JP2005193663A - 光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高密度化と、記録線速度が1.0倍速から16倍速以上(記録線速度=約3.5〜56m/s)の高線速化に対応できる相変化型光記録媒体の提供。
【解決手段】 少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層をこの順に或いは逆順に有し、電磁波の照射により記録層に結晶相と非晶質相の可逆的な相変化を生じ、その光学的な変化を利用して情報の記録、再生、消去及び書き換えが行われる相変化型光記録媒体において、記録層の厚さが8nm以上、22nm以下であり、記録層材料が、その組成式をInαSbβCrγMδ(MはMはGe、Al、Ag、Mn、Cu、Au、Nよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、α、β、γ、δは原子%)として、0.73≦β/(α+β)≦0.90、2≦γ≦15、0≦δ≦20、α+β+γ+δ=100という条件を満足するものである光記録媒体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ビームを照射することにより相変化材料からなる記録層に光学的な変化を生じさせて情報の記録と再生を行う書換え可能な光記録媒体に関するものである。
DVD+RWは相変化型光記録媒体の一種で、DVD+ROMと互換性の高い繰り返し記録可能な媒体であり、「DVD+RW 4.7Gbytes Basic Format Specifications System Description」に規格化され、動画の記録媒体やパーソナルコンピュータの外部記憶媒体として実用化されている。相変化型光記録媒体は基板上の記録層薄膜にレーザー光を照射して記録層を加熱し、記録層構造を結晶と非晶質間で相変化させることによりディスク反射率を変えて情報を記録・消去するものである。
DVD+RWは、大容量のデータを扱うことから、より高速で記録再生が可能な媒体が求められている。このような状況において、より高線速記録が可能な光記録媒体が開発されてきた。
例えば特許文献1において開示された、現在のDVD+RWで用いられている記録材料は、CDに採用されているAgInSbTe系記録材料を改良し、高線速記録領域(記録線速度=約8.5m/s)までの記録消去を可能としたものである。
この材料系は、高線速記録領域の記録スピードに対応するため、Sbの含有量をCD−RW対応の記録材料より多くしたものであるが、高Sb組成比の材料は結晶化スピードを促進するものの、結晶化温度が低下するという問題を有し、結晶化温度の低下は保存信頼性の悪化につながることが実験により確認されている。ディスクの保存信頼性の問題は、記録材料中のAgの増量、或いはGeなどの第5元素の添加により、実用上問題にならない程度に抑えられている。
しかしながら、一層の高線速記録を達成するために更にSb量を増加すると、ついにはSbとその他の相に分相してしまい、記録層が相変化層として機能しなくなってしまう。本発明者らの推定では、このときの限界記録スピードは、DVDの記録密度において20m/s前後である。
これに対して、特許文献2には、一般式(In1−XSb1−Yで表される記録層を有することを特徴とし、一般式におけるX、Yはそれぞれ55重量%≦X≦80重量%、0重量%≦Y≦20重量%で、MはAu、Ag、Ge、Biなどから選ばれた少なくとも一種を表し、記録層に異なる条件の光エネルギーを照射して、結晶の2つの安定状態を選択的に生起させることにより情報を記録、消去することを特徴とする光記録媒体が開示されている。また、特許文献3には、In20〜60原子%とSb40〜80原子%の合金の微結晶から成り、記録薄膜に異なる条件の光エネルギーを照射して、結晶の2つの安定状態を選択的に生起させることにより情報を記録、消去することを特徴とする光記録媒体が開示されている。
しかしながら、これらの光記録媒体では、現在主流となっているDVD−RAMやDVD−RW等の、高密度記録への適用可能性は十分検討されていない。また、本発明者らが検討した結果によると、何れの場合も結晶状態間の光学状態の違いを基に記録消去を行うため、記録状態と消去状態とで十分な光学的コントラストを得ることができない。
また、特許文献4には、Te、Se、Sb、In、Ge及びAgから選ばれる少なくとも1種類を主材料として含む記録層として、GeSbTe、InSbα(αはCr、Mn、Cu、Ag、Au等から選ばれる少なくとも1元素)などが開示されている。しかし、実施例の記載はGeSbTeに限られている。また、記録方式もランドとグルーブの両方に信号を記録するランド−グルーブ記録に限られ、線密度を高めて高密度化をはかるグルーブ記録については開示されていない。
一方、本発明者らは、先願(特願2003−380304号)において、高密度化と、記録線速度が1.0倍速から16倍速以上の高線速に適した光記録媒体として、記録材料の組成を、MγInαSbβ(α、β、γは原子%、MはIn、Sb以外の元素又はそれらの混合物)として、0.73≦β/(α+β)≦0.90、0≦γ≦20、α+β+γ=100であることを特徴とする光記録媒体を開示した。
しかしながら、本発明者らがその保存信頼性を詳細に検討した結果、上記構成の光記録媒体は、アモルファス(非晶質)マークの安定性は良好であるものの、高温高湿下での保存試験を行った場合、結晶部の反射率低下が極めて大きいことが分った。即ち、アモルファスマークの形状等は保存試験後においても変化がなく、ジッタ特性に悪化は見られないものの、結晶部の反射率が顕著に低下する。その結果、反射率の値が規格を下回ったり、シェルフ特性の悪化、即ち保存試験後の媒体に対して再度記録を行おうとした場合に正確な記録を行えないといった問題が生じる。
特開2000−322740号公報 特公平3−52651号公報 特公平4−1933号公報 特開2001−331970号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、高密度化と、記録線速度が1.0倍速から16倍速以上(記録線速度=約3.5〜56m/s)の高線速化に対応できる相変化型光記録媒体の提供を目的とする。
上記課題は次の1)〜8)の発明(以下、本発明1〜8という)によって解決される。
1) 少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層をこの順に或いは逆順に有し、電磁波の照射により記録層に結晶相と非晶質相の可逆的な相変化を生じ、その光学的な変化を利用して情報の記録、再生、消去及び書き換えが行われる相変化型光記録媒体において、記録層の厚さが8nm以上、22nm以下であり、記録層材料が、その組成式をInαSbβCrγMδ(MはMはGe、Al、Ag、Mn、Cu、Au、Nよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、α、β、γ、δは原子%)として、下記の条件を満足するものであることを特徴とする光記録媒体。
0.73≦β/(α+β)≦0.90
2≦γ≦15
0≦δ≦20
α+β+γ+δ=100
2) 記録層の、昇温速度10℃/分での結晶化温度が150〜250℃であることを特徴とする1)記載の光記録媒体。
3) 反射層がAg又はAgを主成分とする合金からなることを特徴とする1)又は2)記載の光記録媒体。
4) 第2保護層が、ZnSとSiOの混合物を含む材料で形成され、第2保護層と反射層の間に硫黄を含まない第3保護層を有することを特徴とする3)記載の光記録媒体。
5) 第3保護層がSiC又はSiを主成分とする材料からなることを特徴とする4)記載の光記録媒体。
6) 第3保護層の膜厚が2〜10nmであることを特徴とする4)又は5)記載の光記録媒体。
7) 記録層が、目標とする記録層組成と同一組成の合金ターゲットを用いスパッタ法により成膜されたものであることを特徴とする1)〜6)の何れかに記載の光記録媒体。
8) 3.5〜56m/sの記録線速度で記録可能であることを特徴とする1)〜7)の何れかに記載の光記録媒体。
以下、上記発明について詳細に説明する。
本発明1は、相変化記録材料として、前記のような組成式で表されるものを用いる。
InSb系材料は、結晶化速度が大きい上に記録感度が高い。また、InとSbをベースに添加元素として、Ge、Al、Ag、Mn、Cu、Au、Nよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を加えることにより、保存信頼性等の特性を更に向上させることが可能である。しかしながら、先願発明のところで述べたように、この材料を用いた光記録媒体は、保存特性に問題があることが分った。
そこで鋭意検討の結果、InとSbの2元材料をベースとして新たにCrを加えることにより、結晶部の反射率低下を抑えることができた。更に、Crは、非晶質状態の保存信頼性も向上させる作用も有していることから、アモルファスマークの安定性も向上させることができた。
Crを添加元素として加えることにより、結晶部の反射率低下を抑えることができる理由は明確ではないが、記録層と保護層の界面における酸化が一因であるとすると、Crが不動態を形成するために耐酸化性が向上したためではないかと考えられる。
InとSbとCrからなる材料に、元素Mを添加すると更に特性を向上させることが可能である。Mは、Ge、Al、Ag、Mn、Cu、Au、Nよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であり、何れも高速結晶化とアモルファスマークの安定性を両立させるのに適した添加元素である。
本発明においてβ/(α+β)の範囲は、0.73≦β/(α+β)≦0.90とする。β/(α+β)が0.73未満では、結晶化速度が不足し、16倍速以上の線速下でのオーバーライトが難しくなる。また、β/(α+β)が0.90を越えると、保存信頼性が低下する。より好ましくは0.80<β(α+β)≦0.90である。β/(α+β)の範囲を0.80<β/(α+β)として、結晶化速度に余裕を持たせることで媒体設計上のマージンが広がる。例えば、光記録媒体を構成する際に、記録層の膜厚、或いは他の層の材料や膜厚のマージンが広がる。
Crの添加量γは、15原子%を越えるとオーバーライト特性が悪化し、2原子%未満では添加効果が明確には現れないことから、2≦γ≦15とする。
また、元素Mの添加量δは、20原子%を越えるとオーバーライト特性が低下することから、0≦δ≦20とする。
記録層の膜厚は8〜22nmとする。好ましくは10〜18nmである。8〜22nmの範囲を外れると記録感度の低下や繰り返し特性の低下を招く(後述する表1参照)。
本発明2では、記録層の、昇温速度10℃/分での結晶化温度が150〜250℃とする。これにより、十分なアモルファスマークの安定性を確保することができる。記録層の結晶化温度は、Crや添加元素Mの添加量を調整することにより、上記範囲内とすることができる。
次に、本発明の光記録媒体の層構成を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の光記録媒体の層構成例を示すもので、基板1上に第1保護層2、記録層3、第2保護層4、第3保護層5、反射層6が設けられている。
第1、2保護層の材料としては、SiOx、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、Ta等の酸化物;Si、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化物;ZnS、TaS等の硫化物;SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrC等の炭化物が挙げられる。これらの材料は、単体で用いても混合物として用いてもよい。例えば、混合物としては、ZnSとSiOx、TaとSiOxが挙げられる。これらの材料を用いる際に考慮すべき材料物性としては、熱伝導率、比熱、熱膨張係数、屈折率、及び基板材料や記録層材料との密着性等があり、融点が高く、熱膨張係数が小さく、密着性が良いといったことが要求される。
第2保護層は、記録時にレーザー光照射により記録層に加わった熱を篭らせて蓄熱する一方で、反射層に伝熱して熱を逃がす役割を担うものであり、繰り返しオーバーライト特性を左右する。本発明者らの知見によると、第2保護層には、ZnSとSiOの混合物が最も好ましい。
第1保護層の厚さは50〜250nmの範囲とし、好ましくは75〜200nmとする。50nmより薄いと、耐環境性保護機能の低下や耐熱性低下を生じるので好ましくない。250nmより厚くなると、スパッタ法等による製膜過程において、膜温度の上昇により膜剥離やクラックが生じたり、記録時の感度の低下をもたらすので好ましくない。
第2保護層の膜厚は10〜100nmの範囲とし、好ましくは15〜50nmとする。10nmより薄いと、基本的に耐熱性が低下し好ましくない。100nmを越えると記録感度の低下、温度上昇による膜剥離、変形、放熱性の低下により繰り返しオーバーライト特性が悪くなる。
反射層は光反射層としての役割を果たす一方で、記録時にレーザー光照射により記録層に加わった熱を逃がす放熱層としての役割も担っている。非晶質マークの形成は、放熱による冷却速度により大きく左右されるため、反射層の選択は高線速対応媒体では特に重要である。
本発明では、反射層材料としてAu、Ag、Al及びこれらを主成分とする合金を用いることが好ましいが、中でも、熱伝導率の非常に大きいAg又はAgを主成分とする合金が好ましい。これにより、冷却速度を高め、記録感度の向上を図ることができる。ここで主成分とは材料全体の少なくとも95重量%以上、好ましくは99重量%以上を占めることを意味する。合金用の添加元素としては、Ti、Cu、Pd、Zr、Niなどが挙げられる。
反射層の膜厚は100〜300nmが望ましい。反射層の放熱能力は基本的には層の厚さに比例するので、100nm未満であると冷却速度が低下するため好ましくない。また300nmを越えると、材料コストの増大を招く。
なお、反射層としてAg又はAgを主成分とする合金を用い、硫黄を含む第2保護層に接して設ける場合には、Agの硫化によるピンホール発生を避けるために、反射層と第2保護層との間に、Si、SiC、SiN、GeN、ZrOなどの硫黄を含まない材料を主成分とする第3保護層をバリア層として設けることが好ましい。中でもSiとSiCが、硫黄をバリアする効果が高い点で好ましい。ここで主成分とは、バリア層としての機能を果すのに充分な量を含有することを意味するが、通常はこれらの材料のみを用いる。第3保護層の膜厚は、2〜20nmの範囲とし、好ましくは2〜10nmとする。2nm未満ではバリア層として機能しないし、20nmを越えると記録感度の低下を招く。
本発明1〜8によれば、DVDの1倍速から16倍速以上の広い範囲の記録スピードに対応可能な光記録媒体を実現できる。
更に、本発明4〜6によれば、Agの硫化による腐蝕を防ぎ、信頼性を確保することができ、本発明7によれば、安定して所望の記録層組成の光記録媒体を得ることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではなく、製造条件も適宜変更可能である。
実施例1〜13、比較例1〜6
直径12cm、厚さ0.6mmで、トラックピッチ0.74μmのグルーブ付きポリカーボネートディスク基板を高温で脱水処理した後、スパッタにより第1保護層、記録層、第2保護層、第3保護層、反射層を順次成膜した。
第1保護層にはZnS・SiOターゲットを用い、65nmの厚さとした。
記録層は、表1に示した各実施例及び比較例の記録層組成と同じ組成を有する合金ターゲットを用いて、アルゴンガス圧3×10−3Torr、RFパワー300mWでスパッタし、膜厚16nmとした。
第2保護層にはZnS・SiOターゲットを用い、厚さ10nmとした。
第3保護層にはSiCターゲットを用い、厚さ4nmとした。
反射層には純銀ターゲットを用い、厚さ120nmとした。
更に、反射層上にアクリル系紫外線硬化樹脂(大日本インキ化学工業社製SD−318)からなる有機保護膜をスピナーによって厚さ5〜10μmに塗布し紫外線硬化させた。
その上に、直径12cm、厚さ0.6mmのポリカーボネートディスク基板を接着シートにより貼り合わせ、大口径LDビーム照射により記録層を初期結晶化して相変化光記録媒体とした。
上記のようにして得られた各記録媒体について、パルステック社製光ディスク評価装置DDU−1000を用いて信号特性の評価を行った。
記録速度56m/s、記録パワー38mWとし、記録用レーザ波長を650nmとして、EFM(8−14)ランダムパターンでオーバーライトの繰り返しを記録密度0.267μm、グルーブ記録にて行い、再生信号特性の評価として3T信号のジッタ値と、14T信号の変調度を調べた。
また保存信頼性は、光記録媒体を80℃、85RH%の温湿度下で100時間保持した後のオーバーライト1回目の3T信号のジッタ値と14T信号の変調度で評価した。
更に、結晶部の反射率低下量を、保存試験前後の反射率差〔反射率差(%)=保存試験前の反射率(%)−100時間保持後の反射率(%)〕として評価した。
結果を表1に示す。
表1から分るように、本発明の光記録材料を用いた実施例1〜13は、十分な変調度、
オーバーライト特性を示している。また、Crの添加効果により、反射率低下が少なく、
保存信頼性にも優れている。
これに対して、比較例1、3、4では、保存試験時におけるジッタ特性の悪化が見られ
、比較例1では反射率低下も大きい。また、比較例2、3、5では、1000回オー
バーライトした際にジッタが上昇しており、オーバーライト特性が悪い。比較例6では、オーバーライト1回目のジッタ、オーバーライト特性が悪い。
比較例1〜6で特性に不備が生じたのは、比較例3、4では、InとSb量の和に対するSb量の割合、β/(α+β)が、0.73≦β/(α+β)≦0.90の範囲外であるため、比較例1、2では、Crの添加量が2〜10原子%の範囲外であるため、比較例5では、Mnの添加量が20原子%を越えているためと考えられる。また、比較例6でオーバーライト1回目のジッタが悪いのは、GeSbTe系材料の結晶化は核形成が支配的であり、線密度を高めて高密度化を図るグルーブ記録には適さないため、オーバーライト特性が悪いのは結晶化速度が不足しているためと考えられる。
Figure 2005193663
実施例14
記録層の膜厚を表2に示すように変化させた点以外は、実施例1と同様にして相変化型光記録媒体を作製した(16nmの場合は実施例1と同じである)。
これらの媒体について、パルステック社製光ディスク評価装置DDU−1000を用いて繰返し記録特性と記録感度の評価を行った。記録密度0.267μm、グルーブ記録とした。記録速度56m/s、記録パワー38mW、記録用レーザ波長を650nmとし、EFM(8−14)ランダムパターンによるオーバーライトの繰り返し回数が1回から500回の範囲で記録を行い、再生信号特性である3T信号のジッタ値が全ての繰返し回数において良好な場合(ジッタ値≦9%)を◎、良好なジッタ特性が得られる繰返し回数範囲が100回以上の場合を○〔これは繰返し記録回数が少ない場合にジッタ値が高く(悪く)、繰返し記録回数を多くしていくとジッタ値が低下してくる場合と、繰返し記録回数の小さいうちはジッタ値が良好でも、例えば繰返し記録回数が200回になるとジッタ値が9%を超えてしまう場合とがある〕、100回未満の場合を×とした。
また、記録感度については、上記繰返し記録回数の評価と同じ56m/sの記録線速で
記録パワーを変化させながら1回だけ記録を行った際に、再生信号特性である3T信号のジッタ値再生信号特性である3T信号のジッタ値が極小となる記録パワーPpoをモニターすることで判断した。判定値はPpoが38mW以下の場合を◎、38mWの約20%高いパワーである46mW以下38mWを超える場合を○、Ppoが46mWを超える場合を×とした。
Figure 2005193663
比較例7
実施例1において、記録層を形成する際に、目標とする記録層組成と同じ組成比のInSb合金ターゲット上に、目標とする記録層組成と同じ組成比のCrのチップを載せてスパッタを行った。しかし、目標とする組成の記録層を得るのは困難であり、安定して同一組成の記録層を形成することはできなかった。このことから、安定して同一組成の記録層を形成するためには、予め目標とする記録層組成と同一組成の合金ターゲットを用いることが有効であることが分る。
本発明の光記録媒体の層構成例を示す図。
符号の説明
1 基板
2 第1保護層
3 記録層
4 第2保護層
5 第3保護層
6 反射層

Claims (8)

  1. 少なくとも第1保護層、記録層、第2保護層、反射層をこの順に或いは逆順に有し、電磁波の照射により記録層に結晶相と非晶質相の可逆的な相変化を生じ、その光学的な変化を利用して情報の記録、再生、消去及び書き換えが行われる相変化型光記録媒体において、記録層の厚さが8nm以上、22nm以下であり、記録層材料が、その組成式をInαSbβCrγMδ(MはGe、Al、Ag、Mn、Cu、Au、Nよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、α、β、γ、δは原子%)として、下記の条件を満足するものであることを特徴とする光記録媒体。
    0.73≦β/(α+β)≦0.90
    2≦γ≦15
    0≦δ≦20
    α+β+γ+δ=100
  2. 記録層の、昇温速度10℃/分での結晶化温度が150〜250℃であることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  3. 反射層がAg又はAgを主成分とする合金からなることを特徴とする請求項1又は2記載の光記録媒体。
  4. 第2保護層が、ZnSとSiOの混合物を含む材料で形成され、第2保護層と反射層の間に硫黄を含まない第3保護層を有することを特徴とする請求項3記載の光記録媒体。
  5. 第3保護層がSiC又はSiを主成分とする材料からなることを特徴とする請求項4記載の光記録媒体。
  6. 第3保護層の膜厚が2〜10nmであることを特徴とする請求項4又は5記載の光記録媒体。
  7. 記録層が、目標とする記録層組成と同一組成の合金ターゲットを用い、スパッタ法により成膜されたものであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の光記録媒体。
  8. 3.5〜56m/sの記録線速度で記録可能であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の光記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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