JP2005151996A - バクテリオシンを用いて調製したチーズフレーバーシステム - Google Patents

バクテリオシンを用いて調製したチーズフレーバーシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 望ましいフレーバー特性を有する非常に異なるチーズを調製するために使用することができる安定化されたチーズフレーバーシステムであって、1つまたは2つ以上のフレーバー成分中でそのフレーバーの発生を促進させることができる一方で、フレーバーシステムが腐敗性または病原性微生物の内部増殖に対して安定化されているチーズフレーバーシステムを提供すること。
【解決手段】 一つの実施形態において、1つまたは2以上のそのフレーバー成分、および少なくともそのイオウ−チェダー成分におけるフレーバーの発生に必要な発酵時間を促進する発酵プロセスの一部として、バクテリオシン源の添加によって安定化されたフレーバーシステムが得られる。したがって、フレーバーを失わずに微生物安定性を改善しながら、本発明のフレーバーシステムの1つまたは2以上のフレーバー成分の生成時間を有意に減少させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は概して、望ましいフレーバー特性を有する非常に異なるチーズを調製するために使用することができる、安定化されたチーズフレーバーシステム、およびそのフレーバー成分に関する。より詳細には本発明は、腐敗性または病原性微生物のその中での増殖に対して安定化されており、一方で1つまたは2以上のフレーバーフレーバー成分中でそのフレーバーの加速された発現が得られるフレーバーシステムに関する。一実施形態において、1つまたは2以上のそのフレーバー成分、および少なくともそのイオウ−チェダー成分におけるフレーバーの発現に必要な発酵時間を促進する発酵プロセスの一部として、バクテリオシン源の添加によって安定化されたフレーバーシステムが得られる。したがって、フレーバーを失わずに微生物安定性を改善しながら、本発明のフレーバーシステムの1つまたは複数のフレーバー成分の生産時間を有意に減少させることができる。チーズ製品などの食品における、これらのフレーバーシステムの製造法および使用法も提供する。
伝統的にナチュラルチーズは、乳中の酸性にさせること、レンネットなどの凝固剤で乳を硬化させること、またはカゼインの等電点まで酸性にさせることによって作られる。硬化された乳は切り分けて、ホエイをカードから分離させる。カードを圧搾して、チーズの塊を与えることができる。保存処理は典型的には、調節された条件下において長時間にわたって行われる。例えばチェダーチーズは、数カ月の間保存処理されることが多く、望ましい完全なフレーバーを得ることのために1年を超える期間で保存処理しても良い。
チーズ製品のチーズのフレーバーを発生させることに関して、いくつかの化合物が重要であることを示す、多数の報告が発表されてきている。チーズ中のフレーバーの発生に貢献すると考えられる、主要なクラスの化合物には、アミノ酸、ペプチド、カルボニル化合物、脂肪酸およびイオウ化合物が含まれる。(非特許文献1)。脂肪酸、エステル、アルデヒド、アルコール、ケトンおよびイオウ化合物を含めた、いくつかの揮発性化合物が、様々なチーズの芳香を記載するリスト中に含まれる。いくつかのこれらの芳香およびフレーバー化合物の生成は、熟成チーズで連続式に起こる、多数の酵素反応および化学反応に起因している。
様々な微生物が、チーズの熟成環境において特定のフレーバーを生み出すそれらの能力に関して、同定され選択されてきている。これらのフレーバーは、一連の酵素ステップによって生じる。例えばチーズでは、プロテアーゼおよびペプチダーゼによるタンパク質の分解が、ペプチドおよび遊離アミノ酸の生成をもたらす可能性がある。これらの前駆体は、一連の酵素反応および化学反応によって運ばれ、フレーバー化合物の形成がもたらされる。これらの反応を理解することにより、所望のチーズタイプに対するフレーバー物質を作る際において役立つ。(非特許文献2)。
チーズ製造者は、製品が商品として流通するのに十分好ましくなる前の貯蔵時間をあまり必要としないチーズ製品の開発に興味を持っている。チーズ製造者は、チーズの保存処理または熟成プロセスを促進するための尽力において、非常に様々な異なる技法を使用してきている。特許文献1によって、硬い塊状のチーズの熟成を促進するために使用される、いくつかのこれらの技法の概要が与えられ、参照されている。
長いチーズ熟成時間を避けるために使用される他の手法によって、培養チーズ濃縮物(「CCC」)がよりはっきりしたチーズフレーバーを有するものとなっており、したがってCCCが様々な製品中に使用されて、チーズフレーバーが与えられている。数カ月ではなく数日以内で、完全なチーズフレーバーの発生を達成するCCCを、調製することができる。これらのCCCを、プロセスチーズまたはスナック食品などの他の塊状食品に加えて、それらの中にチーズフレーバーを与えるか、あるいはフレーバーを増大させる。このようなチーズフレーバー濃縮物を製造するための方法は、特許文献2中などに記載されている。典型的にはその方法は、乳酸培養物と共に培養し、次に様々なプロテアーゼ、ペプチダーゼおよびリパーゼを加える、乳製品基質に関するものである。特許文献2は、チーズカードの代わりに、かつ/あるいはホエイ副産物を形成せずに、出発原料として乳から得ることができる、チーズフレーバー濃縮物を記載している。
しかしながら、これらの従来技術の方法が、チーズフレーバーの促進された発生、または増大を生み出すことができる場合でも、これらによっても、特定のチーズフレーバー成分を標的とする増加は起こらない。さらに最近では、天然の生物によって生成されるチーズフレーバーシステムを生成するための技術が開発されてきており、これらを使用して異なるチーズ製品/誘導体を調製することができ、特許文献3中に記載されているフレーバーを生み出すための調節手法を使用して、様々なチーズフレーバー特性を標的化することができる。特許文献3中に記載されているチーズフレーバーシステムは、異なる成分で構成されており、その個々の成分は異なる割合で組み合わされて、培養チーズ濃縮物製品において特異的なフレーバー特性を与えている。
さらに、アミノペプチダーゼ活性が高い好熱性のスターターの補助培養物として使用するときには、バクテリオシン生産菌で、半硬質および硬質チーズの熟成速度に対する効果が観察され、文献中に記載されている。(非特許文献3)。比較的長い熟成期(すなわち、21から35日)後にチーズのフレーバーを増加させるための、低いpH(5.5未満)での半硬質チーズ作成するためのチーズスターターシステムにおけるバクテリオシン産生E.フェーカリス(E.faecalis)培養物の使用は、非特許文献4によって記載されている。高レベルのタンパク質分解酵素およびペプチド分解酵素を有する活性培養物を使用して、酵素改変型チーズ(EMC)の苦味を除去することも、特許文献4中などに記載されている。
しかしながら、チーズの熟成またはフレーバー発現の促進以外の、現代のチーズ製造において他に重要な事項として考慮することは、チーズ製品中の腐敗性または病原性微生物の増殖を阻害することである。例えば、塊状のプロセスチーズおよびプロセスチーズのスプレッドは、生のチーズに由来し、チーズ製造で使用される調理(溶解)プロセスで生きている細菌胞子の発生や増殖により腐敗を被る可能性がある。
バクテリオシンは、例えば非特許文献5、および非特許文献6などによって記載されているように、食品中の病原性および腐敗性微生物を阻害する際に有効であるとして一般的に知られている。ナイシン、ラクチシン、プランタリシンCなどのような抗菌剤、細胞膜中に孔を形成することによって、感受性細胞に作用すると一般に理解されている。このことが、例えば前述の非特許文献5および非特許文献6などによって記載されたように、プロトン輸送力の消失、ならびにグルタミン酸塩およびATPのような小さな細胞内分子の放出をもたらす。これによって細胞は浸透可能になるが、細胞は依然としてその環境中の生化学プロセスに関与することができる。細胞を表面活性剤で処理して、このような「漏出」細胞の生成を助長することは、特許文献5中に記載されている。
ナイシンは詳細には、乳製品用スターター微生物、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクチス(Lactococcus lactis subsp.lactis)(以前は乳酸連鎖球菌(Streptococcus lactis)として知られていた)のいくつかの菌株によって生成される、ペプチド様抗菌性物質である。ナイシンは、アミノ酸34個の小さなポリペプチドであり、そのアミノ酸は、異型残基のランチオニン、β−メチルランチオニン、デヒドロアラニン、およびデヒドロブチリンを含む。言及した最初の2つの残基は、1つのイオウ環を閉じており、これらはナイシンおよび他の構造上関連があるバクテリオシンに特徴的である。例えばナイシンAおよびナイシンZを含めた、ナイシンの変異体が知られている。ナイシンの構造は、例えばYamauchi他の特許文献6中に示されている。最も活性が高いナイシンの調製物は、1グラム当たり約4千万IUを含む。1グラム当たり約100万IUの活性ナイシンを含む、市販の調製物、NISAPLIN(登録商標)は、Aplin & Barrett Ltd.、Trowbridge、Englandから入手することができる。ナイシンは、ヒトにおける毒性の影響は知られていない。様々な調製された乳製食品において、ナイシンは広く使用されている。他の食品を保存する際の実験的使用も報告されてきている。ラクトコッカス・ラクティスの発酵物であるナイシンを生成する培養物は、乳酸塩も一般に生成する。
キレート剤と共に使用するとき、ナイシンがグラム陽性菌およびグラム陰性菌を阻害することができる可能性は、特許文献7中に記載されている。チーズ製品に関しては詳細には、ナイシンが使用されて、例えば特許文献8などに記載されたようにプロセスチーズにおいて、および例えば特許文献9などに記載されたようにプロセスチーズのスプレッドにおいて、胞子形成腐敗性微生物の増殖および毒素形成が阻害されている。ナイシン生成培養物を使用して、クリームチーズ状組成物を内部の微生物の汚染物質の増殖に対して安定化させることも、特許文献10中に記載されている。特許文献10中では、クリームチーズは発酵ステップを使用して作製し、これはナイシン生成微生物と共に接種する組成物が、6.2から4の範囲、さらに特定すると約5.5のpHに達するまで行い、この時点でカードとナイシン含有ホエイが分離される。
米国特許出願公開第2001/0024667A1号明細書 米国特許第4,708,876号明細書 米国特許第6,406,724号明細書 米国特許第6,214,585号明細書 国際公開第01/47366A1号パンフレット 米国特許第5,527,505号明細書 米国特許第5,753,614号明細書 英国特許第713,251号明細書 米国特許第4,584,199号明細書 米国特許第6,110,509号明細書 米国特許第6,562,383号明細書 米国特許第5,715,811号明細書 Urbach, G., Contribution of Lactic Acid Bacteria to Flavor Compound Formation in Dairy Products, Int'l Dairy J., 1995, 3:389-422 Fox, P., Cheese:Chemistry, Physics and Microbiology, pp.389-483, 1993 Oumer, A., et al., "The Effects of Cultivating Lactic Starter Cultures with Bacteriocin-Producing Lactic Acid Bacteria," J. Food Protection, vol. 64, no. 1, pp. 81-86 Oumer, A., et al., "Defined Starter System Including a Bacteriocin Producer for the Enhancement of Cheese Flavor," Biotechn. Techniques, 13:267-270, 1999 Twomey, D. et al., Lantabiotics Produced by Lactic Acid Bacteria: Structure, Function and Applications, Antonie van Leeuwenhoek, 82:15-185, 2002 Cleveland, J., et al., "Bacteriocins:Safe, Natural Antimicrobials for Food Preservation," Int'l J. Food Micro., 71 (2001) 1-20
前述の刊行物中に記載された進展にもかかわらず、チーズフレーバーシステムに関するニーズが依然として存在し、このフレーバーシステムは、例えば数日以内などに、そのフレーバーを発生させ、さらに早く熟成させることができ、ホエイのような副産物を形成せず、生じる生成物中の不快な微生物または病原性微生物の増殖を阻害する。本発明は、安定化された培養チーズ濃縮物、ならびにこれらおよび他の望ましい必要性に見合うその製造法を提供し、ならびに他の利点を提供する。
本発明は概して、安定化されたチーズフレーバーシステムであって、望ましいフレーバー特性を有する多くの異なるチーズを調製するために使用することができ、フレーバーシステムが腐敗性または病原性微生物の内部増殖に対して安定化されており、一方でフレーバーの発生を、1つまたは2以上のそのフレーバー成分中で促進させることができるチーズフレーバーシステムに関する。一つの実施形態において、安定化されたフレーバーシステムを、1つまたは2以上のそのフレーバー成分、および少なくとも1つのそのイオウ−チェダー成分においてフレーバーの発生に必要な発酵時間を促進させる、発酵プロセスの一部としてバクテリオシン源を添加することによって得る。したがって、フレーバーを失わずにその微生物安定性を改善しながら、本発明のフレーバーシステムの1つまたは2以上のフレーバー成分の生産時間を有意に減少させることができる。
一つの実施形態において、フレーバーの発生はフレーバーシステムの少なくとも「イオウ−チェダー」成分中で促進される一方、本発明は、「イオウ−チェダー」成分、「チーズ状」成分、および「クリームバター状」成分を含む安定化されたチーズフレーバーシステムに関するものであり、悪影響のある腐敗性および病原性微生物の増殖に対して高い安定性を有するものを生成させることができる。これらの改善は、フレーバーシステムを作製するために使用される発酵方法の少なくとも一部に加えられる、バクテリオシン源の効果により可能となっている。それぞれの「イオウ−チェダー」、「チーズ状」または「クリームバター状」フレーバー成分は、その独自の特異的なフレーバー特性および/または特徴を有するフレーバーの基本的要素として使用することができる。これらのフレーバー成分の様々な組合せを使用して(すなわち、本発明の培養チーズ濃縮物)、広く様々なフレーバーを有するチーズを生成することができる。本発明のフレーバーシステムのフレーバー成分は、バクテリオシン源、酵素(これは例えば細胞全体、細胞抽出物、部分的に精製された酵素、精製酵素などの形であってよい)、培養物、添加剤、および特異的なフレーバー特性および/または特徴を有するフレーバー成分を与えるために設計した方法条件を使用して、タンパク質と脂肪の組合せを含む乳製品から別々に調製される。
一つの実施形態において、本発明は、イオウ−チェダーフレーバー成分、チーズ状フレーバー成分、およびクリームバター状フレーバー成分を含むフレーバーシステムであって、
イオウ−チェダーフレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第1の乳製品を、リパーゼおよび乳酸発酵培養物で、約15から約35℃の温度において約10から約72時間処理して、約5.8以下のpHを有する第1の混合物を得ること;第1の混合物のpHを約6以上に調整して、第2の混合物を得ること;第2の混合物を、イオウ含有基質、およびイオウ含有基質をイオウ含有フレーバー化合物に転換することができる微生物(例えば、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物、またはデバロミセス(Debaromyces)またはクルエロミセス(Kluyeromyces)属由来の酵母菌)、および場合によっては第1のバクテリオシン源で、約15から約35℃の温度において約12から約96時間処理して、第3の混合物を得ること;第3の混合物を、第3の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、イオウ−チェダーフレーバー成分を形成すること;によって調製され、
チーズ状フレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第2の乳製品を乳酸発酵培養物で、約15から約45℃の温度において約10から約72時間処理して、第4の混合物を得ること;第4の混合物をリパーゼ、プロテアーゼ、およびアミノペプチダーゼ、および場合によっては第2のバクテリオシン源で、約20から約50℃の温度において約16から約96時間処理して、第5の混合物を得ること;第5の混合物を、第5の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、チーズ状フレーバー成分を形成すること;によって調製され、
クリームバター状フレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第3の乳製品を乳酸発酵培養物で、約20から約35℃の温度において約10から約24時間処理して、約5.4以下のpHを有する第6の混合物を得ること;第6の混合物をジアセチル生成フレーバー培養物、および場合によっては第3のバクテリオシン源で、約20から約35℃の温度において約16から約240時間処理して、第7の混合物を得ること;第7の混合物を、第7の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、クリームバター状フレーバー成分を形成することによって調製され、
第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが含まれ、フレーバーシステムのイオウ−チェダー成分、チーズ状成分、およびクリームバター状成分を、様々な量でチーズ製品を含めた食品中に取り込んで、様々なフレーバーを生み出すことができるフレーバーシステムを提供する。
前に示した熱失活ステップが終了した後、3つのフレーバー成分を別々に使用することができ、あるいはその2つまたは3つの群で組み合わせて、所望の高いフレーバー特性の培養チーズ濃縮物を提供することができる。培養チーズ濃縮物を食品中に取り込んで、製品中のチーズフレーバーを与えるか、あるいはそれを増大させることができる。例えば、本発明のチーズフレーバーシステムを、培養チーズ濃縮物として、例えばチーズ、乳製品基材、スナック、ペースト、野菜、ドー、パン、マーサなどの様々な食品に、あるいはそれらの上に加えて、食品にチーズフレーバーを与えることができる。チーズまたは乳製品基材は、例えばプロセスチーズ、ナチュラルチーズ、クリームチーズ、またはカッテージチーズから選択することができる。
本発明のフレーバーシステムを、そこからチーズが生成される乳基質またはホエイ基質中に取り込み、培養チーズ濃縮物として使用することもできる。例えば、培養チーズ濃縮物を、チーズを生成させるために使用する乳基質に加えることができ、次いで乳基質を処理して、所望のチーズを生成させる。あるいは、フレーバー濃縮物をチーズまたは乳製品基材(すなわち、望ましいフレーバー特性を欠いた、チーズカードおよび/または乳製品固体)に加えて、所望のチーズを生成させることができる。本発明のフレーバーシステムを、参照によりその全容を本明細書に組み込んだ、特許文献11に記載された方法で使用して、保存処理または熟成を必要としないフレーバーチーズを与えることもできる。
はっきりしたイオウの特徴を有する、フレーバーシステムのイオウ−チェダーフレーバー成分を、単独で培養チーズ濃縮物として使用して、はっきりしたチェダーフレーバーの特徴を与えることもできる。例えば、プロセスチーズの製造において、イオウ−チェダーフレーバー成分を単独で使用して、熟成フレーバーチーズを変えることもできる。したがって本発明は、チーズの製造で使用するための、はっきりしたチェダーフレーバー成分または濃縮物を生成するための方法も提供する。このはっきりしたチェダーフレーバー成分または濃縮物を単独で使用して、特異的なフレーバーの特徴をナチュラルチーズに加え、特にはっきりしたチェダーの特徴を非常に若いチェダーチーズに与えることができる。したがって本発明は、チーズのフレーバーに使用するためのイオウ−チェダーフレーバー成分も提供し、このイオウ−チェダーフレーバー成分は、フレーバーシステムに関して本明細書に記載するように調製する。
本発明の目的用の、バクテリオシンまたはバクテリオシン源は一般に、食品に使用するのに適した抗菌剤を含む。特に好ましい抗菌剤は、「ランチビオティック」(すなわち、ランチオニンおよびβ−メチルランチオニンを含むポリペプチド)を含む。このようなランチビオティックの非制限的な例は、個別または任意の組合せで、ナイシンAまたはナイシンZなどのナイシン、あるいはナイシン類似体または関連ランチオニン含有ペプチド、例えばペディオシン、ラクトシン、ラクタシン(例えば、ラクチシンA、ラクチシンB、ラクタシンF)、カルノシン、エンテロシン、プランタリシン、サブチリン、エピデルミン、シナマイシン、デュアロマイシン、アンコベニン、Pep5などである。本発明において有用な他のバクテリオシンには、個別または任意の組合せで、例えば、ラクトコクシン(例えば、ラクトコクシンA、ラクトコクシンB、ラクトコクシンM)、ロイコクシン、ヘルベチカン、アシドフィルシン、カゼイシンなどがある。
本発明の他の特徴および利点は、図面を参照しながら、以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明は、安定化されたチーズフレーバーシステム、およびそのフレーバー成分に関するものであり、これらを使用して、望ましいフレーバー特性を有する多くの異なるチーズを調製することができる。本発明のフレーバーシステムおよびそのフレーバー成分は、1つまたは2つ以上のフレーバー成分中においてフレーバーを加速的に発生させることができる一方で、内部の腐敗性または病原性微生物の増殖に対して安定化されている。フレーバーシステムの1つまたは2つ以上のフレーバー成分の発酵時間中に、抗菌剤を導入し、これらの抗菌剤は、特に高pH反応条件下において、チーズフレーバー濃縮物を生成するために、フレーバーおよび芳香族化合物の生成を促進し助長する細胞浸透能力を有する。このようにして抗菌性細胞浸透物質を使用することには、フレーバーシステムの生成中および生成後の両方で、望ましくない食品中の腐敗性または病原性微生物の増殖を阻害する共通の利点がある。抗菌剤は、本明細書では互換的にバクテリオシンと呼ぶ。
用語バクテリオシンは、栄養細胞に対する静菌性および/または殺菌性活性、および/または細菌胞子に対する胞子殺菌および/または胞子静菌活性を含む。バクテリオシンおよびナイシンのような乳酸物質は、発酵中に乳製品基質中に存在するかあるいは発生した成分で細胞質膜または細胞壁の浸透性を増大させ、基質を細胞膜中に拡散させ、分解してフレーバー化合物を生成させることができると考えられている。細胞内の酵素は依然として活性があり、比較的好ましい環境にあるので、これらの酵素は、様々な基質分子を分解して、フレーバー化合物を生成させることができるであろう。様々なチーズフレーバー化合物の生成に関する、多くの酵素反応に対する最適条件は、pH約6付近またはpH約6以上である。乳製品発酵基質のpHが中性に近づくほど、一般にこれらの変換には好ましくなるであろう。しかしながら、チーズフレーバー成分またはその前駆体中におけるpHが約5.8を超えると一般に、様々な食品中の腐敗性および病原性微生物の増殖に対してさらなる影響がある。本発明では、約6から約7の比較的高いpHで発酵させる乳製品発酵基質中においてナイシンのようなランチビオティック細胞浸透物質の使用は、望ましいフレーバーをより早く発現させることができるpH条件下において、発酵段階中におけるこれらの微生物の過剰な増殖を安全レベル内に調節する際に役立つ。
本発明では、乳製品発酵基質は、一般的に約5から約7、好ましくは約5.4から約7、より好ましくは約6から約7のpHまたはpH範囲で存在するバクテリオシン源を用いて、少なくとも1つの発酵段階中に発酵させる。例えば、ランチビオティックナイシンは、約5から約7のpH範囲にわたって本発明に従い実施される方法で生じる反応混合物において、その活性レベルを与えるほど十分に可溶性である。
本発明では、1つまたは2つ以上のフレーバー成分を調製する際に、第2の抗菌剤をバクテリオシン源と組合せて使用することもできる。このような第2の抗菌剤が、フレーバー成分の調製に悪影響を与えてはならない。このような第2の抗菌剤の例には、例えば金属キレート剤(例えばEDTA、クエン酸など)、プロトンイオン透過担体(例えばソルビン酸、安息香酸、パラベンなど)、乳(ラクト)−抗菌剤(例えばラクトフェリン、乳脂質など)、卵(オボ)−抗菌剤(例えばリソチーム、オボトランスフェリンなど)、モノグリセリド(例えばモノリノレニン、モノラウリンなど)、ホップ酸などがある。使用時に、これらの第2の抗菌剤は一般的に、約0.01から約0.5のパーセントのレベルで存在する。特に好ましい組合せには、(1)ナイシンとEDTA、(2)ナイシンとモノリノレニン、および(3)ナイシンとホップ酸がある。
一つの実施形態では、本発明は、参照によりその全容を本明細書に組み込んだ、特許文献3に従い作製されたものなどのように培養チーズ濃縮物(CCC)の質を改善するための改善に関するものであり、一方でこれらの濃縮物またはその少なくとも1つのフレーバー成分をより速く生成して、生成に関連した利点を与えることもできる。本発明は、いくつかの条件下で発酵中に増殖した細胞を使用して、様々な個々のフレーバー成分の様々なフレーバーを生成させる際に使用することができ、その条件はバクテリオシン源の存在を含み、バクテリオシン源を欠いた系と比較して、短い時間周期でフレーバーの発生を促進する。加えたバクテリオシンの存在によってその膜が穿孔しているこれらの細胞は、酵素反応によって様々なフレーバー前駆体を分解することができる。本発明では、イオウ-チェダー、チーズ状、およびクリームバター状フレーバー成分の少なくとも1つを、その調製に使用する発酵段階中に存在するバクテリオシン源を用いて調製する。
例えば、本発明の一つの実施形態に従い、バクテリオシン源を使用して生成される培養チーズ濃縮物のイオウ−チェダー成分を、約5日未満、特に約3日未満で、商用目的として得られるために十分なフレーバーの発生を伴って生成することができ、熟成(発酵)時間は、わずか約26時間に短縮することができる。対照的に、特許文献3に従い作製した培養チーズ濃縮物のイオウ−チェダー成分は、本発明の組成物および手法によって得られるフレーバーの発生と同じレベルまで熟成するのに、一般的に少なくとも約8日間(約192時間)を必要とする。したがって、本発明は特にイオウ−チェダー成分の生成において、特許文献3に記載された方法よりも、3日間以上の生成時間を節約することができる。理解されうるように、本発明により生産性の有意な増大が実現可能である。
商用目的用として十分に増加したフレーバーを有するチーズフレーバー濃縮物のチーズ状成分は、プロセスの一部としてバクテリオシン源を使用して、本発明の他の実施形態に従い約5日未満、より特定すると約114時間未満で調製することができ、熟成時間は、わずか約26時間に短縮することができる。対照的に、特許文献3に従い作製した培養チーズ濃縮物のチーズ状成分は、本発明の組成物および手法によって得られるフレーバー増加と同じレベルまで熟成するのに、少なくとも約2日間(少なくとも約48時間)を一般に必要とする。したがって、いくつかの実施において、本発明は、特許文献3に記載された方法よりも、フレーバーシステムのチーズ状成分の生成において、生成時間を短縮することもできる。
その1つの非制限的な実施形態では、本発明の有利な適用例は、酵素改変型チーズ(EMC)の調製に関するものである。高いアミノペプチダーゼ活性を有する細胞を、細胞に浸透することができる抗菌剤と組み合わせて使用することによって、基質に加える必要があるアミノペプチダーゼのレベルを低下させ、それによって有効性を高めることができる。酵素調製物だけではなく細胞全体が使用されるので、この方法によって生成するEMCは、より円熟したフレーバーを有する。
ここで図1を参照すると、本発明の方法では、発酵法の出発原料は、水性タンパク質源と脂肪源の組合せまたは混合物を含む乳製品である。乳製品は、濃縮乳、乳基質、濃縮ホエイ、ホエイ基質、チーズカードなど、またはこれらの乳製品物質同士の組合せ、あるいは補助タンパク質または脂肪源との組合せであってよい。乳製品は一般に、水性タンパク質と脂肪源の組合せの形である。これ品は、乳濁液の形であってもよい。同じまたは異なる乳製品組成物を、本発明のチーズフレーバーシステムの様々なフレーバー成分を調製する際に使用する、出発原料として使用することができる。
出発原料として有用な乳製品は、約10から約50パーセントの合計固体含量、約10から約19パーセントのタンパク質含量、約5から約30パーセントの脂肪含量、および約0.1から約10パーセントのラクトース含量を一般に有する。これらは、約25から約47パーセントの合計固体含量、約12から約17パーセントのタンパク質含量、約18から約25パーセントの脂肪含量、および約0.5から約5パーセントのラクトース含量を有することが好ましい。乳製品の水分レベルは一般に、約50から約90パーセント、好ましくは約53から約75パーセントである。
タンパク質源は、乾燥タンパク質または濃縮物質であってよく、乳タンパク質濃縮物、分画乳タンパク質、濃縮乳脂肪、ホエイタンパク質濃縮物、乾燥ホエイ、無脂肪乾燥乳、乳タンパク質単離体、ホエイタンパク質単離体のような乳製品成分、またはこれらの混合物などであることが好ましい。ダイズタンパク質、トウモロコシタンパク質、コムギタンパク質、および/またはコメタンパク質などのような他のタンパク質源を、部分的あるいは唯一のタンパク質源として使用することができる。脂肪源は、無水乳脂肪、バター、クリーム、またはこれらの混合物などの乳脂肪であることが好ましい。植物油などの他の非乳製品脂肪源を、部分的あるいは唯一の脂肪源として使用することができる。乳製品濃縮物または基質のpHは一般に、約6から約7の範囲、好ましくは約6.5から約6.7の範囲である。一般に、タンパク質および脂肪源の少なくとも1つが、本発明の実施において乳製品成分を含み、非常に有用な出発原料を与え、この出発原料から、通常あるいはそれ以外の場合もチーズ製品と関係がある様々なフレーバーを発生させることができる。
乾燥タンパク質源を使用する場合、それを水でもどす。基質中において約50から約90パーセント、好ましくは約53から約75パーセントで全体に水分を提供するために十分なレベルで水を使用する。もどしたタンパク質源を脂肪源と組み合わせて基質を与える。必要な場合、基質のpHは食用酸を加えることよって、あるいは乳酸生成微生物を使用することによって、適切な範囲(すなわち、約4.6から約6、好ましくは約4.8から約5.6)に低下させることができる。適切な食用酸は非毒性で、無機または有機酸であり、塩酸、酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、リン酸、乳酸、およびこれらの混合物を含む。濃縮乳を調製する際には、均質化装置を使用して、脂肪滴粒子の大きさを縮小させ、基質の均質性を確実にすることができる。
一つの実施形態では、出発原料として使用する乳製品は、限外濾過(単独あるいはさらに好ましくはダイアフィルトレーションと組合せて)によって調製した流体濃縮乳、または限外濾過(UF)または限外濾過/ダイアフィルトレーション(UF/DF)乳粉末と乳脂肪の混合物から調製したもどした乳基質である水性乳由来の濃縮物または基質である。出発原料は、特許文献3に記載されたような特性を有する、UF/DF乳であってよい。これらの濃縮乳をそのまま、あるいは補助脂肪源と組み合わせて使用して、出発原料を与えることができる。
本発明の方法のための出発原料として有用な、好ましい乳製品は、濃縮全乳またはスキムミルクから調製することができ、望むならば、クリームまたは無水乳脂肪(AMF)の添加されたものである。クリームまたはAMFは一般に、混合物の重量に対して、約0から約20重量パーセント、好ましくは約2から約15重量パーセントの量で加える。乳製品を作製するための一つの実施形態では、スキムミルクに、従来の限外濾過/ダイアフィルトレーション手法を施して、約3×から約8×(約5×が好ましい)乳製品濃縮物を生成させる。クリームまたは無水乳脂肪、またはこれらの組合せを、濃縮乳と混合させる。1つの例示的な非制限的実施形態では、生成した混合物を均質化し、熱交換器中において約76℃で約16秒間などの高温短時間(HTST)条件下で低温殺菌し、次いでそれを約21から約27℃に冷却する。生成した乳製品は出発原料として使用することができ、これに発酵を施して、本発明の特異的フレーバー成分を調製する。好ましくは、約1から約2パーセントの塩を、様々な酵素/培養物/添加剤を用いる処理の前に乳製品に加えて、特異的フレーバー成分を生成させる。低温殺菌した乳製品は、比較的粘性のある液体であり、好ましくは、約25から約47パーセントの固体を含む。
図1に示すように、流体濃縮乳または濃縮ホエイ、AMFなどを含み、好ましくは約1から約2パーセントの塩を含む乳製品は、次いで1つ、2つまたは3つの部分に分けることができ、そのそれぞれを特異的酵素、培養物、補助剤、および他の添加剤で、特異的なフレーバー特性を発生させるのに十分な所定時間の間処理する(すなわち発酵させる)。そこから「イオウ−チェダー」成分、「チーズ状」成分、「クリームバター状」成分を生成することができる、特異的酵素、培養物、補助剤、および他の添加剤が提供される。図中には示されていないが、それぞれの成分流出物を、発酵の前または後に任意選択の均質化ステップに施すことができる。発酵後、次いでそれぞれの部分をある温度まで加熱して、培養系および酵素系を失活させるのに十分な時間、その温度に保つ。
熱失活ステップの後に、フレーバー成分または基質を別々に使用することができ、あるいはその2つまたは3つの群で組み合わせて、所望の高いフレーバーの培養チーズ濃縮物を提供することができる。好ましくは、本発明の培養チーズ濃縮物は、1から約80パーセントのイオウ−チェダー成分、約10から約90パーセントのチーズ状成分、および約10から約90パーセントのクリームバター状成分を含む。より好ましくは、本発明の培養チーズ濃縮物は、約25から約75パーセントのイオウ−チェダー成分、約25から約75パーセントのチーズ状成分、および約25から約75パーセントのクリームバター状成分を含む。培養チーズ濃縮物は、これらの成分の物理的混合物であってよく、次いでこの混合物を使用して、所望のフレーバーチーズを調製する。あるいは、培養チーズ濃縮物は、これらの成分をチーズ基質に個別に加えることによって形成することができ;次いで生成した組成物を使用して、所望のフレーバーチーズを調製する。
フレーバーの基本構成物質(すなわち、3つのフレーバー成分)を、乳基質に加えることができ、次いでこれを使用して、チーズを形成する。あるいは、フレーバーの基本構成物質を、既に調製されているチーズ基材に加えることができる。培養チーズ濃縮物中の3つの成分の相対量、および取り込む培養チーズ濃縮物の合計量を変えて、所望のフレーバー特性に応じて、特定のフレーバーの組合せまたはフレーバーの特徴を得ることができる。3つのフレーバー成分およびチーズ基材を使用して、参照によりその記載事項を本明細書に組み込んだ、特許文献3に記載された型を含めて、非常に様々なチーズ型を調製することができる。
一般に、得られたチーズは、約1から約10パーセントの培養チーズ濃縮物、好ましくは約2から約6パーセントの培養チーズ濃縮物を含む。当然ながら、当業者が理解しているように、様々な成分の相対量と合計量の両方を、変更および/または最適化して、特に望ましいフレーバー特性を得ることができる。さらに、これら3つの成分を使用して、他のフレーバーチーズを得ることができ、これらを様々なチーズ基材中で使用することができる(例えばプロセスチーズ、プロセスチーズ型食品、ナチュラルチーズ、クリームチーズ、カッテージチーズなど)。
図1に示すように、共通の乳製品を、3つの別個の部分に分けることができ、あるいはそれ以外の場合は、それぞれ3つのフレーバー成分の生成スキーム用の出発原料を供給し、スキーム中では乳製品を、3つのフレーバー成分の少なくとも1つに加える、特異的酵素、培養物、補助剤、およびバクテリオシン源、および任意の他の添加剤で、特異的なフレーバー特性を発現させるのに十分な所定時間の間、処理する(すなわち発酵させる)。あるいは、異なる乳製品を使用して、図1に示す生成スキームにおいて、それぞれのフレーバー成分を調製することができる。他の代替形態では、乳製品を、ただ1つの型の発酵手順用の出発原料として供給して、特定のチーズフレーバー成分の増大に焦点を当てる。例えば、イオウ−チェダー成分を、最終濃縮物の唯一のフレーバー成分として生成させることができる。そこから「イオウ−チェダー」成分、「クリームバター状」成分、「チーズ状」成分を生成することができる、特異的酵素、培養物、補助剤、および他の添加剤が提供される。これらの成分を調製するための方法は、ホエイ排除ステップを必要としない。それぞれのフレーバー成分の調製を、ここでさらに詳細に記載する。
(イオウ−チェダー成分)(Sulfury-Cheddar Component)
イオウ−チェダー成分の調製は、図2に示すような2段階の方法で行うことが好ましい。第1段階では、乳酸発酵培養物およびリパーゼを、前に記載した乳製品などの乳製品である出発原料に加え、生成した混合物を、約15から約35℃に約10から約72時間保って、約5.8以下のpHを有する混合物を得る。
リパーゼ(時折エステラーゼと呼ばれる)は、当分野ではよく知られている酵素である。リパーゼは典型的には、若い動物(幼獣、子供、または子羊)の食道組織、成体動物の膵臓、あるいは微生物源に由来する。食道組織に由来する様々な市販の調製物を、Degussa、Rhodiaから、あるいは他のこのような会社から様々な商品名で入手することができる。この酵素は、食用の食道を塩および無脂肪乾燥乳と共に粉砕し、混合物を乾燥させ、再度粉砕することによって製造することができる。リパーゼの微生物源は、例えばカビ類カンジダ・シリンドラセア(Candida cylindracea)Type VII、アスペルギルス・オリザエ(Aspergilus oryzae)、アスペルギルス・ニガー(A.niger)、ペニシリニウム・ロクェフォルティ(Pencillium roqueforti)、P.glaucum、リゾプズ・オリザエ(Rhizopus oryzae)、ムカー・メイヘイ(Mucor meihei)、バチルス(Bacillus)種、およびクロモバクテリウム(Chromobacter)種である。
イオウ−チェダー成分を調製する際には、粉末状リパーゼ(好ましくは真菌リパーゼ)が、約0.05から約0.4パーセントのレベルで一般に使用される。適切な真菌リパーゼは、Lipomod 187の商品名でBiocatalysisから市販されている。
使用する乳酸発酵培養物は、ラクトースを乳酸に変換し、pHを低下させなければならない。有用な乳酸発酵培養物の例には、例えばラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)およびラクトコッカス・ラクティス亜種クレモリス(Lactococcus lactis ssp.cremoris)がある。イオウ−チェダー成分を調製する際には、乳酸発酵培養物が、約0.005から約0.1パーセント、特に約0.0075から0.015パーセントのレベルで一般に使用される。
第1段階の発酵から得られた混合物のpHを、混合しながらNaOHなどの塩基を添加することにより約6、またはそれより高い値に調整する。バクテリオシン源は、pH調整ステップの前または後に加えることができる。第1の発酵混合物のpH調整は、バクテリオシン源を加えた後、あるいはそれとほぼ同時に行うことが好ましい。例えば、バクテリオシンの添加は、pH調整の直前に行うことが好ましい。pH調整済み混合物は、抗菌性添加剤の不在下では、高いpHレベル、すなわち約6以上のpHにおいて長時間存在してはならず、あるいはそれ以外の場合は、微生物の増殖および繁殖という、望ましくない高度の危険性が存在するであろう。
イオウ−チェダー成分の調製において、場合によっては使用されるバクテリオシン源は、バクテリオシン化合物そのもの、または本明細書に記載した条件などの適切な発酵条件下において、バクテリオシンを生成する培養物であってよい。このようなバクテリオシンの非制限的な例は、個別または任意の組合せで、ナイシン異形のナイシンAおよび/またはナイシンZなどのナイシン、あるいはナイシン類似体または関連ランチオニン含有ペプチド、例えばペディオシン、プランタリシン、サブチリン、エピデルミン、シナマイシン、デュアロマイシン、アンコベニン、およびPep5である。バクテリオシン源は、Aplin & Barrett Ltd.、Trowbridge、Englandから入手することができ、1グラム当たり約100万IUの活性ナイシンを含む、NISAPLIN(登録商標)などの市販の源であってよい。ラクトコッカス・ラクティスの適用可能な菌株を含めた、ナイシンを生成する培養物も使用することができる。ナイシンは天然源から単離することができ、あるいは組換えDNA技術によって生成することができる。ナイシンは約3500の分子量を有するが、それぞれ約7,000と14,000の分子量を有する、ダイマーまたはテトラマーとして存在する可能性もある。
バクテリオシンの添加と同時に、あるいはその直後に、約1から約3パーセント、好ましくは約2パーセントの接種原で一般に導入される、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物(好ましくはブレビバクテリウムリネンス(Brevibacterium linens)培養物)、またはデバロミセス(Debaromyces)またはクルエロミセス(Kluyeromyces)属由来の酵母菌、およびイオウ含有基質を、混合物に取り込む。ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物または酵母菌は、イオウ含有基質を、感覚刺激性の強力なイオウ含有フレーバー化合物に変換することができる。バクテリオシン源が、ナイシン源またはナイシン生成培養物である場合、そのナイシン源またはナイシン生成培養物を、発酵を経る混合物中の活性ナイシンの最終濃度が、少なくとも約50IU/g(すなわち約1.25ppm)、特に約100から約500IU/g(すなわち約2.5から約12.5ppm)、さらに特定すると約140から約160IU/g(すなわち約3.5から約4ppm)であるように、十分な量加える。
次いで発酵を、さらに約16から約96時間、約25から約45℃の温度で続ける。ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物は、フレーバー特性の補助培養物として使用して、イオウフレーバー化合物を生成することが好ましい。2つの発酵段階の間に、酵素/培養物のいかなる熱失活もあってはならない。酵素は様々な微生物から生成することができ、あるいは植物または動物組織から抽出することができる。酵素系の様々な酵素が、乾燥粉末として、あるいは液体形態として市販されている。両方の段階は、1つの容器内で行うことが好ましい。反応混合物は発酵中に通気をして、嫌気性状態を防ぎ、十分な混合をもたらすことが好ましい。一般には、条件を維持して、発酵中の相分離を最小限にしなければならない。相分離が起こる場合、任意選択の均質化ステップを、発酵後に用いることができる。
2つの発酵ステップまたは段階が終了した後に、培養物および酵素を、約63から約88℃に約16秒から約30分で、好ましくは約74℃に約16秒で、加熱することによって失活させる。反応混合物は失活中に再循環させて、熱伝導を改善することが好ましい。リン酸水素2ナトリウム(DSP;一般には約1パーセント)を、失活ステップの直前に、発酵混合物に加えることが好ましい。
示したように、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物を使用して、イオウ含有化合物を作ることが好ましい。望むならば、同様のブレビバクテリウム(Brevibacterium)活性を与えるように遺伝的に改変した微生物を、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物の代わりに使用することができる。本発明の目的のために、このような遺伝的に改変した微生物は、用語「ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物」中に含まれものとする。
本発明の目的のために、「イオウ含有基質」は、イオウ含有遊離アミノ酸、イオウ含有アミノ酸を含むトリペプチド、およびイオウ含有アミノ酸を含むタンパク質加水分解物である。適切な食品のタンパク質加水分解物は、例えばN−Z−Amine、N−Z−Case、Hy−Case、およびPepticaseの商品名で、Quest International(Hoffman Estates、Illinois)から、ならびに他の供給者から入手することができる。好ましくは、イオウ含有基質は、L−メチオニン、L−グルタチオン、およびL−システインを含む。特に好ましい実施形態では、イオウ含有基質は、L−メチオニンとL−グルタチオンの混合物、L−メチオニンとL−システインの混合物、またはL−メチオニン、L−グルタチオン、およびL−システインの混合物である。イオウ含有基質は一般に、約0.01から約1パーセントのレベルで加える。
1つの特に好ましい実施形態では、イオウ−チェダー成分を、第1段階の発酵において、スキムミルク濃縮物と無水乳脂肪(クリーム)の混合物を含む乳製品を、乳酸発酵培養物およびリパーゼで処理し、次いでいかなる失活も伴わずに、pHを約6に調整して、バクテリオシン源を加える。
処理はブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物(好ましくはブレビバクテリウムリネンス(Brevibacterium linens)培養物)、およびL−メチオニンとL−グルタチオン、L−メチオニンとL−システイン、または添加用L−メチオニン、L−グルタチオン、およびL−システインなどのイオウ含有基質を加えながら続ける。第1段階の発酵は、約27から約32℃で約10から約24時間行うことが好ましい。第2段階の発酵は、約22から約28℃で約16から約96時間行うことが好ましい。図2に示すように2つの段階を一連で行うことが好ましいが、2つの段階を1つの発酵ステップに組み合わせることができる。例えば、このような1段階の発酵プロセスは一般に、約25から約30℃で約38から約110時間行われる。
他のイオウ含有基質を使用する場合、一般にそれは、約0.01から約1パーセントのレベルで存在する。発酵は通気をしながら行って、反応混合物が嫌気性状態になるのを防ぎ、十分に混合することが好ましい。通気は、拡散プレートまたはインライン形エアスパージャーを使用して、反応混合物に導入する空気を使用することにより行うことが好ましい。適切な場合(すなわち相分離が起こる場合)、反応混合物を、さらに処理する前に、任意選択的に均質化することができる。発酵後、培養物および酵素を、前に記載した条件下で加熱することによって失活させる。熱失活プロセス中に、通気を中断することが好ましい。
イオウ含有基質を加えて、チェダー、特にはっきりしたチェダーフレーバーの発生において重要な、イオウ化合物の生成を助ける。好ましいイオウ含有基質には、L−メチオニン、L−グルタチオン、L−システイン、およびこれらの混合物がある。L−メチオニンは、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物または酵母菌(ブレビバクテリウムリネンス(Brevibacterium linens)培養物が好ましい)の作用による、イオウ化合物の生成用に使用する。トリペプチドL−グルタチオン(すなわちグルタミン−システイン−グリシン)およびアミノ酸L−システインは、基質として働く以外に、加工助剤としても働いて、望ましいイオウフレーバー化合物(すなわちメタンチオール、ジメチルジスルフィド、およびジメチルトリスルフィド)の生成によるフレーバーの生成物を促進する酸化還元平衡状態を生み出す。微生物酵素による、L−グルタチオンの遊離アミノ酸への加水分解は、発酵期間中であると予想される。さらなる加水分解が、その後の熱処理中(すなわち失活および/またはチーズ基材中への取り込み中)に、起こる可能性もある。一般に、最終チーズ製品(すなわち本発明のチーズフレーバーシステムを用いて生成させたフレーバーチーズ製品)中の、L−グルタチオンの予想されるレベルは、約10ppm未満である。
例えば、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)培養物を使用して、揮発性イオウ化合物(VSC)をイオウ含有基質メチオニンから生成させることは、最適にはpH7において、5.8未満のpHで生じるこの活性の20パーセント未満で行う。pH5.8から6において、ブレビバクテリウムリネンス(B.linens)は、相当なレベルのVSCを生成することができる。しかしながら、5.8を超えるpHで発酵を行う、特許文献3に記載されたのと同様の反応混合物系は、腐敗性微生物からの汚染の危険を大幅に増大させると思われる。
生成により得られたイオウ−チェダー成分は、典型的には液体またはペーストであり、約50から約80パーセント、好ましくは約53から約75パーセントの範囲の水分含量を有する。イオウ−チェダー成分をスプレー乾燥させて、濃縮ホエイまたはマルトデキストリンなどの担体物質を加え、あるいは加えずに、粉体を提供することができる。イオウ−チェダー成分は一般に、特許文献3に示されるフレーバー特性および特徴を有し、そのことは参照されている。イオウ−チェダー成分は、検出されていないイオウ含有化合物を含めた、他のはっきりした芳香族またはフレーバー化合物を含む可能性がある。
本発明に従って調製したイオウ−チェダー成分は、特許文献3に記載された方法を使用して調製したイオウ−チェダー成分よりも短い期間で、イオウ−チェダーフレーバー特性が発生させる。特に、本発明のイオウ−チェダーフレーバー成分を調製して、特許文献3に記載された方法に従って作製したイオウ−チェダー成分中で比較可能なフレーバーを発生させるために必要である典型的な最少で約8日間の代わりに、約26から114時間以内で発生させる市販用の適切なフレーバーを有するように調製できる。1つの特定の実施形態では、第1段階の発酵における第1の乳製品、リパーゼおよび乳酸発酵培養物の処理を、約10から約24時間の時間の間で行い、第2段階の発酵のバクテリオシン処理した混合物の処理は、約38から約50時間の時間の間で行い、したがって合計発酵時間は約48から約68時間の時間(すなわち、約2日から約3日未満)である。
このイオウ−チェダー成分を作製するために使用する反応混合物に、バクテリオシン源の添加によって、1段階または2以上の段階の発酵中に、約6あるいはそれを超える高pHへと上方に調整することができ、したがって、高pH状態で望ましくない食品中の腐敗性微生物の過剰増殖から生じる問題なしで、フレーバーの発生を促進することができる。この技術を使用することによって、バクテリオシン源を省略した同様の調製スキームと比較して、早い時間内にイオウ成分が同レベルのVSCを生成することができる。
(チーズ状成分)
チーズ状成分の調製は、図3に示すような2段階の方法で行うことが好ましい。第1段階では、上記のような乳製品を、乳酸発酵細菌(好ましくは、高レベルのアミノペプチダーゼを有する、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus))と共に接種し、次いで約15から約45℃に約10から約24時間保って、約5.4以下のpHを有する混合物を得る。
任意選択的に、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、リパーゼ、またはこれらの組合せを、第1段階で加えることもできる。リパーゼの型、およびリパーゼの添加率は、イオウ−チェダー成分の生成に関して前に記載したものと同様である。ペプチダーゼは、ペプチダーゼ活性、好ましくはアミノペプチダーゼ活性を有する酵素である。このような酵素は、タンパク質の加水分解から生成する苦味のあるフレーバーペプチドに作用する。ペプチダーゼは精製酵素物質であってよく、あるいはペプチダーゼ活性を生み出す微生物細胞であってよい。培養細胞は、スプレー乾燥、凍結乾燥、凍結、あるいは新鮮に培養した細胞であってよく、基質中で増殖しない、あるいは繁殖することができない細胞であってよい。ペプチダーゼ酵素を粉末形で使用することが好ましいが、液体状でも使用することができる。
バクテリオシン源は、第1段階の発酵から得られる混合物に、任意選択的に加える。この混合物に使用するバクテリオシン源は、初期に同定された任意の1つまたは2つ以上のバクテリオシン物質であってよい。本明細書に記載するイオウ−チェダー成分の調製と同様に、ナイシン源を、発酵を経る混合物中のナイシンの最終濃度が、少なくとも約50IU/g(すなわち約1.25ppm)、特に約100から約500IU/g(すなわち約2.5から約12.5ppm)、さらに詳細には約140から約160IU/g(すなわち約3.5から4ppm)であるように、十分な量加えることができる。
任意選択的に、第1段階の発酵から得られる混合物のpHを、約6あるいはそれより高く調整して、フレーバーの発生をさらに促進させるることができる。任意選択のpH調整を、チーズ状成分の調製において行う場合、バクテリオシン源を加える直前に行うことが好ましい。
実施する発酵の第2段階では、リパーゼ、プロテアーゼ、またはこれらの混合物、およびペプチダーゼを含む酵素系で、混合物を処理する。ここでバクテリオシン源を含む、段階1からの混合物を、約20から約50℃の温度において、約24から約48時間、好ましくは約42から約46時間の間、その酵素系で処理する。
この段階で有用なリパーゼ酵素には、前に記載した酵素が含まれ、真菌リパーゼであることが好ましい。粉末状真菌リパーゼは、約0.05から約0.4パーセントのレベルで一般に使用される。プロテアーゼは、当分野でよく知られているように、真菌、植物、または動物源に由来する酵素でありえる。適切なプロテアーゼの例には、Enzyme Development Corp.から入手することができるEnzeco Neutral Bacterial Protease 2X、およびBiocatalystから入手することができるPromod215がある。粉末状プロテアーゼは、約0.01から約1パーセントのレベル、好ましくは0.1から約0.4パーセントのレベルで一般に使用される。
この第2段階の発酵で使用する、ペプチダーゼ活性を有する酵素には、第1段階に関して前に記載した酵素が含まれる。例えばラクトバシルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)は、この第2段階の発酵に対してアミノペプチダーゼ活性を有する乳酸発酵細菌であってよい。ペプチダーゼ酵素は、プロテアーゼ酵素と協同して、高濃度の遊離アミノ酸および小さなペプチドを生成し、これらがチーズのフレーバーに貢献する。ラクトバシルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)細胞などのアミノペプチダーゼは、約0.01から約3パーセントのレベルで使用することができる。
このシステムで使用する酵素、またはこの第2段階の発酵に施すスラリーは、様々な微生物から生成することができ、あるいは植物または動物組織から抽出することができる。酵素系の様々な酵素が、乾燥粉末として、あるいは液体の形態として市販されている。
望ましいフレーバーレベルは感覚刺激的に判断することができ、pH、滴定可能な酸度、および遊離脂肪酸およびアミノ酸の濃度などの分析による測定によって評価することができる。
標的とするフレーバーに達したとき、混合物を約65から約105℃の温度に加熱し、完全な酵素の失活を保証するのに十分な時間(例えば約5から約60分)、高温で基質を保つことによって、酵素を失活させる。約1パーセントのリン酸水素2ナトリウム(DSP)を、熱失活ステップを行う直前に、第2段階の発酵から生じた混合物に加えることが好ましい。
第2段階の発酵では、酵素を連続的あるいは1度に全部に加えて、所望のフレーバー特性を与えることができる。酵素の連続的な添加の間に、失活ステップは存在しない。
この方法は、一連のステップ用の他の容器への移動なしで、1つの容器中で行うことができ、そうすることが好ましい。混合装置を有する容器が優先的に提供され、酵素と基質物質の間の十分な接触が保証され、固体が懸濁液中に維持される。かき取り用の表面混合タンクが好ましい。再循環および均質化用装置を使用して、水性物質からの脂肪相の分離を防ぎ、固体を懸濁液中に維持するのを助けることができる。水を発酵中に加えて所望の水分含量を維持することができ、酸性および塩基性物質を加えてpHを調整することができる。
特に好ましい実施形態では、図2に示すように、チーズ状成分を、塩処理済濃縮乳を、リパーゼおよびラクトバシルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)などのペプチダーゼ活性を有する微生物で、35から39℃で約12から約16時間処理し、次に第1段階から生成した混合物をバクテリオシンなどのナイシン、次いで中性微生物プロテアーゼ、真菌プロテアーゼ、(アミノ)ペプチダーゼ活性を有する酵素、および真菌リパーゼを含む酵素系で、約42から約46時間、約38から約42℃の温度で処理することによって調製する。
発酵はシヤーポンプを使用して、再循環させながら行い、反応混合物が嫌気性状態になるのを防ぎ、十分な混合を与えることが好ましい。発酵後、熱を施すことによって酵素を失活させ(一般に約185°Fで約30分間);好ましくは再循環を、シヤーポンプを使用せずに、熱失活プロセス中続ける。
生成され得られたチーズ状成分は、典型的には液体またはペーストであり、約50から約70パーセント、好ましくは約53から約65パーセントの範囲の水分含量を有する。チーズ状成分をスプレー乾燥させて、濃縮ホエイまたはマルトデキストリンなどの担体物質を加え、あるいは加えずに、粉末を提供することができる。チーズ状成分は、検出されていない、他のはっきりした芳香族またはフレーバー化合物を含む可能性がある。
本発明に従って調製した好ましいチーズ状成分は一般に、特許文献3に記載された特異的出発原料および方法を使用して調製した同様の成分よりも、大幅に短い熟成期間内で発生する、そのフレーバー特性(すなわちチーズの「刺激」)を有する。
(クリームバター状成分)
クリームバター状成分も、本発明に従って調製することはできるが、特許文献3に従って作製したそれぞれの成分と比較して、フレーバーの発生に必要な時間の短縮について、本発明に従って作製したイオウ−チェダー成分およびチーズ状成分に関して観察されたものほど劇的なものとして観察されていない。しかしながら、本発明に従って作製したクリームバター状成分は、優れた微生物安定性、および腐敗性微生物の調節能力を有する。本明細書に記載する他のフレーバー成分と組み合わせて使用するとき、クリームバター状成分も、本明細書に記載するようにバクテリオシンを取り込むことによって調製し、その結果クリームバター状成分が、フレーバー成分の組合せの微生物安定性に、全体として影響を与えないことが好ましい。例えば、この点における安定性の1つの指標は、製品の貯蔵寿命である。
クリームバター状成分の調製は、2段階の方法で行うことが好ましい。クリームバター状成分の調製は、本明細書に記載するように乳酸発酵培養物を乳製品に加え、次いで混合物を約20から約35℃で約10から約24時間発酵させることによって行う。第2段階では、バクテリオシン源およびジアセチル生成フレーバー培養物を次いで加え、発酵を約20から約35℃で、約1から約10日間、好ましくは約2から約5日間続ける。任意選択的に、約0.1から約0.8パーセントのクエン酸塩(好ましくはクエン酸ナトリウム)を、第1または第2段階の発酵に加えて、フレーバーの発生を促進させる。酵素は、様々な微生物から生成することができ、あるいは植物または動物組織から抽出することができる。酵素系の様々な酵素が、乾燥粉末として、あるいは液体の形態として市販されている。反応混合物に発酵中に通気をして、嫌気性状態を防ぎ、十分な混合をもたらすことが好ましい。相分離は、発酵中は重要な問題ではない。発酵ステップが終了した後に、培養物および酵素を、約63から約88℃に約16秒から約30分で、好ましくは約74℃に約16秒で、加熱することによって失活させる。
特に好ましい実施形態では、クリームバター状成分は、第1の段階で濃縮乳(pH約6から約6.7)を乳酸発酵培養物およびプレガストリックエステラーゼで処理し、次いでいかなる失活も伴わずに、バクテリオシン源(一般に約50〜100IU/g)、クエン酸ナトリウム(一般に約0.05から約5パーセント)を加え、クエン酸塩からジアセチルを生成する能力を有する1つまたは2つ以上の培養物で、さらに処理することによって調製する。好ましいジアセチル生成培養物には、リューコノストックおよびラクトコッカス、ラクトコッカス・ラクティス亜種、ラクチスビオバー、ジアセチルラクチス(Leuconostoc and Lactococcus Lactis ssp. Lactis biovar. diacetylactis)がある。第1段階の発酵は、約22から約26℃の温度において、約10から約24時間で行う。第2段階の発酵は、約22から約26℃の温度において、約1から約10日間で行う。参照により本明細書に組み込んだ特許文献3の図1に示されたのと同様に、この2段階は一連で行うことが好ましいが、この2段階を1つの発酵ステップに組み合わせてもよい。このような1段階の発酵法は、約21から約32℃の温度において、約1から約5日間で一般に行われる。
本明細書で引用した、すべての特許、特許出願、特許広報、および他の刊行物は、参照によりここに組み込まれる。
以下の実施例は、さらに本発明を説明するものである。部およびパーセンテージは、特に明示がない場合、重量で示される。
(実施例1)
本実施例は、フレーバー濃縮物としてのイオウ−チェダー成分の調製について説明する。特許文献3に記載のものと比較して、イオウ−チェダー成分の熟成時間およびフレーバー発生への効果を測定するために、本発明の方法も使用した。。
出発原料(すなわち乳製品)を調製するために、脱脂粉乳に従来の限外濾過/ダィアフィルトレーション技術を施し、約5倍の濃さの濃縮乳を製造した。濃縮乳を、乾物をベースとした脂肪分54%の規格乳を得るのに十分量の無水乳脂肪(AMF)と混合した。さらに、そのAMFおよび濃縮乳の混合物に、約1〜2%の塩を添加した。得られた混合物をホモジナイズして、高温短時間(HTST)条件下で低温殺菌した後(約73℃、約16秒間、熱交換器中で行う)、約25℃まで冷却した。得られた乳製品は、固形分41.8%、脂肪分22.6%およびタンパク質15.4%を含み(pHは6.7)、本実施例の特定のフレーバー成分を調製するのに用いられた。
乳酸スターター培養物(0.01%;Lactococcus lactisおよびLactococcus lactis ssp.cremoris;R603、クライストハンセンス社(Chr.Hansens,Inc.))およびリパーゼ(0.3%)を乳製品に添加し、得られた混合物のpHが5.2に達するまで、30℃で、14時間、第1段階の発酵を行った。
NaOHの添加により第1段階の発酵後の混合物のpHを6に調整した。NISAPLIN(登録商標)をpH調整済み混合物に添加し、第2段階の発酵を行う混合物中のその最終濃度を150U/gとした。L−メチオニン(0.15%)、L−グルタチオン(0.1%)およびBrevibacterium linens(2%)の活性化培養物もpH調整した第1段階の発酵生成物に添加して発酵プロセスの第2段階を開始した。通気を行いながら25℃で引き続き44時間、第2段階の発酵を行った。反応混合物のpHは第2段階の発酵終了時に6.0であった。得られたイオウ−チェダー成分に1%のDSPを混合した後、74℃で16秒間、加熱処理を行い、培養物および酵素を失活させイオウ−チェダー成分の保存寿命を延ばした。失活処理において比較的少量のイオウ成分が失われることを観察した。イオウ−チェダー成分は約41%の総固形分を含み、所望により吹き付け乾燥させてイオウ−チェダーフレーバー粉末を作ることができる。
イオウ−チェダー成分、実施例1は、上述のプロトコールに従って製造された。類似のチーズフレーバー成分、比較実施例Aもナイシン添加が省略された点以外は、同じプロトコールに従って製造された。それぞれ実施例1および比較実施例Aの試料は、20、84、420という一連の異なるフレーバー希釈係数(FD's)で芳香抽出物の希釈により解析が行われた。希釈試料はガスクロマトグラフ(GC)に通され、異なるフレーバー芳香が、異なる時間間隔でガスクロマトグラフから出てきた。GCから出てきた流出物は一つに分離され、表1および2に記載の様々なフレーバーの存在または不存在関して、それぞれイエス(「Y」)またはノー(「N」)と決定できるように定性的に、人により嗅ぎとれるものであった。別の流出物については定量分析を行った。これらのフレーバー特性の結果を表3(実施例1、ナイシンあり)および表4(比較実施例A、ナイシンなし)に報告する。
フレーバー特性の定性分析の結果は、以下の通りである。
Figure 2005151996
Figure 2005151996
表1および2の結果を比較して明白なように、本発明を代表するイオウ−チェダー成分、すなわち実施例1のフレーバー特性は、類似試料で測定されたフレーバー特性より明らかに優れている。例えば、メタンチオール、ジメチジスルフィド(DMDS)、亜硫酸肉汁油(sulfurous−brothy−oily)、メチオナール、刺激性スルフィドプラスチック(pungent sulfidy−plastic)、スルフィドおよびガーリックスルフィドといった多数かつ多様なイオウ化合物またはイオウ含有物質は、本発明の実施形態を代表する実施例1の場合、類似試料よりもより高いフレーバー希釈(FD)値で検出可能であった。
試料に関して行われたフレーバー特性の定量分析の結果は、以下の通りである。
Figure 2005151996
Figure 2005151996
(実施例2)
NISAPLIN(登録商標)の代わりに、ナイシン産生株Lactococcusを添加することによってバクテロシンがその場で産生されるように、実施例1のプロセスに変更を加えて実験が行われた。その他の点は、実施例1に記載の方法と同じであった。ナイシン産生株Lactococcusは、生乳から分離された菌で、特許文献12に記載されており、本願明細書に援用する。第2段階の発酵後に得られた産物のフレーバー特性は、上述の実施例1の試料で観察されたものと同様であった。
(実施例3)
酵素改変型チーズフレーバー製造のために別の実験を行った。特許文献3の記載事項と比較して、チーズ状成分の熟成時間およびフレーバー発生への効果を測定するためにも本発明の方法を用いた。
実施例1に記載に同様の組成をもつ乳製品を調製した。2段階発酵プロセスの間、乳製品を、シヤーポンプを使用して継続的に再循環させながらジャケット付き攪拌槽中で維持した。第1段階では、0.1% Lactobacillus helveticus培養物および0.3%リパーゼを乳製品に添加し、得られた混合物のpHが約5.0になるように、約37℃で14時間、維持した。NISAPLIN(登録商標)を第1段階の発酵から得た混合物に添加した。本実施例では行っていないが、任意選択的に、NISAPLIN(登録商標)の添加前に、NaOHの添加のように塩基で混合物のpHを約6.0以上に調整することもできる。
次に、第2段階で発酵が行われ、中性微生物プロテアーゼ(約0.18%;Enzeco Neutral Bacterial Protease 2X、エンザイムディベロップメント社(Enzyme Development Corp.))、Lactobacillus helveticus(約0.14%;EnzoBact、メディファーム社(Medipharm))(アミノペプチダーゼ活性をもつ酵素として)、真菌プロテアーゼ(約0.28%;Promod 215、バイオカタリスツ社(Biocatalysts))および真菌リパ−ゼ(約0.28%;Lipomod 187、バイオカタリスツ社(Biocatalysts))を含む酵素懸濁液で混合物を処理した。割合は発酵混合物の総重量に基づく。エマルジョンを維持するためにシヤーポンプを用いて継続的な攪拌および再循環を行いながら、40℃で44時間、発酵を続けた。発酵完了後、1%DSPを混合物に添加し、85℃で30分間加熱処理して酵素を失活させた。失活処理の間、通気を続けたが、シヤーポンプは用いなかった。チーズ状成分は約43%の総固形分を含み、所望ならば、吹き付け乾燥させてチーズ状フレーバー粉末を作ることができる。このように製造されたチーズ状成分のフレーバー特性は、特許文献3に記載のチーズ状成分に関して示されているものと同等であった。したがって、所望のフレーバー特性が早められた発酵方式で維持され、チーズ状フレーバー成分の微生物安定性は著しく強化された。
(実施例4)
この実施例は、補助的抗菌剤と組み合わせてバクテロシンを使用したイオウ−チェダー成分の調製について説明する。脱脂粉乳に従来の限外濾過/ダィアフィルトレーション技術を施して、約5倍の濃さの濃縮乳を製造した。濃縮乳を、乾物をベースとした脂肪分54%の規格乳を得るのに十分量の無水乳脂肪(AMF)と混合した。さらに約1〜2%の塩を添加した。得られた混合物をホモジナイズして、約73℃、約16秒間の高温短時間(HTST)条件下で低温殺菌した後、約25℃まで冷却した。得られた乳製品は、固形分約41.8%、脂肪分約22.6%およびタンパク質約15.4%を含み、pHは約6.7であった。得られた乳製品は、本実施例の特定のフレーバー成分を調製するのに使用された。
乳酸スターター培養物(0.01%;Lactococcus lactisおよびLactococcus lactis ssp.cremoris;R603、クライストハンセンス社(Chr.Hansens,Inc.))およびリパーゼ(0.3%)を乳製品に添加し、pHが5.2に達するまで約30℃で14時間、第1段階の発酵を行った。NaOHを添加して第1段階の発酵後に得られた混合物のpHを6.0に調整した。最終濃度が150U/gになるようにNISAPLIN(登録商標)を、そして、0.1%EDTA(すなわち補助的抗菌剤)をpH調整済み混合物に添加した。L−メチオニン(0.15%)、L−グルタチオン(0.1%)およびBrevibacterium linens(2%)もpH調整済み混合物に添加して発酵プロセスの第2段階を開始した。通気を行いながら約25℃で、引き続き44時間第2段階の発酵を行った。第2段階の発酵終了時の反応混合物のpHは6.0であった。約1%のリン酸2ナトリウム(DSP)を添加した。培養物および酵素を失活させるために74℃で16秒間、この混合物を加熱処理した。この失活処理において比較的少量のイオウ成分が失われることを観察した。ナイシンおよびEDTAで調製されたこのイオウ−チェダー成分は、約41%の総固形分を含み、所望により、吹き付け乾燥させてイオウ−チェダーフレーバー粉末を作ることができる。類似のイオウ−チェダー成分(ナイシン含有)も、EDTAが含まれている点を除いて本質的に同じ方法で調製された。
また挑戦的な研究も行われたが、そこでは乳から分離された約1.2×10のナイシン抵抗性Bacillus spを第2段階の発酵前に、本発明の試料と対照試料の両方に添加した。Bacillusの数を第2段階の発酵終了時に測定した。類似試料(すなわちナイシン処理済み)に関しては、第2段階の発酵終了時のBacillusの数は約1.5×10であった。ナイシン/EDTA処理試料に関しては、第2段階の発酵終了時のBacillusの数は約1.4×10であった。
本発明は、方法および製品の特定の実施形態に特に言及して記述されているが、様々な変更、改良および調節が本開示に基づき得ること、かつそれらが以下の請求項によって定義されるような本発明の精神と目的からはずれないよう意図されていることは認識されるだろう。
1つまたは2つ以上のイオウ含有成分、チーズフレーバー成分、およびクリームバター状成分を含む、本発明の一つの実施形態の培養チーズ濃縮物の調製を示す図である。 本発明の一つの実施形態に従った培養チーズ濃縮物のイオウ含有成分の調製を示す図である。 本発明の一つの実施形態に従った培養チーズ濃縮物のチーズ成分の調製を示す図である。

Claims (52)

  1. 食品用のフレーバーシステムであって、前記システムはイオウ−チェダーフレーバー成分、チーズ状フレーバー成分およびクリームバター状成分を含み、
    イオウ−チェダーフレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第1の乳製品を、リパーゼおよび乳酸発酵培養物で、約15から約35℃の温度において約10から約72時間処理して、約5.8以下のpHを有する第1の混合物を得ること;第1の混合物のpHを約6以上に調整して、第2の混合物を得ること;第2の混合物を、イオウ含有基質、およびイオウ含有基質をイオウ含有フレーバー化合物に転換することができる微生物、ならびに任意選択的に第1のバクテリオシン源で、約15から約35℃の温度において約12から約96時間処理して、第3の混合物を得ること;第3の混合物を、第3の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、イオウ−チェダーフレーバー成分を形成することによって調製され、
    チーズ状フレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第2の乳製品を乳酸発酵培養物で、約15から約45℃の温度において約10から約24時間処理して、第4の混合物を得ること;第4の混合物をリパーゼ、プロテアーゼ、およびアミノペプチダーゼ、ならびに任意選択的に第2のバクテリオシン源で、約20から約50℃の温度において約16から約96時間処理して、第5の混合物を得ること;第5の混合物を、第5の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、チーズ状フレーバー成分を形成することによって調製され、
    クリームバター状フレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第3の乳製品を乳酸発酵培養物で、約20から約35℃の温度において約10から約24時間処理して、約5.4以下のpHを有する第6の混合物を得ること;第6の混合物をジアセチル生成フレーバー培養物、および任意選択的に第3のバクテリオシン源で、約20から約35℃の温度において約16から約240時間処理して、第7の混合物を得ること;第7の混合物を、第7の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、クリームバター状フレーバー成分を形成することによって調製され、
    第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが含まれ、フレーバーシステムのイオウ−チェダー成分、チーズ状成分、およびクリームバター状成分を、様々な量で食品中に取り込んで、様々なフレーバーを生み出すことができることを特徴とするフレーバーシステム。
  2. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、ナイシンをそれぞれ含むことを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  3. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、ナイシンA、ナイシンZ、ペディオシン、ラクトシン、ラクタシン、カルノシン、エンテロシン、プランタリシン、サブチリン、エピデルミン、シナマイシン、デュアロマイシン、およびアンコベニンからなる群から、個別にまたはそれらの任意の組合せで、独立に選択されることを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  4. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、バクテリオシン生成培養物を含むことを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  5. 第1および第2のバクテリオシン源が含まれ、各バクテリオシン源が独立にナイシンを含み、ナイシンが第3の混合物中に約50から約500IU/gの第1の量で存在し、かつナイシンが第5の混合物中に約50から約500IU/gの第2の量で存在することを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  6. イオウ−チェダーフレーバー成分を調製するために使用する乳酸発酵培養物が、ラクトコッカス・ラクティスおよびラクトコッカス・ラクティス亜種クレモリスであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するリパーゼが真菌リパーゼであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するプロテアーゼが中性微生物プロテアーゼ、真菌プロテアーゼ、またはこれらの混合物であり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するアミノペプチダーゼがラクトバチルス・ヘルベティカスであることを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  7. 第1、第2、および第3の乳製品が、濃縮乳、乳基質、濃縮ホエイ、ホエイ基質から、個別にまたはそれらの組合せで、独立に選択されることを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  8. イオウ含有基質がL−メチオニン、L−グルタチオン、およびL−システイン、またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  9. 第1のバクテリオシン源が含まれることを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  10. 第2のバクテリオシン源が含まれることを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  11. 第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、第2の抗菌剤と組み合わせて使用されることを特徴とする請求項1に記載のフレーバーシステム。
  12. 培養チーズ濃縮物を含む食品であって、前記培養チーズ濃縮物がイオウ−チェダー成分、チーズ状成分、およびクリームバター状成分を含み、
    イオウ−チェダー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第1の乳製品を、リパーゼおよび乳酸発酵培養物で、約15から約35℃の温度において約10から約72時間処理して、約5.8以下のpHを有する第1の混合物を得ること;第1の混合物のpHを約6以上に調整して、第2の混合物を得ること;第2の混合物を、イオウ含有基質、およびイオウ含有基質をイオウ含有フレーバー化合物に変換することができる微生物、ならびに任意選択的に第1のバクテリオシン源で、約15から約35℃の温度において約12から約96時間処理して、第3の混合物を得ること;第3の混合物を、第3の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、イオウ−チェダー成分を形成することによって調製され、
    チーズ状成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第2の乳製品をリパーゼおよびペプチダーゼで、約20から約45℃の温度において約10から約24時間処理して、第4の混合物を得ること;第4の混合物をリパーゼ、プロテアーゼ、およびアミノペプチダーゼ、ならびに任意選択的に第2のバクテリオシン源で、約20から約50℃の温度において約16から約96時間処理して、第5の混合物を得ること;第5の混合物を、第5の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、チーズ状成分を形成することによって調製され、
    クリームバター状フレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第3の乳製品を乳酸発酵培養物で、約20から約35℃の温度において約10から約24時間処理して、約5.4以下のpHを有する第6の混合物を得ること;第6の混合物をジアセチル生成フレーバー培養物、および任意選択的に第3のバクテリオシン源で、約20から約35℃の温度において約16から約240時間処理して、第7の混合物を得ること;第7の混合物を、第7の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、クリームバター状フレーバー成分を形成することによって調製され、
    第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが含まれることを特徴とする食品。
  13. 前記食品が約1から約10重量パーセントの前記培養チーズ濃縮物を含み、前記培養チーズ濃縮物が1から約80重量パーセントのイオウ−チェダー成分、約10から約90重量パーセントのチーズ状成分、および約10から約90重量パーセントのクリームバター状成分を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品。
  14. 前記食品が約1から約10重量パーセントの前記培養チーズ濃縮物を含み、前記培養チーズ濃縮物が25から約75重量パーセントのイオウ−チェダー成分、約25から約75重量パーセントのチーズ状成分、および約25から約75重量パーセントのクリームバター状成分を含むことを特徴とする請求項13に記載の食品。
  15. 食品がチーズ基材を含むことを特徴とする請求項13に記載の食品。
  16. 食品が、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ、クリームチーズ、またはカッテージチーズから選択されるチーズ基材を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品。
  17. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、ナイシンをそれぞれ含むことを特徴とする請求項12に記載の食品。
  18. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、ナイシンA、ナイシンZ、ペディオシン、ラクトシン、ラクタシン、カルノシン、エンテロシン、プランタリシン、サブチリン、エピデルミン、シナマイシン、デュアロマイシン、およびアンコベニンからなる群から、個別にまたはそれらの任意の組合せで、独立に選択されることを特徴とする請求項12に記載の食品。
  19. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、バクテリオシン生成培養物を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品。
  20. 第1および第2のバクテリオシン源が含まれ、各バクテリオシン源が独立にナイシンを含み、ナイシンが第3の混合物中に約50から約500IU/gの第1の量で存在し、かつナイシンが第5の混合物中に約50から約500IU/gの第2の量で存在することを特徴とする請求項12に記載の食品。
  21. イオウ−チェダーフレーバー成分を調製するために使用する乳酸発酵培養物が、ラクトコッカス・ラクティスおよびラクトコッカス・ラクティス亜種クレモリスであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するリパーゼが真菌リパーゼであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するプロテアーゼが中性微生物プロテアーゼ、真菌プロテアーゼ、またはこれらの混合物であり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するアミノペプチダーゼがラクトバチルス・ヘルベティカスであることを特徴とする請求項12に記載の食品。
  22. 第1、第2、および第3の乳製品が、濃縮乳、乳基質、濃縮ホエイ、ホエイ基質から、個別にまたはそれらの組合せで、独立に選択されることを特徴とする請求項12に記載の食品。
  23. イオウ含有基質がL−メチオニン、L−グルタチオン、およびL−システイン、またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項12に記載の食品。
  24. 第1のバクテリオシン源が含まれることを特徴とする請求項12に記載の食品。
  25. 第2のバクテリオシン源が含まれることを特徴とする請求項12に記載の食品。
  26. 第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、第2の抗菌剤と組み合わせて使用されることを特徴とする請求項12に記載の食品。
  27. イオウ−チェダーフレーバー成分であって、前記イオウ−チェダーフレーバー成分は、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第1の乳製品を、リパーゼおよび乳酸発酵培養物で、約15から約35℃の温度において約10から約72時間処理して、約5.8以下のpHを有する第1の混合物を得ること;第1の混合物のpHを約6以上に調整して、第2の混合物を得ること;第2の混合物をバクテリオシン源、イオウ含有基質、およびイオウ含有基質をイオウ含有フレーバー化合物に転換することができる微生物で、約15から約35℃の温度において約12から約96時間処理して、第3の混合物を得ること;第3の混合物を、第3の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、イオウ−チェダーフレーバー成分を形成することを含む方法によって調製されることを特徴とするイオウ−チェダーフレーバー成分。
  28. 第1の乳製品、リパーゼおよび乳酸発酵培養物の処理が、約12から約24時間の時間の間で行われ、かつ第2の混合物の処理が、約38から約50時間の時間の間で行われることを特徴とする請求項27に記載のイオウ−チェダーフレーバー成分。
  29. イオウ−チェダーフレーバー成分が乾燥粉末であることを特徴とする請求項27に記載のイオウ−チェダーフレーバー成分。
  30. チーズ状フレーバー成分であって、前記チーズ状フレーバー成分は、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第2の乳製品を乳酸発酵培養物で、約15から約45℃の温度において約10から約24時間処理して、第4の混合物を得ること;第4の混合物をリパーゼ、プロテアーゼ、およびアミノペプチダーゼ、および第2のバクテリオシン源で、約20から約50℃の温度において約16から約96時間処理して、第5の混合物を得ること;第5の混合物を、第5の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、チーズ状フレーバー成分を形成することを含む方法によって調製されることを特徴とするチーズ状フレーバー成分。
  31. チーズ状フレーバー成分が乾燥粉末であることを特徴とする請求項30に記載のチーズ状フレーバー成分。
  32. クリームバター状フレーバー成分であって、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第3の乳製品を乳酸発酵培養物で、約20から約35℃の温度において約10から約24時間処理して、約5.4以下のpHを有する第6の混合物を得ること;第6の混合物をジアセチル生成フレーバー培養物、および任意選択的に第3のバクテリオシン源で、約20から約35℃の温度において約16から約240時間処理して、第7の混合物を得ること;第7の混合物を、第7の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、クリームバター状フレーバー成分を形成することを含む方法によって調製されることを特徴とするクリームバター状フレーバー成分。
  33. クリームバター状フレーバー成分が乾燥粉末であることを特徴とする請求項32に記載のクリームバター状フレーバー成分。
  34. 培養チーズ濃縮物を使用してフレーバーチーズを調製するための方法であって、
    1)チーズまたは乳製品基材を調製すること、および
    2)約1から約10パーセントの培養チーズ濃縮物を前記チーズまたは乳製品基材中に取り込んで、フレーバーチーズを形成することを含み、
    培養チーズ濃縮物が1から約80パーセントのイオウ−チェダー成分、約10から約90パーセントのチーズ状成分、および約10から約90パーセントのクリームバター状成分を含み、かつ
    イオウ−チェダー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第1の乳製品が、リパーゼおよび乳酸発酵培養物で、約15から約35℃の温度において約10から約72時間処理して、約5.8以下のpHを有する第1の混合物を得ること;第1の混合物のpHを約6以上に調整して、第2の混合物を得ること;第2の混合物を、イオウ含有基質、およびイオウ含有基質をイオウ含有フレーバー化合物に変換することができる微生物、ならびに任意選択的に第1のバクテリオシン源で、約15から約35℃の温度において約12から約96時間処理して、第3の混合物を得ること;第3の混合物を、第3の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、イオウ−チェダー成分を形成することによって調製され、
    チーズ状成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第2の乳製品をリパーゼおよびペプチダーゼで、約20から約45℃の温度において約10から約24時間処理して、第4の混合物を得ること;第4の混合物をリパーゼ、プロテアーゼ、およびアミノペプチダーゼ、ならびに任意選択的に第2のバクテリオシン源で、約20から約50℃の温度において約16から約96時間処理して、第5の混合物を得ること;第5の混合物を、第5の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、チーズ状成分を形成することによって調製され、
    クリームバター状フレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第3の乳製品を乳酸発酵培養物で、約20から約35℃の温度において約10から約24時間処理して、約5.4以下のpHを有する第6の混合物を得ること;第6の混合物をジアセチル生成フレーバー培養物、および任意選択的に第3のバクテリオシン源で、約20から約35℃の温度において約16から約240時間処理して、第7の混合物を得ること;第7の混合物を、第7の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、クリームバター状フレーバー成分を形成することによって調製され、
    第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが含まれることを特徴とする方法。
  35. チーズまたは乳製品基材が、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ、クリームチーズ、またはカッテージチーズから選択されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  36. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、ナイシンをそれぞれ含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
  37. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、ナイシンA、ナイシンZ、ペディオシン、ラクトシン、ラクタシン、カルノシン、エンテロシン、プランタリシン、サブチリン、エピデルミン、シナマイシン、デュアロマイシン、およびアンコベニンからなる群から、個別にまたはそれらの任意の組合せで、独立に選択されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  38. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、バクテリオシン生成培養物を含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
  39. 第1および第2のバクテリオシン源が含まれ、各バクテリオシン源が独立にナイシンを含み、ナイシンが第3の混合物中に約50から約500IU/gの第1の量で存在し、かつナイシンが第5の混合物中に約50から約500IU/gの第2の量で存在することを特徴とする請求項34に記載の方法。
  40. イオウ−チェダーフレーバー成分を調製するために使用する乳酸発酵培養物が、ラクトコッカス・ラクティスおよびラクトコッカス・ラクティス亜種クレモリスであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するリパーゼが真菌リパーゼであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するペプチダーゼがラクトバチルス・ヘルベティカスであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するプロテアーゼが中性微生物プロテアーゼ、真菌プロテアーゼ、またはこれらの混合物であり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するアミノペプチダーゼがラクトバチルス・ヘルベティカスであることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  41. 培養チーズ濃縮物が乾燥粉末であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  42. 第1のバクテリオシン源が含まれることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  43. 第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、第2の抗菌剤と組み合わせて使用されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  44. 培養チーズ濃縮物を使用してフレーバーチーズを調製するための方法であって、
    a)チーズを生成させるのに適した乳基質を調製すること、
    b)約1から約10重量パーセントの培養チーズ濃縮物を乳基質中に取り込むこと、
    c)乳基質および培養チーズ濃縮物を処理して乳基質を硬化させること、
    d)硬化した乳基質を切断してカードおよびホエイを形成すること、
    e)カードおよびホエイを調理すること、
    f)カードとホエイを分離させること、および
    g)分離したカードからフレーバーチーズを形成することを含み、
    培養チーズ濃縮物が1から約80パーセントのイオウ−チェダー成分、約10から約90パーセントのチーズ状成分、および約10から約90パーセントのクリームバター状成分を含み、かつ
    イオウ−チェダー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第1の乳製品を、リパーゼおよび乳酸発酵培養物で、約15から約35℃の温度において約10から約72時間処理して、約5.8以下のpHを有する第1の混合物を得ること;第1の混合物のpHを約6以上に調整して、第2の混合物を得ること;第2の混合物を、イオウ含有基質、およびイオウ含有基質をイオウ含有フレーバー化合物に変換することができる微生物(例えば、ブレビバクテリウム・リネンス(Brevibacterium linens)培養物、またはデバロミセス(Debaromyces)またはクルエロミセス(Kluyeromyces)属由来の酵母菌)、ならびに任意選択的に第1のバクテリオシン源で、約15から約35℃の温度において約12から約96時間処理して、第3の混合物を得ること;第3の混合物を、第3の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、イオウ−チェダー成分を形成することによって調製され、
    チーズ状成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第2の乳製品をリパーゼおよびペプチダーゼで、約20から約45℃の温度において約10から約24時間処理して、第4の混合物を得ること;第4の混合物をリパーゼ、プロテアーゼ、およびアミノペプチダーゼ、ならび任意選択的に第2のバクテリオシン源で、約20から約50℃の温度において約16から約96時間処理して、第5の混合物を得ること;第5の混合物を、第5の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、チーズ状成分を形成することによって調製され、
    クリームバター状フレーバー成分が、水性タンパク質源と脂肪源の組合せを含む第3の乳製品を乳酸発酵培養物で、約20から約35℃の温度において約10から約24時間処理して、約5.4以下のpHを有する第6の混合物を得ること;第6の混合物をジアセチル生成フレーバー培養物、および任意選択的に第3のバクテリオシン源で、約20から約35℃の温度において約16から約240時間処理して、第7の混合物を得ること;第7の混合物を、第7の混合物中の培養物および酵素を失活させるのに十分な温度で加熱して、クリームバター状フレーバー成分を形成することによって調製され、
    第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが含まれることを特徴とする方法。
  45. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、ナイシンをそれぞれ含むことを特徴とする請求項44に記載の方法。
  46. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、ナイシンA、ナイシンZ、ペディオシン、ラクトシン、ラクタシン、カルノシン、エンテロシン、プランタリシン、サブチリン、エピデルミン、シナマイシン、デュアロマイシン、およびアンコベニンからなる群から、個別にまたはそれらの任意の組合せで、独立に選択されることを特徴とする請求項44に記載の方法。
  47. 含有される第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、バクテリオシン生成培養物を含むことを特徴とする請求項44に記載の方法。
  48. 第1および第2のバクテリオシン源が含まれ、各バクテリオシン源が独立にナイシンを含み、ナイシンが第3の混合物中に約50から約500IU/gの第1の量で存在し、かつナイシンが第5の混合物中に約50から約500IU/gの第2の量で存在することを特徴とする請求項44に記載の方法。
  49. イオウ−チェダーフレーバー成分を調製するために使用する乳酸発酵培養物が、ラクトコッカス・ラクティスおよびラクトコッカス・ラクティス亜種クレモリスであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するリパーゼが真菌リパーゼであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するペプチダーゼがラクトバチルス・ヘルベティカスであり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するプロテアーゼが中性微生物プロテアーゼ、真菌プロテアーゼ、またはこれらの混合物であり、チーズ状フレーバー成分を調製するために使用するアミノペプチダーゼがラクトバチルス・ヘルベティカスであることを特徴とする請求項44に記載の方法。
  50. 培養チーズ濃縮物が乾燥粉末であることを特徴とする請求項44に記載の方法。
  51. 第1のバクテリオシン源が含まれることを特徴とする請求項44に記載の方法。
  52. 第1、第2、および第3のバクテリオシン源の少なくとも1つが、第2の抗菌剤と組み合わせて使用されることを特徴とする請求項44に記載の方法。
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