JP2005146272A - 防汚膜被覆樹脂物品の製造方法 - Google Patents

防汚膜被覆樹脂物品の製造方法 Download PDF

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康史 高橋
Toyoyuki Teranishi
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Abstract

【課題】 反射防止フィルムのような透明樹脂基材の表面に、指紋、皮脂、汗、化粧品などの汚れが付着することを防止し、また付着しても容易に拭き取れ、高い耐擦傷性、耐候性を有する防汚膜を被覆した樹脂物品を、特殊な装置を必要とすることなく、高い生産効率で提供すること。
【解決手段】 透明樹脂基材の表面に設けた、少なくとも表面がシリカ質の樹脂または無機化合物の下地層の上に、ケイ素アルコキシド、フルオロアルキル基含有シラン化合物および酸を含有する塗布液を塗布し、乾燥することにより防汚層が形成された防汚膜被覆樹脂物品が得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は防汚膜被覆樹脂物品、特にディスプレイの表示画面に用いられる透明樹脂基板または透明樹脂フィルムの表面に防汚性を付与した防汚膜被覆樹脂物品の製造方法に関する。
透明性を有するプラスチックは、光学的特性、軽量性、更に加工性が容易である、薄くすることが容易である等の色々な長所を活かして、液晶関連部材や光ディスクといった光学関連市場、フィルム市場でのニーズが高い。特にディスプレイ(液晶ディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ)表示画面では、主要材料として、ガラスとの組み合わせやプラスチック単独で使用されている。ディスプレイに使用する目的としては、防爆補助効果、帯電防止効果、透過率調整効果、反射防止効果、防汚効果などの付与であり、各種の機能を有した膜を組み合わせ、基材となる樹脂フィルム上に積層し形成したものをガラスに貼り付けて表示画面基板にしたもの、或いは透明樹脂シートに直接積層し、それ自体で表示画面基板にしたものがある。その一例としてPETフィルム上にハードコート膜、透明導電膜、反射防止膜、防汚膜をこの順番に積層したものが知られている。ここで防汚膜とはその表面に指紋等の汚れが付着しにくく、また一旦付着した場合も汚れの除去が容易である機能を付与した膜のことである。
防汚膜の技術としては、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートとアルコキシシラン基を有する単量体との共重合体を二酸化珪素を主とする光学薄膜上に形成した光学物品が知られている(特許文献1)。また、特許文献2には、パーフルオロ基含有トリエトキシシランを溶質とする溶液に、パーフルオロ基含有燐酸エステルを触媒として加えたコーティング剤を表層部にSiO2層を有する反射防止膜上に塗布して防汚層を形成することが記載されている。特許文献3には、透明フィルム基材面上に反射防止層を有する反射防止フィルムの最上層に、パーフルオロポリエーテル基含有シランカップリング剤を真空蒸着により成膜して防汚層を形成することが提案されている。また特許文献4には、表面を予め酸素を含むプラズマまたはコロナ雰囲気で処理して親水性化したり、あるいは、基材表面を酸素を含む雰囲気中で200〜300nm付近の波長の紫外線を照射して、親水性化処理を行ったプラスチック基材の表面に、シリコンアルコキシド(またはその加水分解物の単量体または19量体以下の重合体)、フルオロアルキル基含有シラン化合物および酸を含有する溶液を塗布した後乾燥し、撥水性被膜を形成する撥水性物品の製造方法が記載されている。
特開平7−16940号公報 特開2000−327818号公報 特開2001−188102号公報 特開平11−71682号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、塗布後の反応に長時間かかるため生産効率が低くなるという問題がある。そして特許文献2および4の方法では、防汚性発現に時間がかかったり、防汚性能が低かったり、使用とともに防汚性が低下しやすいという問題がある。さらに特許文献3の技術では真空蒸着装置のような特殊な装置が必要である。
本発明は、反射防止フィルムのような透明樹脂基材の表面に、指紋、皮脂、汗、化粧品などの汚れが付着することを防止し、また、付着しても容易に拭き取れるように水滴の接触角が大きく、さらに水滴の転がり性が優れており、加えて高い耐擦傷性、耐候性を有する防汚膜を被覆した樹脂物品を、特殊な装置を必要とすることなく、高い生産効率で提供することを目的とする。
すなわち本発明は、透明樹脂基材の表面に設けた、少なくとも表面がシリカ質の樹脂または無機化合物の下地層の上に、ケイ素アルコキシド、フルオロアルキル基含有シラン化合物および酸を含有する塗布液を塗布し、乾燥して防汚層を形成する防汚膜被覆樹脂物品の製造方法である。
本発明において、透明樹脂基材の表面に少なくとも表面がシリカ質の樹脂または無機化合物の下地層が設けられる。樹脂下地層または無機化合物下地層の表面におけるSiO2またはSi−Oの含有率は20重量%以上であることが好ましい。この下地層の態様として以下の5種を挙げることができる。
[下地層1]
少なくとも表面がシリカ質の樹脂の下地層としてはシリカ質のハードコート層を挙げることができる。このハードコート層は、下記式(1)
1 a2 bSi(OR3)4-a-b (1)
ここで、R1は炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数2〜12のエポキシ基、炭素原子数6〜12のアリル基またはハロゲン化アルキル基、炭素原子数5〜8のメタクリロキシアルキル基、炭素原子数2〜10のウレイドアルキレン基、芳香族ウレイドアルキレン基、芳香族アルキレン基、メルカプトアルキレン基であり、R2は炭素原子数1〜6のアルキル基、アリール基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アリール基であり、R3は水素原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基、アシル基、アルキルアシル基であり、aは1,2または3であり、bは0,1または2である、
で表される化合物、
およびコロイダルシリカを含有するコーティング液を塗布、50〜130℃で数秒〜5時間加熱することにより硬化して得られる。このハードコート層は1〜10μmの厚みを有することが好ましい。上記式(1)の化合物の中で、有機シラン化合物としては、例えばトリメチルメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルメトキシシランのような単官能性シラン;ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシジエトキシシランおよびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシランのような二官能性シラン:メチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、およびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランのような三官能性シランを挙げることができる。これらの中で、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシランのようなアルキルトリアルコキシシランが特に好ましく用いられる。
各成分の配合割合は、上記式(1)で表される化合物100重量部に対し、コロイダルシリカ40〜900重量部が好ましく、250〜500重量部がより好ましい。アルコールのような液体媒体中に上記有効成分を所定量含む分散液として調整される。
上記のコロイダルシリカは、例えば10〜50重量%のSiO2(粒径1〜200nm、好ましくは1〜100nm)を有効成分とするコロイダルシリカゾルあるいは粒径1〜200nm、より好ましくは1〜100nmの範囲にあるSiO2を含む複合酸化物微粒子に由来することができる。この複合酸化物はSiO2と金属酸化物の複合物であり、金属酸化物としては、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、Pd、In及びTiよりなる群から選ばれる1種もしくは2種以上の金属酸化物を挙げることができる。具体例はAl23、SnO2、Sb25、CeO2、Ta25、La23、Fe23、ZnO、WO3、ZrO2、PdO2、In23及びTiO2がある。SiO2を含む複合酸化物微粒子として、チタンとケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・SiO2)、チタンとセリウムとケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・CeO2・SiO2)、チタンと鉄とケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・Fe23・SiO2)、チタンとジルコニウムとケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・ZrO2・SiO2)、チタンとアルミニウムとケイ素の複合酸化物微粒子(TiO2・Al23・SiO2)などを挙げることができる。これらの複合酸化物微粒子中にSiO2成分が5モル%以上(モル比 SiO2:金属酸化物=0.5:9.5 以上)含まれていることが好ましい。
前記複合酸化物は溶媒への分散性を高めるために有機シラン化合物で表面改質しても良い。有機シラン化合物の使用量は、複合酸化物微粒子重量に対し、好ましくは20重量%以下である。表面処理は、処理に用いる有機シラン化合物が加水分解基をもったままで行っても、加水分解した後で行っても良い。この有機シラン化合物としては、例えばトリメチルメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルメトキシシランのような単官能性シラン;ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシジエトキシシランおよびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシランのような二官能性シラン:メチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、およびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランのような三官能性シラン;テトラエチルオルソシリケートおよびテトラメチルオルソシリケートのような四官能性シランを挙げることができる。複合酸化物をかかるシラン化合物で処理する際には、例えば水、アルコールあるいはその他の有機媒体中で行うことが好ましい。
[下地層2]
前記シリカ質のハードコート層は、(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)アミノシランおよび(C)コロイダルシリカを含有するハードコート液を塗布、紫外線照射により得られる。このハードコート層は1〜10μmの厚みを有することが好ましい。
上記ハードコート液の各成分について説明する。
(A)成分である多官能(メタ)アクリレートとは、分子内に少なくとも2個の水酸基およびすくなくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートである。なお本明細書において、アクリロイル基又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと、アクリル酸又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸という。多官能(メタ)アクリレートとしては、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコーリジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ポリ(ブタンジオール)ジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリイソプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート及びビスフェノールAジメタクリレートの如きジアクリレート類;トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールモノヒドロキシトリアクリレート及びトリメチロールプロパントリエトキシトリアクリレートのようなトリアクリレート類;ペンタエリスリトールテトラアクリレート及びジ−トリメチロールプロパンテトラアクリレートの如きテトラアクリレート類;並びにペンタエリスリトール(モノヒドロキシ)ペンタアクリレートのようなペンタアクリレート類を挙げることができる。多官能(メタ)アクリレートは1種または2種類以上一緒に用いられる。
(B)成分であるアミノシランはアミノ基または置換アミノ基を有するアルコキシシランである。好ましくは下記式(2)
aSi(R4(NHR5)bNR6H)4-a (2)
ここで、Xは炭素数1〜6のアルコキシル基であり、R4、R5は同一もしくは異なる2価の炭化水素基であり、R6は水素原子または1価の炭化水素基であり、aは1〜3の整数であり、bは0または1〜6の整数で表される、
アミノ有機官能性シランである。式(2)中、aは2または3であることが好ましく、そしてbは0または1であることが好ましい。
式(2)で表されるアミノシランとしては、例えばnー(2−アミノエチルー3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン塩酸塩及びγ−アニリノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。
(C)成分であるコロイダルシリカとしては前述のものを使用することができる。
このハードコート液は、多官能(メタ)アクリレートの重合のための光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤としては、ラジカル光重合開始剤、カチオン光重合開始剤などを用いることができる。ラジカル光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン]、[1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン]、[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン]、[2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン]、[1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン]、[2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン]、[ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド]、[2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1]を例示することができる。また、カチオン光重合開始剤としては、フェニル−[m−(2−ヒドロキシテトラデシクロ)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジアルキルヨードニウム,テトラキス(ペンタフルオロ フェニル)ボレート等が例示できる。
光重合開始剤の量は、ハードコート組成物の多官能(メタ)アクリレート100重量部に対し0.1〜30重量部が好ましく、より好ましくは1〜15重量部である。
このハードコート液は、アミノシラン(B)の加水分解・縮重合のための加水分解触媒を含有することが好ましい。加水分解触媒としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、シュウ酸、(メタ)アクリル酸、塩酸、硝酸、硫酸などの酸触媒や、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム水溶液などの塩基性触媒が用いられる。これらの中で水溶液の形の酸触媒例えば酢酸、(メタ)アクリル酸が好ましく用いられる。添加する酸触媒の量は、アミノシラン(B)100重量部に対して5〜30重量部であることが好ましい。
このハードコート液は、上記多官能(メタ)アクリレート(A)100重量部に対し、好ましくはアミノ有機官能シラン(B)1.5〜50重量部、好ましくは8〜25重量部、コロイダルシリカ(C)(固形分)10〜150重量部、好ましくは40〜85重量部を含有する。
[下地層3]
本発明において、少なくとも表面がシリカ質の無機化合物の下地層としては反射防止膜を挙げることができる。この反射防止膜としては、少なくとも1層の無機化合物膜層(1層の場合は酸化ケイ素膜、2層以上の場合は最上層は酸化ケイ素膜)を20nm〜50μmの膜厚(2層以上の場合は合計膜厚)で形成させることができる。無機化合物としては、酸化珪素(二酸化珪素、一酸化珪素等)、金属酸化物[酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化トリウム、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、ITO(インジウムースズ酸化物)等]、金属ハロゲン化物(フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ナトリウム、フッ化ランタン、フッ化セリウム、フッ化リチウム、フッ化トリウム等)等をあげることができる。反射防止膜の被覆法としては、化学的気相成長法(CVD法)、物理的気相成長法(PVD法)が挙げられる。CVD法としては、プラズマCVD法、PVD法としては真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等が挙げられる。
具体的な無機化合物膜層の構成は例えば次のようなものを挙げることができる。
真空蒸着法、スパッタリング法またはプラズマCVD法によるTiO2/SiO2の積層膜の成膜(TiO2層の上にSiO2層を積層。2層反射防止膜)
真空蒸着法、スパッタリング法またはプラズマCVD法によるTiO2/SiO2/TiO2/SiO2の積層膜の成膜(4層反射防止膜)
真空蒸着法、スパッタリング法またはプラズマCVD法によるSiO2/TiO2/SiO2/TiO2/SiO2の積層膜の成膜(5層反射防止膜)
プラズマCVD法によるSiOx膜の成膜(単層反射防止膜)
[下地層4]
少なくとも表面がシリカ質の無機化合物の下地層として、シリカ微粒子からなる単層の反射防止層を挙げることができる。この単層反射防止層は次の低反射層液を塗布、加熱することにより厚み70〜350nmに形成させることができる。
低反射層液は、(1)平均粒子径40〜1000nmの非凝集シリカ微粒子および平均一次粒子径10〜100nmの鎖状凝集シリカ微粒子の少なくとも1方からなる原料微粒子、(2)バインダーとして加水分解可能なアルコキシシラン、およびそのオリゴマー、あるいは下記式(4)で表されるアルコキシシランを1種類または複種類含み、さらに水および溶媒を混合し、前記(2)バインダーを前記微粒子、触媒存在下で加水分解し、次いで硬化触媒を添加した液である。
前記加水分解可能なアルコキシシランとしては、テトラエトキシシランのようなテトラアルコキシシランが用いられ、他のアルコキシシランとしては下記式(3)で表されるものを挙げることができる。
7 a8 bSi(OR94-a-b (3)
ここで、R7は炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数6〜12のアリル基もしくはハロゲン化アルキル基、炭素原子数5〜8のメタクリロキシアルキル基、炭素原子数2〜10のウレイドアルキレン基、グリシジルオキシ基で置換されたアルキル基で片末端にアルキル基を有するアルキレングリコール基、芳香族ウレイドアルキレン基、芳香族アルキレン基またはメルカプトアルキレン基であり、R8は炭素原子数1〜6のアルキル基、アリ-ル基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アリ-ル基であり、R9は水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アシル基またはアルキルアシル基であり、a=1,2または3であり、b=0,1または2で表される。そしてa+bは1,2または3である。
10O−((R10O)2−Si-O)n−R10 (4)
ここでR10は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、n=1〜20であり、縮合体の構造としては鎖状構造、分岐状構造、環状構造を含む。
シリカ微粒子とバインダーの重量比は、60:40〜95:5の割合で配合される。さらに、前記低反射層液中の非凝集シリカ微粒子は、1.0〜1.2の長軸長さと短軸長さの比を有し、一次粒子径標準偏差は1.0〜1.5である。
[下地層5]
少なくとも表面がシリカ質の樹脂の下地層としてはケイ素樹脂のハードコート層を挙げることができる。このハードコート層は、下記式(5)
1 a2 bSi(OR3)4-a-b (5)
ここで、R1は炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数2〜12のエポキシ基、炭素原子数6〜12のアリル基またはハロゲン化アルキル基、炭素原子数5〜8のメタクリロキシアルキル基、炭素原子数2〜10のウレイドアルキレン基、芳香族ウレイドアルキレン基、芳香族アルキレン基、メルカプトアルキレン基であり、R2は炭素原子数1〜6のアルキル基、アリール基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アリール基であり、R3は水素原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基、アシル基、アルキルアシル基であり、aは1,2または3であり、bは0,1または2である、
で表される化合物、
およびテトラアルコキシシランを含有するコーティング液を塗布、50〜130℃で数秒〜5時間加熱することにより硬化して得られる。このハードコート層は1〜10μmの厚みを有することが好ましい。上記式(5)の化合物については上記下地層1における式(1)についての説明がそのまま適用することができる。テトラアルコキシシランとしては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、もしくはその重合体(好ましくは19量体以下)またはそれらの加水分解物を挙げるができる。
各成分の配合割合は、上記式(5)で表される化合物100重量部に対し、テトラアルコキシシラン40〜900重量部が好ましく、250〜500重量部がより好ましい。アルコールのような液体媒体中に上記有効成分を所定量含む液として調整される。
これらの下地層1〜5は2層構成、例えば防汚層のすぐ下の層として反射防止層(下地層3,4)を設け、更にその下の層としてハードコート層(下地層1、2、5)を設けることができる。
これらの下地層1〜5に、界面活性剤、アルカリ金属塩、導電性微粒子または電荷移動錯体を添加することによって下地層に更に帯電防止性または導電性を付与することができる。
界面活性剤としては、「エレクトロストリッパーQN」(陰イオン性)、「エレクトロストリッパーACz」(両性)、「エレクトロストリッパーF」、「エレクトロストリッパーEA」(非イオン性)、「アミート302」(非イオン性)、「ホモゲノールL-18」(特殊高分子)、「ホモゲノールL1820」(特殊高分子)(いずれも花王(株)製)や日本ユニカー(株)製の「FZ-2105」、「L-7604」、「L-77」、「L-7001」、「FZ-2123」、「FZ-2162」(全て非イオン系)が挙げられる。添加量は膜の有効成分100重量部に対し0.05〜50重量部が好ましい。
導電性微粒子としては、1〜100nmの粒子径を持つATO(アンチモン−スズ酸化物)やITOの金属酸化物や銀等の金属が挙げられ、一般的に分散液の形になっている。添加量は膜の有効成分100重量部に対して1〜80重量部が好ましい。微粒子の形状は、球形、楕円形、繊維状、鱗片状のものが使われる。導電効率を上げるには、繊維状、鱗片状のものが好ましい。
電荷移動錯体としては、(株)ボロンインターナショナル製のホウ素系帯電防止剤であるハイボロン等が挙げられる。添加量は膜の有効成分100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。
本発明において、上述の下地層の上に防汚用塗布液を塗布し、室温で10秒〜10分間乾燥して10〜100nm厚み、好ましくは10〜30nm厚みの防汚層を形成する。この防汚用塗布液はケイ素アルコキシド、フルオロアルキル基含有シラン化合物および酸を含有する。ケイ素アルコキシドとしてはテトラエトキシシラン、テトラメトキシシランのようなテトラアルコキシシランもしくはその重合体(好ましくは19量体以下)またはそれらの加水分解物が好ましく用いられる。
フルオロアルキル基含有のシラン化合物としては、フルオロアルキル基を含有し、かつ、アルコキシ基、アシロキシ基、またはクロロ基を含有するシラン化合物を好ましく使用することができる。例えば、下記化学式(6)、(7)で示される化合物を挙げることができる。これらのなかから、単独でまたは複数の化合物を組み合わせて使用することができる。
CF3−(CF2n−R11−SiXp3-p (6)
(ここで、nは0から12の整数、好ましくは3から12の整数、R11は炭素原子数1〜10の二価の有機基(例えばメチレン基、エチレン基)、または珪素原子および酸素原子を含む基、Xは炭素原子数1〜4の一価炭化水素基(例えばアルキル基、シクロアルキル基、アリル基)もしくはこれらの誘導体から選ばれる置換基、または水素、pは0、1または2、Yは炭素原子数が1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基)
CF3−(CF2n−R12−SiXpCl3-p (7)
(ここで、nは0から12の整数、好ましくは3から12の整数、R12はメチレン基、エチレン基、または珪素原子および酸素原子を含む基、XはHまたはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基またはこれらの誘導体から選ばれる置換基、pは、0、1または2)
上記式(6)、式(7)で表されるシラン化合物の中で、C817CH2CH2Si(OCH33、C817CH2CH2Si(CH3)(OCH32、C817CH2CH2SiCl3 およびC817CH2CH2Si(CH3)Cl2が特に好ましく用いられる。
防汚用塗布液に含有させる酸としては、塩酸、硝酸、酢酸のような揮発性酸が好ましく用いられる。
防汚用塗布液の溶媒としては、アルコール系の親水性溶媒、ケトン系の親水性溶媒などが好ましく用いられる。そのなかでもアルコール系、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールのような炭素数が3以下の鎖式飽和1価アルコールは、常温における蒸発速度が大きいので、さらに好ましく用いられる。ケトン系の親水性溶媒としては、アセトンやメチルエチルケトンなどを挙げることができる。
防汚用塗布液は、好ましくは、
(A)シリコンアルコキシドまたはその加水分解物
(シリカ換算) 0.01〜2重量%、
(B)フルオロアルキル基含有シラン化合物
(シリカ換算) 0.00001〜0.15重量%、
(C)酸 0.001〜3規定、
および
(D)水 0〜5重量%
を含有する。更に好ましくは
(A)シリコンアルコキシドまたはその加水分解物
(シリカ換算) 0.01〜2重量%、
(B)フルオロアルキル基含有シラン化合物
(シリカ換算) 0.00001〜0.15重量%、
(C)ハロゲン化水素酸 0.001〜3規定、
および
(D)水 0〜5重量%、
ただし、酸/水の重量比が0.002以上、好ましくは0.02以上である、
を含有する。
防汚用塗布液はアルコール系溶媒に上記(A)〜(C)成分を溶解させることにより調製することができるが、クロロシリル基含有化合物とフルオロアルキル基含有シラン化合物を、アルコールおよび/または水分を含む溶媒に溶解し、前記クロロシリル基含有化合物のクロロ基を、アルコキシル基または水酸基に置換させることによっても調製することができる。
本発明において、上述の下地層と透明樹脂基材との接着性を向上させるために下地層と透明樹脂基材との間にプライマー層を設けることができる。また下地層と透明樹脂基材との間に帯電防止層を設けることができる。
このプライマー層としては、特に限定しないが、一般的に、ウレタン系、アクリル系、ウレタンアクリレート系、あるいは一部シラン化したものを主成分とし、有機溶媒で濃度調整したものが用いられる。市販品、例えばシリコンアクリル系プライマー液(CP710、日本エーアールシー(株)製)、ウレタン系プライマー液(CP620、日本エーアールシー(株)製)を用いることができる。
処理方法としては、プライマー層用処理液を、透明樹脂基材表面に塗布し、乾燥することにより得られる。このプライマー層の好ましい厚みは0.5〜5μmである。プライマー層用処理液の溶媒としてはアルコール等の有機溶媒が用いられるが、水でもよい。
本発明における防汚膜被覆樹脂物品に透明導電膜を設ける場合には、例えば前述の下地層の直下にITO(インジウム・スズ酸化物)の膜をスパッタリング法等により成膜することができる。
本発明により得られる防汚膜被覆樹脂物品の構造としては次のものが例示することができる。
(1)透明樹脂基材/プライマー/ハードコート/透明導電膜/反射防止膜/防汚膜
(2)透明樹脂基材/ハードコート/透明導電膜/反射防止膜/防汚膜
(3)透明樹脂基材/ハードコート/反射防止膜/防汚膜
(4)透明樹脂基材/反射防止膜/防汚膜
(5)透明樹脂基材/プライマー/反射防止膜/防汚膜
(6)透明樹脂基材/ハードコート/防汚膜
(7)透明樹脂基材/プライマー/ハードコート/防汚膜
(8)透明樹脂基材/ハードコート/反射防止(帯電防止)/防汚膜
(9)透明樹脂基材/ハードコート(導電性)/反射防止/防汚膜
本発明において透明樹脂基材の材質としては、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルスルホン樹脂、アリルジグリコールカーボネート樹脂等の透明樹脂をあげることができる。これらの透明樹脂製のシートおよびフィルム等が基材として用いられる。
本発明は、携帯電話導光板の光拡散処理膜、ディスプレイ(ノート型パソコン、モニター、PDP、プロジェクションTVの前面板、PDA)の最表面処理膜、タッチパネルモニターの最表面処理膜、携帯電話窓、高光学特性が要求される部位、自動車用透明部品などに用いられる。
本発明によれば、透明樹脂基材の表面に汚れが付着することを防止し、また、付着しても容易に拭き取れる、高い耐擦傷性、耐候性を有する防汚膜を被覆した樹脂物品が、特殊な装置を必要とすることなく、高い生産効率で得られる。
以下に実施例をあげて本発明の実施の形態を具体的に説明する。
実施例および比較例で用いた基材、反射防止層の形成法、各種コート層の形成法、評価方法等は次の通りである。
樹脂基材
(1)ポリカーボネート(PC)(商品名:ポリカエース 品番:ECK−100 筒中プラスチック工業(株)製 )シート厚み2mm。
(2)ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)(商品名:コスモシャイン A4300、東洋紡(株)製、フィルム厚さ188μm。
(3)シクロオレフィンポリマー(COP)(商品名:ZEONOR 品番:1600 日本ゼオン(株)製 )、フィルム厚さ188μm。
(4)ポリメチルメタクリレート(PMMA)(商品名:アクリライト 三菱レイヨン(株)製)、シート厚さ2mm。
[反射防止層1の形成]
SiO2は、高周波マグネトロンスパッタ法で、スパッタガスをArガスとし、1.2μm/hrとし成膜した。SiO2膜の屈折率は1.46であった。また、TiO2は直流マグネトロンスパッタ法でスパッタガスをArとO2の混合ガスとし、1.4μm/hrの速度で成膜した。TiO2膜の屈折率は2.30であった。
第1層から順に、TiO2(nd=60nm)/SiO2(nd=40nm)/TiO2(nd=110nm)/SiO2(nd=140nm)の4層構造とした。なおカッコ内は光学膜厚(屈折率n×物理膜厚d)の値を示している。
[反射防止層2の形成]
上記反射防止層1の形成と同様にして、第1層から順に、SiO2(40nm)/TiO2(20nm)/SiO2(40nm)/TiO2(300nm)/SiO2(90nm)の5層構造とした。なおカッコ内は光学膜厚である。
[反射防止層3の形成]
シリカ微粒子分散液(平均粒子径110nm、粒径の標準偏差1.3、長軸長さと短軸長さの比の平均値1.03、固形分15%、日本触媒(株)製 シーホスターKE−W10)50gを撹拌しながら、プロピレングリコールモノメチルエーテル20g、濃塩酸1gを添加し、次いで、エチルシリケート48(平均重合度n=8、コルコート(株)製)5.3gを添加し、2時間撹拌させたあと、24時間静置し反応させた。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテル164gを添加し、更に硬化触媒として酢酸ナトリウムを添加し、撹拌し均一にする。その後、導電性界面活性剤としてFZ−2105(日本ユニカー(株)製)4gを添加し、低反射層液を得た。
スピンコートによりこの低反射層液を塗布し室温で乾燥して膜厚を110nmとした。
[反射防止層4の形成]
鎖状凝集シリカ微粒子分散液(平均一次粒子径25nm、平均長さ100nm、固形分15%、日産化学(株)製 スノーテックスOUP)56gを撹拌しながら、エタノール20g、濃塩酸1gを添加し、次いで、テトラエトキシシラン5.2gを添加し、2時間撹拌させたあと、その後24時間静置し反応させた。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテル164gを添加し、更に硬化触媒としてアルミニウムアセチルアセトンを添加し、撹拌し均一にする。その後、ペインタッド19(ダウ・コーニング・アジア製)4gを添加し、低反射層液を得た。スピンコートによりこの低反射層液を塗布し室温で乾燥して膜厚を110nmとした。
[プライマー層1の形成]
シリコンアクリル系プライマー液として耐候性プライマー(CP710、日本エーアールシー(株)製)を使用した。このプライマー液をスピンコート法により、硬化後の膜厚が約2μmとなるように塗布し、110℃で約30分間加熱することによりプライマー層1を作製した。
[プライマー層2の形成]
ウレタン系プライマー液として一般プライマー(CP620、日本エーアールシー(株)製)を使用した。このプライマー液をスピンコート法により、硬化後の膜厚が約2μmとなるように塗布し、50℃で30分間加熱することによりプライマー層2を作製した。
[ハードコート層1の形成]
平均粒子径20nmのコロイリダルシリカとして「スノーテックス O-40」(日産化学(株)製: 不揮発分40%)150g,メチルトリメトキシシラン183gを反応させた後、イソプロピルアルコール648g、酢酸18g、酢酸ナトリウム1gおよびフローコントロール剤として「ペイントアディティブ19」(ダウコーニング社製)0.1gを加え、撹拌して耐擦傷性を付与するためのハードコートコート液1を得た。
ハードコートコート液1をスピンコート法で、硬化後の膜厚が3μmとなるように塗布し、120℃の温度で30分間加熱しハードコート層1を作製した。
[ハードコート層2の形成]
多官能(メタ)アクリレートとして1,6−ヘキサンジオールジアクリレート12.4g、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1.6g、2−メトキシプロパノール6.3g、酢酸4.0g、光重合開始剤としてベンゾフェノン0.8g、コロイダルシリカとして「NPC−ST−30」(日産化学、n−プロピルセロソルブ中に平均粒20nmのシリカ微粒子を分散。シリカ含有量30重量%)26.0g、膜に可撓性を与えかつ膜の硬度を高めるためのエポキシアクリレートとして「エポキシエステル3002M」(共栄社化学(株))5.0g、および酢酸ブチル14.5gをそれぞれ添加する。次に、フローコントロール剤[ペインタッド19ダウコーニングアジア(株)製]0.1gを添加する。その後、2−メトキシプロパノール100gを添加し、撹拌し均質に分散させて、耐擦傷性を付与するためのハードコート液2が得られた。
ハードコート液2をスピンコート法で硬化後の膜厚が5μmとなるように塗布し、の後に出力120W/cmの紫外線ランプにより総紫外線照射エネルギーが1000(mJ/cm2)になるように1秒〜30秒間照射して塗布膜を硬化してハードコート層2が得られた。なおこの総紫外線照射エネルギー値は積算光量計(型式:UIT-102 ウシオ電機株式会社製)で測定した。
[透明導電膜の形成]
高周波(RF)-マグネトロンスパッタ装置で、ターゲットとしてITOを使用し、スパッタガスとしてAr+O2 を使用し、基材温度を130℃として、膜形成速度:約1μm/hrでITO膜を形成した。
[防汚層1の形成]
エタノール 100g(含有水分率0.35重量%)に、3−ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(CF3(CF27(CH22Si(OCH33、信越シリコーン製)0.02gを添加し、30分間撹拌し、次いでテトラクロロシラン(SiCl4、 信越シリコーン製)1.0gを攪拌しながら添加し、撥水防汚性被膜形成用溶液を得た。この溶液は、重量比で表して、テトラクロロシランから由来するSiが100に対し、3−ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランから由来するSiが0.6の比率で含有し、約0.2規定の塩酸濃度、0.35重量%の水分濃度を有しており、約0.7のpHを有していた。そしてこの溶液中のテトラエトキシランの重合体の重合度は1〜3であった。この溶液を湿度30%、室温下でフローコート法にて塗布し、室温で約1分乾燥させて、約60nmの厚みの防汚層1が被覆された防汚膜被覆樹脂物品を得た。
[防汚層2の形成]
エタノール 100g(含有水分率0.35重量%)に、3−ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(CF3(CF27(CH22Si(OCH33、信越シリコーン製)0.02gを添加し、30分間撹拌し、次いでテトラエトキシシラン(Si(OCH2CH34)1.2gを攪拌しながら添加し、次いで濃塩酸(35重量%、関東化学製)2gを撹拌しながら添加し、撥水防汚性被膜形成用溶液を得た。この溶液は、テトラエトキシシランから由来するSiが100に対し、3−ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランから由来するSiが0.6の比率で含有し、約0.2規定の塩酸濃度、1.6重量%の水分濃度を有しており、約0.7のpHを有していた。そしてこの溶液中のテトラエトキシランの重合体の重合度は1〜3であった。
この溶液を湿度30%、室温下でフローコート法にて塗布し、室温で約1分乾燥させて、約60nmの厚みの防汚層2が被覆された防汚膜被覆樹脂物品を得た。
[評価方法]
以下に示す各実施例で得られた防汚膜被覆樹脂物品について、油性インク耐性、指紋耐性、耐摩耗性、接触角、転落角、反射率および表面粗さの評価方法は次の通りである。
1.油性インク耐性
(a)油性インキペンの付着性
拭き取り回数基材表面に油性インキペン(ZEBRA/マッキー極細)を用いて、長さ1cmの直線を書き、その付き易さあるいは目立ち易さの目視判定を行った。判定基準を以下に示す。
○:油性インキペンが球状にはじいている。
×:油性インキペンがはじかず、書ける。
(b)油性インキペンの拭き取り性
基材表面に付着した油性ペンをセルロース製不織布〔ベンコットM−3:旭化成(株)製〕で拭き取り、その取れ易さの目視判定を行った。判定基準を以下に示す。また、拭き取れるまでの回数を測定した。
○:油性インキペンを完全に拭き取ることができる。
△:油性インキペンの拭き取り跡が残る。
×:油性インキペンを拭き取ることができない。
2.指紋耐性
基材表面に付着した指紋をセルロース製不織布〔ベンコットM−3:旭化成(株)製〕で拭き取り、その取れ易さの目視判定を行った。判定基準を以下に示す。また、拭き取れるまでの回数を測定した。
○:指紋を完全に拭き取ることができる。
△:指紋の拭き取り跡が残る。
×:指紋の拭き取り跡が拡がり、拭き取ることができない。
3.耐摩耗性
得られた防汚膜被覆樹脂物品の表面をセルロース製不織布〔ベンコットM−3:旭化成(株)製〕で荷重250g/cm2 で往復50回擦る耐摩耗性試験を行い、その後に傷の有無の目視判定を行った。判定基準を以下に示す。
○:傷無し。
△:若干傷がついている。
×:著しく傷がついている。
また耐摩耗性試験後の接触角を測定した。
4.接触角、転落角測定方法
得られた防汚膜被覆樹脂物品について、水の接触角を接触角計(CA−DT、協和界面科学(株)製)を用いて、2mgの重量の水滴による静的接触角(以下、CAと記す場合あり)として測定した。なおこの接触角の値が大きいほど、静的な撥水性すなわち防汚性(汚れの付きにくさ)が優れていることを表している。
また水平に配置した防汚膜被覆樹脂物品の表面に直径5mmの水滴を置き、防汚膜被覆樹脂物品を徐々に傾斜させて、その表面に置かれた水滴が転がり始めるときの傾斜角度(臨界傾斜角、転落角)を測定した。転落角が小さい程、動的な撥水性すなわち防汚性(汚れの落ちやすさ)が優れている。
5.反射率
光学特性測定:JIS R3212に準拠して可視光線反射率(%)を測定した。この値が小さいほど反射防止性能が高いことを示す。
6.表面粗さ
本発明で得られた防汚膜被覆樹脂物品の防汚膜被膜は、その表面の平滑性が非常に優れているという特徴を有する。防汚膜被覆樹脂物品の表面粗さを、算術平均粗さ(Ra)および十点平均粗さ(Rz)により測定する。表面粗さ特性Ra、Rzは、二次元で定義されるJIS B 0601−1982を三次元に拡張した方法により測定することができる。
7.表面フッ素濃度
本発明で得られた防汚膜被覆樹脂物品の防汚膜表面のフッ素濃度を、FとSiの原子比(F/Si)として、X線光電子分光法(ESCA)により測定した。X線光電子分光法(ESCA)の試験条件は、X線源として、モノクロ化したアルミニウムのKα線を用いて、アノードエネルギー;1486.6eV、アノード出力;150W、加速電圧;14kV、試料に対するX線入射角;45度、分析面積;直径800μmの円、測定厚み;数nmである。
[実施例1]
前記ポリカーボネートシート基材にプライマー層1を形成し、ついでその上にハードコート層1を形成し、更にその上に防汚層2を形成して、PCシート/プライマー層1/ハードコート層1/防汚層2からなる防汚膜被覆樹脂物品を製造した。この物品について初期接触角(度)、転落角(度)、表面フッ素濃度(F/Si)、可視光線反射率(%)、油性インク耐性(拭き取り性(カッコ内は拭き取り回数)および付着性)、指紋耐性(拭き取り性)、表面粗さ(算術平均粗さRa(nm)および十点平均粗さRz(nm))および耐摩耗性(傷付き性および摩耗試験後接触角)を測定し、その結果を表1に示す。
[実施例2〜8]
表1に示す樹脂基材に、表1に示すようにプライマー層、ハードコート層、機能膜(透明導電層)、反射防止層、防汚層をその順に形成して、防汚膜被覆樹脂物品を製造し、実施例1と同様に各種性能を測定し、その結果を表1に示す。
なお、実施例2でのハードコート層2の形成において使用したハードコート液2に代えて、ハードコート液2にさらにホウ素系帯電防止剤「ハイボロンKB212」(有効成分10%、ボロンインターナショナル製)30gを添加して得た帯電防止ハードコート液を使用した他は実施例2と同様にして防汚膜被覆樹脂物品を製造した。帯電防止性能は、1011〜1012Ω/□を示した。その他の性能は、帯電防止を付与しない実施例2とほぼ同じ性能を示した。
また実施例5での反射防止層4の形成において使用した低反射層液に代えて、この低反射層液の調製で添加した「ペインタッド19」4gに代えて界面活性剤「FZ−2105」(日本ユニカー製)5gを添加した反射防止(帯電防止)液を使用した他は実施例5と同様にして防汚膜被覆樹脂物品を製造し。帯電防止性能は、1012〜1013Ω/□を示した。その他の性能は、帯電防止を付与しない実施例5とほぼ同じ性能を示した。
[比較例1]
実施例2において形成した防汚層1に代えて、パーフルオロ基を含有した〔RfSi(OEt)3 :Rfはパーフルオロ基、Etはエチル基〕で示されるシリコン系材料0.2重量%およびパーフルオロ基を含有した〔(H2 RfPO4 ):Rfはパーフルオロ基〕で示されるリン酸エステル7.0重量%を含有するアルコール溶液からなる塗布液を塗布し、66℃で乾燥して防汚層を形成した他は実施例2と同様にして防汚膜被覆樹脂物品を製造し、実施例2と同様に各種性能を測定し、その結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例8において形成したハードコート層2に代えて、ハードコート層を形成させずに、表面を予め酸素を含むプラズマで処理して親水性化した樹脂基材を使用した他は実施例8と同様にして防汚膜被覆樹脂物品を製造し、実施例8と同様に各種性能を測定し、その結果を表1に示す。
Figure 2005146272

Claims (10)

  1. 透明樹脂基材の表面に設けた、少なくとも表面がシリカ質の樹脂または無機化合物の下地層の上に、ケイ素アルコキシド、フルオロアルキル基含有シラン化合物および酸を含有する塗布液を塗布し、乾燥して防汚層を形成する防汚膜被覆樹脂物品の製造方法。
  2. 前記塗布液は、クロロシリル基含有化合物とフルオロアルキル基含有シラン化合物を、アルコールおよび/または水を含む溶媒に溶解し、前記クロロシリル基含有化合物のクロロ基をアルコキシル基または水酸基に置換したものである請求項1記載の製造方法。
  3. 前記塗布液は、テトラアルコキシシランもしくはその重合体またはそれらの加水分解物、フルオロアルキル基含有シラン化合物および酸をアルコール溶媒に溶解したものである請求項1記載の製造方法。
  4. 前記無機化合物の下地層は最表層がシリカである反射防止膜である請求項1記載の製造方法。
  5. 前記無機化合物の下地層はシリカ微粒子からなる反射防止膜である請求項1記載の製造方法。
  6. 前記樹脂の下地層はコロイダルシリカを含有するハードコート膜である請求項1記載の製造方法。
  7. 前記樹脂の下地層はケイ素樹脂からなるハードコート膜である請求項1記載の製造方法。
  8. 前記透明樹脂基材と前記下地層の間にプライマー層を設ける請求項1記載の製造方法。
  9. 前記透明樹脂基材と前記反射防止膜の間にハードコート層を設ける請求項4または5に記載の製造方法。
  10. 前記ハードコート層と前記反射防止膜の間に透明導電膜を設ける請求項9記載の製造方法。
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