光面61と直交し車両8の右側(運転席側)を向く運転席側受光面62と、前記上側受光面61と直交し車両8の左側(助手席側)を向く助手席側受光面63とが備えられている。さらに、上側受光面61、運転席側受光面62、及び助手席側受光面63と、前記各受光面61〜63と直交し車両8の前方を向く前側受光面64を備えている。各受光面61〜64には、各受光面61〜64に入射してくる入射光を感知する受光素子61a〜64aが備えられている。
受光センサ6は、所定角度範囲Aに入射してくる直射日光等の入射光を受光素子61a〜64aにて感知すると、各受光素子61a〜64aから図5(a)(b)及び図6(a)(b)に示すような入射光の入射強度及び上下左右の入射角度に応じたレベルの入射光検出信号を制御装置7に出力する。所定角度範囲Aは、先にも述べたように、水平方向には、搭乗者の目の位置Pを通るとともに車両8の中心線と平行な前記直線L1の左右両側90°の水平遮光範囲Bであり、垂直方向には、搭乗者の目の位置Pを通るとともに車両8の中心線と平行な前記直線L2から上方に45°の垂直遮光範囲Cである。受光センサ6は、運転席側受光面62及び該運転席側受光面62と90°をなすように備えられる前側受光面64の2つの受光面に備えられる受光素子62a,64aから水平遮光範囲Bのうち直線L1の右側(運転席側)90°の範囲に入射する入射光の左右方向の入射角度を特定するための入射光検出信号を出力する。また、受光センサ6は、助手席側受光面63及び該助手席側受光面63と90°をなすように備えられる前側受光面64の2つの受光面に備えられる受光素子63a,64aから水平遮光範囲Bのうち直線L1の左側(助手席側)90°の範囲に入射する入射光の左右方向の入射角度を特定するための入射光検出信号を出力する。さらに、受光センサ6は上側受光面61及び該上側受光面61と90°をなすように備えられる前側受光面64の2つの受光面に備えられる受光素子61a,64aから垂直遮光範囲Cに入射する入射光の上下方向の入射角度を特定するための入射光検出信号を出力する。そして、受光素子62a及び64aと、受光素子63a及び64aと、受光素子61a及び64aとのそれぞれ対をなす受光素子61a〜64aからの入射光検出信号のレベルの比に基づいて入射光の入射角度が特定される。尚、この受光センサ6の各受光素子61a〜64aが出力する入射光検出信号のレベルと総合して所定角度範囲Aに入射する入射光の入射強度が特定されるようになっている。
前記制御装置7は、図7に示すように、前記4つの遮光装置2〜5(運転席前方遮光装置2、運転席側方遮光装置3、助手席前方遮光装置4、助手席側方遮光装置5)によって入射光を遮る遮光制御を行う。この制御装置7は、前記4つの遮光装置2〜5とともに天井部9内に収容固定されており、バッテリ11から電源が供給される。
制御装置7は、前記受光センサの各受光素子61a〜64aが出力する入射光検出信号に基づいて、前記所定角度範囲Aに入射する入射光の入射強度、上下方向の入射角度、及び左右方向の入射角度を特定する。詳しくは、制御装置7には、運転席側受光面62、助手席側受光面63、及び前側受光面64にそれぞれ備えられる受光素子62a〜64aで感知される入射光について、左右方向の入射光の入射角度と、その入射角度の入射光が入射されたときに出力される入射光検出信号のレベルとの関係を表すデータが予め記憶されている。このデータは、例えば、図5(b)に示すようなものである。また、上側受光面61及び前側受光面64にそれぞれ備えられる受光素子61a,64aで感知される入射光について、例えば図6(b)に示すような、上下方向の入射光の入射角度と、その入射角度の入射光が入射された時に出力される入射光検出信号にレベルとの関係を表すデータが予め記憶されている。
制御装置7は、90°をなすように配置される運転席側受光面62及び前側受光面64に備えられる受光素子62a,64aが出力する入射光検出信号から、記憶されたデータをもとに、運転席に着席する搭乗者の前方右半分の90°分の範囲(図2において、直線L1から右側90°の範囲)に入射する入射光の左右方向の入射角度を特定する。同様に、制御装置7は、90°をなすように配置される助手席側受光面63及び前側受光面64に備えられる受光素子63a,64aが出力する入射光検出信号から、記憶されたデータをもとに、運転席に着席する搭乗者の前方左半分の90°分の範囲(図2において、直線L1から左側90°の範囲)に入射する入射光の左右方向の入射角度を特定する。また、上下方向の入射角度については、制御装置7は、90°をなすように配置される上側受光面61及び前側受光面64に備えられる受光素子61a,64aが出力する入射光検出信号から、記憶されたデータをもとに、直線L3から上方へ45°の範囲(図3参照)に入射する入射光の上下方向の入射角度を特定する。
制御装置7は、特定した左右方向の入射角度から、入射光が第1〜第4水平遮光範囲B1〜B4のいずれの範囲に入射しているのかを判別する。そして、制御装置7に格納されている制御マップ71に従って、入射光が第1水平遮光範囲B1に入射する場合には、制御装置7は運転席前方遮光装置2により運転席前方遮光板25を進出させて入射光を遮光する。また、制御装置7は、制御マップ71に従って、入射光が第2水平遮光範囲B2に入射する場合には運転席側方遮光装置3により運転席側方遮光板35を進出させて入射光を遮光する。さらに、制御装置7は、制御マップ71に従って、入射光が第3水平遮光範囲B3に入射する場合には助手席前方遮光装置4により助手席前方遮光板45を、入射光が第4水平遮光範囲B4に入射する場合には助手席側方遮光装置5により助手席側方遮光板55をそれぞれ進出させて入射光を遮光する。尚、入射光が水平遮光範囲B以外の場所に入射する場合には、制御装置7は、4つの遮光装置2〜5の遮光板25,35,45,55を格納状態とする。
また、制御装置7は、各作動対象の遮光板25,35,45,55が完全に進出されている全進出状態とするか、遮光板25,35,45,55が半分進出されている半進出状態とするか、若しくは遮光板25,35,45,55が完全に天井部9内に格納されている格納状態とするかの判別を行う。詳しくは、図3に示すように、垂直遮光範囲Cは3つの範囲に分けられて、運転席に着席する搭乗者の目の位置Pを通るとともに車両8の中心線と平行な直線L3から上方へ15°の範囲を第1垂直遮光範囲C1、直線L3の上方15°〜30°の範囲を第2垂直遮光範囲C2、直線L3の上方30°〜45°の範囲を第3垂直遮光範囲C3とされている。そして、制御装置7は制御マップ71に従って、入射光が第1垂直遮光範囲C1に入射する場合には各作動対象の遮光板25,35,45,55を全進出状態とし、第2垂直遮光範囲C2に入射する場合には遮光板25,35,45,55を半進出状態とし、第3垂直遮光範囲C3に入射する場合には遮光板25,35,45,55を格納状態とする。例えば、入射光が、左右方向には第1水平遮光範囲B1に、上下方向には第1垂直遮光範囲C1に入射した場合、制御装置7は運転席前方遮光装置2により遮光制御を行い、運転席前方遮光板25を進出させて全進出状態として入射光を遮蔽する。尚、入射光が垂直遮光範囲C以外の場所に入射する場合には、制御装置7は、4つの遮光装置2〜5の遮光板25,35,45,55をいずれも格納状態とする。
また、車両8には運転席の周辺の所定位置には、水平遮光範囲B及び垂直遮光範囲Cを変更するための遮光範囲調節手段としての調節スイッチ12が設けられている。この調節スイッチ12は搭乗者がより快適な遮光制御を得ることができるように設けられるものである。この調節スイッチ12を操作して水平遮光範囲B及び垂直遮光範囲Cを変更すると、制御装置7に予め設定されていた水平遮光範囲B及び垂直遮光範囲Cが、調節スイッチ12の操作によって変更された水平遮光範囲B及び垂直遮光範囲Cに置き換えられる。従って、以後、制御装置7は、変更後の水平遮光範囲B及び垂直遮光範囲Cに従って遮光制御を行う。
上記のように構成された車両用サンバイザ装置1を備えた車両8において、所定角度範囲Aに直射日光等の入射光が入射すると、受光センサ6の各受光面61〜64に備えられる受光素子61a〜64aがその入射光の入射強度と、上下方向及び左右方向の入射角度とを特定するための入射光検出信号を制御装置7に出力する。出力された入射光検出信号から、制御装置7が所定角度範囲Aに入射された入射光は所定強度以上であると判断した場合には、該入射光検出信号に基づいて遮光制御を行う。即ち、制御装置7は入射光の上下方向の入射角度及び左右方向の入射角度を特定し、その入射光が第1〜第4水平遮光範囲B1〜B4のいずれに属するのかを特定して、運転席前方遮光装置2,運転席側方遮光装置3,助手席前方遮光装置4,及び助手席側方遮光装置5のうち遮光制御を行う遮光装置2〜5を特定する。同時に、制御装置7は、入射光が第1〜第3垂直遮光範囲のいずれに属するのかを特定して、作動対象となる遮光装置2〜5に備えられる遮光板25,35,45,55を全進出状態、半進出状態、及び格納状態のうちいずれの状態に制御するのかを特定する。そして、これらの特定した情報に基づいて、制御装置7は、第1〜第4水平遮光範囲B1〜B4にそれぞれ対応する遮光装置2〜5を遮光装置2〜5ごとに作動させて遮光板25,35,45,55の進退を行うことにより、所定角度範囲Aに入射する入射光を遮蔽するようになっている。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)同一平面でない4つの受光面61〜64にそれぞれ1つずつ受光素子61a〜64aを備えただけの1つの受光センサ6が出力する入射光検出信号により、第1水平遮光範囲B1を超えた第2〜第4水平遮光範囲B2〜B4を含む広範囲な所定角度範囲Aに入射する入射光の上下左右の入射角度が特定される。そして、特定された入射角度に基づいて、運転席前方の第1水平遮光範囲B1に入射する入射光を運転席前方遮光装置2により遮光するだけでなく、所定角度範囲Aにおいて第1水平遮光範囲B1以外の第2〜第4水平遮光範囲B2〜B4に入射する入射光も遮光装置3〜5を作動させることにより遮光することができる。
(2)各遮光装置2〜5は、遮光装置2〜5ごとに対応した第1〜第4水平遮光範囲B1〜B4を備えている。そして、制御装置7は、各遮光装置2〜5に対応した第1〜第4水平遮光範囲B1〜B4について遮光装置2〜5を制御する。従って、第1〜第4水平遮光範囲B1〜B4において、遮光する必要がない範囲に対応する遮光装置2〜5を作動させることなく、遮光する必要がある遮光範囲に対応する遮光装置2〜5のみを独立して作動させて入射光を遮光することができる。
(3)制御装置7は、上下方向の入射角度に応じて、遮光装置2〜5に備えられる遮光板25,35,45,55の作動量を、完全に進出されている全進出状態、半分進出されている半進出状態、及び完全に天井部9内に格納されている格納状態の3段階に分けて制御している。従って、遮光する必要が無い範囲まで各遮光板25,35,45,55を作動させてしまうことを防いで、入射光を遮光したい範囲のみを遮光することができる。また、遮光板25,35,45,55の突出量(作動量)を、第1〜第3垂直遮光範囲に対応させて3段階に段階的に制御することで、遮光板25,35,45,55の制御を容易に行うことができる。
(4)運転席前方遮光板25、運転席側方遮光板35、助手席前方遮光板45、助手席側方遮光板55を用いて所定角度範囲Aに入射する入射光の遮光を行っている。従って、遮光板25,35,45,55を進退させるだけの容易な動作により、入射光の遮光を行うことができる。
(5)車両用サンバイザ装置1は、調節スイッチ12を備えているため、該調節スイッチ12を搭乗者が操作することにより、水平遮光範囲B及び垂直遮光範囲Cからなる所定角度範囲Aを変更することができる。一度変更すると、以後、変更後の水平遮光範囲B及び垂直遮光範囲Cに基づいて遮光が行われるため、搭乗者がより快適と感じるように入射光の遮光を行うことができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、車両用サンバイザ装置1には、運転席前方遮光装置2、運転席側方遮光装置3、助手席前方遮光装置4、及び助手席側方遮光装置5の4つの遮光装置が備えられているがこの限りでない。例えば、図8に示す車両用サンバイザ装置80のように、運転席前方遮光装置81と、助手席前方遮光装置82との2つの遮光装置が備えられるようにしてもよい。運転席前方遮光装置81及び助手席前方遮光装置82はいずれも駆動モータ81a,82aの回転をリンク機構81b,82bが移動部材81c,82cに伝達し、移動部材81c,82cが前後方向に移動することにより、遮光板81d,82dが進出及び後退して遮光を行うようになっている。この場合、簡単な構成で運転席及び運転席以外の助手席の前方から入射する入射光を広範囲に遮光することができる。
○上記実施形態では、車両用サンバイザ装置1は、運転席に着席する搭乗者の眩惑を防止するように制御装置7が入射光の遮光を行っているが、運転席に着席する搭乗者の眩惑を防止するとともに助手席に着席する搭乗者の眩惑も防止するように遮光制御を行ってもよい。また、車両8の前方及び側方から入射する入射光により、車両8の後部座席に着席する搭乗者が眩惑されることを防止することができるように遮光制御を行ってもよい。即ち、後部座席に着席する搭乗者の眩惑も防止することができるように所定角度範囲を設定し、遮光装置2〜5に加えて後部座席の左右両側から入射する入射光を遮光することができる遮光装置としての後部座席側方遮光装置を車両8の天井部13内に設置して遮光制御を行ってもよい。
○上記実施形態では、遮光板25,35,45,55(運転席前方遮光板25、運転席側方遮光板35、助手席前方遮光板45、助手席側方遮光板55)の進出量を全閉、半閉、全開の3段階に設定して遮光制御が行われているが、この限りでない。例えば、遮光板25,35,45,55の進出量は、4段階以上、さらには無段階に設定して遮光制御を行ってもよい。このようにすると、上下方向の遮光制御がより細やかに行われることになり、遮光したい範囲のみを容易に遮光することができるようになる。
○上記実施形態では、水平遮光範囲Bは、直線L1の左右両側30°ずつを第1水平遮光範囲B1、直線L1の右側30°〜90°の範囲を第2水平遮光範囲B2、直線L1の左側−30°〜−60°の範囲を第3水平遮光範囲B3、そして直線L1の左側−60°〜−90°の範囲を第4水平遮光範囲B4としているが、この限りでない。例えば、第4水平遮光範囲B4を直線L1の左側−60°〜−75°にする等、各遮光板25,35,45,55の遮光可能な範囲に合わせて適宜変更してもよい。垂直遮光範囲C(第1〜第3垂直遮光範囲C1〜C3)についても同様である。
上記実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項3に記載の車両用サンバイザ装置であって、前記所定角度範囲は垂直方向に複数の範囲に分けられており、前記制御装置は、前記複数の範囲に対応して前記作動量を段階的に変化させて前記入射光を遮光することを特徴とする車両用サンバイザ装置。
このように構成すると、運転席前方遮光手段及び周囲遮光手段のうち少なくとも1つの作動量を、複数の範囲に対応させて段階的に制御することで、これらの遮光手段の制御を容易に行うことができる。
(ロ)請求項1に記載の車両用サンバイザ装置であって、前記制御装置は、前記入射光の上下方向の入射角度に応じて複数の前記遮光手段のうち少なくとも1つの作動量を変化させることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
このように構成すると、制御装置は、上下方向の入射角度に応じて複数の遮光手段のうち少なくとも1つの作動量を変化させるため、遮光する必要が無い範囲まで遮光手段を作動させてしまうことを防いで、入射光を遮光したい範囲のみを遮光することができる。
(ハ)請求項1又は(ロ)に記載の車両用サンバイザ装置であって、複数の前記遮光装置のうち2つは、前記車両の運転席前方の運転席前方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための運転席前方遮光手段を作動させる運転席前方遮光装置と、前記車両の助手席前方の助手席前方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための助手席前方遮光手段を作動させる助手席前方遮光装置とであり、前記制御装置は、前記受光センサからの入射光検出信号に基づいて、前記入射光が前記運転席前方遮光範囲に入射した時には前記運転席前方遮光装置を作動させ、前記入射光が前記助手席前方遮光範囲に入射した時には前記助手席前方遮光装置を作動させて、前記入射光を遮光するように制御することを特徴とする車両用サンバイザ装置。
このように構成すると、遮光装置のうち2つは、運転席前方遮光装置と助手席前方遮光装置であるため、運転席遮光手段及び助手席遮光手段を作動させることにより、運転席前方から入射する入射光とともに助手席前方から入射する入射光も遮光することができる。
(ニ)請求項1又は(ロ)に記載の車両用サンバイザ装置であって、前記複数の遮光装置は、前記車両の運転席前方の運転席前方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための運転席前方遮光手段を作動させる運転席前方遮光装置と、前記車両の助手席前方の助手席前方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための助手席前方遮光手段を作動させる助手席前方遮光装置と、前記車両の側方の側方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための側方遮光手段を作動させる側方遮光装置とであり、前記制御装置は、前記受光センサからの入射光検出信号に基づいて、前記入射光が前記運転席前方遮光範囲に入射する時には前記運転席前方遮光装置を作動させ、前記入射光が前記助手席前方遮光範囲に入射する時には前記助手席前方遮光装置を作動させ、前記入射光が前記側方遮光範囲に入射する時には前記側方遮光装置を作動させて、前記入射光を遮光するように制御することを特徴とする車両用サンバイザ装置。
このように構成すると、運転席前方遮光範囲に入射した入射光は運転席前方遮光装置により遮光され、助手席前方遮光範囲に入射した入射光は助手席前方遮光装置により遮光され、側方遮光範囲に入射した入射光は側方遮光装置により遮光される。従って、複数の遮光装置によって、運転席前方、助手席前方、運転席側方、及び車両の側方から入射する入射光を遮光することができる。
(ホ)請求項1又は(ロ)に記載の車両用サンバイザ装置であって、前記遮光手段は進退可能に配設される遮光板であることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
このように構成すると、遮光手段は、進退可能に配設される遮光板であるため、遮光板を進退させるだけの容易な動作により入射光の遮光を行うことができる。
(ヘ)(ロ)乃至(ホ)のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置であって、搭乗者の操作に基づいて前記所定角度範囲を変更することができる遮光範囲調節手段が備えられていることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
このように構成すると、遮光範囲調節手段が備えられるため、搭乗者は該遮光範囲調節手段を操作することにより、搭乗者の好みに合わせて所定角度範囲を変更することができる。よって、搭乗者がより快適と感じるように入射光の遮光を行うことができる。
車両用サンバイザ装置を示す概念図。 水平遮光範囲を示す図。 垂直遮光範囲を示す図。 受光センサを示す概念図。 (a)は入射光の左右方向の入射角度を感知する受光素子の関係を示す模式図、(b)は(a)に示す3つの受光素子により検出される入射光検出信号のレベルと入射光の入射角度との関係を示す図。 (a)は入射光の上下方向の入射角度を感知する受光素子の関係を示す模式図、(b)は(a)に示す2つの受光素子により検出される入射光検出信号のレベルと入射光の入射角度との関係を示す図。 車両用サンバイザ装置のブロック図。 車両用サンバイザ装置の別の実施形態を示す概念図。
符号の説明
2,81…遮光装置としての運転席前方遮光装置、25,81d…遮光手段、及び運転席前方遮光手段としての運転席前方遮光板、3…遮光装置、及び周囲遮光装置としての運転席側方遮光装置、35…遮光手段、周囲遮光手段、周囲遮光板、及び運転席側方遮光手段としての運転席側方遮光板、4,82…遮光装置、及び周囲遮光装置としての助手席前方遮光装置、45,82d…遮光手段、周囲遮光手段、周囲遮光板、及び助手席前方遮光手段としての助手席前方遮光板、5…遮光装置、及び周囲遮光装置としての助手席側方遮光装置、55…遮光手段、周囲遮光手段、周囲遮光板、及び助手席側方遮光手段としての助手席側方遮光板、6…受光センサ、61…受光面としての上側受光面、62…受光面としての運転席側受光面、63…受光面としての助手席側受光面、64…受光面としての前方受光面、61a〜64a…受光素子、7…制御装置、12…遮光範囲調節手段としての調節スイッチ、A…所定角度範囲、B1…遮光範囲、及び第1遮光範囲としての第1水平遮光範囲、B2…遮光範囲及び運転席側方遮光範囲であり、第2遮光範囲を構成する第2水平遮光範囲、B3…遮光範囲及び助手席前方範囲であり、第2遮光範囲を構成する第3水平遮光範囲、B4…遮光範囲及び助手席前方遮光範囲であり、第2遮光範囲を構成する第3水平遮光範囲。

Claims (7)

  1. 相互に同一平面でない複数の受光面に受光素子をそれぞれ配設して構成され、車両の所定座席より前方側の所定角度範囲に入射する入射光の上下左右の入射角度に応じたレベルの入射光検出信号を対応する各受光素子から出力する1つの受光センサと、
    前記所定角度範囲は複数の遮光範囲に分けられており、該遮光範囲ごとに対応して設けられ該遮光範囲内に入射する前記入射光を遮光するための遮光手段を作動させる遮光装置と、
    前記受光センサからの入射光検出信号に基づいて、前記入射光が前記遮光範囲に入射する時には、該遮光範囲に対応する前記遮光装置を作動させて前記入射光を遮光するように制御する制御装置と
    を備えた車両用サンバイザ装置。
  2. 相互に同一平面でない複数の受光面に受光素子をそれぞれ配設して構成され、車両の運転席より前方側の所定角度範囲に入射する入射光の上下左右の入射角度に応じたレベルの入射光検出信号を対応する各受光素子から出力する1つの受光センサと、
    前記所定角度範囲内において、前記運転席より前方側の第1遮光範囲内に入射する前記入射光を遮光するための運転席前方遮光手段を作動させる運転席前方遮光装置と、
    前記所定角度範囲内において、前記第1遮光範囲とは異なる前記運転席の周囲の第2遮光範囲内に入射する前記入射光を遮光するための周囲遮光手段を作動させる周囲遮光装置と、
    前記受光センサからの入射光検出信号に基づいて、前記入射光が前記第1遮光範囲に入射する時には前記運転席前方遮光装置を作動させ、前記入射光が前記第2遮光範囲に入射する時には前記周囲遮光装置を作動させて前記入射光を遮光するように制御する制御装置と
    を備えた車両用サンバイザ装置。
  3. 請求項2に記載の車両用サンバイザ装置であって、
    前記制御装置は、前記入射光の上下方向の入射角度に応じて前記運転席前方遮光手段及び前記周囲遮光手段のうち少なくとも1つの作動量を変化させることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の車両用サンバイザ装置であって、
    前記周囲遮光装置は、前記第2遮光範囲における前記車両の助手席前方の助手席前方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための助手席前方遮光手段を作動させる助手席前方遮光装置であることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  5. 請求項2又は請求項3に記載の車両用サンバイザ装置であって、
    前記周囲遮光装置は、
    前記第2遮光範囲における前記車両の助手席前方の助手席前方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための助手席前方遮光手段を作動させる助手席前方遮光装置と、
    前記第2遮光範囲における前記車両の運転席側方の運転席側方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための運転席側方遮光手段を作動させる運転席側方遮光装置と、
    前記第2遮光範囲における前記車両の助手席側方の助手席側方遮光範囲に入射する前記入射光を遮光するための助手席側方遮光手段を作動させる助手席側方遮光装置と
    から構成され、
    前記制御装置は、前記受光センサからの入射光検出信号に基づいて、前記入射光が前記助手席前方遮光範囲に入射する時には前記助手席前方遮光装置を作動させ、前記入射光が前記運転席側方遮光範囲に入射する時には前記運転席側方遮光装置を作動させ、前記入射光が助手席側方遮光範囲に入射する時には前記助手席側方遮光装置を作動させて、前記入射光を遮光するように制御することを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  6. 請求項2又は請求項3に記載の車両用サンバイザ装置であって、前記運転席前方遮光手段及び前記周囲遮光手段は、進退可能に配設される運転席前方遮光板及び周囲遮光板であることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
  7. 請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両用サンバイザ装置であって、
    搭乗者の操作に基づいて前記所定角度範囲を変更することができる遮光範囲調節手段が備えられることを特徴とする車両用サンバイザ装置。
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