JP2002009728A - 直交周波数分割多重変調伝送装置 - Google Patents
直交周波数分割多重変調伝送装置Info
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Abstract
の虞れがない同期変調によるOFDM方式の伝送装置を
提供すること。 【解決手段】 OFDM方式の複数本のキャリアを同期
検波を用いる変調方式の伝送装置において、複数本のキ
ャリア□からなる帯域の両端の一定本数のキャリアDに
ついては、その変調方式を差動検波変調方式にしたり、
中央部のキャリアの変調方式の多値数より低い多値数に
したり、或いは誤り訂正能力の高い訂正符号にしたりし
たもの。 【効果】 回路規模の増加を伴うことなく、復調された
符号の符号誤り率を低減することができる。
Description
重変調方式の伝送装置に係り、特に64QAM方式など
同期変調による直交周波数分割多重変調方式の伝送装置
に関する。
フェージングに強い変調方式としてOFDM方式が脚光
を集めており、次世代のテレビ放送、FPU、無線LA
Nなどの分野で多くの応用研究が、欧州や日本を初めと
して各国で進められている。
Division Multiplexing)方式とは、互いに直交する複数
本のキャリア(搬送波)を用いて情報符号を伝送する直交
周波数分割多重変調方式の略称である。
開発動向と方式については、 “映像情報メディア学会誌”(1998 Vol.52,No.11) に詳しく開示されている。そこで、従来技術の一例とし
て、日本におけるUHF帯の地上ディジタル放送方式を
取り上げて説明する。但し、この方式は極めて複雑な構
成であるため、ここでは、本発明の理解に必要な範囲で
簡略化して説明する。
構造について説明すると、このシステムでは、図4に示
すように、13セグメントの区間に分割した約1400
本のキャリアが用いられ、これにより、3チャンネル
(3階層)の情報符号まで同時に伝送できるようになって
いる。
と変調方式は幾つかのモードを自由に選択できるが、こ
の選択可能なモードの内、全セグメントが、64QAM
などの同じ同期変調方式で変調されるモードの場合は、
そのままFPUなどの他の伝送装置にも適用可能であ
る。
M方式の従来技術として、全セグメントを同じ64QA
M方式で変調して、1階層の情報符号を伝送する場合を
例にして、図5により更に詳しく説明すると、この図
は、同期変調方式により変調するセグメントのキャリア
構造を更に詳しく表わした図で、ここでは、帯域の左端
部分(低周波数側)だけが示されている。
メントを使用するモードの場合は、同様の構造が全帯域
に渡って繰り返されると考えて良い。この図5におい
て、横方向は周波数、縦方向は時間の経過を表し、横と
縦の方向に並んだ四角印「□」は、それぞれが1本のキ
ャリアを表わしている。従って、横方向に並んだ四角印
「□」の1列がOFDM信号を構成する1つのシンボル
を表わす。
Pと記入されているのは、復調の際の基準信号の再生に
使用されるパイロット信号の位置を表わし、何も記入さ
れていないものは、64QAMで変調された信号の位置
を表わしている。ここで、このパイロット信号は、図示
のように、周波数方向と時間方向にばらまかれた配置に
なっているため、SP(Scattered Pilot)と呼ばれてい
るものである。
配置を模式的に示しただけである点に留意すべきであ
り、且つ、ここでは、本来は記載してなければならない
制御信号伝送用のTMCC(Transmission and Multiple
xing Configuration Control)キャリアは省略してあ
る。
方向にSPがあるキャリアの横方向の間隔は3本間隔で
あるに対して、この図5では5本間隔に変更してある
が、これは、後述する本発明の説明に際して、本発明が
表現し易いように変更したものであり、本質的な内容に
は変わりがなく、従来技術の1バリエーションであると
考えられるものである。
の直交座標面に破線の丸印「○」で示してある64個の
信号点で構成され、各信号点は、それぞれ6bitから
なる互いに異なる符号列に対応させられている。ここ
で、64QAM方式による変調処理は、入力された符号
列を6bit単位に分割し、上記64個の信号点の中か
ら分割した各6bitの符号に対応する信号点、例え
ば、実線の丸印「○」の信号点を選択し、選択された信
号点に対応する変調信号を出力することである。
音その他の影響を受け、歪みが生じており、このため、
受信信号の信号点は、例えば図6の実線の丸印「○」か
ら、バツ印「×」の位置に移動してしまう。ここで、6
4QAM方式での復調処理は、破線の丸印「○」で示し
てある64QAMの信号点の中から、バツ印「×」で示
す受信信号の信号点に最も近い信号点を選択し、選択し
た信号点に対応する6bitの符号を出力することであ
り、従って、このためには、受信信号に対する破線の丸
印「○」の正しい信号点位置を知る必要がある。
は、例えば図6の信号空間上の座標点aの正確な位置を
表わす基準信号ベクトルの向きと大きさが判ればよい
が、受信信号の基準信号ベクトルの向きと大きさは、伝
送系で発生するマルチパスなどの影響を受け、図7に示
すように、位相が回転し、振幅も変化してしまう。
きさは、各時間毎に、或いは各キャリア毎に変化する
が、その変化の仕方は、通常、滑らかな曲線を描き、時
間方向とキャリア方向に強い相関を持ち、このため、図
5における任意のシンボルの任意のキャリアの変調信号
Aに対する基準信号ベクトルは、まばらに伝送された複
数のSP信号を内挿することにより求めることができ
る。
に得られるようにSPを配置した例が示されている。と
ころで、この図5に示したキャリア構造の信号から基準
信号ベクトルを再生する方法については、地上ディジタ
ル放送方式では特に規定されていないが、例えば図8に
示す回路を用いればよい。
ステムにおける受信側で基準信号ベクトルの再生に使用
されている回路の一例で、この回路では、まず、受信信
号はFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transfor
m)5から出力され、時間方向内挿回路6と遅延回路7に
共通に入力される。
受信信号からSP信号を取り出し、図9に斜線を付して
示してあるように、時間方向にSPを含むキャリア毎
に、所定のタップ数のLPFで処理し、時間方向に内挿
された基準信号ベクトル信号として出力する。なお、こ
の図9は、図5と同じく同期変調方式で変調するセグメ
ントのキャリア構造を更に詳しく表わした図であり、こ
こで、SPが配置されているキャリアを、以下、SPキ
ャリアと記す。
てあるキャリアについて、上記した時間方向の内挿につ
いて模式的に示した図で、この図10において、横軸は
時間軸で、シンボル毎に目盛りが付してあり、○印が付
されている縦線は、受信されたSPの信号ベクトルを表
わしている。
れた後、次のSP、すなわち、この場合はSP2が受信
されるまでの間のシンボルの基準信号ベクトル信号につ
いては、各基準信号ベクトル信号毎に当該信号に対して
時間的に前後する位置にある複数のSPのベクトル信号
を用い、一定のタップ数のLFPにより内挿して求める
のである。
図9に斜線を付して示してあるように、5本間隔のキャ
リアの基準信号ベクトルが算出されることになる。この
ときのLPFによる演算では、タップ数と同じシンボル
数の信号が必要になり、内挿された信号はタップ数の約
半分のシンボル数遅れて出力される。そこで、遅延回路
7を設け、この内挿信号のタイミングに、受信信号のタ
イミングが合うようにしてある。
ある変調信号Aの基準信号ベクトルは、SPキャリアの
基準信号ベクトルをキャリア方向に内挿して求める。こ
のため、時間方向内挿回路6の出力信号は更にキャリア
方向内挿回路8に入力され、ここでキャリア方向の内挿
演算により基準信号ベクトル信号が再生される。
シンボルを取り上げ、ここでのキャリア方向の内挿方法
を模式的に示した図で、この図11において、横軸は周
波数で、キャリア位置毎に目盛りが付してあり、縦方向
の太い矢印は、上記の時間軸方向に内挿して求めたキャ
リア、すなわち図9に斜線を付して示してあるキャリア
の基準信号ベクトルW(1)、W(5+1)、W(2×5+
1)、……を表わしている。ここで括弧内の数字はキャ
リア番号である。
リア位置Aの基準信号ベクトルは、次のようにして算出
する。すなわち、図11において、太い矢印が無いキャ
リアのベクトルの大きさを0とし、これにより得られる
信号W(1)、0、……、0、W(5+1)、0、……、
0、W(2×5+1)、……を、例えばタップ数が23の
通常のディジタルLPFで処理することによって、破線
で示されているように、滑らかな内挿信号を算出するの
である。
れた基準信号ベクトル信号を、遅延回路7でタップ数の
約半分のシンボル数だけ遅延された受信信号と共に64
QAM復調回路9に入力することにより、図7に示すよ
うに変位が与えられてしまった信号点位置を、図6に示
す正しい位置に補正することができ、正確な情報符号を
復調することができる。
リア方向の内挿に必要なキャリア本数の欠如に配慮がさ
れておらず、再生された基準信号ベクトルに歪が残存し
てしまうという問題があった。
信号ベクトルを正しく再生するためには、対象となるキ
ャリアの前後(低周波数側と高周波数側)に所定の本数以
上のキャリアがそれぞれ存在していることが条件となる
が、必要な本数のキャリアが常に確保できるとはいえ
ず、従って、上記の問題が生じてしまうのである。
プを備えたディジタルフィルタからなるLPFが使用さ
れる。従って、例えばタップ数が23のディジタルフィ
ルタを用いたとすると、任意のキャリア番号の内挿値を
求めるには、図11に示すように、そのキャリア番号A
の位置の前後に11キャリア分の信号が必要になる。
以下の問題が内在していることを見い出した。すなわ
ち、キャリア帯域の内部にあるキャリアの内挿値を算出
する際は、当該キャリアの前後には必ず必要な本数、例
えば上記したように、前後11本のキャリアがあるの
で、特に問題はないが、しかし、帯域の境界近傍では状
況が上記の状況と異なると言う点である。
は、内挿値を求めようとしているキャリア位置の一方、
この図12の場合は低周波数側の方にはキャリアが存在
しなくなる。つまり、この場合、正しい内挿演算をする
ためには、太い破線の矢印で示す基準信号ベクトルが必
要であるが、実際には存在してないので、正しい内挿値
が得られなくなってしまうのである。
と内挿値との差である歪みベクトルの大きさを図示する
と図13のようになる。この図では周波数軸上のキャリ
ア位置に目盛りが付してあり、このときSPキャリアの
位置については、周波数軸上に丸印「○」で示してあ
る。
正しい基準信号ベクトルからの歪みは、キャリア方向の
内挿に用いるディジタルLPFのタップ数のほぼ1/2
のキャリア本数の範囲で、キャリアが帯域の端に近づく
に従って急激に増加していることが判る。
目のSPキャリア11の間のキャリアにおいては、伝送
系で混入するマルチパスの条件によっては、正しい基準
信号ベクトルの大きさの1/7を越える歪みが生じてし
まうことも考えられる。ここで発生する歪みには、基準
信号ベクトルを回転させる成分と大きさを変える成分が
あるが、何れにしても、この基準信号ベクトルに現れる
歪みの影響は、以下に説明するように極めて大きい。
さに約1/7の歪みが生じた場合の信号点のずれを示し
たもので、ここで、内挿演算で求めた基準信号ベクトル
により算出した信号点は実線の丸印で表わされ、正しい
基準信号ベクトルにより算出される筈の信号点は破線の
丸印で表わされている。
合、たとえ正しい信号点bの近傍にあるバツ印「×」で
示す位置に信号が受信されたとしても、隣の信号点cで
あると誤って復調されてしまうことになり、極めて高い
頻度で符号誤りが発生してしまう。
リア本数が1400本のOFDMの場合、帯域の端で基
準信号ベクトルに大きな歪みを発生させてしまうであろ
うキャリアの本数が、両サイド合わせても僅か約6本で
あったとしても、システム全体としての符号誤り率は6
/(1400×6)=約7×10-4 以上にも達してしま
う。
訂正を施したシステムの場合には到底対応できない。こ
のような誤り訂正を施した場合、誤り訂正前の符号誤り
率については、通常、10-3 程度以下の性能が要求さ
れるからである。なお、ここでは、端部にある6本のキ
ャリアは信号点に対応する6ビットの符号の内の1ビッ
トだけ誤るものとした。
りは、マルチパスが存在しているときは、受信信号に全
く雑音が含まれていない場合でも生じる。従って、この
ことは、受信状態を改善しても、符号誤り率は一定値以
下に下げられないことを意味する。
大きな歪みが生じるか否かは、伝送系で混入するマルチ
パス成分の大きさと遅延時間に依存するので、常時、発
生するものではないことは確かであるが、だからといっ
て、上記従来技術が伝送系の環境の変化に非常に弱いシ
ステムになることには変わりはない。
帯域の端近くのSPキャリアの基準信号ベクトルの位相
と大きさから、その外側のSPキャリアが存在しないキ
ャリア位置での基準信号ベクトルの位相と大きさを予想
し、これを外挿することにより、LPFで生じる波形の
歪みを軽減する方法を考えることができる。
り歪みの軽減が得られる場合は特殊な条件のときに限ら
れる上、外挿演算のために64QAM復調回路とほぼ同
程度の大きな規模の回路が必要であり、これが新たな問
題になってしまう。本発明の目的は、伝送環境の変化に
強く、しかも回路規模増大の虞れがない同期変調による
OFDM方式の伝送装置を提供することにある。
互に直交した複数本の搬送波を同期検波が適用できる変
調方式で変調することにより、情報符号を伝送する方式
の直交周波数分割多重変調伝送装置において、前記複数
本の搬送波を含む周波数帯域の両端から所定本数内にあ
る搬送波の中で、前記同期検波が適用できる変調方式で
変調された搬送波の復調のための基準信号ベクトルの再
生に用いる搬送波を除いた残りの搬送波の内の少なくと
も一部については、差動検波が適用できる変調方式で変
調して伝送するようにして達成される。
複数本の搬送波を同期検波が適用できる変調方式で変調
することにより、情報符号を伝送する方式の直交周波数
分割多重変調伝送装置において、前記複数本の搬送波を
含む周波数帯域の両端から所定本数内にある搬送波の中
で、前記同期検波が適用できる変調方式で変調された搬
送波の復調のための基準信号ベクトルの再生に用いる搬
送波を除いた残りの搬送波の内の少なくとも一部につい
ては、前記同期検波が適用できる変調方式における多値
数よりも小さい多値数の同期検波が適用できる変調方式
で変調して伝送するようにしても達成される。
複数本の搬送波を同期検波が適用できる変調方式で変調
することにより、誤り訂正符号が付加された情報符号を
伝送する方式の直交周波数分割多重変調伝送装置におい
て、前記複数本の搬送波を含む周波数帯域の両端から所
定本数内にある搬送波の中で、前記同期検波が適用でき
る変調方式で変調された搬送波の復調のための基準信号
ベクトルの再生に用いる搬送波を除いた残りの搬送波の
内の少なくとも一部により伝送される情報符号について
は、 前記誤り訂正符号よりも訂正能力の高い誤り訂正
符号を付加して伝送するようにしても達成される。
OFDM方式の伝送装置であり、しかも伝送系の環境の
変化にも強い良好な伝送装置を構成することができる効
果が得られる。
して差動変調方式を用いる場合、別種の差動変調方式の
復調回路が新たに必要になるが、差動変調方式の復調回
路は同期変調方式の復調回路の様な基準信号ベクトルの
再生が必要でないため、回路規模の増加は外挿演算の回
路規模に比べ小さく、従って、回路規模の増加を抑える
ことができる。
界部のキャリアの信号を復調するために、中央部のキャ
リアの変調方式の復調回路とは異なる変調方式の復調回
路が必要になる。しかし、境界部のキャリアの変調方式
が同じ同期変調方式の場合、復調回路の信号点配置を変
更するだけで同じ回路を共用することができ、回路規模
の増加はほとんど無視できる。
基準信号ベクトルの歪みは、図13からも分かるよう
に、帯域の端のSPキャリアと2つ目のSPキャリアの
間のキャリアに対する基本信号ベクトルの歪みが最も大
きく、キャリア方向の内挿に用いるディジタルLPFの
タップ数2M+1の約1/2である約M本の範囲内であ
る境界部のキャリアの基本信号ベクトルの歪みが無視で
きないレベルになる。
内にあって特に歪みの大きいキャリアは、基本信号ベク
トルの歪みの影響が無い差動変調方式で、或いは歪みの
影響が少ない多値数の低い同期変調方式で変調され、更
には誤り訂正能力の高い誤り訂正符号を用いて訂正され
るので、符号誤り率が少ない同期変調方式を用いたOF
DM方式の伝送装置を構成することができる。
割多重変調伝送装置について、図示の実施の形態により
詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にお
けるキャリア構造の一例で、図5の従来技術の場合と同
じく、横方向は周波数で、縦方向は時間の経過を表して
おり、横と縦の方向に並んだ四角印「□」は、それぞれ
が1本のキャリアを表わしている。従って、縦方向に並
んだキャリア「□」の1列がOFDM信号を構成する1
つのシンボルを表わしている。
されているのは、復調の際の基準信号の再生に使用され
るパイロット信号の位置を表わし、何も記入されていな
いものは、64QAMで変調された信号の位置を表わし
ている点も、図5と同じである。ここで、この図1の実
施形態におけるSPキャリアの間隔は、地上ディジタル
放送方式と同様の3本間隔も含め、任意の本数間隔の場
合でも同様に成り立つものである。
術と異なっている点は、帯域の両端近傍にある一部のキ
ャリア「□」が、符号Dが書き込まれているキャリア
「□」に置き換えられている点にある。
リア「□」が表わしているキャリアについては、Dキャ
リアと呼び、これらDキャリアとSPキャリア以外の何
も書き込まれていないで白抜き(ブランク)のままになっ
ているキャリア「□」が表わしているキャリアについて
は、Cキャリアと呼ぶことにする。
ャリア位置にある情報符号については、64QAM方式
などの同期変調方式を用いるのではなく、DBPSK方
式、DQPSK方式、8DPSK方式、或いは16DA
PSK方式などの復調に基準信号ベクトルを必要としな
い差動変調方式で変調して伝送されるように構成してあ
る。
及びキャリア位置にある情報符号については、上記した
ように、従来技術と同じく64QAM方式などの同期変
調方式で変調して伝送されるようにし、この同期変調方
式のキャリアの復調に使用する基準信号ベクトルについ
ても、従来技術と同様にして内挿処理により再生するよ
うに構成してある。
図で、歪みが特に大きくなっている帯域端部のキャリア
は、同期変調方式で変調されるキャリア位置から除か
れ、Dキャリア位置が割り当てられている点が、従来技
術と大きく異なっていることになり、この結果、歪みの
大きい基準信号ベクトルを用いるキャリアから復号され
た情報符号も含まれる従来の方式の場合に比べ、同期変
調方式で変調されているキャリアから復号された情報符
号の符号誤り率を低減することができる。
いるDキャリアは、その復調に基準信号ベクトルを必要
としないので、基準信号ベクトルに大きな歪みがあって
も、復号した情報符号の誤り率には何ら影響がなく、従
って、良好な情報符号が容易に復号できることになる。
報符号としては、Cキャリアで伝送する情報符号の一
部、例えばデータ圧縮された画像符号等の一部の符号を
伝送するようにしても良いが、音声信号やカメラ雲台の
コントロール信号など、Cキャリアで伝送される情報符
号とは独立した、別の情報符号を伝送するようにしても
良い。なお、極端な場合、Dキャリアでは情報符号を伝
送しないようにしても良い。
方式で変調されているキャリアから復号された情報符号
の符号誤り率を充分に低減することができる。しかも、
このとき、差動変調方式の復調回路は、同期変調方式の
復調回路のように基準信号ベクトルを再生する必要がな
いので、回路規模の増加は外挿演算の回路規模に比べ小
さく、従って、この実施形態によれば、回路規模の増加
を抑えることができる。
配置するだけでなく、例えば図2に示すように、使用さ
れる内挿フィルタのタップ数2M+1から決まる帯域の
端から一定の本数M本までの間の連続する任意本数のデ
ータキャリアを全てDキャリアに設定しても良い。
Pキャリアの両隣のキャリアについてはCキャリアとし
て残し、両端近傍の残りのキャリアをDキャリアに設定
しても良い。このように、本発明によるキャリア構造の
実施形態には、幅広い自由度があるが、何れの場合も、
少なくとも歪みが最も大きくなるキャリア、或いはそれ
に続いて歪みの大きい一定本数のキャリアを含んでいる
ことが要件である。
明する。ここで、まず、この第2の実施形態でも、キャ
リア構造については第1の実施形態と同じで、図1、図
2、図3に示した何れかのキャリア構造と同一のキャリ
ア構造を用いる。そして、このとき、Cキャリアは64
QAM方式の同期変調方式で変調して伝送する点も同じ
である。
実施形態と異なる点は、DキャリアをQPSK方式、又
は16QAM方式、或いは32QAM方式など、Cキャ
リアを変調する同期変調方式の多値数より低い多値数の
同期変調方式で変調するようにした点にある。
式の多値数が多い程、雑音や基準信号ベクトルの歪みに
弱くなり、従って、64QAM方式から32QAM方
式、16QAM方式、それにQPSK方式の順に雑音や
基準信号ベクトルの歪みに強くなっている。
も、歪みが特に大きなキャリアは雑音や基準信号ベクト
ルの歪みに弱い多値数の高い同期変調方式で変調されて
いるCキャリアから除かれていて、Dキャリアに割り当
てられていることになり、この結果、歪みが大きい基準
信号ベクトルを用いるキャリアから復号された情報符号
も含まれてしまう従来技術の場合に比較して、キャリア
Cから復号された情報符号の符号誤り率を低減すること
ができる。
リアについては、Cキャリアと同じ同期変調方式ではあ
っても、雑音や基準信号ベクトルの歪みに比較的に強い
多値数の低い同期変調方式で変調されており、従って、
このキャリアの基準信号ベクトルに大きな歪みが有って
も、このキャリアをCキャリアに設定した場合に比較し
て、復号した情報符号の誤り率はそれほど高くならず、
良好な情報符号を復号することができる。
界部のキャリアDの信号を復調するために、中央部のキ
ャリアCの変調方式の復調回路とは異なる変調方式の復
調回路が必要になる。しかし、境界部のキャリアの変調
方式が同じ同期変調方式の場合、復調回路の信号点配置
を変更するだけで同じ回路を共用することができるの
で、回路規模の増加はほとんど無視できる。
号の内容、及びキャリア構造における幅広い自由度につ
いては、この第2の実施形態でも、第1の実施形態と同
じであるので、説明は省略するが、この第2の実施形態
によるキャリア構造においても、第1の実施形態と同
様、同期変調方式で変調されているキャリアから復号さ
れた情報符号の符号誤り率を充分に低減することができ
る。
明する。ここで、まず、この第3の実施形態でも、キャ
リア構造については第1と第2の実施形態と同じで、図
1、図2、図3に示したキャリア構造の何れかを用い、
キャリアがCキャリアとDキャリアに分けてある点は同
じである。
第2の実施形態と異なる点は、これら分割したCキャリ
アで伝送される情報符号に付加すべき誤り訂正符号と、
Dキャリアで伝送される情報符号に付加すべき誤り訂正
符号を、異なった訂正能力にした点にある。
する情報符号に用いる誤り訂正符号の訂正能力を、Cキ
ャリアで伝送する情報符号に用いる誤り訂正符号の訂正
能力よりも高くなるように構成したもので、例えばCキ
ャリアで伝送する情報符号に対する誤り訂正符号には3
/4の畳み込み符号を用い、Dキャリアで伝送する情報
符号に用いる誤り訂正符号には3/4の畳み込み符号よ
り訂正能力が高い1/2の畳み込み符号を用いている。
みが特に大きくなる虞れのあるキャリアは、雑音や基準
信号ベクトルの歪みに弱く、訂正能力の低い誤り訂正符
号を用いているCキャリアから除かれており、この結
果、歪みの大きい基準信号ベクトルを用いるキャリアか
ら復号された情報符号も含まれてしまう従来技術の場合
に比較して、同期変調方式で変調されているキャリアか
ら復号された情報符号の符号誤り率を低減することがで
きる。
号には、Cキャリアで伝送する情報符号に用いられてい
る誤り訂正符号より誤り訂正能力の高い誤り訂正符号が
付加されているので、たとえ復号された情報符号に誤り
が生じても、その誤りは高い精度で訂正できるため、良
好な情報符号を復号することができる。
リアで伝送する情報符号の内容、及びキャリア構造にお
ける幅広い自由度については、第1の実施形態と同じで
あるので、説明は省略するが、この第3の実施形態によ
るキャリア構造においても、第1の実施形態と同様、同
期変調方式で変調されているキャリアから復号された情
報符号の符号誤り率を充分に低減することができる。
が、境界領域の幅を規定する一定本数Mの値は、例えば
64QAMで変調する場合を想定すると、内挿フィルタ
の歪みに対するS/Nと、64QAMで確保すべきC/
Nの大きさから、SPキャリア間隔のおよそ5倍程度に
なるので、これから決定してやればよい。
ット信号が時間方向に間欠的にSPとして挿入されてい
る場合についてだけ説明したが、パイロット信号が時間
方向に連続的に挿入され、時間方向の内挿演算が不要な
キャリア構造の場合についても同様に本発明が適用でき
ることは明らかである。
ベクトルから再生したキャリアにより復号される符号を
用いていないので、同期変調方式で変調されているキャ
リアから復号された情報符号の符号誤り率が充分に低減
でき、同期変調方式を用いたOFDM方式の伝送装置
を、回路規模の増加を伴うことなく容易に提供すること
ができる。
の実施形態におけるキャリア配置の一例を示す説明図で
ある。
の実施形態におけるキャリア配置の他の一例を示す説明
図である。
の実施形態におけるキャリア配置の更に別の一例を示す
説明図である。
リア構造の一例を示す説明図である。
リア配置の一例を示す説明図である。
ある。
の説明図である。
トルの再生に使用されている回路の一例を示すブロック
図である。
リア配置の一例を示す説明図である。
示した説明図である。
に示した説明図である。
の説明図である。
一例を示す特性図である。
明図である。
れたキャリアの復調のための基準信号ベクトルの再生に
用いるキャリアを除いた残りのキャリアの内の少なくと
も一部のキャリア SP キャリアのなかで、復調の際の基準信号の再生に
使用されるパイロット信号となるキャリヤ 1、2、10、11 SPの位置 5 FFT回路 6 時間方向内挿回路 7 遅延回路 8 キャリア方向内挿回路 9 64QAM復調回路。
Claims (3)
- 【請求項1】 位相が相互に直交した複数本の搬送波を
同期検波が適用できる変調方式で変調することにより、
情報符号を伝送する方式の直交周波数分割多重変調伝送
装置において、 前記複数本の搬送波を含む周波数帯域の両端から所定本
数内にある搬送波の中で、前記同期検波が適用できる変
調方式で変調された搬送波の復調のための基準信号ベク
トルの再生に用いる搬送波を除いた残りの搬送波の内の
少なくとも一部については、 差動検波が適用できる変調方式で変調して伝送するよう
に構成したことを特徴とする直交周波数分割多重変調伝
送装置。 - 【請求項2】 位相が相互に直交した複数本の搬送波を
同期検波が適用できる変調方式で変調することにより、
情報符号を伝送する方式の直交周波数分割多重変調伝送
装置において、 前記複数本の搬送波を含む周波数帯域の両端から所定本
数内にある搬送波の中で、前記同期検波が適用できる変
調方式で変調された搬送波の復調のための基準信号ベク
トルの再生に用いる搬送波を除いた残りの搬送波の内の
少なくとも一部については、 前記同期検波が適用できる変調方式における多値数より
も小さい多値数の同期検波が適用できる変調方式で変調
して伝送するように構成したことを特徴とする直交周波
数分割多重変調伝送装置。 - 【請求項3】 位相が相互に直交した複数本の搬送波を
同期検波が適用できる変調方式で変調することにより、
誤り訂正符号が付加された情報符号を伝送する方式の直
交周波数分割多重変調伝送装置において、 前記複数本の搬送波を含む周波数帯域の両端から所定本
数内にある搬送波の中で、前記同期検波が適用できる変
調方式で変調された搬送波の復調のための基準信号ベク
トルの再生に用いる搬送波を除いた残りの搬送波の内の
少なくとも一部により伝送される情報符号については、 前記誤り訂正符号よりも訂正能力の高い誤り訂正符号を
付加して伝送するように構成したことを特徴とする直交
周波数分割多重変調伝送装置。
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