JP2005144356A - 微小流路構造体及びこれを用いた微小粒子製造方法 - Google Patents

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【課題】マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相との交差部において流路で生成する微小粒子の粒径分散度を10%未満の均一な粒径を有する微小粒子を生成する微小流路構造体とそれを用いた微小粒子製造方法を提供する。
【解決の手段】分散相を導入するための導入口及び分散相導入流路と、連続相を導入するための導入口及び連続相導入流路と、分散相及び連続相により生成された微小粒子を排出させるための排出流路及び排出口とを備えた流路からなることを特徴とする微小流路構造体であって、マイクロチャンネル中を流れる分散相に対し、連続相を前記分散相の流れに対し任意の角度で交差する向きで連続相供給口より排出し、前記連続相と流路内の壁面のせん断力によって分散相から微小粒子を生成し、該微小粒子の径を制御する微小流路構造体とそれを用いて微小粒子を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、分取・分離用カラム充填剤に用いられる微小粒子や医薬品、含酵素カプセル、化粧品、香料、表示・記録材料、接着剤、農薬等に利用されるマイクロカプセルに用いられる微小粒子の生成に好適な微小流路構造体及びこれを用いた微小粒子の製造方法に関する。
近年、数cm角のガラス基板上に長さが数cm程度で、幅と深さがサブμmから数百μmの微小流路を有する微小流路構造体を用い、流体を微小流路へ導入することにより微小粒子の生成を行う研究が注目されており、界面張力の異なる2種類の液体を、前記2種類の流体の交差部が存在する流路に導入することにより微小粒子を生成することができる(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。なおここでいう微小粒子とは、固体状の微小粒子の他にも微小液滴や微小液滴の表面だけが硬化した微小粒子(以下、「半硬化」という。)や、非常に粘性が高い半固体状の微小粒子も含む。
例えば、特許文献1あるいは非特許文献1に示されている手法は図1及びその流路の一部断面図である図2に示すように、基板(1)に連続相導入口(2)、連続相を導入する流路(以下、連続相導入流路(3)という)、分散相導入口(4)、分散相を導入する流路(以下、分散相導入流路(5)という)、連続相中に微小粒子化した分散相を排出する流路(以下、排出流路(7)という)及び排出口(8)を有したT字型の流路を有し、基板の流路面側にカバー体を接合した微小流路構造体であり、マイクロチャンネル中を流れる連続相に対し、分散相を前記連続相の流れに交差する向きで分散相供給口より排出し、前記連続相のせん断力によって、前記分散相の供給チャンネルの幅より径の小さい微小液滴を得ている。ここで、マイクロチャンネルである連続相導入流路の幅は、特許文献1では100μm、非特許文献1では500μmと記載されている。また、分散相が流れる分散相導入流路の幅は、特許文献1及び非特許文献1ともに100μmであり、マイクロチャンネルである連続相導入流路の深さ及び分散相が流れる分散相導入流路の深さは、特許文献1及び非特許文献1ともに100μmである。以下では、導入された連続相と分散相とが交差する部分を以下、交差部(6)という。なお、特許文献1及び非特許文献1では、連続相導入流路はマイクロチャンネルと記載されているが、分散相導入流路は特にマイクロチャンネルであるとの記載はない。本手法を用い、分散相と連続相の流速を制御して送液を行うと、数百μm以下の微小液滴の生成が可能となる。また、分散相及び連続相の流量を制御することで生成する微小液滴の粒径を制御することが可能となる。得られた微小液滴の粒径としては、特許文献1では分散相の送液圧を2.45kPaに固定し、連続相の送液圧を4.85〜5.03kPaに変化させることで5〜25μmの粒径の微小液滴を得ていることが示されている。また、非特許文献1では分散相と連続相の送液圧を約20〜約250kPaの範囲で変化させることで最小約80μmから最大約数百μmの粒径の微小液滴を得ていることが示されている。
しかしながら前述した特許文献1及び非特許文献1では、生成された微小液滴の粒径の分布(以下、粒径分散度という。)に関しては一切記述されていない。ここで、粒径分散度とは、粒径の標準偏差を粒径の平均値(以下、平均粒径という。)で割った値であると定義する。そこで、実際に本発明者らが特許文献1及び非特許文献1に記載された微小流路構造体と同様な微小流路構造体を製作して微小液滴を生成する実験を行ったところ、確かに平均粒径が数十μm〜数百μmの微小液滴を得ることができたが、生成した微小液滴の粒径分散度は20〜30%以上と満足すべきものではなかった。特に、得られた微小液滴の平均粒径の20〜30%程度以下の粒径を有する平均粒径よりさらに微小な微小液滴(以下、平均粒径の20〜30%程度以下の粒径の微小液滴を第1種準微小液滴、さらに10μm未満の粒径の微小液滴を第2種準微小液滴といい、特に断りが無いときは、第1種準微小液滴と第2種準微小液滴をあわせて準微小液滴という。)が生成されてしまい、この準微小液滴の存在が粒径分散度を悪くしており、粒径分散度を向上させる改善が求められていた。なお、本発明において粒径分散度が良いとは、粒径分散度が10%未満であることを意味する。
WO02/068104
西迫貴志ら、「マイクロチャネルにおける液中微小液滴生成」、第4回化学とマイクロシステム研究会講演予稿集、59頁、2001年発行
以上のように従来技術による流路内における微小粒子生成の課題は、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相との交差部において、粒径分散度10%未満の均一な粒径を有する微小粒子を生成することであり、そのために特に、平均粒径の20〜30%程度以下の粒径の準微小液滴の発生を抑えることである。
本発明の目的は、上記課題を鑑みてなされたもので、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相との交差部において流路で生成する微小粒子の粒径分散度を10%未満の均一な粒径を有する微小粒子を生成する微小流路構造体及び、それを用いた微小粒子製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の微小流路構造体は、分散相を導入するための導入口及び分散相導入流路と、連続相を導入するための導入口及び連続相導入流路と、分散相及び連続相により生成された微小粒子を排出させるための排出流路及び排出口とを備えた流路からなることを特徴とする微小流路構造体であって、マイクロチャンネル中を流れる分散相に対し、連続相を前記分散相の流れに対し任意の角度で交差する向きで連続相供給口より排出し、前記連続相と流路内の壁面のせん断力によって分散相から微小粒子を生成し、該微小粒子の径を制御することを特徴とする微小流路構造体である。
また、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きいことを特徴とする微小流路構造体である。
また、前記分散相と連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きくなる位置が、生成した微小液滴が前記微小液滴よりも小さい第1種準微小液滴に分解する前の位置にあることを特徴とする微小流路構造体である。
また、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路中の一部の部位において、排出流路の幅が狭くなっており、かつ排出流路の幅が狭くなっている部位が、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部又はその近傍にあることを特徴とする微小流路構造体である。
また、排出流路の幅が狭くなっている部位が、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部の分散相導入流路側にあることを特徴とする微小流路構造体である。
また、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部近傍において、流路の底面、上面及び/または側面から、1以上の突起が形成されていることを特徴とする微小流路構造体である。
また本発明の微小粒子製造方法は、前述したいずれかの形態を有する微小流路構造体を用いて微小粒子を生成する微小粒子製造方法であって、さらに、分散相を導入するための導入流路と連続相を導入するための導入流路とが交わる角度を変化させて生成する微小粒子の粒径を制御することを特徴とする微小粒子製造方法である。以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明において用いられる微小流路とは、一般的に幅500μm以下、深さ300μm以下のサイズの流路を示し、微小流路はマイクロチャンネルと言うこともある。また以下では、前述のように定義した微小流路と微小流路より大きい幅と深さの流路を総じて、流路ということもある。また、排出流路は連続相導入流路と実質的に連続しており、連続相導入流路の延長として排出流路が存在する。本発明では、分散相導入流路はマイクロチャンネルであるが、連続相導入流路は特にマイクロチャンネルに限定されておらず、マイクロチャンネルであっても良いし、マイクロチャンネルでなくても良い。従って、連続相導入流路と実質的に連続している排出流路もマイクロチャンネルに限定されておらず、排出流路はマイクロチャンネルであっても良いし、マイクロチャンネルでなくても良い。むしろ、後述するように本発明の目的である微小粒子の粒径分散度を向上させるためには、連続相導入流路及び排出流路はマイクロチャンネルでないこと好ましく、特に排出流路をマイクロチャンネルにしないことがさらに好ましい。
また本発明における微小粒子とは、マイクロチャンネル中を流れる分散相に対し、連続相を前記分散相の流れに対し任意の角度で交差する向きで連続相供給口より排出し、前記連続相と流路内の壁面のせん断力によって分散相から生成される微小粒子であり、その微小粒子サイズは、一般的に直径が微小流路の幅あるいは深さよりも小さい。例えば、幅が100μm、深さが50μmの微小流路で生成される微小粒子の大きさは、微小粒子が完全球体であると仮定するとその直径は少なくとも100μmより小さい。また本発明により得られる微小粒子は、固体状の微小粒子の他にも微小液滴や微小液滴の表面だけが硬化した半硬化の微小粒子や、非常に粘性が高い半固体状の微小粒子も含む。
また、本発明において用いられる分散相とは、微小粒子を生成させるための液状物であり、例えば、スチレンなどの重合用のモノマー、ジビニルベンゼンなどの架橋剤、重合開始剤等のゲル製造用の原料を適当な溶媒に溶解した媒体を指す。ここで分散相としては、本発明が微小な微小粒子を効率的に生成させることを目的としており、この目的を達成させるためであれば微小流路構造体中のマイクロチャンネルを送液できるものであれば特に制限されず、さらに微小粒子を形成させることができればその成分も特に制限されない。また、分散相中に例えば微小な粉末の様な固体状物が混在したスラリー状のものであっても差し支えないし、分散相が複数の流体から形成される層流であっても良いし、複数の流体から形成される混合流体であっても懸濁液(エマルション)であっても良い。
また、本発明において用いられる連続相とは、分散相をせん断して微小粒子を生成させるために用いられる液状物であり、例えば、ポリビニルアルコールのゲル製造用の分散剤を適当な溶媒に溶解した媒体を指す。ここで連続相としては分散相と同様に、微小流路構造体中の流路を送液できるものであれば特に制限されず、さらに微小粒子を形成させることができればその成分は特に制限されない。また、連続相中に例えば微小な粉末の様な固体状物が混在したスラリー状のものであっても差し支えないし、分散相が複数の流体から形成される層流であっても良いし、複数の流体から形成される混合流体であっても懸濁液(エマルション)であっても良い。生成する微小粒子組成の観点から見た場合は、微小粒子の最外層が有機相であれば連続相の最外層は水相となり、微小粒子の最外層が水相であれば連続相の最外層は有機相となる。
さらに、分散相と連続相とは微小粒子を生成させるために、実質的に交じり合わないあるいは相溶性がないことがさらに好ましく、例えば、分散相として水相を用いた場合には連続相としては水に実質的に溶解しない酢酸ブチルといった有機相が用いられることとなる。また、連続相として水相を用いた場合にはその逆となる。
本発明の微小粒子製造方法は、前述した分散相と連続相とを後述する本発明における微小流路構造体へ各々の導入流路より導入し、両者が交差する交差部で分散相を連続相と流路内の壁面のせん断力し微小粒子を生成させるものであるが、マイクロチャンネル中を流れる分散相を導入するための分散相導入流路と連続相を導入するための連続相導入流路とが交わる角度を変化させることで、生成する微小粒子の粒径を制御することが可能である。これは、従来の微小流路構造体を使った微小粒子の生成における分散相と連続相の導入速度を変えて生成させる場合よりもより制御しやすく、工業的な量産に適している。特に、分散相の導入速度と連続相の導入速度とが実質的に同じであれば、導入装置を1個用意することで足りるなどコスト面においても優れている。尚、ここでいう分散相の導入速度と連続相の導入速度とが実質的に同じとは、それぞれの相の導入速度に多少変動があっても生成する微小粒子の粒径には大きな影響を与えない(粒径分散度が変化しない)ことを意味している。このようにすることで、安定した粒径の微小粒子を生成することができる。また、連続相を過剰に供給する必要がなくなり、例えばゲル製造における連続相の低コスト化、工業的な量産が可能となる。
本発明におけるマイクロチャンネル中を流れる分散相の分散相導入流路と連続相が流れる連続相導入流路との交差の方式としては、基本的には図6に示すようなY字型の流路において、分散相導入口(4)から分散相を導入し、連続相導入口(2)から連続相を導入し、分散相と連続相との交差部(6)で分散相を連続相と壁面によるせん断力によりせん断して微小粒子(17)を生成する。しかしながら本発明はこの方式に限定されるものではなく、図7に示すように、分散相導入流路(5)中を流れる分散相(15)をその分散相の両側から連続相(10)が挟み込むように交差させて分散相と連続相の交差部(6)において連続相と流路の上下壁面とのせん断力でせん断して微小粒子(17)を生成する方式でも良いし、図8に示すように、連続相(10)が2以上の分散相(15)と交差して、その交差部(6)で連続相と流路の内壁の壁面とのせん断力で分散相がせん断されて微小粒子(17)を生成する方式でも良いし、図9に示すように、直線状に流路(16)の一方の側より分散相(15)を、もう一方の側より連続相(10)を導入し、連続相と分散相の交差部(6)において連続相と流路の内壁のせん断力で分散相をせん断させることで微小粒子(17)を生成させ、交差部(6)より1又は2以上の任意の方向の排出流路に排出させる方式でも良い。このようにすることで、微小粒子をより効率的に生成させることができる。なお、図9の方式の場合、生成した微小粒子を含む流体を、再度交差させて生成した微小粒子を回収することができる。
また、図10〜図13に示すように、複数の分散相(15)を導入する分散相導入流路(5)や複数の連続相(10)を導入する連続相導入流路(3)を設けることで、分散相や連続相を、複数の流体の層流または混合液または懸濁液(エマルション)とすることができる。
図10は分散相を2液の2相層流とした場合であり、この分散相を連続相でせん断することで、2相構造の微小粒子を形成できる。この場合、分散相は2液の2相層流に限定されず、2以上であってもよい。例えば図13に示すような分散相が4液からなる4相層流であっても良く、この場合は、微粒子を4層構造にすることが可能となる。また図11に示すように、分散相が2液を反応させた反応液であっても良い。この場合、微小流路内で生じる反応生成物から構成される微小粒子を生成することが可能となる。また、反応させる流体は2液以上であっても良いことは言うまでもない。また、図12に示すように、分散相と連続相が2液を反応させた反応液であっても良い。この場合、微小流路内で生じる反応生成物からなえう連続層により、微小流路内で生じる反応生成物から構成される分散相をせん断し微小粒子を生成することが可能となる。この場合も分散相及び連続相で反応させる流体は2液以上であっても良いことは言うまでもない。
以上、図10〜図13のような態様にすることで、多層構造の微小粒子や、異なった多種の微小粒子を含有した微小粒子を形成することができ、複合マイクロカプセルや多重マイクロカプセルを生成することができる。なお、連続相、分散相あるいはその両者には微小な粉末を含んでいてもよい。
また本発明において、流路の交差部で生成した微小粒子が微小液滴であって微小液滴を硬化させる場合、流路中及び/又は流路の外において硬化させても良い。さらに、硬化した微小粒子の粒径を均一にするために、微小液滴が排出流路を通過して排出部から出た後、微小流路構造体の排出部から微小流路構造体の外部に設けられた流路で連続的に硬化しても良い。さらに、硬化した微小粒子の粒径をより均一にするためには、流路の交差部で微小液滴が生成した直後に、微小流路構造体中の排出流路で硬化させることがより好ましい。
本発明における微小液滴を硬化する手段の一つは、微小液滴に光を照射することにより硬化させるものであり、この場合の光は硬化させる微小液滴の材質を比較的多くの材質から選択できることから、紫外線であることが好ましい。光照射(21)は、図14に示すように微小流路構造体(19)の排出口(8)から微小液滴が微小流路構造体の外部に出た後に行なっても良いが、微小粒子の粒径をより均一にするためには、図15に示すように、流路の交差部(6)で微小液滴が生成した直後に光照射(21)を行ない微小流路構造体(19)の中の排出流路(7)で硬化することがより好ましい。しかしながら、微小流路構造体中の排出流路において光照射を行なう場合は、微小液滴が生成される前に分散相に光照射されて硬化しないように、微小液滴が生成される前の排出流路の部分と、光照射して微小液滴を硬化させる排出流路の部分は、図15に示すように、微小流路構造体の必要なところだけに光照射スポット(20)があたるようにマスク(22)を設置しておく必要がある。
また本発明における微小液滴を硬化する別の手段は、微小液滴を加熱することにより硬化させる手段を用いた微小粒子製造方法である。図16に示すように微小流路構造体(19)の排出口(8)から微小液滴が微小流路構造体の外部に出た後にヒーター(28)などにより加熱を行なっても良いが、微小粒子の粒径をより均一にするためには、図17に示すように、流路の交差部(6)で微小液滴が生成した直後にヒーター(28)などにより加熱を行ない微小流路構造体中の排出流路(7)で硬化することがより好ましい。しかしながら、微小流路構造体中の排出流路において加熱を行なう場合は、微小液滴が生成される前に分散相が加熱されて硬化しないように、微小液滴が生成される前の排出流路の部分と、加熱して微小液滴を硬化させる排出流路の部分は、断熱材などを微小流路構造体の中に埋め込むなどの既知の断熱手法により熱的に絶縁しておく必要がある。
なお、本発明において光照射あるいは加熱により微小液滴を硬化させる場合は、微小液滴全体を硬化させても良いが、半硬化させるなどにより、微小液滴の形状が崩れない程度に、また微小液滴同士の合一が生じない程度に硬化させても良い。この場合、半硬化させた微小粒子をビーカー等で回収し、再度光照射や加熱により完全に硬化させることで、粒径分散度の良い均一な微小粒子を得ることができる。
このようにすることで流路の交差部で生成した微小粒子が微小液滴の場合、流路の外部でビーカーなどにより収集し、架橋重合などにより微小液滴を硬化すると、微小液滴を収集してから硬化するまでに、微小粒子の形状が崩れたり、微小粒子同士の合一が生じるため、硬化した微小粒子の粒径分散度が大きくなってしまうことが無くなり、粒径分散度の良いが均一な微小粒子を得ることができる。また、微小液滴を硬化することにより媒体から分離することが容易になる。
本発明の微小粒子製造方法において、微小粒子の用途の例として、高速液体クロマトグラフィー用カラムの充填剤、圧力測定フィルム、ノーカーボン(感圧複写)紙、トナー、熱膨張剤、熱媒体、調光ガラス、ギャップ剤(スペーサ)、サーモクロミック(感温液晶、感温染料)、磁気泳動カプセル、農薬、人工飼料、人工種子、芳香剤、マッサージクリーム、口紅、ビタミン類カプセル、活性炭、含酵素カプセル、DDS(ドラッグデリバリーシステム)などのマイクロカプセルやゲルが挙げられる。
また本発明の微小流路構造体は、分散相を導入するための導入口及び導入流路と、連続相を導入するための導入口及び導入流路と、分散相及び連続相により生成された微小粒子を排出させるための排出流路及び排出口とを備えた流路からなることを特徴とする微小流路構造体であって、マイクロチャンネル中を流れる分散相に対し、連続相を前記分散相の流れに対し任意の角度で交差する向きで連続相供給口より排出し、前記連続相と流路内の壁面のせん断力によって分散相から微小粒子を生成し、該微小粒子の径を制御することを特徴とする微小流路構造体である。なお、本発明の微小流路構造体は図6〜図17の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。 ここで、分散相を導入するための導入口は分散相を入れるための開口部を意味し、さらに、この導入口に適当なアタッチメントを備えて分散相を連続的に導入する機構としてもよい。同様に、連続相を導入するための導入口についても、連続相を入れるための開口部を意味し、さらに、この導入口に適当なアタッチメントを備えて連続相を連続的に導入する機構としてもよい。
分散相を導入するための分散相導入流路は、導入口と連通したマイクロチャンネルであり、分散相が導入されこの導入流路に沿って送液される。導入流路の形状は微小粒子の形状、粒径を制御するにおいて影響を与えるが、その流路幅は500μm以下であり,好ましくは300μm以下である。また、連続相導入流路及び排出流路と任意の角度で交差する形状となっておればよい。また、連続相を導入するための連続相導入流路は連続相導入口と連通しており連続相が導入され、この導入流路に沿って送液される。導入流路の形状は微小粒子の形状、粒径を制御するにおいて影響を与えるが、その流路は特にマイクロチャンネルに限定されておらず、連続相導入流路の流路幅はマイクロチャンネルに相当する幅でなくても良いし、マイクロチャンネルに相当する幅であっても良い。また、排出流路は連続相導入流路と実質的に連続しており、連続相導入流路の延長として排出流路が存在する。従って、連続相導入流路と実質的に連続している排出流路もマイクロチャンネルに限定されておらず、排出流路の排出幅はマイクロチャンネルに相当する幅でなくても良いし、マイクロチャンネルに相当する幅であっても良い。むしろ、本発明の目的である微小粒子の粒径分散度を向上させるためには、連続相導入流路及び排出流路はマイクロチャンネルでないこと好ましく、特に排出流路をマイクロチャンネルにしないことがさらに好ましい。さらに分散相と連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きく、また、その深さ/幅が大きくなる位置が、生成した微小液滴が前記微小液滴よりも小さい第1種準微小液滴に分解する前の位置にある形態がより好ましい。
この理由を図を用いて以下にさらに詳細に説明する。
本発明者らが鋭意検討した結果、マイクロチャンネル中を流れる連続相に対し、分散相を連続相の流れに交差する向きで分散相供給口より排出し、連続相のせん断力によって分散相から微小液滴を生成した場合、微小液滴はマイクロチャンネルの連続相を引き続き流れていく。この場合、生成された微小液滴の粒径が、マイクロチャンネルである連続相の幅または深さに対して大きいか小さいかで、以下に記述する現象がおきる。
まず第1のケースとして、図3に示すように生成された微小液滴(34)の粒径が、マイクロチャンネルである連続相導入流路(3)と排出流路(7)の幅または深さに対して大きい場合、微小液滴と微小液滴を取り囲む連続相(10)との界面張力差から生じるせん断応力および流路の内壁(25)のせん断応力が微小液滴にはたらき、微小液滴の主に後部が図3に示すように次第に崩れてくる。この崩れた部分が微小液滴から分解し、平均粒径の20〜30%程度以下の粒径を有する平均粒径よりさらに微小な微小液滴である第1種準微小液滴(12)となる。
次に第2のケースとして、生成された微小液滴(34)の粒径が、マイクロチャンネルである連続相導入流路(3)と排出流路(7)の幅または深さに対して小さい場合、微小液滴と微小液滴を取り囲む連続相(10)との界面張力差から生じるせん断応力が微小液滴にはたらき、第1のケースと同様に微小液滴の主に後部が図4に示すように次第に崩れてくる。この崩れた部分が微小液滴から分解し、平均粒径の20〜30%程度以下の粒径を有する平均粒径よりさらに微小な微小液滴である第1種準微小液滴(12)となる。ただし、第2のケースの場合は第1のケースに比べて流路の内壁(25)のせん断応力がはたらかないため、微小液滴の後部が崩れはじめてくる位置(14)は、分散相と連続相が交差した位置からより離れた位置となる。
いずれのケースにおいても、微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力により、微小液滴が分解することにより、より小さい第1種準微小液滴が生じることにより生成した微小液滴の粒径分散度は20〜30%以上と非常に悪くなってしまう。従って、生成した微小液滴の粒径分散度を向上させるためには、前述したような生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じないようにすることで、微小液滴が分解することなく排出口から微小液滴を連続相とともに微小流路構造体から排出すれば良い。
そこで本発明の微小流路構造体は、マイクロチャンネル中を流れる分散相に対し、連続相を前記分散相の流れに対し任意の角度で交差する向きで連続相供給口より排出し、前記連続相と流路内の壁面のせん断力によって分散相から微小粒子を生成し、該微小粒子の径を制御することを特徴とする微小流路構造体であるとすることで、分散相を導入するための分散相導入流路が導入口と連通したマイクロチャンネルであることにより平均粒径が数百μm以下の微小粒子を生成することができ、生成した微小液滴が微小流路構造体から排出される排出口までに連続相とともに運ばれる排出流路及び、実質的に排出流路と連続している連続相導入流路をマイクロチャンネルに限定しないことで、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じないようにすることが可能となった。ここで、連続相導入流路と排出流路はマイクロチャンネルに限定しないだけであって、図18及び図18中のB−B’断面図である図19に示すようにその流路幅(39)と流路深さ(40)が生成した微小液滴(34)の平均粒子径よりも十分大きければマイクロチャンネルであっても良い。しかしながら、微小液滴の平均粒径を数百μm以下と定義した場合、本発明の目的である微小粒子の粒径分散度を向上させるためには、むしろ、図20及び図20中のC−C’断面図である図21、D−D’断面図である図22に示すように連続相導入流路(3)及び排出流路(7)はマイクロチャンネルでないこと好ましく、特に排出流路をマイクロチャンネルにしないことがさらに好ましい。さらに、図23及び図23中のE−E’断面図である図24、F−F’断面図である図25に示すように分散相(15)と連続相(10)とが交わる交差部(6)より排出口(8)に至る排出流路(7)の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きくすることが好ましい。さらに図26及び図27には、排出流路の深さ及び/または幅が途中から大きくなる場合の微小粒子の生成を示した。図26は排出流路の深さ及び/または幅が大きくなる位置が、生成した微小液滴が前記微小液滴の後部が崩れはじめてくる位置よりも分散相と連続相とが交わる交差部により離れた位置にある場合の微小粒子の生成を示した概念図であり、図27は分散相と連続相とが交わる交差部により近い位置にある場合の微小粒子の生成を示した概念図である。なお、図26及び図27中の補助線(破線)は両図の位置関係に対応するものである。従って図26及び図27に示すように、排出流路(7)の深さ及び/または幅が大きくなる位置(24)が、生成した微小液滴(34)が前記微小液滴の後部が崩れはじめてくる位置(14)よりも、分散相(15)と連続相(10)とが交わる交差部(6)により近い位置にある形態が最も好ましく、このようにすることで、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相(10)との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁(25)のせん断応力が生じないようにすることができ、排出流路で微小液滴が分解することなく排出口から微小液滴を連続相とともに微小流路構造体から排出させることが可能となる。なお、分散相と連続相の界面張力の差の大きさによって、上述した微小液滴が分解する位置が異なることはいうまでもなく、一般に、分散相と連続相の界面張力の差が大きいほど、微小液滴が生成される交差部により近い位置で微小液滴が分解する。
以上のような微小流路構造体とすることで、平均粒径の20〜30%程度以下の第1種準微小液滴の生成を抑えることができ、粒径分散度を10%未満に向上させることができるようになった。
なお、排出流路は任意の角度で交差部から別れた2以上の排出流路であっても良い。さらに排出口は、生成された微小粒子を排出させるための開口部を意味し、さらにこの排出口に適当なアタッチメントを備えて生成された微小粒子を含む相を連続的に排出する機構としてもよい。
また本発明の微小流路構造体は、分散相と連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路中の一部の部位において、排出流路の幅が狭くなっており、かつ排出流路の幅が狭くなっている部位が、マイクロチャンネル中を流れる分散相と連続相の交差部又はその近傍にあること、及び/または排出流路の幅が狭くなっている部位が、マイクロチャンネル中を流れる分散相と連続相の交差部の分散相の導入流路側にあることが好ましい。さらにマイクロチャンネル中を流れる分散相と連続相との交差部近傍において、流路の底面、上面及び/または側面から、1以上の突起が形成されていることが好ましい。
ここで図28〜図36に流路の底面、上面、側面のいずれか1面あるいは2面以上から1以上の突起を形成した例を示す。
図28は、流路の底面、上面、側面のいずれか1面あるいは2面以上から1以上の突起を形成した微小流路構造体の例を示した概念図である。図28の連続相導入流路と分散相導入流路の交差部(6)を拡大した部分とその断面図の例を図29〜図36に示してある。図29は、流路の底面から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。図30は図29における流路のG−G’断面図である。図31は、流路の上面から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。図32は図31における流路のH−H’断面図である。図33は、流路の底面及び側面から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。図34は図33における流路のJ−J’断面図である。図35は、流路の底面、上面、側面から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。図36は図35における流路のK−K’断面図である。
このようにすることで、連続相の送液圧力に加えて、流路内が狭くなっていることによる内圧の上昇により、分散相をより容易にせん断することが可能となり、せん断する際に生じる図3及び図4に示すような微小液滴(34)の尾引き(31)を抑制することができ、図5に示すように尾引きのない微小液滴(34)を生成することが可能となる。なお、尾引きとは図2(c)に示すような、分散相(15)が連続相(10)のせん断によってちぎれる際に、分散相と連続相の界面張力の差によって、分散相がちぎれようとするときに生じる微小液滴の後部から続く、連続相で周囲を囲まれた細長く伸びた線状の分散相のことをいう。この微小液滴の尾引きは、図3及び図4に示すように分散相がせん断されて液滴になる際に尾の部分がばらばらにちぎれて、10μm未満の第2種準微小液滴(13)が発生し、粒径分散度を悪化させる要因の一つとなる。すなわち、上述したような流路構造を有する微小流路構造体を用いることにより、この微小液滴の尾引きを抑制することにより、本発明の目的である微小粒子の粒径分散度を10%未満の均一な粒径を有する微小粒子を生成する微小流路構造体とそれを用いた微小粒子製造方法を提供することがはじめて可能となる。
さらに、本発明の微小流路構造体においては、分散相を導入するための分散相導入流路と連続相を導入するための連続相導入流路とが任意の角度で交わると共に、これらの導入流路が任意の角度で排出流路へと繋がる構造であることが好ましい。このような2つの導入流路の交差する角度が任意の角度とすることで、交差部で生成する微小粒子を所望の粒径へと制御することが可能となる。交差角度の設定については、目的とする微小粒子の粒径に応じて適宜決めればよい。
また、本発明の微小流路構造体は、微小流路構造体の中に複数の微小流路を平面的あるいは立体的に配置することで工業的に大量の微小粒子を生成することができる。図51及び図51中のO−O’断面図である図52、P−P’断面図である図53には、上記形態の一例を示した。流路(35)を有する基板(1)を重ねあわせ、共通流路(29)を前記基板を貫通させて構成した例である。この形態は、基板を積層し、立体的に多数の微小流路を集積する際に効果的である。なお本発明は、この形態のみに限定されるものではなく、1枚の基板に任意の配置で複数の流路を配置しても良く、発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更が可能であることは言うまでもない
また本発明の様々な形態において、流体導入口には一般にシリンジポンプなどの送液ポンプを用いて流体を導入するが、流路に配置された流路排出口から排出された流体を回収し、再び送液ポンプに戻して再度送液しても良い。このようにすることで、導入する連続相及び/または分散相を無駄無く使用することができる。
本発明の微小流路構造体は、以上に述べた構造、性能を有しているが、分散相と連続相を導入するための導入部及び導入流路と、導入流路が交わる交差部と、液体を排出させるための排出流路及び排出口を備えた微小流路構造体が、少なくとも一方の面に流路が形成された基板と、流路が形成された基板面を覆うように、流路の所定の位置に、流路と微小流路構造体外部とを連通するための小穴が配置されたカバー体とが積層一体化されていてもよい。これにより、微小流路構造体外部から流路へ流体を導入し、再び微小流路構造体外部へ流体を排出することができ、流体が微小量であったとしても、流体を安定して流路内を通過させることが可能となる。流体の送液は、シリンジポンプやマイクロポンプなどの機械的手段によって可能となる。
流路が形成された基板及びカバー体の材質としては、流路の形成加工が可能であって、耐薬品性に優れ、適度な剛性を備えたものが望ましい。例えば、ガラス、石英、セラミック、シリコン、あるいは金属や樹脂等であっても良い。基板やカバー体の大きさや形状については特に限定はないが、厚みは数mm以下程度とすることが望ましい。カバー体に配置された小穴は、流路と微小流路構造体外部とを連通し、流体の導入口または排出口として用いる場合には、その径が例えば数百μm程度から数mm程度であることが望ましい。カバー体の小穴の加工には、化学的に、機械的に、あるいはレーザー照射やイオンエッチングなどの各種の手段によって可能とされる。
また本発明の微小流路構造体は、流路が形成された基板とカバー体とを熱処理接合あるいは熱硬化樹脂などの接着剤を用いた接着等の手段により積層一体化することができる。
本発明の微小流路構造体は、分散相を導入するための導入口及び分散相導入流路と、連続相を導入するための導入口及び連続相導入流路と、分散相及び連続相により生成された微小粒子を排出させるための排出流路及び排出口とを備えた流路からなることを特徴とする微小流路構造体であって、マイクロチャンネル中を流れる分散相に対し、連続相を前記分散相の流れに対し任意の角度で交差する向きで連続相供給口より排出し、前記連続相と流路内の壁面のせん断力によって分散相から微小粒子を生成し、該微小粒子の径を制御することを特徴とする微小流路構造体であり、また、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きいことを特徴とする微小流路構造体であり、さらに前記分散相と連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きくなる位置が、生成した微小液滴が前記微小液滴よりも小さい第1種準微小液滴に分解する前の位置にあることを特徴とする微小流路構造体である。このような微小流路構造体とすることにより、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じないようにすることができ、排出流路で微小液滴が分解することなく排出口から微小液滴を連続相とともに排出させることが可能となり、平均粒径の20〜30%程度以下の第1種準微小液滴の生成を抑えることができ、粒径分散度を10%未満に向上させ、均一な粒径の微小粒子を生成することが可能となる。
また本発明の微小流路構造体は、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路中の一部の部位において、排出流路の幅が狭くなっており、かつ排出流路の幅が狭くなっている部位が、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部又はその近傍にあることを特徴とする微小流路構造体であり、また、排出流路の幅が狭くなっている部位が、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部の分散相導入流路側にあることを特徴とする微小流路構造体であり、さらに、マイクロチャンネル中を流れる分散相と交差する連続相とが交わる交差部近傍において、流路の底面、上面及び/または側面から、1以上の突起が形成されていることを特徴とする微小流路構造体である。このような微小流路構造体とすることにより、尾引きのない微小液滴を生成することが可能となり、分散相がせん断されて液滴になる際に尾の部分がばらばらにちぎれて、10μm未満の第2種準微小液滴が発生しすることを抑えることが可能となり、微小粒子の粒径分散度が10%未満の非常に均一な粒径の微小粒子を生成することが可能となる。
また、本発明の微小粒子製造方法は、前述したいずれかの形態を有する微小流路構造体を用いて微小粒子を生成する微小粒子製造方法であって、さらに、分散相を導入するための導入流路と連続相を導入するための導入流路の交わる角度を変化させて生成する微小粒子の粒径を制御することを特徴とする微小粒子製造方法であり、このような製造方法にすることで、平均粒径を自由に制御し、粒径分散度が10%未満の非常に均一な平均粒径を有する微小粒子を生成する方法を提供することが可能となる。
以下では、本発明の実施例を示し、更に詳しく発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施例における微小流路を図37及び図37中のL−L’断面図である図38、M−M’断面図である図39に示す。70mm×20mm×1t(厚さ)のパイレックス(登録商標)ガラス上に、幅600μm、深さ100μmの連続相導入流路(3)、幅200μm、深さ100μmの微小流路に相当する分散相導入流路(4)及び幅600μm、深さ100μm、長さが30mmの排出流路(7)であり連続相導入流路(3)と分散相導入流路(5)とが44°の角度にて交わる交差部を持ったY字形状の流路を1本形成した基板(1)を作製した。従って本実施例は、連続相導入流路と排出流路の幅を本発明で定義している微小流路の幅、すなわち500μmよりも大きく、分散相導入流路は微小流路とした場合の例である。
この流路を有する微小流路構造体は、図40に示すように、厚さ1mmで70mm×20mmのガラス基板の一方の面に、微小流路を一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングによりガラス基板に形成し、この基板(1)の流路を有する面に、流路の導入口(11)と排出口(8)にあたる位置に予め直径0.6mmの小穴を、機械的加工手段を用いて設けた厚さ1mmで70mm×20mmのガラス製のカバー体(30)を熱接合し製作した。
次に本実施例の微小液滴製造方法について説明する。図41に示すように微小流路構造体(19)に液体が送液可能なようにホルダー(23)などで保持すると共に、テフロン(登録商標)チューブ(27)及びフィレットジョイント(36)をホルダーに固定する。テフロン(登録商標)チューブのもう一方はマイクロシリンジ(38)に接続する。これで微小流路構造体に液体の送液が可能となる。
次に微小液滴を生成するための分散相にジビニルベンゼン、酢酸ブチルの混合溶液を、連続相にポリビニルアルコール3%水溶液をそれぞれのマイクロシリンジに注入し、マイクロシリンジポンプ(37)で送液を行った。送液速度は分散相及び連続相は共に3μl/minである。送液速度が共に安定した状態で、微小流路構造体の分散相及び連続相が交わる交差部にて、図42に示すような微小液滴の生成が観察された。生成された微小液滴を観察すると図43に示すように平均粒径80μm、粒径分散度を示すCV値(%)は8.1%であり、粒径分散度が10%未満の極めて均一な微小液滴(34)であった。この実施例1において、平均粒径80μmの約30%以下、すなわち、粒径約25μm以下の第1種準微小液滴は実質的に観察されなかった。しかしながら、粒径10μm未満の第2種準微小液滴が観察された。本実施例1で示すように、連続相導入流路と排出流路の幅を本発明で定義している微小流路の幅、すなわち500μmよりも大きく、分散相導入流路は微小流路とすることで、後述する比較例よりも分散度が向上していることから、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じないようにすることができ、排出流路で微小液滴が分解することなく排出口から微小液滴を連続相とともに排出させることが可能となり、平均粒径の20〜30%程度以下の第1種微小液滴の生成を抑えることができ、粒径分散度を10%未満に向上させることができるようになった。
本発明の第2の実施例における微小流路を図45に示す。微小流路は70mm×40mm×1t(厚さ)のパイレックス(登録商標)ガラス上に、微小流路に相当する連続相導入流路(3)、分散相導入流路(5)及び排出流路(7)の幅がいずれも200μm、深さ300μmで、連続相導入流路と分散相導入流路とが44°の角度にて交わる交差部(6)を持ったY字形状の流路を形成した。従って本実施例は、連続相導入流路、分散相導入流路、排出流路の幅を微小流路の幅とし、深さを生成する微小液滴の粒径よりも約2倍以上になるように十分大きくした場合の例である。
なお微小流路は、一般的なフォトリソグラフィーとドライエッチングにより形成し、この流路が形成されたガラス基板の流路を有する面に、流路の導入口(11)と排出口(8)にあたる位置に予め直径0.6mmの小穴を、機械的加工手段を用いて設けた厚さ1mmで70mm×20mmのガラス製のカバー体を実施例1と同様に熱接合し製作した。
次に微小流路構造体をホルダーで保持し、実施例1と同様な方法で、微小液滴を生成するための分散相にモノマー(スチレン)、ジビニルベンゼン、酢酸ブチル及び過酸化ベンゾイルの混合溶液を、連続相にポリビニルアルコール3%水溶液をマイクロシリンジに注入し、マイクロシリンジポンプで送液を行って微小液滴を生成した。送液速度は分散相は1μl/min、連続相は15μl/minである。流速が共に安定した状態で、微小流路構造体の分散相及び連続相が交わる交差部にて微小液滴の生成が観察された。生成された微小液滴を観察すると平均粒径98.3μm、粒径の分散度を示すCV値(%)は8.5%であり、粒径分散度が10%未満の極めて均一な微小液滴であった。この実施例2において、平均粒径98.3μmの約30%以下、すなわち、粒径約30μm以下の第1種準微小液滴は実質的に観察されなかった。しかしながら、粒径10μm未満の第2種準微小液滴が観察された。
本実施例2で示すように、連続相導入流路、分散相導入流路、排出流路の幅が本発明で定義している微小流路サイズであっても、微小流路の深さを生成する微小液滴の粒径よりも十分大きく(例えば約2倍以上に)することで、後述する比較例よりも分散度が向上していることから、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じないようにすることができ、排出流路で微小液滴が分解することなく排出口から微小液滴を連続相とともに排出させることが可能となり、平均粒径の20〜30%程度以下の第1種準微小液滴の生成を抑えることができ、粒径分散度を10%未満に向上させることができるようになった。
本発明の第3の実施例における微小流路を図48に示す。微小流路は70mm×40mm×1t(厚さ)のパイレックス(登録商標)ガラス上に、微小流路に相当する連続相導入流路(3)、分散相導入流路(5)の幅がいずれも200μm、深さ100μmで、連続相導入流路と分散相導入流路とが44°の角度にて交わる交差部(6)を持ったY字形状の流路を形成した。排出流路は、連続相導入流路と分散相導入流路の交差部から3mmの位置までは幅200μm、深さ100μmの微小流路とし、それ以降は、幅600μm、深さ250μmの流路とした。従って本実施例は、連続相導入流路と分散相導入流路を微小流路にし、排出流路の途中までを微小流路とし、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じて、排出流路で微小液滴が分解する前に排出流路の幅と深さを生成する微小液滴に比べて約2倍以上に十分大きくした場合の例である。
なお流路は、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングにより形成し、この流路が形成されたガラス基板の流路を有する面に、流路の導入口(11)にあたる位置に予め直径0.6mmの小穴を、排出口(8)にあたる位置に予め直径2mmの小穴を、機械的加工手段を用いて設けた厚さ1mmで70mm×20mmのガラス製のカバー体を実施例1と同様に熱接合し製作した。
次に微小流路構造体をホルダーで保持し、実施例1と同様な方法で、微小液滴を生成するための分散相にモノマー(スチレン)、ジビニルベンゼン、酢酸ブチル及び過酸化ベンゾイルの混合溶液を、連続相にポリビニルアルコール3%水溶液をマイクロシリンジに注入し、マイクロシリンジポンプで送液を行って微小液滴を生成した。送液速度は分散相は6μl/min、連続相は15μl/minである。流速が共に安定した状態で、微小流路構造体の分散相及び連続相が交わる交差部にて微小液滴の生成が観察された。生成された微小液滴を観察すると平均粒径120.8μm、粒径の分散度を示すCV値(%)は8.3%であり、粒径分散度が10%未満の極めて均一な微小液滴であった。この実施例3において、平均粒径120.8μmの約30%以下、すなわち、粒径約35μm以下の第1種準微小液滴は実質的に観察されなかった。しかしながら、粒径10μm未満の第2種準微小液滴が観察された。
本実施例3で示すように、連続相導入流路、分散相導入流路、排出流路の幅が本発明で定義している微小流路であっても、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じて、排出流路で微小液滴が分解する前に排出流路の途中から排出流路の幅と深さを生成する微小液滴に比べて十分大きく(例えば約2倍以上に)することで、後述する比較例よりも分散度が向上していることから、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力がはたらいて、微小液滴が分解する前に排出口から微小液滴を連続相とともに排出させることが可能となり、平均粒径の20〜30%程度以下の第1種準微小液滴の生成を抑えることができ、粒径分散度を10%未満に向上させることができるようになった。
本発明の第4の実施例における微小流路を図46及び図46中の交差部近傍の拡大図である図47に示す。微小流路は70mm×40mm×1t(厚さ)のパイレックス(登録商標)ガラス上に、微小流路に相当する連続相導入流路(3)、分散相導入流路(5)の幅がいずれも200μm、深さ100μmで、連続相導入流路と分散相導入流路とが44°の角度にて交わる交差部(6)を持ったY字形状の流路を形成した。排出流路(7)は、連続相導入流路と分散相導入流路の交差部から3mmの位置までは幅200μm、深さ100μmの微小流路とし、それ以降は、幅600μm、深さ250μmの流路とした。また、連続相導入流路と分散相導入流路の交差部直後の排出流路において、分散相導入流路側の排出流路の壁面に、図47に示すような、流路幅200μmに対して最大で約50μm内側に張り出した突起を形成した。従って本実施例は、連続相導入流路、分散相導入流路とを微小流路とし、排出流路の途中まで微小流路とし、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じて、排出流路で微小液滴が分解する前に排出流路の幅と深さを生成する微小液滴に比べて約2倍以上に十分大きくし、なおかつ、連続相導入流路と分散相導入流路の交差部直後の排出流路において、分散相導入流路側の排出流路の壁面に突起を形成した場合の例である。
なお流路は、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングにより形成し、この流路が形成されたガラス基板の流路を有する面に、流路の導入口(11)に予め直径0.6mmの小穴を、排出口(8)にあたる位置に予め直径2mmの小穴を、機械的加工手段を用いて設けた厚さ1mmで70mm×20mmのガラス製のカバー体を実施例1と同様に熱接合し製作した。
次に微小流路構造体をホルダーで保持し、実施例1と同様な方法で、微小液滴を生成するための分散相にモノマー(スチレン)、ジビニルベンゼン、酢酸ブチル及び過酸化ベンゾイルの混合溶液を、連続相にポリビニルアルコール3%水溶液をマイクロシリンジに注入し、マイクロシリンジポンプで送液を行って微小液滴を生成した。送液速度は分散相は6μl/min、連続相は15μl/minである。流速が共に安定した状態で、微小流路構造体の分散相及び連続相が交わる交差部にて微小液滴の生成が観察された。生成された微小液滴を観察すると図47に示すように、図3及び図4に示した微小液滴(34)がせん断により形成される瞬間に生じる尾引き(31)の現象は実質上観察されなかった。また、生成した微小液滴は、平均粒径118.2μm、粒径の分散度を示すCV値(%)は4.8%であり、粒径分散度が5%未満の極めて均一な微小液滴であった。この実施例4において、平均粒径118.2μmの約30%以下、すなわち、粒径約35μm以下の第1種準微小液滴は実質的に観察されなかった。さらに、粒径10μm未満の第2種準微小液滴も実質的に観察されなかった。
本実施例4で示すように、連続相導入流路、分散相導入流路とを微小流路とし、排出流路の途中まで微小流路とし、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力が生じて、排出流路で微小液滴が分解する前に排出流路の幅と深さを生成する微小液滴に比べて十分大きく(例えば約2倍以上に)し、なおかつ、連続相導入流路と分散相導入流路の交差部直後の排出流路において、分散相導入流路側の排出流路の壁面に突起を形成することで、微小液滴が連続相と流路の内壁のせん断でせん断されるときに生じる微小液滴の尾引きを抑えることができたため、前述した実施例1〜3及び後述する比較例1よりも分散度が非常に良くなっていることから、生成した微小液滴に微小液滴を取り囲む連続相との界面張力から生じるせん断応力と流路の内壁のせん断応力がはたらいて、微小液滴が分解する前に排出口から微小液滴を連続相とともに排出し、さらに連続相導入流路と分散相導入流路の交差部直後の排出流路において、分散相導入流路側の排出流路の壁面に突起を形成することで、微小液滴が連続相と流路の内壁のせん断でせん断されるときに生じる微小液滴の尾引きを抑えることができたため、平均粒径の20〜30%程度以下の第1種準微小液滴及び粒径10%未満の第2種準微小液滴の生成を抑えることができ、粒径分散度を5%未満に大きく向上させることができるようになった。
比較例
本発明の比較例における微小流路を図49に示す。微小流路は70mm×40mm×1t(厚さ)のパイレックス(登録商標)ガラス製の基板(1)上に、微小流路に相当する連続相導入流路(3)、分散相導入流路(5)及び排出流路(7)の幅がいずれも200μm、深さ100μmで、連続相導入流路と分散相導入流路とが44°の角度にて交わる交差部(6)を持ったY字形状の流路を形成した。排出流路の長さは30mmである。
なお微小流路は、一般的なフォトリソグラフィーとウエットエッチングにより形成し、この流路が形成されたガラス基板の流路を有する面に、流路の導入口(11)と排出口(8)にあたる位置に予め直径0.6mmの小穴を、機械的加工手段を用いて設けた厚さ1mmで70mm×20mmのガラス製のカバー体を実施例1と同様に熱接合し製作した。 次に微小流路構造体をホルダーで保持し、実施例1と同様な方法で、微小液滴を生成するための分散相にモノマー(スチレン)、ジビニルベンゼン、酢酸ブチル及び過酸化ベンゾイルの混合溶液を、連続相にポリビニルアルコール3%水溶液をマイクロシリンジに注入し、マイクロシリンジポンプで送液を行って微小液滴を生成した。送液速度は分散相は1μl/min、連続相は15μl/minである。流速が共に安定した状態で、微小流路構造体の分散相及び連続相が交わる交差部にて微小液滴の生成が観察された。生成された微小液滴を観察すると、図50に示すように、連続相導入流路と分散相導入流路の交差部から約4mmを過ぎた位置から、微小液滴の後部が崩れはじめ、微小液滴が分解していく様子が観察された。その結果、平均粒径89.5μm、粒径の分散度を示すCV値(%)は22.5%であり、粒径分散度が20%以上の比較的不均一な粒径の微小液滴であった。
本発明の第5の実施例における微小流路を図44に示す。微小流路は70mm×40mm×1t(厚さ)のパイレックス(登録商標)ガラス製の基板(1)上に、微小流路に相当する連続相導入流路(3)、分散相導入流路(5)及び排出流路(7)の幅がいずれも200μm、深さ300μmで、連続相導入流路と分散相導入流路とが44°の角度にて交わる交差部(6)を持ったY字形状の流路と、連続相導入流路と分散相導入流路とが22°の角度にて交わる交差部(6)を持ったY字形状の流路の2本の微小流路を形成した。従って本実施例は、実施例2において、連続相導入流路と分散相導入流路の交差部における角度を変えた場合の例である。
なお微小流路は、一般的なフォトリソグラフィーとドライエッチングにより形成し、この流路が形成されたガラス基板の流路を有する面に、流路の導入口(11)と排出口(8)にあたる位置に予め直径0.6mmの小穴を、機械的加工手段を用いて設けた厚さ1mmで70mm×20mmのガラス製のカバー体を実施例1と同様に熱接合し製作した。
次に微小流路構造体をホルダーで保持し、実施例1と同様な方法で、微小液滴を生成するための分散相にモノマー(スチレン)、ジビニルベンゼン、酢酸ブチル及び過酸化ベンゾイルの混合溶液を、連続相にポリビニルアルコール3%水溶液をマイクロシリンジに注入し、マイクロシリンジポンプで送液を行って微小液滴を生成した。送液速度は分散相は1μl/min、連続相は15μl/minである。流速が共に安定した状態で、微小流路構造体の分散相及び連続相が交わる交差部にて微小液滴の生成が観察された。生成された微小液滴を観察すると、交差部が22°の角度で交わる場合は、平均粒径110.5μm、粒径の分散度を示すCV値(%)は8.7%であり、交差部が44°の角度で交わる場合は、平均粒径87.8μm、粒径の分散度を示すCV値(%)は8.9%であり、いずれも粒径分散度が10%未満の極めて均一な微小液滴であった。
本実施例5で示すように、分散相及び連続相の送液速度の条件を変えることなく、分散相導入流路と連続相導入流路の交差部の角度を変えることで粒径をコントロールすることが可能であることがわかる。
従来の微小粒子を生成する微小流路を示す概略図である。 図1の従来の微小粒子を生成する微小流路中のA−A’断面図である。 微小液滴が生成されるとき及び生成された後の状態を示す概念図であり、微小液滴の平均粒径が流路の幅または深さに対して大きい場合で、微小液滴が生成されるときに尾引きを生じ、連続相と流路の内壁のせん断応力によって微小液滴の後部が次第に崩れてくる様子を示した概念図である。 微小液滴が生成されるとき及び生成された後の状態を示す概念図であり、微小液滴の平均粒径が流路の幅または深さに対して小さい場合で、微小液滴が生成されるときに尾引きを生じ、連続相のせん断応力によって微小液滴の後部が次第に崩れてくる様子を示した概念図である。 微小液滴が生成される時と生成された後の状態を示す概念図であり、微小液滴の平均粒径が流路の幅または深さに対して小さくかつ液滴生成時に流路の内径を絞り、さらに連続相のせん断応力によって微小液滴の後部が次第に崩れる前に流路の幅と深さを大きくした場合で、微小液滴が生成されるときに尾引きが発生せず、微小液滴が崩れない様子を示した概念図である。 流路の交差部近傍において、分散相を連続相と流路の内壁によるせん断力でせん断して微小粒子を形成する方法を示す概念図である。 流路の交差部近傍において両側の連続相が中央の分散相を挟み込むようにして、分散相を前記両側の連続相と流路の上下の内壁とのせん断力でせん断して微小粒子を形成する方法を示す概念図である。 流路の交差部近傍において中央の連続相が両側の分散を前記連続相と流路の内壁のせん断力でせん断して微小粒子を形成する方法を示す概念図である。 流路の交差部近傍において直線状に一方の側より分散相を、もう一方の側より連続相を導入し、分散相を連続相と流路の内壁のせん断力でせん断して微小粒子を生成し、任意の方向へ排出させる方法を示す概念図である。 分散相を2液の2相層流とした場合に、流路の交差部近傍において分散相を前記連続相と流路の内壁でせん断力して微小粒子を形成する方法を示す概念図である。 分散相が2液を反応させた反応液として、流路の交差部近傍において分散相を前記連続相と流路の内壁でせん断力して微小粒子を形成する方法を示す概念図である。 分散相と連続相が2液を反応させた反応液として、流路の交差部近傍において分散相を前記連続相と流路の内壁でせん断力して微小粒子を形成する方法を示す概念図である。 分散相が4液からなる4相層流として、流路の交差部近傍において分散相を前記連続相と流路の内壁でせん断力して微小粒子を形成する方法を示す概念図である。 外部に光照射手段を設け、光照射により微小粒子を硬化させる方法を示した概略図である。 マスクを使って流路への光照射により微小粒子を硬化させる方法を示した概略図である。 外部に加熱手段を設け、加熱により微小粒子を硬化させる方法を示した概略図である。 微小流路構造体内に加熱手段を設け、加熱により微小粒子を硬化させる方法を示した概略図である。 流路幅と流路深さが生成した微小液滴の平均粒子径よりも十分大きい流路の場合の微小粒子の生成の様子を示した概念図である。 図18における流路のB−B’断面図である。 連続相導入流路及び排出流路がマイクロチャンネルでない場合の微小粒子の生成の様子を示した概念図である。 図20における流路のC−C’断面図である。 図20における流路のD−D’断面図である。 分散相と連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きくした場合の微小粒子の生成を示した概念図である。 図23における流路のE−E’断面図である。 図23における流路のF−F’断面図である。 排出流路の深さ及び/または幅が途中から大きくなる場合の微小粒子の生成を示した概念図であり、排出流路の深さ及び/または幅が大きくなる位置が、生成した微小液滴が前記微小液滴の後部が崩れはじめてくる位置よりも分散相と連続相とが交わる交差部により離れた位置にある場合の微小粒子の生成を示した概念図であり、図26中の2本の補助線(破線)は図27の補助線(破線)に対応するものである。 排出流路の深さ及び/または幅が途中から大きくなる場合の微小粒子の生成を示した概念図であり、分散相と連続相とが交わる交差部により近い位置にある場合の微小粒子の生成を示した概念図であり、図27中の2本の補助線(破線)は図26の補助線(破線)に対応するものである。 流路の底面、上面、側面のいずれか1面あるいは2面以上から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。 図28の交差部6近傍の拡大図であり、流路の底面から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。 図29における流路のG−G’断面図である。 図28の交差部6近傍の拡大図であり、流路の上面から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。 図31における流路のH−H’断面図である。 図28の交差部6近傍の拡大図であり、流路の底面及び側面から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。 図33における流路のJ−J’断面図である。 図28の交差部6近傍の拡大図であり、流路の底面、上面、側面から1以上の突起を形成した微小流路構造の例を示した概念図である。 図35における流路のK−K’断面図である。 第1の実施例における微小流路を示す概念図である。 図37における流路のL−L’断面図である。 図37における流路のM−M’断面図である。 第1の実施例における微小流路構造体を示す概念図である。 第1の実施例における微小液滴製造方法について説明した図である。 第1の実施例において観察された微小液滴の生成の様子を示す図である。 第1の実施例において生成された微小液滴である。 実施例5における微小流路を示す概念図である。 実施例2における微小流路を示す概念図である。 実施例4における微小流路を示す概念図である。 図46の流路中の交差部6近傍の拡大図である。 実施例3における微小流路を示す概念図である。 比較例における微小流路を示す概念図である。 図49の流路中の交差部6近傍の拡大図であり、微小液滴の生成の様子を示す図である。 流路を有する基板を立体的に重ねあわせて構成した微小流路構造体の例である。 図51の微小流路構造体中のO−O’断面図である。 図51の微小流路構造体中のP−P’断面図である。
符号の説明
1:基板
2:連続相導入口
3:連続相導入流路
4:分散相導入口
5:分散相導入流路
6:交差部
7:排出流路
8:排出口
9:微小流路の幅
10:連続相
11:導入口
12:第1種準微小液滴
13:第2種準微小液滴
14:微小液滴の後部が崩れはじめてくる位置
15:分散相
16:微小流路
17:微小粒子
18:微小粒子の直径
19:微小流路構造体
20:光照射スポット
21:光照射
22:マスク
23:ホルダー
24:流路の深さ及び/または幅が大きくなる位置
25:流路の内壁
26:ビーカー
27:テフロン(登録商標)チューブ
28:ヒーター
29:共通流路
30:カバー体
31:尾引き
32:上カバー体
33:下カバー体
34:微小液滴
35:流路
36:フィレットジョイント
37:マイクロシリンジポンプ
38:マイクロシリンジ
39:流路幅
40:流路深さ

Claims (8)

  1. 分散相を導入するための導入口及び導入流路と、連続相を導入するための導入口及び導入流路と、分散相及び連続相により生成された微小粒子を排出させるための排出流路及び排出口とを備えた流路からなることを特徴とする微小流路構造体であって、マイクロチャンネル中を流れる分散相に対し、連続相を前記分散相の流れに対し任意の角度で交差する向きで連続相供給口より排出し、前記連続相と流路内の壁面のせん断力によって分散相から微小粒子を生成し、該微小粒子の径を制御することを特徴とする微小流路構造体。
  2. 分散相と連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の微小流路構造体。
  3. 請求項2記載の分散相と連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路の深さ及び/または幅が、分散相が流れる流路の深さ及び/または幅よりも大きくなる位置が、生成した微小液滴が前記微小液滴よりも小さい微小液滴に分解する前の位置にあることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の微小流路構造体。
  4. 分散相と連続相とが交わる交差部より排出口に至る排出流路中の一部の部位において、排出流路の幅が狭くなっており、かつ排出流路の幅が狭くなっている部位が、マイクロチャンネル中を流れる分散相と連続相の交差部又はその近傍にあることを特徴とする請求項1から3に記載の微小流路構造体。
  5. 排出流路の幅が狭くなっている部位が、マイクロチャンネル中を流れる分散相と連続相の交差部の分散相の導入流路側にあることを特徴とする請求項4記載の微小流路構造体。
  6. マイクロチャンネル中を流れる分散相と連続相との交差部近傍において、流路の底面、上面及び/または側面から、1以上の突起が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の微小流路構造体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の微小流路構造体を用いて微小粒子を生成する微小粒子製造方法。
  8. 分散相を導入するための導入流路と連続相を導入するための導入流路とが交わる角度を変化させて生成する微小粒子の粒径を制御することを特徴とする請求項7に記載の微小粒子製造方法。
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