JP2005143243A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータ4と、そのモータ4で駆動される後輪3L、3Rと、モータ4から後輪3L、3Rへの動力伝達経路に介装されるクラッチ12とを備えた車両の駆動力制御装置である。後輪に急激な減速が掛かってクラッチ伝達トルクが限界トルクを越えるおそれあると判定するとモータのトルクを制限して、クラッチ伝達トルクが限界トルクを越えないようにする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、モータと車輪との間に介装されたクラッチの寿命低下を抑えることが可能な車両の駆動力制御装置を提供する。
図1は、本実施形態に係る車両のシステム構成を説明する図である。
この図1に示すように、本実施形態の車両は、左右前輪1L、1Rが、内燃機関であるエンジン2(主駆動源)によって駆動される主駆動輪であり、左右後輪3L、3Rが、モータ4によって駆動可能な従駆動輪である。
すなわち、エンジン2の出力トルクTeが、トランスミッション30及びディファレンスギア31を通じて左右前輪1L、1Rに伝達されるようになっている。
上記トランスミッション30には、現在の変速のレンジを検出するシフト位置検出手段32が設けられ、該シフト位置検出手段32は、検出したシフト位置信号を4WDコントローラ8に出力する。
また、符号34は制動指示操作部を構成するブレーキペダルであって、そのブレーキペダル34のストローク量がブレーキストロークセンサ35によって検出される。該ブレーキストロークセンサ35は、検出したブレーキストローク量を制動コントローラ36及び4WDコントローラ8に出力する。
また、上記エンジン2の回転トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝達されることで、上記発電機7は、エンジン2の回転数Neにプーリ比を乗じた回転数Nhで回転する。
また、上記ジャンクションボックス10内には電流センサ23が設けられ、該電流センサ23は、発電機7からモータ4に供給される電力の電流値Iaを検出し、当該検出した電機子電流信号を4WDコントローラ8に出力する。また、電線9を流れる電圧値(モータ4の電圧)が4WDコントローラ8で検出される。符号24は、リレーであり、4WDコントローラ8から指令によってモータ4に供給される電圧(電流)の遮断及び接続が制御される。
次に、そのクラッチ12の機構・構成について図3及び模式図である図4を参照して説明する。
上記機構のクラッチ12にあっては、上記保持器104が解放状態の場合には、ローラ102がスイッチバネ105の作用で係合空間103の中立位置に保持されることから、内輪部材100と外輪部材101との間でローラ102を介したトルクの伝達は行われず、内輪部材100と外輪部材101とは独立して回転可能な状態となっている。
また、各車輪1L、1R、3L、3Rには、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRが設けられている。各車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRは、対応する車輪1L、1R、3L、3Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値として4WDコントローラ8に出力する。
上記発電機制御部8Dは、電圧調整器22を通じて、発電機7の発電電圧Vをモニターしながら、当該発電機7の発電機指令値c1を出力して界磁電流Ifhを調整する。
モータ制御部8Fは、モータ4の界磁電流Ifmを調整することで、当該モータ4のトルクを所要の値に調整する。
クラッチ制御部8Gは、上記クラッチ12の電磁クラッチ部106への通電のオン・オフによってクラッチ12の状態を制御し、4輪駆動状態と判定している間は電磁クラッチ部106を通電状態とする。
まず、ステップS10において、駆動モードスイッチ41に基づき、4輪駆動モード状態か否かを判定し、4輪駆動モードの場合にはステップS20に移行する。一方、2輪駆動モード若しくは2輪駆動モードへの移行の場合にはステップS120に移行する。
ステップS40では、モータトルク制限部8Cを起動して、続けてステップS50にて、モータトルクの制限つまり抑制が行われたか否かを判定し、抑制が行われた場合にはステップS70に移行し、抑制が行われない通常処理と判定すればステップS60に移行する。
ここで、目標モータトルク算出部8Bは、車速やアクセル開度などの諸条件に基づき目標モータトルクTmを算出する。また、車両が停止状態(車輪速がゼロ若しくは略ゼロの状態)の場合には、目標モータトルクTmを、次回の発進に備えて、後輪3L、3Rを駆動するだけのトルクはないが、モータ4から後輪3L、3Rまでに存在するガタ分を詰めることができるだけのモータトルクに設定する。また、車両走行中にクラッチオンする場合は、クラッチ入力側の回転数(モータ回転数/減速比)がクラッチ出力側の回転数(後左右輪の平均回転数)に近づくようにモータトルクを設定する。
ステップS75では、上記目標モータトルクTm及び目標モータ界磁電流Ifmを変数として、マップなどに基づき、対応する目標電機子電流Iaを求め、ステップS80に移行する。ステップS80では、上記目標電機子電流Iaに基づき、発電機制御指令値であるデューティ比c1を演算し出力した後に、ステップS85に移行する。
一方、2輪駆動状態、若しくは4輪駆動状態から2輪駆動状態への移行と判定されてステップS120に移行すると、クラッチ状態フラグCLSFLGが「0」か否かを判定し「0」である場合には、すでに2輪駆動状態であるのでモータ駆動制御を行うこと無く、処理を終了する。一方、クラッチ状態フラグCLSFLGが「0」以外の場合にはステップS130に移行する。ここで、クラッチ状態フラグCLSFLGの初期値は「0」に設定されている。
ステップS180では、モータ界磁電流をオフにするなどのモータをオフにする処理を実施した後、ステップS190にて発電機制御指令値であるc1をゼロに設定した後に、復帰する。
先ずステップS300にて、現在のモータトルクTmaを算出してステップS310に移行する。
モータトルクTmaは、目標モータトルクTmを使用しても良いが、モータ電気子電流等の応答遅れを考慮して、本実施形態では、次の式によって実際のモータトルクを演算してTmaとしている。
Tma=Ka×Φ×Ifm×Ia
ここで、
Ka:モータの諸元で求まる定数
Φ :磁束であり、モータの諸元で決まる定数
である。
ステップS310では、クラッチ加速度、つまり後輪3L、3Rの加速度αを求めてステップS320に移行する。なお、加速度αは、単位時間(例えばサンプリング時間)当たりの後輪3L、3Rの車輪速差から求めれば良い。
TC=r×Tma −sign(VWr)×Tf −Ic×α/R・・・(1)
r:減速機の減速比
sign(VWr):sign()は符号関数で、
VWrが正の値なら「+1」,VWrがゼロなら「0」,VWrが負の値なら「−1」を返す。
Tf:クラッチからモータ側のフリクションで、実測により求めることができる定数
Ic:クラッチのモータ側の慣性モーメント、実測や計算により求められる定数
R:後輪のタイヤ半径
したがって、VWr>0、つまり車両が前進している場合には、
TC=r×Tma −Tf −Ic×α/R ・・・(2)
VWr<0、つまり車両が後退している場合には、
TC=r×Tma +Tf −Ic×α/R ・・・(3)
と表される。
すなわち、ステップS320にて、車両が前進中か否かを判定し、前進中と判定した場合にはステップS330に移行し、そうでないと判定した場合にはステップS400に移行する。
ステップS340では、クラッチ伝達トルクTCが許容下限トルクTCdrgより小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合にはステップS350に移行し、小さくない場合にはステップS360に移行する。
ステップS350では、下記式に基づき、クラッチ伝達トルクTCが上記許容下限トルクTCdrgとなるモータトルクに目標モータトルクTmを設定して、ステップS380に移行する。なお、クラッチ伝達トルクTCが上記許容下限トルクTCdrg以上となればよいので、下記式で求まる値よりも大きなモータトルク値となるように演算しても良い。
Tm=(TCdgr+Tf+Ic×α/R)/r
一方、ステップS360では、クラッチ伝達トルクTCが許容上限トルクTCdmgより大きいか否かを判定し、大きいと判定した場合にはステップS370に移行し、大きくないと判定した場合にはステップS390に移行する。
上記許容上限トルクTCdmgは、クラッチ12の仕様等から決まる、クラッチ伝達トルクTCの限界トルクに対しモータトルクの制御マージン分だけ余裕のある(小さい)値であり、モータトルクの制御遅れによるオーバーシュートで上記限界トルクを確実に越えない値である。
Tm=(TCdmg+Tf+Ic×α/R)/r
一方、ステップS320にて車両が後退走行と判定されてステップS400に移行すると、上記(3)式に基づき現在のクラッチ伝達トルクTCを算出してステップS410に移行する。
ステップS410では、クラッチ伝達トルクTCがマイナス側の許容下限トルク−TCdrgより大きいか(絶対値では小さいか)否かを判定し、大きいと判定した場合にはステップS420に移行し、大きくない場合にはステップS430に移行する。
Tm=(−TCdgr−Tf+Ic×α/R)/r
ステップS450では、モータトルク制限フラグTmFLGに「1」を代入して処理を終了する。
ステップS440では、下記式に基づき、クラッチ伝達トルクTCがマイナス側の許容上限トルク−TCdmgとなるモータトルクに目標モータトルクTmを設定してステップS450に移行する。クラッチ伝達トルクTCが上記許容下限トルクTCdmg以上となればよいので、下記式で求まる値よりも大きなモータトルク値となるように演算しても良い。
Tm=(−TCdmg−Tf+Ic×α/R)/r
ここで、上記ステップS340及びS410がクラッチトルク状態判定手段を構成し、ステップS350及びS420がモータトルク抑制手段を構成する。
なお、エンジンコントローラ18では、アクセル開度や車速などに基づき制御量(スロットル開度など)を演算してエンジンを目標出力トルクに制御する。また、車両が停止状態であっても、発電機制御指令値であるデューティ比c1がゼロより大きければ、発電機7を作動させるだけの出力トルクを出せるだけの制御量を演算してエンジン2を稼働させる。
運転者による4輪駆動モードの選択や、予め決められた4輪駆動条件に合致と自動判定されると、車速やアクセル開度、前輪1L、1Rの加速スリップ量などに応じたモータトルクでモータ4が駆動されることで、4輪駆動状態となって車両の加速性が向上する。
また、この4輪駆動状態から、駆動モードスイッチ41が2輪駆動モードに切り替わると、2輪駆動状態への移行処理として、クラッチ12が切断状態に制御されると共にモータ4の停止処理が行われる。
一方、電磁クラッチ部106が通電状態、つまりクラッチ制御オンでの走行中において、例えば急勾配の下り坂を走行中などの走行状態を想定した場合には、後輪3L、3Rの車輪速が大きくなって、外輪部材101よりも内輪部材100の加速が大きくなると、つまり、車輪側からのトルクがモータ4側からのトルクを上回る状態になると、上記外輪部材101及びローラ102と内輪部材100との間にあった上記位相差が解消し、さらに反対方向の位相差が発生する結果、上記ローラ102の噛み込みが外れ、続けて図9のように、反対側に位置する右側の楔空間103aに対してローラ102が噛み込む。つまり、いわゆる逆噛み込み状態となって、後輪側からモータ4側に向けてのトルク伝達状態となる。この状態で、電磁クラッチ部106の通電を中止して保持器104を解放した場合には、通常は、モータ4のトルクを大きくしないと(若しくは車輪からのトルクが小さくならないと)、上記逆噛み込み状態が解消することない。
ここで、上記実施形態では、クラッチ伝達トルクTCが上限許容トルクを越えて限界トルクに近づくと、クラッチ伝達トルクTCが上限許容トルクとなるようにモータトルクに制限を掛けているが、モータトルクに制限を掛ける代わりに、モータ4をオフ、若しくは例えば摩擦クラッチのように伝達トルクTCが掛かっている状態でもクラッチオフ可能なクラッチを用い且つクラッチ12を切断状態に制御することで、クラッチ12に掛かるクラッチ伝達トルクTCが限界トルク以上の過大なトルクとなることを防止しても良い。
また、上記クラッチ12の説明では、内輪部材100と外輪部材101との径方向で対向する部分に係合空間103が形成されるとしているが、これに限定されず、軸方向などに係合空間103が形成するような構造であっても良い。また、カム面100aを外輪部材101側に設けて、内輪部材100と保持器104とをクラッチ作動部で固定・解放するようにしても良い。また、クラッチ操作部として、電磁クラッチ以外のクラッチ機構を採用しても良い。
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な装置などについては同一の符号を付して説明する。
すなわち、本実施形態の4WDコントローラ本体では、図10に示すように、ステップS30とS60の間にステップS33及びステップS34の処理を挿入し、図6におけるステップS40及びS50の処理を削除したものである。その他の構成や処理は上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、図12に示すように、従動輪車輪速とモータトルクとを変数として、予めクラッチ伝達トルクTCが限界トルクを越える可能性のある領域(図12中斜線部分)を実験や計算から求めておく。
そして、図11におけるステップS600にて、従駆動輪(後輪)の車輪速VRを検出し、続いてステップS610にてモータトルクTmaを求めて、ステップS620に移行する。モータトルクTmaは、上述のように実際のモータトルクを演算しても良いし、目標モータトルクTmを使用しても良い。
制動操作は、ブレーキペダルの操作量で判定すればよい。また、パーキングブレーキが操作された場合にもブレーキ操作が行われたと判定する。
ステップS640では、図12のようなマップなどに基づき、現在のモータトルクと従動輪車輪速との関係が、保護領域(斜線部分)か否かを判定し、保護領域と判定した場合にはCPに1を非保護領域と判定した場合にはCPに0を代入して、処理を終了する。
次に、本実施形態の作用効果などについて説明する。
通常、後輪に大きな急減速が掛かるのは後輪に制動が掛かるときであるので、本実施形態では、制動操作が有った場合に、予め求めたモータトルクと従動輪の車輪速との関係から、クラッチ伝達トルクTCが限界トルクを越える可能性があると判定するとクラッチを切断状態してクラッチの保護を図っている。
ここで、上記実施形態では、クラッチ伝達トルクTCが限界トルクを越える可能性があると判定するとクラッチを切断状態とすると共にモータを切断状態に制御しているが、クラッチを切断状態に制御するだけでモータをオフ(2輪駆動状態への移行)にしなくても良い。すなわち4WDコントローラ本体(図10)のステップS34においてCP=1と判定されたら、クラッチ・オフ指令を出力して処理を終了するようにしても良い。
また、上記実施形態では、運転者による制動操作を検知したら上述の処理を行うようにしているが、ABS装置などの自動制動装置が作動したら、クラッチ保護チェック部8H(図11)におけるステップS630にてステップS640に移行するようにしても良い。
2 エンジン
3L、3R 後輪
4 モータ
6 ベルト
7 発電機
8 4WDコントローラ
8A 4WDコントローラ本体
8B 目標モータトルク算出部
8C 停止前トルク算出部
8D 発電機制御部
8E リレー制御部
8F モータ制御部
8G クラッチ制御部
8H クラッチ保護チェック部
9 電線
10 ジャンクションボックス
11 減速機
12 クラッチ
14 吸気管路
15 メインスロットルバルブ
16 サブスロットルバルブ
18 エンジンコントローラ
19 ステップモータ
20 モータコントローラ
21 エンジン回転数センサ
22 電圧調整器
23 電流センサ
26 モータ用回転数センサ
27FL、27FR、27RL、27RR
車輪速センサ
30 トランスミッション
31 ディファレンシャル・ギヤ
32 シフト位置検出手段
34 ブレーキペダル
35 ブレーキストロークセンサ
36 制動コントローラ
37FL、37FR、37RL、37RR
制動装置
40 アクセルセンサ
41 駆動モードスイッチ
42 ABS装置(自動減速装置)
100 内輪部材
101 外輪部材
102 ローラ(係合子)
103 係合空間
103a 楔空間
104 保持器
105 スイッチバネ
106 電磁クラッチ部
Ifh 発電機の界磁電流
V 発電機の電圧
Nh 発電機の回転数
Ia 目標電機子電流
Ifm 目標モータ界磁電流
E モータの誘起電圧
Nm モータの回転数(回転速度)
Th 目標発電機負荷トルク
Tm モータの現在の目標トルク
Tma 現在のモータトルク
Te エンジンの出力トルク
α 後輪の加速度
TC クラッチ伝達トルク
TCdmg 上限許容トルク
TCdrg 下限許容トルク
Claims (9)
- モータと、そのモータで駆動される車輪と、モータから車輪への動力伝達経路に介装されるクラッチとを備え、モータ駆動中は上記クラッチを接続状態に制御する車両の駆動力制御装置であって、
上記クラッチの伝達トルクが、当該クラッチの仕様に基づく限界トルクに近づいたことを検知若しくは推定するクラッチトルク状態判定手段と、
そのクラッチトルク状態判定手段の検知若しくは推定に基づきクラッチの伝達トルクが上記限界トルクに近づいたと判定したら上記モータの駆動トルクを制限するモータトルク制限手段と、を備えることを特徴とする車両の駆動力制御装置。 - 上記モータトルク制限手段は、車輪からクラッチに伝達されるトルクが上記限界トルクに近づくことで、クラッチ伝達トルクが限界トルクに近づくと判定したら、上記モータの駆動トルクを逆回転方向のトルクとすることを特徴とする請求項1に記載した車両の駆動力制御装置。
- 上記モータトルク制限手段は、クラッチの伝達トルクが上記限界トルクに近づいたと判定したら、上記モータの駆動トルクの制限と共に、若しくは当該モータの駆動トルクを制限する代わりに、クラッチを切断状態にすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した車両の駆動力制御装置。
- 上記クラッチトルク状態判定手段は、上記車輪の減速度とモータトルクとからクラッチの伝達トルクを求めて、クラッチ伝達トルクが限界トルクに近づいたことを検知若しくは推定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。
- 上記車輪を制動する制動装置を備え、上記クラッチトルク状態判定手段は、その制動装置に対する制動指令に基づき上記車輪の減速度を推定することを特徴とする請求項4に記載した車両の駆動力制御装置。
- 上記車輪を制動する制動装置を備え、
上記クラッチトルク状態判定手段は、上記制動装置に対し制動指令が出力され、且つモータトルクに対する上記車輪の速度が、クラッチ伝達トルクが上記限界トルクに近づく可能性のある速度であると判定すると、クラッチの伝達トルクが上記限界トルクに近づいたと推定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。 - 主駆動輪を駆動する主駆動源を備えると共に、上記モータで駆動される車輪を従駆動輪とすることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。
- 運転者の加速指示とは関係なく車両の走行状態に応じた制動力を車両に掛ける自動制動装置を備える車両の駆動力制御装置において、
上記クラッチトルク状態判定手段は、上記自動制動装置が作動していることを検知すると、クラッチの伝達トルクが当該クラッチの仕様に基づく限界トルクに近づいたと推定することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。 - 上記クラッチは、モータ側の回転軸に連結する第1の回転部材と、車輪側の回転軸に連結する第2の回転部材と、その第1及び第2の回転部材の間に形成された係合空間に介挿される係合子と、その係合子の周方向の位置を規制する保持器と、第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の固定・解放を行うことでクラッチの接続・切断を制御するクラッチ操作部と、を備え、上記クラッチ操作部による上記保持器の固定状態で第1及び第2の回転部材の他方と保持器との間の位相が変わることによって、上記係合子が第1及び第2の回転部材の間に噛み込んで第1及び第2の回転部材間でトルク伝達可能となる機構のクラッチであることを特徴とする請求項1、請求項2、及び請求項4〜請求項8のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。
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