JP2005161730A - 相変化型光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 DVD−ROM並に高密度・大容量の光記録媒体であって、初期化工程における初期結晶化が容易であるだけでなく、3.5m/sから35m/sまでの高記録線速を含む広範囲の記録線速でオーバーライトが可能であり、しかも充分な変調度を確保でき、記録感度、オーバーライト特性、及び保存特性に優れた相変化型光記録媒体の提供。
【解決手段】 基板上に少なくとも相変化型記録材料からなる記録層を有し、該記録層に電磁波を照射して可逆的相変化を生起させることにより、少なくとも情報の記録、再生、消去、書き換えを行うことができる光記録媒体であって、相変化型記録材料が、組成式InαSbβHγZrδ(式中、α、β、γ、δは原子%、α+β+γ+δ=100、7≦α≦36、49≦β≦86、2≦γ≦10、2≦δ≦12)で示される相変化型光記録媒体。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電磁波を照射する事により、記録層に光学定数の変化を生じさせて、少なくとも情報の記録、再生、消去及びオーバーライトを行うことができる、高速かつ大容量の高密度記録に応用可能な相変化型光記録媒体に関する。
従来、電磁波、特にレーザ光等の光ビームの照射により、情報の記録、再生、消去及びオーバーライト(書き換え)が可能な光記録媒体の一例として、結晶−非晶質相間、又は結晶−結晶相間の相転移を利用する、相変化型光ディスク等の相変化型光記録媒体が知られている。この相変化型光記録媒体は、単一ビームによるオーバーライトが可能であり、ドライブ側装置の光学系が単純な為に、コンピューターや映像・音響関連の記録媒体として使用されている。
このような相変化型光記録媒体の記録材料としては、これまでGe−Te系、Ge−Te−Se系、In−Sb系、Ga−Sb系、Ge−Sb−Te系、Ag−In−Sb−Te系等の相変化型記録材料が用いられている。
特に、Ag−In−Sb−Te系相変化型記録材料は、記録感度が高く、非晶質(アモルファス)状態の記録マークの輪郭が明確であるという特徴を有し、マークエッジ記録用材料として使用されている。
Ag−In−Sb−Te系相変化型記録材料は、例えば特許文献1〜3に開示されている。類似した系であるAg−Sb−Te系相変化型記録材料は、特許文献4〜5に開示されている。
しかし、上記記録材料は、CD−RW(Compact Disk−Rewritable)等の比較的低い記録密度を有する記録媒体に用いられるものであり、より高い記録密度を有するDVD(Digital Versatile Disk)−RAMやDVD−RW(Digital Versatile Disk−Rewritable)等に適用する場合には、記録線速が3.5m/s(1倍速)程度の低速ではオーバーライトは可能であるが、7.0m/s(2倍速)以上になると、オーバーライト特性が劣下するという問題が発生する。
この特性劣化の原因は、上記相変化型記録材料の結晶化速度が遅い為、高記録線速下でのオーバーライトが困難になる事にある。
この特性劣化を防止する為、上記相変化型記録材料の組成分であるSbの組成量を増加させる事により、該相変化型記録材料の結晶化速度を速くする事もできるが、その場合にはSb量の組成量が増加する事により結晶化温度が低下してしまい、記録マークの保存特性の低下がより顕著になる。
この保存特性の低下を防止する方法として、Ag−In−Ge−Sb−Te系相変化型記録材料を用いる事が特許文献6に開示されている。しかし、この記録材料を有する相変化型光記録媒体は、記録線速が3.0〜20m/sの範囲ではオーバーライト可能であるが、更に高記録線速の場合、即ち20m/sよりも高速の場合にはオーバーライトする事ができない。
一方、高記録線速化用の材料としてGa−Sb系相変化型記録材料が非特許文献1に報告されている。
このGa−Sb系相変化型記録材料は、結晶化速度が極めて速いと報告されているが、結晶化温度が350℃と非常に高い為、記録材料を未記録状態とする為の初期化工程における初期結晶化が困難であるという難点がある。また、Ga−Sb系相変化型記録材料は共晶組成でも融点が630℃と比較的高い為に高線速下での記録感度に問題を有する。
更に、Ga−Sb系相変化型記録材料に、例えば、Mo、W、Ta、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、As、Bi、S、Se、Te等の金属元素を組成分として加えて、特性の向上を試みたものが、特許文献7〜8に開示されている。しかし、このような相変化型記録材料を用いた光記録媒体は、高記録線速でのオーバーライトの際に、充分な変調度を確保し、オーバーライト特性及び保存特性を同時に満足するものではない。
また、Ga−Sb系相変化型記録材料と同属のIn−Sb系相変化型記録材料に関しては、オーバーライトが可能で記録状態の安定性の向上を試みたものが特許文献9に開示されているが、高記録線速でのオーバライトにおいて充分な変調度を確保できず、保存信頼性も十分なものではない。
上記のように種々の相変化型記録材料が報告されているが、何れもオーバーライト可能な相変化型光記録媒体として要求される特性を全て満足し得るものとは云えなかった。
そこで、DVD−ROM等の高密度・大容量の記録媒体であり、しかも記録線速が更に高速化(〜35m/s)された場合に対応でき、十分な変調度を確保できると共に、オーバーライト特性、記録感度及び保存特性を同時に満足するようなオーバーライト可能な相変化型光記録媒体の開発が課題となっている。
結晶−非晶質相間の相転移を利用する光記録媒体において、情報の記録、再生、消去及びオーバーライトに用いられるレーザビームの径を1μmφとした場合に、レーザビームが高記録線速(35m/s)で回転するディスク(Disk)上の一点を横切る時間が約29nsec(ナノ秒)である。この事から、高記録線速(35m/s)では、前記光記録媒体の相変化型記録材料が29nsec以内にオーバーライト、即ち、古い記録マークから新しい記録マークへと書き換える事が必要になる。
高密度・大容量記録媒体であるDVD等では、使用される光学系のレーザ波長が650nmと従来の780nmより短くなる為、そのビーム径も1μmφより小さくなり、レーザビームが高記録線速(35m/s)で回転するディスク上の一点を横切る時間は、29nsecよりも短くなる。例えば、ビーム径を0.7μmφとすると、ディスク上の一点を横切る時間は約20nsecとなり、このような短時間でオーバーライトする事が必要となり、この為には極めて速い結晶化速度を必要とする。
前述の従来技術であるAg−In−Sb−Te系、Ga−Sb系、Ge−Sb−Te系の相変化型記録材料においても、この時間内でオーバーライトは可能であるが、保存特性や初期結晶化等に問題があり、高記録線速(35m/s)において、これらの特性を全て満足できるような記録材料は知られていなかった。
特開平3−231889号公報 特開平4−191089号公報 特開平4−232779号公報 特開平4−267192号公報 特開平5−345478号公報 特開2000−322740号公報 米国特許第4,818,666号明細書 米国特許第5,072,423号明細書 特公平4−1933号公報 「Phase−change optical data storage in GaSb」,Applied Optics,Vol.26,No.22115,November,1987
本発明は、DVD−ROM並に高密度・大容量の光記録媒体であって、初期化工程における初期結晶化が容易であるだけでなく、3.5m/sから35m/sまでの高記録線速を含む広範囲の記録線速でオーバーライトが可能であり、しかも充分な変調度を確保でき、記録感度、オーバーライト特性、及び保存特性に優れた相変化型光記録媒体の提供を目的とする。
上記課題は次の1)〜2)の発明(以下、本発明1〜2という)によって解決される。
1) 基板上に少なくとも相変化型記録材料からなる記録層を有し、該記録層に電磁波を照射して可逆的相変化を生起させることにより、少なくとも情報の記録、再生、消去、書き換えを行うことができる光記録媒体であって、相変化型記録材料が、下記組成式(式中、α、β、γ、δは原子%)で示される事を特徴とする相変化型光記録媒体。
InαSbβHγZrδ
7≦α≦36
49≦β≦86
2≦γ≦10
2≦δ≦12
α+β+γ+δ=100
2) 相変化型記録材料が、更にPd及び/又はCoを含み、下記組成式(式中、α、β、γ、δ、εは原子%)で示される事を特徴とする1)記載の相変化型光記録媒体。
InαSbβHγZrδXε(XはPd及び/又はCo)
7≦α≦36
49≦β≦86
2≦γ≦10
2≦δ≦12
1≦ε≦3
α+β+γ+δ+ε=100
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明者らは、上記課題を解決する為に、記録材料に着目して鋭意研究を重ねた結果、上記本発明1の組成式で示される相変化型記録材料を用いれば課題を解決できる事、更に、上記本発明2の組成式で示される相変化型記録材料を用いれば、記録感度の一層の向上を図ることができる事を見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
In−Sb系記録材料は、高線速下でのオーバライトが可能であり、初期結晶化も容易であるが、再生信号の変調度が十分に確保できない事と保存信頼性に問題がある。
そこで、H(水素)を加えて、変調度を含む再生信号特性の向上を図った。Hを加える事による変調度の向上は、In−Sbの未結合手(ダングリングボンド)をHが補償し、In−Sb結合における平均配位数を小さくするため、結晶相が安定化する事によるものと考えられる。その結果として記録感度も向上する。また、Zrを加える事により、オーバーライト時の繰り返し特性の向上、及び保存信頼性の向上を図ることができる。これは、Zrが不動態を形成する事によるものと考えられる。
上記各元素が効果を発揮するためには本発明1で規定する組成を満足する必要がある。即ち、αが7〜36原子%、かつβが49〜86原子%の範囲で、結晶化速度が向上し、高線速でのオーバーライトに適したものとなり、初期結晶化が容易となる。また、γが2〜10原子%の範囲で、記録感度と変調度を含む再生信号特性を向上する事ができ、δが2〜12原子%の範囲で、オーバーライト時の繰り返し特性の向上と保存信頼性を向上させる事ができる。
更に、本発明2のように、Pd及び/又はCoを1〜3原子%の範囲で加える事により更なる記録感度の向上を図ることができる。これは、Pd及び/又はCoの添加により、記録媒体を初期結晶化した時の結晶粒が小さくなり、このサイズ効果により記録時の融点が降下する事によるものと考えられる。
記録層は、真空蒸着法、スッパタリング法、イオンプレーティング法、光CVC法等の各種気相成長法により成膜することができるが、スパッタリング法が一般的である。
膜厚は、通常50〜1000Å、好ましくは100〜350Å、より好ましくは150〜250Åである、この範囲ならば、レーザ光等の光吸収能が十分であるから記録層としての機能に優れており、透過レーザ光も十分であるから、光記録媒体の干渉効果にも優れたものとなる。
本発明の相変化型光記録媒体においては、その構成層として、基板上に、記録層の他に耐熱保護層、反射層、保護層等を設ける事ができ、目的や要求特性に応じて構成層の形態が選ばれる。本発明の相変化型光記録媒体の層構成例を図面に基づいて説明する。
本発明の相変化型光記録媒体は、例えば図1〜図4に示したような構成とする事ができる。即ち、基板1上に第一耐熱保護層2、記録層3、第二耐熱保護層4、反射層5を順次設けた構成(図1)とするか、或いは図1の構成の反射層5上に、更に保護層6を設けた構成(図2)とする事ができる。耐熱保護層は必ずしも記録層3の両側に設ける必要はないが、基板1がポリカーボネート樹脂のように耐熱性が低い材料の場合には、図3、図4に示すように基板1と記録層3との間に第一耐熱保護層2を設け、記録層3と反射層5との間の構成層(図1、図2における第二耐熱保護層4)を省いた構成とする事もできる。なお、これらの構成は、実施の形態を説明する為の例であって他の構成でもよいが、通常図2の構成形態が好ましい。
次に、記録層以外の各構成層について説明する。
基板1に用いられる材料としては、一般にガラス、セラミックス、樹脂などが挙げられるが、成形性、コストの点から樹脂製基板が望ましい。
樹脂の代表例としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられるが、加工性、光学特性等の点からポリカーボネート樹脂が好ましい。
また、基板1の形状は、ディスク状、カード状、シート状などの何れであってもよいが、操作性の点からデスク状である事が好ましい。
基板の厚さは、通常DVD用基板の0.6mmとする。
耐熱保護層(第一耐熱保護層2又は第二耐熱保護層4)に用いられる材料としては、SiO、ZnO、ZrO等の金属酸化物;AlN、Si、TiN等の窒化物等;ZnS、CaS、Al等の硫化物等が挙げられるが、屈折率の点からZnSとSiOの混合物が好ましい。
耐熱保護層の形成には記録層の場合と同様に各種気相製膜法が用いられる。特にZnS・SiOを用いてスパッタリング法により膜形成を行い、誘電体層を形成する事が好ましい。
この誘電体層は、耐熱保護層としての機能と光干渉層としての機能を有する事から、これらの機能が最大限に発揮されるように層形成する必要があり、その為には膜厚を200〜3000Å、好ましくは350〜800Åとする。200Å未満の場合は、耐熱保護層としての機能が失われ、一方、3000Åを越えると界面剥離が生じ易くなるので好ましくない。
反射層5に用いられる材料としては、高線速下でのオーバライトに対応できる高熱伝導性と高反射率を有するAg、Au、Cu等の金属やそれらの合金が挙げられる。具体例としては、Ag−Pd−Cu、Ag−In、Ag−Cu−Ni等のAg合金が挙げられるが、中でもAg−Pd−Cuが好ましい。
反射層の形成は、記録層の場合と同様に各種気相成膜法、例えばスパッタリング法により行う事ができる。
膜厚は、500〜2000Å、好ましくは700〜1500Å、より好ましくは800〜1200Åである。この範囲においては、光学反射率、熱伝導率はバルク合金と同等であるから反射層の機能を十分に有するものとなる。
保護層6に用いられる材料としては、作業性が良く均一な薄膜形成が可能であり、記録媒体用としての機能を満足する耐環境性の優れた材料であれば特に制約はないが、スピンコート等の手法によって薄膜が形成できるエポキシ樹脂やアクリル樹脂等の樹脂材料が好ましい。
本発明の相変化型光記録媒体の記録、再生、消去及び書き換えには、電磁波(可視光、紫外線、赤外線、電子線等)が用いられるが、光学系の搭載性、小型化などから特に半導体レーザ光等の光ビームが好適である。
本発明1によれば、DVD−ROM並の高密度・大記録容量を有し、初期化工程における初期結晶化が容易であり、3.5m/sから35m/sまでの高記録線速を含む広範囲の記録線速において、良好な記録感度、十分な変調度特性、良好なオーバーライトとその繰り返し特性を有し、更に高い保存信頼性を有する優れた相変化型光記録媒体を提供できる。
本発明2によれば、更に記録感度の向上した相変化型光記録媒体を提供できる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
トラックピッチ0.7μm、溝深さ400Å、厚さ0.6mm、直径120mmφのポリカーボネート基板1上に、第一耐熱保護層2、記録層3、第二耐熱保護層4、反射層5をスパッタリング法により順次設け、更に反射層5の上に、スピンコート法によりアクリル樹脂からなる厚さ約5nmの保護層6を設けて、図2と同じ層構成の評価用相変化型光記録媒体を作製した。
第一耐熱保護層2は、(ZnS)70(SiO30を厚さ800Åとなるように、記録層3は、In16Sb77Zrを厚さ160Åとなるように、第二耐熱保護層4は、(ZnS)70(SiO30を厚さ300Åとなるように、反射層5は、Ag95PdZrを厚さ900Åとなるように、それぞれ制御してスパッタリング法により積層した。
各構成層の材料組成と膜厚を表1に示した。
実施例2〜6
実施例1において記録層3として用いたIn16Sb77Zrに代えて、次の材料を用いた点以外は、実施例1と全く同様にして、実施例2〜6の評価用相変化型光記録媒体を作製した。
・実施例2:In16Sb77ZrPd
・実施例3:In16Sb77ZrCo
・実施例4:In27Sb66Zr
・実施例5:In27Sb66ZrPd
・実施例6:In27Sb66ZrCo
表1に、実施例2〜6の各構成層の材料組成と膜厚を纏めて示す。
Figure 2005161730
比較例1〜6
記録層材料と膜厚、及び第一、第二耐熱保護層材料の組成比を表2に示すものに変えた点以外は、実施例1と同様にして比較例1〜6の相変化型光記録媒体を作製した。各構成層の材料組成と膜厚を纏めて表2に示す。
Figure 2005161730
上記実施例1〜6及び比較例1〜6で得られた評価用相変化型光記録媒体の記録層は非晶質(アモルファス)状態であるから、評価に際して初期結晶化する必要がある。そこで下記の初期化方法に従って初期結晶化を行った。
なお、初期結晶化には、2000mW出力の半導体レーザ初期化装置(ビーム径;1μm×75μm、日立コンピュータ製)を用いて、レーザ波長810nm、初期結晶化線速12m/s、光源の移動速度を一回転当たり20μmとし、前記の評価用相変化型光記録媒体に60秒照射した。
初期化後、各評価用相変化型光記録媒体のオーバライト特性、変調度、及び保存信頼性を測定・評価した。
評価に際しては、記録線速、記録パワー(記録媒体上)をそれぞれ3.5m/s(10mW)、15m/s(16mW)、25m/s(26mW)、35m/s(36mW)に設定した。また、記録用レーザの波長を650nmとし、EFM(Eight Fourteen Modulation、8−14変調)ランダムパターンでオーバーライトの繰り返しを行い、再生信号特性の評価は、3T信号のジッタ値と14T信号の変調度で行った。また、保存信頼性は、1000回オーバーライトした記録媒体を80℃、85%の温湿下で300時間保持した後の、オーバーライト1000回目における3T信号のジッタ値と14T信号の変調度で評価した。
実施例1〜6及び比較例1〜6の評価結果を表3〜表4に纏めて示す。
Figure 2005161730
Figure 2005161730
表3に示したように、本発明の相変化型光記録材料を用いた実施例1〜6は、何れも十分な変調度を確保できており、記録感度、オーバライト特性及び保存信頼性に優れている。
特にPd又はCoを添加した実施例2、3、5、6は、実施例1、4に比較して、同一記録条件でのジッター値が優れており、記録感度が良好である事が分る。これは、表5に示した、記録層を初期結晶化した後の結晶粒径と融点から分るように、Pd、Coの添加により結晶粒径が小さくなり融点が低下してサイズ効果が表れた結果と考えられる。
一方、従来技術は、表4から明らかなように、本発明に比較して、再生信号特性、記録感度、繰り返し特性、保存信頼性が全体として良好でない。
Figure 2005161730
本発明の相変化型光記録媒体の実施の形態を説明する為の層構成例を示す断面図である。 本発明の相変化型光記録媒体の実施の形態を説明する為の他の層構成例を示す断面図である。 本発明の相変化型光記録媒体の実施の形態を説明する為の更に他の層構成例を示す断面図である。 本発明の相変化型光記録媒体の実施の形態を説明する為の更に他の層構成例を示す断面図である。
符号の説明
1 基板
2 第一耐熱保護層
3 記録層
4 第二耐熱保護層
5 反射層
6 保護層

Claims (2)

  1. 基板上に少なくとも相変化型記録材料からなる記録層を有し、該記録層に電磁波を照射して可逆的相変化を生起させることにより、少なくとも情報の記録、再生、消去、書き換えを行うことができる光記録媒体であって、相変化型記録材料が、下記組成式(式中、α、β、γ、δは原子%)で示される事を特徴とする相変化型光記録媒体。
    InαSbβHγZrδ
    7≦α≦36
    49≦β≦86
    2≦γ≦10
    2≦δ≦12
    α+β+γ+δ=100
  2. 相変化型記録材料が、更にPd及び/又はCoを含み、下記組成式(式中、α、β、γ、δ、εは原子%)で示される事を特徴とする請求項1記載の相変化型光記録媒体。
    InαSbβHγZrδXε(XはPd及び/又はCo)
    7≦α≦36
    49≦β≦86
    2≦γ≦10
    2≦δ≦12
    1≦ε≦3
    α+β+γ+δ+ε=100
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