JP2005149773A - ナトリウム硫黄電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力貯蔵装置,非常用電源,無停電電源や電気自動車などに用いるに好適なナトリウム硫黄電池の構造を提供する。
【解決手段】固体電解質袋管1の外側と正極容器3とから成る正極室内5に硫黄又は/及び多硫化ナトリウムから成る正極活物質14を収納したナトリウム硫黄電池であって、フランジ付き円筒状金属部材3’と前記固体電解質袋管とに接して前記正極活物質の無充填材16’を設置するか、又は、前記絶縁部材6から離れた位置の前記フランジ付き円筒状金属部材と前記固体電解質袋管とに接して前記正極活物質の充填材16を設置し、前記固体電解質袋管を横方向に寝かせたことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】固体電解質袋管1の外側と正極容器3とから成る正極室内5に硫黄又は/及び多硫化ナトリウムから成る正極活物質14を収納したナトリウム硫黄電池であって、フランジ付き円筒状金属部材3’と前記固体電解質袋管とに接して前記正極活物質の無充填材16’を設置するか、又は、前記絶縁部材6から離れた位置の前記フランジ付き円筒状金属部材と前記固体電解質袋管とに接して前記正極活物質の充填材16を設置し、前記固体電解質袋管を横方向に寝かせたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、電力貯蔵装置,非常用電源,無停電電源や電気自動車などに用いるに好適なナトリウム硫黄電池の構造に関する。
負極室内に液体ナトリウム、正極室内に硫黄,多硫化ナトリウムなどの正極活物質を充填し、負極室/正極室間をβ型やβ″型のベータアルミナセラミックス製の固体電解質袋管で分離した構造のナトリウム硫黄電池は、長寿命でエネルギー密度が大きいことから注目され、夜間電力を貯えて昼間利用する負荷平準化に適した電力貯蔵装置,非常用電源や無停電電源、及び、ハイブリッド自動車を含めた電気自動車等への利用が期待されている。この電池の実用化には電池の信頼性,安全性の確保と共に低コスト化が重要であり、このためには、電池が高出力運転できるように内部抵抗を低減して電池効率を向上したり、単電池を大型化してkWやkWh当たりの電池数を低減することが望ましいが、従来の電池ではそのための対応が不十分であった。なお、電池効率が低下すると電池出力が低下するため、結果としてkWやkWh当たりの電池必要数が増して、コストは高くなる。
特に、低コスト化のためには、単電池を大型化して大容量化することが極めて有効であるが、このためには固体電解質袋管の高さ又は/及び幅を増加させる必要がある。しかしながら、一般に用いられているように固体電解質袋管を縦置きに設置して、その高さを大きくすると、正極室内の上下方向に重力によって活物質の濃度分布や組成分布が付きやすく、この結果、電池内に起電力分布を生じて循環電流が流れ、電池の効率が低下するという問題があった。
一方、固体電解質袋管の高さの代わりに幅を大きくすることも可能であるが、この場合には固体電解質袋管の容積と表面積との比が大きくなって、固体電解質袋管内に充填されたナトリウムを所定時間内に移動させるためには運転時の電流密度を増加させる必要があり、内部抵抗の影響で電池の効率が低下するという問題も有った。このように、従来のナトリウム硫黄電池においては、低コスト化のための内部抵抗低減による効率向上と電池の大容量化との両立は困難であった。
この問題に対する対策として、固体電解質袋管の胴部外側に集電体を設け、固体電解質袋管を横方向に寝かせることによって、電池効率向上と大容量化とを両立させた横置きナトリウム硫黄電池の構造が、特開昭47−19321号公報や特開2002−15767号公報などとして提案されている。しかしながら、これらのナトリウム硫黄電池では、固体電解質袋管の開口部に設けた絶縁部材と正極容器との接合部において、絶縁部材に接触した部分の正極容器と固体電解質袋管との間に正極活物質が充填し、電池の運転停止の際の昇降温による正極活物質の体積変化によって絶縁部材と正極容器との接合部が破損して、電池の信頼性や安全性が低下するという問題があった。
一方、特開2002−8712号公報では、この問題に対して電池を斜めに設置したり、正極容器の下側の体積を大きくしたりして、正極容器内に設置される正極活物質の高さを小さくすることにより、横置きしたナトリウム硫黄電池において、絶縁部材の下側にも正極活物質が接触しない構造が提案されている。しかしながら、この構造では電池の信頼性や安全性が向上する反面、正極活物質の高さが小さいために、電池の電池効率が低下し易くなったり、電池の大容量化が困難になるという問題があった。
このように、従来の横置きナトリウム硫黄電池においては、電池効率向上や大容量化による低コスト化と、電池の信頼性や安全性の向上との両立が不十分であるという問題があった。
本発明は、上記従来技術の欠点を除き、電池効率向上と電池大容量化との両立による低コスト化が可能で、且つ、電池の信頼性や安全性が確保できるナトリウム硫黄電池構造を提供する。
本発明のナトリウム硫黄電池は、固体電解質袋管によって負極室と正極室とを分離し、前記固体電解質袋管の開口部付近に設けた絶縁部材と正極容器の一部であるフランジ付き円筒状金属部材とを接合して前記正極室を構成すると共に、前記固体電解質袋管の胴部外側に設けた集電体と前記固体電解質袋管との間隙に多孔質導電材又は/及び多孔質材を設置して、前記固体電解質袋管の内側と負極容器とから成る前記負極室内にナトリウムを、前記固体電解質袋管の外側と正極容器とから成る前記正極室内に硫黄又は/及び多硫化ナトリウムから成る正極活物質を収納したナトリウム硫黄電池であって、前記フランジ付き円筒状金属部材と前記固体電解質袋管とに接して前記正極活物質の無充填材を設置するか、又は、前記絶縁部材から離れた位置の前記フランジ付き円筒状金属部材と前記固体電解質袋管とに接して前記正極活物質の充填材を設置し、前記固体電解質袋管を横方向に寝かせたことを特徴としている。
この構造のナトリウム硫黄電池を用いることにより、電池効率向上と電池大容量化との両立による低コスト化が可能で、且つ、昇降温による絶縁部材と正極容器との接合部の破損が防止できて、電池の信頼性や安全性が確保できるナトリウム硫黄電池が実現される。
なお、本発明のナトリウム硫黄電池において、前記無充填材がフッ化樹脂から成ること、又は、前記充填材が炭素繊維又は炭素粒子から成ることが特に望ましく、また、前記フランジ付き円筒状金属部材の肉厚が前記正極容器の本体の肉厚よりも小さいことが望ましい。
本発明のナトリウム硫黄電池においては、固体電解質袋管の横置きと集電体の設置によって、電池の大容量化と効率向上との両立による低コスト化が可能であると共に、フランジ付き円筒状金属部材と固体電解質袋管とに接触して、正極活物質の充填材又は無充填材を設置することによって、電池の信頼性や安全性が確保できる。
以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
図1は本発明の第一の実施形態によるナトリウム硫黄電池の構造例を示す断面図である。図において、ナトリウムイオン導電性の固体電解質袋管1には、普通β型やβ″型のベータアルミナセラミックスから成る有底袋管状の固体電解質が用いられ、本発明では固体電解質袋管1は水平方向又は斜め方向の横置きに寝かせて配置されている。また、負極容器の本体2,正極容器の本体3は固体電解質袋管1と共にそれぞれ負極室4,正極室5を構成しており、その材料としては、Al合金やFe合金,SUSまたはこれらの表面に
Co基合金,Cr/Fe合金,Al/Si合金,SUS,Cr,C,Moなどを主体とする耐食層を設けたものや、Al合金とSUS等とのクラッド材が普通に用いられる。なお、図1のA−A′断面に見られるように、正極容器の本体3及び負極容器の本体2には円筒形状が用いられており、こうすることによって、電池の運転時や昇降温時の内外の圧力差による正極容器の本体3や負極容器の本体2の変形が防止できるという利点が得られる。なお、この問題は正極容器の本体3や負極容器の本体2にAl合金を用いる場合に特に重要であり、ナトリウム硫黄電池では運転温度が約290℃以上と比較的高いため、外部空気圧と内部圧力との差圧によって正極容器の本体3や負極容器の本体2が曲げクリープ変形する問題がある。この問題に対して、円筒形状を用いれば変形防止が容易に可能となり、また、Al合金の利用によって電池の内部抵抗が減少して、電池効率が向上するという利点が得られる。
Co基合金,Cr/Fe合金,Al/Si合金,SUS,Cr,C,Moなどを主体とする耐食層を設けたものや、Al合金とSUS等とのクラッド材が普通に用いられる。なお、図1のA−A′断面に見られるように、正極容器の本体3及び負極容器の本体2には円筒形状が用いられており、こうすることによって、電池の運転時や昇降温時の内外の圧力差による正極容器の本体3や負極容器の本体2の変形が防止できるという利点が得られる。なお、この問題は正極容器の本体3や負極容器の本体2にAl合金を用いる場合に特に重要であり、ナトリウム硫黄電池では運転温度が約290℃以上と比較的高いため、外部空気圧と内部圧力との差圧によって正極容器の本体3や負極容器の本体2が曲げクリープ変形する問題がある。この問題に対して、円筒形状を用いれば変形防止が容易に可能となり、また、Al合金の利用によって電池の内部抵抗が減少して、電池効率が向上するという利点が得られる。
一方、絶縁部材6は負極室4と正極室5とを絶縁分離し、且つ、普通αアルミナセラミックスを用いて、図示されていないがガラス半田で固体電解質袋管1の開口部付近に接合されたり、マグネシウムアルミニウムスピネルなどのセラミックスを用いて、固体電解質袋管1の開口部と一体焼結されている。また、正極容器の一部であるフランジ付き円筒状金属部材3′と絶縁部材6との接合や、負極容器の本体2と絶縁部材6との接合には、図示されていないがAlやAl合金を接合材として用いて、接合材の液相線温度以下や固相線温度以下に加熱して、加圧接合する熱圧接法が一般に行われている。なお、後述の図2に示されたように、負極容器の一部であるフランジ付き円筒状金属部材2′と絶縁部材6とを接合することも可能である。また、正極容器は、正極容器の本体3とフランジ付き円筒状金属部材3′とを溶接などで接合することによって構成されるのが一般的である。
さらに、負極室4内には、ナトリウム7を収納するSUSやFe合金,Al合金等から成る有底袋管状のナトリウム容器8が設けられており、ナトリウム7は、放電時には負極室4の一部であるナトリウム容器8内に充填された窒素ガスやArガスなどの不活性ガス9の圧力や重力で押され、一方充電時には固体電解質袋管1を通して侵入するナトリウムの圧力で押されて、ナトリウム容器8に設けた貫通孔10を出入りする。このようにナトリウム容器8を設けることにより、固体電解質袋管1に隣接して存在するナトリウム7の量が少なくできて、固体電解質袋管1が破損した際の電池の安全性が向上する。なお、図1においては、ナトリウム容器8は負極容器の本体2と分離されているが、図2のようにナトリウム容器8と負極容器の本体2とを一体化した構造も可能である。
ここで、図1においては、固体電解質袋管1の軸方向の底部近傍にナトリウム容器8のナトリウム収納部80が設けられており、貫通孔10をハンダなどで封止したナトリウム容器8内にナトリウム7や不活性ガス9を充填した後、ナトリウム収納部80を封止し、負極室4内にナトリウム容器8を設置して、負極容器の本体2の負極封止部20で負極室4を封止している。このようにして得られたナトリウム硫黄電池の貫通孔10が下側になるように、電池を横置きして昇温することにより、ハンダなどが溶解して、ナトリウム7が貫通孔10を通って固体電解質袋管1の表面へ供給される。
さらに、固体電解質袋管1の胴部外側の正極室5内に集電体11が設けられており、集電体11の端部は正極容器の本体3と接続され、集電体11と固体電解質袋管1の胴部との間隙に多孔質導電材12と多孔質材13が設置されている。一方、図2においては、集電体11はフランジ付き円筒状金属部材3′と接合されている。また、正極室5内には硫黄又は/及び多硫化ナトリウムから成る正極活物質14が充填され、正極封止部30で正極室5が封止されており、この正極活物質14が多孔質導電材12や多孔質材13に含浸されて、電池反応を促進している。ここで、多孔質導電材12には炭素繊維や炭素粉末の集合体が用いられ、固体電解質袋管1に沿った径方向の厚さが1〜20mm程度の、1300〜2000℃で加熱して製造されたPAN(ポリアクリロニトリル)系やピッチ系の炭素繊維マットを用いることが望ましい。また、炭素繊維が面方向に配列したリング形状や短冊形状などの炭素繊維マットを用いて、炭素繊維マットの面方向が固体電解質袋管1の側面に垂直になるように設置することにより、固体電解質袋管1の径方向に沿った炭素繊維マットの抵抗が低減して、電池効率を向上することができる。
一方、多孔質材13には普通アルミナなどのセラミックスやガラスの繊維や粒子の集合体が用いられ、固体電解質袋管1に沿った径方向の厚さを0.1〜0.5mm程度にすることが望ましい。また、図2に示されているように、多孔質導電材12を構成する炭素繊維マットを固体電解質袋管1の軸方向に積層して充填し、積層された炭素繊維マット同士の間にセラミックスやガラスの繊維や粒子の集合体から成る多孔質材13′を設けたり、この代わりに貫通部を設けた金属板やセラミックス又はガラス板などを設けて、正極活物質
14が多孔質導電材12内部を移動し易くすることも可能である。さらに、多孔質材13を固体電解質袋管1の表面に接触すると共に、ニードルパンチによって多孔質材13の一部を多孔質導電材12内に埋め込んだり、集電体11に接触する部分まで伸ばしたりして、正極活物質14の移動を促進することも可能である。
14が多孔質導電材12内部を移動し易くすることも可能である。さらに、多孔質材13を固体電解質袋管1の表面に接触すると共に、ニードルパンチによって多孔質材13の一部を多孔質導電材12内に埋め込んだり、集電体11に接触する部分まで伸ばしたりして、正極活物質14の移動を促進することも可能である。
また、正極活物質14の体積を多孔質導電材12や多孔質材13,13′の空隙体積よりも大きくして、多孔質導電材12や多孔質材13,13′に含浸される以外に、正極室5内の集電体11の外側に正極活物質14の液相を形成し、集電体11に貫通部15を設けて多孔質導電材12の内外に正極活物質14を移動させることにより、電池容量の拡大を図ることができる。なお、電池容量拡大のためには、正極活物質14の上面高さが固体電解質袋管1の周方向の中心部よりも高くなることが望ましい。
ここで、集電体11としては厚さ0.3〜5mm 程度のAl合金,Fe合金,SUSや
Al合金とSUSとのクラッド材等を用い、多孔質導電材12との接触面にCo基合金,Cr/Fe合金,Al/Si合金,SUS,Cr,C,MoやCr,Moの炭化物や窒化物などの耐食性導電層を溶射やメッキなどの方法で設けたり、これらの耐食性粒子や繊維を集電体11の表面へ接合又は埋め込んだものが用いられる。さらに、貫通部15としては直径や幅,長さが1〜10mm程度の円形や直方体の孔、又はこれらの間に幅1〜10mmのスリットを設けたものを用い、面積割合としては集電体11の面積の5〜50%程度が望ましい。また、集電体11と正極容器の本体3又はフランジ付き円筒状金属部材3′とを接合するためには、集電体11と正極容器の本体3又はフランジ付き円筒状金属部材
3′とで、共に同じ材料を用いることが望ましい。
Al合金とSUSとのクラッド材等を用い、多孔質導電材12との接触面にCo基合金,Cr/Fe合金,Al/Si合金,SUS,Cr,C,MoやCr,Moの炭化物や窒化物などの耐食性導電層を溶射やメッキなどの方法で設けたり、これらの耐食性粒子や繊維を集電体11の表面へ接合又は埋め込んだものが用いられる。さらに、貫通部15としては直径や幅,長さが1〜10mm程度の円形や直方体の孔、又はこれらの間に幅1〜10mmのスリットを設けたものを用い、面積割合としては集電体11の面積の5〜50%程度が望ましい。また、集電体11と正極容器の本体3又はフランジ付き円筒状金属部材3′とを接合するためには、集電体11と正極容器の本体3又はフランジ付き円筒状金属部材
3′とで、共に同じ材料を用いることが望ましい。
図1のナトリウム硫黄電池においては、フランジ付き円筒状金属部材3′が絶縁部材6と接合されると共に、正極容器の本体3と接合されて正極室5を構成している。この構造の電池の固体電解質袋管1を横方向に寝かせた場合には、電池容量拡大のために正極活物質14の上面を高く設置した構造では、フランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1との間の少なくとも下側全体に正極活物質14が充填され、その結果として、電池の昇降温時の正極活物質14の体積変化によって、フランジ付き円筒状金属部材3′と絶縁部材6との接合部が破損して、電池の信頼性や安全性が低下するという問題があった。また、電池の昇降温時の正極活物質14の体積変化によって正極容器の本体3が軸方向に延び縮みして、絶縁部材6とフランジ付き円筒状金属部材3′との接合部に引張り応力が加わって、接合部が破損するという問題もあった。なお、後者の問題に対しては、フランジ付き円筒状金属部材3′の肉厚を正極容器の本体3の肉厚よりも小さくして、フランジ付き円筒状金属部材3′の軸方向への弾性変形によって、接合部に加わる引張り応力を低減することが望ましい。しかしながら、この場合には、フランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1との間の少なくとも下側全体に正極活物質14が充填されると、正極活物質14の体積変化によって、フランジ付き円筒状金属部材3′と絶縁部材6との接合部が破損し易くなるという問題が発生する。
これらの問題に対して、図1の構造においては、正極活物質の充填材16又は無充填材16′を、絶縁部材6から離れた位置のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1とに接すると共に、固体電解質袋管1と正極容器の本体3との間に設置することにより、絶縁部材6と接した部分のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1との間への正極活物質14の充填を低減して、電池の信頼性や安全性を向上している。即ち、絶縁部材6から離れた位置のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1とに接して、正極活物質の充填材16又は無充填材16′を設置することにより、充填材16を用いた場合には正極室5内に移動する正極活物質14が充填材16で吸収され、無充填材16′を用いた場合には正極活物質14の侵入が防止されて、絶縁部材6と接した部分のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1との間の下側全体に正極活物質14が充填される問題は起こらない。
なお、図示されていないが、無充填材16′を用いた場合には、無充填材16′の内部へ正極活物質が侵入する問題は無いために、無充填材16′を絶縁部材6に接触して設けることも可能である。一方、充填材16を用いた場合には、充填材16内に正極活物質
14が侵入するため、図1や図2のように、絶縁部材6から離れた位置のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1とに接して充填材16を設けて、正極活物質14が絶縁部材6に接触し難くなるようにすることが望ましい。
14が侵入するため、図1や図2のように、絶縁部材6から離れた位置のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1とに接して充填材16を設けて、正極活物質14が絶縁部材6に接触し難くなるようにすることが望ましい。
上記構造を用いることにより、電池を昇降温しても、フランジ付き円筒状金属部材3′と絶縁部材6との接合部が破損する問題は起こらず、固体電解質袋管1を横方向に寝かせたナトリウム硫黄電池の信頼性や安全性が向上するという利点が得られる。また、このように、フランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1とに接して、正極活物質の充填材16又は無充填材16′を設置した構造を用いると共に、フランジ付き円筒状金属部材3′の肉厚を正極容器の本体3の肉厚よりも小さくすることにより、フランジ付き円筒状金属部材3′の軸方向への弾性変形によって接合部に加わる引張り応力が低減できて、電池の信頼性や安全性が特に向上するという利点が得られる。
なお、ここで用いる無充填材16′としてはフッ化樹脂の混合材を用いることが望ましく、フッ化樹脂では正極活物質14を構成する硫黄や多硫化ナトリウムを吸収する問題は全く起こらず、絶縁部材6の近くへの正極活物質14の侵入が防止される。但し、フッ化樹脂には融点が比較的低い樹脂があるため、電池の昇降温度や運転温度を考慮して、出来るだけ融点の高いフッ化樹脂を用いることが望ましい。一方、充填材16としては炭素繊維又は炭素粒子の混合材が望ましい。炭素繊維や炭素粒子は正極活物質14の内の多硫化ナトリウムに比べて硫黄を吸収し易く、その結果として多硫化ナトリウムの移動が制限されて、絶縁部材6の近くへ多硫化ナトリウムが充填されるのが低減できる。ここで、多硫化ナトリウムは融点が硫黄よりも一般に100℃以上高いために、電池の昇降温によるフランジ付き円筒状金属部材3′と絶縁部材6との接合部の破損は、多硫化ナトリウムが充填された場合に、多硫化ナトリウムの融点付近の高温での体積変化によって特に起こり易いという問題がある。
また、正極活物質の充填材16又は無充填材16′を、絶縁部材6から離れた位置のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1とに接する構造では、径方向のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1とにきちんと接触して充填材16又は無充填材16′を設置することが望ましく、こうすることによって、絶縁部材6の近くへ正極活物質14が充填する問題が起こり難く、電池の信頼性や安全性が向上し易いという利点が得られる。
さらに、本発明のナトリウム硫黄電池においては、固体電解質袋管1を水平方向や斜め方向に寝かせた横置き構造となっていると共に、固体電解質袋管1の胴部に沿って設けた集電体11を用いて集電する構造となっているために、普通に用いられる様に長さが直径よりも大きい固体電解質袋管1を用いた際には、電池の鉛直方向の高さが固体電解質袋管1を縦置きした場合よりも小さくなる。この結果として、正極室5内の上下方向に重力による正極活物質14の濃度分布や組成分布が付きにくく、電池内に起電力分布やそれに基づく循環電流が起こりにくくなって、電池の効率が向上する。なお、上記組成分布の原因は、正極活物質14を構成する多硫化ナトリウムが硫黄に融けず、且つ、比重が硫黄よりも大きいために正極室5内の下側に溜まることに基づいており、その結果として、固体電解質袋管1を縦置きした場合には正極室5の鉛直方向の高さが大きくなって、正極室5内で多硫化ナトリウムが存在する場所と硫黄が存在する場所とが分離して、それぞれの場所での電池の起電力が異なり易くなることに関係している。
ここで、固体電解質袋管1を斜めに設置することも可能であるが、その場合には、固体電解質袋管1の軸方向と水平方向との角度を±45°以下にして、電池の鉛直方向の高さを低減することが望ましい。また、多孔質導電材12や多孔質材13,13′の表面張力による正極活物質14の吸い上げ高さを考慮すると、多孔質導電材12や多孔質材13の鉛直方向の高さが15cm以下になる角度に固体電解質袋管1を傾けることが望ましく、こうすることによって、正極活物質14が表面張力により必要場所へ提供されて、電池内の起電力分布の防止や循環電流の防止の効果が得られる。勿論、電池効率向上の目的で電池の鉛直方向の高さを小さくするためには、固体電解質袋管1を水平設置することが特に望ましい。また、この効果は単電池を大容量化するために固体電解質袋管1の軸方向の長さを大きくした場合に特に顕著で、本発明の構造により、電池の大容量化と効率向上との両立が可能である。
さらに、本発明のナトリウム硫黄電池の構造においては、正極の抵抗は主に集電体11と多孔質導電材12及び多孔質材13,13′で決まり、正極室5の容積は電池抵抗にあまり関係しないため、固体電解質袋管1の胴部と集電体11との間隙を小さくすることによって、多孔質導電材12の径方向の抵抗が小さくできて電池効率が向上すると共に、集電体11と正極容器の本体3との間隙を広げて正極室内の容積を大きくすることにより、電池の大容量化が達成される。すなわち、これらの結果、電池抵抗を低く保ちながら、構成部品をあまり増やすこと無く電池の大容量化が可能で、低コスト化が容易に実現でき、実用性の高い大容量電池が得られる。また、固体電解質袋管1の軸方向の長さを直径よりも大きくすることにより、固体電解質袋管1の内容積と表面積との比を比較的小さくすることができる。この結果、直径が軸方向の長さと同程度又は直径の方が大きい固体電解質袋管1を用いた場合に比べて、所定時間内に運転する際の固体電解質袋管1の表面積当りの電流密度を小さくすることができ、その結果として電流×抵抗で与えられる電圧変化が小さくなって、電池効率を大きくできるという利点がある。なお、この効果は単電池を大型化するために固体電解質袋管1の軸方向の長さを大きくした場合に特に顕著で、本発明の構造により、電池の大型化すなわち大容量化と効率向上との両立が可能である。
図2は本発明の第二の実施形態によるナトリウム硫黄電池の構造例を示す断面図であり、図1と同じ符号で記載されたものは同じ部品を示している。ここで、図2においては、正極容器及び負極容器の一部であるフランジ付き円筒状金属部材3′,2′が絶縁部材6と接合されていると共に、それぞれ正極容器の本体3及び負極容器の本体2と接合されて、正極室5及び負極室4が構成されている。また、Al合金,鉄合金又はSUS製の有底袋管状の安全管17と共に、ナトリウム容器8を負極室4内に収納して、ナトリウム容器8の端部と負極容器の本体2とを溶接して一体化し、負極室4内にナトリウム7を充填した後に不活性ガス9を充填して、固体電解質袋管1とは反対側の負極容器の本体2の端部に設けた負極封止部20を封止している。このようにして得られたナトリウム硫黄電池においては、ナトリウム7は不活性ガス9の圧力によって、貫通孔10を通って固体電解質袋管1の表面へ供給される。
ここで、図2においても固体電解質袋管1は水平方向又は斜め方向に寝かせて横置き配置されると共に、固体電解質袋管1の内側に負極室4が、外側に正極室5が設けられ、固体電解質袋管1の胴部外側に沿って集電体11が設けられて、固体電解質袋管1と集電体11との間に多孔質導電材12や多孔質材13,13′が設置されているため、電池の大型化と効率向上との両立が可能である。なお、図2においては、集電体11はフランジ付き円筒状金属部材3′と接合されている。また、絶縁部材6から離れた位置のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1とに接して、図1と同様に、正極活物質の充填材16又は無充填材16′が設置されており、こうすることによって、絶縁部材6と接した部分のフランジ付き円筒状金属部材3′と固体電解質袋管1との間への正極活物質14の充填を低減して、電池の信頼性や安全性が向上するという効果が得られている。
さらに、図2の構造においては、図1と同様に正極容器の本体3の軸方向に垂直な断面が円形形状であると共に、正極容器の本体3の軸方向に垂直な断面下部3″の肉厚が断面上部や横部の肉厚よりも大きい構造となっている。このように、断面下部3″の肉厚を高めることによって、集電体11の径方向下面と正極容器の本体3の断面下部3″との間隔が小さくなって、集電体11と断面下側3″との間の正極室5の内容積が、集電体11と正極容器の本体3の断面上側との内容積よりも小さくなり、その結果として、電池の充電深度が向上する。一方、集電体11と正極容器の本体3の断面上側との内容積を大きくすることにより、正極室5の全体の内容積が確保されて、電池の大容量化が達成される。なお、同様な効果は、図示されていないが、固体電解質袋管1の円筒部の中心軸方向を正極容器の本体3の円筒部の中心軸方向よりも下部に設けて、集電体11と断面下側3″との正極室5の内容積を断面上側との内容積よりも小さくすることによっても可能であるが、図2に示した本発明の構造では、断面下部3″の肉厚を高めており、固体電解質袋管1の中心軸方向を正極容器の本体3の中心軸方向とは違った位置に設置する構造に比べて、電池の製造工程が簡略化されて低コスト化出来るという利点が得られる。
ここで、ナトリウム硫黄電池の充電時には、正極活物質14である多硫化ナトリウムが多孔質材13,13′や多孔質導電材12の表面張力によって集電体11の外側の正極活物質14の液相から吸い上げられ、多孔質導電材12の内部などで電気分解されて、生成したナトリウムイオンが固体電解質袋管1を通って負極室4内へ移動する必要がある。また、充電が進むにつれて正極室5内の正極活物質14の液面が低下して、正極活物質14の下部に存在する多硫化ナトリウムが多孔質材13,13′や多孔質導電材12と接触しなくなると、充電が停止するという問題がある。したがって、電池容量を確保するために十分な深度まで充電を可能にするためには、ナトリウムイオンの移動によって正極室5内の正極活物質14の体積が減少した場合にも、多硫化ナトリウムが多孔質導電材12や多孔質材13,13′と接触し易いことが必要である。この問題に対して、図2の構造では、正極容器の本体3の軸方向に垂直な断面下部3″の肉厚を高めることによって、集電体11の径方向下面と断面下部3″との間隔が小さくなっているために、正極室5内の下側に溜まった多硫化ナトリウムが多孔質材13,13′や多孔質導電材12と接触して吸い上げられ、正極室5の下側に存在する多硫化ナトリウムも充電に利用されて、電池の充電容量が向上する。なお、このためには集電体11の径方向下面を正極容器の本体3の断面下側3″と接触させることも可能であり、こうすることによって、正極室5内の最下部に存在する多硫化ナトリウムも充電に利用されて、電池の充電容量は特に向上する。
さらに、このように集電体11の径方向下面と正極容器の本体3の断面下側3″との間隔が小さくなれば、充電末での多硫化ナトリウムの体積が減少して、ナトリウム硫黄電池で一般に行われる充電末での昇降温に対する正極容器の本体3の機械的信頼性が特に向上するという利点が得られる。すなわち、運転停止時のナトリウム硫黄電池の降昇温は電池の充電末に行うのが一般的であり、この際には正極容器の本体3の下部に比重が硫黄よりも大きい多硫化ナトリウムが蓄積されており、降温時の固化及び昇温時の液化の際の体積変化によって正極容器の本体3に応力が加わるが、多硫化ナトリウムに接触した正極容器の本体3の断面下部3″の肉厚を厚くすることによって、正極容器の本体3の変形が防止される。なお、充電末に多硫化ナトリウムよりも上部の正極容器の本体3内に存在する硫黄も昇降温によって体積変化する問題があるが、多硫化ナトリウムの融点は硫黄の融点の110〜119℃よりも100℃以上高いために、多硫化ナトリウムの体積変化による正極容器の本体3の変形が特に起こり易く、電池の機械的信頼性向上のためには、正極容器の本体3の断面下部3″の肉厚を厚くすることが特に望ましい。
具体例として、図2に示すように、固体電解質袋管1としてリチウムドープのβ″アルミナ焼結体からなる外径約60mm,長さ約600mm,肉厚約1.5mm の円筒状の有底袋管を用いた。また、正極容器の本体3,負極容器の本体2,ナトリウム容器8,フランジ付き円筒状金属部材3′,2′や安全管17の材料にはAl合金のAA3003を、集電体11には貫通部15を設けたAA3003の胴部表面にクロムをメッキ、又は、クロム
70〜80%、酸素と珪素1%以下を含む鉄/クロム合金やステライトを溶射したものを用いた。なお、正極容器の本体3としては、軸方向に垂直な断面下部3″の最大肉厚が5〜8mmと、断面上部や断面横部の肉厚の2.5〜4mm よりも大きな形状を用い、一方、フランジ付き円筒状金属部材3′には1.5〜2.5mmの肉厚を用いた。
70〜80%、酸素と珪素1%以下を含む鉄/クロム合金やステライトを溶射したものを用いた。なお、正極容器の本体3としては、軸方向に垂直な断面下部3″の最大肉厚が5〜8mmと、断面上部や断面横部の肉厚の2.5〜4mm よりも大きな形状を用い、一方、フランジ付き円筒状金属部材3′には1.5〜2.5mmの肉厚を用いた。
また、絶縁部材6としてはαアルミナ焼結体リングを用い、固体電解質袋管1の開口部とガラス接合した後、焼結体リングの表面にフランジ付き円筒状金属部材3′や2′を設置し、Al−Mg系の合金箔を用いて絶縁部材6と熱圧接した。次に、負極室4内に安全管17と共に、負極容器の本体2と接合したナトリウム容器8を収納して、負極容器の本体2をフランジ付き円筒状金属部材2′と接合した。また、負極室4内にナトリウム7と約0.01MPa のArから成る不活性ガス9を充填して負極封止部20を封止し、このガス圧でナトリウム7がナトリウム容器8の下面に設けた貫通孔10を通って、固体電解質袋管1の内表面を覆うようにした。
一方、正極室5内の絶縁部材6から離れた位置の固体電解質袋管1の胴部とフランジ付き円筒状金属部材3′とに接して、正極活物質の充填材16として炭素繊維の混合材を設置すると共に、図2に示された様に、集電体11と固体電解質袋管1との間に径方向の厚さが約9mmのリング状のPAN系炭素繊維マットから成る多孔質導電材12を積層すると共に、シリカガラス繊維集合体から成る厚さ約0.3mm の多孔質材13,13′を配置して、集電体11をフランジ付き円筒状金属部材3′と接合した。次に、正極容器の本体3を設けてフランジ付き円筒状金属部材3′と接合し、正極室5内に正極活物質14として、硫黄の上部液面を固体電解質袋管1の径方向上面にほぼ接触するように含浸すると共に、約0.02MPa のArガスを充填し、正極封止部30を封止して、ナトリウム硫黄電池を作製した。
得られたナトリウム硫黄電池を水平に寝かせて330℃で運転した結果、正極室5内の正極活物質14の大部分が電池反応に関与するため、電池容量は約1500Ahと大きく、且つ、内部抵抗は約1mΩと小さくでき、大容量化と高効率化の両立が可能となった。また、室温から360℃の範囲で充電末の昇降温を繰り返しても、フランジ付き円筒状金属部材3′と絶縁部材6との接合部が破損する問題は起こらず、ナトリウム硫黄電池の信頼性や安全性が確認された。なお、この電池においては、集電体11を用いることによって、固体電解質袋管1を大きくすることなく正極容器の本体3を大きくして、電池の大容量化が可能なため、低コスト化に特に適している。
1…固体電解質袋管、2…負極容器の本体、2′…負極容器の一部であるフランジ付き円筒状金属部材、3…正極容器の本体、3′…正極容器の一部であるフランジ付き円筒状金属部材、3″…正極容器の本体の断面下部、4…負極室、5…正極室、6…絶縁部材、7…ナトリウム、8…ナトリウム容器、9…不活性ガス、10…貫通孔、11…集電体、12…多孔質導電材、13,13′…多孔質材、14…正極活物質、15…貫通部、16…充填材、16′…無充填材、17…安全管、20…負極封止部、30…正極封止部、
80…ナトリウム収納部。
80…ナトリウム収納部。
Claims (4)
- 固体電解質袋管によって負極室と正極室とを分離し、前記固体電解質袋管の開口部付近に設けた絶縁部材と正極容器の一部であるフランジ付き円筒状金属部材とを接合して前記正極室を構成すると共に、前記固体電解質袋管の胴部外側に設けた集電体と前記固体電解質袋管との間隙に多孔質導電材又は/及び多孔質材を設置して、前記固体電解質袋管の内側と負極容器とから成る前記負極室内にナトリウムを、前記固体電解質袋管の外側と正極容器とから成る前記正極室内に硫黄又は/及び多硫化ナトリウムから成る正極活物質を収納したナトリウム硫黄電池であって、前記フランジ付き円筒状金属部材と前記固体電解質袋管とに接して前記正極活物質の無充填材を設置するか、又は、前記絶縁部材から離れた位置の前記フランジ付き円筒状金属部材と前記固体電解質袋管とに接して前記正極活物質の充填材を設置し、前記固体電解質袋管を横方向に寝かせたことを特徴とするナトリウム硫黄電池。
- 請求項1において、前記無充填材がフッ化樹脂から成ることを特徴とするナトリウム硫黄電池。
- 請求項1において、前記充填材が炭素繊維又は炭素粒子から成ることを特徴とするナトリウム硫黄電池。
- 請求項1において、前記フランジ付き円筒状金属部材の肉厚が前記正極容器の本体の肉厚よりも小さいことを特徴とするナトリウム硫黄電池。
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Cited By (3)
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WO2014192253A1 (ja) * | 2013-05-27 | 2014-12-04 | Ohkawa Hiroshi | 燃料型固体電解質二次電池 |
CN106785106A (zh) * | 2017-03-13 | 2017-05-31 | 上海电气钠硫储能技术有限公司 | 一种气压可控钠硫电池负极 |
KR101853109B1 (ko) * | 2012-12-27 | 2018-04-27 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 나트륨 유황 전지의 양극재 펠트 및 양극재 펠트 제조 방법 |
-
2003
- 2003-11-12 JP JP2003381915A patent/JP2005149773A/ja active Pending
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