JP2005155440A - 縦置搭載エンジンの排気系構造 - Google Patents

縦置搭載エンジンの排気系構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 縦置搭載エンジンの排気系に排気処理装置や触媒コンバータ等の重量物を設けた場合に、排気管類の熱膨張に対応しつつ触媒コンバータ等の重量物を確実に支持でき、さらに組立作業性改善や触媒コンバータ活性化を達成可能な排気系構造を提供する。
【解決手段】 エンジン2後部の変速機3の側方における、排気マニホールド4から後方に下流側を下方に傾斜させて延びる排気通路10上に触媒コンバータ12を配設する。コンバータ12の下流側で略水平に変速機3に沿って延びる排気通路10上に排気シャッターバルブ13、第1フレキシブルジョイント24を配設する。ジョイント24の下流側で排気微粒子除去装置14を車体に支持する。上記略水平部分を構成する排気管18をその軸方向に移動可能に緩拘束する緩拘束機構82を介して排気管18のバルブ13近傍部位を変速機3に支持する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、縦置搭載エンジンの排気系構造に関し、排気系の支持技術の分野に属する。
自動車用エンジン等の排気系には周知のように触媒コンバータやサイレンサ等、種々の装置が備えられる。
例えば、特許文献1には、エンジンの下流側に上流側から順に排気ガスを浄化する触媒コンバータ、排気管を開閉する排気シャッター弁、フレキシブルジョイント、サイレンサが備えられ、フレキシブルジョイントの下流側の排気系をラバー等の弾性体を介して車体に支持し、上記ジョイントの上流側の排気系をエンジンに連結することにより車体側に剛的に支持するようにした排気系構造が開示されている。
ところで、上記特許文献1に記載の排気系の場合、排気ガスを浄化する装置としては、エンジンから離れた位置でフロアパネルの下方に触媒コンバータのみが設けられているが、より排気浄化性能を向上させるには、上記触媒コンバータとサイレンサとの間に排気処理装置を別途設けると共に、該触媒コンバータに供給される排気ガス温度の低下をできるだけ抑制するため該触媒コンバータをエンジンの排気マニホールドに直接固定するのが望ましい。
実登2584734号公報
しかしながら、通常エンジンには多数の付帯装置等が取り付けられているため、取付スペースが不足して、エンジンに触媒コンバータを直接取り付けるのが困難な場合がある。特に、ピックアップトラック等でエンジンが縦置搭載されているような場合は、エンジンの側面側にタイヤハウスやサスペンション等が設けられていたり、上記側面側を車体フレーム部材が前後に延びていたりすることが多く、上記直接取り付けはより一層困難である。
したがって、そのような場合は、触媒コンバータをエンジンに直接取り付けるのは断念して、上記排気処理装置までの間の排気系上に設けざるを得ないが、その場合、触媒コンバータ、排気シャッター弁、及び排気処理装置は重量物で排気系が振動しやすくなるから、振動防止等のために、エンジンから排気処理装置までの間の排気系を何らかの手段により確実に支持する必要が生じる。そして、この間の排気系を支持するに当たっては、振動防止の他、高温の排気ガスによる排気管類の熱膨張や、上記のような狭いスペースでの組立作業性等さまざまな要因を含め総合的に考慮する必要がある。また、触媒コンバータに高温の排気ガスを供給しにくくなることについての対策についても考慮しておく必要がある。
そこで、本発明は、縦置搭載エンジンの排気系に排気処理装置や触媒コンバータ等の複数の重量物を設ける場合に、排気管類の熱膨張に対応しつつ触媒コンバータ等の重量物を確実に支持し、さらに組立作業性の改善や触媒コンバータの活性化等を達成することができる排気系構造を提供することを課題とする。
本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明(以下、第1発明という)は、後部に変速機が配置された縦置搭載エンジンの排気系構造であって、変速機の側方において、エンジンの排気マニホールドから後方に下流側を下方に傾斜させて延びる排気通路上に触媒コンバータを配設すると共に、該コンバータの下流側の排気通路を略水平方向に屈曲させて、この略水平に変速機に沿って延びる排気通路上に上流側から順に排気シャッター弁、及びフレキシブルジョイントを配設し、かつ該フレキシブルジョイントの下流側に車体に支持された排気処理装置を配設し、上記フレキシブルジョイントの上流側の排気通路の上記略水平部分を構成する排気管をその軸方向に移動可能に緩拘束する緩拘束手段を設け、該緩拘束手段を介して上記排気管における排気シャッター弁近傍部位を変速機に支持するように構成したことを特徴とする。
また、本願の請求項2に記載の発明(以下、第2発明という)は、第1発明において、排気処理装置はその前部と後部とで車体に支持されていると共に、該後部側の支持部よりも下流に第2フレキシブルジョイントが設けられており、該第2フレキシブルジョイントの下流にサイレンサが配置されていることを特徴とする。
そして、本願の請求項3に記載の発明(以下、第3発明という)は、第1発明または第2発明において、緩拘束手段は、排気管を囲むバンドと、該バンドによる排気管の締め付け力を調節するボルト構造とを備えることを特徴とする。
さらに、本願の請求項4に記載の発明(以下、第4発明という)は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、排気過給機が排気マニホールドに直接、かつエンジンブロックにブラケットを介して取り付けられており、触媒コンバータは該排気過給機に排気管を介して取り付けられていることを特徴とする。
次に、本願の請求項5に記載の発明(以下、第5発明という)は、第1発明から第4発明のいずれかにおいて、エンジンは直噴ディーゼルエンジンであり、排気シャッター弁はエンジン冷間時もしくは室内暖房要求時に閉じるように構成されていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、第1発明によれば、縦置搭載エンジン後部に直列に配置された変速機側方のスペースを利用して重量物である触媒コンバータや排気シャッター弁を設置することができる。つまり、変速機はエンジンと比べて相対的に小型で付帯機器類が少なく、変速機側方に機器設置可能なスペースが生じることから、この変速機側方のスペースを有効活用するものである。
そして、触媒コンバータをエンジンの排気マニホールドから排気通路の水平部分に至る途中の傾斜部位に設けたことにより、触媒コンバータをできるだけエンジンに近い位置に配置し、効果的に機能させることができる。
また、上記フレキシブルジョイントの上流側の排気通路の上記略水平部分を構成する排気管をその軸方向に移動可能に緩拘束する緩拘束手段を設け、該緩拘束手段を介して上記排気管における排気シャッター弁近傍部位を変速機に支持するように構成したから、排気系の熱膨張を吸収しつつ、重量物である触媒コンバータ及び排気シャッターバルブを確実に支持することができる。
また、触媒コンバータ及び排気シャッター弁と排気処理装置との間にフレキシブルジョイントを設けたことにより、該フレキシブルジョイントの上流側と下流側とで排気系を分離することができ、しかもこの分離した上流側の排気系を前述のように緩拘束手段を介して変速機に支持することができるから、フレキシブルジョイント上流側の排気系とエンジンと変速機とを、予めサブアッセンブリしておくことができ、車体への組み付け性及び搬送取り扱い性が改善される。
しかも、触媒コンバータ及び排気シャッター弁と排気処理装置との間にフレキシブルジョイントを設けたから、エンジン側と車体側とが異なる振動を生じても、該振動が例えばエンジン側から車体側へ伝達されるのがフレキシブルジョイントの折れ曲がりにより吸収される。また、排気通路の特定の箇所に応力集中が生じにくくなり、該箇所の破損を防止することができる。
また、触媒コンバータの下流に排気シャッター弁が設けられているから、該排気シャッター弁を閉じれば、触媒コンバータをエンジンに直接固定することができない場合でも、触媒コンバータの暖機を促進し、該コンバータを活性化することができる。
そして、このように排気シャッター弁を閉じたことにより該シャッター弁より上流の排気通路内のガス圧力が上昇しても、上記フレキシブルジョイントは排気シャッター弁の下流側に位置するから、フレキシブルジョイントでのガス圧が上昇せず、フレキシブルジョイントからの排気ガス漏れが防止される。
また、第2発明によれば、重量物である排気処理装置をその前部と後部とで車体に支持したから、該装置を1ケ所で支持する場合よりも、該装置が振動しにくくなる。また、排気処理装置とサイレンサとの間に第2フレキシブルジョイントを設けたから、重量物である排気処理装置及びサイレンサにより該第2フレキシブルジョイントの上流側と下流側とで異なる振動が生じても、該第2フレキシブルジョイントの任意の方向への折れ曲がりにより振動が吸収され、該振動が上流側から下流側へあるいは下流側から上流側へと伝達されるのが軽減される。また、排気通路の特定の箇所に応力集中が生じにくくなり、該箇所の破損を防止することができる。
そして、第3発明によれば、緩拘束手段をバンドとボルト構造という簡易な構成で実現することができる。しかも、バンドによる排気管の締め付け力を適切な力に容易に変更することができる。
さらに、第4発明によれば、排気過給機が排気マニホールドに直接、かつエンジンブロックにブラケットを介して取り付けられているから、排気過給機のエンジンへの取付剛性が向上すると共に、該排気過給機に触媒コンバータが比較的剛性の高い排気管を介して取り付けられるので、重量物である触媒コンバータがエンジン側に確実に支持されることとなる。
次に、第5発明によれば、排気ガスの温度がガソリンエンジン等と比較して相対的に低い直噴ディーゼルエンジンにおいて、暖機用の排気シャッター弁を設けたから、冷間時等のエンジン暖機性が向上すると共に、上記シャッター弁の上流に設けられた触媒コンバータが速やかに活性状態となり、排気ガスが良好に浄化されることとなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る縦置搭載エンジンの排気系構造について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る車両1の前部(図面上左側)には燃料直接噴射式ディーゼルエンジン2が縦置配置されると共に、該エンジン2の後部には変速機3が配置されている。該エンジン2の排気マニホールド4から後方に排気通路10が延び、該排気通路10上には、上流側から順にターボ過給機11、触媒コンバータ12、暖機促進用の排気シャッタバルブ13、排気微粒子除去装置14、及びサイレンサ15が設けられている。これらの装置11〜15は複数の排気管16〜23及び第1、第2のフレキシブルジョイント24,25により連結されている。
これらの装置について上流側から順に説明すると、ターボ過給機11は、周知のように排気ガス圧力を利用して吸気圧力を高めるもので、図2に示すように、上部に設けられたフランジ11aがエンジン2の排気マニホールド4に直接ボルト固定されると共に、下部が、エンジンブロック2a(シリンダブロック)の側面に形成されたボス部にボルト固定されたブラケット26にボルトで固定されている。
触媒コンバータ12は、排気ガス中の未燃成分を燃焼させて排気ガスを浄化するもので、白金等の貴金属成分を含む触媒がコーティングされたモノリス担体を有する。
排気シャッタバルブ13は、エンジン2の暖機性向上や室内暖房用ヒータの効きの向上のために用いられるもので、例えば、エンジン2の冷間始動時等にエンジン水温センサからの信号に基づいて閉じ(排気通路10を絞り)、また、乗員による暖房装置のON操作等に基づいて閉じる(同上)ように構成されている。例えば、排気シャッタバルブ13を閉じた状態で(排気ガスの通路が絞られた状態で)エンジン回転数を維持しながら燃料噴射量を増量すれば、燃焼による発生熱量が増加してエンジン冷却水温の上昇が促進され、この結果、エンジンの暖機及び室内暖房が促進される。また、排気シャッタバルブ13を閉じれば、該バルブ13より上流側の排気通路10内に高温の排気ガスが滞留して触媒コンバータ12の暖機が促進され、この結果、例えばエンジン冷間始動時から再生開始までの時間が短い場合でも、触媒コンバータ12が早期に活性化することとなる。
排気微粒子除去装置14は、例えば炭化珪素等のセラミックス材料からなるフィルタ部材を有し、該フィルタ部材により排気ガス中の微粒子を除去する。このフィルタ部材は多孔質材料からなると共に排気ガスの流れる方向に沿って平行に延びる多数の細孔を有するいわゆるハニカム構造のウォールスルータイプとされており、排気ガスの通路となる部分に白金等の貴金属を含む酸化触媒物質がコーティングされている。
フレキシブルジョイント24,25は球面状の外表面を有するシール部材とこれに対応する球面状の内表面を有するフレア部材とを備えており、両部材の摺動を介し、排気通路10をほぼ任意に折れ曲がり可能とするものである。
ところで、図2、図3にも示すように、本実施の形態においては、排気通路10は、エンジン2の排気マニホールド4から後方に下流側を下方に傾斜させて変速機に沿って延び、触媒コンバータ12の下流側で略水平方向に屈曲している。そして、触媒コンバータ12は、変速機3の側方のスペースXにおいて、排気通路10における矢印Aで示す上記傾斜部位に設けられ、排気シャッターバルブ13及びフレキシブルジョイント24は略水平方向に屈曲した下流側の排気通路10上に設けられている。これは、背景技術でも説明したように、触媒コンバータ12は本来エンジン2に直接取り付けるのが望ましいが、エンジン2には上記ターボ過給機11や、図示しない多数の付帯機器類が取り付けられたり、また、エンジン2が縦置搭載の場合、エンジン2の側面側にタイヤWを収容するタイヤハウスやサスペンション等が配置されたり、車体1を構成して車両前後方向に延びるサイドフレーム1aが前後に延びたりしているため、触媒コンバータ12の設置スペース不足により該側面側に触媒コンバータ12を設けることができないことによる。したがって、本実施の形態においては、縦置搭載エンジン2の後部に配置されてエンジン2と比べて相対的に小型で付帯機器類が少ない変速機3の側方スペースXを有効利用して触媒コンバータ12を設置するものである。
また、触媒コンバータ12をエンジン2の排気マニホールド4から排気通路10の水平部分に至る途中の傾斜部位Aに設けたことにより、触媒コンバータ12をできるだけエンジン2に近い位置に配置し、効果的に機能させることができるものである。
ところで、このような排気系構造とした場合、触媒コンバータ12、排気シャッターバルブ13、排気微粒子除去装置14等は前述したように重量物で排気通路10が振動しやすくなるから、振動防止等のために、エンジン2から排気微粒子除去装置14までの間の排気通路10を何らかの手段により支持する必要が生じる。その場合、この間の排気通路10を支持するに当たっては、振動防止の他、高温の排気ガスによる排気管類の熱膨張や、上記のような狭いスペースでの組立作業性等さまざまな要因を含め総合的に考慮する必要がある。
そこで、本実施の形態においては、排気通路10を、複数の支持機構30,40,50,60,70により車体1に支持するだけでなく、支持機構80により変速機3に支持するように構成している。以下、これらの支持機構30,40,50,60,70,80について順を追って説明する。
まず、支持機構30は、図4に示すように排気通路10を構成する排気管20を排気微粒子除去装置14の上流端近傍で車体1を構成する上記サイドフレーム1aに支持するもので、排気管20に固着された排気側吊下用ロッド31と、上記サイドフレーム1aに取り付けられた取付部材32に固着された車体側吊下用ロッド33と、該車体側吊下用ロッド33に揺動自在に支持されたラバー部材34とを有する。車体側吊下用ロッド33はラバー部材34の上部を貫通する一方、排気側吊下用ロッド31はラバー部材34の下部を貫通して支持されている。
支持機構40は、排気通路10を構成する排気管21を第2フレキシブルジョイント25の上流近傍で上記サイドフレーム1aに支持するもので、排気管21に固着された排気側吊下用ロッド41と、上記サイドフレーム1aに取り付けられた取付部材42に固着された車体側吊下用ロッド43と、該車体側吊下用ロッド43にそれぞれ揺動自在に支持されたラバー部材44とを有する。車体側吊下用ロッド43はラバー部材44の上部を貫通する一方、排気側吊下用ロッド41はラバー部材44の下部を貫通して支持されている。
支持機構50,60,70は、上記支持機構30,40とほぼ同様の構成とされており、詳細な説明は省略するが、図1に示すように、支持機構50は排気通路10を構成するサイレンサ15をその上流側端で上記サイドフレーム1aに支持し、支持機構60は排気通路10を構成するサイレンサ15をその下流側端で上記サイドフレーム1aに支持し、支持機構70は排気通路10を構成する排気管23をその下流側端近傍で上記サイドフレーム1aに支持するものである。
次いで、支持機構80は、図2、図3、図5に示すように、排気通路10を構成する排気管18をその水平部Bで変速機3に支持するもので、変速機3の側面を縦横に延びるリブ上に設けられたボス部にボルトで取り付けられたブラケット81と、上記排気管18を囲むバンド82と、該バンド82を上記ブラケット81に取り付けるボルト83a及びナット83bからなるボルト機構83とを有する。ここで、このボルト機構83はバンド82による排気管13の拘束力の調節にも用いられる。そして、特に、バンド82及びボルト機構83は、上記排気管18を該排気管18が(すなわち排気通路10が)軸方向に移動可能に緩く拘束する緩拘束機構84を構成する。
なお、この緩拘束機構84の設置箇所を排気通路10における水平部Bとしたのは、排気通路10の傾斜部に設けても排気管の重量により緩拘束状態を十分に達成できないからである。
また、緩拘束機構84は、他の支持機構30,40,50,60,70がサイドフレーム1aに支持されているのとは異なり、変速機3に支持されるように構成しているが、これは、変速機3の側方に第1フレキシブルジョイント24を設けたことと併せて、排気通路10構成部材の組み付け性、及び搬送取り扱い性を改善することを目的とするものである。つまり、このように構成することにより、排気通路10を構成する部材のうち第1フレキシブルジョイント24より上流側の器材を、エンジン2、変速機3と予めアッセンブリしておくことができるようになるのである。
ここで、本実施の形態においては、前述のような事情によりエンジン2と触媒コンバータ12とが離れているため、該触媒コンバータ12の活性化を促進するため、上記排気シャッターバルブ13に加えて、以下のような対策を施している。すなわち、本実施の形態においては、ターボ過給機11と触媒コンバータ12との間の排気管16,17については、内殻管と外殻管との間に断熱部材を介装した保温構造とし、この間を通過する排気ガスの温度低下が抑制されるようにしている。さらに、排気管16については、その周囲にインシュレータ27を設け、保温構造をより強化している。したがって、本実施の形態によれば、触媒コンバータ12がエンジン2側に直接固定されている場合同様、触媒コンバータ12が効果的に機能し、効率のよい排気浄化が実現される。また、触媒コンバータ12から排気微粒子除去装置14までの間の排気管10についても同様の保温構造とされており、排気微粒子除去装置14についても同様の効果が奏される。
以上のように、本実施の形態によれば、縦置搭載エンジン2の後部に配置された変速機3の側方のスペースXを利用して重量物である触媒コンバータ12や排気シャッターバルブ13を設置することができる。
また、比較的重量物である触媒コンバータ12、排気シャッターバルブ13、排気微粒子除去装置14、及びサイレンサ15等を含む排気通路10を、複数の支持機構40,50、60,70により車体1に弾性的に吊り下げ支持したことにより、例えば、上記排気微粒子除去装置14やサイレンサ15等が車体前後方向に振動した場合でも、上記支持機構40,50、60,70を構成するラバー部材が車体側吊下ロッドを中心として前後方向に揺動することによって振動が効果的に吸収され、もって車体1側への振動の伝達が抑制される。
また、上記第1フレキシブルジョイント24の上流側の排気通路10の上記略水平部分を構成する排気管18をその軸方向に移動可能に緩拘束する緩拘束機構84を設け、該緩拘束機構84を介して上記排気管18における排気シャッターバルブ13近傍部位を変速機3に支持するように構成したから、排気通路10を構成する各器材の熱膨張を吸収しつつ、重量物である触媒コンバータ12及び排気シャッターバルブ13等を確実に支持することができる。
また、触媒コンバータ12及び排気シャッターバルブ13と排気微粒子除去装置14との間に第1フレキシブルジョイント24を設けたことにより、該フレキシブルジョイント24の上流側と下流側とで排気通路10を分離することができ、しかもこの分離した上流側の排気通路10を前述のように支持機構80により変速機3に支持することができるから、第1フレキシブルジョイント24上流側の排気通路10の構成器材(ターボ過給機11〜第1フレキシブルジョイント24)とエンジン2と変速機3とを予めサブアッセンブリしておくことができ、車体1への組み付け性及び搬送取り扱い性が改善される。
しかも、触媒コンバータ12及び排気シャッターバルブ13と排気微粒子除去装置14との間に第1フレキシブルジョイント24を設けたから、エンジン2側と車体1側とが異なる振動を生じても、該振動が例えばエンジン2側から車体1側へ伝達されるのがフレキシブルジョイント25の折れ曲がりにより吸収される。また、排気通路10の特定の箇所に応力集中が生じにくくなり、該箇所の破損を防止することができる。
また、重量物である排気微粒子除去装置14をその前部と後部とで車体に支持したから、排気微粒子除去装置14を1ケ所で支持する場合よりも、排気微粒子除去装置14が振動しにくくなる。また、排気微粒子除去装置14からサイレンサ15に至る排気通路10の途中に第2フレキシブルジョイント25を設けたから、重量物である排気微粒子除去装置14及びサイレンサ15により該第2フレキシブルジョイント25の上流側と下流側とで異なる振動が生じても、該第2フレキシブルジョイント25の任意の方向への折れ曲がりにより振動が吸収され、該振動が上流側から下流側へあるいは下流側から上流側へと伝達されるのが軽減される。また、排気通路10の特定の箇所に応力集中が生じにくくなり、該箇所の破損を防止することができる。
そして、緩拘束機構84をバンド82とボルト機構83という簡易な構成で実現することができる。しかも、バンド82による排気管18の締め付け力をボルト機構83により容易に適切な力に設定することができる。
さらに、ターボ過給機11が排気マニホールド4に直接、かつエンジンブロック(シリンダブロック及びシリンダヘッド、またはいずれか一方を指す)にブラケット26を介して取り付けられているから、ターボ過給機11のエンジン2への取付剛性が向上する。そして、該ターボ過給機11に触媒コンバータ12が比較的剛性の高い排気管16,17を介して取り付けられるので、重量物である触媒コンバータ12がエンジン2側に堅固に支持されることとなる。
また、第1フレキシブルジョイント24及び第2フレキシブルジョイント25は排気シャッターバルブ13の下流側に位置するから、排気シャッターバルブ13の閉時に該バルブ13より上流側の排気通路10内のガス圧力が上昇した場合でも、第1フレキシブルジョイント24や第2フレキシブルジョイント25でのガス圧が上昇せず、したがって、該第1フレキシブルジョイント24からの排気ガス漏れが防止される。
また、触媒コンバータ12の下流に排気シャッターバルブ13が設けられているから、該排気シャッターバルブ13を閉じれば、触媒コンバータ12をエンジン2側に直接固定することができない場合でも、触媒コンバータ12の暖機を促進し、該コンバータ12を活性化することができる。
そして、燃料直接噴射式ディーゼルエンジンでは他方式のエンジンに比較して排気ガス温度が低いため排気微粒子除去装置14を再生しにくいが、本実施の形態に係る燃料直接噴射式ディーゼルエンジン2においては、前述のように、暖機用の排気シャッターバルブ13を設けたから、冷間時等のエンジン暖機性が向上すると共に、上記シャッターバルブ13の上流に設けられた触媒コンバータ12が速やかに活性状態となり、排気ガスが良好に浄化されることとなる。
なお、上記実施の形態では、第1フレキシブルジョイント24の上流側の排気通路10の水平部分を構成する排気管13,14のうちの排気管13を緩拘束機構82を介して支持するようにしたが、排気管14を支持するようにしてもよい。
また、特許請求の範囲における排気処理装置として本実施の形態では排気微粒子除去装置14を用いたが、これに限定されるものではない。
本発明は、縦置搭載エンジンの排気系に広く適用することができる。
本発明を実施するための最良の形態に係る縦置搭載エンジンの排気系構造を示す概略側面図である。 排気系の上流部分の概略側面図である。 同じく概略平面図である。 排気系の中流部分の概略側面図である。 緩拘束機構を排気管軸方向後部からみた拡大図である。
符号の説明
1 車両
2 エンジン
2a エンジンブロック
3 変速機
4 排気マニホールド
10 排気通路
11 ターボ過給機(排気過給機)
12 触媒コンバータ
13 排気シャッターバルブ(排気シャッター弁)
14 排気微粒子除去装置(排気処理装置)
15 サイレンサー
18 排気管(フレキシブルジョイントの上流側の排気通路の水平部分を構成する排気管)
24 第1フレキシブルジョイント(フレキシブルジョイント)
25 第2フレキシブルジョイント(第2フレキシブルジョイント)
30 支持機構(排気処理装置の前部側の支持部)
40 支持機構(排気処理装置の後部側の支持部)
80 支持機構
82 バンド
83 ボルト機構(ボルト構造)
84 緩拘束機構(緩拘束手段)

Claims (5)

  1. 後部に変速機が配置された縦置搭載エンジンの排気系構造であって、変速機の側方において、エンジンの排気マニホールドから後方に下流側を下方に傾斜させて延びる排気通路上に触媒コンバータを配設すると共に、該コンバータの下流側の排気通路を略水平方向に屈曲させて、この略水平に変速機に沿って延びる排気通路上に上流側から順に排気シャッター弁、及びフレキシブルジョイントを配設し、かつ該フレキシブルジョイントの下流側に車体に支持された排気処理装置を配設し、上記フレキシブルジョイントの上流側の排気通路の上記略水平部分を構成する排気管をその軸方向に移動可能に緩拘束する緩拘束手段を設け、該緩拘束手段を介して上記排気管における排気シャッター弁近傍部位を変速機に支持するように構成したことを特徴とする縦置搭載エンジンの排気系構造。
  2. 排気処理装置はその前部と後部とで車体に支持されていると共に、該後部側の支持部よりも下流に第2フレキシブルジョイントが設けられており、該第2フレキシブルジョイントの下流にサイレンサが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の縦置搭載エンジンの排気系構造。
  3. 緩拘束手段は、排気管を囲むバンドと、該バンドによる排気管の締め付け力を調節するボルト構造とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の縦置搭載エンジンの排気系構造。
  4. 排気過給機が排気マニホールドに直接、かつエンジンブロックにブラケットを介して取り付けられており、触媒コンバータは該排気過給機に排気管を介して取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の縦置搭載エンジンの排気系構造。
  5. エンジンは直噴ディーゼルエンジンであり、排気シャッター弁はエンジン冷間時もしくは室内暖房要求時に閉じるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の縦置搭載エンジンの排気系構造。

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