JP2008161181A - 濃縮液体乳製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 乳などの無菌または実質的に無菌の濃縮乳液体を、有意な熱処理なしに形成する方法を提供すること。
【解決手段】 一形態では、本方法は、まず限外濾過膜を使用して、出発乳を濃度約2×から約7×に濃縮して乳濃縮物を形成する。その後、その乳濃縮物を、精密濾過膜を使用して濾過して、無菌または実質的に無菌の濃縮乳を提供する。得られた濃縮乳は、全細菌が約0.5パーセント未満であり、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位が約5未満である。実質的に無菌の濃縮乳は、加工中に有意な熱処理を受けない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、濃縮液体乳製品の製造方法、特に、有意な熱処理なしに無菌または実質的に無菌の濃縮液体乳製品を製造する方法に関する。本発明は、また、別の形態として、濃縮液体乳製品、特に、有意な熱処理なしに得られる無菌または実質的に無菌の濃縮液体乳製品に関する。
乳などの液体乳製品の濃縮は、しばしば、望まれているところである。というのは、それによって保存および運送される体積を減少させ、その結果、保存および輸送費用を低減することができるからである。液体乳濃縮物は、また、パッケージングや、乳製品の使用を、より効率的に実施することを可能にする。例えば、温かい飲料および冷たい飲料を一度に提供するという要望に沿った飲料システムの人気に伴って、濃縮形態の飲料は、飲料システムによって希釈されるときに通常の濃さの飲料を提供するためのカートリッジまたは容器に入れてしばしば利用されている。濃縮乳は、例えば、一般にラッテ、カプチーノ、ならびに他の温かい飲料および冷たい飲料を提供するための、オンデマンド飲料システムと共に使用される。他の具体例では、濃縮乳製品は、風味成分または発酵チーズ濃縮物などの他の乳製品の製造のために、その全体が本明細書に組み込まれる特許文献1に記載の中間体などの中間体原料として使用される。当然のことながら、濃縮乳製品のための他の使用もある。
官能上優れた、高度に濃縮された乳の製造は、困難となり得る。というのは、乳の濃縮においては、生物学的に安定にするために濃縮物が受けねばならない高温加工の際に、安定性に問題が生じるからである。例えば、タンパク質レベルに対して少なくとも3倍(3×)に濃縮された乳は、タンパク質の変性、凝固、ゲル化を生じ、褐変を示し、かつ/または後の熱加工中にタンパク質を沈殿させる傾向がある。さらに、このような濃縮乳は、製品が古くなるにつれてやがて分離し、ゲルを形成し、それによって製品の有効な品質保持期間を制限する傾向もある。濃縮乳は、結果として、一般に濃度が約2.5×から3×以下に制限され、全固体が約25パーセント以下であり、タンパク質が約9パーセント以下であり、品質保持期間が約3から約6ヵ月以下である。
濃縮乳の一般的な製造方法は、乳の濃縮と共に熱処理を伴う。例えば、一方法は、まず乳を固体と脂肪の所望の比に標準化し、次いでその乳を予熱して、後の高温加工中に乳カゼインが凝固する可能性を低減する。予熱された乳は、次いで蒸発、限外濾過、または他の適切な方法によって、所望の濃度に濃縮される。その後その乳は、しばしばホモジナイズされ、冷却され、再標準化され、パッケージされる。パッケージの前または後に、製品は、乳を高温にかける短時間の高温加工(例えば乾留)によって(例えば、約135℃以上で数秒間)、生物学的に安定にされなければならない。あいにく、高度に濃縮された乳(タンパク質に対して約3×超の濃度)のこのような熱加工は、しばしば前述の望ましくない凝固、ゲル化、褐変、および/またはタンパク質沈殿を生ずる。
高度に濃縮された乳への熱加工の望ましくない効果を最小限に抑えるための1つの試みは、濃縮乳に安定剤または他の添加剤をブレンドして、タンパク質を可溶化させ、褐変を最小限に抑えることである。例えば、濃縮乳は、カルシウム結合緩衝剤(リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、EDTA、クエン酸およびクエン酸三ナトリウムの水溶液等)、糖類、および他の安定剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム、カラゲナン等)を使用して調製されている。例えば、特許文献2〜4、および非特許文献1〜3を参照されたい。
高度に濃縮された乳の安定性を改善するための安定剤および他の添加剤の添加には、いくつかの欠点がある。追加成分は、濃縮物または再構成乳に、望ましくない官能性を付与し、または不要な口当たりをもたらすことがある。また追加成分によって、濃縮乳の加工費用および処理費用が増加することがある。濃縮乳が中間体原料として使用される場合には、添加剤および安定剤は、その濃縮物の後の使用を制限することがある。例えば、乳濃縮物がチーズ製造に使用される場合、添加剤の使用によって、乳が固いゲルに凝固するのを防止することがあり、またはその他の点では発酵を妨げることがある。例えば、非特許文献3を参照されたい。
熱的方法を使用して液体乳製品を滅菌し濃縮するのではなく、細菌を除去し、液体乳製品を濃縮するために、濾過も使用されている。このような滅菌および濃縮濾過技術は、液体乳製品をまず滅菌し、次いで濃縮する段階的な濾過プロセスを用いる。最適な流動速度のためには、フィルタ孔径は、まず滅菌するための大きい孔径(精密濾過膜など)から、その後濃縮するための小さい孔径(限外濾過膜など)に段階分けされる。例えば、特許文献5には、0.8ミクロンのフィルタを使用して、まずクリーム状の未透過物を脱脂乳透過水から分離し、次いで0.4ミクロンのフィルタを使用して、細菌を脱脂乳透過水から分離し、次いで0.05から0.2ミクロンのフィルタを使用して、カゼインタンパク質を乳清透過水から濃縮する、段階的濾過の一般的方法が開示されている。その方法は、さらに小さいフィルタを用いて継続され、関心の対象である特定の分子を単離する。このような濾過法では、小さい濾過膜の前に大きい濾過膜を使用して、後の小さい方のフィルタ膜に詰まるまたは固まることができる大きな粒子を除去する。
しかし、認められている濾過の実施は、得られる液体乳濃縮物を、パッケージングまたは発酵などの後の加工に対して確実に、十分に無菌にすることができない。前述のように、一般的な濾過技術は、まず精密濾過膜(大きいフィルタ)を使用して液体乳製品を滅菌し、次いでその製品を限外濾過膜(小さいフィルタ)で濃縮する。あいにく、限外濾過膜は、それらを熱的または化学的に処理して無菌にすることができない。したがって、限外濾過は、無菌条件で完全ではあり得ない。その結果、限外濾過される液体乳製品は、限外濾過ステップ中に再び汚染され、したがってそれらを生物学的に安定にするために、後の加工(例えば、パッケージングまたは発酵など)の前に、さらなる熱処理が必要となる。実施例で示されるように、例えば、細菌汚染は、限外濾過後に少なくとも約4倍増加し、それによって、任意のさらなる使用の前に有意な熱処理が必要となることが見出されている。さらに、限外濾過後に、7倍の細菌汚染の増加を生じることも珍しくない。したがって、高度に濃縮された乳製品を提供するための通常認められている濾過技術は、上記の欠点を克服していない。というのは、無菌または実質的に無菌の濃縮物を提供するために、熱処理が依然として必要とされるからである。
米国特許第6,406,724号明細書 米国特許第7,026,004号明細書 米国特許出願公開第2003/0054079A1号明細書 米国特許出願公開第2001/0026825A1号明細書 米国特許第6,051,268号明細書 米国特許出願第11/394,754号明細書 米国特許出願第10/763,680号明細書 米国特許第6,562,383号明細書 米国特許出願公開第2005/0112238A1号明細書 米国特許出願第11/394,754号明細書 Udabage他"Effects of Mineral Salts and Calcium Chelating Agents on the Gelation of Renneted Skim Milk,"J.Dairy Sci.,84:1569-1575(2001) Harwalkar他"Effect of Added Phosphates and Storage on Changes in Ultra-High Temperature Show Time Sterilized Concentrated Skim Milk.1.Viscosity,Gelation,Alcohol Stability,Chemical and Electrophoretic Analysis of Proteins,"Neth.Milk Dairy J.32:94-111(1978) McMahon他"Effects of Phosphate and Citrate on the Gelation Properties of Casein Micelles in Renneted Ultra-high Temperature (UHT)Sterilized Concentrated Milk,"Food Structure,10:27-36(1991)
したがって、濃縮乳などの無菌または実質的に無菌の濃縮液体乳製品を、有意な熱処理なしに製造する方法が依然として必要とされている。本発明は、このような方法を提供する。
乳などの無菌または実質的に無菌の濃縮乳液体を、有意な熱処理なしに提供する方法は、製品を濃縮しかつ滅菌する濾過技術を使用して提供される。一形態では、本方法は、まずタンパク質が約3.0から約3.8パーセントの出発乳液体を、限外濾過膜を使用して、濃度約2×から約7×(タンパク質レベルに対して)まで濃縮して、タンパク質が約6から約26パーセントの乳濃縮物を提供するステップを含む。次に、その乳濃縮物を、細菌および/または細菌の胞子を除去するのに適した精密濾過膜を使用して濾過し、それによって、タンパク質を約6から約26パーセント含む無菌または実質的に無菌の濃縮乳液体を提供する。本方法は、好ましくは、このような無菌条件を実現するための有意な熱処理なしに、全細菌が少なくとも4ログ減少し、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位が約5未満である濃縮乳液体を提供する。さらに、本明細書に記載される方法によって形成される約2×から約7×の無菌または実質的に無菌の濃縮乳液体は、安定性を高めるための安定剤および他の添加剤を使用せずに、低温または周囲温度の保存条件で少なくとも6カ月間、ゲルを形成せず安定であると予測される。
本明細書の方法は、有意な熱処理、添加される安定剤または他の添加剤に曝す必要のない約2×から約7×の濃縮乳を製造して、その濃縮物を無菌または実質的に無菌にし、安定にするために使用できるがゆえに有利である。実際、本明細書に定義する有意な熱処理は、プロセスにおいて使用されず、製品を安定にするための添加剤または他の安定剤は好ましくは使用されない。その結果、濃縮乳は、有意な熱処理がそれに付与することがある望ましくない影響を実質的に受けず、添加される安定剤または他の添加剤が必要でないことから、一般に、後の加工に対して制限されない。
無菌または実質的に無菌の濃縮乳の好ましい一使用は、チーズ製造、特に発酵チーズ濃縮物の製造における中間体としてのものである。例えば、無菌または実質的に無菌の濃縮乳は、pH約5.5から約8.0および約86から約95°F(約30から約35°C)で、ブレビバクテリウムリネンス(Brevibacterium linens)を使用して発酵させて、硫黄の香りを有する、微生物が発生する風味成分を形成することができる。このような風味成分は、例えばチェダーチーズを形成するために使用することができる。別の使用では、無菌または実質的に無菌の乳は、少なくとも6カ月間、依然として十分に安定でありゲルを形成せず、したがって、要望に応じた飲料システム用に構成されたカートリッジまたは容器中で使用することもできると予測される。当然のことながら、無菌または実質的に無菌の濃縮乳の他の使用および適用も可能である。
また、タンパク質を約6から約26パーセント(好ましくは、タンパク質を約9から約26パーセント、より好ましくはタンパク質を約9から約15パーセント)、脂肪を約0から約26パーセント、および水を約4から約85パーセント含む無菌または実質的に無菌の乳液体が提供される。好ましい一実施形態では、無菌または実質的に無菌の乳液体は、実質上、前述のタンパク質、脂肪、および水からなる。乳液体はまた、ごくわずかな量のラクトースおよび他の乳固体(ラクトース約5パーセント未満および他の乳固体約3パーセント未満など)を含有することができる。本明細書の目的では、「無菌または実質的に無菌の乳液体」とは、低温または周囲温度(すなわち、約70°F(約21°C))で少なくとも約6カ月間安定であり、ゲル化しないと予想され、最初の細菌搭載量(すなわち、出発乳液体またはUF乳液体のいずれか多い方における)に対して測定して、細菌が少なくとも4ログ減少し、1グラム当たりの胞子細菌のコロニー形成単位が約5未満である乳などの乳液体を意味する。好ましくは、無菌または実質的に無菌の乳液体は、細菌が少なくとも7ログ減少し、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位が1未満である。無菌または実質的に無菌の乳液体はまた、このような無菌条件を実現するための有意な熱処理への曝露を必要としない。
本明細書で製造される無菌または実質的に無菌の乳液体は、好ましくは、濃縮乳液体を安定にするために通常使用される安定剤または他の添加剤を実質的に含まない。しかし、乳液体の特定の使用または適用に応じて、その風味、味、質感、または他の特性を改善するために、望むならば他の成分(それらには限定されないが、甘味剤、風味剤、着色剤など)を添加することができる。
無菌または実質的に無菌の濃縮乳を、有意な熱処理なしに形成するための方法が提供される。一形態では、本方法は、まず透析濾過(diafiltration)を伴うまたは伴わない限外濾過を使用して、出発乳を濃縮して、乳タンパク質に関して約2×から約7×の濃度、好ましくは約3×から約7×の濃度を有する濃縮乳を形成するステップを含む。次いで、濃縮乳を精密濾過技術にかけて、細菌および細菌胞子を実質的に除去して、無菌または実質的に無菌の濃縮乳を提供する。
精密濾過プロセスから得られた透過物は、無菌または実質的に無菌の濃縮乳であり、好ましくは、出発乳中に含まれていたタンパク質を約95から約97パーセント、およびカゼインを約95から約97パーセント含む。その透過物は一般に、出発乳液体(すなわち、UF前)またはUF乳液体と比較して(いずれか高い方)、細菌が少なくとも4ログ、好ましくは少なくとも7ログ減少しており、細菌および他の望ましくない微生物を約5cfu/g(コロニー形成単位/グラム)未満、好ましくは約1cfu/g未満含有する。以下別段の記載がない限り、「無菌」とは、無菌または実質的に無菌を意味するものとする。したがって、有意な熱処理は不要であり、使用されない。無菌または実質的に無菌の製品は、滅菌環境中でパッケージし、またはさらに加工することができる。
本明細書では、「有意な熱処理」とは、乳が、加工中に約250°F(約121°C)を上回り約5分間を超える熱処理を受けず、好ましくはせいぜい約1分間であることを意味する。さらに好ましくは、乳は、加工中に約180°F(約82°C)を上回り約10分間を超える熱処理を受けず、好ましくはせいぜい約5分間、より好ましくはせいぜい約1分間である。さらに、「乳」とは、その乳がヒト用食品源として有用な、任意の泌乳家畜に由来する乳液体を意味する。このような家畜には、それらには限定されないが、牛、バッファロー、他の反芻類、ヤギ、羊等が含まれる。しかし一般に、牛乳が乳の好ましい供給源である。最も好ましくは、乳は、低脂肪乳または脱脂乳であり、それは乳脂肪0.2パーセント未満である乳製品を意味する。あるいは、本明細書に記載される方法は、豆乳を用いて使用することもできる。本明細書の目的では、濃縮係数は、濃縮乳のタンパク質レベルを、出発乳のタンパク質レベルで除することによって計算される。例えば、タンパク質が約6パーセントに濃縮されるタンパク質約3パーセントの出発乳は、約2×の濃縮係数を有する。
濾過の順序、特にまず乳タンパク質を濃縮するための限外濾過、および次に細菌を除去するための精密濾過は、有意な熱処理を必要としない無菌濃縮乳を効果的に提供して、このような無菌条件および安定性を実現できることが発見されている。この濾過の順序は、従来の濾過技術とは明らかに異なっている。というのは、乳は、精密濾過(大きい膜)による滅菌の前に、限外濾過(小さい膜)によって濃縮されるからであり、これは、背景技術で論じられているように、認められているものとは逆の実施である。一方、本明細書に記載される方法は、濃縮乳の安定性に悪影響を及ぼす有意な熱処理に頼らずに、無菌の2×から7×の濃縮乳を提供する。
一手法により、本明細書の方法によって製造された無菌濃縮乳は、さらなる熱処理および添加剤なしに十分に安定かつ無菌であり、したがってそれを発酵プロセスで使用して、ブレビバクテリウムリネンスを用いてpH7.0および温度約86から約95°F(約30から約35°C)の最適条件で、「硫黄質のチェダー」風味成分を製造することができる。換言すれば、本明細書の方法は、ブレビバクテリウムリネンスの最適な発酵条件を妨げることになる添加剤または安定剤を好ましくは含まない、無菌の2×から7×の乳濃縮物を提供する。所望ならば、発酵の前に、濃縮乳を場合によっては低温殺菌し、ホモジナイズし、脂肪を添加または除去し、かつ/あるいは所望により他の成分を添加することができる。例えば、本明細書の方法によって調製された濃縮乳は、UHT処理クリーム、メチオニン(例えば、約0.2パーセント)、およびDVS(Direct vat set)形態からのブレビバクテリウムリネンス(例えば、約1×10)と組み合わせることができる。次いで、その混合物を、フラスコを150rpmで撹拌することによって約25℃で好気的にインキュベートして、発酵を進行させることができる。このような発酵方法は、特許文献6(2006年3月31日出願)に記載されており、その全体を参照によって本明細書に組み込む。
ブレビバクテリウムリネンスを用いた発酵用の乳濃縮物を提供するための、本明細書に記載される方法を使用することによって、pHを低減するための酪酸培地を使用する必要がない。実際、pHは、ブレビバクテリウムリネンスの性能を高めるために、7.0から7.5に高められる。pHの増大(および脂肪の増加)に伴って、所望のメタンチオール、DMDS、およびDMTSレベルが増加する。
別の手法では、本明細書の方法によって製造された無菌濃縮乳はまた、有意な熱処理なしに十分に安定かつ無菌であり、したがってその全体が参照によって本明細書に組み込まれる特許文献7(2004年1月23日出願)に記載のものなどの、要望に応じた飲料調製機用に設計されたカートリッジまたは容器に無菌濃縮乳を入れて使用することができると予測される。当然のことながら、本明細書に記載の無菌濃縮乳は、他の多くの目的で使用し、かつ/または他の多くの用途に使用することができる。
本明細書の方法によって濃縮された乳は、少なくとも約6カ月間、好ましくは約9から約18ヵ月間の品質保持期間を有すると予想される。本明細書の目的では、「品質保持期間」とは、乳製品が、好ましくない匂い、外観、味、粘稠度、または口当たりなどの受け入れ難い官能刺激性を生じずに、周囲温度(すなわち約70°F(約21°C))で保存することができる期間を意味する。さらに、所与の品質保持期間での官能刺激上許容される乳製品は、著しい異臭、悪臭、または変色(すなわち褐変)がなく、塊状、粘着性、またはぬめり感がなく、ゲル化しないままである。「安定」または「品質保持上安定な」はまた、所与の期間での乳製品が、先に定義されたような好ましくない官能刺激性を有することなく、官能刺激上許容されることを意味する。
図1に示されるように、無菌または実質的に無菌の濃縮乳は、まず、出発乳(好ましくは脱脂乳)を、透析濾過を伴うまたは伴わない限外濾過(UF)を使用して濃縮して、液体乳濃縮物(すなわち、未透過物)を形成することによって調製される。次いで液体乳濃縮物は、細菌および/または細菌胞子を除去するために、精密濾過を使用して処理される。次いで、無菌または実質的に無菌の濃縮乳は、精密濾過単位からの透過物として収集される。
UFは、主に、極度に小さい粒子と、流体に溶解した分子とを分離するために使用される膜分離技術であり、液体中の固体を濃縮するのに十分適している。UFでは、他の因子も要素となり得るが、分離の主たるベースは分子のサイズである。一形態では、約1,000から約1,000,000の範囲のMWCOを有するUF膜を使用して、タンパク質を約3.0から約3.8パーセント有する出発脱脂乳を、タンパク質を約6から約26パーセント有する乳濃縮物に濃縮する(すなわち、全タンパク質レベルに対して約2×から約7×の濃度)。このようなUF膜は、乳タンパク質、細菌、細菌胞子、脂肪ミセルを乳濃縮物中に保持するのに十分であり、溶媒(水)、より小さい分子、無機塩、およびラクトースを、膜を介して透過水に通過させる。場合によっては、限外濾過と共に、透析濾過を使用することもできる。この場合には、透析濾過を使用して、UF透過水中の多量のラクトースを洗浄することによって、UF未透過物が少量のラクトースを有するようにすることができる。例えば、透析濾過を用いない場合には、UF透過水およびUF未透過物中のラクトースの量は、一般におよそ同じである。一方、透析濾過を用いる場合には、UF未透過物中のラクトースは、約0.1パーセントに低減することができる。このようなレベルのラクトースは、ラクトースに感応性のある後の発酵において有利となり得る。他の用途では、このようなレベルのラクトースは、一般に、褐変および/または不要な風味を最小限に抑えることが望ましい。
特に好ましい一形態では、透析濾過を伴うまたは伴わないUFを使用する乳液体の処理は、以下の特性を有する未透過物または乳濃縮物を提供する。
Figure 2008161181
例示的な一形態では、UF濾過単位によって、圧力約25から約35psiおよび温度約40から約125°F(約4.4から約52°C)(好ましくは、約115から約125°F(約46から約52°C))で、約9から約11m/mhの流動速度の上記の未透過物が提供されることが予測される。当然のことながら、UF膜、濾過単位、濾過される材料、および他の要素に応じて、他の条件も可能である。
限外濾過の後、2×から7×のUF乳濃縮物または未透過物は、不要な細菌および/または細菌胞子で汚染され、あるいは再汚染され得る。背景技術で論じられているように、UF膜は滅菌することができず、したがって、濃縮製品を汚染または再汚染することがある。従来、UF濃縮乳は、有意な熱処理に容易にかけられるが、背景技術にも論じられているように、このような熱処理は一般に、タンパク質の不要な変性、凝固、ゲル化、褐変、またはタンパク質の沈澱を生ずる。一方、本明細書の方法は、限外濾過後に精密濾過を使用して、不要な細菌を除去し、したがって有意な熱処理のさらなる使用を回避する。
UFシステムからの乳濃縮物(すなわち、UF未透過物/濃縮物)は、孔径が約10ミクロン未満、好ましくは約1から約2ミクロン、最も好ましくは約1.4ミクロンである精密濾過(MF)膜に通される。この範囲を上回るMF膜は、一般に細菌を通過させ、この範囲を下回る膜は、脂肪および/またはタンパク質を排除する結果となる。好ましくは、MF膜は、約40から約180°F(約4.4から約82°C)(好ましくは、約120°Fから約150°F(約49から約66°C))および約20〜30psig(約138〜207kPa)で実施されるが、用途に応じて、他の条件を使用することができる。このサイズの膜は、MF未透過物中の望ましくない細菌および胞子を除去するのに十分であり、さらに、十分な量のタンパク質および脂肪を、膜を介してMF透過水に通過させる。一般に、精密濾過を使用するUF乳液体の処理(透析濾過を伴うまたは伴わない)によって、以下の表2の組成物を有するMF透過水/透過物(すなわち、実質的に無菌の濃縮乳)が提供される。精密濾過単位からのMF濃縮物/未透過物は、除去された細菌および/または細菌胞子を含有し、一般に、廃物流として扱われ、一般にこの廃物流は、全出発乳液体の約5パーセント未満である。
Figure 2008161181
まず限外濾過、次いで精密濾過を使用するこのようなプロセスは、元の濾過されていない脱脂乳中に含まれるタンパク質の約95から約97パーセントおよびカゼインの約95から約97パーセントを含む、精密濾過システムからの透過水(すなわち、無菌または実質的に無菌の濃縮乳)を提供する。さらに、MF透過水は、好ましくは、全細菌の4ログの減少を示し、その結果、無菌濃縮乳は、胞子形成細菌を5cfu/グラム未満、好ましくは2cfu/グラム未満、最も好ましくは1cfu/グラム未満有する。
好ましい一使用では、本明細書で形成される無菌濃縮乳は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる、例えば、特許文献8、特許文献9、および特許文献10(2006年3月31日出願)に記載のように、天然の微生物発生チーズの風味または発酵チーズ濃縮物(「CCC」)を製造するために使用される。長い保存期間が不要になることから、これらのCCCを使用して、短期間で所望の風味のプロファイルを有するチーズを調製することができる。これらの発酵チーズ濃縮物は、特定の風味のプロファイルまたは特徴を有する特定の風味成分を提供するように設計された、酵素、培地、添加剤、およびいくつかのプロセス条件を使用して、無菌濃縮物から調製される。しかし、無菌濃縮乳のこのような使用は、得られる乳濃縮物の使用の単なる一例であり、本明細書に記載の方法または得られた無菌濃縮乳をこのような使用に限定するものではないことが、当技術者には理解されよう。
特に好ましい一例では、ブレビバクテリウムリネンスを使用して無菌濃縮乳を発酵させて、強い硫黄臭を示す「硫黄質のチェダー」風味成分を形成する。この硫黄臭チェダー成分は、チーズのベースと共に使用して、長い保存プロセスなしでチーズにシャープなチェダー風味を提供することができる。上記の濾過法によって調製された無菌濃縮乳は、それが、安定剤、添加剤、または有意な熱処理を使用せずに、pH約5.5から約8.0(好ましくは約pH7.0)および温度約86から約95°F(約30から約35°C)の最適な条件でブレビバクテリウムリネンスを使用して無菌発酵を生じさせる、微生物学的に安定な中間体乳濃縮物を提供するがゆえに好ましい。これらの条件は細菌および他の胞子の増殖にとって好ましいため、無菌濃縮乳が特に有用である。というのは、無菌濃縮乳は、本発明の背景技術に記載される不要な熱処理または添加剤を使用しないこのような条件で、無菌発酵を進行させるからである。
いかなる理論にも拘泥するものではないが、このような最適な条件でのブレビバクテリウムリネンスの使用は、二硫化ジメチル(DMDS)および三硫化ジメチル(DMTS)に酸化する多量のメタンチオールを効果的に製造すると思われる。これらの揮発性の硫黄成分は、チェダーチーズの風味プロファイル、より具体的にはシャープなチェダーチーズの強い風味の重要な部分を含む。
以下の特に好ましい実施例は、本発明を例示するものであり、それを制限するものではない。本明細書の全てのパーセンテージは、別段の指示がない限り重量によるものである。
(実施例1)
脱脂乳(Elgin Dairy、イリノイ州)(タンパク質約3.2パーセント、ラクトース約2.5パーセント、および脂肪約0.1パーセント未満)を、限外濾過膜(NCSRT,Inc.、ノースカロライナ州)を使用して、10,000MWCOの透析濾過を用いて120°F(49°C)で濃縮して、タンパク質約14パーセント、ラクトース1.5パーセント、および脂肪2パーセントを有する約4.4×の乳濃縮物/未透過物を製造した。限外濾過は、25〜35psig(172〜207kPa)および115〜125°F(46〜52°C)で実施した。限外濾過後、乳濃縮物は、1グラム当たりの細菌胞子のコロニー形成単位約1.2×10(cfu/g)を有していた。
次いで、その4.4×乳濃縮物を、平均孔径約1.4ミクロンの精密濾過膜(Membralox Filter,Pall Corporation,NY)に、約120°(約49°C)Fおよび約20〜30psig(約138〜207kPa)で通過させた。乳濃縮物約80ポンド(約36kg)を、精密濾過膜を使用して濾過し、それによって透過水(無菌濃縮乳)約75ポンド(約34kg)および未透過物約5ポンド(約2.3kg)を得た。透過水は、タンパク質約14パーセント、ラクトース約1.5パーセント、および脂肪約2パーセントを有しており、約4.4×の乳濃縮物(すなわち、濃縮物中のタンパク質14パーセントを、出発乳中のタンパク質3.2パーセントで除する)を製造した。透過水は、出発乳液体中のタンパク質を約95パーセント有していた。
精密濾過単位からの透過水サンプルを培養し、汚染細菌、胞子形成細菌、および大腸菌群の合計数をスクリーニングした。細菌レベルを、透過水1グラムアリコートをプレーティングする、あるいは連続希釈技術によって透過水の11グラムアリコートサンプルを無菌食塩水で約10×に連続的に希釈するといった、標準の微生物学的目測技術を使用して決定した。各サンプルを、血液寒天上にプレーティングし、37°F(2.8°C)で24時間インキュベートした。次いで、インキュベートしたサンプルを、細菌増殖について、細菌増殖を視覚的に計数することによって読み取った。透過水は、精密濾過後に、精密濾過前と比較して全細菌数において約4ログの減少を示し、全胞子形成細菌は、約1cfu/g未満に減少した。
(実施例2)
脱脂乳を、実施例1で提供したように濃縮した。細菌汚染のレベルを、実施例1の手順を使用して、精密濾過前および後に測定した。結果を以下の表3に示す。結果は、精密濾過前の乳の濃縮によって、後の使用の前に有意な熱処理を必要としない濃縮乳が形成されることを示している。
Figure 2008161181
(比較例)
細菌汚染のレベルを、濃縮乳を形成するための従来の段階的濾過プロセスで測定した。この従来のプロセスは、まず乳を精密濾過し(1.4ミクロン細孔のMFフィルタ)、次いでその乳を限外濾過して(約10,000のMWCO)、約5×の濃縮物を形成した。各濾過ステップ後の細菌汚染のレベルを、実施例1の手順を使用して測定し、以下の表4に示した。
Figure 2008161181
濃縮前に細菌を除去する従来の順序を使用することによって、著しく汚染された5×の濃縮乳が得られた。したがって、発酵プロセスまたは後の他の加工における5×乳の使用前に、有意な熱処理を使用する滅菌(例えば、UHT、乾留等)が引き続き必要であった。この乳のUHT処理によって、その乳を発酵プロセスまたは他の使用に不適切にする、凝固あるいは他の望ましくない効果が生じた。
本方法の性質を説明するために本明細書に記載し例示してきた、詳細、材料、ならびに配合物および成分の組合せの様々な変更は、添付の特許請求の範囲に示した具体化された方法の原理および範囲内で、当業者によってなし得ることが理解されよう。さらに、図は、単一の段階、多段階、多重パス、または他の認められた濾過様システムであり得る一般的濾過単位を、一般的に例示するものである。
本発明のプロセスの一般的フローチャートである。

Claims (27)

  1. 有意な熱処理なしに実質的に無菌の濃縮乳液体を提供する方法であって、
    タンパク質を約3から約3.8パーセント含む出発乳液体を用意するステップ、
    前記出発乳液体を、限外濾過膜を使用して濃度約2×から約7×に濃縮して、タンパク質を約6から約26パーセント有する乳濃縮物を得るステップ、
    前記乳濃縮物を、精密濾過膜を使用して濾過して、タンパク質を約6から約26パーセント含む実質的に無菌の濃縮乳液体を得るステップ
    を含み、前記実質的に無菌の濃縮乳液体は、全細菌が少なくとも4ログ減少し、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位が約5未満であり、
    前記実質的に無菌の濃縮乳液体を有意な熱処理にかけないことを特徴とする方法。
  2. 前記実質的に無菌の濃縮乳液体は、前記実質的に無菌の濃縮乳液体の安定性を高めるための添加剤および安定剤を実質的に含まないことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記実質的に無菌の濃縮乳液体は、前記出発乳液体からのタンパク質を約95から約97パーセント含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記限外濾過膜は、約1,000から約1,000,000のMWCOを有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記精密濾過膜は、約1から約10ミクロンの孔径を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 前記出発乳液体は、脂肪を約0.2パーセント未満有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 前記実質的に無菌の濃縮乳液体は、タンパク質を約9パーセント超有することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記乳濃縮物がラクトースを約3パーセント未満有するように、前記出発乳液体を透析濾過するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  9. 実質的に無菌の濃縮乳液体は、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位が約1未満であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  10. 前記実質的に無菌の濃縮乳液体を、ブレビバクテリウムリネンスを使用し、pH約5.5から約8.0および約86から約95°F(約30から約35°C)で発酵させて、硫黄の香りを有する風味成分を形成するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  11. タンパク質を約9から約26パーセント、
    脂肪を約0から約26パーセント、
    水を約40から約85パーセント
    含む実質的に無菌の濃縮乳液体であって、前記実質的に無菌の濃縮乳液体を出発乳液体から調製し、前記実質的に無菌の濃縮乳液体は、出発乳液体に対して全細菌が少なくとも4ログ減少し、前記実質的に無菌の濃縮乳液体は、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位が約5未満であり、前記実質的に無菌の濃縮乳液体を、有意な熱処理への曝露なしに調製することを特徴とする、実質的に無菌の濃縮乳液体。
  12. 前記実質的に無菌の乳液体は、前記実質的に無菌の濃縮乳液体の安定性を高めるための添加剤または安定剤を含まないことを特徴とする、請求項11に記載の実質的に無菌の濃縮乳液体。
  13. 前記実質的に無菌の乳液体は、タンパク質を約9から約15パーセント含むことを特徴とする、請求項11に記載の実質的に無菌の濃縮乳液体。
  14. 前記実質的に無菌の乳液体は、タンパク質を約9から約15パーセント含むことを特徴とする、請求項12に記載の実質的に無菌の濃縮乳液体。
  15. 実質的に無菌の濃縮乳液体は、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位を約1未満含有することを特徴とする、請求項13に記載の実質的に無菌の濃縮乳液体。
  16. 実質的に無菌の濃縮乳液体は、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位を約1未満含有することを特徴とする、請求項14に記載の実質的に無菌の濃縮乳液体。
  17. タンパク質を約3から約3.8パーセント含む出発乳を用意するステップ、
    前記出発乳を、限外濾過膜を使用して濃度約2×から約7×に濃縮して、タンパク質を約6から約26パーセント有する乳濃縮物を得るステップ、
    前記乳濃縮物を、精密濾過膜を使用して濾過して、タンパク質を約6から約26パーセント含む実質的に無菌の濃縮乳を得るステップ
    を含み、前記実質的に無菌の濃縮乳は、全細菌が少なくとも約4ログ減少し、1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位が約5未満であり、前記実質的に無菌の濃縮乳を、有意な熱処理にかけない方法から製造されることを特徴とする、実質的に無菌の濃縮乳。
  18. 前記実質的に無菌の濃縮乳は、前記実質的に無菌の濃縮乳の安定性を高めるための添加剤および安定剤を実質的に含まないことを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  19. 前記実質的に無菌の濃縮乳は、出発乳からのタンパク質を約95から約97パーセント含むことを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  20. 前記限外濾過膜は、約1,000から約1,000,000のMWCOを有することを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  21. 前記精密濾過膜は、約1から約10ミクロンの孔径を有することを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  22. 前記出発乳は、脂肪を約0.2パーセント未満有することを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  23. 前記実質的に無菌の濃縮乳は、タンパク質を約9パーセント超有することを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  24. 前記出発乳の濃縮を、約40から約125°F(約4.4から約52°C)で行うことを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  25. 前記乳濃縮物の濾過を、約40から約180°F(約4.4から約82°C)で行うことを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  26. 前記乳濃縮物が、ラクトースを約3パーセント未満有するように、前記出発乳を透析濾過するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
  27. 1グラム当たりの胞子形成細菌のコロニー形成単位が約1であることを特徴とする、請求項17に記載の実質的に無菌の濃縮乳。
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