JP4437727B2 - 光記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、光ビームを照射することにより記録層材料に光学的な変化を生じさせ、情報の記録、再生を行ない、かつ書き換えが可能な相変化型光記録媒体に対し、現在市販されている、DVD−ROMと同容量で、かつその記録線速(3.49m/s)の1〜4倍速で繰り返し記録が可能なDVD+RWの、更に2倍程度の記録線速にも対応し得る性能を持つ光記録媒体に関するものである。
従来、相変化を特徴とする記録層に情報の記録や再生を行い、かつ書き換えが可能な相変化型光記録媒体において、記録層の構成はAg、In、Sb、Teの四元素を主成分とするものであった。その目的は、安定した信号処理が行なえる上で記録線速を向上させることにあり、現在ではDVD−ROMでの記録線速(3.49m/s)の1〜4倍速で安定した記録再生を行なうことが可能となり、市販されている。
光記録媒体においては、基板上に積層されたそれぞれの層が持つ光学定数や膜厚によって、熱の伝わり方が微妙に変化し、記録層に記録されたマークの記録特性に大きな影響を及ぼしたり反射率や変調度に変化が生じたりする。特許文献1(リコー)にあるように、基板上に積層された各層の膜厚や、記録層の結晶相及び非晶質相の光学定数、保護層や反射層に関する光学定数、更に透明基板の溝深さの条件は、記録特性や信号処理にとって非常に重要な要素である。
また、本出願人の先願(特願2003−29119号)には、3〜10倍速での高線速記録が可能である記録層としてGaSbSnGe系からなる相変化型光記録媒体が開示されており、各元素の組成比について詳しく言及している。
しかし、先願ではSbとSnの組成比を独立に規定しており、高速記録を確実に行なうことが困難となり得る。例えば、8倍速の記録特性が良好となるSbとSnの合計組成比の範囲を調べると、図7に示すように、ある領域(84≦Sb+Sn≦88)においては記録特性が良好となり、この範囲から外れると記録特性が悪くなるということが判明した。従って、記録層の組成比を独立に設定することによって記録特性が悪くなることがあり得るという問題が生じる。
これに対し、本発明は、DVD−ROMの6〜8倍速(以下、単に6〜8倍速という)程度でも記録が可能なDVD+RWの提供を目指しており、記録層の結晶質及び非晶質状態の光学定数と、高反射率を抑制するための溝条件について検討したものである。
特開2000−76702号公報
本発明は、市販されているDVD−ROMの1〜4倍速で安定した記録再生を行なうことができるDVD+RW媒体よりも、更に高線速の20〜28m/s(約6〜8倍速)で繰り返し記録が可能であり、記録特性や保存特性も良好なDVD+RW媒体の提供を目的とする。更に記録層の反射率を適度に下げたDVD+RW媒体の提供を目的とする。
上記課題は次の1〜)の発明(以下、本発明1〜という)によって解決される。
1) 透明基板上に下部保護層、少なくともGa、Sb、Sn、Geの4元素を含有する転移線速が20〜30m/sの相変化材料からなる記録層、上部保護層、反射層がこの順に積層され、記録再生光の波長が650〜665nmの範囲で且つ記録線速が20〜28m/sであるときの、記録層の結晶質状態の屈折率Ncと消衰係数Kc、非晶質状態の屈折率Naと消衰係数Kaが下記の範囲にあり、Ga、Sb、Sn、Geの4元素の組成比(原子%)をそれぞれα、β、γ、δとして、それらが下記の条件を満足し、20〜28m/sの記録線速範囲で記録が可能であることを特徴とする光記録媒体。
2.13≦Nc≦2.61
4.31≦Kc≦4.98
4.26≦Na≦4.35
2.87≦Ka≦3.10

3≦α≦11
59≦β≦70
17≦γ≦26
5≦δ≦12
84≦β+γ≦88
α+β+γ+δ=100
) 下部保護層の膜厚が30〜100nm、記録層の膜厚が5〜50nm、上部保護層の膜厚が3〜15nm、反射層の膜厚が100〜300nmであることを特徴とする1)記載の光記録媒体。
) 透明基板が、トラックピッチ0.74±0.03μm、溝深さ22〜40nm、溝幅0.2〜0.3μmの蛇行溝を有することを特徴とする1)又は2)記載の光記録媒体。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明の光記録媒体は、透明基板上に下部保護層、少なくともGa、Sb、Sn、Geの4元素を含有し転移線速が20m/s以上である相変化材料からなる記録層、上部保護層、反射層がこの順に積層されている。転移線速とは、各相変化材料に特有の結晶化速度を代用した物理量であり、ここでは18mWの連続光を照射して結晶質反射率の走査速度依存性を調べた場合に、反射率が急激に低下し始める速度のことを言う。記録層材料として、転移線速が20m/s以上である相変化材料を用いれば、20m/s未満で光記録媒体を回転させながら連続光照射しても非晶質化が起こらない。また、転移線速が30m/s以下であれば、約6〜8倍速の記録線速において非晶質化を容易に行なうことができる。転移線速がこれよりも速くなると、非晶質化が困難となり記録しづらくなる。
記録層材料としては、約6〜8倍速の記録線速に対応可能な相変化材料が要求される。
本発明では、1〜4倍速記録の場合よりも非晶質マークを確実に記録できることが必要不可欠であり、記録層の結晶質状態の吸収係数は高い方が良いが、高すぎると余熱が篭って特性が悪くなってしまう。また、非晶質状態の屈折率は大きい方が良い。従来の記録層材料であるAgInSbTe系の結晶質状態の屈折率と消衰係数及び非晶質状態の屈折率と消衰係数はそれぞれ2〜4、2〜4、2.5〜4、2.5〜3.5の範囲にあることが望ましいという報告がある(特許文献1参照)。これらの知見を参考にして、本発明者等がGaSbSnGe系材料について調査した結果、後述する表1に示すような結果が得られた。なお、表中の「as−depo光学定数」が非晶質状態の光学定数に相当する。
そこで表1の結果を踏まえて、本発明では、記録再生光の波長が650〜665nmの範囲で、記録線速が20〜28m/s(約6〜8倍速)であるとき、記録層の結晶質状態の屈折率Ncと消衰係数Kc、非晶質状態の屈折率Naと消衰係数Kaが次の範囲にある記録材料を用いる。
2.13≦Nc≦2.61
4.31≦Kc≦4.98
4.26≦Na≦4.35
2.87≦Ka≦3.10
また、本発明1ではGaSbSnGeの4元素以外の元素、例えば、Teなどの元素を添加させることができる。これらの元素の添加量(原子%)は、ある程度小さな範囲であれば、上記屈折率や消衰係数への影響が少ないので上記数値限定範囲を満たし、かつ、約6〜8倍速の高速記録における記録特性が良好となる。
また、従来のAgInSbTe系の相変化型記録材料は、結晶化速度が遅く高線速記録には向いていないため、6〜8倍速では非晶質マークを的確に記録することができない。従って、6〜8倍速でも記録が可能となる新規な相変化型記録材料の開発が求められている。これまでのところ、記録材料として、Ga、Sb、Snの3元系やGa、Sb、Sn、Geの4元系材料が開発されてきているが、6〜8倍速に十分に対応できる材料は得られていない。そこで、本発明者等は、それぞれの元素の組成比を数%の範囲で突き詰めていくことにより、約6〜8倍速の記録に対応できる記録層材料を開発した。
即ち、これまでの研究で、SbSn化合物は結晶化速度が非常に速いため、記録感度が良好な高速記録媒体を実現できる可能性を持っていることが分った。しかし室温での保存状態が悪いので、SbSn単独では記録層材料としては使えない。そこで、GaやGeを加えると非晶質化し易くなり記録が行ない易くなる。GaやGeは結晶化速度を遅くする作用があり、約6〜8倍速の記録線速に対応できるところまで結晶化速度をコントロールすることができる。
従って、本発明の記録層は、Ga、Sb、Sn、Geの4元素の組成比(原子%)を、それぞれα、β、γ、δとして、次の条件を満足するようにする。
≦α≦11
59≦β≦70
17≦γ≦26
≦δ≦12
84≦β+γ≦88
α+β+γ+δ=100
上記の条件において、Sbが59%未満では融点が高くなってしまうため感度が悪くなり、Sbが70%を超えると非晶質マークを記録し難くなり良好な記録特性が得られない。Snが17%未満では結晶化速度が遅くなり始めてしまうため感度が悪くなり、Snが26%を超えると結晶化速度が速くなりすぎて非晶質化させることが困難となり好ましくない。Gaが3%未満又はGeが%未満では保存信頼性が悪くなり、Gaが11%又はGeが12%を超えると結晶化温度が高くなりすぎて初期結晶化が困難になり好ましくない。更に、SbとSnの合計が84%未満であったり88%を超えたりすると、結晶化速度が遅すぎたり速すぎたりしてしまうため、6〜8倍速記録に適した記録層にならない。
図1に、Geの有無による保存安定性の比較データを示す。例として、Geを含まない記録層材料であるGa11.9Sb73.1Sn15では、湿度85%、温度80℃の雰囲気下において初期化後の反射率が100時間後に5.7%も低下するため、結晶状態が変わってしまい記録しづらくなる。また、記録後においても、スペース部の保存状態が悪くなりジッタ特性が悪化する。しかし、Geが添加された記録層材料であるGaSb70Sn17Geでは変動が緩和され、初期化後の反射率が900時間後でも1.5%未満しか低下していない。
図2に、GaSbSnGe系の記録材料の保存特性〔オーバーライト0回、10回、1000回(DOW0、DOW10、DOW1000)後のジッタ特性〕を示すが、900時間保存後もジッタの変動は起きていない。
記録層の膜厚は、5〜50nmの範囲が望ましく、更に好ましくは10〜20nmである。5nmより薄いと繰り返し記録による劣化の不具合が生じる。また50nmより厚いとジッタ特性が悪くなる。
下部保護層材料としては、透明で光を良く通し、かつ融点が1000℃以上のものが好ましい。主に酸化物、窒化物、硫化物などが用いられるが、中でもZnSとSiOの混合物が好ましく、特にZnS:SiO=80:20(モル比)が好ましい。
膜厚は30〜100nmの範囲が望ましい。この範囲から外れると60%以上の変調度を確実に確保することが困難になる。また、30nmよりも薄くなると、膜厚に対する反射率変動が大きくなることから安定に作成することが難しく、100nmより厚いと成膜時間が長くなり、光記録媒体の生産性が落ちる。
上部保護層材料としては、下部保護層の場合と同じ特性を持った材料が好ましい。
膜厚は3〜15nmの範囲が望ましい。3nmより薄いと記録感度が悪くなったり変調度が低下したりする不具合が生じる。15nmより厚いと熱が篭り過ぎてしまい、その余熱によって非晶質マークが小さくなり記録特性が悪くなる。
反射層には金属材料が用いられるが、光学特性及び熱伝導率などからAl、Ag、Au、Cuなどの金属材料及びそれらの合金材料がよく用いられる。
膜厚は100〜300nmの範囲が望ましい。100nmよりも薄い場合は、放熱効果が得られなくなる可能性がある。また、300nmより厚くしても放熱効果は変わらず、単に必要の無い膜厚を成膜することになる。
透明基板には、一般的にプラスチック製のものが用いられる。プラスチック製基板としては、透明性を有し、かつ平面精度に優れているものであれば特に制限はない。従来から光記録媒体の透明基板として慣用されているものの中から任意に選択して用いることができる。代表例としてはガラス板やポリカーボネート板などが挙げられる。光学定数に関しては、屈折率1.5〜1.6であることが好ましい。
更に、透明基板は、トラックピッチ0.74±0.03μm、溝深さ22〜40nm、溝幅0.2〜0.3μmの蛇行溝を有することが好ましい。溝を蛇行させる目的としては未記録の特定トラックにアクセスすることや、基板を一定線速度で回転させることなどがある。本発明の光記録媒体は、約6〜8倍速記録の対応を可能にする目的で作られている。Snは、GaSb系材料に対し、記録特性を向上させ、かつ結晶化速度を速めるために添加されるが、記録層に含まれているSnの影響で、反射率が高くなるという現状がある。例えば、透明基板の溝深さが20nmで、かつ本発明1又は2の条件を満たす光記録媒体について調査した結果、未記録部(結晶質)の反射率は26〜32%の範囲に収まることが分った。しかし、この反射率を従来の相変化型光記録媒体である1〜4倍速DVD+RWの反射率と比較すると必要以上に高い。従って互換性を考慮すると、反射率を下げて調整する必要がある。
そこで、本発明の条件を採用する。例えば、溝深さを37nmにして調査したところ、反射率を2〜3%程度下げることができた。0.74±0.03μmのトラックピッチを持つDVDディスクでは、トラッキングエラーを検知するのに使われる信号として、プッシュプル信号が主に抽出されている。プッシュプル信号は、DVDで用いられているレーザー波長660nmにおいて、前記透明基板を用いると溝深さが55nmである時に最も大きな信号強度を得ることができる。反射率を低く調整し、かつエラー信号の振幅を大きくするためには溝深さは深い方が良いが、記録特性も考慮すると、22〜40nmの範囲にあることが好ましい。また、溝幅は記録特性や信号特性を考慮すると0.2〜0.3μmの範囲にあるのが望ましいことが分った。
本発明によれば、20〜28m/s(約6〜8倍速)で繰り返し記録が可能であり、記録特性や保存特性も良好なDVD+RW媒体、更には、記録層の反射率を適度に下げたDVD+RW媒体を提供できる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1、3、4、6、7、参考例2、5、比較例8〜19]
トラックピッチ0.74μm、溝深さ27nm、溝幅0.27μmのポリカーボネート透明基板上に、下部保護層ZnS−SiOを厚さ60nm、表1に示す記録層材料からなる記録層を厚さ16nm、上部保護層ZnS−SiOを厚さ7nm、中間層SiCを厚さ4nm、反射層Agを厚さ140nm、この順に積層したディスクを作成した。このディスクを相変化ディスク用初期化装置で初期化し、DVD+RWディスクとした。初期化はビーム幅48μmの光ヘッドを用い、パワー1300mW(ここでは、LDの消費電力であり、照射パワーとは異なる)、走査速度18.5m/s、送り30μm/回転の条件で結晶化することで行なった。
上記ディスクの記録層は全て、20m/s以上の充分な転移線速をもった様々な光学定数のGaSbSnGe系材料からなる。これらのディスクについて、記録線速を6倍速(20.9m/s)及び8倍速(27.9m/s)にして良好な記録特性が得られるかどうかを調査した。記録は、非晶質マークを形成させるためのピークパワーPp、急冷効果を与えるためのボトムパワーPb、結晶質を形成させて情報を消去するためのイレースパワーPeの3レベル(Pp>Pe>Pb)を持つ2T周期記録ストラテジで強度変調を繰り返すことにより行なった。パルス発生装置は日本テクトロニクス社製DTG−5274であり、設定分解能は3.348352GHzである。使用した評価装置は、パルステック社製のDDU−1000であり、記録パワーのスペックはPpで最大40mW、Peで最大18mWである。Pbは0.1mWに固定して記録を行なった。記録特性の良し悪しを決めるための判定条件に用いた数値は、「Data to Clock jitter(データ・ツー・クロック・ジッタ、以下、DCジッタという)」及び「変調度」である。DCジッタは、1倍速で再生したときのウィンドウ幅Tw(対応するマーク長は約0.1333μm)と、それを単位とした9種類のマーク(3Tw〜11Twマーク)の、端部のずれを数値化したものであり、小さい値の方が特性が良いことを意味する。変調度は、結晶質と非晶質の反射率差が結晶質の反射率に対してどれくらいの割合を占めているかを表すものである。反射率差が大きい方が2値化し易いため変調度は大きい方が良い。評価基準は次の通りであり、数値はオーバーライト10回(DOW10)後のものである。
<DCジッタ> ○:9%以下、 △:11%以下、 ×:11%を超える場合
<変調度> ○:60%以上、 ×:60%未満
Figure 0004437727
<SbとSnの合計組成比(原子%)に関する記録特性比較>
参考例2及び下記実施例20、22、23、参考例21のディスクについて、記録特性を比較した。
参考例2、実施例20、参考例21のディスクについては、ピークパワーを変化させた場合の8倍速でのDOW10のDCジッタの比較結果を図3に示し、実施例22、23については表1に結果を示す。
参考例2(Sb+Sn=81.8原子%)の記録特性を評価したところ、6倍速及び8倍速でのDOW10のボトムジッタは、それぞれ8.9%、13.9%であった。
[実施例20]
記録層材料をGaSb69Sn18Ge(Sb+Sn=87原子%、Nc=2.25、Kc=4.90、Na=4.30、Ka=3.01)に変えた点以外は実施例1と同様にしてディスクを作成し、記録特性を評価したところ、6倍速及び8倍速でのDOW10のボトムジッタが、それぞれ7.9%、7.7%となり良好な特性となった。
参考例21]
記録層材料をGaSb70Sn20Ge(Sb+Sn=90原子%、Nc=2.35、Kc=5.00、Na=4.29、Ka=3.09)に変えた点以外は実施例1と同様にしてディスクを作成し、記録特性を評価したところ、6倍速及び8倍速でのDOW10のボトムジッタが、それぞれ14.5%、13.7%となった。
[実施例22]
記録層材料をGa11Sb64Sn20Ge(Sb+Sn=84原子%、Nc=2.61、Kc=4.32、Na=4.30、Ka=3.05)に変えた点以外は実施例1と同様にしてディスクを作成し、記録特性を評価したところ、6倍速及び8倍速でのDOW10のボトムジッタが、それぞれ8.5%、8.9%となり良好な特性となった。
[実施例23]
記録層材料をGaSb66Sn22Ge(Sb+Sn=88原子%、Nc=2.30、Kc=4.81、Na=4.31、Ka=2.87)に変えた点以外は実施例1と同様にしてディスクを作成し、記録特性を評価したところ、6倍速及び8倍速でのDOW10のボトムジッタが、それぞれ8.2%、8.8%となり良好な特性となった。
<溝深さによるジッタ、変調度、反射率比較>
図4〜図6に、実施例3、24、25の各ディスクについて、ピークパワーを変化させた場合のDCジッタ、変調度、反射率の比較結果を示す。
表1に示した実施例3の6倍速及び8倍速でのDOW10のボトムジッタは、それぞれ8.0%、8.4%であり、変調度も61.5%と良好で、その時の未記録部の反射率(R14H)が26.5%となった。
[実施例24]
基板の溝深さを37nmに変えた点以外は、実施例3と同様にしてディスクを作成し、記録特性を評価したところ、6倍速及び8倍速でのDOW10のボトムジッタが、それぞれ8.2%、8.6%、変調度61.7%と良好で、その時の未記録部の反射率(R14H)が24.4%となった。
[実施例25]
基板の溝深さを42nmに変えた点以外は、実施例3と同様にしてディスクを作成し、記録特性を評価したところ、6倍速及び8倍速でのDOW10のボトムジッタが、それぞれ9.7%、10.2%とやや悪化し、変調度61.6%、その時の未記録部の反射率(R14H)が22.1%となった。低反射率にすることはできるが記録特性がやや悪化した。
以上の実施例比較例及び参考例から、本発明1で規定する光学定数を持つGaSbSnGe系相変化型記録材料を用いれば、6〜8倍速の記録線速での記録が可能であることが実証された。また、参考例2、実施例20、22、23、参考例21から、SbとSnの合計組成比が本発明で規定する範囲にあれば、一層良好な記録特性と保存安定性が得られることが分る。
また、実施例3、24、25から、本発明の溝条件を満足すれば良好な記録特性を保ちつつ、反射率を低くコントロールできることが分る。
記録材料GaSb70Sn17GeとGa11.9Sb73.1Sn15.0の、初期化後の反射率の保存安定性を比較した結果を示す図。 記録材料GaSb70Sn17Geの保存特性(初回記録及びオーバーライト後のジッタ特性)を示す図。 参考例2、実施例20、参考例21のSbとSnの合計組成比(原子%)に関する記録特性比較図。 実施例3、24、25のDCジッタの比較結果を示す図。 実施例3、24、25の変調度の比較結果を示す図。 実施例3、24、25の未記録部反射率の比較結果を示す図。 GaSbSnGe系8倍速記録特性の、Sb+Snの組成依存性の実験結果を示す図。

Claims (3)

  1. 透明基板上に下部保護層、少なくともGa、Sb、Sn、Geの4元素を含有する転移線速が20〜30m/sの相変化材料からなる記録層、上部保護層、反射層がこの順に積層され、記録再生光の波長が650〜665nmの範囲で且つ記録線速が20〜28m/sであるときの、記録層の結晶質状態の屈折率Ncと消衰係数Kc、非晶質状態の屈折率Naと消衰係数Kaが下記の範囲にあり、Ga、Sb、Sn、Geの4元素の組成比(原子%)をそれぞれα、β、γ、δとして、それらが下記の条件を満足し、20〜28m/sの記録線速範囲で記録が可能であることを特徴とする光記録媒体。
    2.13≦Nc≦2.61
    4.31≦Kc≦4.98
    4.26≦Na≦4.35
    2.87≦Ka≦3.10

    3≦α≦11
    59≦β≦70
    17≦γ≦26
    5≦δ≦12
    84≦β+γ≦88
    α+β+γ+δ=100
  2. 下部保護層の膜厚が30〜100nm、記録層の膜厚が5〜50nm、上部保護層の膜厚が3〜15nm、反射層の膜厚が100〜300nmであることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  3. 透明基板が、トラックピッチ0.74±0.03μm、溝深さ22〜40nm、溝幅0.2〜0.3μmの蛇行溝を有することを特徴とする請求項1又は2記載の光記録媒体。
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