JP2001243975A - ナトリウム硫黄電池、その使用方法及びそれを用いたモジュ−ル - Google Patents

ナトリウム硫黄電池、その使用方法及びそれを用いたモジュ−ル

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JP2001243975A
JP2001243975A JP2000051830A JP2000051830A JP2001243975A JP 2001243975 A JP2001243975 A JP 2001243975A JP 2000051830 A JP2000051830 A JP 2000051830A JP 2000051830 A JP2000051830 A JP 2000051830A JP 2001243975 A JP2001243975 A JP 2001243975A
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sodium
solid electrolyte
sulfur battery
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Tadahiko Mitsuyoshi
忠彦 三吉
Manabu Madokoro
間所  学
Hisamitsu Hato
久光 波東
Kenzo Kikuchi
賢三 菊地
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部抵抗低減と大容量化の両立できるナトリウ
ム硫黄電池及びそれを用いたモジュ−ルを提供する。 【解決手段】ナトリウム硫黄電池において、固体電解質
袋管1表面に沿って、アルミニウム板21の片面あるい
は両面に耐硫黄腐食性の導電層22を設けた集電体20
を設け、固体電解質袋管1と集電体20の間に存在する
正極モ−ルド10中の炭素材の充填密度を集電体20と
正極容器3の側部31間に存在する炭素材の充填密度よ
りも大きくするか、あるいは、集電体20と正極容器3
の側部31間には炭素材を設けない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力貯蔵装置や電
気自動車などに用いるに好適なナトリウム硫黄電池、そ
の使用方法及びそれを用いたモジュ−ルに関する。
【0002】
【従来の技術】負極にナトリウム、正極に硫黄などを含
浸した炭素材を有する正極モ−ルドを用いたナトリウム
硫黄電池は、長寿命でエネルギ−密度が大きいことから
注目され、電力貯蔵装置や電気自動車などへの利用が期
待されている。しかしながら、この電池を電力系統のピ
−クシフトや電気自動車などのような比較的高出力放電
の要求される目的に用いる場合、内部抵抗の影響で電池
効率が低下したり、電池が発熱して適正温度範囲を保つ
のが困難になるという問題があった。この問題に対処す
る方法として、正極内の固体電解質袋管表面に沿って正
極モ−ルドと集電体を兼ねた多孔質電子伝導材を設けた
電池構造や、固体電解質袋管と平行して多孔質電子伝導
材を有する集電体を設け、両者の間に炭素繊維集合体を
有する正極モ−ルドを配置した電池構造が提案されてい
る。これらに関するものとしては、特開平3−2195
67号公報、特開平1−235168号公報、特開昭6
2−110270号公報が知られている。
【0003】また、固体電解質袋管としては一般に円筒
形状のものが用いられるが、特公平5−76141号公
報には、ナトリウムや硫黄などの正極活物質の充填量を
増やせるようにするため、正極容器(陽極容器)及び固
体電解質袋管の側部を正方形、菱型等の非円形とするこ
とが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
正極モールドからの集電が容易になると同時に、正極容
器と多孔質電子伝導材の間の正極内に硫黄や多硫化ナト
リウムを充填することにより電池の大容量化が図れる。
しかしながら、内部抵抗の低減と大容量化の両立のため
には、多孔質電子伝導材を有する集電体の面方向の電気
抵抗低減を図るとともに、集電体に設けた貫通部を硫黄
や多硫化ナトリウムが通過する際の抵抗を低減する必要
があるが、従来の方法では、このための集電体を構成す
る材料や貫通部の面積割合、貫通部を構成する貫通孔径
の適正化についての検討がなされていなかった。
【0005】また、特公平5−76141号公報に記載
のように、電池の外側に位置する正極容器の側部を直方
体形状にすることにより、複数個の電池をモジュールへ
充填する際の電池間の隙間を小さくして、モジュールの
エネルギー密度を高めることが可能である。
【0006】しかし、この従来技術では、固体電解質袋
管も側部を直方体形状としている。この場合、電池を室
温と運転温度との間で昇降温させると、ナトリウム、硫
黄、多硫化ナトリウムなどの相変化の際の体積変化で固
体電解質袋管に応力が掛かり、固体電解質袋管に四角形
状などの角部があるとそこに応力集中して、固体電解質
が割れる可能性が高い。
【0007】一方、固体電解質袋管を円筒形状にすれば
角部が無いために応力集中が起こりにくく、電池の信頼
性が向上する。このため、固体電解質袋管としては円筒
形状のものを用いるのが望ましい。
【0008】しかし、特公平5−76141号公報に記
載のナトリウム硫黄電池では、正極容器で集電されるた
めに、固体電解質袋管を円筒形状にしたもので正極容器
だけを直方体形状にすると、円筒形状の固体電解質袋管
と直方体形状の正極容器との距離が一定とならず、場所
によって正極モールドの厚さが変わって、電気化学反応
に不均一を生じ、電気抵抗が増加するという問題があっ
た。
【0009】本発明の第1の目的は、内部抵抗低減と大
容量化の両立できるナトリウム硫黄電池、その使用方法
及びそれを用いたモジュ−ルを提供することである。
【0010】本発明の第2の目的は、電池の抵抗低減効
果を損なうことなく、複数個の電池をモジュールへ充填
する際の電池間の隙間を小さくして、モジュールのエネ
ルギー密度を高めることができるナトリウム硫黄電池及
びそれを用いたモジュ−ルを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第一のナトリウ
ム硫黄電池は、ナトリウムを収納した負極容器を備えた
負極室と、硫黄又は/及び多硫化ナトリウムを含浸した
炭素材を有する正極モ−ルドを収納した正極容器を備え
た正極室と、前記負極室と前記正極室との間を分離した
固体電解質袋管とを備えたナトリウム硫黄電池であっ
て、前記正極容器内の前記固体電解質袋管の側面に沿っ
て、アルミニウム板の片面あるいは両面に耐硫黄腐食性
の導電層を設けた集電体を設け、前記固体電解質袋管と
前記集電体との間に存在する前記正極モ−ルド中の前記
炭素材の充填密度が、前記集電体を境に前記固体電解質
袋管とは反対側の正極室内に存在する前記正極モ−ルド
中の前記炭素材の充填密度よりも大きいことを特徴とし
ている。なお、前記固体電解質袋管と前記集電体との間
に存在する前記正極モ−ルド中の前記炭素材の充填密度
は5〜25体積%、前記集電体を境に前記固体電解質袋
管とは反対側の正極室内に存在する前記正極モ−ルド中
の前記炭素材の充填密度は20体積%以下であることが
望ましい。
【0012】また、本発明の第二のナトリウム硫黄電池
は、ナトリウムを収納した負極容器を備えた負極室と、
硫黄又は/及び多硫化ナトリウムを含浸した炭素材を有
する正極モ−ルドを収納した正極容器を備えた正極室
と、前記負極室と前記正極室との間を分離した固体電解
質袋管とを備えたナトリウム硫黄電池であって、前記正
極室内の前記固体電解質袋管の側面に沿って、アルミニ
ウム板の片面あるいは両面に耐硫黄腐食性の導電層を設
けた集電体を設け、前記固体電解質袋管と前記集電体と
の間に前記正極モ−ルドが存在し、前記集電体を境に前
記固体電解質袋管とは反対側の正極室内には前記正極モ
−ルドが存在しないことを特徴としている。なお、前記
固体電解質袋管と前記集電体との間に存在する前記正極
モ−ルド中の前記炭素材の充填密度は5〜25体積%で
あることが望ましい。
【0013】ここで、前記集電体の前記正極モ−ルドに
接した面に貫通部を設け、前記貫通部の面積割合が20
〜80%の範囲にあるか、あるいは、前記集電体が複数
本設けられ、前記複数本の集電体の間の空隙面積割合が
20〜80%の範囲にあり、且つ、前記集電体の厚さが
5mm以下、前記アルミニウム板の厚さが0.3mm以
上であることが望ましい。ここで、貫通部として貫通孔
を用いることができる。
【0014】さらに、前記耐硫黄腐食性の導電層がCo
基合金、Ni基合金、Cr/Fe合金、ステンレス合
金、Al/Si合金、Ti又はMoから構成される金属
層、あるいは、炭素、Ti、Moの炭化物や窒化物又は
Siから構成される導電体層、又は、上記金属や導電体
の粒子や繊維の一部を前記アルミニウム板に埋め込んだ
導電層であることが望ましい。
【0015】また、前記炭素材が炭素繊維の集合体、炭
素粉末の集合体あるいは炭素繊維と炭素粉末の集合体で
あることが望ましい。
【0016】また、前記固体電解質袋管と前記集電体と
の間に存在する前記正極モールド中の前記炭素材が前記
正極容器の底部と接触しないことや、前記固体電解質袋
管の表面あるいは前記固体電解質袋管と前記固体電解質
袋管に隣接した前記正極モールドとの界面に、アルミナ
などのセラミック粒子やセラミック繊維の集合体などか
らなる多硫化ナトリウム保持層が設けられており、前記
多硫化ナトリウム保持層の下端部が、前記固体電解質袋
管に隣接した前記正極モールド中の前記炭素材の下端部
よりも下側まで延びていることが望ましい。
【0017】さらに、前記正極容器又は/及び前記負極
容器の側部を直方体形状とすることもできる。
【0018】さらに、前記ナトリウム硫黄電池中の硫黄
とナトリウムの原子数の比が2以上であることが望まし
い。
【0019】さらに、本発明の第三のナトリウム硫黄電
池は、ナトリウムを収納した負極容器を備えた負極室
と、硫黄又は/及び多硫化ナトリウムを含浸した炭素材
を有する正極モ−ルドを収納した正極容器を備えた正極
室と、前記負極室と前記正極室との間を分離する固体電
解質袋管とを備えたナトリウム硫黄電池において、前記
正極容器内の前記固体電解室袋管の側面に沿って集電体
を設け、前記正極容器及び負極容器のうち電池外側に設
置されたものの容器側部が直方体形状であることを特徴
としている。
【0020】また、本発明のナトリウム硫黄電池の使用
方法では、上述したナトリウム硫黄電池を寝かせて運転
することを特徴としている。
【0021】また、本発明のモジュ−ルは、前記ナトリ
ウム硫黄電池を収納容器に収納し、前記ナトリウム硫黄
電池の下部温度が上部温度よりも高温になるように前記
収納容器にヒ−タを設けたことを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、ナトリウム硫黄電池の
内部抵抗低減と大容量化を両立させるためには、固体電
解質袋管と集電体との間に存在する正極モ−ルドの抵抗
を低減すること、集電体の面方向(集電体の長手方向)
の電気抵抗を低減すること、正極に含まれる硫黄や多硫
化ナトリウムの正極容器内での対流、及び、集電体に設
けた貫通孔などの貫通部あるいは複数本の集電体間の空
隙を通しての移動を活発に起こさせることが必要である
との知見に基づいている。
【0023】具体的には、まず、正極容器内の固体電解
質袋管の側面に沿って低抵抗の集電体を設け、且つ、固
体電解質袋管と集電体との間に存在する正極モ−ルドの
厚さを薄くすると共に、この正極モ−ルド内の炭素材の
充填密度を比較的大きくして、電池の内部抵抗に寄与す
る正極モ−ルドの抵抗値を小さくし、且つ、正極モ−ル
ド内での電気化学反応を促進して電池の反応抵抗を低減
している。また、集電体を境に固体電解質袋管とは反対
側の正極室内に存在する正極モ−ルド中の炭素材の充填
密度を比較的小さくして、そこに含まれる硫黄や多硫化
ナトリウムの対流や移動を容易にし、且つ、集電体に設
けた貫通部や複数本の集電体間の空隙を通して硫黄や多
硫化ナトリウムを集電体の内側と外側の間で行き来させ
て、正極内に含まれる全ての硫黄や多硫化ナトリウムが
電池反応に寄与して大容量化が達成出来るよう工夫して
いる。
【0024】なお、本発明の電池構成とは逆に、集電体
を境に固体電解質袋管とは反対側の正極室内に存在する
正極モ−ルド中の炭素材の充填密度が高いと、そこに存
在する硫黄や多硫化ナトリウムの対流が制限されて、電
池の上下方向で硫黄と多硫化ナトリウムの比重差に基づ
く組成分布が生じ易くなる。この結果、電池の上下方向
で起電力に差異を生じて内部循環電流が流れ、その影響
で外部から見た電池抵抗が増加するという問題が発生し
易くなる。また、固体電解質袋管と集電体との間に存在
する正極モ−ルド中の炭素材の充填密度が低いと、正極
モ−ルドの抵抗が増加したり、電気化学反応の抵抗が大
きくなるなどの問題を起こし易くなる。一方、本発明で
は固体電解質袋管と集電体との間の正極モ−ルド中の炭
素材の充填密度が高いために、この部分の正極モ−ルド
の抵抗が低い反面、硫黄や多硫化ナトリウムの対流が制
限されやすくなるが、集電体としてAlを主体とする導
電材を用いて、集電体の面方向の抵抗を低減することに
より、上下方向の電気化学反応を均一にして、内部循環
電流による抵抗上昇を防止している。これらの結果、電
池の内部抵抗低減と大容量化の両立が可能となる。
【0025】このように、固体電解質袋管と集電体との
間の正極モールドの抵抗を低くし、且つ、正極の電流の
大部分又は全部を集電体で集電することにより、正極室
内の他の空間の体積を大きくしても電池抵抗が小さく保
たれ、また、正極室内の他の空間に含まれる正極活物質
の移動や対流を促進することによって、正極室内の他の
空間に含まれる正極活物質が全て電池反応に寄与して、
電池の大容量化が可能となる。
【0026】また、上記対流を出来るだけ円滑に進める
という目的のために、集電体を境に固体電解質袋管とは
反対側の正極室内に正極モ−ルドを設けないことも可能
であり、この場合にも電池の内部抵抗低減と大容量化が
実現される。なお、集電体を境に固体電解質袋管とは反
対側の正極室内の正極モ−ルドに低密度に炭素材を充填
した場合、この炭素材表面でも電気化学反応が進行する
ために反応面積が広くなること、この炭素材を通って正
極容器に電流が流れて、正極容器を通じて集電されるこ
との理由で、炭素材を充填しない場合に比べて、電池の
内部抵抗を小さくするのが容易である。なお、炭素材と
しては、炭素繊維の集合体、炭素粉末の集合体あるいは
炭素繊維と炭素粉末の集合体を用いることができるが、
抵抗低減の目的には炭素繊維の集合体を用いるのが最も
好ましい。具体的には、炭素繊維マットやボール状に丸
めた短繊維の集合体などを用いることができる。
【0027】正極モ−ルド中の炭素材の充填密度として
は、固体電解質袋管と集電体との間では5〜25体積%
の範囲であることが望ましい。充填密度がこの範囲を超
えると、炭素材間を通過する硫黄や多硫化ナトリウムの
拡散抵抗が増大し、正極室内の他の部分に存在する硫黄
や多硫化ナトリウムとの交換が困難になって、電池の大
容量化が妨げられる。また、充填密度がこの範囲を下回
ると、固体電解質袋管と集電体との間の正極モ−ルドの
抵抗が増加して、電池の内部抵抗低減が困難となる。
【0028】一方、集電体を境に固体電解質袋管とは反
対側の正極室内の正極モ−ルド中の炭素材の充填密度は
固体電解質袋管と集電体との間の正極モ−ルド中の炭素
材の充填密度以下で、且つ、20体積%以下であること
が望ましい。これより充填密度が大きくなると炭素材が
対流を妨げて、電池の上下方向の組成分布の影響で電池
抵抗が増加するという問題が発生しやすい。
【0029】また、本発明の集電体は面方向の電気抵抗
を低くすること、正極モ−ルドを形成する炭素材との接
触部分での電気抵抗(以下、接触抵抗という)を小さく
すること、面に垂直方向に設けた貫通孔などの貫通部あ
るいは複数本の集電体間の空隙を通しての硫黄や多硫化
ナトリウムの移動を容易にすることが必要である。この
ため、アルミニウム板の片面又は両面に耐硫黄腐食性の
導電層を設けた集電体を用いて、集電体に設けた貫通部
の面積あるいは複数本の集電体間の空隙の面積を大きく
し、集電体の厚さを小さくして集電体の実効導電面積が
減少しても、アルミニウム板によって面方向の電気抵抗
を低く保ち、且つ、耐硫黄腐食性の導電層によって硫黄
や多硫化ナトリウムによる絶縁性のアルミニウム硫化物
の生成を防止して、集電体と炭素材との接触抵抗の低減
を図っている。ここで、アルミニウム板としては純Al
やAlを主体とする合金を、耐硫黄腐食性の導電層とし
てはCo基合金、Ni基合金、Cr/Fe合金、ステン
レス合金、Al/Si合金、Ti又はMoなどの金属層
や炭素、Ti、Moの炭化物や窒化物又はSiなどから
構成される導電体層を用いることができる。これらの導
電層はメッキ、溶射やスパッタリングなどの方法でアル
ミニウム板上に設けることもできるし、金属や炭素、S
iなどの粒子や繊維の一部をAl表面へ埋め込んだも
の、あるいは、アルミニウム板とのクラッド材を用いる
こともできる。ここで、集電体としてアルミニウム板と
SUS板とのクラッド材を用いれば、電池の昇降温時に
正極モールドによる応力で集電体が変形するのを防止で
き、電池の信頼性が向上する。また、耐硫黄腐食性導電
層はアルミニウム板の両面又は片面に設けることが可能
であるが、片面に設ける場合、固体電解質袋管に対抗し
た面に設けて、固体電解質袋管と集電体との間に充填し
た炭素材との接触抵抗を下げることが必要である。
【0030】なお、集電体としては、その厚さが薄く、
集電体を構成するアルミニウム板の厚さが適正値以上で
あることが望ましい。具体的には、集電体の炭素材に接
した面に設けた貫通孔などの貫通部あるいは複数本の集
電体間の空隙の面積割合が20〜80%の範囲にあり、
且つ、集電体の厚さが5mm以下、アルミニウム板の厚
さが0.3mm以上であることが望ましい。貫通孔など
の貫通部や空隙の面積割合が80%を越えたり、アルミ
ニウム板の厚さが0.3mmを下回ると、集電体の電気
抵抗が大きくなって、電池抵抗低減が困難となる。一
方、貫通部や空隙の面積割合が20%を下回ったり、集
電体の厚さが5mmを越えたりすると、貫通孔などの貫
通部や空隙を通しての硫黄や多硫化ナトリウムの移動が
困難となり、電池の大容量化や抵抗低減が困難となる。
【0031】また、本発明のナトリウム硫黄電池におい
ては、正極室内に存在する多硫化ナトリウムの比重が硫
黄の比重よりも大きいために、電池の下部に多硫化ナト
リウムが蓄積されて、電池上部〜中部の固体電解質表面
に多硫化ナトリウムが供給されにくくなり、充電時に固
体電解質表面に硫黄が貯まって、電池の内部抵抗が大き
くなるという問題が発生しやすい。特に、固体電解質袋
管に隣接した正極モールドすなわち固体電解質袋管と集
電体との間に存在する正極モールド中の炭素材が正極容
器の底部と接触している場合には、炭素材が比較的多硫
化ナトリウムとは濡れにくいため、集電体を境に固体電
解質袋管とは反対側の正極室の下部に蓄積された多硫化
ナトリウムが固体電解質表面に供給されにくくなり、上
記問題が特に発生し易くなり、その結果電池容量の低下
を招き易い。この問題に対処するためには、固体電解質
袋管の表面あるいは固体電解質袋管と固体電解質袋管に
隣接した正極モールドとの界面に、アルミナなどのセラ
ミック粒子やセラミック繊維の集合体などからなる多硫
化ナトリウム保持層を設け、多硫化ナトリウム保持層の
表面張力によって多硫化ナトリウムを吸い上げて充電時
に固体電解質表面へ多硫化ナトリウムを供給すると共
に、固体電解質袋管に隣接した正極モールド中の炭素材
が正極容器の底部と接触しないようにし、炭素材と正極
容器の底部との間に隙間を設けて、電池下部に蓄積され
た多硫化ナトリウムが多硫化ナトリウム保持層へ供給さ
れやすくすることが有効である。また、この目的のため
に、集電体を境に固体電解質袋管とは反対側の正極室内
に存在する正極モ−ルド中の炭素材についても、正極容
器の底部との接触を避け、正極容器の底部との間に隙間
を設けることが望ましい。さらに、この問題に対処する
ために、多硫化ナトリウム保持層の下端部を固体電解質
袋管に隣接した正極モールド中の炭素材の下端部よりも
下部まで伸ばして、多硫化ナトリウム保持層が電池下部
に蓄積された多硫化ナトリウムと接触しやすくすること
が特に望ましい。なお、多硫化ナトリウム保持層として
は、セラミックスの他にガラスやMoなどの金属を用い
ることもできる。
【0032】また、本発明のナトリウム硫黄電池におい
て、正極容器や負極容器の側部を直方体形状にすること
により、電池の抵抗低減効果を損なうことなく、複数個
の電池をモジュールへ充填する際の電池間の隙間を小さ
くして、モジュールのエネルギー密度を高めることが可
能である。
【0033】つまり、電池を室温と運転温度との間で昇
降温させると、ナトリウム、硫黄、多硫化ナトリウムな
どの相変化の際の体積変化で固体電解質袋管に応力が掛
かり、固体電解質袋管に四角形状などの角部があるとそ
こに応力集中して、固体電解質が割れる可能性が高い。
一方、固体電解質袋管を円筒形状にすれば角部が無いた
めに応力集中が起こりにくく、電池の信頼性が向上す
る。
【0034】従来の電池構成では、正極容器で集電され
るために、固体電解質袋管を円筒形状にしたもので正極
容器を直方体形状にすると、円筒形状の固体電解質袋管
と直方体形状の正極容器との距離が一定とならず、場所
によって正極モールドの厚さが変わって、電気化学反応
に不均一を生じ、電気抵抗が増加するという問題があっ
た。
【0035】これに対して、本発明のナトリウム電池に
おいては、正極モールドの集電は主に集電体で行われる
ため、固体電解質袋管と集電体との距離を適切な値に保
って電池抵抗を低減することができ、両者を円筒形状に
して電気化学反応の均一化を図ることができる。一方、
集電体と正極容器との距離は電池抵抗にはほとんど影響
しないため、正極室内に充填する正極活物質に応じて正
極容器の形状を決めることができる。
【0036】このように、正極容器の形状を変化させて
も電池抵抗上の問題は生じないため、正極容器や負極容
器の側部を直方体形状にして、電池抵抗の低減を図りな
がら電池容量を増加し、かつ、モジュール内の電池充填
密度を高めることが可能である。また、正極容器あるい
は負極容器の側部を直方体形状にすることにより、電池
を寝かせて設置した際の姿勢の安定化を図ることもでき
る。
【0037】また、本発明のナトリウム硫黄電池の使用
方法においては、上述のナトリウム硫黄電池を寝かせて
運転するものであり、このように電池を寝かせて運転す
ることにより、一般に軸方向の長さが径方向の長さより
も大きい正極容器内での正極活物質の鉛直方向の濃度分
布が付きにくくなり、正極活物質の組成が均一化され
て、電気化学反応に基づく電池抵抗が低減される。
【0038】すなわち、ナトリウム硫黄電池の場合、正
極活物質である多硫化ナトリウムの比重が硫黄よりも大
きいため、重力の影響で多硫化ナトリウムが正極室の下
側に溜まって、電池性能を損なう傾向があるが、軸方向
の長さが径方向の長さよりも大きい正極容器を横向きに
寝かして用いることにより、この問題に対処できる。
【0039】また、本発明のナトリウム硫黄電池におい
ては、ナトリウム硫黄電池中に含まれる硫黄とナトリウ
ムとの原子数の比を2以上にすることが望ましい。ナト
リウム硫黄電池においては、正極室内で電池反応に関与
する硫黄とナトリウムとの原子比が2.5以上の範囲内
では、正極室内の活物質は硫黄、Na2S5又はこれらの
混合物で構成され、電池の起電力は活物質の組成によら
ず一定である。また、これより放電が進んで正極室内の
ナトリウム原子数が増える(硫黄とナトリウムとの原子
比が低下する)につれて、正極活物質の組成はNa2S
4,Na2S3と変化し、これにつれて起電力が低下す
る。電池効率は電池の起電力と内部抵抗によるオームロ
スによって決まるため、硫黄とナトリウムとの原子比が
低下するにつれて、電池効率が低下する。また、放電が
進んで正極活物質の組成がNa2S4やNa2S3に変化す
るにつれて、正極活物質による正極容器の腐食が進み易
くなり、電池の寿命が短くなる。このため、正極室内で
電池反応に関与する硫黄とナトリウムとの原子比が2.
5以上の範囲で電池を運転することが望ましい。
【0040】ここで、正極室内の硫黄は正極容器の腐食
の問題がなければ、普通、全ての硫黄が電池反応に関与
する。一方、負極室内のナトリウムを放電時に全て正極
室内に移動させると、電池抵抗が大幅に上昇して、その
後の充電が極めて困難になるため、一般に負極室内に含
まれるナトリウムの約80%を放電に使用し、残りの約
20%は負極室内に残して電池抵抗の増加を防止してい
る。これらの結果、ナトリウム硫黄電池中に含まれる硫
黄とナトリウムとの原子比を2以上とし、ナトリウムの
内の約80%を放電時に正極室内へ送って、正極室内で
電池反応に関与する硫黄とナトリウムとの原子比を2.
5以上の範囲で運転することにより、ナトリウム硫黄電
池の効率向上と長寿命化が達成される。
【0041】なお、電池を長時間運転すると正極活物質
によって正極容器が少しづつ腐食され、それによって正
極室内の硫黄の一部が電池反応に関与しなくなる。電池
を30年程度以上利用すると、普通正極室内の硫黄の約
20%が腐食に使われて電池反応に関与しなくなるた
め、これを考慮して30年後にも正極室内で電池反応に
関与する硫黄とナトリウムとの原子比を高く保つために
は、初期における電池内の硫黄とナトリウムとの原子比
を2.5以上とすることが望ましい。
【0042】ところで、このように硫黄とナトリウムと
の原子比を大きくして、旦つ、電池容量を所定の値に保
つためには、負極室内に収納されるナトリウムの量は変
えずに、正極室の容積を大きくする必要がある。この場
合、本発明のように正極室内に集電体を設ける構造で
は、固体電解質と集電体との間隔を適切に保てば、電池
抵抗に関係なく正極室内の容積を大きくすることができ
るため、硫黄の収容量を増加させることが簡単に実現で
き、電池効率の向上や長寿命化が容易に達成される。
【0043】さらに、本発明のナトリウム硫黄電池にお
いて、硫黄や多硫化ナトリウムの対流を促進して電池抵
抗を低減するためには、電池の下部温度を上部温度より
も高くすることが有効である。これを実現するために
は、本発明のナトリウム硫黄電池を断熱容器などの収納
容器へ収納したモジュ−ルにおいて、例えば収納容器の
下部にヒ−タを設けるなど、電池の下部温度が上部温度
よりも高くなるように収納容器にヒ−タを設ければ良
い。
【0044】次に、上述した本発明のナトリウム硫黄電
池の実施の形態を図面に従って説明する。なお、以下の
説明の主たる目的は、上述したナトリウム硫黄電池の構
成を明らかにすることであり、その構成の技術的意義
(作用効果)については上記に説明されているので、一
部のみ説明することとする。
【0045】図1は本発明の第1の実施の形態によるナ
トリウム硫黄電池の構造例を示している。
【0046】図1において、本実施の形態のナトリウム
硫黄電池は、固体電解質袋管1、負極容器2及び正極容
器3、負極室4及び正極室5、絶縁部材6、ナトリウム
7、袋管状のナトリウム容器8、正極モールド10,1
1、多硫化ナトリウム保持層13、集電体20により構
成されている。
【0047】固体電解質袋管1はナトリウムイオン導電
性の固体電解質であり、普通、β”アルミナ焼結体やβ
アルミナ焼結体などが用いられる。
【0048】負極容器2及び正極容器3は固体電解質袋
管1と共にそれぞれ負極室4及び正極室5を構成するも
のであり、AlやFe、SUS、又はこれらの表面にC
rやMo、Ti、Siなどを主体とする耐食層を設けた
ものが普通に用いられる。絶縁部材6は負極容器2と正
極容器3とを絶縁し、かつこれらと接合されている。こ
の絶縁部材6にはαアルミナセラミックスが用いられ、
負極容器2、正極容器3との接合にはAl又はAl合金
を用いた熱圧接法が用いられ、絶縁部材6と固体電解質
管1の開口部とはガラス半田によって接続されるのが一
般的である。ナトリウム7は負極室4内でナトリウム容
器8の内外に収納され、ナトリウム容器8はナトリウム
出入りのための小孔9を有し、負極室4に充填したAr
ガスや窒素ガスや重力によってナトリウム7は押され、
小孔9を通って、固体電解質袋管1とナトリウム容器8
との間隙へ供給される。
【0049】正極モールド10,11は正極室5に収納
された正極活物質と導電部材から構成されている。な
お、正極活物質としては硫黄や多硫化ナトリウムが用い
られ、導電部材としては、図示されていないが、カ−ボ
ン繊維やカ−ボン粒子などの炭素材が一般に用いられて
いる。
【0050】また、正極モ−ルド10は固体電解質袋管
1と集電体20との間に充填され、正極モールド11は
集電体20を境に固体電解質袋管1とは反対側の正極室
5内に充填されている。正極モールド10中に含まれる
炭素材の充填密度は正極モールド11中の炭素材の充填
密度より大きくされ、これにより正極モ−ルド10の抵
抗を低減すると共に、正極モ−ルド11中で正極活物質
がスム−ズに対流するよう配慮している。正極室5内の
正極モールド10,11以外の部分のうち、固体電解質
袋管1の図示下側の部分12には炭素材は充填されてお
らず、硫黄や多硫化ナトリウムなどの正極活物質15が
蓄積されている。
【0051】多硫化ナトリウム保持層13はナトリウム
硫黄電池の充電を助けるためのものであり、アルミナ繊
維集合体から構成され、正極モ−ルド10に密着して形
成されている。
【0052】集電体20は、アルミニウム板又はアルミ
合金板21の内側に耐硫黄腐食性の導電層22が設けら
れた構造を持ち、板面に垂直に貫通孔23が設けられて
いる。なお、集電体20は正極容器3の底部32に設け
られた蓋と接続され、正極容器3の側面31と共に電気
化学反応に伴う電子移動の役目を果たしている。
【0053】ここで、集電体20にAlやAl合金とS
USなどとのクラッド材を用いたり、集電体20の外側
をSUSなどのバンドで補強してもよく、これにより昇
降温時の集電体の変形が防止できて、電池特性が安定化
するという利点がある。
【0054】図2は本発明の第2の実施の形態によるナ
トリウム硫黄電池の構造例を示しており、図1と同じ符
号で表した部材(部分)は同じものを示している。
【0055】図2においては、集電体20は正極容器3
の底部32と共に正極容器3の側面31とも接続されて
いる。この構造で正極容器3を介して集電体20に電気
を流すことにより、図1のように集電体20が正極容器
3の底部32のみと接続されている場合に比べて、集電
体20の電気抵抗の低減が可能となる。
【0056】また、正極容器3の側面31と集電体20
との間の正極室部分14には炭素材は充填されておら
ず、硫黄や多硫化ナトリウムなどの正極活物質15が充
填されており、この部分14での硫黄や多硫化ナトリウ
ムの対流や移動を容易にしている。
【0057】さらに、多硫化ナトリウム保持層13は、
この場合には、アルミナ粉末の集合体から構成され、固
体電解質袋管1の外表面に焼き付けられている。
【0058】図1及び図2の実施の形態において、集電
体20が正極室5内に設けられている。ここで、集電体
20は、Al又はAl合金を主体としているために、正
極モールド10,11よりも低抵抗で、この結果正極の
集電が容易となり、電池の内部抵抗が低減する。また、
正極内の活物質量は集電体20には無関係に正極容器3
の大きさで決まるため、集電体20の抵抗低減と正極容
器3の内容積増加により、電池の内部抵抗低減と大容量
化との両立が可能である。
【0059】なお、図1及び図2の実施の形態では、固
体電解質袋管1の内側が負極室4、外側が正極室5にな
っているが、逆の構成も可能である。
【0060】図3は、本発明の第3の実施の形態とし
て、固体電解質袋管1の外側が負極室4、内側が正極室
5になった構成例を示しており、図1及び図2と同じ符
号で表した部材(部分)は同じものを示している。
【0061】図3において、固体電解質袋管1は図1及
び図2のものとは上下逆さの構成となっているが、固体
電解質袋管1を寝かせた構成にすることも可能である。
【0062】図4は本発明のナトリウム硫黄電池に用い
られる集電体の他の構造例を示しており、(a)は円筒
形状の集電体の展開図、(b)はその断面図である。こ
の例では、集電体20にはアルミニウム板又はアルミ合
金板21の両面に耐硫黄腐食性の導電層22、22’が
設けられた複合材が用いられている。また、図示したよ
うに、aは集電体の全幅(円筒の直径×π)、bは長
さ、dは集電体の厚さ、tはアルミニウム板の厚さ、R
は貫通部として設けられた貫通孔23の直径である。こ
の構造において貫通部の面積割合(%)は、貫通孔の数
をNとして、100πR2N/4abとなる。
【0063】なお、図4の代りに、長さb、幅a'(<
a)、厚さdの集電体を複数本円周状に並べて用いるこ
とも可能である。この場合、集電体の本数をn、集電体
間の空隙をGとすると、集電体の全幅はa=n(a'+
G)であり、空隙の面積割合(%)は100G/(a'
+G)となる。この場合、図4の構造に比べて、正極活
物質が通過する面積、すなわち貫通部の面積と空隙の面
積が同じであっても、電池の軸方向に伸びた集電体を複
数本設けたほうが集電体の軸方向の電気抵抗が小さくで
き、電池抵抗の低減に有効である。なお、同様な効果は
図4において貫通孔の形状を円形にする代わりに、軸方
向に長い楕円形にしたり、長方形にしたりして、軸方向
の導電パスを短くすれば達成できる。
【0064】図5、図6及び図7は本発明の第4、第5
及び第6の実施の形態によるナトリウム硫黄電池の構造
例を示しており、図1及び図2と同じ符号で表した部材
(部分)は同じものを示している。
【0065】図5及び図7においては、正極モールド1
0の下端部と正極容器の底部32との間に隙間を設け
て、正極室の下部12に蓄積される多硫化ナトリウム1
5の移動を容易にすると共に、多硫化ナトリウム保持層
13の下端部を正極モールド10の下端部の下側まで伸
ばして、多硫化ナトリウム15の吸い上げ効果を高め、
電池抵抗の低減を図っている。
【0066】同様な効果は図6においても認められ、多
硫化ナトリウム保持層13を正極モールド10、11の
下端部と正極容器の底部32との界面まで伸ばした部分
13aを設けることにより、正極室の下部12に蓄積さ
れた多硫化ナトリウム15の吸い上げ効果を高めてい
る。
【0067】また、図7において、正極容器3の底部3
3は底部32と共に正極容器3の底部の蓋の役目を果た
しており、正極容器3の側面31のさらに外側に外筒3
4が設けられている。この外筒34は、絶縁部材6と負
極容器2及び正極容器3との接合部剥離時のナトリウム
や正極活物質の飛散を防止すると共に、モジュール内で
使用時に正極容器3に設けたベローズ35へ異物が混入
するのを防止している。なお、正極容器3の側面31が
SUS製で、底部32が集電体20のアルミニウム板2
1との接続のためにAl又はAl合金製の場合、底部3
3にはAlとSUSとのクラッド材を用いて側面31と
底部32を接続し、外筒34はAl又はAl合金製とし
て底部32と接続することにより、正極電極の端子の役
目を果たすことができる。
【0068】また、図5においては、正極容器3及び負
極容器2を横又は縦に拡げて電池容量の拡大を図ってい
る。
【0069】図7においては、ナトリウム容器8の側面
に小孔9を設けて、小孔9が下側になるように電池を寝
かせても運転出来るよう配慮している。このように電池
を寝かせて運転することにより、一般に軸方向の長さが
径方向の長さよりも大きい正極容器内での正極活物質の
鉛直方向の濃度分布が付きにくくなり、正極活物質の組
成が均一化されて、電気化学反応に基づく電池抵抗が低
減される。すなわち、ナトリウム硫黄電池の場合、正極
活物質である多硫化ナトリウムの比重が硫黄よりも大き
いため、重力の影響で多硫化ナトリウムが正極室の下側
に溜まって、電池性能を損なう傾向があるが、軸方向の
長さが径方向の長さよりも大きい正極容器を横向きに寝
かして用いることにより、この問題に対処できる。
【0070】図8は本発明の第7の実施の形態によるナ
トリウム硫黄電池の構造例を示しており、図1及び図2
と同じ符号で表した部材(部分)は同じものを示してい
る。
【0071】今までの実施の形態では、電池外側に位置
する正極容器3又は負極容器2の側部31を円筒形状に
した。本実施の形態は、電池外側に位置する正極容器3
の側部31を直方体形状にしたものである。図3に示す
実施の形態の場合は、負極容器2が直方体形状となる。
【0072】電池外側にくる正極容器3(又は負極容器
2)の側部31を円筒形状の代わりに直方体形状にする
ことにより、電池を多数並べてモジュール内に集合する
際に、電池間の隙間を狭くすることができ、モジュール
のエネルギー密度の向上を図ることができる。
【0073】ここで、固体電解質袋管1としては電池を
室温と運転温度との間で昇降温させる際の応力集中を低
減し電池の信頼性を向上するため、側部が円筒形状のも
のを用いるのが望ましい。この場合、正極容器を直方体
形状にするとすると、円筒形状の固体電解質袋管との距
離が一定とならず、場所によって正極モールドの厚さが
変わって、電気化学反応に不均一を生じ、電池抵抗が増
加する。
【0074】本発明の電池構造においては、正極モール
ド10,11の集電は主に集電体20で行われるため、
固体電解質袋管1と集電体20との距離を適切に保て
ば、集電体20と正極容器3との問隔に関係なく電池抵
抗を低減できる。したがって、モジュール内の電池集合
密度を高めるために正極容器を直方体形状にしても、本
発明によれば、固体電解質袋管1の信頼性を確保し、か
つ電池抵抗を低減することができる。
【0075】また、正極容器3、負極容器2あるいは絶
縁部材6(図1参照)の側部を直方体形状にすることに
より、電池を寝かせて設置した際の姿勢の安定化を図る
こともできる。
【0076】図9は本発明のナトリウム硫黄電池を用い
たモジュ−ルの構造例を示しており、真空断熱容器など
の収納容器40、この収納容器40内に配置された複数
の上述した本発明のナトリウム硫黄電池41、収納容器
40の底部に設けたヒ−タ42、電池41間を接続する
ブスバ43、電池41やブスバ43と収納容器40とを
絶縁する絶縁板44、電池41間や電池41と収納容器
40との間に充填した絶縁体粒子例えば乾燥砂45から
構成されている。
【0077】このように収納容器41の下部にヒ−タ4
2を設けて電池41の下部温度を上部温度よりも高くす
ることにより、硫黄や多硫化ナトリウムの対流が促進さ
れ、電池41の内部抵抗を一層低減することが出来る。
【0078】乾燥砂45は、モジュール内の電気絶縁効
果や、万一電池41が破損して電池から活物質が漏洩し
た際に活物質を固定して、電池やモジュールの安全性を
高める効果を持っている。
【0079】図10は本発明のモジュールの他の構造例
を水平方向に切断して上から見た構造例を示しており、
図1、図8、図9と同じ符号で示した部材は同じものを
示している。このモジュールの構造例は図8に示したナ
トリウム硫黄電池を収納して構成したものである。
【0080】つまり、図10に示すように、ナトリウム
硫黄電池41を構成する固体電解質袋管1に沿って円筒
形状の集電体20が設けられており、正極容器3の側面
31は直方体形状となっている。また、電池41間の間
隙及び電池41と収納容器40との間隙を所定の値に保
って、複数個の電池41が収納容器40に収納されて、
モジュールを形成している。電池41間や電池41と収
納容器40との間には乾燥砂などの絶縁体粒子45が充
填されている。
【0081】図11は、比較のため、従来構造のナトリ
ウム硫黄電池46を複数個、収納容器40へ充填したモ
ジュールの構造を示している。図10、図11において
は、各々のナトリウム硫黄電池の容量が同じになるよう
に固体電解質袋管1や正極容器3の内容積や高さを同じ
値にし、また、電気絶縁性を考慮して電池間や電池と収
納容器との間隙の最短距離を同じにしている。
【0082】ここで、図11においては正極容器3Xの
側面31Xが円筒形状であるのに対して、図10におい
ては正極容器3の側面31が直方体形状であるため、同
じ量の電池を収納するための収納密器40の内容積は本
発明のモジュールである図10の方が図11に比べて大
幅に小さくなつている。
【0083】すなわち、本発明の望ましい実施の態様で
ある、電池外側に来る正極容器や負極容器の側面を直方
体形状にしたナトリウム硫黄電池を用いることにより、
モジュールのエネルギー密度を高くすることができる。
【0084】
【実施例】実施例として、図1に示すように、固体電解
質袋管1としてリチュウムド−プのβ”アルミナ焼結体
からなる外径約60mm、長さ約600mm、肉厚約1.
5mmの円筒形状袋管を用いた。一方、負極容器2及び
ナトリウム容器8の材料にはSUS304材などの汎用
SUS材を用いた。なお、負極容器の表面にはAl層を
溶射した。また、正極容器3には外径約90mmの円筒
形状容器を用い、その材料としては側面31にSUSと
Alとのクラッド材(Alが内側)を、底部32を構成
する蓋にAl3004を用いた。ナトリウム容器8の内
部にはナトリウム7と約0.1気圧の窒素ガスを充填
し、このガス圧でナトリウムがナトリウム容器の小孔9
から外へ出て、固体電解質袋管の内表面を覆うようにし
た。また、小孔としては直径0.3mmのものを半球状
のナトリウム容器底面に設けた。なお、ナトリウム容器
の上部は負極容器に溶接などの手段で接合した。
【0085】集電体20としては内径約63mm(直
径)、長さ約550mmの円筒形状の板に直径約10m
mの貫通孔を多数設けたものを用い、構成する複合材と
してはアルミニウム板の内側にステライト層を溶射した
もの、あるいは、SUSとAlのクラッド材を用いて
(Alが外側)、集電体のAl部の端を正極管の底部3
2と接続した。
【0086】また、正極室5内の固体電解質袋管1と集
電体20の間には体積密度5〜25%に炭素繊維マット
を、集電体20と正極容器の側面31の間には体積密度
20%以下に炭素繊維マットを充填し、硫黄と多硫化ナ
トリウムを含浸して、それぞれ正極モ−ルド10及び1
1を形成し、正極モ−ルド10の内側にはアルミナ繊維
の集合体から成る厚さ約0.3mmの多硫化ナトリウム
保持層13を設けた。さらに、絶縁部材6としてαアル
ミナリングを用い、固体電解質管1とガラス接合すると
共に、Al−Mg−Si系の合金箔を用いて、絶縁部材
6と負極容器2、正極容器3とを熱圧接法によって接合
した。得られたナトリウム硫黄電池の容量は約1000
Ahであった。また、一部試料では集電体20と正極容
器の側面31の間に炭素繊維マットを設けない電池、及
び、比較のために集電体20をSUS板又はアルミニウ
ム板単独で形成したり、集電体を設けず、正極室5内に
体積密度5〜25%の炭素繊維を充填し、硫黄と多硫化
ナトリウムを含浸した電池を作成した。
【0087】得られた電池を図9に示したと同様の構造
の収納容器に収納し、電池の下部温度を345℃、上部
温度を320℃とした時の、電池の内部抵抗と炭素繊維
密度、集電体に設けた貫通孔の面積割合、集電体及びア
ルミニウム板の厚さとの関係を表1に示す。なお、内部
抵抗は負極容器2と正極容器の底部32との間で測定し
た。◎
【表1】 この表に見られるように、正極室内に集電体を設け、且
つ、炭素繊維密度を適切に選ぶこと、集電体としてAl
表面に耐食性の金属層を設けた複合材を用いること、集
電体やアルミニウム板の厚さを適切に選ぶことにより、
定格容量1000Ahのナトリウム硫黄電池の内部抵抗
が低減され、電池の大容量化と抵抗低減が両立できる。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、ナトリウム硫黄電池の
内部抵抗低減と大容量化が両立でき、電力系統のピ−ク
シフトや電気自動車などのような比較的高出力放電の要
求される目的に適したナトリウム硫黄電池が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるナトリウム硫
黄電池を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態によるナトリウム硫
黄電池を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態によるナトリウム硫
黄電池を示す断面図である。
【図4】本発明に用いる集電体の他の構造例を示す図で
あり、(a)は展開図、(b)は厚さ方向の断面図であ
る。
【図5】本発明の第4の実施の形態によるナトリウム硫
黄電池を示す断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態によるナトリウム硫
黄電池を示す断面図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態によるナトリウム硫
黄電池を示す断面図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態によるナトリウム硫
黄電池を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態によるナトリウム硫黄電
池を用いたモジュ−ルを示す図である。
【図10】本発明の他の実施の形態によるナトリウム硫
黄電池を用いたモジュ−ルを示す図である。
【図11】従来のナトリウム硫黄電池を用いたモジュ−
ルを示す図である。
【符号の説明】
1 固体電解質袋管 2 負極容器 3 正極容器 4 負極室 5 正極室 7 ナトリウム 10,11 正極モ−ルド 13 多硫化ナトリウム保持層 20 集電体 21 アルミニウム板 22,22’ 耐硫黄腐食性の導電層 23 貫通孔 32 正極容器の底部 40 収納容器 41 ナトリウム硫黄電池 42 ヒ−タ
フロントページの続き (72)発明者 波東 久光 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 菊地 賢三 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ06 AK05 AL13 AM15 BJ02 BJ16 DJ04 DJ07 DJ08 EJ01 EJ04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナトリウムを収納した負極容器を備えた負
    極室と、硫黄又は/及び多硫化ナトリウムを含浸した炭
    素材を有する正極モ−ルドを収納した正極容器を備えた
    正極室と、前記負極室と前記正極室との間を分離する固
    体電解質袋管とを備えたナトリウム硫黄電池において、 前記正極容器内の前記固体電解質袋管の側面に沿って、
    アルミニウム板の片面あるいは両面に耐硫黄腐食性の導
    電層を設けた集電体を設け、 前記正極モ−ルドは前記固体電解質袋管と前記集電体と
    の間に存在する正極モールドと、前記集電体を境に前記
    固体電解質袋管とは反対側の正極室内に存在する正極モ
    ールドとを有し、 前記固体電解質袋管と前記集電体との間に存在する正極
    モ−ルド中の炭素材の充填密度が前記集電体を境に前記
    固体電解質袋管とは反対側の正極室内に存在する正極モ
    −ルド中の炭素材の充填密度よりも大きいことを特徴と
    するナトリウム硫黄電池。
  2. 【請求項2】請求項1記載のナトリウム硫黄電池におい
    て、前記固体電解質袋管と前記集電体との間に存在する
    正極モールド中の炭素材の充填密度が5〜25体積%の
    範囲にあることを特徴とするナトリウム硫黄電池。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載のナトリウム硫
    黄電池において、前記集電体を境に前記固体電解質袋管
    とは反対側の正極室内に存在する正極モ−ルド中の炭素
    材の充填密度が20体積%以下であることを特徴とする
    ナトリウム硫黄電池。
  4. 【請求項4】ナトリウムを収納した負極容器を備えた負
    極室と、硫黄又は/及び多硫化ナトリウムを含浸した炭
    素材を有する正極モ−ルドを収納した正極容器を備えた
    正極室と、前記負極室と前記正極室との間を分離した固
    体電解質袋管とを備えたナトリウム硫黄電池において、 前記正極容器内の前記固体電解質袋管の側面に沿って、
    アルミニウム板の片面あるいは両面に耐硫黄腐食性の導
    電層を設けた集電体を設け、 前記固体電解質袋管と前記集電体との間に前記正極モ−
    ルドが存在し、前記集電体を境に前記固体電解質袋管と
    は反対側の正極室内には前記正極モ−ルドが存在しない
    ことを特徴とするナトリウム硫黄電池。
  5. 【請求項5】請求項4記載のナトリウム硫黄電池におい
    て、前記固体電解質袋管と前記集電体との間に存在する
    前記正極モ−ルド中の炭素材の充填密度が5〜25体積
    %の範囲にあることを特徴とするナトリウム硫黄電池。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項記載のナトリ
    ウム硫黄電池において、前記集電体の正極モ−ルドに接
    した面に貫通部を設け、前記貫通部の面積割合が20〜
    80%の範囲にあり、かつ前記集電体の厚さが5mm以
    下、前記アルミニウム板の厚さが0.3mm以上である
    ことを特徴とするナトリウム硫黄電池。
  7. 【請求項7】請求項6記載のナトリウム硫黄電池におい
    て、前記集電体の貫通部が貫通孔であることを特徴とす
    るナトリウム硫黄電池。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれか1項記載のナトリ
    ウム硫黄電池において、前記集電体が周方向に複数本設
    けられ、前記複数本の集電体の間の空隙割合面積が20
    〜80%の範囲であり、かつ前記集電体の厚さが5mm
    以下、前記アルミニウム板の厚さが0.3mm以上であ
    ることを特徴とするナトリウム硫黄電池。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1項記載のナトリ
    ウム硫黄電池において、前記集電体の耐硫黄腐食性の導
    電層がCo基合金、Ni基合金、Cr/Fe合金、ステ
    ンレス合金、Al/Si合金、Ti又はMoから構成さ
    れる金属層や炭素あるいはTi、Moの炭化物や窒化物
    又はSiから構成される導電体層、又は、上記金属や上
    記導電体の粒子や繊維の一部を前記アルミニウム板に埋
    め込んだ導電層であることを特徴とするナトリウム硫黄
    電池。
  10. 【請求項10】請求項1〜5のいずれか1項記載のナト
    リウム硫黄電池において、前記正極モールドの炭素材が
    炭素繊維の集合体、炭素粉末の集合体あるいは炭素繊維
    と炭素粉末の集合体であることを特徴とするナトリウム
    硫黄電池。
  11. 【請求項11】請求項1〜5のいずれか1項記載のナト
    リウム硫黄電池において、前記固体電解質袋管と前記集
    電体との間に存在する正極モールド中の炭素材が前記正
    極容器の底部と接触しないことを特徴とするナトリウム
    硫黄電池。
  12. 【請求項12】請求項1〜5のいずれか1項記載のナト
    リウム硫黄電池において、前記固体電解質袋管の表面あ
    るいは前記固体電解質袋管と前記固体電解質袋管に隣接
    した前記正極モールドとの界面に、アルミナなどのセラ
    ミック粒子やセラミック繊維の集合体などからなる多硫
    化ナトリウム保持層が設けられており、前記多硫化ナト
    リウム保持層の下端部が、前記固体電解質袋管に隣接し
    た正極モールド中の炭素材の下端部よりも下側まで延び
    ていることを特徴とするナトリウム硫黄電池。
  13. 【請求項13】請求項1〜5のいずれか1項記載のナト
    リウム硫黄電池において、前記正極容器及び負極容器の
    うち電池外側に設置されたものの容器側部が直方体形状
    であることを特徴とするナトリウム硫黄電池。
  14. 【請求項14】請求項1〜5のいずれか1項記載のナト
    リウム硫黄電池において、前記ナトリウム硫黄電池中の
    硫黄とナトリウムの原子数の比が2以上であることを特
    徴とするナトリウム硫黄電池。
  15. 【請求項15】ナトリウムを収納した負極容器を備えた
    負極室と、硫黄又は/及び多硫化ナトリウムを含浸した
    炭素材を有する正極モ−ルドを収納した正極容器を備え
    た正極室と、前記負極室と前記正極室との間を分離する
    固体電解質袋管とを備えたナトリウム硫黄電池におい
    て、 前記正極容器内の前記固体電解室袋管の側面に沿って集
    電体を設け、 前記正極容器及び負極容器のうち電池外側に設置された
    ものの容器側部が直方体形状であることを特徴とするナ
    トリウム硫黄電池。
  16. 【請求項16】請求項1〜15のいずれか1項記載のナ
    トリウム硫黄電池を寝かせて運転することを特徴とする
    ナトリウム硫黄電池の使用方法。
  17. 【請求項17】請求項1〜15のいずれか1項記載のナ
    トリウム硫黄電池を収納容器に収納し、前記ナトリウム
    硫黄電池の下部温度が上部温度よりも高温になるように
    前記収納容器にヒ−タを設けたことを特徴とするモジュ
    −ル。
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