JP2009044443A - 受信装置及び受信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、移動体の速度の変動に応じて連続的に補間曲線の曲率を変化させて精度良く伝送路特性を求めることを可能とするとともに、受信装置の大型化や複雑化を抑制する受信装置を提供すること目的とする。
【解決手段】SPシンボルに対して時間軸方向にスプライン補間をする際に、両端の点(t=ti-1、ti+2の点)における二階微分値を、移動体の速度に応じた0とは限らない値とする。このように構成することによって、曲率が移動体の速度に応じたものとなる補間曲線Sia、Sibを求めることが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、移動体通信を行う受信装置、特に、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式で変調された信号を受信して復調する受信装置及び受信方法に関する。
近年、デジタル圧縮符号化技術や高速通信技術の発展に伴い、衛星及び地上波による放送通信におけるデジタル化や、携帯電話などの移動体通信におけるデジタル化が実現されている。そして、放送信号や移動体通信におけるデジタル化の実現に伴い、このデジタル通信技術が、車載デジタル放送受信、携帯移動体通信、無線LAN及びBluetoothなどの様々な方面で利用されている。
また、移動体通信の分野においては、受信装置が移動することにより受信する電波の周波数が変動するドップラーシフトや、直接波及び反射波が干渉することによって生じるフェージングなどの影響によって、受信信号が時間方向及び周波数方向に歪むことが問題となる。そして、このような受信信号における歪を補正するために、送信信号に、受信装置において補正を行うための信号が挿入されることがある。
特に、多値振幅位相変調方法などの送信するデータに基づいて送信信号の位相や振幅を変化させて送信を行う変調方法を用いる場合は、送信信号に、所定の値の信号が所定の間隔で挿入される。また、受信装置は、この信号を用いて振幅や位相の変化などの伝送路によって与えられる歪みを検出することで、伝送路特性を推定する。そして、この伝送路特性に基づいて受信信号に等化処理を施すことで受信信号の歪みを補正する。
この伝送路特性の求め方について、図7の受信信号の模式図を用いて説明する。図7の受信信号の一例に示すように、受信信号には周波数方向及び時間方向に配列されたデータシンボルと、上述した所定の値を有する信号であるパイロットシンボルとから成り、これらを総称してOFDMシンボル列と呼ぶ。また、図7は例としてISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial)方式の地上波デジタルテレビ放送における受信信号について示しており、この場合パイロットシンボルとしてスキャッタードパイロットシンボル(以下において、「SPシンボル」と呼ぶ。)が用いられている。
OFDMシンボル列の周波数方向及び時間方向は、それぞれキャリア方向及びシンボル方向とも呼ばれる。また、図1において、時間方向に対応する時間番号(シンボル番号)をt(t≧0の整数)で表し、周波数方向に対応するキャリア番号をl(0≦l≦(L−1)の整数、L:サブキャリアの総本数)で表す。さらに、tは、OFDM信号のシンボル長を単位としたときの時刻を表すものであり、t及びlを一意に定めることによって一意に定まるOFDMシンボル列内の位置をキャリア位置と呼び、このキャリア位置を(t,l)にて表すものとする。
SPシンボルは、l=3×(t mod 4)+12p、を満たすキャリア位置に配置される。なお、modは剰余演算を表し、pは整数である。即ち、図1に示すようにある時刻tにおける信号を注目したとき、SPシンボルは周波数軸上に12サブキャリア毎に配置されることとなる。そして、時刻tが1シンボル分だけ進むごとにSP信号は、3サブキャリア分だけ周波数方向にシフトされる。換言すると、あるサブキャリアlの信号を注目したとき、SPシンボルが時間軸上に4シンボル毎に配置されることとなる。よって、例えば、時刻t=0では、キャリア位置(0,0)、(0,12)、(0,24)、(0,36)、・・・にSPシンボルが配置され、時刻t=1では、キャリア位置(1,3)、(1,15)、(1,27)、(1,39)、・・・にSPシンボルが配置される。また、このSPシンボルが配置されたキャリア位置以外のキャリア位置には、データシンボルが配置される。
図7に示すような受信信号に対して、受信装置はまず周波数軸方向及び時間軸方向のそれぞれに配置されたSPシンボルによって、各サブキャリアのシンボル毎、即ち、キャリア位置毎の伝送路特性を推定する。まず、同一サブキャリアに4シンボル毎に配置された各SPシンボルのキャリア位置に対する伝送路特性を利用して、サブキャリアの時間軸方向に対する補間を行う。これにより、SPシンボルが配置されるサブキャリアの全てのシンボルのキャリア位置に対して、その伝送路特性が推定される。即ち、時間軸方向に対して並ぶSPシンボルの間に配列されたデータシンボルに対して補間処理が行われ、各データシンボルにおける伝送路特性が推定される。そして、得られたSPシンボルが配置されるサブキャリアの伝送路特性を用いて、周波数軸方向への補間を行うことですべてのキャリア位置に対する伝送路特性が求められる。
また、時間軸方向における補間処理について、図8を用いて説明する。図8は、あるサブキャリアのSPシンボル間を時間軸方向に補間した場合について示したグラフである。補間方法には、線形補間やエルミート補間、ラグランジュ補間等の様々な方法があるが、容易かつ滑らかに連続的な曲線で補間することができるスプライン補間が広く用いられている。そして、図8に示すように、選択した4点(t=ti-1〜ti+2の点)のSPシンボルのそれぞれの間に対して三次のスプライン補間を行うことによって、それぞれのSPシンボル間が補間されてサブキャリアの時間軸方向における伝送路特性が推定される。
ただし、この補間方法では補間曲線を導出するためにSPシンボルの値だけでなく、他にも条件が必要となる。そして、従来は選択したt=ti-1〜ti+2の4点の中の時間軸方向における最先及び最後の点、即ち、選択した4点の両端の点(t=ti-1、ti+1の点)における二階微分値を一律に0とする条件を加えて補間曲線を求め、時間軸方向の伝送路特性を導出することとしていた。しかしながら、この条件を与えることによって補間曲線を求める方法を採用すると、速度に応じて補間曲線の曲率を変化させることができないため、補間曲線と実際の伝送路特性との間に大きな差が生じる問題があった。
この問題について、図8を用いて具体的に説明する。まず、移動体の速度が遅い場合、時間軸方向に対して長い周期で伝送路特性が変動するために曲率が小さくなるため、実線で示す曲線Sfのような伝送路特性となるが、移動体の速度が速い場合、時間軸方向に対して短い周期で変動するために曲率が大きくなり、図8の破線で示す曲線Ssのような伝送路特性となる。このように、移動体の速度に応じて伝送路特性の曲率は大きく異なり、実際の伝送路特性は、移動体の速度に応じた曲率を有するものとなる。しかしながら、従来の二階微分値を一律に0とする条件を加えることによって得られる補間曲線は、速度に応じて補間曲線の曲率を変化させることが不可能であるため、実際の伝送路特性と補間曲線との間に大きな差が生じることがあった。
この問題に対し、移動体の速度に基づいて補間方法を切り替える方法を採用することによって、移動体の速度の変動に対応した補間を行うことができる受信装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−140987号公報
しかしながら、このような受信装置では、補間方法を切り替えるための切替器と、複数の補間を行うための複数の補間回路とが必要となるため、受信装置の大型化や複雑化を招来してしまう。さらに、補間方法を切り替えたときに、補間曲線の曲率が大きく変動して不連続的となる部分が生じてしまうため、この補間によって得られる伝送路特性に基づいて等化処理が行われる受信信号にも不連続的となる部分が生じてしまう。
このような問題を鑑みて、本発明は、移動体の速度の変動に応じて連続的に補間曲線の曲率を変化させて精度良く伝送路特性を求めることを可能とするとともに、受信装置の大型化や複雑化を抑制する受信装置を提供すること目的とする。
上記目的を達成するために、本発明における受信装置は、時間軸方向に周期的に配置されたパイロット信号を備える受信信号に対して時間軸方向に前記パイロット信号を補間することで時間軸方向の伝送路特性を推定する補間部を備えるとともに、移動体に備えられる受信装置において、前記補間部が、選択された複数の前記パイロット信号にスプライン補間を施すことで前記補間を行うものであり、前記スプライン補間によって得られる三次の補間曲線の曲率が、前記移動体の速度に基づいて決定されることを特徴とする。
また、上記構成の受信装置において、前記補間部が、前記選択された複数の前記パイロット信号の中で、最先のパイロット信号における二階微分値と、最後のパイロット信号における二階微分値と、を前記移動体の速度に基づいた値とすることとしても構わない。
また、上記構成の受信装置において、前記補間部が、前記選択された複数の前記パイロット信号の中の最先のパイロット信号における二階微分値を、最先から一つ後のパイロット信号における二階微分値に第1の係数を乗じたものとするとともに、最後のパイロット信号における二階微分値を、最後から一つ先のパイロット信号における二階微分値に第2の係数を乗じたものとすることとしても構わない。
このように構成することによって、第1の係数及び第2の係数を変化させるのみで、補間曲線の曲率を移動体の速度に応じて変化させることが可能となるため、容易に曲率を変化させることができるようになる。また、移動体の速度に応じて連続的に第1の係数及び第2の係数を変化させることとすることによって、連続的に曲率を変化させることができるようになる。
また、上記構成の受信装置において、前記補間部が、前記最先のパイロット信号及び前記最後のパイロット信号におけるそれぞれの二階微分値を0にすることにより定められる、前記最先のパイロット信号及び前記最後のパイロット信号以外の前記選択された複数のパイロット信号のそれぞれにおける二階微分値に基づいて、前記第1の係数及び前記第2の係数を決定することとしても構わない。
また、上記構成の受信装置において、前記補間部が、過去に当該補間部において算出された前記パイロット信号における二階微分値に基づいて、前記第1の係数及び前記第2の係数を決定することとしても構わない。
また、上記構成の受信装置において、前記移動体の速度を検出する速度検出部をさらに備え、前記補間部が、当該速度検出部の検出結果に基づいて前記第1の係数及び前記第2の係数を決定することとしても構わない。
また、上記構成の受信装置において、前記移動体の速度が0のときに、前記第1の係数及び前記第2の係数がそれぞれ所定の値となるとともに、前記移動体の速度が0より大きいときは、前記第1の係数及び前記第2の係数が、それぞれの前記所定の値よりも小さくなることとしても構わない。
本発明における受信方法は、時間軸方向に周期的に配置されたパイロット信号を備える受信信号に対して時間軸方向に前記パイロット信号を補間することで時間軸方向の伝送路特性を推定する伝送路特性推定ステップを備えた移動体における受信方法において、前記伝送路特性推定ステップが、複数の前記パイロット信号を選択する選択ステップと、当該選択ステップによって選択された複数の前記パイロット信号にスプライン補間を施して、前記移動体の速度に基づいた曲率を有する三次の補間曲線を得る補間ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によると、移動体の速度に応じた曲率を有する補間曲線を求めることが可能となるため、実際の伝送路特性と近い、精度の良い補間を行うことが可能となる。また、複数の補間方法から切り替えることなく補間を行うことができるため、連続的な補間を行うことが可能となるとともに受信装置の大型化や複雑化を抑制することができる。
<<基本構成>>
<受信装置の構成及び動作>
まず、本発明における受信装置の構成例及び動作例について、図1を用いて説明する。図1は、本例における受信装置の内部構成を示すブロック図である。また、以下では、ISDB−T方式の地上波デジタルテレビ放送の受信装置を例に挙げて説明するが、他の通信方式のものであっても構わない。
図1に示す受信装置1は、デジタル放送信号を受信するアンテナ10より所望の帯域のデジタル放送信号を選局してベースバンド信号に変換するチューナ部2と、チューナ部2で選局して得られたベースバンド信号を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)するFFT部3と、FFT部3から出力される周波数軸のベースバンド信号に基づいて上述したSPシンボルの補間を行い伝送路特性の推定を行なうSP補間部4と、SP補間部4によって推定された伝送路特性に基づいてFFT部3から出力されるベースバンド信号に等化処理を施して伝送中に受けた歪みを補正する等化器5と、等化器5で伝送中にうけた伝送路歪みが補正されたベースバンド信号をデジタル変調方式に基づいて復調するデジタル復調部7と、デジタル復調部7で復調されて得られたMPEG符号化信号をMPEG圧縮方式に基づいて復号化するMPEGデコーダ8と、を備えている。また、FFT部3と、SP補間部4と、等化器5と、で復調部6が構成されており、この復調部6において、OFDM伝送方式に基づく復調処理を行う。
また、受信装置1の一連の受信動作について図1を用いて説明する。受信装置1では、まず、OFDM伝送方式によるデジタル放送をアンテナ10より受信する。なお、OFDM方式は、1チャンネルの帯域内に互いに直交する多数のサブキャリアを多重して伝送する方式である。この際、チューナ部2において、所望するチャンネルの高周波信号であるOFDM信号(デジタル放送信号)を選局し、選局したOFDM信号をIF(Intermediate Frequency)信号であるベースバンド信号に周波数変換(ダウンコンバート)するとともに増幅を行なう。そして、得られたベースバンド信号がFFT部3に与えられると、FFT処理によって時間軸の信号となるベースバンド信号から周波数軸の信号となるベースバンド信号に変換される。
このFFT部3においてFFT処理を施す際、シンボル同期、搬送波周波数同期、及び、標本化周波数同期が確立される。即ち、伝送中に生じる、シンボル長(各シンボルの時間長)、搬送波周波数、及び、標本化周波数(サブキャリア間隔の周波数)のオフセットが補正される。このとき、シンボルの後半の一部と同一の信号よりなるとともにシンボル毎に設けられたガードインターバルが用いられることにより、シンボル同期及び搬送波周波数同期が確立される。また、後述するパイロットシンボルにより周波数オフセットの推定を行うことで、標本化周波数同期が確立される。なお、搬送波周波数同期の確立が、パイロットシンボルによる周波数オフセットの推定によって行われるものとしても構わない。
このFFT部3でFFT処理されたベースバンド信号は、上述した図7に示すように、周波数方向及び時間方向に配列されたデータシンボルとSPシンボルとから成るOFDMシンボル列となっている。
FFT部3からのベースバンド信号はSP補間部4に与えられ、伝送路特性の推定が行われる。具体的には、周波数軸方向及び時間軸方向それぞれに配置されたSPシンボルによって、各サブキャリアのシンボル毎、即ち、キャリア位置毎の伝送路特性を推定する。このとき、まず、SP補間部4内で生成した基準のSPシンボルによって、受信信号より得られたSPシンボルを複素除算することで、SPシンボルのキャリア位置に対する伝送路特性を推定する。
そして、サブキャリア毎に、同一サブキャリアに4シンボル毎に配置された各SPシンボルのキャリア位置に対する伝送路特性を利用して、時間軸方向に対する補間を行う。これにより、SPシンボルを4シンボル毎に有するサブキャリアの全てのシンボルのキャリア位置に対して、その伝送路特性を推定する。即ち、時間軸方向に対して並ぶSPシンボルの間に配列されたデータシンボルに対して補間処理が成されることで、各データシンボルおける伝送路特性が推定される。この時間軸方向の伝送路特性の補間を行う際、IIR(Infinite Impulse Response)型の低域通過フィルタにより、SPシンボルより推定された伝送路特性の平均化処理が行われる。なお、この時間軸方向における補間方法の詳細な方法については後述する。
そして、時間軸方向の補間が行われた後に、図2に示すようにシンボル毎に周波数軸方向の補間を行う。図2では、例として時間軸方向の4シンボル目において、周波数軸方向の補間を行なう場合について示している。なお、図2では、簡単のために上述した方法によって時間軸方向に補間される補間SPシンボルについて、補間を行う4シンボル目の補間SPシンボルのみを示している。
このような方法により、SPシンボルより直接、または、時間軸補間により3サブキャリア毎に推定された伝送路経路により、SPシンボルの配置されていないサブキャリア全てのシンボルのキャリア位置に対して、その伝送路特性が推定される。即ち、周波数軸方向に対してSPシンボルを有するサブキャリア間に配列されたサブキャリアにおいて、そのデータシンボルにおける伝送路特性が推定される。この周波数軸方向の伝送路特性の補間を行う際、例えば、FIR(Finite Impulse Response)型の低域通過フィルタに、SPシンボルを有するサブキャリアに対して推定された伝送路特性が入力されることで、SPシンボルの配置されていないサブキャリアの伝送路特性が推定される。
このようにして、SPシンボルに基づいて全てのデータシンボルの伝送路特性が推定されると、FFT部3からの周波数軸の信号から得られるデータシンボルそれぞれに対して、推定された伝送路特性が複素除算されることにより等化処理が成されて、伝送路が複数あることによる影響などによる振幅や位相における歪みが除去される。この等化処理として、例えば、推定された伝送路特性を直接除算するゼロ・フォーシング等化方式が用いられる。なお、このゼロ・フォーシング等化処理によると、雑音強調の問題があるため、この雑音強調の問題を軽減するものとして、最小平均2乗誤差(MMSE:Minimum Mean Square Error)等化方式がある。このMMSE等化方式の場合、伝送路上で付加された雑音(付加雑音)の平均電力の値の推定も必要とされる。
このようにして、シンボル毎に等化処理がなされたベースバンド信号は、デジタル復調部7において、サブキャリア毎に設定されているデジタル変調方式によって復調される。なお、このデジタル変調方式としては、例えば、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)などがある。そして、デジタル復調部7で復調されて得られたMEPG符号化信号がMEPGデコーダ8に与えられると、MPEG圧縮方式に基づいて復号化されて、映像信号が受信装置1から出力される。そして、この出力される映像信号が更にディスプレイなどの表示装置(不図示)に与えられることで、映像が再生される。
<時間軸方向の補間方法>
次に、上述した時間軸方向における補間方法の詳細について説明する。なお、本例では図3を用いて、4点のSPシンボルを用いて三次のスプライン補間を行なう場合について説明する。図3は、三次のスプライン補間を用いて時間軸方向に補間を行なった場合の補間曲線を示したグラフであり、例としてi−1〜i+2番目(t=ti-1〜ti+2)のS
Pシンボルについてそれぞれ補間する場合を示している。また、これらのSPシンボル間の補間曲線をそれぞれSi-1、Si、Si+1として、以下、補間曲線Siを導出するための計算方法について説明する。
まず、補間曲線Siは、本方法では三次式と仮定されるために、
i=ai(t−ti3+bi(t−ti2+ci(t−ti)+di
で表すことができる。そして、この係数ai〜diをそれぞれ求めることで補間曲線Siを得ることができる。また、この補間曲線Siを導出するための条件として、これらの関数がそれぞれ境界において連続する、即ち、これらの補間曲線の境界点における一階微分値及び二階微分値が等しい値をとることとする。
最初に、t=tiにおける二階微分値をuiとすると、補間曲線Siについて、
i=6ai(ti−ti)+2bi=2bi
となることから、ui=2bi、即ち、bi=ui/2を求めることができる。なお、t=tiの点は補間曲線SiとSi-1とに共通する点であるが、上述した二階微分値がそれぞれの境界点において等しいとする条件より、どちらの曲線から二階微分値を求めてもuiとなる。
また、同様にt=ti+1における二階微分値をui+1とすると、補間曲線Siについて、
i+1=6ai(ti+1−ti)+2bi=6ai(ti+1−ti)+ui
が得られ、この式をaiについて解くと、
i=(ui+1−ui)/6(ti+1−ti
となる。
また、t=tiのときのSPシンボルの値がyiであり、Siにti及びyiを代入することによって、yi=diが求められる。同様に、t=ti+1のときの値がyi+1であるため、それぞれをSiに代入することによって、
i(ti+1−ti3+bi(ti+1−ti2+ci(ti+1−ti)+di=yi+1
が求められる。また、ai、bi、diに上述した式を代入するとciについてui、ui+1で表すことができる。したがってciは、
i=(yi+1−yi)/(ti+1−ti)−(ti+1−ti)(2ui+ui+1)/6
と表すことができる。
したがって、補間曲線Siは、ai〜ciを二階微分値ui、ui+1を用いた式で表すことが可能となり、この二階微分値ui、ui+1を求めることによって補間曲線Siを求めることができる。なお、Siは、(ti+1−ti)=Δtとして、以下の式(I)のよ
うに表すことができる。また、SPシンボルは等間隔に配置されているため、例えば、(ti−ti-1)や(ti+1−ti)、(ti+2−ti+1)も全てΔtとなる。
Figure 2009044443
この式のうち、ti、ti+1、Δt、yi及びyi+1は既知の値であるため、二階微分
値ui、ui+1の値が求められれば補間曲線Siが求められる。このとき、上述した一階微分値がそれぞれの境界点において等しい値をとるという条件を加えることによって、二階微分値を求めることとする。この条件について、まずt=ti+1の点について一階微分値が連続である条件について示した式を(II)に示す。
Figure 2009044443
上式(II)に含まれるci+1は、ciと同様に、ti+1、ti+2、yi+1、yi+2、ui+1及びui+2を用いて表すことができ、ti+1、ti+2、yi+1、yi+2は既知の値であるため、未知数はui+1及びui+2となる。また、上述したようにai〜ciに含まれる未知数はui及びui+1となる。したがって、上式(II)は、ui、ui+1及びui+2の3つの未知数を含んだ方程式となっている。そして、上式(II)のai〜ciと、ci+1とについて、それぞれui、ui+1及びui+2で表した式を代入することによって以下の式(III)が得られる。
Figure 2009044443
また、上式(III)のように、一階微分値が等しくなることを示す式は、t=tiの点についても求めることが可能である。そして、t=tiの点について求められる式は、以下の式(IV)のようになる。
Figure 2009044443
ここで、両端の点(t=ti-1、ti+2の点)以外の点については、上述した一階微分値が等しくなるという条件式を立てることが可能であるが、両端の点(t=ti-1、ti+2の点)では4点(t=ti-1〜ti+2の点)以外の点の値を用いる必要があるために、条件式を立てることができない。そして、この連立方程式を解いて4つの二階微分値ui-1〜ui+2を求めるとともに補間曲線Siを得るためにはあと二つの条件が必要であり、上述したように従来ではこの条件として、両端の点(t=ti-1、ti+2の点)の二階微分値ui-1、ui+2をそれぞれ定数である0として計算していた。
これに対し、本願発明では両端の点(t=ti-1、ti+2の点)の二階微分値ui-1、ui+2を、それぞれ0とは限らない変数とする。そして、この値を0とは限らない変数にすることによって、速度に応じた曲率を選択することが可能となる。
この両端の点(t=ti-1、ti+2の点)の二階微分値ui-1、ui+2の設定方法として、例えば、両端の点の一つ内側の点(t=ti、ti+1の点)の二階微分値ui、ui+1に比例する値、即ち、
i-1=αui、ui+2=βui+1 …(V)
とすることができる。そして、比例係数であるパラメータα、βを速度に応じて変化させることで、速度に応じた曲率を有する補間曲線Siを求めることが可能となる。
また、上式(V)を用いて上式(III)、(IV)を解いて得られるui、ui+1については、以下の式(VI)のようになる。
Figure 2009044443
このようにして得られる上式(VI)の二階微分値ui、ui+1や既知の値であるti+1、ti+2、yi+1、yi+2を上式(I)に代入することで、速度に応じた曲率を有する補間曲線Siを得ることができる。ここで、具体例を図4に示す。図4は、パラメータα、βを変化させた場合の補間曲線を示すグラフである。
図4では、パラメータα、βをともに正の値となるように設定されることで得られる補間曲線Siaと、ともに負の値となるように設定されることで得られる補間曲線Sibと、をそれぞれ破線で示している。また、実線で示す補間曲線Siは、パラメータα、βをともに0となるように設定することで得られる補間曲線であるものとする。
パラメータα、βをともに正の値とすると、補間曲線Siaのように、パラメータα、βが0となる場合の補間曲線Siよりも曲率が小さくなり、補間曲線は二点間を直接つなぐ直線に近い形状となる。一方、パラメータα、βをともに負の値とすると、補間曲線Sibのように、パラメータα、βが0となる場合の補間曲線Siよりも曲率が大きくなり、補間曲線Siから突出して乖離するような曲線となる。
そのため、本例のようにパラメータα、βを設定する場合においては、移動体の速度が遅い、即ち、時間軸方向に長い周期で変動する場合は、曲率を小さくするためにパラメータα、βが大きい値になるように制御すればよく、また、移動体の速度が速い、即ち、時間軸方向に短い周期で変動する場合は、曲率を大きくするためにパラメータα、βが小さい値になるように制御すればよい。
また、上述した例の他に、αが正かつβが負という場合も生じることがある。これは、移動体が大きく加速している場合であり、この場合、曲率が時間軸方向に沿って大きくなる補間曲線が得られる。一方、αが負かつβが正という場合は、移動体が急に減速する場合であり、この場合、曲率が時間軸方向に沿って小さくなる補間曲線が得られる。なお、パラメータα、βの具体的な設定方法については、以下の実施例において詳細に説明する。
このように構成することによって、パラメータα、βを移動体の速度に応じて連続的に変化させることが可能となるため、補間曲線の曲率を連続的に変化させることができるようになる。また、必要となる装置がパラメータを決定する回路だけであり、複数の補間方法を行うための複数の補間用の回路や切り替えを行う装置が不要であるため、受信装置1の大型化や複雑化を抑制することができる。
なお、本例において、t=ti-1〜ti+2の4点の値を用いて補間曲線Siを求めた後に、t=ti〜ti+3の4点の値を用いて補間曲線Si+1のみを求めることとしても構わない。即ち、図3の例において、t=ti-1〜ti+2の4点のうち中央の二点(t=ti、ti+1の点)間の補間曲線Siを求めるだけで、両端の点(t=ti-1〜ti+2の点)と中央の二点(t=ti、ti+1の点)との間の補間曲線Si-1、Si+1を求めないこととしても構わない。このように構成することによって、変数として設定した両端の点の二階微分値ui-1、ui+2が直接的に代入されて得られる補間曲線Si-1、Si+1を除外して、精度がより高い補間曲線Siのみを求めることとすることができる。
ただし、本発明における受信装置1は、従来のように両端の点の二階微分値ui-1、ui+2を一律に0として設定するものではないため、両端の点の二階微分値ui-1、ui+2を直接的に代入して得られる補間曲線Si-1、Si+1であっても精度が高い。そのため、補間曲線Si-1、Si+1の両方またはいずれか一方を求め、利用することとしても構わない。
また、以上説明した基本構成における補間方法では、選択した4点を用いて補間曲線を求めることとしているが、補間に用いる点は4点に限るものではなく、t=t0〜tN-1までのN点を用いて補間曲線を求めるものであっても構わない。この場合、上述した4点の場合と同様に、補間曲線を得るために必要となる二階微分値u0〜uN-1を求める連立方程式は、以下の式(VII)のようになる。
Figure 2009044443
このとき、両端の点(t=t0、tN-1の点)の二階微分値u0、uN-1を上述した4点の場合と同様に変数、例えば、u0=αu1、uN-1=βuN-2として設定し、残る二階微分値u1〜uN-2を、上式(VII)にu0=αu1、uN-1=βuN-2を代入して解くことによって求める。そして、既知の値とともに上式(I)に代入することで、曲率を速度に応じたものとした補間曲線を得ることができる。なお、上式(I)は、隣接する2点(t=ti、ti+1の点)のそれぞれの値から導出される補間曲線であるため、Nが二以上のどのような数であったとしても、上式(I)をそのまま適用することができる。
また、上述した4点の場合と同様に、選択したN個の点の中の中央近傍に位置する隣接した点の間に形成される少なくとも一つの補間曲線のみを求めることとしても構わない。また、全ての隣接する点の間に形成されるN−1個の補間曲線を全て求めることとしても構わないし、両端の点(t=t0、tN-1の点)を含まない補間曲線を求めることとしても構わない。
また、補間を行うために必要となる演算の速度や、受信装置に保持するデータ量などの観点から、4、5点程度の点を用いて補間を行うことが好ましい。
また、パラメータα、βは、移動体の速度が0のときの値を所定の値として定め、移動体の速度の上昇とともに、基準値から値を減ずるように制御することとしても構わない。即ち、パラメータα、βの最大値を、移動体の速度が0であるときの所定の値であることとしても構わない。また、パラメータα、βの値が、−1〜4程度の間の値であるとしても構わない。
<<実施例>>
<第一実施例>
次に、本発明の第一実施例について図5を用いて説明する。図5は、第一実施例における受信装置の内部構成について示したブロック図であり、本発明の受信装置の基本構成について示した図1に相当するものである。なお、図1と同様のものについては同じ符号を付し、詳細な説明については省略する。また、以下では、図3に示した場合と同様に、4点のSPシンボル(t=ti-1〜ti+2の点)から時間軸方向における補間曲線Siを求める場合について説明するが、上述したように補間に使用する点の数や求める補間曲線の位置についてはどのようなものであっても構わない。
図5に示すように、本実施例における受信装置1aは、基本構成について示した図1の受信装置1と概ね同様の構成である。即ち、アンテナ10よりデジタル放送信号を選局してベースバンド信号に変換するチューナ部2と、ベースバンド信号を高速フーリエ変換するFFT部3と、SPシンボルの補間を行い伝送路特性の推定を行なうSP補間部4と、SP補間部4によって推定された伝送路特性に基づいて等化処理を施す等化器5と、デジタル変調方式に基づいて復調するデジタル復調部7と、MPEG圧縮方式に基づいて復号化するMPEGデコーダ8と、を備えている。
ただし、本例の受信装置1aは、SP補間部4における補間に用いるパラメータα、βを算出して決定するパラメータ算出部4aと、移動体の速度を検出してパラメータ算出部4aに入力する速度検出部4bと、をさらに備えており、FFT部3と、SP補間部4と、パラメータ算出部4aと、速度検出部4bと、等化器5とで復調部6aが構成される。
ここで、パラメータ算出部4aが算出するパラメータα、βは、上述した基本構成において説明したように、上式(V)において両端の二階微分値ui、ui+1を設定するために用いるものである。そして、本実施例では、パラメータ算出部4aが速度検出部4bから入力される移動体の速度値vに基づいて、パラメータα、βを決定する。即ち、パラメータ算出部4aでは以下の式(VIII)のような計算を行う。
α=fα(v)、β=fβ(v) …(VIII)
ここで、fα、fβは、速度vの関数であり、速度vの値を代入することによってパラメータα、βが一意に求められる。また、fα、fβは連続的な関数であり、vの連続的な変化に応じてパラメータα、βも連続的に変化する。さらに、上述したように速度vが大きい場合にはパラメータα、βは小さい値となり、速度vが小さい値の場合には、パラメータα、βは大きな値となるように制御される。
このように構成することによって、移動体の速度に対応してパラメータα、βを変化させることが可能となるため、移動体の速度に対応した曲率を有する補間曲線を得ることができるようになる。したがって、精度良く伝送路特性を導出することが可能となり、受信信号の等化処理を良好なものにすることができるようになる。
なお、関数fα、fβは、実験的または経験的に求められるような関数で構わなく、移動体の速度と補間曲線の曲率との相関関係より求められるようなものとしても構わない。また、移動体の速度が0であるときパラメータα、βの値が、パラメータα、βの最大値となるようにしても構わない。
また、上述したように、補間に利用するSPシンボルを、t=t0〜tN-1までのN点としても構わなく、両端の点(t=t0、tN-1)の二階微分値を、u0=αu1、uN-1=βuN-2として、パラメータα、βの値を、上式(VIII)によって得られる値としても構わない。そして、このように構成しても、上述した4点を選択して補間曲線を求める場合と同様に、移動体の速度に対応した曲率を有する補間曲線を得ることができるようになる。
<第二実施例>
次に、本発明の第二実施例について図6を用いて説明する。図6は、第二実施例における受信装置の内部構成について示したブロック図であり、本発明の受信装置の基本構成について示した図1や、第一実施例について示した図5に相当するものである。なお、図1や図5と同様のものについては同じ符号を付し、詳細な説明については省略する。また、以下では、図3に示した場合と同様に、4点のSPシンボル(t=ti-1〜ti+2の点)から時間軸方向における補間曲線Siを求める場合について説明するが、上述したように補間に使用する点の数や求める補間曲線の位置についてはどのようなものであっても構わない。
図6に示すように、本実施例における受信装置1bは、基本構成について示した図1の受信装置1や第一実施例について示した図5の受信装置1aと概ね同様の構成である。即ち、アンテナ10よりデジタル放送信号を選局してベースバンド信号に変換するチューナ部2と、ベースバンド信号を高速フーリエ変換するFFT部3と、SPシンボルの補間を行い伝送路特性の推定を行なうSP補間部4と、SP補間部4によって推定された伝送路特性に基づいて等化処理を施す等化器5と、デジタル変調方式に基づいて復調するデジタル復調部7と、MPEG圧縮方式に基づいて復号化するMPEGデコーダ8と、を備えている。
ただし、本例の受信装置1bは、SP補間部4における補間に用いるパラメータα、βを算出して決定するパラメータ算出部4cをさらに備えており、FFT部3と、SP補間部4と、パラメータ算出部4cと、等化器5とで復調部6bが構成される。
ここで、パラメータ算出部4cが算出するパラメータα、βは、上述した基本構成において説明したように、上式(V)において両端の二階微分値ui、ui+1を設定するために用いるものである。そして、本実施例では、パラメータ算出部4cが、α=β=0とした場合の両端以外の点(t=ti、ti+1の点)の二階微分値である仮定値wi、wi+1に基づいて、パラメータα、βを決定する。即ち、パラメータ算出部4cでは以下の式(IX)のような計算を行う。
α=hα(wi,wi+1)、β=hβ(wi,wi+1) …(IX)
ここで、上式(IX)の仮定値wi、wi+1は、α=β=0、即ち、両端の点(t=ti-1、ti+2の点)の二階微分値ui、ui+2をそれぞれ0と仮定した場合に上式(III)、(IV)から求められる、t=ti、ti+1の点における二階微分値であり、換言すれば従来の方法によって得られる二階微分値である。また、hα、hβは仮定値wi、wi+1の関数であり、実験的または経験的に求められるものである。
α=β=0とした場合の仮定値wi、wi+1はそれぞれ補間曲線の曲率を表しており、これらの値が正から負の値に急激に変動するなどの変動が大きい場合は、移動体の速度が大きいことを意味する。また、これらの値が一定であり変動が小さい場合は、移動体の速度が小さいことを意味する。したがって、仮定値wi、wi+1を利用してパラメータα、βを決定することとしても、移動体の速度に対応した曲率を有する補間曲線を得ることができる。
このように構成することによって、移動体の速度に対応してパラメータα、βを変化させることが可能となるため、移動体の速度に対応した曲率を有する補間曲線を得ることができるようになる。したがって、精度良く伝送路特性を導出することが可能となり、受信信号の等化処理を良好なものにすることができるようになる。
さらに、パラメータ算出部4cがSP補間部4から仮定値wi、wi+1を得てパラメータα、βを算出する構成であるため、別途移動体の速度を検出するための装置を備える必要がなく、受信装置1bの大型化や複雑化を抑制することが可能となる。
なお、本実施例において、上式(IX)のように仮定値wi、wi+1を用いてパラメータα、βを求めることとしたが、過去に計算した二階微分値を用いることとしても構わない。図3を用いて具体的に説明すると、例えば、t=ti-1〜ti+2の4点の値を用いて補間曲線Siを求めた後に、t=ti〜ti+3の4点の値を用いて補間曲線Si+1を求める場合において、補間曲線Siを求めるために算出した二階微分値ui、ui+1、ui+2を、その後に補間曲線Si+1を求める際のパラメータα、βを求める際に利用しても構わない。
また、このように、過去に計算した二階微分値を用いる場合、最初に補間曲線を求める場合には過去に計算した二階微分値が存在しないため、上式(IX)を用いた方法によって二階微分値を算出することとしても構わない。
また、補間曲線Si+1を求めるために必要となる両端の二階微分値ui、ui+3のuiを、補間曲線Siを求めた際に導出した二階微分値uiを直接利用して求めることとしても構わないし、補間曲線Siを求めた際に導出した二階微分値uiに基づいた値としても構わない。一方、補間曲線Si+1を求めるために必要となる二階微分値ui+3の方は、補間曲線Siを求めるために算出した二階微分値ui、ui+1、ui+2を用いてパラメータβを導出するとともに、ui+3=βui+2を設定して上式(III)(IV)に示すような連立方程式から求めることとしても構わない。ただし、上式(III)(IV)は補間曲線Siを求めるための連立方程式であるため、補間曲線Si+1を求める場合に適用するためには、上式(III)(IV)のiをi+1に変換する。
このように構成することによって、両端を0とすることによって得られる仮定値よりも信頼性の高い、過去に計算した二階微分値を用いてパラメータα、βを求めることが可能となるため、より精度よく補間曲線を求めることが可能となる。また、パラメータα、βを計算するための時間を短縮することが可能となる。
また、上述したように、補間に利用するSPシンボルを、t=t0〜tN-1までのN点としても構わなく、両端の点(t=t0、tN-1の点)における二階微分値をu0=αu1、uN-1=βuN-2としても構わない。さらに、このパラメータα、βの値を、以下の式(X)から得られる値や、過去に計算した二階微分値を用いることによって得られる値としても構わない。
α=hαN(w1,w2,…,wN-2)、β=hβN(w1,w2,…,wN-2) …(X)
上式(X)のw1,w2,…,wN-2は、α=β=0、即ち、両端の点(t=t0、tN-1の点)の二階微分値u0、uN-1をそれぞれ0とした場合に上式(VII)から求められる、t=t1〜tN-2のそれぞれの点における二階微分値であり、換言すれば従来の方法によって得られる二階微分値である。また、hαN、hβNは二階微分値w1〜wN-2の関数であり、実験的または経験的に求められるものである。そして、このように構成しても、上述した4点を選択して補間曲線を求める場合と同様に、移動体の速度に対応した曲率を有する補間曲線を得ることができるようになる。
本発明は、移動体通信を行う受信装置、特に、OFDM方式で変調された信号を受信して復調する受信装置及び受信方法に関する。
は、本発明の基本構成となる受信装置の内部構成を示すブロック図である。 は、OFDMシンボル列におけるパイロットシンボルとデータシンボルの関係を示す図である。 は、スプライン補間を用いて時間軸方向に補間を行なった場合の補間曲線を示すグラフである。 は、パラメータα、βを変化させた場合の補間曲線を示すグラフである。 は、本発明の第一実施例における受信装置の内部構成を示すブロック図である。 は、本発明の第二実施形態における受信装置の内部構成を示すブロック図である。 は、受信信号の模式図である。 は、あるサブキャリアのSPシンボル間を時間軸方向に補間した場合の補間曲線を示すグラフである。
符号の説明
1、1a、1b 受信装置
2 チューナ部
3 FFT部
4 SP補間部
4a、4c パラメータ算出部
4b 速度検出部
5 等化器
6、6a、6b 復調部
7 デジタル復調部
8 MPEGデコーダ
10 アンテナ
i-1〜Si+1、Sia、Sib 補間曲線
i-1〜yi+2 SPシンボルの値
i-1〜ti+2 時刻

Claims (7)

  1. 時間軸方向に周期的に配置されたパイロット信号を備える受信信号に対して時間軸方向に前記パイロット信号を補間することで時間軸方向の伝送路特性を推定する補間部を備えるとともに、移動体に備えられる受信装置において、
    前記補間部が、選択された複数の前記パイロット信号にスプライン補間を施すことで前記補間を行うものであり、前記スプライン補間によって得られる三次の補間曲線の曲率が、前記移動体の速度に基づいて決定されることを特徴とする受信装置。
  2. 前記補間部が、前記選択された複数の前記パイロット信号の中で、最先のパイロット信号における二階微分値と、最後のパイロット信号における二階微分値と、を前記移動体の速度に基づいた値とすることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記補間部が、前記選択された複数の前記パイロット信号の中の最先のパイロット信号における二階微分値を、最先から一つ後のパイロット信号における二階微分値に第1の係数を乗じたものとするとともに、最後のパイロット信号における二階微分値を、最後から一つ先のパイロット信号における二階微分値に第2の係数を乗じたものとすることを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記補間部が、前記最先のパイロット信号及び前記最後のパイロット信号におけるそれぞれの二階微分値を0にすることにより定められる、前記最先のパイロット信号及び前記最後のパイロット信号以外の前記選択された複数のパイロット信号のそれぞれにおける二階微分値に基づいて、前記第1の係数及び前記第2の係数を決定することを特徴とする請求項3に記載の受信装置。
  5. 前記補間部が、過去に当該補間部において算出された前記パイロット信号における二階微分値に基づいて、前記第1の係数及び前記第2の係数を決定することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の受信装置。
  6. 前記移動体の速度を検出する速度検出部をさらに備え、
    前記補間部が、当該速度検出部の検出結果に基づいて前記第1の係数及び前記第2の係数を決定することを特徴とする請求項3に記載の受信装置。
  7. 時間軸方向に周期的に配置されたパイロット信号を備える受信信号に対して時間軸方向に前記パイロット信号を補間することで時間軸方向の伝送路特性を推定する伝送路特性推定ステップを備えた移動体における受信方法において、
    前記伝送路特性推定ステップが、
    複数の前記パイロット信号を選択する選択ステップと、
    当該選択ステップによって選択された複数の前記パイロット信号にスプライン補間を施して、前記移動体の速度に基づいた曲率を有する三次の補間曲線を得る補間ステップと、
    を備えることを特徴とする受信方法。
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