JP2005157296A - 面光源用反射部材、その製造方法およびその用途 - Google Patents

面光源用反射部材、その製造方法およびその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】製造過程において面光源用反射部材の塗膜にクラックが入ったり、剥がれたり、さらに塗膜の膜厚の違いによって反射率が変化する問題点を解決すること。
【解決手段】本発明に係る面光源用反射部材は、所定の形状に成形加工された金属部材の表面に、白色塗膜を形成し、曲率半径が小さい湾曲部を有する金属部材であっても、充分な反射性を有する白色塗膜が形成された面光源用反射部材を提供することができる。
【選択図】図1−1

Description

本発明は表示装置用の面光源用反射部材に関し、特に液晶ディスプレイ用の反射板などに使用される面光源用反射部材、その製造方法およびその用途に関するものである。
近年、液晶画面が様々な機器で採用されており、従来から用いられているノートパソコンの他に、据え置き型のパソコン、液晶テレビ、携帯電話のディスプレイ、各種ゲーム機などでも用いられてきている。液晶画面の照明用器材として、導光板のエッジに配置された冷陰極管を照明光源とした、いわゆるエッジライト方式の照明用器材が広く使用されている。この照明方法においては、光をより効率的に活用するため、冷陰極管の周囲にリフレクターが設けられ、さらに導光板から拡散された光を液晶画面側に効率的に反射させるために導光板の下には反射板が設けられている。このような構造により、冷陰極管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくすることができる。
また、液晶テレビのような大画面においては、エッジライト方式では画面の高輝度化が望めないことから直下型バックライト方式が採用されてきている。この方式は、液晶画面の下部に冷陰極線管を多数並列に設けるもので、反射板の上に略平行に冷陰極線管が並べられる。
このような液晶画面の面光源に用いられる反射板としては、例えば特許文献1には、酸化チタンとポリエステル系樹脂とを含有する塗料により白色塗膜が形成されたアルミニウム板が開示されている。また特許文献2には、硫酸バリウムと酸化チタンとを顔料として含有する塗料により塗膜が形成された光反射材料が開示されている。さらに特許文献3には、アルミニウム板上に、酸化チタン顔料を含有する下塗り塗料を塗布して下塗り層を形成し、この下塗り層表面に酸化チタン顔料を含有する上塗り塗料を塗布して、光沢が15以下の上塗り層が形成されてなる高拡散反射塗装金属板が開示されている
上記のような塗膜が形成された反射板において、90%以上の反射率を確保するためには、少なくとも30μmの膜厚が必要であり、さらに反射率を向上させるには100μm近い膜厚が求められる。
また、直下型バックライト方式の反射板としては、例えば、図2の(a)に示すように冷陰極線管102の下部分を囲繞するように湾曲部104が形成された半円柱状の反射板106、図2の(b)に示すように、両縁部を上方向に曲げると共に、略平行に配置された冷陰極管102,102の間とを湾曲させて凸部112を設け、それぞれの冷陰極管102の下部分を囲繞するように湾曲部110が形成された反射板112などが用いられている。また、図2の(c)に示すように反射面が平面形状であっても筐体を兼ねて箱型に形成されている反射板120などがある。
このような形状の反射板を製造するには、予め塗装した金属板に曲げ加工や絞り加工を施し特定の形状にする必要がある。しかしながら、塗膜は厚いため、加工する際に塗膜にクラックが入ったり、剥がれたりする問題があった。さらに、加工する際に塗膜が伸ばされるため、膜厚が異なる部分が生じて反射率が変化する問題もあった。このような部分に再塗装を施したりするのは作業効率が悪く、製造コストの面からも好ましくない。
このような問題を回避するために、加工の際の曲げ半径を大きくしたり、絞り加工を浅くすることなども考えられるが、面光源用反射部材の形状を設計する上で制限が生じるという新たな問題が発生する。
また、上記特許文献2、特許文献3では、金属板と塗膜との密着性を碁盤目セロハンテープ剥離試験で評価しているが、塗装した金属板の曲げ試験を行って、加工性の評価がされていない。
特開昭63−2002号公報 特開平8−160208号公報 特開2002−172735号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う課題を解決するものであって、面光源用反射部材の形状を自由に設計することができ、さらに反射率が高く、明るい液晶画面を提供することができる面光源用反射部材、その製造方法およびその用途を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、製造過程において面光源用反射部材の塗膜にクラックが入ったり、剥がれたりする問題点や、さらに塗膜の膜厚の違いによって反射率が変化する問題点を解決することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、本発明によれば、面光源用反射部材の塗膜にクラックが入ったり、剥がれたりする問題点や、塗膜の膜厚の違いによって反射率が変化する問題点を解決できることを見出し、発明を完成するに至った。
本発明は、以下に示される。
(1)所定の形状に成形加工された金属部材の表面に、白色塗膜を形成したことを特徴とする面光源用反射部材。
(2)金属部材が、アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、ステンレス板、銅板、亜鉛鋼板およびブリキ板よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする(1)に記載の面光源用反射部材。
(3)白色塗膜の膜厚が、50〜300μmであることを特徴とする(1)または(2)に記載の面光源用反射部材。
(4)成形加工が、金属部材に湾曲部を形成する成形加工であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の面光源用反射部材。
(5)白色塗膜の膜厚をAμm、金属部材の湾曲部の曲率半径をBmmとした場合に、A/Bの値が10以上であることを特徴とする(4)に記載の面光源用反射部材。
(6)白色塗膜が、粉体塗料から形成されていることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の面光源用反射部材。
(7)白色塗膜が、液状塗料から形成されていることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の面光源用反射部材。
(8)金属部材を所定の形状に成形加工し、次いで金属部材の表面に白色塗膜を形成することを特徴とする面光源用反射部材の製造方法。
(9)金属部材が、アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、ステンレス板、銅板、亜鉛鋼板およびブリキ板よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする(8)に記載の面光源用反射部材の製造方法。
(10)白色塗膜の膜厚が、50〜300μmであることを特徴とする(8)または(9)に記載の面光源用反射部材の製造方法。
(11)成形加工が、金属部材に湾曲部を形成する成形加工であることを特徴とする(8)〜(10)のいずれかに記載の面光源用反射部材の製造方法。
(12)白色塗膜の膜厚をAμm、金属部材の湾曲部の曲率半径をBmmとした場合に、
A/Bの値が10以上であることを特徴とする(11)に記載の面光源用反射部材の製造方法。
(13)白色塗膜が、粉体塗料から形成されていることを特徴とする(8)〜(12)のいずれかに記載の面光源用反射部材の製造方法。
(14)白色塗膜が、液状塗料から形成されていることを特徴とする(8)〜(12)のいずれかに記載の面光源用反射部材の製造方法。
(15)(1)〜(7)のいずれかに記載の面光源用反射部材が用いられていることを特徴とする液晶バックライト用反射板。
(16)(15)に記載の液晶バックライト用反射板を用いて製造された液晶バックライトユニット。
本発明により、曲率半径が小さい湾曲部を有する金属部材であっても、充分な反射性を有する白色塗膜が形成された面光源用反射部材を提供することができる。
以下、本発明の面光源用反射部材、その製造方法およびその用途ついて詳細に説明する。
本発明に係る面光源用反射部材は、所定の形状に成形加工された金属部材の表面に、白色塗膜が形成されてなる。このような面光源用反射部材によれば、曲率半径が小さい湾曲部を有する金属部材であっても、充分な反射性を得ることができる。
まず、金属部材の成形加工について説明する。
<金属部材の成形加工>
金属部材の成形加工は、金属部材を、所定の面光源用反射部材形状となるように成形可能であれば特に限定されず、従来公知の方法により行うことができる。成形加工法としては、具体的には、曲げ加工法、深絞り加工法等が挙げられ、曲げ加工法としては、V字曲げ、U字曲げ、端曲げ、波曲げ、引張り曲げ等の方法が挙げられる。このような方法により金属部材を所望の形状に成形する。
この金属部材としては、必要な形状に加工でき、バックライトユニットに組み込まれる際に所定の形状を保つことが可能な素材であればいずれのものも用いることができる。本発明においては、特に、プレス加工等において短時間に成形ができるという観点から、アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、ステンレス板、銅板、亜鉛鋼板、ブリキ板等を用いることが好ましい。これらの中でも、バックライトユニット内で発生する熱を外部に効率よく伝達し、除去することができるアルミニウム板またはアルミニウム合金板が好適に用いられる。金属部材は、これらのうちから1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
金属部材としてアルミニウム板またはアルミニウム合金板を用いる場合、これらの金属板は、バックライトユニットを形成し、保持することができる強度を有していればよい。また、金属部材としてアルミニウム合金板を用いる場合には、絞り加工、曲げ加工時において充分な成形加工性を有していれば、1000系、2000系、3000系、4000系、5000系、6000系の何れのアルミニウム合金でも用いることができる。
アルミニウム板またはアルミニウム合金板の中でも、25℃における熱伝導度が190W/m・K以上であるものが好ましい。このようなアルミニウム板やアルミニウム合金板を反射板の支持体に用いることにより、熱拡散が迅速に行われ、より広い面で熱輻射ができるため、バックライトユニット内の発熱を効率的に外部に逃がすことが可能となる。
使用されるアルミニウム板やアルミニウム合金板の板厚は0.1〜5mm、好ましくは0
.2〜3.0mmが望ましい。板厚が0.1mm未満では強度が不足し、5mmを超えると成形加工性が低下するとともに重量の増加となるため、価格の上昇を招き、薄型表示装置に用いるには好ましくない。
このような金属部材表面に塗料を塗装する際に、塗料のはじきを防止したり、塗料の付着性を高めるために金属部材の表面処理を予め行うことが望ましい。表面処理は、金属部材の成形加工前に行っても、成形加工後に行ってもよい。
この表面処理は地荒らし法;ペーパー法、サンドブラスト法、ショット法、スチールウール法、ブラシ法、ホーニング法、脱脂処理;有機溶剤法、界面活性剤法、硫酸法、電解脱脂法、アルカリ脱脂法、乳化脱脂法、リン酸塩法、化学研磨;リン酸−硝酸法、Kaiser法、AlupolI法、アルカリ−クロム酸塩を使用する方法、クロム酸塩系を使用する方法、リン酸−クロム酸塩系を使用する方法、リン酸亜鉛系を使用する方法、水和酸化被膜を作成する方法等の公知慣用の手法が挙げられる。
このような金属部材を前述のように成形加工し、次いでその金属部材表面に、塗料を塗布して白色塗膜を形成させる。
この塗料を以下に説明する。
<塗料>
本発明に用いられる塗料としては、金属部材表面に白色塗膜を形成することができれば特に限定されず用いることができる。
塗料の形態としては、特に限定されず、粉体型の塗料(以下、粉体塗料と称する)、液体状の塗料(以下、液状塗料と称する)であっても用いることができる。
本発明においては、成型加工された金属部材に塗装を施すため、粉体塗料を用いることが好ましく、特に金属部材に形成された湾曲部の塗装には粉体塗料を用いることが好ましい。粉体塗料は溶剤を含まないため、一度に100μm程度の厚い塗膜を金属部材表面に均一に形成することができ、高い反射率を確保する膜厚となるまで一度に塗装することが可能であり、製造コストの面からも好適に用いられる。
粉体塗料としては、特に限定されず用いることができ、具体的には、ジシアンジアミド、酸無水物、二塩基酸ジヒドラジドなどの硬化剤を含有するエポキシ樹脂系粉体塗料、硬化剤としてエポキシ樹脂を含有するエポキシ/ポリエステル樹脂系粉体塗料、ブロックイソシアネートなどの硬化剤を含有するポリエステル樹脂系粉体塗料、脂肪族二塩基酸などの硬化剤を含有するアクリル樹脂系粉体塗料などが挙げられる。このような粉体塗料は、架橋剤ハンドブック(編者;山下晋三、発行所;株式会社大成社、昭和56年10月20日初版発行)のp.276や、塗装と塗料p.73、No.558、1997年に記載されている。
一方、液状塗料としては、特に限定されず用いることができ、具体的には、乾性油を主成分とした油性塗料、アルキド樹脂系塗料、短油性アルキド樹脂とアミノ樹脂との混合物を塗膜主成分とするアミノアルキド樹脂系塗料、ポリエステル樹脂を溶剤に溶解したラッカー塗料、イソシアネート化合物と水酸基を多数持つプレポリマーとを主成分とするポリウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、ポリエステル樹脂系焼付け塗料、エポキシエステル樹脂系焼き付け塗料、エポキシ樹脂と、フェノール樹脂またはアミノ樹脂とを主成分とする高温焼き付けエポキシ樹脂系塗料、アミンまたはポリアミド硬化エポキシ樹脂系塗料、アクリルラッカー、アクリル樹脂系焼き付け塗料、(メタ)アクリル基を有する化合物および/または不飽和ポリエステル化合物および/またはその他の重合性不飽和結合を有する化合物と開始剤として光または熱ラジカル重合開始剤とからなる硬化塗料、シリコ−ン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料などが挙げられる。
このような粉体塗料および液状塗料の中でも、可視光の吸収が少なく初期の着色が少ない点や、金属部材との密着性および塗装性、焼付け時のワキ抵抗性、耐光性、コストなどの点から、ポリエステル樹脂系の塗料、または水酸基を含有するアクリル樹脂系の塗料が好ましい。ポリエステル樹脂は、水酸基を含有することが好ましく、そのようなものとしてオイルフリーポリエステル樹脂、油変性アルキド樹脂、また、これらの樹脂の変性物、例えばウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂などが挙げられる。
このポリエステル樹脂系の塗料または水酸基含有アクリル樹脂系の塗料は、硬化剤として、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物、またはブロック化ポリイソシアネート化合物を含有することが好ましい。これら硬化剤について、以下に説明する。
(硬化剤)
アミノ樹脂としては、例えば、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂が挙げられる。
また、ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートな
どの芳香族ジイソシアネート類;トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート
、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、2,4,6-トリイソシアナトトルエン、4,4
’-ジメチルジフェニルメタン-2,2',5,5'-テトライソシアネート等の3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物などの有機ポリイソシアネート;これらの各有機ポリイソシアネートと、多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加物;上記した各有機ポリイソシアネート同士の環化重合体;イソシアネート-
ビウレット体等を挙げることができる。
このようなポリイソシアネート化合物は、市販されているものとして、スミジュールT−80、同N−3200、同N−3300、同L、デスモジュールH、同I、同IL(製品名、住友バイエルウレタン株式会社製)、LTI(製品名、協和発酵工業株式会社製)、タケネートDシリーズ(製品名、武田薬品工業株式会社製)、コロネートHX、同2092、同HL、同2094(製品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)、デュラネート24A−100,同22A−75PX,同21S−75E,同18H−70B,同TPA−100,同THA−100,同MFA−90X,同TSA−100,同TSS−100,同TSE−100,同p−301−75E,同E−402−90T,同E−405−80T(製品名、旭化成工業株式会社製)等を挙げることができる。
硬化剤であるブロック化ポリイソシアネート化合物としては、前述のポリイソシアネート化合物のフリーのイソシアネート基をブロック化剤によってブロック化してなる化合物であり、混合後の塗料の保存安定性が必要な場合に好ましく用いられる。
イソシアネート基をブロックするためのブロック化剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノールなどのフェノール系;ε-カプロラクタム、δ-バレロラクタム、γ-ブチロラクタム、β-プロピオラクタムなどラクタム系;メタノール、エタノール、n-もしくはi-プロピルアルコール、n-、i-もしくはt-ブチルアルコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコ
ールなどのアルコール系;ホルムアミドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシムなどオキシム系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン系などのブロック化剤を好適に使用することができる。上記ポリイソシアネート化合物と上記ブロック化剤とを混合することによって容易に上記ポリイソシアネート化合物のフリーのイソシアネート基をブロックすることができる。
ブロック化ポリイソシアネート化合物は、市販されているものとして、タケネートBシリーズ(製品名、武田薬品工業株式会社製)、コロネートAPステーブル、同2503、同2507、同2527(製品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)、スミジュールBL3175、同BL4265、同APステーブル、同CTステーブル、同BL1100(製品名、住化バイエルウレタン株式会社製)等が挙げられる。
また、塗料の硬化性を高めるために、以下に示すような硬化触媒を併用することができる。
(硬化触媒)
硬化剤がアミノ樹脂である場合の硬化触媒としては、例えば、強酸、強酸の中和物などが挙げられ、具体的には、p-トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノ
ニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などの強度の酸であるスルホン酸化合物、これらのスルホン酸化合物のアミン中和物などを挙げることができる。
硬化剤がブロック化ポリイソシアネート化合物である場合の硬化触媒としては、硬化剤であるブロック化ポリイソシアネート化合物のブロック剤の解離を促進する硬化触媒が用いられ、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジ(2-エチルヘキサノエート)、ジオクチ
ル錫ジ(2-エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド
、ジオクチル錫オキサイド、2-エチルヘキサン酸鉛などの有機金属触媒などを挙げるこ
とができる。
硬化剤がポリイソシアネート化合物である場合の硬化触媒としては、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジ(2-エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ(2-エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、2-エチルヘキサン酸鉛などの有機金属触媒などを挙げることができる。
(酸化チタン顔料)
本発明の塗料は、必須成分として酸化チタン顔料を含有する。該酸化チタン顔料は、その製造法、表面処理の有無または種類等に特に制限はないが、できるだけ隠蔽性が高く、白色度の高いものが好ましい。中でも、ルチル型酸化チタンがアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニアの中から選ばれる少なくとも1種類の表面処理剤によりコーティングされた、平均粒子径0.2〜0.3μmのものが好ましい。このコーティングされたルチル型酸化チタンは、高い耐光性を示し、さらに下地隠蔽性に優れる。
酸化チタン顔料の市販品としては、例えば、タイキュアーR706、同R960(製品名、デュポン社製)、タイペークCR−50、同CR−60、同CR−90、同CR−95、同CR−97(製品名、石原産業社製)、CR888(製品名、カーマギー社製)などが挙げられる。
このような酸化チタン顔料は、樹脂成分100重量部に対し、50〜1000重量部、好ましくは50〜500重量部の量で塗料中に含有されることが望ましい。50重量部未満だと下地隠蔽性が不充分であり面光源用反射部材として反射率が不足し、結果として液晶画面の輝度が低下する。一方、1000重量部を超えても、反射率の向上は望めず、さ
らに塗料調製時に塗料粘度が上昇し混合が困難になったり、顔料の分散不良の結果ダマが発生するといった問題が生じる。
(その他の添加剤)
また、本発明に用いられる塗料には、下地隠蔽性を損なわない範囲内で酸化チタン顔料以外の白色粒子、蛍光顔料、UV吸収剤、光安定剤などを添加してもよい。
(白色粒子)
白色粒子としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク、カオリン、有機系微粒子、有機系中空微粒子、中空ガラスビーズが挙げられる。
この有機系微粒子としては、具体的には、テクポリマーMBXシリーズ、同SBXシリーズ、同MBシリーズ(製品名、積水化成品工業株式会社製)、ケミスノーMXシリーズ、同MRシリーズ、同SXシリーズ(製品名、綜研化学株式会社製)等が用いられる。
有機系中空微粒子としては、具体的には、SX866(A)(製品名、JSR株式会社製)、ガンツパールGMH−0850(製品名、ガンツ化成株式会社製)、EXPANCEL(製品名、日本フィライト株式会社製)等が用いられる。
中空ガラスビーズとしては、具体的には、スコッチライト グラスバブルズK、Sシリーズ(製品名、住友スリーエム株式会社製)、フジバルーンH、Sシリーズ(製品名、富士シリシア株式会社製;製品名)、HSC−110(製品名、ポッターズ・バロティーニ株式会社製)等が用いられる。
これら白色粒子は1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。粒子径は特に限定されないが、通常、0.05〜50μm、好ましくは0.1〜40μm、さらに好ましくは0.1〜30μmであることが望ましい。0.05μm未満では下地隠蔽力が小さく、また着色力が不充分であったり、一方50μmを超える場合には塗膜表面が必要以上に粗面化され好ましくない。
(蛍光顔料)
蛍光顔料は、冷陰極管から放出されているにもかかわらず可視できないために輝度向上には有効活用されていなかった波長300〜400nmの紫外線部分を、波長400〜450nm程度の可視光成分の蛍光とすることによってバックライトの輝度を向上させる効果がある。
しかしこの蛍光顔料の添加量が多いと塗膜の耐光性が低下しやすいため、樹脂成分100重量部に対し0.001〜3重量%、好ましくは0.005重量%〜1重量%、さらに好ましくは0.01重量%〜0.5重量%の量で塗料中に添加されていることが望ましい。添加量が0.001重量%未満では、輝度向上効果が小さく、3重量%を超える場合には塗膜が黄味を帯びるため好ましくない。
蛍光顔料としては、例えばユニテックスOB、同MD(製品名、チバガイギー社製)、OB−1(製品名、イーストマン・ケミカル・ジャパン社製)、シゲノックスU(製品名、ハッコールケミカル社製)などを用いることができる。
(UV吸収剤、光安定剤)
本発明の塗料には、塗装性および耐光性を確保するため、通常塗料で使用されるUV吸収剤、光安定剤が適宜使用できる。
UV吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、シアノアクリレート系、サリチル酸系、ベンゾエート系、蓚酸アニリド系、ゾルゲルな
どの無機系のUV吸収剤を挙げることができる。またこれらのUV吸収剤を共重合させたものも好適に用いることができる。
光安定剤としてはヒンダードアミン系に代表される従来公知のものを使用できる。
さらに、本発明の効果を阻害しない範囲内で、適宜各種添加剤を塗料に添加することができる。そのようなものとしては、例えば耐熱安定剤、耐酸化安定剤、有機の滑剤、流動調整剤、シランカップリング剤等の密着性付与剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えばKBM303,KBM403,KBM402(製品名、信越シリコーン社製)等が用いられる。
さらに必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤;レベリング剤;シリコーン系やアクリル系の顔料分散剤;三酸化アンチモン、ブロモ化合物、リン酸エステル、赤リン及びメラミン樹脂をはじめとする含窒素化合物等の難燃剤;シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤のような従来公知の添加剤類を用いることができる。
また、白色塗料として液状塗料を用いる場合には必要に応じて溶剤が配合されていてもよく、塗布方法に合わせた粘度調整を行うことができ、平滑な塗膜を得ることができる。
溶剤としては、上記皮膜形成性樹脂成分を溶解ないし分散できるものが使用でき、具体的には、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水素などの炭化水素系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤;メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤等を挙げることができる。これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
このような材料を用いて粉体塗料、液状塗料を以下のようにして調製する。
(塗料の調製方法)
粉体塗料を調製するには、例えば、まずヘンシェルミキサーにて樹脂、顔料、添加剤等を混合後、80〜150℃に加温されたブスコニーダーにて溶融練合し、次いで冷却後粗粉砕し、ペレット状混練物を得る。次いで、ペレット状混練物をピンミルにて平均粒径約20〜40μmに粉砕して、粉体塗料を調製する。
液状塗料を調製するには、樹脂、顔料、白色粒子、添加剤および有機溶剤等の原料を従来公知の混合装置で混合することで得ることができる。混合装置としては、各原料を均一に混合することのできる装置であれば特に限定はないが、具体的には、攪拌羽根を供える攪拌機、攪拌混練機、ペイントシェーカー、ニーダー、三本ロールミル等が挙げられ、組成物の粘度などを考慮して選定される。
このようにして調製された塗料を用いて、本発明の面光源用反射部材を製造する。
<面光源用反射部材の製造方法>
本発明の面光源用反射部材は、所定の形状に成形加工された金属部材表面に、塗料を塗布し、硬化させて白色塗膜を形成させて製造される。
粉体塗料の場合は、一般的に静電スプレー塗装法により塗装される。塗装した後、通常130〜220℃で3〜30分間加熱することにより塗膜を硬化させる。粉体塗装は、複雑な凹凸のある形状の金属部材であっても、1回で100μm以上の塗膜を形成することができ、凸部の膜厚が薄くなったり、凹部分に塗料が溜まってしまう等の問題もなく好ましい。
一方、液状塗料は、例えば浸漬塗装、スプレー塗装、刷毛塗りなどの方法により塗装することができる。液状塗料において、ワキの発生などのため一度で50μm以上の塗膜を形成できない場合には、2回以上に分けて塗装することも可能である。液状塗料を塗装した後、25℃〜100℃程度で10秒〜30分間加熱することにより溶剤を除去した後、熱硬化、紫外線、電子線、放射線などの活性線を用いる方法、およびこれらの組み合わせによる方法などにより硬化させる。熱硬化の場合には、80〜230℃で1分〜120分間加熱することにより塗膜を硬化させる。
また、いずれの塗装方法においても、下塗り層と上塗り層のように役割の異なる2層に分けて塗装することもできる。例えば、下塗り層として素材との密着性の良好な樹脂系塗料を選択したり、上塗り層については耐光性、硬度といった塗膜性能に対する要求を加味した樹脂系塗料を選択することができる。また上塗り層のみに艶消し剤や蛍光増白剤、UV吸収剤、光安定剤を添加することも可能である。
液状塗料を用いて複数の塗膜が積層された反射部材を作成する場合には、下層を塗布し乾燥後(硬化前)に上層を塗布してもよいが、積層することによる効果を得るためには密接する層の構成成分が混合しないようにする必要があり、下層を半硬化もしくは完全に硬化させた後で上層を塗布することが望ましい。
このようにして得られる本発明の面光源用反射部材は、塗膜の隠蔽性が高くさらに白色度が高いほど反射率が向上するため、形成される白色塗膜が厚いほど有利である。したがって、乾燥膜厚として50〜300μm、好ましくは70〜180μmの範囲内にあることが望ましい。50μm未満では、所定の反射率(波長550nmの全反射率 85%以上)が得られず、300μmを超えても、反射率は向上せず、さらに得られる反射部材の重量が大きくなりコスト的にも好ましくない。
本発明の面光源反射部材の白色塗装面は、液晶ディスプレイのバックライト用反射板等の光源反射板として用いるため、波長550nmにおける全反射率が85%以上あることが好ましく、より好ましくは87%以上、特に好ましくは90%以上であることが望ましい。反射率が85%未満の場合には、適用される液晶ディスプレイによっては輝度が不足する場合がある。このようにして得られる本発明の面光源用反射部材は、初期輝度に優れ、かつ長期使用においても劣化が少なく、液晶画面の輝度を維持することができる。なお、全反射率は反射率分光光度計により測定される値である。
このように、全反射率を85%以上にするためには、膜厚を50μm以上にする必要がある。しかしながら、金属部材を塗装した後にプレス加工等を行うことにより様々なシャーシ構造を作製すると、凸部分(山折り)は塗膜が薄くなり、クラックが入る恐れがあり、また凹部分(谷折り)では、塗膜が厚くなるため、均一な反射率が得られなくなる。
しかしながら、本発明の製造方法によれば、金属部材を成形加工し、次いで金属部材の表面に白色塗膜を形成するため、均一な反射率が得られ、充分な反射性を有する面光源反射部材を得ることができる。
本発明の面光源反射部材は、白色塗膜の膜厚をAμm、金属部材表面の湾曲部の曲率半径をBmmとした場合に、A/Bが10以上、好ましくは50以上であることが望ましく、素材の加工が可能であれば、曲率半径はどのような小さな値でも構わない。このように、特に曲率半径が小さい湾曲部(凸部、凹部)を有していても充分な反射性を有する面光源用反射部材を得ることができる。
また、本発明の面光源用反射部材は、白色塗膜の光沢度が5〜50、好ましくは10〜40であることが望ましい。このように白色塗膜の光沢度が低いため、拡散反射率が高くなり、液晶ディスプレイの反射板として組み込んだ場合輝度ムラが小さくなる。なお、光沢度は、JISK−5400 7.6(1990)に基づいて測定される60度鏡面光沢
度である。面光源用反射部材の光沢度の調整は、塗料に添加される微粒子の種類、粒子径、添加量等によって決定される。また必要に応じてシリカ等従来公知の艶消し剤により光沢の調整を行うこともできる。
このような本発明の面光源反射部材は、液晶バックライト用反射板として用いることができ、さらにこの液晶バックライト用反射板を用いて作製された液晶バックライトユニットを提供することができる。
液晶バックライトユニットは、特に限定されず、液晶パネルの背面に設けられた蛍光管と、この蛍光管を保持するとともに蛍光管から放出される光を液晶パネル側に反射させる本発明の反射板と、蛍光管を駆動する電源回路部とを基本的に有する。
[実施例]
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、以下、「部」および「%」はいずれも重量基準によるものとする。なお、使用材料として市販のものは以下に示すものを使用した。
エピコート1004:油化シェルエポキシ社製、エポキシ樹脂
GV−150:日本ユピカ社製、ポリエステル樹脂
GV−230:日本ユピカ社製、ポリエステル樹脂
エピコート1003F:油化シェルエポキシ社製、エポキシ樹脂
デスモフェンA575:住化バイエルウレタン社製、アクリルポリオール、固形分75%
デスモフェン670BA:住化バイエルウレタン社製、ポリエステルポリオール、固形分80%
ベッコライトM−6402−50:大日本インキ化学工業社製、オイルフリーアルキド樹脂、固形分50%
デュラネートTSE−100:旭化成工業社製、無黄変型ポリイソシアネート
スミジュールBL3175:住化バイエルウレタン社製、ブロックイソシアネート、固形分75%
スーパーベッカミンL−109−65:大日本インキ化学工業社製、ブチル化メラミン樹脂、固形分60%
CR−90:石原産業社製、塩素法酸化チタン、平均粒子径0.25μm
MR−7G:綜研化学社製、架橋アクリル粒子、平均一次粒子径5.0μm
サイロスフェアC−1504:富士シリシア化学社製、球状微粉末シリカ、平均粒子径4.5μm
PF−S:共栄社油脂社製、流動調整剤
ルビテックOB:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、蛍光増白剤
チヌビン329FL:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、紫外線吸収剤
サノールLS770:三共社製、ヒンダードアミン系光安定剤
BYK−354:ビッグ・ケミー社製、アクリル系湿潤分散剤
[実施例1〜8]
表1の配合に従って実施例1〜8の塗料を作成した。面光源用の金属部材として、横300mm×縦100mm、厚さ0.4mmの5052−H32アルミニウム合金板を用い、このアルミニウム合金板を90度に交互に折り曲げ、曲率半径が1.0mmとなるように曲げ加工を施し、波形に成形した。図1−1に示すように、成形加工品10は、金属部材12に凸部14が横方向に60mm離間して形成され、凸部14,14の間には、凹部
16が形成されていた。この凸部14、凹部16の曲率半径は1.0mmであった。この成形加工品をリン酸クロメート処理した後に、表1−1に記載の実施例1〜3の粉体塗料を静電スプレー塗装で、表1−2に記載の実施例4〜8の液状塗料をスプレー塗装で、いずれも膜厚がおよそ100μmになるように塗装した。さらに、表1に記載した温度、硬化時間で焼付け、図1−2に示すような金属部材12表面に塗膜22が形成された面光源用反射部材20を得た。得られた面光源用反射部材を試験板として下記の試験方法にて塗膜性能試験を行った。得られた結果を表1に示す。
また、横300mm×縦100mm、厚さ0.4mmの5052−H32アルミニウム合金平板を用い、この合金板表面に形成する塗膜の膜厚を変えた以外は実施例1と同様にして面光源用反射部材を製造した。膜厚と全反射率との関係を表2に示す。
またさらに、上記の膜厚と全反射率との関係を測定する際に用いた面光源用反射部材を、実施例1と同様に曲率半径1.0mmで曲げ加工を行った。塗膜の厚みと曲げた際のクラックの発生との関係を表3に示す。
<試験方法>
1)塗膜外観:試験塗板の塗膜外観を目視にて下記基準にしたがって評価した。
○:塗面にワキ、ハジキ、ヘコミ等の異常なし
△:塗面にワキ、ハジキ、ヘコミ等の異常が少し認められる
×:塗面にワキ、ハジキ、ヘコミ等の異常が多く認められる
2)光沢度:JIS K−5400 7.6(1990)の60度鏡面光沢度に従い、入射角と受光角とがそれぞれ60度のときの反射率を測定して、黒色鏡面光沢度の基準面の光沢度を90としたときの測定値を表した。
3)膜厚:Kett Electric Laboratory社製、Coating Thickness Tester LZ−900にて測定した。
4)全反射率:島津製作所製分光光度計UV−2400PC(積分球ISR−2200)を用い、波長550nmでの反射率をMgO白板を100とした時の百分率で表した。5)密着性:JIS K−5400 8.5.2(1990)碁盤目−テープ法に準じて、試験板の塗膜表面にカッターナイフで素地に到達するように、直交する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引いて、1mm×1mmのマス目を100個作成した。その表面にセロハン粘着テ−プを密着させ、テ−プを急激に剥離した際のマス目の剥れ程度を観察し下記基準で評価した。
○:塗膜の剥離が全く認められない
△:塗膜がわずかに剥離したが、マス目は90個以上残存
×:塗膜がかなり剥離し、マス目の残存数は90個未満
6)耐光性:アトラスウエザオメータCi4000(照射強度0.55W/m2、湿度50%、ブラックパネル温度35℃、ボロシリケートガラス+ソーダライムガラスフィルター使用)を240時間照射した後の黄変の程度を目視にて、下記基準で評価した。
○:黄変は認められない
△:僅かに黄変が認められる
×:顕著に黄変が認められる
Figure 2005157296
Figure 2005157296
Figure 2005157296
Figure 2005157296
[比較例1]
実施例1で使用した塗料を用い、横300mm×縦100mm、厚さ0.4mmの5052−H32アルミニウム合金平板に実施例1と同様に塗装、焼付けを行い、膜厚100μmの塗膜付き平板を得た。この塗膜付き平板を実施例1と同様にして、成型加工を行ったところ、凸部表面の塗膜にクラックが入りアルミニウム合金板が露出した。
[比較例2]
実施例4で使用した塗料を用い、横300mm×縦100mm、厚さ0.4mmの5052−H32アルミニウム合金平板に実施例1と同様に塗装、焼付けを行い、膜厚105μmの塗膜付き平板を得た。この塗膜付き平板を実施例1と同様にして、成型加工を行ったところ、凸部表面の塗膜にクラックが入りアルミニウム合金板が露出した。
以上のように、アルミニウム合金平板表面に塗装を施してから成形加工すると、塗膜にクラックが入ったり、剥がれたりするため金属部材表面が露出し均一な反射特性が得られない。また外観上問題ない場合であっても、成形加工時に塗膜が伸ばされるため平面上の部分と比較して反射率が変化することも考えられる。これに対し、本発明のように成形加工後に塗装を施すことにより、これらの課題を解決することができ、均一な反射特性、充分な反射性を有する白色塗膜が形成された面光源用反射部材を得ることができる。
図1−1は、実施例で製造される成形加工品を示す図である。 図1−2は、実施例で製造される面光源用反射部材を示す図である。 図2(a),(b),(c)は、直下型バックライト方式の反射板の形状を示す模式図である。
符号の説明
10 ・・・ 成形加工品
12 ・・・ 金属部材
14 ・・・ 凸部
16 ・・・ 凹部
20 ・・・ 面光源用反射部材
22 ・・・ 塗膜
102 ・・・ 冷陰極線管
104,110 ・・・ 湾曲部
106,112,120 ・・・ 反射板

Claims (16)

  1. 所定の形状に成形加工された金属部材の表面に、白色塗膜を形成したことを特徴とする面光源用反射部材。
  2. 金属部材が、アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、ステンレス板、銅板、亜鉛鋼板およびブリキ板よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載の面光源用反射部材。
  3. 白色塗膜の膜厚が、50〜300μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の面光源用反射部材。
  4. 成形加工が、金属部材に湾曲部を形成する成形加工であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の面光源用反射部材。
  5. 白色塗膜の膜厚をAμm、金属部材の湾曲部の曲率半径をBmmとした場合に、A/Bの値が10以上であることを特徴とする請求項4に記載の面光源用反射部材。
  6. 白色塗膜が、粉体塗料から形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の面光源用反射部材。
  7. 白色塗膜が、液状塗料から形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の面光源用反射部材。
  8. 金属部材を所定の形状に成形加工し、次いで金属部材の表面に白色塗膜を形成することを特徴とする面光源用反射部材の製造方法。
  9. 金属部材が、アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、ステンレス板、銅板、亜鉛鋼板およびブリキ板よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項8記載の面光源用反射部材の製造方法。
  10. 白色塗膜の膜厚が、50〜300μmであることを特徴とする請求項8または9に記載の面光源用反射部材の製造方法。
  11. 成形加工が、金属部材に湾曲部を形成する成形加工であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の面光源用反射部材の製造方法。
  12. 白色塗膜の膜厚をAμm、金属部材の湾曲部の曲率半径をBmmとした場合に、A/Bの値が10以上であることを特徴とする請求項11に記載の面光源用反射部材の製造方法。
  13. 白色塗膜が、粉体塗料から形成されていることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の面光源用反射部材の製造方法。
  14. 白色塗膜が、液状塗料から形成されていることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の面光源用反射部材の製造方法。
  15. 請求項1〜7のいずれかに記載の面光源用反射部材が用いられていることを特徴とする液晶バックライト用反射板。
  16. 請求項15に記載の液晶バックライト用反射板を用いて製造された液晶バックライトユニット。

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