以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明に係るスピーカボックスの実施形態を詳述する前に、スピーカボックスが取り付けられる遊技島に設置される遊技台の具体的構造について説明しておく。
図1は、遊技台の一例であるスロットマシン100Aの斜視図である。概説すると、このスロットマシン100Aは、複数種類の絵柄が施された複数のリールと、複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための停止スイッチと、停止時の前記リールにより表示された前記絵柄の組合せが、予め定めた絵柄の組合せであるか否かに基づいて入賞を判定する判定手段と、を備えた遊技台である。以下、順に詳述する。
図1に示すスロットマシン100Aは、本体101の前面開口側に前面扉102を開閉自在に設けたもので、その中央内部には、外周面に複数種類の絵柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100Aの内部で回転できるように構成されている。本図に示す例において、各絵柄は帯状部材に等間隔で適当数(例えば21絵柄)印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。なお、図1においては、リール後部の詳細構造を省略してある。
リール110〜112上の絵柄は、遊技者から見ると、絵柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの絵柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える絵柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100Aの中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、各々のリール110〜112の背面には、絵柄表示窓113に表示される個々の絵柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の絵柄ごとに遮蔽されて個々の絵柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。
なお、スロットマシン100A内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示せず)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部のあいだを、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の絵柄の回転方向の位置を判断し、目的とする絵柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100Aに投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを想定する。)の数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110〜112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要)を遊技者に知らせるランプである。
告知ランプ123は、後述する内部抽選において、特定の入賞役(具体的には、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。メダル投入ボタン130,131は、スロットマシン100Aに電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。
本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。
払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数や所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100Aに電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望するメダル枚数を投入して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチである。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
貯留/精算ボタン132は、スロットマシン100Aに電子的に貯留されたメダルを精算し、メダル払出口155より受皿210に排出するための精算機能と、メダル投入口134に投入された4枚以降のメダルや入賞により獲得したメダルを最大50枚まで電子的に貯留する貯留機能と、を切換えるためのボタンである。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
ドアキー140は、スロットマシン100Aの前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿210は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。
前側音孔160aは、スロットマシン100A内部に設けられている低音用スピーカ170の音を外部に出力するための孔である。しかして、この低音用スピーカ170は、本体101の背面板に開設した裏側音孔160bに対応させて設けてあり、スロットマシン100A内部を経て前側音孔160aから出る音と180゜位相のずれた音が裏側音孔160bから出ることとなる。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。灰皿部200は、煙草の吸殻を入れるための容器であり、受け皿210の内側にネジ止めされている。
リールパネル161は、絵柄表示窓113を有するパネルであり、タイトルパネル162は、そのスロットマシンの機種名や各種のデザインが描かれるパネルである。演出装置180は、液晶表示装置である。この演出装置180の左右両側には、高音用のスピーカ181を配置してある。
次に、図2、図3を用いて、上記スロットマシン100Aの制御部の回路構成について詳細に説明する。スロットマシン100Aは、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信された信号に応じて各種機器を制御する副制御部A400と、副制御部A400より送信された信号に応じて液晶表示装置180等を制御する副制御部B500と、から構成されている。
〈主制御部の構成〉
まず、図2を用いて、スロットマシン100Aの主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。
タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する各制御部においても同様である。
また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル受付センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算/貯留スイッチ324の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル受付センサ320は、メダル投入口134の内部の通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー135に設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
メダル投入ボタンセンサ323は、メダル投入ボタン130,131のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているメダルを遊技用のメダルとして投入する場合の投入操作を検出する。たとえば、CPU310は、メダル投入ボタン130に対応するメダル投入センサ323がHレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを1枚投入し、メダル投入ボタン131に対応するメダル投入センサ323がHレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを3枚投入する。なお、メダル投入ボタン131が押された際、貯留されているメダル枚数が2枚の場合は2枚投入され、1枚の場合は1枚投入される。
精算/貯留スイッチ324は、精算/貯留ボタン132に設けられている。精算/貯留スイッチ132が一回押されると、貯留されているメダルを精算し、もう一回押されると、払い出されるメダルが電子的に貯留される貯留モードとなる。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370,371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。
入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、具体的には、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。図示せず。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント表示器341(払出枚数表示器125、遊技回数表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基いて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本構成例における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。例えば、水晶発振器311のクロック周波数を用いて0〜65535までの値をインクリメントするカウンタと、水晶発振器316のクロック周波数を用いて0〜16777215までの値をインクリメントするカウンタが備えている。
また、CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
〈副制御部の構成〉
次に、図3を用いて、スロットマシン100Aの副制御部A400について説明する。副制御部A400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部A400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部A400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110〜112の絵柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。
また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、副制御部B500からの信号を入力するための入力インタフェース471、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100Aの内部に設けられており、たとえば副制御部A400に設定された所定情報を店の係員等が確認できるようになっている。
更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ190、払出口ストロボ191、受け皿ランプ192を制御する。
タイトルパネルランプ190は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ191は、払い出し口の内側に設置されたストロボタイプのランプである。
なお、CPU410は、副制御部B500への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。逆に、CPU410は、入力インタフェース471を介して副制御部B500からの信号を受信する。すなわち、CPU410は、デマルチプレクサ419と入力インタフェース471を介して副制御部B500と双方向通信を行う。
〈遊技の概要〉
図4は、上述した構成のスロットマシン100Aにおける遊技の基本的制御を示すフローチャートである。遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源投入に伴う初期化処理(ステップS101)を行った後、電源断等を検知しないかぎり、以下の処理を繰り返し実行する。
次いで、ステップS102では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合はメダルの投入が不要である。
ステップS103では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確認して、有効な入賞ライン114を確定する(ステップS104)。
ステップS105では、乱数発生回路317で発生させた乱数を取得する。
ステップS106では、上記S104で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の抽選を行う。
なお、入賞役の種類は任意に採用することができるが、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)、ビッグボーナス(BB)、小役、再遊技などが存在する。各入賞役には、設定値毎、投入枚数毎に、抽選データが設定されている。この抽選データを所定値(具体的には、入賞役抽選で使用する乱数値の全範囲である16384)で除した数が当選確率となる。すなわち、入賞役抽選時に取得される乱数値の範囲はあらかじめいくつかの領域(各抽選データの大きさに相当する領域)に分割されており、各領域に各入賞役の当選やはずれが対応付けられている。これらの情報が、入賞役抽選テーブルとしてROM312に格納されており、入賞役抽選では、取得した乱数値がどの範囲に属するかで入賞役の当選が決定する。
また、遊技の種類について、本実施形態では、ボーナスゲームとして、RBゲーム、BBゲームなどがある。RBゲームは、予め定めた回数(本実施形態では12回)の役物遊技を行うか、あるいは、役物が予め定めた回数(本実施形態では8回)入賞するかのいずれかの条件が成立することを終了条件とするゲームである。BBゲームの内容は、複数種類考えられるが、本実施形態では、BBゲーム中にSRBに入賞することができ、これに入賞するとSRBゲームが開始される。本実施形態の場合、BB一般遊技を予め定めた回数(本実施形態では30回)行うか、あるいは、SRBゲームを予め定めたセット回数(本実施形態では3回)行うかのいずれかの条件が成立することでBBゲームが終了する。SRBゲームが終了するとBB一般遊技に戻るか、或いは、BBゲームが終了する(BB一般遊技の30回目にSRBに入賞してSRBが開始された場合)こととなる。
ステップS107では、あらかじめ用意された複数種類の演出コマンドの中からいずれか一つを選択し、選択した演出コマンドを副制御部400に送信する。
続いて、ステップS108では、リール停止制御テーブルを選択する。リール停止制御テーブルは、入賞役ごとに複数種類用意されており、抽選によって選択する。これらのリール停止制御テーブルは、ROM312にあらかじめ格納されている。
ステップS109では、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS110では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを、上記S106で選択されたリール停止制御テーブルに基づいて停止させる。
ステップS111では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞と判定する。例えば、有効化された入賞ライン114上に、「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。また、「7−7−7」が揃っていたならばBB入賞と判定する。入賞結果は、入賞結果コードとして格納される。
ステップS112では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS113では、遊技状態制御処理を実行する。この遊技状態制御処理では、遊技の種類を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には、次回からBBゲームを開始できるよう準備し、BBゲームの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。
以上により1ゲームが終了し、以降これ(ステップS102〜ステップS113の処理)を繰り返すことにより遊技が進行することとなる。
なお、主制御部300から副制御部400に送信されるコマンドには、前述した演出コマンド以外にも各種のコマンドが存在する。以下の説明で、括弧内のステップは、送信タイミングを示す。
すなわち、スタートレバー操作コマンド(スタートレバーの受け付けを示すコマンド:S103)、第1停止操作コマンド(第1停止操作が行われたリールを示す情報が格納され、第1停止操作が行われた時点で送信されるコマンド:S110)、第1リール停止コマンド(停止した第1リールを示す情報が格納され、第1リールの停止時に送信されるコマンド:S110)、同様な、第2停止操作コマンド、第2リール停止コマンド、第3停止操作コマンド、第3リール停止コマンド、入賞判定情報コマンド(入賞結果を格納したコマンド:S111)が存在する。なお、特に図示しないが、演出コマンドについては、S108以外にも、所定条件成立時(例えばボーナス入賞時(RBやBB入賞時)に送信される。
以上説明したように、スロットマシン100Aは、複数種類の絵柄が施された複数のリール(例えば、3つのリール110〜112)と、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチ(例えば、3つのストップボタン137〜139)と、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定し、前記入賞役に内部当選した場合であって、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組み合わせが、前記内部当選した入賞役に対応して予め定めた絵柄の組み合わせである場合に、当該入賞役に入賞したと判定し、所定の遊技を行う機能(例えば、主制御部300)を備えた遊技台である。
次に、上述した遊技台(例えば、スロットマシン100A)の音響効果を高め得るスピーカボックス(エンクロージャ)の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図5(a)に示すのは、第1実施形態に係るスピーカボックス610の外観斜視図である。このスピーカボックス610は全体として音響増強構造のバックロードホーン型エンクロージャとして機能するものである。
上記スピーカボックス610は、箱状の上部ボックス611と、該上部ボックス611の前面板適所に開設された音導入孔611aの口径に対応したリング状のパッキン612と、上部ボックス611の底板適所に開設された音導出孔611bに音導入孔613aが連接される略角筒状の下部誘導管613と、該下部誘導管613の下部前面側に開設された音導出孔613bに音導入孔614aが連接される略円錐状のホーン614とから成る。また、ホーン614の音導出孔614bには、防塵用の網615を設けてある。
上部ボックス611の内部には、多数の仕切板611cを適宜に設けて、適当な長さの音道が形成されるようにしてあり(図5(b)参照)、上部ボックス611の音導入孔611aからスピーカボックス610内に入った音は、上部ボックス611内の音道から更に下部誘導管613の管道とホーン614を経ることで、低域音が共振により増強され、ホーン614の音導出孔614bより放出される。
上述したスピーカボックス610の主要な構成である上部ボックス611と下部誘導管613とホーン614は、木材や金属や硬質樹脂等を用いて構成する。また、パッキン612は、有弾性の軟質樹脂などで形成し、上記音導入孔611aとスロットマシン100Aの音出力部(例えば、低音用スピーカ170が配設される本体101の背面板)との密閉性を高め、音漏れを防止する。なお、ホーン614の音導出孔614bの外周にもパッキンを設けるようにしても良い。
上記のように構成したスピーカボックス610は、止め具616を介して、遊技島の遊技台設置テーブル700の裏面側に固設されるものとし、遊技島の下部前面パネル701の適所に開設した音孔701aにホーン614の音導出孔614bが臨むサイズで設計する(図6参照)。一方、上部ボックス611の音導入孔611aは、遊技台設置テーブル700に設置したスロットマシン100Aの背面板101aに開設された裏側音孔160bに対応する位置に臨むサイズで設計する(図6参照)。
すなわち、本実施形態に係るスピーカボックス610においては、上部ボックス610の音導入孔611aが「遊技台のスピーカから出力された音を取り込む音響導入部」として機能し、上部ボックス611と下部誘導管613とホーン614が協働することで「音響導入部から取り込んだ音を誘導する音響誘導部」として機能し、ホーン614の音導出孔614が「音響誘導部から誘導された音を遊技島の適所より出力する音響出力部」として機能する。
更に、本実施形態に係るスピーカボックス610においては、比較的スペースに余裕がある遊技台設置テーブル700の下方空部(遊技島の内部空間のうちの、遊技台の下方の空間)にホーン614を配置するものとしたので、大口径の音響出力部となるように、ホーン614の音導出孔614bの開口径を大きく構成することができ、重厚な低音出力が可能となり、音響効果を高めることができる。
なお、図5および図6に示した第1実施形態に係るスピーカボックス610においては、音孔誘導部として機能する上部ボックス611と下部誘導管613とホーン614は、これら全体として、バックロードホーン型の音響増強構造を実現しているが、音響増強構造としては、バックロードホーン型に限定されるものではなく、遊技島の内部に確保できる空間を利用して実現できるものなら、如何様なエンクロージャの構造を採用しても構わない。
例えば、図7(a)に示す第2実施形態に係るスピーカボックス620は、全体としてバスレフ型エンクロージャとして機能するものである。
このスピーカボックス620は、水平方向から垂直方向に屈曲した逆L字状の音道を有する略角筒状の上部誘導管621と、該上部誘導管621の前面開口である音導入孔621aに装着されるパッキン622と、上部誘導管621の底面開口である音導出孔621bに音導入孔623aが連接される箱状の下部ボックス623とからなり、該下部ボックス623の前面側に開設された音導出孔623bに円筒状のバスレフダクト624を設けてある。音導入孔624aが連接される略円錐状のホーン624とから成る。
上記のように構成したスピーカボックス620も、上述したスピーカボックス610と同様に、適宜な固定手段を介して、遊技島の遊技台設置テーブル700の裏面側に固設されるものとし、遊技島の下部前面パネル701の適所に開設した音孔701aに下部ボックス623の音導出孔623b(バスレフダクト624の前面側開口)が臨むサイズで設計すると共に、上部誘導管621の音導入孔621aに装着したパッキン622の丸孔622aが、遊技台設置テーブル700に設置したスロットマシン100Aの背面板101aに開設された裏側音孔160bに対応する位置に臨むサイズで設計する。
なお、図7(b)に示すように、フレキシブルチューブを上部誘導管621′として用いれば、遊技島に設置された遊技台の裏側音孔160bの開設位置と上部誘導管621′の音導入孔621a′との位置がずれていても、その誤差を無理なく吸収することができ、遊技台の設置作業を効果的に行うことができる。また、フレキシブルチューブ状の上部誘導管621′を用いた場合、物理的衝撃を受けて変形することで、音導入孔621a′が遊技台の裏側音孔160bからずれてしまう可能性もあるので、固定具625によって遊技台に固定する様にしても良い。
上述した第1,第2実施形態に係るスピーカボックス610,620は、裏面側に低音用スピーカ170を設けたスロットマシン100Aに対応するように構成したものであるが、遊技島へ設置される遊技台に応じて、スピーカボックスの配設位置や形状を任意に変更して用いることが可能である。
図8に示す遊技台たるスロットマシン100Bは、本体101の底板101bに低音用スピーカ170を設けた構造であり、遊技島における遊技台設置テーブル700の下方から音導入口が低音用スピーカ170に臨み、下部前面パネル701の適所に開設した音孔701aに音導出孔が臨むように設計した第3実施形態に係るスピーカボックス630を設けることで、音響効果を高める。なお、スピーカボックス640の音響増強構造としては、バックロードホーン型でもバスレフ型でも、その他の構造でも良い。また、図8中に仮想線(一点鎖線)で示すのは、スロットマシン100Bの内部における比較的大きな構成物であるリールユニットとコインホッパであり、これらの障害とならない適所に低音用スピーカ170を設けることができる。
図9に示す遊技台たるスロットマシン100Cは、本体101の側板101cに低音用スピーカ170を設けた構造であり、側板101cを介して音導入口が低音用スピーカ170に臨み、隣接する遊技台の間に配設される台間離隔パネルに音導出孔が臨むように設計した第4実施形態に係るスピーカボックス640を設けることで、音響効果を高める。なお、スピーカボックス640の音響増強構造としては、バックロードホーン型でもバスレフ型でも、その他の構造でも良い。また、図9中に仮想線(一点鎖線)で示すのは、スロットマシン100Cの内部における比較的大きな構成物であるリールユニットとコインホッパであり、これらの障害とならない適所に低音用スピーカ170を設けることができる。
図10に示す遊技台たるスロットマシン100Dは、本体101の天板101dに低音用スピーカ170を設けた構造であり、天板101dを介して音導入口が低音用スピーカ170に臨み、遊技島における遊技台上方に配される上部前面パネルに音導出孔が臨むように設計した第5実施形態に係るスピーカボックス650を設けることで、音響効果を高める。なお、スピーカボックス650の音響増強構造としては、バックロードホーン型構造でもバスレフ型構造でも、その他の構造でも良い。また、図10中に仮想線(一点鎖線)で示すのは、スロットマシン100Dの内部における比較的大きな構成物であるリールユニットとコインホッパであり、これらの障害とならない適所に低音用スピーカ170を設けることができる。
上述した各実施形態のスピーカボックスは、何れも、遊技台の本体壁面に設けられた低音用スピーカ170から音を導入する構成としたが、遊技台におけるスピーカ配置構成も、上記の例に限らず、低音用スピーカ170から出力された音が導出される音孔が形成されていれば良い。例えば、図11に示すスロットマシン100Eのように、前側音孔160aと裏側音孔160bを接続する音響ダクト171内に低音用スピーカ170を配置する構成とし、スピーカボックス660の音導入孔に設けたパッキン661を裏側音孔160bに対応させて配置する様にしても良い。斯くすれば、スピーカ170の両側から出た音(振動板の前後動により生じた位相が逆の同じ音)のうち、一方は遊技台の前側音孔160aから出し、他方はスピーカボックス660により音響増強された良好な低音として遊技島の適所から出すことができるので、遊技上の興趣を高めるのに好適な音響効果を期せる。
また、上述した各実施形態のスピーカボックスは、何れも、音響増強構造を採用して音響効果を高めるものとしたが、これに限らず、例えば、音響導入部から取り込んだ音を音響誘導部により音響出力部へ誘導して出す単純な構造としても良い。
次に、遊技島における遊技台の音響効果を高める遊技島の音響システムの実施形態を説明する。なお、遊技島の音響システムでは、遊技台から供給される音情報に基づいて自らが備えるスピーカを動作させて音を出す点において、上述したスピーカボックスと大きく異なる。しかしながら、遊技台と遊技島とは非接触な通信形態を用いることで、電気的な接続作業等を必要としない点に技術的特徴が存する。
図12(a)は、第1実施形態に係る遊技島の音響システムの概略構成を示すもので、遊技台たるスロットマシン100Fは、信号線172を介して供給される電気信号により動作するスピーカ173を、底板101bに開設した音情報送信孔174に臨ませた構成で、遊技台設置テーブル700にスロットマシン100Fが設置された際には、遊技台設置テーブル700に開設した音情報受信孔700aに音情報送信孔174が臨むものとなっている。
そして、音情報受信孔にはマイクロホン671を配置してあり、スピーカ173の動作により生ずる空気の粗密波(出力音そのもの)をマイクロホン671で受けて電気信号に変換し、この電気信号に変換された受信信号は信号線672を介してアンプ673へ送られ、これを受けたアンプ673は受信信号を適宜増幅して生成した駆動信号を信号線674を介して遊技島スピーカ675へ送り、下部前面パネル700の音孔701aから音を出力させるのである。なお、アンプ673は、電源ケーブル676を介して動作用電源が供給される。
すなわち、本実施形態に係る遊技島の音響システムでは、遊技台が遊技島側と非接触な通信形態として音波を用い、スロットマシン100Fのスピーカ173を「遊技台内で生成した音情報を遊技島側に送信する音情報送信手段」として機能させ、マイクロホン671を「遊技台より送信された音情報を受信する音情報受信手段」として機能させ、アンプ673を「音情報受信手段により受信した信号を増幅する増幅手段」として機能させ、遊技島スピーカ675を「増幅手段から出力された信号で作動するスピーカ」として機能させるものとした。
なお、遊技台と遊技島との非接触な通信形態として音波を用いるものに限らず、電波や光など、公知既存の非接触な信号伝送形態を適宜に用いて良い。例えば、図12〈b〉に示す第2実施形態に係る遊技島の音響システムでは、光通信を用いて音情報を伝送するものとした。
遊技台たるスロットマシン100Gは、信号線172を介して供給される電気信号(アナログ波形)を量子化する光電変換器175より出力されたパルス波によりオン/オフされる発光素子176を、底板101bに開設した音情報送信孔174に臨ませた構成で、遊技台設置テーブル700にスロットマシン100Gが設置された際には、遊技台設置テーブル700に開設した音情報受信孔700aに音情報送信孔174が臨むものとなっている。
そして、音情報受信孔には受光素子681を配置してあり、発光素子176の点滅に応じて受光素子681に生ずるパルス波を電気信号(アナログ波形)に変換する光電変換器682は、信号線683を介してアンプ673へ受信信号を送り、これを受けたアンプ684は受信信号を適宜増幅して生成した駆動信号を信号線685を介して遊技島スピーカ686へ送り、下部前面パネル700の音孔701aから音を出力させるのである。なお、アンプ684は、電源ケーブル684を介して動作用電源が供給される。
すなわち、本実施形態に係る遊技島の音響システムでは、遊技台が遊技島側と非接触な通信形態として光信号を用い、スロットマシン100Gの光電変換器157および発光素子176を「遊技台内で生成した音情報を遊技島側に送信する音情報送信手段」として機能させ、受光素子681および光電変換器682を「遊技台より送信された音情報を受信する音情報受信手段」として機能させ、アンプ684を「音情報受信手段により受信した信号を増幅する増幅手段」として機能させ、遊技島スピーカ686を「増幅手段から出力された信号で作動するスピーカ」として機能させるものとした。
上述した第1,第2実施形態に係る遊技島の音響システムでは、何れも、遊技台の遊技制御部(例えば、副制御部A300)から出力される音情報をアナログデータのまま、もしくはディジタルデータに変換して遊技島へ送信するものとしたので、遊技台の遊技制御部の構成を大きく変更する必要が無く、既存の遊技台への適用も容易である。