JP2005145293A - 前輪の接地と浮遊が切換え可能な走行体および走行状態切換え方法 - Google Patents

前輪の接地と浮遊が切換え可能な走行体および走行状態切換え方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 形状を変更することなく、前輪接地走行と前輪浮遊走行を切換えて安定して走行することのできる走行体を提供する。
【解決手段】 前輪接地走行から前輪浮遊走行に切換えるために、走行体の指示速度を生成する手段が、前輪を接地させて行う第1定速走行から、加速走行を行い更に前輪を浮遊させて行う第2定速走行を行うための指示速度パターンを生成する。第1トルク計算手段が指示速度で前輪接地走行を行うために必要なトルクを計算し、第2トルク計算手段が指示速度で前輪浮遊走行を行うために必要なトルクを計算する。前輪接地走行では、第1トルク計算手段で計算したトルクで駆動輪を駆動する。加速走行によって前輪を浮遊させ、その後第1トルク計算手段の計算結果と第2トルク計算手段の計算結果が一致した時に、第2トルク計算手段で計算されたトルクで駆動輪を駆動して安定して走行する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも一つの従動前輪を有し、従動前輪が接地して走行する状態と、従動前輪が浮遊して走行する状態を切換えることのできる走行体に関する。特に、走行状態切換え時に安定して走行し続けることのできる切換え技術に関する。
同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも一つの従動前輪を有する走行体において、駆動輪と従動前輪の双方が接地して走行する状態と、駆動輪だけが接地して従動前輪が浮遊して走行する状態を切換える技術が、特許文献1、非特許文献1等に開示されている。駆動輪と従動前輪の双方が接地して走行する状態では、走行体は安定して走行し続ける。駆動輪だけが接地して従動前輪が浮遊して走行する状態では、小回りが利く。また搭乗者の位置を高く持上げることができる。例えば、4輪が接地している車椅子に搭乗しているときには手の届かなかった高さにあった物に対して、従動前輪が浮遊する状態に切換えることによって搭乗者が高く持上げられて手が届くといったことが可能となる。また、従動前輪が浮遊して走行する場合には、急な上り坂でも急な下り坂でも基本的には垂直な姿勢を維持して走行することができる。段差がある時には、前輪を浮遊させることによって前輪を上段に持上げて接地させることが可能となる。後輪と前輪の双方が接地して走行する状態と、後輪輪だけが接地して前輪が浮遊して走行する状態を切換えることができると、走行体の利用範囲が拡大するものと期待されている。
米国特許第6,553,271号明細書 高橋 良彦、他2名、「人間支援ロボット(第1報)ウィリーする車椅子の試作」、日本機械学会(No.99-9)ロボティクス・メカトロニクス講演会’99講演論文集、1999年6月,1A1−75−106(1)〜1A1−75−106(2)
現状では、前輪が接地して走行する状態から前輪が浮遊して走行する状態に切換えるためには、走行体自体が形状を変更する必要がある。
特許文献1の走行体では、前輪が接地している状態から前輪が浮遊する状態に切換えるために、走行を一旦停止し、走行体自体の形状を変更して走行体の前輪を持上げて後輪の真上に配置する。このとき走行体は自らの重心位置を計算し、走行体に作用するモーメントがゼロとなる点(以下、ゼロモーメントポイントまたはZMPと称する)と後輪接地点が一致するように後輪を回転させる。走行体の形状を変更するのと同時に後輪を回転させることによって、ゼロモーメントポイントと後輪接地点を一致させることができ、走行体は後輪のみを接地して前輪を浮遊した状態でバランスをとることができる。特許文献1の走行体では、後輪のみを接地して前輪を浮遊した状態でバランスをとりながら走行することもできる。
非特許文献1の走行体は、同軸に配置された1対の駆動輪と、同軸に配置された1対の従動前輪を備えた車椅子であり、駆動輪を駆動するモータと、角度センサと、走行体の目標角度の値と角度センサの測定値を基にして駆動輪のトルクをフィードバック制御する制御手段と、後輪を前輪側にスライドさせるスライド手段を備えている。前輪が接地して走行する状態から前輪が浮遊して走行する状態に切換える時は、加速走行を行うと同時に、スライド手段によって後輪を前輪側にスライドさせて重心を前輪側に移動させる。加速走行と重心位置の移動を組合わせることによって前輪を浮遊させる。前輪が浮遊した後には、前記した制御手段が前輪を浮遊した状態で走行し続けるのに必要なモータトルク値を計算し、計算結果に基づいてモータを制御し、駆動輪を回転して走行する。傾斜角によってフィードバック制御することによって前輪を浮遊した状態で走行し続けることができる。
同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有する走行体が、前輪が接地して走行する状態と前輪が浮遊して走行する状態を切換えるためには、走行体の形状を変更することが必要であった。このため従来の走行体は、走行体の形状を変更する機構を必要とし、走行体の形状を変更するのに動力を必要とする。
本発明では、走行体の形状を変更しないで、前輪が接地して走行する状態と前輪が浮遊して走行する状態を切換えられるようにする。本発明によると、走行体の形状を変更する機構が不必要であり、走行体の構造が簡単化される。また、走行状態の切換えのために特別な動力を必要とせず、走行のための動力源で走行状態を切換えることができる。さらには、消費エネルギーも少なくてすみ、一度の充電で使用可能な時間等を長時間化することができる。
請求項1の発明は、同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有しており、前輪が接地して走行する状態と前輪が浮遊して走行する状態を切換えることができる走行体に関する。本発明の走行体は、走行しながら前輪が浮遊している状態に切換えるが、前輪が浮遊してしまえば、前輪が浮遊した状態で静止することもできる。
走行体は、駆動輪を駆動するモータと、指示トルクを入力してモータトルクを指示トルクに調整するモータトルク調整回路と、走行体の傾斜角度を検出する角度センサまたは傾斜角速度を検出する角速度センサと、指示速度を入力して前輪が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算手段と、指示速度を入力して前輪が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算手段と、前輪が接地して走行する状態から前輪が浮遊して走行する状態に切換える際に第1定速走行から加速して第2定速走行に移行する指示速度を生成する手段と、前輪が接地して走行する状態では第1トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力し、角度センサまたは角速度センサによって前輪が浮遊した状態または走行体の後傾状態が検出され、しかも、第1トルク計算手段の計算結果と第2トルク計算手段の計算結果が一致した時に、第2トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力するように切換える手段とを備えている。
ここで、走行体の後傾状態とは、走行体の重心位置が後輪接地点を通る鉛直線に近づく状態をいい、前傾状態とは、前記重心位置が前記鉛直線から離れる状態をいう。
本発明者らの検証によって、前輪が接地して走行している状態から適度の加速度で加速することにより、走行体の形状を変えないでも走行体を後傾させて前輪を浮遊させられることが明らかとなった。更に、前輪を浮遊させた状態で定速走行することが可能なことも確認された。本発明の走行体は、第1定速走行状態から、前輪を浮遊させるのに必要な加速度で加速し、前輪浮遊後は第2定速走行状態に移行する指示速度を生成する。生成された指示速度で走行することにより、走行体の形状を変更することなく、前輪を接地して走行する状態から前輪を浮遊させて走行する状態に切換えられる。前輪浮遊状態に切換えられた後は、前輪浮遊状態を維持しながら走行速度を変化させることが可能であり、必要なら前輪浮遊状態で静止することもできる。
更に検討した結果、前輪接地状態から前輪浮遊状態に切換える場合、前輪浮遊状態を維持するために必要なモータトルクに切換えるタイミングが難しいことが判明した。前輪が浮遊した直後に前輪浮遊状態を維持するために必要なモータトルクに切換えると、転倒を防止するためにZMPと後輪接地点を急激に一致させようとして駆動輪に過大なトルクをかけてしまう。そこである程度は遅れたタイミングで前輪浮遊状態を維持するために必要なモータトルクに切換える必要があるが、そのタイミングが判然とせず、走行状態切換え時の走行姿勢が安定しない。
種々の検討の結果、前輪が浮遊した時に前輪浮遊状態を維持するために必要なモータトルクの計算を始めるが、前輪が浮遊したというだけでは前輪浮遊状態を維持するために必要なモータトルクには切換えず、前輪接地状態で走行し続けるのに必要なモータトルクを採用しつづける。そして、前輪接地状態で走行し続けるのに必要なモータトルクと前輪浮遊状態を維持するために必要なモータトルクが一致したときに、前輪浮遊状態を維持するために必要なモータトルクに切換えるようにすると、走行状態切換え時のショックが低減し、走行状態切の換えが安定することが判明した。
本発明の走行体は、前輪接地状態で指示された速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算手段と、前輪浮遊状態で指示された速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算手段の双方を備えているために、同時に、異なる走行状態で必要とされるモータのトルク値を求めておくことができる。両者が一致した時に、活用するトルク計算手段を切換える手段を備えているために、活用するトルク計算手段を最適のタイミングで切換えることができる。
本発明はまた、前輪が接地して走行する状態から前輪が浮遊して走行する状態に切換える方法を創作した。本発明の走行状態の切換え方法は、同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有する走行体に適用することができる。本発明の走行状態切換え方法は、第1定速走行から加速して第2定速走行に移行する指示速度を生成する工程と、指示速度を入力して前輪が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算工程と、指示速度を入力して前輪が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算工程と、第1定速走行では駆動輪を駆動するモータのトルクを第1トルク計算工程で計算されたトルクに調整する工程と、前輪が浮遊した状態または走行体の後傾状態が検出され、しかも、第1トルク計算工程の計算結果と第2トルク計算工程の計算結果が一致した時以降は、駆動輪を駆動するモータのトルクを第2トルク計算工程で計算されたトルクに調整するように切換える工程とを備えている。
本発明の走行状態切換え方法により、走行体は形状を変えることなく、前輪接地状態から前輪浮遊状態に移行し、安定して走行し続けることができる。
請求項3の発明の走行体は、同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有し、前輪が接地して走行する状態と前輪が浮遊して走行する状態を切換え可能な走行体であって、駆動輪を駆動するモータと、指示トルクを入力してモータトルクを指示トルクに調整するモータトルク調整回路と、走行体の傾斜角度を検出する角度センサまたは傾斜角速度を検出する角速度センサと、指示速度を入力して前輪が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算手段と、指示速度を入力して前輪が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算手段と、前輪が浮遊して走行する状態から前輪が接地して走行する状態に切換える際に、第3定速走行から加速して第4定速走行に移行する指示速度を生成する手段と、前輪が浮遊して走行する状態では第2トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力し、角度センサまたは角速度センサによって前輪が接地した状態または走行体の前傾状態が検出された時に、第1トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力するように切換える手段とを備えていることを特徴とする。
種々の検討の結果、第3定速走行から加速して第4定速走行に移行する指示速度に従って走行することで、走行体は、前輪が浮遊して走行する状態から前輪が接地して走行する状態に切換えられることが明らかとなった。
更に前輪が浮遊している状態では第2トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力し、角度センサまたは角速度センサによって前輪が接地した状態または走行体の前傾状態が検出された時に、第1トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力するように切換えることで、走行状態の切換え時から切換え後にかけて、安定した走行が可能であることが確認された。
請求項4の発明は、同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有する走行体を制御して前輪が浮遊して走行する状態から前輪が接地して走行する状態に切換える方法であり、第3定速走行から加速して第4定速走行に移行する指示速度を生成する工程と、指示速度を入力して前輪が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算工程と、指示速度を入力して前輪が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算工程と、第3定速走行では駆動輪を駆動するモータのトルクを第2トルク計算工程で計算されたトルクに調整する工程と、前輪が接地した状態または走行体の前傾状態が検出された時以降は、駆動輪を駆動するモータのトルクを第1トルク計算工程で計算されたトルクに調整するように切換える工程とを備えている。
本発明の走行体と走行状態切換え方法によると、前輪が接地して走行する状態から前輪が浮遊して走行する状態に切換える際には、走行体の指示速度生成手段が、そのときの走行速度である第1速度から加速して第2速度に上げ、第2速度に達したら第2速度に維持する指示速度を生成する。加速度を適度に設定することによって、走行体は後傾して前輪が浮遊する。
この間、第1トルク計算手段が、前輪接地状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算し、第2トルク計算手段が、前輪浮遊状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する。前輪が接地して走行する状態では第1トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力する。第1トルク計算手段の計算結果と第2トルク計算手段の計算結果が一致した時に、第2トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力するように切換える。これにより、走行体は、前輪接地状態から前輪浮遊状態に切換わり、安定して走行を続けることができる。
前輪が浮遊して走行する状態から前輪が接地して走行する状態に切換える際には、指示速度生成手段が、そのときの走行速度である第3速度から加速して第4速度に上げ、第4速度に達したら第4速度に維持する指示速度を生成する。この加速運動に伴って走行体は前側に傾斜する。
この間、第1トルク計算手段が、前輪接地状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算し、第2トルク計算手段が、前輪浮遊状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する。前輪が浮遊して走行する状態では第2トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力する。走行体が十分に前傾した時に、第1トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力するように切換える。これにより、走行体は、前輪浮遊状態から前傾して前輪接地状態に切換わり、安定して走行を続けることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を列記する。
(形態1)走行体に設けられた入力手段から、走行体の目標速度と、目標方向と、前輪が接地した走行状態と前輪が浮遊した走行状態を切換える指示が入力される。走行体の指示速度生成手段は、前輪接地状態から前輪浮遊状態への切換え指示が入力されると、そのときの速度から加速して加速後に定速走行に移行する指示速度パターンを生成する。
(形態2)走行体に設けられた入力手段から、走行体の目標速度と、目標方向と、前輪が浮遊した走行状態と前輪が接地した走行状態を切換える指示が入力される。走行体の指示速度生成手段は、前輪浮遊状態から前輪接地状態への切換え指示が入力されると、そのときの速度から加速して加速後に定速走行に移行する指示速度パターンを生成する。
(形態3)走行体は、前輪の接地走行中に加速すると、後傾姿勢を強める。走行体の加速度が大きいと後傾角度が大きくなり、加速度が小さいと後傾角度が小さくなる。
(形態4)走行体は、前輪の浮遊走行中に加速すると、前傾姿勢を強める。走行体の加速度が大きいと前傾角度が大きくなり、加速度が小さいと前傾角度が小さくなる。
(形態5)走行体は、現在の速度を計算する手段と、現在の位置を計算する手段と、現在の走行方向を計算する手段を備えている。
(形態6)第1トルク計算手段は、現在速度と指示速度の偏差と、現在位置と指示位置の偏差と、現在走行方向と指示走行方向の偏差を考慮して駆動輪のトルクを計算する。第2トルク計算手段は、現在速度と指示速度の偏差と、現在位置と指示位置の偏差と、傾斜角速度センサが出力する走行体の傾斜角速度を考慮して、駆動輪のトルクを計算する。
以下に、本発明を具現化した実施例を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に、本実施例の走行体2の後面図を示す。図2に走行体2の側面図を示す。図2(a)は、前輪接地状態の走行体2を示し、図2(b)は、後傾しながら前輪浮遊状態に移行する途中の走行体2を示し、図2(c)は、前輪浮遊状態の走行体2を示している。
走行体2は、同軸に配置された一対の駆動輪4a,4bと、1つの従動前輪6を備えている。走行体2の車体8には、蓄電池12が配置されており、駆動輪4aを動かすモータ14aと駆動輪4bを動かすモータ14bに電力を供給する。モータ14aのトルクを制御するトルク制御回路16aとモータ14bのトルクを制御するトルク制御回路16bが設けられており、モータ14aとモータ14bのトルクが独立に制御されて、駆動輪4aと4bをそれぞれ異なるトルクで回転することができる。
走行体2の車体8には角速度センサ10が固定されており、車体8の傾斜角速度を検出する。本実施例の角速度センサ10は、車体8が次第に前傾していくときには正の速度を検出し、次第に後傾していくときには負の速度を検出するように設定されている。一定の角度が維持されているとき、角速度センサ10の出力は0となる。
走行体2の車体8には、CPUモジュール18と入出力モジュール20が備えられており、角速度センサ10の検出した傾斜角速度は、入出力モジュール20を経由してCPUモジュール18に入力される。
走行体2には、目標方向と目標速度を入力する入出力手段としてジョイスティック22が接続されている。ジョイスティック22は、スティック24を倒す方向で目標方向を入力し、スティック24を倒した量で目標速度を入力する。また、ジョイスティック22に付属したボタン26によって、前輪接地走行から前輪浮遊走行への切換えと、前輪浮遊走行から前輪接地走行への切換えを指定することができる。ジョイスティック22によって前進/後進を切換えることもできる。
ジョイスティック22から指定された目標方向と目標速度と走行状態の切換え指令と前後進の指令は、入出力モジュール20を経由してCPUモジュール18に伝えられる。
CPUモジュール18は、図3に示すように、ジョイスティック22の指示に従って走行体2が走行するために必要なモータ14aとモータ14bのトルクを計算するためのプログラムを記憶している。CPUモジュール18は、前輪接地状態から前輪浮遊状態に切換える際には、その時の第1速度から加速して第2速度に増速して第2速度に達したら第2速度を維持する速度パターンを生成し、前輪浮遊状態から前輪接地状態に切換える際には、その時の第3速度から加速して第4速度に増速して第4速度に達したら第4速度を維持する速度パターンを生成するプログラム104と、前輪6が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算プログラム106と、前輪6が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算プログラム108と、第1トルク計算プログラム106の計算結果を有効化するか、又は第2トルク計算プログラム108の計算結果を有効化するかを切換えるトルク計算手段切換えプログラムを記憶している。また、CPUモジュール18は、指示速度を積分して指示位置を計算するプログラム112と、指示速度の絶対値を計算するプログラム114と、現在速度と現在位置を計算するプログラム118、116と、現在速度を計算するプログラム117等を記憶している。指示速度の絶対値は、前後進に応じて正負で示される。
ジョイスティック22から、走行体の目標速度と、前後進のいずれかと、目標方向と、走行状態の切換え指示が入力されたときに、CPUモジュール18が行う制御内容を、図3を参照しつつ説明する。図3は、走行体2で行われるモータ14a,14bのトルク制御内容を示すブロック図である。
ジョイスティック22から、走行体2の目標速度と、前後進のいずれかと、目標方向が入力されると、指示速度生成プログラム104は、入力値を予め内部に定義されている2次元の全体座標系の値に変換して、指示速度のX方向成分と、指示速度のY方向成分と、前後進のいずれかを指令する指示と、指示方向と、指示方向の回転速度を示す指示方向速度を出力する。
ジョイスティック22から走行状態の切換え指示が入力されると、指示速度生成プログラム104は、走行状態を切換える前の定速走行の期間と、走行状態を切換えるための加速期間と、走行状態切換え後の定速走行の期間から構成される指示速度パターンを出力する。指示速度生成プログラム104には、走行体2を後傾させて前輪6を安定な位置まで浮遊させる加速度の値と、走行体2を前傾させて前輪6を地面に近づけるための加速度の値が予め定義されており、加速期間の速度はこの加速度に基づいて生成される。加速期間内の目標速度は、単位時間毎に変化する速度の値として出力される。
指示速度から指示位置を計算するプログラム112は、指示速度のX方向成分とY方向成分を入力して各々積分することで、指示位置のX方向位置とY方向位置を計算する。計算結果は、第1トルク計算プログラム106のトルク計算に利用される。
走行体2の指示速度の絶対値を計算するプログラム114は、指示速度のX方向成分とY方向成分の2乗の和の平方根から指示速度の絶対値を計算する。前進時には計算結果をプラスの値とし、後進時には計算結果をマイナスの値とする、即ち、前進時には計算結果に+1を乗算し、後進時には計算結果を−1を乗算する。計算された指示速度は、第2トルク計算プログラム108のトルク計算に利用される。
走行体2には、駆動輪4a,4bの回転速度を計測するロータリーエンコーダが搭載されている。ロータリーエンコーダで計測された駆動輪4a,4bの回転速度は、ヤコビ変換によって2次元の全体座標系と同じ座標系の成分に正規化する。この変換によって、走行体2の現在速度は、全体座標系でのX方向速度とY方向速度で表される。
走行体2の現在速度と現在位置を計算するプログラム116は、ヤコビ変換して得られた現在速度のX方向成分とY方向成分を積分し、現在位置のX座標とY座標を求める。またヤコビ変換して得られた方向速度を積分し、現在の走行方向を求める。
偏差演算手段201では、X方向の位置の偏差を計算する。偏差演算手段203では、Y方向の位置の偏差を計算する。偏差演算手段205では、走行方向の偏差を計算する。偏差演算手段207では、X方向の速度の偏差を計算する。偏差演算手段209では、Y方向の速度の偏差を計算する。偏差演算手段211では、走行方向の変化速度の偏差を演算する。
ゲイン乗算手段126では、X方向の位置の偏差にゲインを乗じる。ゲイン乗算手段128では、Y方向の位置の偏差にゲインを乗じる。ゲイン乗算手段129では、走行方向の偏差にゲインを乗じる。ゲイン乗算手段130では、X方向の速度の偏差にゲインを乗じる。ゲイン乗算手段132では、Y方向の速度の偏差にゲインを乗じる。ゲイン乗算手段133では、走行方向の変化速度の偏差にゲインを乗じる。
偏差合算手段213では、X方向の位置の偏差と速度の偏差を総合する。偏差合算手段215では、Y方向の位置の偏差と速度の偏差を総合する。偏差合算手段217では、走行方向の偏差と走行方向の回転速度の偏差を総合する。
第1トルク計算プログラム106では、これらの偏差を転置ヤコビ変換し、偏差を解消するモータ14a,14bのトルクを計算し、計算したトルクをトルク制御回路16a,16bに出力する。
ゲイン乗算回路126,128,129,130,132,133で用いるゲインの値を切換えることにより、第1トルク計算プログラム106を機能させたり、機能させなかったりすることができる。ゲイン乗算回路126,128,130,132で用いるゲインの値をゼロに切換えることにより、第1トルク計算プログラム106の台車前後方向に関する部分は無効化される。ゲイン乗算回路126,128,129,130,132,133で用いるゲインの値を適性値に切換えることにより、第1トルク計算プログラム106は有効化される。
第2トルク計算プログラム108は、傾斜角速度センサ10の値を入力する。第2トルク計算プログラム108に入力される傾斜角速度102は、ローパスフィルタ120によってノイズが除去されており、安定した数値をとる。第2トルク計算プログラム108は、傾斜角速度102の値が負となり走行体2が次第に後傾していくときには、目標速度に係わらず走行体2を一時的に減速させるトルクを出力し、傾斜角速度の値が正となり走行体2が次第に前傾していくときには、目標速度に係わらず走行体2を一時的に増速させるトルクを出力して走行体2の傾きを軽減するようにプログラムされている。いわゆる倒立振子モデルによって走行体2の転倒を防止する。
第2トルク計算プログラム108は、指示速度と現在速度の偏差を(偏差演算部219で計算される)を入力する。同様に、指示位置と現在位置の偏差を(偏差演算部227で計算される)を入力する。第2トルク計算プログラム108は、傾斜角速度センサ10の値と、速度の偏差と、位置の偏差を入力してトルク値を計算する。第2トルク計算プログラム108は、前輪が浮遊した状態で指示速度で指示位置に走行するのに必要なトルクを計算する。
第2トルク計算手段108とトルク制御手段16a、16bの間にはゲイン乗算回路122,124が用意されている。ゲイン122,124で用いるゲインの値をゼロに切換えることにより、第2トルク計算プログラム108は無効化される。ゲイン122,124で用いるゲインの値を適性値に切換えることにより、第2トルク計算プログラム108は有効化される。ゲイン134,136,138の値をゼロに切換えても、第2トルク計算プログラム108は無効化される。
トルク計算手段切換えプログラムは、ゲイン122,124,126,128,130,132,134,136,138の値を切換えることにより、トルク制御回路16a,16bに出力するトルク値を切換える。ゲインを切換えるために、トルク計算手段切換えプログラムは、傾斜角速度センサ10の出力する傾斜角速度102を監視し、走行体2の走行状態が前輪接地状態であるのか、前輪浮遊状態であるのか、前傾状態であるのか、後傾状態であるのかを検出している。また、第1トルク計算プログラム106と、第2トルク計算プログラム108の計算結果を監視し、監視結果に基づいてトルク制御回路16a,16bに出力するトルク値を切換える。
トルク計算手段切換えプログラムは、第1トルク計算プログラム106から出力されるトルクと、第2トルク計算プログラム108から出力されるトルクのいずれかの値を選択してトルク制御回路16a、16bに入力する。トルク制御回路16aは、モータ14aのトルクを入力されたトルクに制御し、駆動輪4aを回転させる。トルク制御回路16bは、モータ14bのトルクを入力されたトルクに制御し、駆動輪4bを回転させる。
走行体2の現在速度を計算するプログラム118は、ロータリーエンコーダを利用して駆動輪4a,4bの回転から走行体2の速度を計算する。計算された速度は、走行体2の現在速度計算プログラム117に入力されるとともに、プログラム116に入力される。
停止している走行体2が、前輪接地状態から前輪浮遊状態への切換えを指示された場合に、CPUモジュール18内で行われる制御内容と、実際の走行状態を図4,5を参照しつつ更に詳細に説明する。図4は、トルク計算手段切換えプログラムが走行状態に応じて変化させるゲインの値を示している。図5は、前輪接地状態から前輪浮遊状態へ切換える場合の経過時間(横軸)に対する、指示速度生成プログラム104が生成した目標速度(図5で2点鎖線で表される)と、プログラム116、118が検出する現在の走行体2の速度(破線であり実際の速度)と、傾斜角速度センサ10によって測定した傾斜角速度の値(1点鎖線)と、第1トルク計算プログラム106の計算結果(太い実線)と、第2トルク計算プログラム108の計算結果(細い実線)を示している。図5では、トルク出力が負のときに走行体が正の速度で走行する関係にとられている。図6も同様である。
指示速度生成プログラム104は、入力された目標速度と目標方向と走行状態の切換え指示に従って、前輪が接地して走行するときの速度と、前輪を浮遊させるための加速度と、前輪が浮遊して走行するときの速度を示す指示速度パターンを生成し、指示方向のデータと共に順次出力する。本実施例では、ジョイスティック22から入力された前輪浮遊走行の目標速度が、加速走行終了後の走行体2の速度よりも遅い。このために、指示速度生成プログラム104は、移行前期で加速を始めてから、定速・減速・定速の指示速度パターンを生成する。
走行体2は、前輪6を接地して運転を開始する。CPUモジュール18の制御状態は、図5の前輪接地状態に入る。このとき、トルク計算手段切換えプログラムは、図4上段に示される前輪接地走行時のゲインの値をとる。即ち、ゲイン126の値をk1とし、ゲイン128の値をk2とし、ゲイン130の値をk3とし、ゲイン132の値をk4とし、ゲイン122,124,134,136,138の値を0とする。これにより、第2トルク計算プログラム108の出力結果は無効化される。ゲイン126,128,130,132が定数をとることによって、第1トルク計算プログラム106が、前輪接地状態で指示速度生成プログラム104が出力した速度と方向で走行するためのトルクを出力しはじめる。
トルク制御回路16aは、第1トルク計算プログラム106から出力されるトルクを入力して、モータ14aを制御し、駆動輪4aを回転させる。トルク制御回路16bは、第1トルク計算プログラム106から出力されるトルクを入力して、モータ14bを制御し、駆動輪4bを回転させる。走行体2が前輪接地走行を開始する。
走行体2が走行を開始すると、プログラム116とプログラム118によって走行体2の現在位置と現在速度が計算されて第1トルク計算プログラム106に計算結果がフィードバック制御され、走行体2はより適切な速度で走行する。
前輪接地状態において、指示速度生成プログラム104が出力する指示速度は、この場合、静止している走行体2が一定期間加速しながら走行を始め、その後は定速走行する。実際の走行速度は、指示速度生成プログラム104が出力する指示速度によく追従して変化し、定速走行にはいると指示速度に等しくなる。
前輪接地走行状態から前輪浮遊走行状態に移行するために、指示速度生成プログラム104が加速を指示しはじめると、走行体2の走行状態は、図5の移行期にはいる。
第1トルク計算プログラム106は、指示速度生成プログラム104が出力した加速走行を実現する指示速度と指示方向に従って、走行体2が走行するためのトルクを計算し続ける。第1トルク計算プログラム106の計算結果に従ってモータ14a,14bが制御され、走行体2が加速走行を行う。加速走行によって、走行体2は図2(b)に示すように、形状変化を起こすことなく後傾姿勢をとりはじめ、前輪6が徐々に浮遊する。走行体2の傾斜角速度センサ10が示す傾斜角速度の値102は、負の値に変化する。
トルク計算手段切換えプログラムは、監視している傾斜角速度102の値が負の最大値に達してからゼロに復帰すると、第2トルク計算プログラム108の計算を開始させる。即ち、第2トルク計算プログラム108に入力する値に乗じるゲイン134,136,138の値を1とする。この切換えタイミング前を移行前期といい、この切換えタイミング後を移行後期という。移行前期では、第2トルク計算プログラム108は計算しない。移行後期では、第2トルク計算プログラム108が計算を開始する。ただし、移行後期では、ゲイン122,124の値がゼロに切換えられており、第2トルク計算プログラム108は活用されない。移行後期では、第2トルク計算プログラム108が計算を開始するものの、実際のモータトルクは第1トルク計算プログラム106で計算されたものに調整される。
移行後期では、第1トルク計算プログラム106と第2トルク計算プログラム108の計算結果を比較する。両者が等しくなるまでの間は、第2トルク計算プログラム108の計算結果を有効化するゲイン122,124の値をゼロに維持し、第1トルク計算プログラム106の計算結果を採用する。第1トルク計算プログラム106の計算結果によってモータ16a,16bのトルクが制御されることにより走行状態が安定し、前輪6は充分に持上げられる。
走行体2の前輪6が浮遊してから一定期間の間は傾斜角速度102の値が負に変化していき、最も大きく後傾した時に傾斜角速度はゼロに戻る。その時点で、第2トルク計算プログラム108の入力ゲイン134,136,138の値がゼロから1に切換えられ、第2トルク計算プログラム108が計算を開始する。計算結果切換えプログラムは、第2トルク計算プログラム108の計算結果を監視しており、加速走行が行われている間はゲイン122と124の値をゼロに維持し、第2トルク計算プログラムの計算結果をトルク制御回路16a,16bに出力しない。トルク計算手段切換えプログラムによって、第1トルク計算プログラム106の計算結果がトルク制御回路16a,16bに入力される。第1トルク計算プログラム106の計算結果によってモータ16a,16bのトルクが制御されることにより走行状態が安定し、前輪6は充分に持上げられる。
指示速度生成プログラム104は、走行体2が前輪6を浮遊させるために充分な加速走行を指示した後、ジョイスティック22で指定された速度で前輪浮遊走行をするための指示速度と指示方向を生成する。加速走行によって、前輪6を浮遊させ始めた走行体2は、加速走行の終了に僅かに遅れて図2(c)のように前輪6を充分浮遊させた後傾姿勢に到達する。加速走行が終了したことにより走行体2の後傾姿勢はそれ以上進まず、傾斜角速度102の値はほぼ0となる。
走行体2が前輪浮遊走行を開始して傾斜角速度102の値がほぼ0となった直後には、第2トルク計算プログラムの計算結果と第1トルク計算プログラムの計算結果が一致しているとは限られない。トルク計算手段の切換えの前後でトルク制御回路16a,16bに入力される値が変化すると、走行体2の走行状態にショックが生じる。このためトルク計算手段切換えプログラムは、引き続きゲイン122とゲイン124の値を0に維持して、第2トルク計算プログラム108の計算結果をトルク制御回路16a,16bに出力しない状態を継続する。トルク計算手段切換えプログラムは、移行後期になっても、トルク制御回路16a,16bに第1トルク計算プログラム106の計算結果を出力し続ける。
トルク計算手段切換えプログラムは、移行後期の間、第1トルク計算プログラム106の計算結果と第2トルク計算プログラム108の計算結果を比較しつづける。両者は等しくなった時に、ゲインを図4最下段の値に切り換える。即ち、ゲイン122の値をk5に設定し、ゲイン124の値をk6に設定して、第2トルク計算プログラム108の計算結果をトルク制御回路16a,16bに出力する。また、ゲイン126,128,130,132の値を0に設定し、第1トルク計算プログラム106の計算結果のうち、走行方向の偏差の値のみをトルク制御回路16a,16bに出力する。走行体2の走行状態は、図5の前輪浮遊状態に入る。
図5に示すように、第1トルク計算プログラム106の計算結果と第2トルク計算プログラム108の計算結果が等しくなった時に切換えるので、走行体2の走行状態にショックが生じることはない。第2トルク計算プログラムは、走行体2の傾きをしめす傾斜角速度102を考慮してトルクを計算しているので、走行体2の前輪浮遊走行は安定する。
第2トルク計算プログラム108の計算結果によって、モータ14a,14bのトルクが制御されて走行体2が安定した前輪浮遊走行を行っているとき、駆動輪4a,4bだけが接地した状態で静止させることが可能となる。ジョイスティック22から入力する目標速度を0にすることで走行体2の前輪浮遊状態での静止が指定できる。静止命令が出されると、第2トルク計算プログラム108が出力するトルク値は徐々に小さくなり、角速度102の値のみを考慮して走行体2の姿勢を微調整するためのトルクを出力する。走行体2は、その場で静止する。
走行体2に前輪浮遊状態での静止から再び前輪浮遊走行を開始させるときは、ジョイスティック22から目標速度と目標方向を再び入力する。計算手段切換えプログラムが第2トルク計算プログラム108による計算結果をトルク制御回路16a,16bに入力して、走行体2が再び前輪浮遊走行を開始する。
このように走行体2は、前輪接地走行から加速走行を行って、形状を変更することなく前輪浮遊走行を開始することができる。更に、前輪浮遊走行を開始してから、移行期間中はモータ14a,14bのトルクを、前輪接地走行のための計算結果である第1トルク計算プログラム106の出力に基づいて制御し、第1トルク計算プログラム106の計算結果と第2トルク計算プログラム108の計算結果が等しくなった時以降は、第2トルク計算プログラム108の計算結果に基づいて制御することで、走行状態の切換え前後の走行体2を安定して走行させることができる。
本実施例のCPUモジュール18の制御によって、走行体2は充分安定して前輪接地走行から前輪浮遊走行に切換わることができる。さらにスムーズに走行状態を切換えて走行を続けるためには、走行体2が加速に伴って後傾するときの角度を一定にすることが好ましい。また、加速走行終了後に走行体2の傾斜角度に応じた速度を指示することで、より一層スムーズな走行を行うことができる。
以下に、前輪浮遊走行を行っている走行体2が、前輪接地走行への切換えを指示された場合に、CPUモジュール18内で行われる制御内容を、図6を参照しつつ説明する。図6は、前輪浮遊走行から前輪接地走行に切換える場合の、経過時間(横軸)に対する、指示速度生成プログラム104が生成した指示速度(図6で2点鎖線で表される)と、プログラム118が検出する現在の走行体2の速度(破線であり実際の速度とも言う)と、傾斜角速度センサ10によって測定した傾斜角速度の値(1点鎖線)と、第1計算プログラム106の計算結果(太い実線)と、第2計算プログラム108の計算結果(細い実線)を示している。
指示速度生成プログラム104は、入力された指示速度と指示方向と走行状態の切換え指示に従って、そのときの定速走行状態から、走行体2を前傾させるために加速し、加速後に定速走行する指示速度パターンを生成し、指示方向のデータと共に順次出力する。本実施例では、前輪6を接地させて定速走行する時の入力された目標速度が、加速走行終了後の走行体2の速度よりも遅いために、指示速度生成プログラム104は、加速走行の後に速度を調整するための減速走行を指示速度パターンに加えている。
図6の前輪浮遊期間では、走行体2は前輪を浮遊させた状態で走行している。トルク計算手段切換えプログラムは、ゲイン122の値をk5に設定し、ゲイン124の値をk6に設定し、トルク制御回路16a,16bに第2トルク計算プログラム108の計算結果を入力している。トルク制御回路16a,16bには、第1トルク計算プログラム106から走行方向の偏差の値も入力される。
前輪浮遊走行から前輪接地走行に移行するために、指示速度生成プログラム104が加速走行となる指示速度と指示方向を出力しはじめると、走行体2は加速度に応じて前傾姿勢をとる。第2トルク計算プログラム108は、指示速度生成プログラム104の出力する指示速度と指示方向に従って前輪浮遊走行を行うためのトルクを安定して出力する。計算手段切換えプログラムは、加速走行が行われている間のゲインを変更することなく、トルク制御回路16a,16bに第2トルク計算プログラム108の計算結果を入力し続ける。走行体2は、加速走行によって形状変化を起こすことなく前傾姿勢をとり、前傾角度が最も大きくなると、走行体2の傾斜角速度センサ10が示す角速度の値102は、ほぼ0となる。
トルク計算手段切換えプログラムは、監視している傾斜角速度102の値がほぼ0となると、前傾姿勢が完了したものと判定して、第1トルク計算プログラム106に入力するゲイン126,128,130,132の値を前輪接地走行時の値に切換え、第1トルク計算プログラムに計算を開始させて、トルク制御回路16a,16bに第1トルク計算プログラム106の計算結果を入力する。同時に、ゲイン122,124,134,136,138の値を0にして、第2トルク計算プログラムを無効化する。これ以降には、傾斜角速度102を考慮した制御は行われないので、走行体2は前傾を続け、最終的には前輪が接地する。前輪浮遊状態が終了すると、走行体2は、第1トルク計算プログラム106のトルク計算結果を用いて、前輪接地状態で定速走行を開始する。
このように走行体2は、加速走行を行うことによって、形状を変更することなく前輪浮遊走行から前輪接地走行に移行する。前輪浮遊走行時のトルクに第2トルク計算プログラムの計算結果を用い、前傾角度が最大に達すると同時に第1トルク計算プログラムの計算結果を用いることで、前輪を接地させることができ、制御の切換え前後の走行体2の姿勢を変化を極力小さくして走行させることができる。
前輪浮遊走行から前輪接地走行に、更にスムーズに移行するためには、前輪が接地したか否かを確認するためのロードセルや光電センサを設けることが好ましい。これらのセンサで前輪6と地面の距離を測定することにより、前輪が接地した瞬間を確認して、トルク制御回路16a,16bに入力する計算結果を第2トルク計算プログラム108から第1トルク計算プログラム106に切り換えることが可能となる。これにより、前輪6のバウンドを防いでより安定した走行を行うことができる。更に、加速走行時の加速度を最適化することでも、スムーズな接地が可能となる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、実施例では走行体2は1個の従動前輪を有するが、2以上の前輪を有する走行体についても、本発明は適用できる。実施例では、傾斜角速度センサの出力値を用いて各ゲインの切換えタイミングを決めているが、傾斜角速度に代えて傾斜角度を利用してもよい。傾斜角度は傾斜角度センサから入手してもよいし、傾斜角速度を積分して入手してもよい。逆に、傾斜角度センサの出力を微分して傾斜角速度を入手してもよい。切換えタイミングの判定に用いる傾斜角速度や傾斜角度の基準値は、走行体の形状や重量、あるいは走行パターンに応じて適宜に変更することができる。指示速度生成プログラムが生成する速度パターンは、走行体2の形状や重量に応じて設定を変更することができる。走行体2が安定して走行するために、第1トルク計算プログラムによるトルク計算と第2トルク計算プログラムのトルク計算では、他のセンサからの入力値や補正値を加えてトルクを求めることができる。その他、CPUモジュールによる制御のフローは、同一の効果が得られる範囲で自由に変更することができる。
実施例の走行体の後面図 実施例の走行体の側面図 実施例のCPUモジュールの制御内容を示すブロック図 実施例のゲインの設定内容を示す図 実施例の走行体が前輪接地走行から前輪浮遊走行に切換わるときのトルクと走行状態を示す図。 実施例の走行体が前輪浮遊走行から前輪接地走行に切換わるときのトルクと走行状態を示す図。
符号の説明
2・・走行体
4a,4b・・駆動輪
6・・前輪
8・・車体
10・・角度センサ
12・・電池
14a,14b・・モータ
16a,16b・・トルク制御回路
18・・CPUモジュール
20・・入出力モジュール
22・・ジョイスティック
102・・角速度
104・・指示速度生成プログラム
106・・第1トルク計算プログラム
108・・第2トルク計算プログラム
112・・積分計算プログラム
114・・指示速度の絶対値計算プログラム
116・・現在速度と現在位置計算プログラム
118・・現在速度の絶対値計算プログラム
120・・ローパスフィルタ
122,124,126,128,130,132,134,136,138・・ゲイン

Claims (4)

  1. 同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有し、前輪が接地して走行する状態と前輪が浮遊して走行する状態が切換え可能な走行体であり、
    駆動輪を駆動するモータと、
    指示トルクを入力し、モータトルクを指示トルクに調整するモータトルク調整回路と、
    走行体の傾斜角度を検出する角度センサまたは傾斜角速度を検出する角速度センサと、
    指示速度を入力し、前輪が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算手段と、
    指示速度を入力し、前輪が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算手段と、
    前輪が接地して走行する状態から前輪が浮遊して走行する状態に切換える際に、第1定速走行から加速して第2定速走行に移行する指示速度を生成する手段と、
    前輪が接地して走行する状態では第1トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力し、角度センサまたは角速度センサによって前輪が浮遊した状態または走行体の後傾状態が検出され、しかも、第1トルク計算手段の計算結果と第2トルク計算手段の計算結果が一致した時に、第2トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力するように切換える手段とを備えている走行体。
  2. 同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有する走行体を制御して前輪が接地して走行する状態から前輪が浮遊して走行する状態に切換える方法であり、
    第1定速走行から加速して第2定速走行に移行する指示速度を生成する工程と、
    指示速度を入力し、前輪が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算工程と、
    指示速度を入力し、前輪が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算工程と、
    第1定速走行では、駆動輪を駆動するモータのトルクを、第1トルク計算工程で計算されたトルクに調整する工程と、
    前輪が浮遊した状態または走行体の後傾状態が検出され、しかも、第1トルク計算工程の計算結果と第2トルク計算工程の計算結果が一致した時以降は、駆動輪を駆動するモータのトルクを、第2トルク計算工程で計算されたトルクに調整するように切換える工程とを備えている走行状態切換え方法。
  3. 同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有し、前輪が接地して走行する状態と前輪が浮遊して走行する状態が切換え可能な走行体であり、
    駆動輪を駆動するモータと、
    指示トルクを入力し、モータトルクを指示トルクに調整するモータトルク調整回路と、
    走行体の傾斜角度を検出する角度センサまたは傾斜角速度を検出する角速度センサと、
    指示速度を入力し、前輪が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算手段と、
    指示速度を入力し、前輪が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算手段と、
    前輪が浮遊して走行する状態から前輪が接地して走行する状態に切換える際に、第3定速走行から加速して第4定速走行に移行する指示速度を生成する手段と、
    前輪が浮遊して走行する状態では第2トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力し、角度センサまたは角速度センサによって前輪が接地した状態または走行体の前傾状態が検出された時に、第1トルク計算手段で計算されたトルクをモータトルク調整回路に入力するように切換える手段とを備えている走行体。
  4. 同軸に配置された1対の駆動輪と少なくとも1つの従動前輪を有する走行体を制御して前輪が浮遊して走行する状態から前輪が接地して走行する状態に切換える方法であり、
    第3定速走行から加速して第4定速走行に移行する指示速度を生成する工程と、
    指示速度を入力し、前輪が接地した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第1トルク計算工程と、
    指示速度を入力し、前輪が浮遊した状態で指示速度で走行するのに必要なトルクを計算する第2トルク計算工程と、
    第3定速走行では、駆動輪を駆動するモータのトルクを、第2トルク計算工程で計算されたトルクに調整する工程と、
    前輪が接地した状態または走行体の前傾状態が検出された時以降は、駆動輪を駆動するモータのトルクを、第1トルク計算工程で計算されたトルクに調整するように切換える工程とを備えている走行状態切換え方法。
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