JP2005151447A - Ofdm受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伝送路特性を外挿により推定し、OFDM受信装置の受信性能を向上させる。
【解決手段】 OFDM信号を受信するOFDM受信装置であって、パイロットキャリアのそれぞれに対する伝送路特性を求めて出力する伝送路特性算出部と、適応フィルタとを備える。適応フィルタは、同一のシンボルにおける、第1のパイロットキャリアに対する第1の伝送路特性、及び少なくとも1つの第2のパイロットキャリアに対する第2の伝送路特性を入力とし、所定の演算を前記第2の伝送路特性に対して行って、その結果が前記第1の伝送路特性に近づくように、この演算において用いられる係数を更新することを繰り返し、かつ、前記係数の最終的な値が求められると、前記シンボルにおける前記第2のパイロットキャリアと同数の選択されたパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性を、前記第2の伝送路特性として用いて前記所定の演算を行い、その結果を出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing:直交周波数分割多重)信号の受信装置に関し、特に、伝送路特性を推定して受信性能を向上させるOFDM受信装置に関する。
近年、音声信号及び映像信号を伝送するためのデジタル変調方式の開発が盛んである。特に地上デジタル放送においては、マルチパス妨害に強いOFDM変調方式が注目されている。
OFDM信号の同期検波は、次のような処理を行うことによって実現されている。すなわち、パイロット信号を伝送するパイロットキャリアを所定の周波数間隔毎に有するOFDM信号を受信し、この時間領域の信号にフーリエ変換を行って周波数領域の信号に変換し、パイロット信号を抽出し、抽出されたパイロット信号から伝送路特性を求める。更に周波数フィルタを用いてこの伝送路特性に基づいて周波数軸方向の補間を行って、OFDM信号の帯域全体にわたってデータキャリアに対する伝送路特性を求め、補間後の伝送路特性を用いて各データキャリアに歪み補償を行う。
ところが、OFDM信号の帯域外においては伝送路特性が求められていないので、OFDM信号の帯域の両端付近において補間処理を行う際には、周波数フィルタには、その中心周波数の近辺の周波数に対する伝送路特性を与えることができない。このため、補間処理によって求められた伝送路特性の誤差が顕著になり、受信特性が大きく劣化することが知られている。
そこで、例えば特許文献1には、OFDM信号の帯域の末端のパイロットキャリアからパイロットキャリアの周波数間隔だけ離れた周波数においても、伝送路特性が末端のパイロットキャリアの周波数と等しいと仮定して、補間処理により生じる伝送路特性の誤差を抑えるようにした技術が開示されている。また、特許文献2には、更にFFT(fast Fourier transform)のウインドウの時間ずれに伴う周波数領域の位相回転を考慮することにより、補間処理により生じる誤差を抑える技術が開示されている。
特開平11−205274号公報 特開2002−9726号公報
しかし、このような処理を行うと、マルチパス等により振幅変動や位相変動が周波数に応じて生じる場合には、補間処理によって求められた伝送路特性の誤差が顕著になり、受信特性が大きく劣化するという問題があった。
本発明は、パイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいて、そのパイロットキャリアの周波数以外の周波数における伝送路特性を外挿により推定し、OFDM受信装置の受信性能を向上させることを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1の発明が講じた手段は、所定のパイロット信号を伝送するパイロットキャリアが所定の周波数間隔毎に配置されたOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)信号を受信するOFDM受信装置であって、前記パイロットキャリアのそれぞれに対する伝送路特性を求めて出力する伝送路特性算出部と、同一のシンボルにおける、第1のパイロットキャリアに対する第1の伝送路特性、及び少なくとも1つの第2のパイロットキャリアに対する第2の伝送路特性を入力とし、所定の演算を前記第2の伝送路特性に対して行って、その結果が前記第1の伝送路特性に近づくように、この演算において用いられる係数を更新することを繰り返し、かつ、前記係数の最終的な値が求められると、前記シンボルにおける前記第2のパイロットキャリアと同数の選択されたパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性を、前記第2の伝送路特性として用いて前記所定の演算を行い、求められた結果を前記選択されたパイロットキャリア周波数から前記第1のパイロットキャリアと前記第2のパイロットキャリアとの間の周波数の差の最小値だけ離れた周波数における推定伝送路特性として出力する適応フィルタとを備えるものである。
請求項1の発明によると、伝送路特性の推定を行うための演算における係数をシンボル毎に求めて、伝送路特性の推定を正しく行うことができる。特に、OFDM信号の帯域外における伝送路特性を推定することができるので、伝送路特性を周波数軸方向に補間することによって生じる誤差を抑えることができる。したがって、OFDM受信装置の受信性能を向上させることができる。
請求項2の発明では、請求項1に記載のOFDM受信装置において、前記適応フィルタは、隣接する2以上のパイロットキャリアを前記第2のパイロットキャリアとして用い、前記隣接する2以上のパイロットキャリアと同数の前記選択されたパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性を用いて前記推定伝送路特性を求めるものである。
請求項2の発明によると、2以上のパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性に基づいて伝送路特性の推定を行うので、より正しい推定を行うことができる。
請求項3の発明では、請求項2に記載のOFDM受信装置において、前記適応フィルタは、前記第1のパイロットキャリアに隣接するパイロットキャリアを前記第2のパイロットキャリアとして用い、前記選択されたパイロットキャリア周波数に隣接するパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性を前記推定伝送路特性として求めるものである。
請求項3の発明によると、選択されたパイロットキャリア周波数に隣接するパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性を精度よく推定することができる。
請求項4の発明では、請求項3に記載のOFDM受信装置において、前記適応フィルタは、前記推定伝送路特性と、前記推定伝送路特性を求める際に前記第2の伝送路特性として用いられた伝送路特性の一部とを、新たな前記第2の伝送路特性として用い、新たな推定伝送路特性を求めることを繰り返すものである。
請求項4の発明によると、求められた推定伝送路特性を用いて更に伝送路特性を推定することを順次繰り返すので、広範囲の伝送路特性を小規模の回路によって求めることができる。
請求項5の発明では、請求項1に記載のOFDM受信装置において、前記選択されたパイロットキャリア周波数には、最も周波数が高いパイロットキャリアの周波数、又は最も周波数が低いパイロットキャリアの周波数が含まれており、前記推定伝送路特性は、前記OFDM信号の帯域外の周波数に対応することを特徴とする。
請求項5の発明によると、OFDM信号の帯域外の周波数に対する伝送路特性を精度よく推定することができる。このため、OFDM信号の帯域の両端付近における補間処理による誤差を抑えることができる。
請求項6の発明は、請求項1に記載のOFDM受信装置において、前記伝送路特性算出部で求められた伝送路特性、及び前記推定伝送路特性に基づいて、前記OFDM信号においてパイロットキャリア間の周波数に配置されたデータキャリアに対する伝送路特性を補間により求める周波数軸補間部と、前記周波数軸補間部で求められた伝送路特性を用いて、これに対応するデータキャリアの波形歪みを補償する歪み補償部とを更に備えるものである。
請求項6の発明によると、データキャリアに対する復調を正しく行うことができるので、誤りの少ない復調出力を得ることができる。
請求項7の発明では、請求項1に記載のOFDM受信装置において、前記適応フィルタは、前記所定の演算を前記第2の伝送路特性に対して行う複素フィルタと、前記第1の伝送路特性に対する前記所定の演算の結果の誤差を検出して出力する誤差検出器と、前記誤差を小さくするように前記係数を更新して、前記複素フィルタに出力する係数更新器と、前記係数の最終的な値が求められたと判断すると、求められた最新の前記係数を出力し続けるように、前記係数更新器を制御する制御部とを備えるものである。
請求項7の発明によると、複素フィルタにおいて用いられる係数を求め、その後、求められた係数を用いて伝送路特性の推定を行うことができる。
請求項8の発明では、請求項7に記載のOFDM受信装置において、前記係数更新器は、前記誤差の2乗に基づく評価関数の値が小さくなるように、前記係数を更新するものである。
請求項9の発明では、請求項8に記載のOFDM受信装置において、前記係数更新器は、LMS(least mean-square)アルゴリズムによって前記係数を更新するものである。
請求項10の発明では、請求項8に記載のOFDM受信装置において、前記係数更新器は、RLS(recursive least-square)アルゴリズムによって前記係数を更新するものである。
このように、本発明によると、適応フィルタを用いることによって、周波数に応じて生じる振幅変動や位相変動を考慮した、周波数軸方向の外挿による伝送路特性の推定を行うので、マルチパス等が存在する伝送路環境においても、伝送路特性を正しく推定することができる。特に、OFDM信号の帯域外の伝送路特性を正しく推定することができ、周波数軸方向の補間処理が正確に行えるようになるので、OFDM受信装置の受信性能を大きく向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図1のOFDM受信装置は、受信部2と、FFT部3と、伝送路特性算出部4と、時間軸補間部5と、適応フィルタ6と、周波数軸補間部7と、歪み補償部8と、復調部9とを備えている。
図2は、OFDM信号のフォーマットの例を示す説明図である。図2には、OFDM信号が含む複数のキャリアのそれぞれについて、伝送される信号がシンボル毎に示されている。図2においては、3本のキャリア毎に1本のキャリアが所定の分散パイロット信号(SP信号)を伝送している。この他に、所定の連続パイロット信号(CP信号)を伝送するキャリアが存在している。以下では、SP信号を伝送するキャリアをパイロットキャリアと称する。更に、パイロットキャリア間の周波数には、データキャリアが配置されている。データキャリアは全てのシンボルにおいて、パイロットキャリアはパイロット信号を伝送しないシンボルにおいて、データ信号を伝送する。
図1において、受信部2には、アンテナ1によって受信された高周波信号が入力されている。受信部2は、受け取った信号に周波数変換、同期処理、A/D変換、FFTウインドウ処理等を行い、ベースバンドOFDM信号を求めてFFT部3に出力する。FFT部3は、入力された時間領域のOFDM信号に対して高速フーリエ変換を行って周波数領域のOFDM信号に変換し、伝送路特性算出部4及び歪み補償部8に出力する。
伝送路特性算出部4は、周波数領域のOFDM信号からSP信号を抽出し、予め保持しているSP信号の位相振幅情報を用いて、各SP信号を伝送するパイロットキャリアに対する伝送路特性を求め、時間軸補間部5に出力する。すなわち、伝送路特性算出部4は、受信されたSP信号を既知のSP信号で除算して、そのSP信号を伝送するパイロットキャリアに対する伝送路特性を求める。時間軸補間部5は、求められた伝送路特性に時間軸方向の補間を行い、各パイロットキャリアについて、SP信号が挿入されていないシンボルにおける伝送路特性を求め、伝送路特性算出部4の出力とともに適応フィルタ6に出力する。
適応フィルタ6は、伝送路特性算出部4及び時間軸補間部5で求められた伝送路特性から、後述するように各シンボルにおける外挿のためのフィルタ係数を適応的に算出する。更に、各シンボルについて、フィルタ係数と、パイロットキャリアのうちの少なくとも1つに対する伝送路特性とに基づいて、このパイロットキャリアよりも高い周波数に対する伝送路特性を外挿により推定し、時間軸補間部5の出力とともに周波数軸補間部7に出力する。
周波数軸補間部7は、伝送路特性算出部4、時間軸補間部5及び適応フィルタ6で求められた伝送路特性を用いて周波数軸方向に補間を行って、データキャリアに対する伝送路特性を求め、得られた結果を入力された伝送路特性とともに歪み補償部8に出力する。歪み補償部8は、周波数軸補間部7が出力する伝送路特性を用いて、周波数領域のOFDM信号に含まれるデータキャリアの波形歪みを補償(等化)し、得られた信号を復調部9へ出力する。復調部9は、復調を行い、得られたデータ系列を復調出力として出力する。
図3は、図1の適応フィルタ6の構成の例を示すブロック図である。図3のように、適応フィルタ6は、伝送路特性推定フィルタ61,62と、信号付加部63とを備えている。図4は、図3の適応フィルタ6に入力される伝送路特性の値、及びこの適応フィルタ6で推定された伝送路特性の値を模式的に示す説明図である。伝送路特性の値は複素数(ベクトル)であるが、ここでは簡単のため、実数部分のみを示している。図4において、斜線が付された丸はパイロットキャリアに対する伝送路特性の値を示し、白丸はデータキャリアの周波数を示している。
いま、OFDM信号の総パイロットキャリア数をN本とし(Nは整数)、これらのパイロットキャリアに周波数の低いものから順にインデックス(0,1,…,N−1)を与えることとする。また、パイロットキャリアの間隔はfp、周波数が最も高いパイロットキャリア(インデックスN−1)の周波数はfN-1であるとし、実在するパイロットキャリアの周波数のみではなく、OFDM信号の帯域外の周波数fN-1+nfpをもパイロットキャリア周波数(インデックスN−1+n)と称する(nは1以上の整数)。
以下では、ある時点のOFDMシンボルにおいて、適応フィルタ6が、周波数fN-1+fp及びfN-1+2fpにおける伝送路特性を推定する場合について説明する。このOFDMシンボルにおけるインデックスLのパイロットキャリアに対する伝送路特性をHLと表記する(本実施形態において、Lは4≦L≦Nを満たす整数)。
伝送路特性推定フィルタ61は、時間軸補間部5が出力する伝送路特性Hを入力としている。伝送路特性推定フィルタ61は、そのうち、隣接する2つのパイロットキャリア(インデックスL−3及びL−2のパイロットキャリア)に対する伝送路特性HL-3及びHL-2から、高域側に隣接するインデックスL−1のパイロットキャリアに対する推定伝送路特性P1L-1を、
P1L-1=HL-3×C10+HL-2×C11 …(1)
によって求める。
ここで、伝送路特性推定フィルタ61は、推定伝送路特性P1L-1がインデックスL−1のパイロットキャリアに対する伝送路特性HL-1にできるだけ近い値となるように、フィルタ係数C10,C11を求める。より具体的には、伝送路特性推定フィルタ61は、推定伝送路特性P1L-1が伝送路特性HL-1に近づくように(例えば、伝送路特性HL-1に対する推定伝送路特性P1L-1の誤差の2乗に基づいた評価関数を小さくするように)、式(1)におけるフィルタ係数C10,C11を更新することを繰り返す。図4の場合は、L=Nであって、インデックスN−3及びN−2のパイロットキャリアの伝送路特性に基づいて、フィルタ係数C10,C11を算出する。
次に、伝送路特性推定フィルタ61は、フィルタ係数C10,C11の最終的な値が求められたと判断すると(例えば、フィルタ係数の更新が所定の回数行われると)、インデックスN−2及びN−1のパイロットキャリアの伝送路特性を選択し、これらに基づいて推定伝送路特性P1Nを求める。すなわち、伝送路特性推定フィルタ61は、選択された2つのパイロットキャリアに対する伝送路特性HN-2及びHN-1から、これらのキャリアよりも高域側にあるインデックスNのパイロットキャリア周波数における推定伝送路特性P1Nを、算出されたフィルタ係数を用いて、
P1N=HN-2×C10+HN-1×C11 …(2)
によって推定し、信号付加部63に出力する。
このように、伝送路特性推定フィルタ61は、選択されたインデックスN−1のパイロットキャリアからインデックスL−1及びL−2のパイロットキャリアの間の周波数の差fpだけ離れた周波数fN-1+fpにおける推定伝送路特性P1Nを、外挿により求めることができる。
伝送路特性推定フィルタ62は、時間軸補間部5が出力する伝送路特性Hを入力としている。伝送路特性推定フィルタ62は、そのうち、隣接する2つのパイロットキャリア(インデックスL−4及びL−3のパイロットキャリア)に対する伝送路特性HL-4及びHL-3から、高域側に隣接するインデックスL−2のパイロットキャリアに更に隣接するインデックスL−1のパイロットキャリアに対する推定伝送路特性P2L-1を、
P2L-1=HL-4×C20+HL-3×C21 …(3)
によって求める。
ここで、伝送路特性推定フィルタ62は、推定伝送路特性P2L-1が伝送路特性HL-1にできるだけ近い値となるように、フィルタ係数C20,C21を求める。より具体的には、伝送路特性推定フィルタ62は、推定伝送路特性P2L-1が伝送路特性HL-1に近づくように(例えば、伝送路特性HL-1に対する推定伝送路特性P2L-1の誤差の2乗に基づいた評価関数を小さくするように)、式(3)におけるフィルタ係数C20,C21を更新することを繰り返す。図4の場合は、L=Nであって、インデックスN−4及びN−3のパイロットキャリアの伝送路特性に基づいて、フィルタ係数C20,C21を算出する。
次に、伝送路特性推定フィルタ62は、フィルタ係数C20,C21の最終的な値が求められたと判断すると、インデックスN−2及びN−1のパイロットキャリアの伝送路特性を選択し、これらに基づいて推定伝送路特性P2N+1を求める。すなわち、伝送路特性推定フィルタ62は、選択された2つのパイロットキャリアに対する伝送路特性HN-2及びHN-1から、これらのキャリアよりも高域側にあるインデックスN+1のパイロットキャリア周波数における推定伝送路特性P2N+1を、算出されたフィルタ係数を用いて、
P2N+1=HN-2×C20+HN-1×C21 …(4)
によって推定し、信号付加部63に出力する。
信号付加部63は、伝送路特性推定フィルタ61,62で求められた推定伝送路特性P1N,P2N+1を伝送路特性Hに付加して、周波数軸補間部7に出力する。
式(1),(3)においては、L=Nではなくてもよく、OFDM信号の帯域内の他のパイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいて、フィルタ係数を求めるようにしてもよい。
このように、適応フィルタにおいて外挿のためのフィルタ係数を算出し、これらの係数を用い、隣接する2つのパイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいて、周波数が高い側に隣接するパイロットキャリア周波数、及びこのパイロットキャリアに更に隣接するパイロットキャリア周波数における伝送路特性を推定することができる。
マルチパス等が存在する伝送路環境下においても、周波数に応じた振幅変動及び位相変動を考慮してOFDM信号の帯域外の伝送路特性を推定することができるので、特に、周波数軸方向にフィルタ処理を行うことによってOFDM信号の帯域端で生じる歪みを抑圧することができる。したがって、OFDM受信装置の受信性能を向上させることができる。
なお、適応フィルタが、演算に用いられるパイロットキャリア群から周波数fp,2fp,…,nfp離れたパイロットキャリアに対する伝送路特性をそれぞれ推定するn個の伝送路特性推定フィルタを備えるようにしてもよい。すると、パイロットキャリア群から周波数nfp離れた周波数までの伝送路特性を推定することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様にして求められたフィルタ係数を用いて、OFDM信号の帯域外の伝送路特性を広範囲にわたって推定するOFDM受信装置について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係るOFDM受信装置における適応フィルタ16の構成の例を示すブロック図である。本実施形態では、図1のOFDM受信装置において、適応フィルタ6に代えて適応フィルタ16を用いた場合について説明する。適応フィルタ16は、セレクタ161と、複素フィルタ162と、誤差検出器163と、係数更新器164と、制御部165とを備えている。セレクタ161は、遅延器171,172,173と、複素乗算器176,177と、複素加算器178とを備えている。適応フィルタ16以外の構成要素は、図1のOFDM受信装置と同様であるので、その説明を省略する。
図6は、図5の誤差検出器163及び係数更新器164の構成の例を示すブロック図である。図7は、図5の適応フィルタ16に入力される伝送路特性の値、及びこの適応フィルタ16で推定された伝送路特性の値を模式的に示す説明図である。伝送路特性の値は複素数であるが、ここでは簡単のため、実数部分のみを示している。
まず、フィルタ係数を求めるため、セレクタ161は、制御部165が出力する選択信号SELに従い、伝送路特性Hを選択して複素フィルタ162に出力する。遅延器171,172,173は、例えばレジスタであって、インデックスL−1,L−2,L−3のパイロットキャリアに対する伝送路特性HL-1,HL-2,HL-3をそれぞれ記憶する(本実施形態において、Lは3≦L≦Nを満たす整数)。
複素フィルタ162は、係数更新器164から入力されたフィルタ係数C0,C1を用いて伝送路特性HL-2,HL-3に対するフィルタリング動作を行う。すなわち、複素フィルタ162は、複素乗算器176,177及び複素加算器178によって、式(1)と同様に、
L-1=HL-3×C0+HL-2×C1 …(5)
の演算を行い、得られた推定伝送路特性PL-1を伝送路特性HL-1とともに誤差検出器163に出力する。
図6において、誤差検出器163は、誤差E(M)、すなわち、
E(M)=PL-1(M)−HL-1 …(6)
を求め、係数更新器164に出力する。ここでMは係数更新回数を表す。P(M)はM回係数更新時のフィルタ出力である。
係数更新器164は、誤差Eと、遅延器172,173にそれぞれ記憶された伝送路特性HL-2,HL-3とに基づいて、LMS(least mean-square)アルゴリズムを用いてフィルタ係数を求める。LMSアルゴリズムは、式(6)の2乗平均値を評価関数として用い、その値ができるだけ小さくなるように動作するアルゴリズムである。ここで評価関数JL(M)は、
L(M)=A[|E(M)|2] …(L1)
である。A[ ]は平均を求める演算を示す。
また、HL-1を推定するフィルタ係数更新式は、
C(M+1)=C(M)−μE(M)H* …(L2)
である。ここで、C,Hは行列を、*は複素共役を表す。例えば、2タップの複素フィルタ162の場合、CT=[C0,C1]、H*T=[H* L-2,H* L-3]となる(Tは転置を表す)。また、μは、係数更新量を司るステップパラメータである。
係数更新器164は式(L2)の演算を行い、新たなフィルタ係数C(M+1)を複素フィルタ162に出力する。複素フィルタ162は、このフィルタ係数を用いて新たな推定伝送路特性PL-1を求める。誤差検出器163は、新たな推定伝送路特性PL-1を用いて式(6)の演算を行う。
このようにフィルタ係数を更新する演算を、例えば所定の回数繰り返すと、フィルタ係数の算出が終了する。その結果、評価関数JL(M)を最小値に近づけることができる。制御部165は、フィルタ係数を更新する演算の回数を数え、フィルタ係数の算出が終了したと判断すると、フィルタ係数の出力をホールドさせるホールド信号HD2を係数更新器164に出力する。係数更新器164は、ホールド信号HD2に従って、求められた最新のフィルタ係数をホールドして出力する。
以上のようにして、2つのパイロットキャリアに対する伝送路特性を用いて他の周波数における伝送路特性を求めるためのフィルタ係数が求められると、制御部165は、ホールド信号HD1によって遅延器171〜173をイネーブル動作させる。遅延器172,173にそれぞれ伝送路特性HN-1,HN-2が入力され、記憶されると、制御部165は、その後はセレクタ161が複素フィルタ162の出力を選択するように、選択信号SELを出力する。このとき、複素フィルタ162は、推定伝送路特性PNを、
N=HN-2×C0+HN-1×C1
によって求めてセレクタ161に出力する。セレクタ161は、推定伝送路特性PNを周波数軸補間部7及び遅延器171に出力し、遅延器171は、得られた推定伝送路特性PNを記憶する。
次に、遅延器172,173にそれぞれ推定伝送路特性PN及び伝送路特性HN-1が入力され、記憶される。複素フィルタ162は、推定伝送路特性PN+1を、
N+1=HN-1×C0+PN×C1
によって求め、セレクタ161を介して周波数軸補間部7及び遅延器171に出力する。遅延器171は、得られた推定伝送路特性PN+1を記憶する。
次に、遅延器172,173にそれぞれ推定伝送路特性PN+1,PNが入力され、記憶される。複素フィルタ162は、推定伝送路特性PN+2を、
N+2=PN×C0+PN+1×C1
によって求め、セレクタ161を介して周波数軸補間部7及び遅延器171に出力する。以後、同様の動作を繰り返すと、OFDM信号の帯域からより離れた周波数における伝送路特性が順次求められる。
このように、本実施形態に係るOFDM受信装置は、推定された伝送路特性を用いて他の周波数における伝送路特性を順次求めることを繰り返す。推定された伝送路特性を再帰的に用いるので、小規模の回路によってOFDM信号の帯域外において広範囲に伝送路特性を推定することができる。
(第2の実施形態の変形例)
本変形例では、RLS(recursive least-square)アルゴリズムを用いてフィルタ係数を求めるOFDM受信装置について説明する。
図8は、第2の実施形態の変形例に係る係数更新器264の構成の例を示すブロック図である。本変形例では、図5の適応フィルタにおいて、図6の係数更新器164に代えて、係数更新器264を用いる。係数更新器264は、2タップの複素フィルタ162のために2つのフィルタ係数を求める場合の一例である。太い線はベクトル信号を、細い線はスカラー信号を表す。係数更新器264は、自己相関逆行列発生部267と、ゲインベクトル発生部268と、RLS係数更新部269とを備えている。
係数更新器264は、誤差Eと、遅延器172,173にそれぞれ記憶された伝送路特性HL-2,HL-3とに基づいて、RLSアルゴリズムを用いてフィルタ係数を求める。RLSアルゴリズムは、指数重み付き誤差の2乗和を評価関数として用い、その値ができるだけ小さくなるようにするように動作するアルゴリズムである。ここで評価関数JR(M)は、
R(M)=Σi=1 MλM-i|E(i)|2 …(R1)
である。ここで、λ(0<λ<1)は忘却係数である。
また、HL-1を推定するフィルタ係数更新式は、
C(M+1)=C(M)+k(M+1)E*(M+1) …(R2)
である。ここで、k(M)はカルマンゲインベクトルであり、
k(M+1)=(R-1(M)H)/(λ+H*T-1(M)H) …(R3)
で表される。R-1は、Hの自己相関行列Rの逆行列であり、
-1(M+1)=(R-1(M)−k(M+1)H*T-1(M))/λ …(R4)
で表される。
自己相関逆行列発生部267は、式(R4)の演算を行い、行列R-1を求めてゲインベクトル発生部268に出力する。ゲインベクトル発生部268は、式(R3)の演算を行い、カルマンゲインベクトルkを求めて自己相関逆行列発生部267及びRLS係数更新部269に出力する。RLS係数更新部269は、式(R2)の演算を行い、新たなフィルタ係数C(M+1)を求めて複素フィルタ162に出力する。複素フィルタ162は、このフィルタ係数を用いて新たな推定伝送路特性PL-1を求める。誤差検出器163は、新たな推定伝送路特性PL-1を用いて式(6)の演算を行う。
このようにフィルタ係数を更新する演算を、例えば所定の回数繰り返すと、フィルタ係数の算出が終了する。その結果、評価関数JR(M)を最小値に近づけることができる。一般に、RLSアルゴリズムはLMSアルゴリズムに比べて係数の収束速度が速いので、図8の係数更新器264によると、フィルタ係数を高速に算出することができる。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係るOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図9のOFDM受信装置は、図1のOFDM受信装置において適応フィルタ6に代えて適応フィルタ36を備え、伝送路状態検出部11を更に備えたものである。その他の構成要素は、図1のOFDM受信装置と同様であるので、その説明を省略する。
伝送路状態検出部11は、伝送路特性算出部4が出力する伝送路特性から、各パイロットキャリアについて、キャリア妨害の状態やC/N(搬送波電力対雑音電力比)を検出し、適応フィルタ36に通知する。
いずれのパイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいても、求められるフィルタ係数はあまり変わらない。そこで、適応フィルタ36は、周波数が最も高いパイロットキャリアやその近辺のパイロットキャリアに限らず、妨害を受けておらず、かつ、C/Nが良好なパイロットキャリアの伝送路特性から、フィルタ係数を算出する。また、適応フィルタ36は、妨害を受けたり、C/Nが悪いパイロットキャリアに対しては、求められたフィルタ係数を用いてそのキャリアに対する伝送路特性を推定し、そのキャリアから求められた伝送路特性に代えて、推定された伝送路特性を出力する。
図9のOFDM受信装置によると、状態のよいパイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいてフィルタ係数を求め、かつ、OFDM信号の帯域外の伝送路特性だけではなく、帯域内の伝送路特性をも推定するようにするので、求められる伝送路特性に対する妨害や雑音の影響を抑えることができ、OFDM受信装置の受信性能を向上させることができる。
第1及び第2の実施形態においては、フィルタ係数を求める際には、隣接する2つのパイロットキャリアに対する伝送路特性を変更することなく用い続けていたが、これらの伝送路特性を順次変更するようにしてもよい。適応フィルタ36がこのような動作をする場合について説明する。
図10は、フィルタ係数を求める際に用いる伝送路特性を順次変更する場合において、用いられる伝送路特性を周波数の順に示す説明図である。例えば、図6の係数更新器164を用いる場合には、適応フィルタ36は次のように動作する。
遅延器171〜173は、伝送路特性HN-6,HN-7,HN-8をそれぞれ記憶する。複素フィルタ162は、複素乗算器176,177及び複素加算器178によって、式(5)と同様に、
N-6=HN-8×C0+HN-7×C1
の演算を行い、得られた推定伝送路特性PN-6を伝送路特性HN-6とともに誤差検出器163に出力する。誤差検出器163は、誤差E(M)、すなわち、
E(M)=PN-6(M)−HN-6
を求め、係数更新器164に出力する。
係数更新器164は、式(L2)の演算を行い、新たなフィルタ係数C(M+1)を複素フィルタ162に出力する。
ここで、制御部の制御によって、遅延器171〜173は、伝送路特性HN-5,HN-6,HN-7をそれぞれ記憶する。
複素フィルタ162は、新たなフィルタ係数を用いて、式(1)と同様の演算を行い、得られた推定伝送路特性PN-5を伝送路特性HN-5とともに誤差検出器163に出力する。以下、同様の動作を繰り返す。
伝送路状態検出部11は、インデックスN−4のパイロットキャリアのC/Nが低すぎることを検出したとすると、そのことを適応フィルタ36に通知する。適応フィルタ36は、このキャリアの伝送路特性HN-4をフィルタ係数を求めるためには用いないようにし、伝送路特性HN-4の代わりに推定伝送路特性PN-4を周波数軸補間部7に出力する。すなわち、適応フィルタ36は、推定伝送路特性PN-4が求められると、これを出力し、次に伝送路特性HN-3,HN-2を用いて、その次には伝送路特性HN-2,HN-1を用いて、フィルタ係数の更新を行う。周波数が最も高いパイロットキャリアの伝送路特性HN-1に対する誤差を用いてフィルタ係数の更新を行うと、適応フィルタ36は、フィルタ係数の更新を終了する。
このような適応フィルタ36によると、フィルタ係数の更新回数の計数等を行うことなく、自動的にフィルタ係数の更新を終了することができる。
なお、以上の実施形態においては、パイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいて、これよりも周波数が高い側の周波数における伝送路特性を推定する場合について説明したが、周波数が低い側の周波数における伝送路特性を推定することも同様に可能である。
また、適応フィルタが、隣接する2つのパイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいて推定伝送路特性を求める場合について説明したが、1つ又は隣接する3以上のパイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいて伝送路特性を推定するようにしてもよい。この場合、式(1)〜(5)等において、項の数を、推定に用いられるパイロットキャリアの数と等しくすればよい。
また、時間軸方向の補間は行わなくてもよい。この場合、現在のシンボルにおいてパイロット信号が挿入されているパイロットキャリアに対する伝送路特性に基づいて、すなわち、図2の場合は、4パイロットキャリア毎に求められた伝送路特性に基づいて、適応フィルタにおける処理を行うようにすればよい。
以上説明したように、本発明に係るOFDM受信装置は、伝送路特性を正しく推定することができ、周波数軸方向の補間処理が正確に行えるようになるので、伝送路特性を推定して受信性能を向上させるOFDM受信装置等として有用である。
本発明の第1の実施形態に係るOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。 OFDM信号のフォーマットの例を示す説明図である。 図1の適応フィルタの構成の例を示すブロック図である。 図3の適応フィルタに入力される伝送路特性の値、及びこの適応フィルタで推定された伝送路特性の値を模式的に示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るOFDM受信装置における適応フィルタの構成の例を示すブロック図である。 図5の誤差検出器及び係数更新器の構成の例を示すブロック図である。 図5の適応フィルタに入力される伝送路特性の値、及びこの適応フィルタで推定された伝送路特性の値を模式的に示す説明図である。 第2の実施形態の変形例に係る係数更新器の構成の例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。 フィルタ係数を求める際に用いる伝送路特性を順次変更する場合において、用いられる伝送路特性を周波数の順に示す説明図である。
符号の説明
2 受信部
3 FFT部
4 伝送路特性算出部
5 時間軸補間部
6,16,36 適応フィルタ
7 周波数軸補間部
8 歪み補償部
9 復調部
11 伝送路状態検出部
162 複素フィルタ
163 誤差検出器
164,264 係数更新器
165 制御部

Claims (10)

  1. 所定のパイロット信号を伝送するパイロットキャリアが所定の周波数間隔毎に配置されたOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)信号を受信するOFDM受信装置であって、
    前記パイロットキャリアのそれぞれに対する伝送路特性を求めて出力する伝送路特性算出部と、
    同一のシンボルにおける、第1のパイロットキャリアに対する第1の伝送路特性、及び少なくとも1つの第2のパイロットキャリアに対する第2の伝送路特性を入力とし、所定の演算を前記第2の伝送路特性に対して行って、その結果が前記第1の伝送路特性に近づくように、この演算において用いられる係数を更新することを繰り返し、かつ、前記係数の最終的な値が求められると、前記シンボルにおける前記第2のパイロットキャリアと同数の選択されたパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性を、前記第2の伝送路特性として用いて前記所定の演算を行い、求められた結果を前記選択されたパイロットキャリア周波数から前記第1のパイロットキャリアと前記第2のパイロットキャリアとの間の周波数の差の最小値だけ離れた周波数における推定伝送路特性として出力する適応フィルタとを備える
    OFDM受信装置。
  2. 請求項1に記載のOFDM受信装置において、
    前記適応フィルタは、
    隣接する2以上のパイロットキャリアを前記第2のパイロットキャリアとして用い、前記隣接する2以上のパイロットキャリアと同数の前記選択されたパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性を用いて前記推定伝送路特性を求めるものである
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  3. 請求項2に記載のOFDM受信装置において、
    前記適応フィルタは、
    前記第1のパイロットキャリアに隣接するパイロットキャリアを前記第2のパイロットキャリアとして用い、前記選択されたパイロットキャリア周波数に隣接するパイロットキャリア周波数に対する伝送路特性を前記推定伝送路特性として求めるものである
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  4. 請求項3に記載のOFDM受信装置において、
    前記適応フィルタは、
    前記推定伝送路特性と、前記推定伝送路特性を求める際に前記第2の伝送路特性として用いられた伝送路特性の一部とを、新たな前記第2の伝送路特性として用い、新たな推定伝送路特性を求めることを繰り返すものである
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  5. 請求項1に記載のOFDM受信装置において、
    前記選択されたパイロットキャリア周波数には、最も周波数が高いパイロットキャリアの周波数、又は最も周波数が低いパイロットキャリアの周波数が含まれており、前記推定伝送路特性は、前記OFDM信号の帯域外の周波数に対応する
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  6. 請求項1に記載のOFDM受信装置において、
    前記伝送路特性算出部で求められた伝送路特性、及び前記推定伝送路特性に基づいて、前記OFDM信号においてパイロットキャリア間の周波数に配置されたデータキャリアに対する伝送路特性を補間により求める周波数軸補間部と、
    前記周波数軸補間部で求められた伝送路特性を用いて、これに対応するデータキャリアの波形歪みを補償する歪み補償部とを更に備える
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  7. 請求項1に記載のOFDM受信装置において、
    前記適応フィルタは、
    前記所定の演算を前記第2の伝送路特性に対して行う複素フィルタと、
    前記第1の伝送路特性に対する前記所定の演算の結果の誤差を検出して出力する誤差検出器と、
    前記誤差を小さくするように前記係数を更新して、前記複素フィルタに出力する係数更新器と、
    前記係数の最終的な値が求められたと判断すると、求められた最新の前記係数を出力し続けるように、前記係数更新器を制御する制御部とを備える
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  8. 請求項7に記載のOFDM受信装置において、
    前記係数更新器は、
    前記誤差の2乗に基づく評価関数の値が小さくなるように、前記係数を更新するものである
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  9. 請求項8に記載のOFDM受信装置において、
    前記係数更新器は、
    LMS(least mean-square)アルゴリズムによって前記係数を更新するものである
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
  10. 請求項8に記載のOFDM受信装置において、
    前記係数更新器は、
    RLS(recursive least-square)アルゴリズムによって前記係数を更新するものである
    ことを特徴とするOFDM受信装置。
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