JP2005144816A - フレキシブル金属積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、低加工温度と高耐熱性、低カールを兼ね備えた、信頼性の高い低コストなフレキシブル金属積層体を提供するものである。
【解決手段】 金属層とその上に形成された樹脂積層体から構成され、該樹脂積層体が単層又は複数層の熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層からなり、かつ積層形態が、(1)熱硬化性樹脂層が金属層と隣接していること、(2)熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層が交互に積層されていること、の条件を備えているフレキシブル金属積層体
【選択図】 図1

Description

本発明は高耐熱性を必要とする電子機器部材、特に絶縁層及び導体回路から構成される半導体集積回路装置に好適な、高耐熱性を有するフレキシブル金属積層体に関する。
電子機器の更なる小型化と薄型化、多機能化が進む今日、電子部品の小型化、高集積化が必要となっており、この要求を実現する為に新たな高密度実装技術が数多く開発、上市されている。それに伴い、電子機器に使用される部材にも、多様化する実装技術に合わせた各種物性の最適化や作業条件の最適化といった信頼性と作業性の両立への要求が強くなってきている。例えば、LCDの駆動用半導体集積回路(IC)や半導体集積回路と配線装置の接合に用いられるインターポーザーの一部に用いられてきたTCP(Tape Carrier Package)方式は、小型化やICの多出力化の要求に伴いファインピッチ化する傾向にある。このファインピッチ化に対応した実装形態として提案されているのが、フリップチップ接合によるICチップとフレキシブルプリント基板との接合である。この接合方式は高温高圧条件にて接合することが多いが、近年、耐熱性と低温加工性を、低コストで両立させる事への要求は益々強くなっている。
このフリップチップ接合方式に適用される従来技術による金属積層体は、例えば、金属層、熱可塑性ポリイミド層、非熱可塑性ポリイミド層及び熱可塑性ポリイミドからなる積層体に、熱可塑性ポリイミド層、非熱可塑性ポリイミド層及び熱可塑性ポリイミド層からなる積層体を熱融着した積層体(例えば、特許文献1参照)や、熱可塑性ポリイミド層、非熱可塑性ポリイミド層、熱可塑性ポリイミド層及び金属層からなる積層体(例えば、特許文献2参照)などが知られている。しかし、この従来技術による積層体は、フリップチップ接合方式における耐熱性に必要なガラス転移温度の高い熱可塑性ポリイミド樹脂を使用すると、該樹脂が溶剤に難溶で加工温度が高いため上記ガラス転移温度を超えた高温度域での作業加工を必要とするという問題を有していた。また、ガラス転移温度の高い樹脂は、熱融着法を用いて被着体に接着する為には高い熱履歴が必要であり、被着体間に生ずる残留応力によって積層体にカールを生じ易く、積層体の寸法変化率が大きいという問題を有していた。また、ポリイミド前駆体を直接被着体に積層したり、支持体上に塗布したりする方法等があるが、イミド化に高い熱履歴と高価な設備、制御技術が必要で、安定した製品を安価に製造するのは難しかった。
特開平11−291392号公報 特開平02−168694号公報
本発明は、高耐熱性と低カール性及び低温加工性とを兼ね備えた、信頼性の高い低コストなフレキシブル金属積層体を提供するものである。
すなわち、本発明は、金属層とその上に形成された樹脂積層体から構成され、該樹脂積層体が単層又は複数層の熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層からなり、かつ積層形態が、
(1)熱硬化性樹脂層が金属層と隣接していること、
(2)熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層が交互に積層されていること、
の条件を備えていることを特徴とするフレキシブル金属積層体であり、金属層上に形成する全樹脂層からなる樹脂積層体の耐熱性を向上しつつ、カールや寸法変化率の少ない積層体を提供することが可能となる。
本発明により、高耐熱性と低カール性及び低温加工性を備え、かつ、低コストなフレキシブル金属積層体を提供することが可能となった。本発明は特に、絶縁層及び導体回路から構成される半導体集積回路(IC)に好適なフレキシブルプリント基板に関して、その利用価値は極めて高いものである。更に本発明は、ファインピッチ化に対応したフリップチップ接合にも適用できるフレキシブル金属積層体を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1に本発明に係るフレキシブル金属積層体の断面図を示す。本発明のフレキシブル金属積層体1は、金属層2の片面上に、第1の熱硬化性樹脂層3、第1の熱可塑性樹脂層4、第2の熱硬化性樹脂層5、第2の熱可塑性樹脂層6の順で交互に熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層が積層された絶縁層(以下、金属層上の熱硬化性樹脂層及び熱可塑性樹脂層からなる全樹脂層を樹脂積層体という)で構成されている。但し、樹脂積層体を構成する熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層の数は限定するものではなく、例えば、金属層、熱硬化性樹脂層及び熱可塑性樹脂層より構成される3層構造や、金属層、熱硬化性樹脂層、熱可塑性樹脂層及び熱硬化性樹脂層より構成される4層構造、金属層、熱硬化性樹脂層、熱可塑性樹脂層、熱硬化性樹脂層、熱可塑性樹脂層及び熱硬化性樹脂層より構成される6層構造、もしくは、金属層、熱硬化性樹脂層、熱可塑性樹脂層、熱硬化性樹脂層、熱可塑性樹脂層、熱硬化性樹脂層及び熱可塑性樹脂層により構成される7層構造などが挙げられ、特に図1に示す5層構造のものが好ましい。4層構造以下では、高耐熱性は維持するもののカールや寸法変化率を低減する効果が少なく、6層構造以上だとカールや寸法変化率は低減出来るものの、高耐熱性を維持する効果が少ない。
本発明におけるフレキシブル金属積層体は、金属層に隣接した熱硬化性樹脂層の厚さをTα、該熱硬化性樹脂層に隣接した熱可塑性樹脂層の厚さをTβとした場合、Tα/Tβ=0.15〜1の関係にあることが好ましく、さらに0.3〜1の範囲であることが好ましい。前記Tα/Tβ=0.15〜1の関係を図1において説明すると、金属層に隣接した第1の熱硬化性樹脂層3の厚さ(Tα)と、該第1の熱硬化性樹脂層3に隣接した第1の熱可塑性樹脂層4の厚さ(Tβ)との関係(Tα/Tβ)が0.15〜1ということである。Tα/Tβが1を越えて大きい条件で熱硬化性樹脂層の上に熱可塑性樹脂層を積層すると、充分なカールや寸法変化率の低減効果が得られにくく、積層体全体のフレキシブル性や引張り強度、引裂強度等が損なわれやすい。また、Tα/Tβが0.15未満の条件で熱硬化性樹脂層の上に熱可塑性樹脂層を積層すると、変形抑制や溶融耐熱性維持の効果が充分得られにくい。金属層に隣接した熱硬化性樹脂層(図1における第1の熱硬化性樹脂層3)の厚さは3〜15μmが好ましく、さらに5〜10μmが好ましい。また、該熱硬化性樹脂層に隣接した熱可塑性樹脂層(図1における第1の熱可塑性樹脂層4)の厚さは5〜40μmが好ましく、さらに5〜20μmが好ましい。また、該熱可塑性樹脂層に隣接した熱硬化性樹脂層(図1における第2の熱硬化性樹脂層5)の厚さは3〜15μmが好ましく、さらに5〜10μmが好ましい。また、該熱硬化性樹脂層に隣接した熱可塑性樹脂層(図1における第2の熱可塑性樹脂層6)の厚さは5〜40μmが好ましく、さらに5〜20μmが好ましい。
なお、図1における第2の熱硬化性樹脂層5の厚さをTα、第2の熱可塑性樹脂層6の厚さをTβとした場合も、Tα/Tβ=0.15〜1の関係にあることが好ましく、さらに0.3〜1の範囲であることがカールや寸法変化率の低減効果及び変形抑制や溶融耐熱性維持の効果が得られるため好ましい。
なお、各樹脂層の厚さの測定は、例えば金属層をエッチング溶液等で除去して樹脂積層体としてその厚さを測定し、更に熱可塑性樹脂層を溶剤などにより除去して熱硬化性樹脂層のみとした後、マイクロメータ等により該熱硬化性樹脂層の厚さを求めることができる。
本発明における樹脂積層体のTMAによる圧縮変位量は、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下、更に好ましくは5μm以下である。TMAによる圧縮変位量とは、TMA(サーモメカニカルアナライザー)を用い、先端が100μm×100μmの圧縮プローブで、金属層を除去した樹脂積層体の金属層除去面を圧縮した場合の300℃における変位量である。その他の測定条件としては、荷重:1000mN/cm、昇温速度:50℃/min、測定環境条件:常温常湿環境下である。樹脂積層体のTMAによる圧縮変位量が10μmより大きい場合では、熱履歴が与えられた時の金属層に隣接する熱硬化性樹脂層の変形が大きく、フリップチップ接合の様なICチップとフレキシブルプリント基板との接合ができにくくなる。また、熱硬化性樹脂層のTMAによる圧縮変位量が5μm以下、好ましくは4μm以下であって、且つ熱可塑性樹脂層のTMAによる圧縮変位量より小さいことが好ましい。上記圧縮変位量が5μmより大きい場合では、熱履歴が与えられた時の金属層に隣接する熱硬化性樹脂層の変形が大きく、フリップチップ接合の様なICチップとフレキシブルプリント基板との接合ができにくくなる。さらに、熱可塑性樹脂層のTMAによる圧縮変位量dBと熱硬化性樹脂層の圧縮変位量dAとの関係は、dA/dBが0.1〜0.9であることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.8である。変位量の比率が0.2より小さい場合では、熱硬化性樹脂層が熱可塑性樹脂層の溶融や変形を抑えきれないため耐熱性維持の効果が得られにくく、0.8より大きい場合では、熱硬化性樹脂を積層したことによる耐熱性向上効果が得られにくい。なお、フレキシブル金属積層体から金属層上に積層された樹脂積層体を得るためには、金属層をエッチング溶液等で除去すればよい。
本発明における熱硬化性樹脂層は、熱可塑性樹脂層よりもガラス転移温度(Tg)と熱分解開始温度が高く、動的粘弾性測定における貯蔵弾性率(E')や損失弾性率(E'')が大きいことが望ましい。具体的には、強制震動非共振型粘弾性測定器(オリエンテック社製、商品名:レオバイブロン)による動的粘弾性測定において、熱硬化性樹脂層の350℃における貯蔵弾性率(E')が、熱可塑性樹脂層の350℃における貯蔵弾性率(E')よりも200MPa以上高いことが好ましく、更に500MPa以上高いことが好ましい。特に限定するものではないが、動的粘弾性測定の測定条件の一例として、加振周波数11MHz、静的張力3.0gf、サンプルサイズ0.5mm(幅)×30mm(長さ)、昇温速度10℃/min、常温常湿環境下中で測定を行うことが好ましい。上記特性を満足した場合では、熱硬化性樹脂層の耐熱性が熱可塑性樹脂層より高くなるため、積層体として高い耐熱性を維持することが可能となる。よって、金属層側より樹脂層表面に熱履歴が与えられても、樹脂表面で溶融状または流動状による樹脂層の変形を少なくすることができる。また、金属層上に積層した熱硬化性樹脂層と、その樹脂表面に積層した熱可塑性樹脂層の上に、さらに熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層を交互に積層することで耐熱性を維持したまま、カールや寸法変化率の少ないフレキシブル金属積層体を得ることができる。カールや寸法変化率が少なく維持しながら耐熱性を維持できる理由は明確ではないが、積層時に発生した脱溶剤による応力や熱硬化性樹脂層の硬化による収縮を、各熱硬化性樹脂層に隣接するよう配置された熱可塑性樹脂層が吸収するために、積層体としてカールや寸法変化が起こり難くなるものと推定される。したがって、フリップチップ接合方式による実装のように、ICチップの電極とフレキシブル金属積層体の金属層からなる導体の接合時の高温高圧条件下でも、金属層に接した樹脂層の耐熱性が高いため樹脂層の変形や溶融を抑制することができ、また、カールや寸法変化率が少ないため、近年求められているファインピッチ化に対しても好適となる。
なお、金属層に隣接して熱可塑性樹脂層を積層し、次に熱硬化性樹脂層を積層させ、フレキシブル金属積層体を構成させた場合では、金属層と接している熱可塑性樹脂層の耐熱性が低いため、樹脂全体の耐熱性を向上させる効果は無くなる。また、金属層に熱硬化性樹脂を積層し、次に熱可塑性樹脂を積層した後、さらに熱可塑性樹脂を積層し、熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層が交互に積層されていない積層形態でフレキシブル金属積層体を構成すると、2層に重なった熱可塑性樹脂層の溶融状または流動状による変形が大きく、耐熱性を向上させる効果は無くなる。なお、本発明のフレキシブル金属積層体としては、金属層が回路加工されているものも含むものである。
本発明におけるフレキシブル金属積層体の金属層は、金属箔、金属板として特に限定されるものではなく、金、銀、銅、りん青銅、鉄、ニッケル、ステンレス、チタン、アルミニウムまたはこれらを含む合金等が挙げられる。特に銅箔、ステンレス箔、アルミニウム箔、スチール箔から選ばれた1種の金属箔であることが好ましい。金属層の厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは3〜50μm、より好ましくは5〜35μmの金属箔が好適である。
本発明における熱硬化性樹脂層に含有させる熱硬化性樹脂とは、熱処理により硬化し、不溶不融となる樹脂組成物で、三次元架橋型熱硬化性樹脂が好ましく適用できる。該三次元架橋型熱硬化性樹脂とは、官能基同士が三次元的に橋かけ状や網状に高分子化する反応性を有した官能基を含有する樹脂であって、1分子中に少なくとも2個の反応性官能基を含有していることが好ましい。上記官能基としては、エポキシ基、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、チオール基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基等を挙げることが出来る。好ましい官能基としては、アリル基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基等の炭素−炭素二重結合を有するものやアセチレン炭素−炭素三重結合を有するものが望ましい。また、さらに望ましい化合物として、分子内または、分子間内でエン反応もしくはDiels−Alder反応を伴う反応が可能な反応性官能基を有するものであり、マレイミド誘導体、ビスアリルナジイミド誘導体、アリルフェノール誘導体、イソシアヌレート誘導体等が好ましく使用でき、更にマレイミド誘導体、ビスアリルナジイミド誘導体、アリルフェノール誘導体から選ばれた少なくとも1種が好ましい。該熱硬化性樹脂の具体例としては、ビスマレイミド樹脂(ケイ・アイ化成社製、商品名:BMI−70)、アリルフェノール樹脂(明和化成社製、商品名:MEH−8000H)、ビスアリルナジイミド樹脂(丸善石油化学社製、商品名:BAMI−M)等を挙げることができる。
本発明における熱硬化性樹脂層は、前記の三次元架橋型熱硬化性樹脂を含有する樹脂層であれば、他の樹脂を含有することに何の制限もなく、造膜性を付与させるため、熱可塑性樹脂を含有させることが好ましい。さらに熱硬化性樹脂層としては、溶剤可溶な三次元架橋型熱硬化性樹脂と、溶剤可溶な熱可塑性樹脂を含有していることが好ましい。さらに好ましくは熱硬化性樹脂層が、1分子中に少なくとも2個の反応性官能基とする三次元架橋型熱硬化性樹脂と溶剤可溶な熱可塑性樹脂を含有することで、熱硬化性樹脂層の耐熱性と膜性を向上することが出来る。
本発明における熱可塑性樹脂層に含有させる熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シロキサン変性ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、熱可塑性液晶樹脂(いずれの樹脂も溶剤可溶な樹脂である)のいずれか1つ以上から選ばれることが好ましく、フレキシブル金属積層体に必要なフレキシブル性や引張り強度、引裂き強度等を有し、実用上使用可能なものであれば、特に限定されるものではない。特にポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びシロキサン変性ポリイミド樹脂から選ばれた少なくとも1種の溶剤可溶な樹脂が好ましい。ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びシロキサン変性ポリイミド樹脂は、実質的イミド化状態でも溶剤可溶な樹脂であって、単独で製膜可能であればいずれのものも使用できる。熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は200℃以上、より好ましくは250℃以上、さらに好ましくは300℃以上であるものがより好適である。具体的に熱可塑性樹脂としては、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績社製、商品名:バイロマックスHR16NN、ガラス転移温度:300℃)等を挙げることができる。
本発明のフレキシブル金属積層体における各樹脂層に、平均粒径5μm以下のフィラーを含有させることも好ましい。該フィラーは無機または有機フィラーのいずれでも使用でき、熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層の少なくとも一方に加えることができる。また、金属層に隣接する熱硬化性樹脂層にのみ加えたり、金属層に隣接しない熱硬化性樹脂層にのみ加えたり、特定の熱可塑性樹脂層にのみ加えたり、最外層になる熱硬化性樹脂層や熱可塑性樹脂層にのみ加える事も好ましい。フィラーを含有させることで金属積層体の樹脂表面に滑り性を付加したり、樹脂の流動性をおさえて熱寸法安定性を高めたりする事が可能である。このため、金属積層体に滑り性や寸法安定性が要求される用途ではフィラーを用いることが好ましい。平均粒径が5μmより大きいフィラーでは、樹脂への分散性と製膜性が悪くなるため、5μm以下であるとより好ましい。目的に応じてフィラーの含有量は変化するが、全固形分の0.1〜70重量%、好ましくは0.5〜60重量%、より好ましくは1〜50重量%で分散させる事が好ましい。0.1重量%以下では、フィラー添加による滑り性もしくは寸法安定性への効果が充分でなく、70重量%以上では靭性、延性に乏しく製膜性が損なわれる。フィラーとしては、例えば、シリカ、石英粉、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、ダイヤモンド粉、マイカ、フッ素樹脂、ジルコン等の無機フィラーが好ましく使用される。
金属層に熱硬化性樹脂層及び熱可塑性樹脂層を積層方法は、特に限定されるものではなく、例えば、金属箔などの金属層の上に溶剤に溶解させた熱硬化性樹脂層を塗布、溶剤乾燥し、しかる後に押出成形機により溶融させた熱可塑性樹脂を熱硬化性樹脂層の上に積層してもよいし、また前記熱硬化性樹脂層の上に溶剤に溶解した熱可塑性樹脂を塗布により積層してもよい。熱硬化性樹脂層は、熱により溶融させた場合、溶融中に熱硬化反応が進行し、金属層上に成形させる前に、不溶状態となり押出成形が困難になる恐れがあるので、溶剤に溶解させた状態で銅箔上に熱硬化性樹脂層を塗布して溶剤除去することが好ましい。
積層手段として、各々の樹脂層を有機溶剤に溶解し、塗工機を用いて金属層上に塗布する場合の塗工機としては、所望の樹脂層厚に応じ塗布することが可能であればいずれも制限されるものではない。例示として、ダム式コータ、リバースコータ、リップコータ、マイクログラビアコータ、コンマコータ等が挙げられる。また、各々の樹脂層を熱により溶融させ成形させる場合に押出成形法が適用できる。押出成形機には、周知のTダイ法、ラミネート体延伸法、インフレーション法等が例示される。
本発明において使用される溶剤の使用方法は特に限定されるものではない。各構成成分を溶剤に溶解して塗布、積層工程に用いることも好ましく、その溶剤の種類を特に限定するものではない。一般に市販されているものを好適に用いる事ができるが、好ましい溶剤としては、非プロトン性溶剤が挙げられる。具体的にはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ニトロベンゼン、グリコールカーボネート等が挙げられ、非プロトン性溶剤と相溶するものを組み合わせて使用することもまた好ましい。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤や、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ポリエチレングリコールジメチルエーテル等のエ−テル化合物が挙げられ、これらを好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明する。尚、本発明は実施例により特に制限されるものではない。実施例中、単に%とあるのは重量%を示す。
<熱硬化性樹脂溶液Aの調製>
ビスマレイミド樹脂(ケイ・アイ化成社製、商品名:BMI−70)を固形分濃度40%となるようN−メチル−2ピロリドン(以下、NMPと略す)に溶解させた溶液と、アリルフェノール樹脂(明和化成社製、商品名:MEH−8000H)を固形分濃度40%となるようNMPに溶解させた溶液を、重量比でビスマレイミド樹脂溶液:アリルフェノール溶液が3:1になるように混合調整し熱硬化性樹脂溶液aを得た。次に該熱硬化性樹脂溶液a:下記で述べる熱可塑性樹脂溶液Cが、重量比で6:4になるように混合調製し熱硬化性樹脂溶液Aを得た。
<熱硬化性樹脂溶液Bの調製>
前記熱硬化性樹脂溶液Aの調製時に作製した熱硬化性樹脂溶液a及び下記で述べる熱可塑性樹脂溶液Cを用いて、熱硬化性樹脂溶液a:熱可塑性樹脂溶液Cが、重量比で4:6になるように混合調製し熱硬化性樹脂溶液Bを得た。
<熱可塑性樹脂溶液Cの調製>
ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績社製、商品名:バイロマックスHR16NN、ガラス転移温度:300℃)を固形分濃度14%となるようNMPに溶解し熱可塑性樹脂溶液Cを得た。
<フレキシブル金属積層体の作製>
実施例1
金属層として厚さ12μmの電解銅箔(三井金属鉱業社製/TQ‐VLP)を用い、その粗化処理面に前記熱硬化性樹脂溶液Bを塗布し、150℃で10分間加熱乾燥してBステージ状に硬化された厚さ2μmの第1の熱硬化性樹脂層を形成した。次に、その樹脂層の表面に前記熱可塑性樹脂溶液Cを塗布し、150℃で10分間加熱乾燥して厚さ18μmの第1の熱可塑性樹脂層を形成した。更に上記と同様の製造条件にて、第1の熱可塑性樹脂層の表面に厚さ2μmの第2の熱硬化性樹脂層と厚さ18μmの第2の熱可塑性樹脂層を交互に形成した後、窒素雰囲気下中にて300℃で3時間加熱硬化して本発明のフレキシブル金属積層体を得た。
実施例2〜9
前記熱硬化性樹脂溶液A、熱硬化性樹脂溶液B及び熱可塑性樹脂溶液Cを用いて表1に記載の厚さになるように金属層上に4層を積層させた以外は、実施例1と同様にして本発明のフレキシブル金属積層体を得た。なお、熱硬化性樹脂溶液Aの加熱硬化条件は実施例1に記載の熱硬化性樹脂溶液Bと同じである。
比較例1
金属層として厚さ12μmの電解銅箔(三井金属鉱業社製/TQ−VLP)を用い、その粗化処理面に前記熱可塑性樹脂溶液Cを塗布し、150℃で10分間加熱乾燥して厚さ13μmの熱可塑性樹脂からなる(1)層を形成した。次に、その(1)層の表面に熱硬化性樹脂溶液Aを塗布し、150℃で10分間加熱乾燥してBステージ状に硬化された厚さ7μmの熱硬化性樹脂からなる(2)層を形成した。更に上記と同様の製造条件にて、該(2)層の表面に熱可塑性樹脂溶液Cを塗布し、厚さ13μmの熱可塑性樹脂からなる(3)層と該(3)層の表面に熱硬化性樹脂溶液Aを塗布し、厚さ7μmの熱硬化性樹脂からなる(4)層を交互に形成した後、窒素雰囲気下中にて300℃で3時間加熱硬化して比較用のフレキシブル金属積層体を得た。
比較例2
金属層として厚さ12μmの電解銅箔(三井金属鉱業社製/TQ‐VLP)を用い、その粗化処理面に前記熱硬化性樹脂溶液Aを塗布し、150℃で10分間加熱乾燥してBステージ状に硬化された厚さ20μmの熱硬化性樹脂からなる(1)層を形成した。次に、その(1)層表面に前記熱可塑性樹脂溶液Cを塗布し、150℃で10分間加熱乾燥して厚さ10μmの熱可塑性樹脂からなる(2)層を形成した。更に上記と同様の製造条件にて、該(2)層の表面に熱可塑性樹脂溶液Cを塗布し、厚さ10μmの熱可塑性樹脂からなる(3)層を形成した後、窒素雰囲気下中にて300℃で3時間加熱硬化して比較用のフレキシブル金属積層体を得た。
なお、前記実施例1〜9のフレキシブル金属積層体の樹脂積層体におけるTα/Tβは表2に示した通りである。
Figure 2005144816
Figure 2005144816
<フレキシブル金属積層体の評価>
1.TMAによる圧縮変位量
前記実施例1〜9及び比較例1、2のフレキシブル金属積層体について、金属層をサブトラクティブ法によってエッチング除去し、樹脂積層体のみのシートを得た。次にそれぞれの上記樹脂積層体について、金属層除去面側より、以下の条件に従いサーモメカニカルアナライザー(PERKIN ELMER社製 商品名:TMA7)によるTMA圧縮変位量の測定を行い、その300℃における変位量の結果を表3に示した。測定条件は次の通りである。プローブ:先端が100μm×100μmの圧縮プローブ、荷重:1000mN/cm、昇温速度:50℃/min、測定環境条件:常温常湿環境下。
また、金属層として厚さ12μmの電解銅箔(三井金属鉱業社製/TQ−VLP)を用い、その粗化処理面に前記熱可塑性樹脂溶液Cを塗布し、150℃で10分間加熱乾燥して、熱可塑性樹脂層を形成した後、窒素雰囲気下中にて、300℃で3時間加熱硬化し、総層さ40μmにシート化された金属積層体を得た。同様にして、金属層として、厚さ12μmの電解銅箔(三井金属鉱業社製/TQ−VLP)を用い、その粗化処理面に熱硬化性樹脂溶液Aを塗布し、150℃で10分間加熱乾燥して、Bステージ状に硬化された熱硬化性樹脂層を形成した後、窒素雰囲気下中にて、300℃で3時間加熱硬化し、総層さ40μmにシート化された金属積層体を得た。また、上記熱硬化性樹脂溶液Aの代わりに熱硬化性樹脂溶液Bを用いた以外は同様にして総層さ40μmにシート化された金属積層体を得た。上記それぞれの金属積層体について金属層をサブトラクティブ法によってエッチング除去し、各樹脂単層からなる樹脂シートの金属層除去面側より、前記と同様の測定条件によってTMA圧縮変位量の測定を行い、その300℃における変位量の結果を表4に示した。
2.貯蔵弾性率(E')
前記TMAによる圧縮変位量の測定時に用いた熱可塑性樹脂Cのみからなる樹脂シート、熱硬化性樹脂Aのみからなる樹脂シート及び熱硬化性樹脂Bのみからなる樹脂シートを、強制震動非共振型粘弾性測定器(オリエンテック社製 商品名:レオバイブロン)を用いて以下の条件で、その350℃における貯蔵弾性(E')を求めその結果を表4に示した。加振周波数:11MHz、静的張力:3.0gf、サンプルサイズ:0.5mm(幅)×30mm(長さ)、昇温速度:10℃/min、測定環境条件:常温常湿環境下。
Figure 2005144816
Figure 2005144816
3.カール量
前記実施例1〜9及び比較例1、2のフレキシブル金属積層体を70mm×70mmにカットした。次にこれらカットされたサンプルを23℃/55%(湿度)環境に調整された恒温恒湿槽にて72時間調湿した後、金属層面を上にして平滑なガラス板上に静置して、円弧状にカールしたサンプルのガラス面からの高さを計測し、その結果を表5に示した。
4.耐熱性
前記実施例1〜9及び比較例1、2のフレキシブル金属積層体における金属層をサブトラクティブ法によって回路状にエッチングし、フリップチップボンディング用の回路パターンを形成した。これらサンプルを23℃/55%(湿度)環境に調整された恒温恒湿槽にて72時間調湿した後、フリップチップボンダー(渋谷工業社製)にて以下の条件でフリップチップ接合を行い、外観上の変化や、接合部位の断面観察を下記の評価基準に基づいて評価しその結果を表5に示した。最高到達温度:450℃、最高到達温度保持時間:2.5秒、荷重:100N/cm
〔評価基準〕
○:外観上の問題が無く、接合部位の著しい変形や剥離が生じていない。
△:外観上の問題や剥離は無いが、接合部位に変形が生じている。
×:外観上に問題があり、接合部位に著しい変形や金属層の剥離、断線が生じている。
Figure 2005144816
表5の結果からも明らかなように、本発明の実施例1〜9では、比較例1にあるような熱可塑性樹脂層が金属層に接している構成に比べ、フリップチップボンディングに対する耐熱性の向上効果が大きい。これは、金属層に隣接する熱硬化性樹脂層の存在によって、熱可塑性樹脂のガラス転移温度を超えた温度域でも高い弾性率を保持し耐熱性を維持していると考えられる。さらに、実施例1〜9と同じく金属層と隣接する様に熱硬化性樹脂層を配置した比較例2と比べても耐熱性が向上している。これは、1層の熱硬化性樹脂層が金属層と隣接するように配置されているだけでは、熱可塑性樹脂層の溶融状または流動状による変形を抑制する効果は少なく、耐熱性の向上効果も少ない事を示している。すなわち、実施例1〜9の結果からも明らかなように、熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層を交互に構成する事で、熱可塑性樹脂層の溶融状または流動状による変形を抑制しつつ、耐熱性を向上することが可能となる事を示している。特に実施例4〜6では、耐熱性を向上させつつも、カールを抑制していることが分かる。これは、350℃における貯蔵弾性率が高く300℃におけるTMA圧縮変位量が少ない熱硬化性樹脂層を金属層に隣接するように配置して、さらにその上へ各層の構成厚さ比率を最適化しつつ熱可塑性樹脂層と熱硬化性樹脂層を交互に積層する事で、金属層と樹脂層および各樹脂層間に生じている応力を分散し、耐熱性の向上と低カール性を維持両立する事が可能となったと考えられ、フレキシブルプリント基板に好適な特性を有するものであった。一方、比較例1及び2は実施例1〜9に比べて、ボンディング時に接合部の著しい変形や剥離が生じており、フリップチップボンディングに必要な耐熱性を維持できなく、著しくカールが多く回路形成時やボンディング時の搬送性や作業性に問題を有するものであった。
本発明のフレキシブル金属積層体は、絶縁層及び導体回路から構成される半導体集積回路(IC)に好適なフレキシブルプリント基板に用いられ、その利用価値は極めて高いものである。
本発明の一実施形態に係るフレキシブル金属積層体の断面図である。
符号の説明
1 フレキシブル金属積層体
2 金属層
3 第1の熱硬化性樹脂層
4 第1の熱可塑性樹脂層
5 第2の熱硬化性樹脂層
6 第2の熱可塑性樹脂層

Claims (10)

  1. 金属層とその上に形成された樹脂積層体から構成され、該樹脂積層体が単層又は複数層の熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層からなり、かつ積層形態が、
    (1)熱硬化性樹脂層が金属層と隣接していること、
    (2)熱硬化性樹脂層と熱可塑性樹脂層が交互に積層されていること、
    の条件を備えていることを特徴とするフレキシブル金属積層体。
  2. 前記金属層に隣接した熱硬化性樹脂層の厚さをTα、該熱硬化性樹脂層に隣接した熱可塑性樹脂層の厚さをTβとした場合、Tα/Tβ=0.15〜1の関係にあることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル金属積層体。
  3. 前記樹脂積層体のTMAによる圧縮変位量が10μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブル金属積層体。
  4. 前記熱硬化性樹脂層のTMAによる圧縮変位量が5μm以下であって、且つ前記熱可塑性樹脂層のTMAによる圧縮変位量より小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフレキシブル金属積層体。
  5. 前記熱硬化性樹脂層の350℃における貯蔵弾性率(E')が、前記熱可塑性樹脂層の350℃における貯蔵弾性率(E')よりも200MPa以上高いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフレキシブル金属積層体。
  6. 前記熱硬化性樹脂層が、マレイミド誘導体、ビスアリルナジイミド誘導体、アリルフェノール誘導体から選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフレキシブル金属積層体。
  7. 前記熱硬化性樹脂層が、1分子中に少なくとも2個の反応性官能基を有する三次元架橋型熱硬化性樹脂と溶剤可溶な熱可塑性樹脂とを含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のフレキシブル金属積層体。
  8. 前記熱可塑性樹脂層が、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びシロキサン変性ポリイミド樹脂から選ばれた少なくとも1種の溶剤可溶な樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフレキシブル金属積層体。
  9. 前記熱可塑性樹脂層のガラス転移温度が200℃以上であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のフレキシブル金属積層体。
  10. 前記金属層が、銅箔、ステンレス箔、アルミニウム箔及びスチール箔から選ばれた1種の金属箔であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のフレキシブル金属積層体。
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