JP2005146029A - シリコ−ンゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯蔵安定性に優れ、ロールに対する粘着が少ないため作業性に優れ、硬化後は反発弾性が向上したシリコーンゴムを得ることができるシリコーンゴム組成物を提供する。
【解決手段】(A)下記平均組成式(1):R SiO(4−n)/2 (式中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、nは1.95〜2.04の正数である。)で表されるオルガノポリシロキサン100質量部、(B)下記一般式(2):RO(SiR O) (式中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。Rはアルキル基または水素原子である)で表される、オルガノポリシロキサンもしくはオルガノシラン、またはこれらの混合物0.1〜50質量部、(C)特定の沈降シリカ5〜100質量部、および、(D)硬化剤有効量を含有することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、経時的な可塑化戻りが少ないため貯蔵安定性に優れ、ロールに対する粘着が少ないため作業性に優れ、硬化後は反発弾性が向上したシリコーンゴムを得ることができるシリコーンゴム組成物に関する。
シリコーンゴムは、優れた耐候性、電気特性、低圧縮永久歪、耐熱性、耐寒性等の特性を有しているため、電気機器、自動車、建築、医療、食品を初めとしてさまざまな分野で広く使用されている。例えば、リモートコントローラ、タイプライター、ワードプロセッサ、コンピュータ端末、楽器等において接点として使用されるラバーコンタクト;建築用ガスケット;複写機用ロール、現像ロール、転写ロール、帯電ロール、給紙ロール等の各種ロール;オーディオ装置等の防振ゴム;コンピュータに使用されるコンパクトディスク用パッキンなどの用途が挙げられる。現在、シリコーンゴムの需要はますます高まっており、優れた特性を有するシリコーンゴムの開発が望まれている。これらのシリコーンゴムは一般的には、高重合度のポリオルガノシロキサン(ベースポリマー)と補強性充填材とを含有する組成物の形で使用に供される。この組成物は、例えばドウミキサー、2本ロールミル等の混合装置を用いて、ベースポリマーに補強性充填材や各種分散剤を混合することにより調製されている。
補強性の充填剤として微粉末シリカが配合されたシリコーンゴム組成物は経時的な可塑化戻りを起こすことが知られている。この現象を防止する方法としては、補強性の微粉末シリカの表面を、オルガノシラザン、分子末端に水酸基を有するオルガノポリシロキサン、または分子鎖末端にアルコキシ基を有するオルガノシロキサン等の処理剤で処理する方法が知られている。
特許文献1には、経時変化の少ないシリコーンゴムコンパウンドの製造方法として、低粘度の水酸基末端ポリオルガノシロキサンと充填材を混合し、これに硫酸、スルホン酸等を添加して上記のポリオルガノシロキサンを縮重合させることにより高分子量のシリコーンゴムコンパウンドを得る方法が提示されている。この方法によれば確かに充填材をオルガノシロキサンに配合することは容易であるが、水分の影響、または充填材の影響により、重合度をコントロールすることは困難である。さらに、この方法には、縮重合をさせる際に生成する低分子シロキサン量が多くなってしまうという問題や触媒の残留による耐熱性の悪化という問題がある。
特許文献2には、低粘度の水酸基末端ポリオルガノシロキサンをアルカリ性の触媒存在下で縮重合させる方法が記載されている。この方法にも上記と同様な問題がある。
また、未加硫の状態のシリコーンゴム組成物の作業上の重要な特性として、ロール等への粘着性の有無が挙げられる。ロール等への粘着性が高いと、2本ロールミルでの作業性が低下し、またカレンダー成形などが難しくなってしまう。また、可塑化戻りを防止するためにシリカの処理剤を単純に多くすれば、粘着は増加してしまうという問題が生じる。
特許文献3には、引裂き強さの高い硬化ゴムが得られるシリコーンゴム組成物を製造する方法として、組成物に塩基性物質を添加する方法が記載されている。この中で例示されているステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等は、ポリマーの分子量を大きくは変化させず、粘着性防止には効果がある。しかし、これらには可塑化戻りを高めてしまうという問題がある。また、この方法ではアンモニア水等の塩基性物質を用いることができるが、これはシリコーンゴム組成物の着色原因となる。
特許文献4では、シリコーンゴムコンパウンドと微粒子状シリカまたはオルガノポリシロキサンとの混合物の酸強度が、非極性溶媒中において4.0≦pKa≦9.2の範囲内にあると、コンパウンド中のオルガノポリシロキサン成分の化学組成は製造時および長期間保存後のどちらにおいても変化しないと報告されている。しかし、これにも、作業性に関して何ら記載されていない。
さらに、特許文献5では、シリコーンゴムに配合した場合に着色の少ないpHが7.5〜9の沈降シリカが充填剤として提案されている。しかし、これにはAlおよびNaOの存在割合や分散剤について何の記載もない。
特開昭59−176325号 特開昭59−176326号 特開昭63−207854号 特開昭62−199652号 特開平6−1878号
本発明の目的は、経時的な可塑化戻りが少ないため貯蔵安定性に優れ、ロールに対する粘着が少ないため作業性に優れ、硬化後は反発弾性が向上したシリコーンゴムを得ることができるシリコーンゴム組成物を提供することである。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を行った。その結果、下記のシリコ−ンゴム組成物が、経時的な可塑化戻りが少ないため貯蔵安定性に優れ、またロールに対する粘着が少ないため作業性に優れることを見いだした。
すなわち、本発明は
(A)下記平均組成式(1):
SiO(4−n)/2 (1)
(式中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、nは1.95〜2.04の正数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)下記一般式(2):
O(SiR O) (2)
(式中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。Rはアルキル基または水素原子である)
で表される、オルガノポリシロキサンもしくはオルガノシラン、またはこれらの混合物
0.1〜50質量部、
(C)比表面積が50m/g以上、4質量%水性懸濁液のpHが7〜11であり、AlおよびNaOを含有し、Al/NaO質量比が1.2以下である沈降シリカ
5〜100質量部、
および、
(D)硬化剤 有効量
を含有することを特徴とするシリコーンゴム組成物を提供する。
本発明のシリコーンゴム組成物は、経時的な可塑化戻りが少ないので、貯蔵安定性に優れる。また、本発明のシリコーンゴム組成物は、ロールに対する粘着が少ないので、作業性に優れる。さらに、本発明のシリコーンゴム組成物を硬化させることにより、反発弾性が向上したシリコーンゴムを得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
[(A)成分]
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、本発明のシリコーンゴム組成物の主成分であり、下記平均組成式(1):
SiO(4−n)/2 (1)
(式中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、nは1.95〜2.04の正数である。)
で示される。
平均組成式(1)中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の好ましくは炭素原子数1〜12、より好ましくは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を表す。Rで表される一価炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、β−フェニルプロピル基等のアラルキル基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などが挙げられる。好ましくはメチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基であり、特に好ましくはメチル基、ビニル基である。
また、nは1.95〜2.04、好ましくは1.98〜2.02の正数である。nがこの範囲にないと、得られる硬化物が十分なゴム弾性を示さないことがある。よって、このオルガノポリシロキサンは実質的に直鎖状であるが、ゴム弾性を損なわない範囲で分岐していてもよい。
また、このオルガノポリシロキサンの分子鎖末端はトリメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、ジメチルヒドロキシシリル基、メチルジビニルシリル基、トリビニルシリル基等のトリオルガノシリル基で封鎖されていることが好ましく、少なくとも1つのビニル基を有するトリオルガノシリル基で封鎖されていることが特に好ましい。
また、本発明においてこのオルガノポリシロキサンは分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有することが好ましい。更に、組成物の硬化性やその硬化物のゴム弾性等より、Rのうち0.01〜5モル%、特に0.02〜0.5モル%がアルケニル基であることが好ましい。アルケニル基としては、特にビニル基であることが好ましい。
また、重合度の下限は、好ましくは100、より好ましくは3000、更により好ましくは4000であり、重合度の上限は、好ましくは100,000、より好ましくは20,000、更により好ましくは10,000である。これらは、目的に応じて重合度や分子構造の異なる2種以上を併用してもよい。
上記平均組成式(1)で表されるオルガノポリシロキサンのより具体的な例としては次のものを挙げることができる。
Figure 2005146029
Figure 2005146029

(上記式中、aは100以上の整数、bは0以上の整数、cは2以上の整数である)
中でも、上記一般式(3)で表されるものが特に好ましい。
[(B)成分]
(B)成分は下記の一般式(2):
O(SiR O) (2)
(式中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。Rはアルキル基または水素原子である)
で表される、オルガノポリシロキサンもしくはオルガノシラン、またはこれらの混合物であり、分子鎖末端にアルコキシ基または水酸基を有している。(B)成分は、(C)成分の補強性シリカを処理する処理剤として、また、分散剤として用いられる。
一般式(2)中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の好ましくは炭素原子数1〜12、より好ましくは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を表す。Rで表される一価炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、β−フェニルプロピル基等のアラルキル基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などが挙げられる。メチル基、ビニル基、フェニル基が好ましく、特にメチル基、ビニル基が好ましい。また、(A)成分のオルガノポリシロキサンとの相溶性を確保するために、(B)成分のRは(A)成分のRと同一であることが好ましい。
一般式(2)中、Rは水素原子または炭素原子数1〜4、より好ましくは炭素原子数1〜2のアルキル基を表す。Rの例としては、水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基が挙げられる。特に水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。
(B)成分の重合度(一般式(2)におけるm)が50を超えると、(C)成分の補強性シリカを処理する処理剤としての効果が少なくなる。よって、mは1〜50、好ましくは1〜30、より好ましくは2〜25である。
(B)成分の配合量が(A)成分100質量部当たり50質量部を超えると、得られるシリコーンゴム組成物の粘着が発生する。一方、(B)成分の配合量が(A)成分100質量部当たり0.1質量部未満であると、混練が困難となり、可塑化戻りが大きくなる。よって、(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部当たり0.1〜50質量部、好ましくは0.5〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
[(C)成分]
(C)成分の沈降シリカは、機械的強度等の特性を付与するものである。(C)成分の沈降シリカはその比表面積が50m/g以上であり、好ましくは100〜400m/gである。また、必要に応じて、その表面がオルガノポリシロキサン、オルガノポリシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等で表面処理されたシリカを用いてもよい。
沈降シリカの4質量%水性懸濁液のpHは7〜11、好ましくは7.5〜9.5、より好ましくは8〜9である(以下、沈降シリカのpHは4質量%水性懸濁液でのpHを表す)。なお、pHが高すぎると、沈降シリカの比表面積が経時で減少し、可塑度が低下してしまう。
また、沈降シリカにはその製法の結果としていくつかの不純物が存在するが、本発明ではAl含有量のNaO含有量に対する質量比(以下、Al/NaOと表す)が1.2以下、好ましくは0.1〜1.0、特に好ましくは0.2〜0.9である必要がある。1.2を超えると可塑化戻り等が大きくなる。
(C)成分の沈降シリカ中のAl含有量は好ましくは0.01〜0.7質量%、より好ましくは0.02〜0.5質量%、更により好ましくは0.03〜0.4質量%である。また、(C)成分の沈降シリカ中のNaO含有量は好ましくは0.05〜0.8質量%、より好ましくは0.08〜0.6質量%、更により好ましくは0.1〜0.5質量%である。
これらの沈降シリカは東ソー・シリカ株式会社等のシリカメーカーから入手可能である。
(C)成分の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して5〜100質量部、好ましくは10〜70質量部、より好ましくは20〜70質量部である。(C)成分の配合量が(A)成分100質量部に対して100質量部を超える場合、得られるシリコーンゴム組成物の加工性が低下する。また、(C)成分の配合量が(A)成分100質量部に対して5質量部未満の場合、そのシリコーンゴム組成物を硬化して得られる硬化物が、十分な引っ張り強度、引裂き強度などの機械的強度を有しなくなる。
[(D)成分]
(D)成分は、上記(A)〜(C)成分を含んでなる組成物(ベースコンパウンド)を硬化させるための硬化剤である。硬化剤としては、例えば、有機過酸化物、付加架橋剤(オルガノハイドロジェンポリシロキサン)とヒドロシリル化触媒との組み合わせなどが挙げられる。
硬化剤として用いられる有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、クミル−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。このうち、常圧熱気加硫用には、ベンゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイドなどのアシル系有機過酸化物が好適に用いられる。これらの有機過酸化物は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これら有機過酸化物の添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対し0.1〜10質量部、好ましくは0.3〜5質量部である。これらの範囲では、架橋が十分に行われ、また、添加量に応じて硬化速度を向上させることができるからである。ベースコンパウンドにこれら有機過酸化物を添加し加熱硬化させることにより、容易にシリコーンゴムを得ることができる。
硬化剤として、付加架橋剤(オルガノハイドロジェンポリシロキサン)とヒドロシリル化触媒との組み合わせを用いる場合は、(A)成分のオルガノポリシロキサンとして2個以上のアルケニル基を有するものが選択される。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、分子中に珪素原子に結合した水素原子を2個以上有するものが挙げられる。
ヒドロシリル化触媒としては、例えば、白金系化合物、ロジウム系化合物等が挙げられる。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの添加量は、当該オルガノハイドロジェンポリシロキサン中の珪素原子に結合した水素原子の数と(A)成分中のアルケニル基の数との割合(SiH/Si−アルケニル基)が0.5〜5、好ましくは0.7〜2となるような量である。また、ヒドロシリル化触媒の添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサンに対して0.1〜2000ppm、好ましくは1〜1000ppm、より好ましくは5〜500ppmである。
[その他の成分]
本発明の組成物には、上記成分に加え、必要に応じて、粉砕石英、結晶性シリカ等の非補強性シリカ、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカ−ボンブラック、炭酸カルシウム等の充填剤、着色剤、引裂き強度向上剤、耐熱性向上剤、難燃性向上剤、受酸剤、熱伝導率向上剤などの各種添加剤、離型剤、カ−ボンファンクショナルシランなどを添加してもよい。
[組成物の調製・硬化]
上記(A)〜(C)成分から調製したベースコンパウンドに上記(D)成分を混合して硬化させることにより、ゴム状弾性体を得ることができる。
上記ベースコンパウンドは、上記(A)〜(C)成分を、加熱処理しながら2本ロールミル、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)などのゴム練機を用いて均一に混合することによって得られる。加熱処理の温度は、好ましくは80〜250℃、より好ましくは100〜200℃、さらにより好ましくは140〜180℃である。また、加熱処理時間は、好ましくは30分〜10時間、より好ましくは1〜4時間、さらにより好ましくは1〜2時間である。
本発明のシリコーンゴム組成物の硬化方法は、硬化剤の分解およびシリコーンゴムの加硫に十分な熱をかける方法である限り、特に制限されるものではない。また、その成形方法も特に制限されるものではなく、例えば、押し出し成形による連続加硫、プレス、インジェクションなどが挙げられる。また、必要に応じて150℃〜250℃で1〜10時間程度二次加硫してもよい。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
(A)ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%およびジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6000であるオルガノポリシロキサン100質量部、(B)両末端にシラノール基を有し、平均重合度が15であり、25℃における粘度が30csであるジメチルポリシロキサン4.4質量部および(C)pH8.9、Al/NaO=0.77、Al含有量0.33質量%、NaO含有量0.43質量%、BET比表面積164m/gの沈降シリカ(日本シリカ(株)製)40質量部を混合し、ニーダーにて混練りした。これを180℃にて2時間加熱処理してコンパウンド1を調製した。
なお、ここで平均重合度とは、オルガノポリシロキサンの合成に用いられたモノマーの組成から計算されたものである。
上記ベースコンパウンド100質量部に対し架橋剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン2質量部を添加し均一に混合した後、165℃、100kgf/cmの条件で10分間プレスキュアーを行った。ついで200℃で4時間、二次加硫を行い試験シートおよび圧縮永久歪、反発弾性測定用の試験片を作成した。反発弾性はJIS−K6255、その他の機械特性はJIS−K6249に準じた方法で測定した。
可塑化戻り試験
シリコーンゴムコンパウンドを120℃の条件下で16時間放置した。冷却した後、これを6インチ2本ロールミルに投入し、可塑化戻りの様子を観察した。表面がなめらかとなるまでの時間を測定した。この時間が短いほど可塑化戻りが少なくて良好であると評価される。
粘着性評価
ゴムコンパウンドを2本ロールミルで混練するときの粘着性を、作業性のよいもの(粘着性のないもの)を○、悪いもの(粘着性のあるもの)を×とする2段階で評価した。
[実施例2]
(C)成分としてpH8.55、Al/NaO=0.84、Al含有量0.26質量%、NaO含有量0.31質量%、BET比表面積193m/gの沈降シリカ(日本シリカ(株)製)40質量部を用いた以外は、実施例1と同様な方法によりゴムコンパウンドを製造した。
[実施例3]
(C)成分としてpH8.0、Al/NaO=0.32、Al含有量0.06質量%、NaO含有量0.19質量%、BET比表面積188m/gの沈降シリカ(日本シリカ(株)製)40質量部を用いた以外は、実施例1と同様な方法によりゴムコンパウンドを製造した。
[比較例1]
(C)成分としてpH6.1、Al/NaO=1.44、Al含有量0.26質量%、NaO含有量0.18質量%、BET比表面積201m/gの沈降シリカ(日本シリカ(株)製)40質量部を用いた以外は、実施例1と同様な方法によりゴムコンパウンドを製造した。
[比較例2]
更にステアリン酸亜鉛0.09部を添加した以外は、比較例1と同様な方法によりゴムコンパウンドを製造した。
Figure 2005146029
本発明のシリコーンゴム組成物は、経時的な可塑化戻りが少ないため貯蔵安定性に優れ、ロールに対する粘着が少ないため作業性に優れ、硬化後は反発弾性が向上したシリコーンゴムを得ることができる。よって、本発明のシリコーンゴム組成物は、優れた特性を有するシリコーンゴムとして、電気機器、自動車、建築、医療、食品を初めとしてさまざまな分野で広く使用することができる。

Claims (2)

  1. (A)下記平均組成式(1):
    SiO(4−n)/2 (1)
    (式中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、nは1.95〜2.04の正数である。)
    で表されるオルガノポリシロキサン 100質量部、
    (B)下記一般式(2):
    O(SiR O) (2)
    (式中、Rは同一または異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。Rはアルキル基または水素原子である)
    で表される、オルガノポリシロキサンもしくはオルガノシラン、またはこれらの混合物
    0.1〜50質量部、
    (C)比表面積が50m/g以上、4質量%水性懸濁液のpHが7〜11であり、AlおよびNaOを含有し、Al/NaO質量比が1.2以下である沈降シリカ
    5〜100質量部、
    および、
    (D)硬化剤 有効量
    を含有することを特徴とするシリコーンゴム組成物。
  2. (A)成分100質量部、(B)成分0.1〜50質量部および(C)成分5〜100質量部を80〜250℃で加熱処理しながら混合した後、有効量の(D)成分を混合することを特徴とする請求項1記載のシリコーンゴム組成物の製造方法。
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