JP2003022570A - 光記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
光記録媒体およびその製造方法Info
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Abstract
特にCAV記録に最適な光記録媒体及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 基板、下部保護層、Sb3 Te準安定相
を主成分とする相変化型記録層、ZnS−SiO2 から
なる上部保護層、SiCとAlNを主成分とする耐硫化
バリヤ層及び銀系反射放熱層からなる光記録媒体。反射
放熱層の結晶粒径が100nm以上、結晶が(111)
面に優先的に配向していることが好ましい。耐硫化バリ
ヤ層はSi−Alをターゲットとし、アルゴン、窒素及
びメタンの混合ガスをスパッタガスとして用いてスパッ
タリングを行うことにより形成される。
Description
媒体およびその製造方法に関する。
(シーディーリライタブル)などとして広く使われてい
る。近年DVD(デジタル多用途ディスク)にも書き換
え可能型の相変化型ディスクが使われ始めている。
にZnS−SiO2 からなる下部保護層、相変化型記録
層、ZnS−SiO2 からなる上部保護層、Al合金反
射放熱層が形成されており、レーザー光を集光させ記録
層を溶融させて記録を行うものである。
ためには、通常のCLVよりもCAV記録ができる方
が、記録速度が速くて好ましい。しかしCAV化する
と、消去動作をさせるための結晶化速度がひとつの速度
で決まらず、幅広い速度域で結晶化しなければならな
い。
Dの一つは、記録層などの改良と反射放熱層を熱伝導の
良い銀および銀合金の使用によってCAV記録可能なデ
ィスクとした。
は、SiCとAlNの混合膜を相変化型記録層と反射放
熱層の間に設けることが示されている。これは膜の熱伝
導率を上げ、対衝撃性を上げるためであって、主成分は
AlNとなっている。この時点におけるディスクの記録
目標としては、DVD密度は比較的低く、また記録線速
度も3.5m/s程度と比較的低速であった。
3.5m/s以上、10m/s程度まではCAVで記録するこ
とを狙っており、熱設計の設計目標は広い記録マージン
を要求される。したがって、従来とは基本的な設計が異
なることになる。
層では、3.5〜10m/s までのCAV記録には耐えら
れない。また、高線速で感度が悪化し、かつ記録ジッタ
ーも悪化する問題がある。
め、反射放熱層として用いることにより良好な記録特性
が得られるが、CAV記録のためには、さらに記録パワ
ーマージンを広げなければより使いやすいディスクにな
らない。また、ドライブの最大パワーはレーザーダイオ
ードに制限されるため、ディスク側で記録感度を改善で
きればより広いパワーマージンが得られる。
く、記録パワーマージンも広い、特にCAV記録にも最
適な光記録媒体およびその製造方法を提供することにあ
る。
基板と、該基板上に積層される、下部誘電体保護層、相
変化型記録層、上部誘電体保護層、耐硫化バリヤ層およ
び銀系反射放熱層からなる光記録媒体であって、耐硫化
バリヤ層の主たる構成成分がSiCとAlNであること
を特徴とする。
との比率は、SiCとAlNとの合計量に対するAlN
の量として 5〜40重量%であることが好ましい。
型記録層はSb3 Te準安定相を主成分とし、かつ上部
誘電体保護層はZnS−SiO2 を主成分とすることが
好ましい。
反射放熱層が形成された直後から光記録媒体の初期化後
に至るまで、銀系反射放熱層の結晶粒径が100nm以
上であり、しかもその結晶が(111)面に優先的に配
向し続けることが好ましい。
書き換え型DVDとして好適に用いることができる。
バリヤ層を形成するに際し、Si−Alをターゲットと
し、アルゴン、窒素およびメタンの混合ガスからなるス
パッタガスを用いて、マグネトロンスパッタリングによ
りSiCとAlNとからなる耐硫化バリヤ層を形成する
ことを特徴とする。
反射放熱層を、銀および/または銀合金のような銀系の
反射放熱層とし、しかもその結晶粒径が100nm以上
であり、かつその結晶の方位が(111)面に優先的に
配向していることが好ましい。
iCをおき、しかもこれをSiC−AlNの混合誘電体
とし、相変化型記録層は、Sb3 Te基を主体とする準
安定相とすることが好ましい。
ターゲットに対して DC3kW以上、ガス圧力5mbar以下
とすることにより、アルゴンイオン速度が上がり銀をた
たき出す時のエネルギーが大きくなり、銀も高エネルギ
ーでターゲットから飛び出し基板に付着する。この基板
に付着した時の銀原子のエネルギーが大きいために、結
晶粒は大きく成長するとともに、(111)面に優先的
に配向する。
面積が大きいために結晶の方位が安定し方位変化が起き
にくくなる。このためディスク反射膜としての熱伝導の
経時変化が抑えられる。この結果、ディスク記録感度の
変化が小さくなる。特に、優先的に(111)面に配向
した銀または銀合金の反射膜が効果的である。
iCである場合、銀、銀合金の硫化劣化を防ぐのみなら
ず、SiCのスパッタ膜は非晶質であるために、その上
に成膜される銀および銀合金は、より結晶粒が大きくな
る。また優先方位の配列の度合いも強くなり、記録感度
が向上し、かつ経時変化が小さくなる。SiCは膜応力
が小さく、繰り返し書き換えの熱ストレスにも強い。こ
れは膜形成初期の核形成、核成長、核の凝集が促進され
ることによると考えられる。
持しつつ熱伝導率を下げてディスクの記録感度を改善す
ることを意図し、耐硫化バリヤ層の誘電体としてSiC
とAlNを混合して用いる。これら成分を混合すること
で、SiC単体よりも熱伝導性が低下して記録感度を向
上させることができる。かつ光学吸収が小さくなり、デ
ィスクの反射率が向上する。
型記録の場合、記録時の非晶質化および消去時の結晶化
がともに一旦溶融モードに入る。したがって、記録膜を
一旦溶けやすくするため、熱をため、その後急冷するこ
とが求められる。このことから、上部誘電体保護層は、
ある一定時間熱を遮断し、その後、急激に冷やすことが
求められる。上部誘電体保護層は低熱伝導性、反射放熱
層は高熱伝導性であることが求められる。
と銀系反射放熱層との間の上部誘電体保護層と耐硫化バ
リヤ層はあわせて低熱伝導性であることが、記録感度を
よくし、信号のジッターを減らすには重要である。
のスパッタ銀膜より大きいため、さらにディスクの記録
感度が良好である。結晶粒が大きく、優先方位が垂直方
向に熱伝導の大きい状態になるからである。
スとする化合物組成の場合、消去するための結晶化過程
は固相で行われるため、平均記録温度はやや低くなる。
反射放熱層の熱伝導が単純に大きければいいわけではな
い。本発明の熱設計の指針はSb3Te基の記録層に好
適である。
らは難焼結体であって、スパッタリングターゲットを作
成する時に割れてしまいやすい。本発明者は、SiC+
AlターゲットとAr+N2 ガスを用いるスパッタリン
グと、本発明のSi+AlターゲットとAr+N2+C
H4ガスを用いるスパッタリングを試したところ、Si
+AlターゲットとAr+N2 ガスを用いるスパッタリ
ングの方がスパッタレートや膜質に優れることを見出し
た。
法において、耐硫化バリヤ層は、Si+Alターゲット
とアルゴン、窒素およびメタンの混合ガスによる反応性
スパッタリングにより形成することが好ましく、この方
法によって良質な耐硫化バリヤ層としてのSiC−Al
N膜を得ることができる。
上に積層される、下部誘電体保護層、相変化型記録層、
上部誘電体保護層、耐硫化バリヤ層および反射放熱層を
有するものであり、これに他の層を設けることができ、
また基板に積層される順はその使用目的に応じて、たと
えば、光照射のやり方等によって選定される。
相変化型書き換え可能光ディスクの構造を示す断面図で
ある。
記録層3、上部誘電体保護層4、耐硫化バリヤ層5、反
射放熱層6をこの順に形成し、次いで、樹脂接着層7を
介してダミー基板(貼り合わせ基板)8が貼り合わされ
た構造である。
誘電体保護層および反射放熱層は、スパッタリング法に
より真空中で連続成膜される。成膜方法はイオンプレー
ティング、真空蒸着なども考えられるが、コスト、成膜
の制御性の良さなどから、マグネトロンスパッタリング
法による作成が望ましい。
な物質であり、一般的には、ポリカーボネート樹脂やガ
ラスが用いられる。基板の厚さは、CD(コンパクトデ
ィスク)は1.2mm、DVDでは0.6mmである。特殊
なディスクの場合これに限らない。また基板はトラッキ
ングサーボのために、グルーブが形成されている。アド
レス情報の記録のため、書き換え型DVDディスクで
は、このグルーブが蛇行している。
グ法で形成され、相変化型ディスクの場合は、ZnS−
SiO2 が望ましい。光学的に透明で、記録膜を水分や
ガスから遮断する能力が求められる。膜厚は、40〜2
50nmが好適であり、さらに望ましくは、50〜120
nmである。書き換え型DVD では、50〜100nmが望ま
しい。光学的な光閉じ込めと、基板への熱遮断および記
録膜へのガスや水分の遮断の3要素から膜厚は決定され
る。したがって記録再生の光波長が変われば、膜厚は調
整される。また、下部誘電体保護層は、ZnS−SiO
2 単層で構成されるが、2回あるいは3回の製膜で形成
することがハイタクトな生産に好適である。
光学定数が変化して記録マークを形成する物質で、前述
のように、溶融消去型相変化材料のうち、融点が低く、
記録感度の良い、Sb3 Teベースの材料を用いる。グ
ルーブ記録の書き換え型DVDでは、AgInSbTe
Geが好適である。これらのカルコゲナイド化合物の場
合は、結晶と非晶質状態で記録、未記録の光学定数の違
いを作り再生する。
0〜30nm位が好ましい。膜厚が100nm程度よりあま
り厚くなり過ぎると、記録時の熱干渉が大きくなり、小
さなマークの大きさのばらつきが大きくなって、信号の
時間軸揺らぎを大きくし、エラー率が高まる。また10
nm 程度より薄いと、再生光での弱い熱でも記録マーク
が熱揺らぎを引き起こして消去されやすくなるので好ま
しくない。
め、膜厚は5〜100nm程度である。記録時の熱を記録
層から速やかに反射放熱層へ流すため、10〜30nm付
近の厚さにするのが好ましい。材質は、下部誘電体保護
層と同様、ZnS−SiO2が好適である。
料であるので、上部誘電体保護層の次に耐硫化バリヤ層
5を形成する。特に、反射放熱層に、純度99.9%以
上の純銀を用いる場合に効果的である。
いSiCのような炭化物が好ましい。これは繰り返し書
き換えでの劣化が小さく、また記録感度の経時劣化も小
さい。SiO2、TaOxなどの酸化物の適用も検討して
みたが、これらでは繰り返し書き換えでの劣化が速く、
あまり良いディスクが得られなかった。
とにより、SiCの短所である、光の吸収が大きいこ
と、熱伝導率がZnS−SiO2 に比べ10倍程度大き
いという短所を改善することができる。
伝導の変化について示した。
系であって、そのために熱伝導の低下が生ずると考えら
れる。SiCとAlNとの比率としては、SiCとAl
Nとの合計量に対するAlNの量として5〜40重量%
が好ましい。
形成され、純銀や銀にパラジウム、金、亜鉛、銅などを
0.5〜10原子%含有した銀合金よりなる。
ば十分であるが、放熱の面からは、これより厚い方が良
く、80〜250nm程度が好適である。250nm程度よ
りあまり厚すぎるのは、生産上タクトが長くなり好まし
くない。
より好ましくは99.99%以上の純度の銀が好適であ
る。銅は、銀の次に熱伝導の大きな材料であり、銀に加
えてもあまり熱伝導率が下がらないため好適な添加元素
である。
nなど、他に効果のある材料は多い。しかし、反射放熱
層の熱伝導率は、ディスクの記録感度および繰り返し書
き換え回数と密接に関係しており、熱伝導が小さくなる
と、記録感度が悪化し、正比例して繰り返し書き換え回
数も小さくなっていくことが、本発明の検討過程で判明
した。また、記録感度が悪くなるだけでなく、パワーマ
ージンも小さくなってくる。このことはCAV記録には
不都合である。
b2Te5 の材料を用いたディスクでは顕著ではない。
Sb3Te基の記録層を用いたディスクに固有の現象で
ある。
めと2枚貼り合せるための接着層としての働きを兼ねて
いる。一般的に有機系の紫外線硬化型樹脂などが用いら
れる。厚さは1〜100μm 程度が望ましく、スピンコ
ート法で形成することが望ましい。
ら記録用の光を照射して、相変化型記録層3を相変化さ
せて、光学定数を変えて情報信号を記録する。そして、
記録時より弱い再生光をあてて、記録層の光学定数変化
を光の反射率変化として再生する。
とAlNの混合体がAgに対する耐硫化バリヤとして特
に好適であり、また、Sb3 Te系の相変化型記録層の
記録特性に悪影響を与えない。
成であれば、図1に示した構成に限らず、他の構成も採
用することができる。たとえば、基板上に、反射放熱
層、誘電体保護層1、相変化型記録層、誘電体保護層2
の順に成膜し、膜側から記録再生するタイプの光記録媒
体に対しても有効に適用することができる。
射放熱層側にSiC−AlN混合膜を用いれば良い。そ
して、相変化型記録層側に用いられる誘電体保護層1と
しては、熱を遮断し、また記録時の熱を相変化型記録層
から速やかに反射放熱層へ流す働きをする前記上部誘電
体保護層であり、誘電体保護層2としては、光学的な光
閉じ込めと熱遮断などの役目を果たす前記下部誘電体保
護層が用いられる。
クは、ふつうの高レートの銀反射膜のディスクに比べ
て、銀の結晶粒径が大きいため記録感度劣化が改善され
ており、また、高温高湿下にあっても感度の劣化が抑え
られる。
をさらに詳述する。
m、ピッチ0.74μmの螺旋状のグルーブが形成され
たポリカーボネート基板を用い、相変化型光ディスクを
試作した。成膜は、すべてバルザース製枚葉式スパッタ
リング装置を用いてスパッタリング法で行った。
スは、耐硫化バリヤ層以外の層形成においてはアルゴン
を用い、またそれぞれの層は所望の膜組成となるような
合金ターゲットを用いてスパッタした。
板上にZnS−SiO2(SiO2含有量20mol%)か
らなる膜厚75nmの下部誘電体保護層を形成し、ガス圧
2mbar、電力DC0.5kWにて、下部誘電体保護層上に
Ag1In3Sb70Te23Ge3(原子%)からなる膜厚
15nmの相変化型記録層を形成し、ガス圧2mbar 、電
力RF1.5kW にて、相変化型記録層上にZnS−S
iO2(SiO2含有量20mol%)からなる膜厚11nmの
上部誘電体保護層を形成した。
パッタガスとしてアルゴン、窒素およびメタンの混合ガ
スを用い、ガス圧8mbar、電力RF2.5kWの条件で反
応性スパッタリングにて、上部誘電体保護層上にSiC
−AlN(AlN含有量20重量%)からなる膜厚4nm
の耐硫化バリヤ層を成膜した。分圧比はAr:N2:C
H4=60:10:30である。次いで、ガス圧3mba
r、電力DC7kWにて、耐硫化バリヤ層上に純Agから
なる膜厚150nmの反射放熱層を成膜した。
インキ製SD301)をスピンコートし、紫外線で硬化させ
た。この後、膜のないクリヤ盤と粘着シートで貼り合せ
た。紫外線硬化樹脂と貼り合せシートの合計厚さは約5
0μmであった。
せて初期化した。レーザー波長660nm、NA0.65の
光ピックアップをもつドライブで記録再生した。記録線
速度は8.5m/s 、ランダムなデジタル信号をEFM+変調
し、0.267μm/bitの記録密度で記録した。記録ピ
ークパワー13.5mW、消去パワー6.9mW、ボトムパ
ワー0.1mW、再生パワー0.7mWを用いた。
いるものと類似のパルス形を用いた。このディスクの特
性として、初回記録後のジッター(σ/Tw)は7%で
あった。繰り返し書き換えでジッターが9%を越えたの
は5000回後であり、繰り返し書き換えできる回数が
多かった。またジッターが9%以下となる記録ピークパ
ワーの範囲は11.5〜16.5mWであった。
300時間放置して、再度ジッターを測定した。ジッタ
ーが9%以下となる記録ピークパワーの範囲は11.5
〜16.5mWであって、保存試験の前後で変化がなかっ
た。
ワーマージンも広いためにCAV記録を行った場合、線
速3.5〜8.5m/s の範囲において、すべて15mW以
下のピークパワーによりジッター7%以下で記録ができ
た。感度が良いために良好なCAV記録用ディスクとす
ることができた。
化樹脂をコートせず、溶融初期化をしない以外は、実施
例1と同様にして成膜してディスクのサンプルを用意し
た。このディスクサンプルの基板と膜を剥離して、膜を
透過型電子顕微鏡で観察した。結晶質なのはAg反射放
熱層のみなので、見える結晶はすべて銀のものである。
その結果、反射放熱層であるAgの結晶のサイズは10
0nm以上であった。X線回折によればAgは(111)
面に配向していた。
と同一条件で、SiC−AlN膜を単層でSiチップに
成膜してエリプソメーターで評価した。その結果、Si
C−AlN膜は、SiチップにSiCを単層で成膜した
ものに比べて、660nmでの光吸収が30%以上減少し
た。
AlN膜の熱伝導は、SiC膜の1/3以下になってい
た。
トとしてSiCを、スパッタガスとしてアルゴンを用
い、ガス圧5mbar、電力DC1.0kWの条件でスパッタ
リングにて、上部誘電体保護層上にSiCからなる膜厚
4nmの耐硫化バリヤ層を成膜し、ガス圧8mbar、電力D
C3kWにて、耐硫化バリヤ層上に純Agからなる膜厚1
50nmの反射放熱層を成膜した以外は、実施例1と同様
にして相変化型光ディスクを試作した。続いて、実施例
1と同様にして、このディスクを初期化し、記録再生し
た。その結果、このディスクの初回記録後のジッター
(σ/Tw)は7%であった。繰り返し書き換えでジッ
ターが9%を越えたのは2000回後であり、繰り返し
書き換えの回数がやや少なかった。
クパワーの範囲は、13.0〜16.5mWであった。
300時間放置して、再度ジッターを測定したところ、
ジッターが9%以下となる記録ピークパワーの範囲は1
3.5〜16mWであって、保存試験の前後で感度が悪く
なった。
化樹脂をコートせず、溶融初期化をしない以外は、比較
例1と同様にして成膜してディスクのサンプルを用意し
た。このディスクサンプルの基板と膜を剥離して、膜を
透過型電子顕微鏡で観察した。結晶質なのはAg反射放
熱層のみなので、見える結晶はすべて銀のものである。
その結果、反射放熱層であるAgの結晶のサイズは10
0nm以下のものが半分程度を占めた。X線回折によれば
Agは(111)面だけでなく、(222)面のピークも
大きく観察された。
層としてSiC−AlN膜を用いることにより、ディス
クの記録感度や書き換え回数が改善される。
たことで、CAV記録への対応もより容易になる。
SiC−AlN膜を良好に形成することができ、上記の
ような優れた光記録媒体を得ることができる。
gに対する耐硫化バリヤとして特に好適であり、またS
b3 Te系の相変化型記録層の記録特性に悪影響を与え
ることがないので、好適な光記録媒体を提供できる。
と膜側から記録再生するタイプのいずれの光記録媒体に
も適用することができる。
る。
グラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 基板と、該基板上に積層される、下部誘
電体保護層、相変化型記録層、上部誘電体保護層、耐硫
化バリヤ層および銀系反射放熱層からなる光記録媒体で
あって、耐硫化バリヤ層の主たる構成成分がSiCとA
lNであることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 前記SiCとAlNとの比率が、SiC
とAlNとの合計量に対するAlNの量として5〜40
重量%である請求項1に記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 前記相変化型記録層がSb3 Te準安定
相を主成分とし、かつ上部誘電体保護層がZnSS−i
O2 を主成分とする請求項1または2に記載の光記録媒
体。 - 【請求項4】 銀系反射放熱層が形成された直後から光
記録媒体の初期化後に至るまで、銀系反射放熱層の結晶
粒径が100nm以上であり、しかもその結晶が(11
1)面に優先的に配向し続ける請求項3に記載の光記録
媒体。 - 【請求項5】 光記録媒体が、CAV記録可能な書き換
え型DVDである請求項1〜4のいずれかに記載の光記
録媒体。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の光記録
媒体の製造方法であって、耐硫化バリヤ層を形成するに
際し、Si−Alをターゲットとし、アルゴン、窒素お
よびメタンの混合ガスからなるスパッタガスを用いて、
マグネトロンスパッタリングによりSiCとAlNとか
らなる耐硫化バリヤ層を形成することを特徴とする光記
録媒体の製造方法。
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