JP2010241166A - 車両の四輪駆動制御装置及び四輪駆動制御方法 - Google Patents

車両の四輪駆動制御装置及び四輪駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回生制動の回生エネルギーの減少を抑制することが可能な、車両の四輪駆動制御装置及び四輪駆動制御方法を提供する。
【解決手段】4WD回生エネルギー演算手段34が、クラッチ8を締結状態とし、且つモータ6の回生制動を伴う旋回時に前輪1と後輪2との間で発生するフリクショントルクに基づいて、4WD回生エネルギーを演算し、クラッチ制御手段42が、回生エネルギー判定手段38が2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチ8を締結状態として、前輪1とモータ6との間の駆動力伝達経路を接続し、回生エネルギー判定手段38が4WD回生エネルギーよりも2WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチ8を解放状態として、前輪1とモータ6との間の駆動力伝達経路を遮断する。
【選択図】図2

Description

本発明は、前輪及び後輪のうち一方とモータとの間の駆動力伝達経路にクラッチを介装する車両の四輪駆動制御装置及び四輪駆動制御方法に関する。
従来から、エンジンの駆動力を前輪及び後輪に伝達し、さらに、モータの駆動力を後輪に付加可能な車両の四輪駆動制御装置として、例えば、特許文献1に記載されているものがある。
この四輪駆動制御装置では、後輪とエンジンとの間の駆動力伝達経路に、後輪とモータとの間の駆動力伝達経路を接続または遮断するクラッチを介装する。
このような四輪駆動制御装置では、クラッチを制御して後輪とモータとの間の駆動力伝達経路を接続することにより、回生制動時に、前輪及び後輪とモータとの間で駆動力を伝達することが可能となる。これにより、後輪とモータとの間の駆動力伝達経路を遮断した状態と比較して、回生制動でモータが回生電力を発生させるための回生エネルギーを増加させることが可能となる。
特開平11−99838号公報
しかしながら、特許文献1に記載の四輪駆動制御装置では、後輪とモータとの間の駆動力伝達経路を接続した状態で、回生制動を伴う旋回時に前輪と後輪との回転数差が大きくなると、前輪と後輪との間でフリクショントルクが発生するおそれがある。なお、回生制動を伴う旋回時に前輪と後輪との回転数差が大きくなる場合とは、例えば、公知のタイトコーナーブレーキ現象等が発生した場合等である。
前輪と後輪との間でフリクショントルクが発生すると、前輪からモータへ伝達するトルクと後輪からモータへ伝達するトルクが干渉し、回生制動でモータが回生電力を発生させるための回生エネルギーが減少するという問題が発生するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、回生制動でモータが回生電力を発生させるための回生エネルギーの減少を抑制することが可能な、車両の四輪駆動制御装置及び四輪駆動制御方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定すると、前輪及び後輪のうち一方とモータとの間の駆動力伝達経路に介装するクラッチを締結状態とする。一方、4WD回生エネルギーよりも2WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチを解放状態とする。
ここで、2WD回生エネルギーは、クラッチを解放状態とした回生制動の回生エネルギーである。一方、4WD回生エネルギーは、クラッチを締結状態とした回生制動の回生エネルギーであり、クラッチを締結状態とした旋回時に前輪と後輪との間で発生するフリクショントルクに基づいて演算する。
本発明によれば、フリクショントルクに起因する4WD回生エネルギーの減少分を参照して、4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーのうちどちらが大きいかを判定し、この判定結果に基づいて、クラッチを締結状態または解放状態とする。
これにより、回生制動を伴う旋回時において、クラッチの状態を、回生制動のエネルギーが大きい状態に切り換えることが可能となるため、回生エネルギーの減少を抑制して、回生電力の減少を抑制し、車両の燃費低下を抑制することが可能となる。
第一実施形態の四輪駆動制御装置を備える車両の概略構成図である。 ハイブリッドコントローラの詳細な構成を示すブロック図である。 ハイブリッドコントローラが行う処理のうち、前段処理を示すフローチャートである。 ハイブリッドコントローラが行う処理のうち、中段処理を示すフローチャートである。 ハイブリッドコントローラが行う処理のうち、後段処理を示すフローチャートである。 第一実施形態の変形例を示す図である。 第一実施形態の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
(構成)
図1は、本実施形態の四輪駆動制御装置を備える車両HEVの概略構成図である。
図1中に示すように、四輪駆動制御装置を備える車両HEVは、前輪1と、後輪2と、エンジン4と、モータ6と、クラッチ8と、ハイブリッドコントローラ10を備えている。すなわち、四輪駆動制御装置を備える車両HEVは、エンジン4及びモータ6を備えるハイブリッド車両である。
前輪1は、後輪2よりも車両前後方向後方にオフセットして配置した車輪であり、後述する変速機12及び動力分割機構14等を介して、エンジン4の駆動軸と連結している。なお、図1中及び以降の説明では、必要に応じ、前輪1を、左前輪1L及び右前輪1Rと記載する。
左前輪1L及び右前輪1Rには、それぞれ、車輪の回転状態(回転数、回転速度)を検出し、この検出した回転状態を含む情報信号を、ハイブリッドコントローラ10へ出力する車輪速センサ16を設けている。なお、図1中及び以降の説明では、必要に応じ、左前輪1Lに設けた車輪速センサ16を、車輪速センサ16FLと記載する。同様に、右前輪1Rに設けた車輪速センサ16を、車輪速センサ16FRと記載する。
また、特に図示しないが、左前輪1L及び右前輪1Rには、それぞれ、ブレーキ装置を設けている。
各ブレーキ装置は、対応する車輪に対し、図外の液圧源から、運転者によるブレーキペダル(図示せず)の操作量(踏込み量)に応じて液圧を調整した制動液圧を伝達して、対応する車輪に制動力を付与する。
後輪2は、前輪1よりも車両前後方向後方にオフセットして配置した車輪であり、ディファレンシャル18等を介して、モータ6の駆動軸(図示せず)と連結している。なお、図1中及び以降の説明では、必要に応じ、後輪2を、左後輪2L及び右後輪2Rと記載する。
左後輪2L及び右後輪2Rには、それぞれ、車輪の回転状態を検出し、この検出した回転状態を含む情報信号を、ハイブリッドコントローラ10へ出力する車輪速センサ16を設けている。なお、図1中及び以降の説明では、必要に応じ、左後輪2Lに設けた車輪速センサ16を、車輪速センサ16RLと記載する。同様に、右後輪2Rに設けた車輪速センサ16を、車輪速センサ16RRと記載する。
また、特に図示しないが、左後輪2L及び右後輪2Rには、左前輪1L及び右前輪1Rと同様、それぞれ、ブレーキ装置を設けている。
各ブレーキ装置は、対応する車輪に対し、図外の液圧源から、運転者によるブレーキペダルの操作量に応じて液圧を調整した制動液圧を伝達して、対応する車輪に制動力を付与する。
エンジン4は、駆動力を発生可能な内燃機関であり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを用いて形成する。また、エンジン4には、ハイブリッドコントローラ10が出力する制御指令に基づき、エンジン4のトルクや回転数を制御するエンジンコントローラ(図示せず)を設ける。
エンジン4が発生する駆動力は、変速機12を介して、動力分割機構14へ伝達する。
変速機12は、エンジン4と動力分割機構14との間の駆動力伝達経路に介装し、エンジン4と動力分割機構14との間で、回転速度を任意の変速比で変速する。
動力分割機構14は、変速機12を介して伝達するエンジン4の駆動力を、左前輪1L及び右前輪1Rと動力分割機構14との間の駆動力伝達経路と、左後輪2L及び右後輪2Rと動力分割機構14との間の駆動力伝達経路へ分割する。
なお、左後輪2L及び右後輪2Rと動力分割機構14との間の駆動力伝達経路は、例えば、車両前後方向に延在するプロペラシャフトで形成する。
また、左後輪2L及び右後輪2Rと動力分割機構14との間の駆動力伝達経路は、左後輪2L及び右後輪2Rとエンジン4との間の駆動力伝達経路を形成する。
したがって、変速機12は、エンジン4の発生した駆動力を、任意の変速比で前輪1に伝達可能である。
左後輪2L及び右後輪2Rと動力分割機構14との間の駆動力伝達経路には、モータ6及びクラッチ8を介装している。なお、本実施形態では、図1中に示すように、モータ6とクラッチ8を独立させ、さらに、モータ6をクラッチ8とディファレンシャル18との間に介装した場合について説明する。
モータ6は、例えば、ロータ(図示せず)に永久磁石を埋設し、ステータ(図示せず)にステータコイルを巻き付けた、同期型モータジェネレータで形成する。
また、モータ6には、インバータ20を介して、例えば、鉛蓄電池で形成したバッテリ22を接続している。
インバータ20は、ハイブリッドコントローラ10との間で相互に情報信号の入出力を行う。そして、ハイブリッドコントローラ10が出力する制御指令に基づいて三相交流を形成し、この形成した三相交流をモータ6に印加することにより、モータ6を制御する。なお、インバータ20からハイブリッドコントローラ10へ出力する情報信号には、モータ6のトルクや回転数、バッテリ22の蓄電量(SOC「state of charge」)等を含む。
また、モータ6は、バッテリ22から、インバータを介して電力の供給を受けることにより、モータ6の駆動軸を回転駆動する電動機として動作可能である(以下、この状態を「力行」と記載する)。すなわち、力行の状態では、モータ6は、前輪1及び後輪2を回転可能な駆動力を出力する。
さらに、モータ6は、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能する。そして、発電機として機能するモータ6は、発生した回生電力をバッテリ22へ蓄電することが可能である(以下、この動作状態を「回生制動」と記載する)。
以上により、モータ6は、車輪(前輪1、後輪2)を駆動する機能(モータ)と、バッテリ22へ蓄電する回生電力の発電機能(ジェネレータ)を有する。
ここで、上記の「ロータが外力により回転している場合」とは、車両HEVの減速時等である。なお、上り勾配の坂道を走行する車両HEVが、要求駆動力を減少させずに減速する場合等には、モータ6は発電機として機能しないため、回生電力は発生しない。
クラッチ8は、例えば、電子制御式の湿式多板クラッチによって形成してあり、前輪1とモータ6との間の駆動力伝達経路に介装している。具体的には、クラッチ8は、動力分割機構14とモータ6との間に介装している。すなわち、クラッチ8は、後輪2とエンジン4との間の駆動力伝達経路に介装している。
なお、本実施形態では、締結手段としてのクラッチ8を湿式多板クラッチとするが、これに限定されるものではなく、クラッチ8を、例えば、パウダークラッチやポンプ式クラッチによって形成してもよい。
また、クラッチ8は、ハイブリッドコントローラ10が出力するクラッチ制御指令に応じて、締結状態または解放状態となる。ここで、クラッチ制御指令は、クラッチ8を締結状態とするクラッチ締結指令と、クラッチ8を解放状態とするクラッチ解放指令の二種類である。
クラッチ8を締結状態とすると、左前輪1L及び右前輪1Rとモータ6との間の駆動力伝達経路を接続して、モータ6の駆動力を、クラッチ8及び動力分割機構14を介して、左前輪1L及び右前輪1Rに伝達することとなる。この状態では、左前輪1L及び右前輪1Rと、左後輪2L及び右後輪2Rは、共に、エンジン4及びモータ6からの駆動力を駆動源として回転駆動する。すなわち、クラッチ8を締結状態とすると、前輪1及び後輪2からモータ6へ、回生制動の回生トルクを伝達可能な状態となる。
一方、クラッチ8を解放状態とすると、左前輪1L及び右前輪1Rとモータ6との間の駆動力伝達経路を遮断することとなる。この状態では、左前輪1L及び右前輪1Rは、エンジン4からの駆動力のみを駆動源として回転駆動し、左後輪2L及び右後輪2Rは、モータ6からの駆動力のみを駆動源として回転駆動する。すなわち、クラッチ8を解放状態とすると、前輪1とエンジン4との間で駆動力を伝達するとともに、後輪2とモータ6との間で駆動力を伝達する状態となる。これにより、後輪2からモータ6へ、回生制動の回生トルクを伝達可能な状態となる。
以上により、モータ6には、クラッチ8の状態に応じて、前輪1及び後輪2のうち少なくとも一方から、回生制動の回生トルクが伝達される。
また、クラッチ8には、クラッチ8の温度(クラッチ温度)を検出し、この検出したクラッチ温度を含む情報信号を、ハイブリッドコントローラ10へ出力するクラッチ温度センサ24を設けている。
ハイブリッドコントローラ10は、例えば、マイクロコンピュータ等の演算処理装置により形成し、インバータ20、バッテリ22及びクラッチ8との間で、相互に情報信号の入出力を行う。また、ハイブリッドコントローラ10は、車輪速センサ16、クラッチ温度センサ24、ステアリング角センサ26及びブレーキセンサ28が出力する情報信号の入力を受ける。なお、ハイブリッドコントローラ10、ステアリング角センサ26及びブレーキセンサ28の詳細な構成は、後述する。
なお、本実施形態では、予め、ハイブリッドコントローラ10に、車両HEVの重量配分(車両前後方向及び車幅方向の重量配分)を記憶する場合について説明する。この場合、乗車人員や積載する荷物の重量及び位置等に応じて、車両HEVの重量配分を変化させても(補正しても)よい。
ステアリング角センサ26は、例えば、ステアリングホイール(図示せず)を回転可能に支持するステアリングコラムに設けてあり、運転者によるステアリングホイールの操舵操作量(操舵角)を検出する。そして、この検出したステアリングホイールの操舵操作量を含む情報信号を、ハイブリッドコントローラ10へ出力する。
ブレーキセンサ28は、例えば、ブレーキペダルの変位量を検出可能なブレーキストロークセンサ等を用いて形成してあり、運転者によるブレーキペダルの操作量を検出する。そして、この検出したブレーキペダルの操作量を含む情報信号を、ハイブリッドコントローラ10へ出力する。
次に、図1を参照しつつ、図2を用いて、ハイブリッドコントローラ10の詳細な構成を説明する。
図2は、ハイブリッドコントローラ10の詳細な構成を示すブロック図である。
ハイブリッドコントローラ10は、フリクショントルク演算手段30と、横力演算手段32と、4WD回生エネルギー演算手段34と、2WD回生エネルギー演算手段36を備えている。これに加え、ハイブリッドコントローラ10は、回生エネルギー判定手段38と、クラッチ温度判定手段40と、クラッチ制御手段42を備えている。
フリクショントルク演算手段30は、クラッチ8を締結状態とした車両HEVの旋回時に、前輪1と後輪2との間で発生するフリクショントルクを演算する。そして、演算したフリクショントルクを含む情報信号を、4WD回生エネルギー演算手段34へ出力する。
なお、本実施形態では、フリクショントルク演算手段30が、クラッチ8を締結状態とし、且つモータ6の回生制動を伴う車両HEVの旋回時に、前輪1と後輪2との間で発生するフリクショントルクを演算する場合について説明する。
フリクショントルクの演算は、例えば、クラッチ8を締結状態とし、且つモータ6の回生制動を伴う旋回時における、車両HEVの速度と、車両HEVの目標旋回角に基づいて行う。具体的には、車両HEVの速度及び目標旋回角とフリクショントルクとの関係を示すマップを用い、このマップに、検出した車両HEVの速度及び目標旋回角を適用して、フリクショントルクを演算する。これは、締結状態としたクラッチ8のスリップ特性等に関する値となる。
ここで、車両HEVの速度(車速)は、例えば、車輪速センサ16が検出した、前輪1、後輪2の回転状態に基づいて検出する。なお、車速の検出は、これに限定するものではなく、車両HEVの速度を検出可能な車速センサを用いて検出してもよい。
また、車両HEVの目標旋回角は、例えば、ステアリング角センサ26が検出した、運転者によるステアリングホイールの操舵操作量に基づいて演算する。具体的には、ステアリングホイールの操舵角度(STRG角)と車両HEVの旋回角(旋回R)との関係を示すマップを用い、このマップに、検出したSTRG角と旋回Rを適用して、車両HEVの目標旋回角(目標旋回R)を演算する。この場合、予め、例えば、前輪1及び後輪2の直径等、ステアリングホイールの操舵操作量と車両HEVの旋回角との関係に影響のあるパラメータを記憶しておく。
横力演算手段32は、車両HEVの旋回時に必要な横力を演算する。そして、演算した横力を含む情報信号を、4WD回生エネルギー演算手段34及び2WD回生エネルギー演算手段36へ出力する。
なお、本実施形態では、横力演算手段32が、モータ6の回生制動を伴う車両HEVの旋回時に必要な横力を演算する場合について説明する。
ここで、モータ6の回生制動を伴う車両HEVの旋回時に必要な横力とは、モータ6の回生制動を伴う旋回時に、車両HEVの挙動が乱れることを抑制するために必要な力である。
また、横力の演算は、クラッチ8の状態に因らず、車両HEVの旋回時における、車両HEVの目標旋回角に基づいて行う。具体的には、車両HEVの目標旋回角(目標旋回R)と横力との関係を示すマップを用い、このマップに、検出した車両HEVの目標旋回角を適用して、横力を演算する。
4WD回生エネルギー演算手段34は、クラッチ8を締結状態とした回生制動の回生エネルギーである4WD回生エネルギーを演算する。そして、演算した4WD回生エネルギーを含む情報信号を、回生エネルギー判定手段38へ出力する。
4WD回生エネルギーの演算は、クラッチ8を締結状態とした回生制動の4WD回生トルクと、フリクショントルク演算手段30が演算したフリクショントルクと、横力演算手段32が演算した横力に基づいて行う。
ここで、4WD回生トルクは、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度と、車両HEVが走行する走行路面の摩擦係数(路面μ)と、車両HEVの重量配分に基づいて演算する。具体的には、まず、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度を検出する。そして、この検出した要求減速度を、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度、路面μ及び重量配分と4WD回生トルクとの関係を示すマップに適用して、4WD回生トルクを演算する。
なお、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度は、例えば、ブレーキセンサ28が検出した、運転者によるブレーキペダルの操作量に基づいて演算する。具体的には、クラッチ8を締結状態とした場合の、運転者によるブレーキペダルの操作量と、運転者の要求する減速度(要求減速度)及び目標とする制動力(目標制動力)との関係を示すマップを用いる。そして、このマップに、運転者によるブレーキペダルの操作量を適用して、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度を演算する。
また、路面μは、例えば、クラッチ8を締結状態とした回生制動を行う前に車輪速センサ16が検出した、前輪1及び後輪2の回転状態の履歴に基づいて検出する。具体的には、前輪1及び後輪2の回転状態の履歴から、前輪1の回転数と後輪2の回転数との差(回転差)を演算し、この演算した回転差(スリップ率)に基づいて、路面μを演算する。
また、車両HEVの重量配分は、例えば、予め、4WD回生エネルギー演算手段34に記憶しておき、乗車人員や積載する荷物の重量及び位置等、必要に応じて補正する。
2WD回生エネルギー演算手段36は、クラッチ8を解放状態とした回生制動の回生エネルギーである2WD回生エネルギーを演算する。そして、演算した2WD回生エネルギーを含む情報信号を、回生エネルギー判定手段38へ出力する。
2WD回生エネルギーの演算は、クラッチ8を解放状態とした回生制動の2WD回生トルクと、横力演算手段32が演算した横力に基づいて行う。
ここで、2WD回生トルクは、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度と、車両HEVが走行する走行路面の摩擦係数(路面μ)と、車両HEVの重量配分に基づいて演算する。具体的には、まず、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度を検出する。そして、この検出した要求減速度を、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度、路面μ及び重量配分と2WD回生トルクとの関係を示すマップに適用して、2WD回生トルクを演算する。
なお、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度は、例えば、ブレーキセンサ28が検出した、運転者によるブレーキペダルの操作量に基づき演算する。具体的には、クラッチ8を解放状態とした場合の、運転者によるブレーキペダルの操作量と、要求減速度及び目標制動力との関係を示すマップを用いる。そして、このマップに、運転者によるブレーキペダルの操作量を適用して、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度を演算する。
また、路面μの演算は、例えば、4WD回生トルクの演算と同様の手順で行う。
また、車両HEVの重量配分は、例えば、予め、2WD回生エネルギー演算手段36に記憶しておき、乗車人員や積載する荷物の重量及び位置等、必要に応じて補正する。
回生エネルギー判定手段38は、4WD回生エネルギー演算手段34及び2WD回生エネルギー演算手段36が出力した情報信号に基づき、4WD回生エネルギーと2WD回生エネルギーとを比較する。そして、4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーのうちどちらが大きいかを判定し、4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーのうちどちらが大きいかの判定結果を含む情報信号を、クラッチ制御手段42へ出力する。
ここで、本実施形態では、回生エネルギー判定手段38が、2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定した状態で、さらに、目標制動力が2WD回生エネルギー未満であるか否かを判定する場合について説明する。なお、目標制動力が2WD回生エネルギー未満であるか否かの判定結果を含む情報信号も、4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーのうちどちらが大きいかの判定結果を含む情報信号と同様、クラッチ制御手段42へ出力する。
なお、本実施形態では、4WD回生エネルギーと2WD回生エネルギーとの比較を、以下に説明する実4WD回生エネルギーと実2WD回生エネルギーとを比較して行う場合について説明する。
ここで、実4WD回生エネルギーは、まず、4WD回生エネルギー演算手段34が演算した4WD回生エネルギーと、回生制動でモータ6が発生可能するモータ回生可能エネルギーとを比較する。そして、4WD回生エネルギーとモータ回生可能エネルギーのうち、小さい方(セレクトロー)の電力を選択し、この選択したエネルギーを、実4WD回生エネルギーとする。
同様に、実2WD回生エネルギーは、まず、2WD回生エネルギー演算手段36が演算した2WD回生エネルギーと、モータ回生可能エネルギーとを比較する。そして、2WD回生エネルギーとモータ回生可能エネルギーのうち、小さい方(セレクトロー)の電力を選択し、この選択したエネルギーを、実2WD回生エネルギーとする。
なお、モータ回生可能エネルギーは、例えば、車両HEVの速度(車速)と、モータ6の特性で決まる、回生制動でモータ6が発生可能な制動力に基づいて演算する。具体的には、回生制動でモータ6が発生可能な制動力と車速との関係を示すマップを用いる。そして、このマップに、車速を適用して得た、回生制動でモータ6が発生可能な制動力を参照して、モータ回生可能エネルギーを演算する。
クラッチ温度判定手段40は、クラッチ温度センサ24が出力した情報信号と、予め記憶したクラッチ8を締結状態とすることが可能な限界温度に基づき、クラッチ8の温度が限界温度以上であるか否かを判定する。そして、クラッチ8の温度が限界温度以上であるか否かの判定結果を含む情報信号を、クラッチ制御手段42へ出力する。
ここで、限界温度は、クラッチ8に固有の温度であり、予め、クラッチ温度判定手段40に記憶しておき、車両HEVの走行距離等に関係するクラッチ8の使用状況等に応じて補正する。
クラッチ制御手段42は、回生エネルギー判定手段38及びクラッチ温度判定手段40による判定結果に基づいて、クラッチ8を締結状態とするクラッチ締結指令、または、クラッチ8を解放状態とするクラッチ解放指令を生成する。そして、生成したクラッチ制御指令(クラッチ締結指令またはクラッチ解放指令)を、クラッチ8へ出力して、クラッチ8を締結状態または解放状態とする。
具体的には、回生エネルギー判定手段38が2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定し、さらに、クラッチ温度判定手段40がクラッチ8の温度が限界温度未満であると判定すると、クラッチ締結指令を生成する。そして、この生成したクラッチ締結指令を、クラッチ8へ出力する。これにより、クラッチ8を締結状態とする。
また、クラッチ制御手段42は、回生エネルギー判定手段38が2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定し、さらに、クラッチ温度判定手段40がクラッチ8の温度が限界以上であると判定すると、クラッチ解放指令を生成する。そして、この生成したクラッチ解放指令を、クラッチ8へ出力する。これにより、クラッチ8を解放状態とする。
一方、クラッチ制御手段42は、回生エネルギー判定手段38が4WD回生エネルギーよりも2WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチ解放指令を生成し、この生成したクラッチ解放指令を、クラッチ8へ出力する。これにより、クラッチ8を解放状態とする。
なお、本実施形態では、クラッチ制御手段42は、目標制動力が2WD回生エネルギー未満であると判定すると、クラッチ解放指令を生成する。そして、この生成したクラッチ解放指令を、クラッチ8へ出力する。これにより、クラッチ8を解放状態とする。これは、2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きく、且つ目標制動力が2WD回生エネルギー未満である場合では、クラッチ8を解放状態としても、スリップの発生率が低いためである。
一方、クラッチ制御手段42は、目標制動力が2WD回生エネルギー以上であると判定すると、クラッチ締結指令を生成する。そして、この生成したクラッチ締結指令を、クラッチ8へ出力する。これにより、クラッチ8を締結状態とする。これは、2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きく、且つ目標制動力が2WD回生エネルギー以上である場合では、クラッチ8を締結状態または解放状態としても、スリップの発生率が変わらないためである。したがって、スリップの発生率に因らず、クラッチ8を締結状態として、モータ6が回生電力を発生するためのエネルギーを増加させる。
これらの処理は、回生エネルギー判定手段38が、2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定し、さらに、目標制動力が2WD回生エネルギー未満であるか否かを判定した場合に限定して行う。
なお、上記ハイブリッドコントローラ10は、「四輪駆動制御装置」に対応する。
(動作)
次に、図1及び図2を参照しつつ、図3から図5を用いて、本実施形態の四輪駆動制御装置を備えた車両HEVの動作の一例について説明する。
なお、以下の説明では、ハイブリッドコントローラ10が行う処理を、前段処理、前段処理の後処理である中段処理、中段処理の後処理である後段処理の三段階に分けて説明する。
図3は、ハイブリッドコントローラ10が行う処理のうち、前段処理を示すフローチャートである。
図3中に示すフローチャートは、車両HEVが走行している状態からスタートする(START)。
車両HEVの走行時において、例えば、10[msec]毎等、所定のサンプリング時間毎に、車輪速センサ16が出力した情報信号を取得する。そして、この取得した情報信号に基づき、前輪1の回転速度と、後輪2の回転速度を検出(ステップS10に示す「前後輪速を検出」)する(ステップS10)。
ステップS10における、前輪1及び後輪2の回転速度の検出を実施している状態で、運転者によるブレーキペダルの操作が行われ、車両HEVの走行状態が回生制動となると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、ブレーキセンサ28が検出した、運転者によるブレーキペダルの操作量に基づき、要求減速度及び目標制動力を演算(ステップS12に示す「要求減速度及び目標制動力を演算」)する。この演算は、クラッチ8を締結状態とした場合及びクラッチ8を解放状態とした場合について、それぞれ、ステップS12中に示すマップを参照して行う。なお、ステップS12中に示すマップは、運転者によるブレーキペダルの操作量と、要求減速度及び目標制動力との関係を示すマップである。また、ステップS12中に示すマップでは、横軸に、ブレーキペダルの操作量に基づくブレーキペダルの踏力(ブレーキ力)を示し、縦軸に、要求減速度及び目標制動力を示している。
ステップS12において、要求減速度及び目標制動力を演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、クラッチ8を締結状態とした回生制動を行う前に車輪速センサ16が検出した、前輪1及び後輪2の回転状態の履歴に基づき、車両HEVが走行する走行路面の摩擦係数(路面μ)を検出(ステップS14に示す「路面μ検出」)する。
ステップS14において、路面μを検出すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS16の処理へ移行する。
ステップS16では、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度と、路面μと、車両HEVの重量配分に基づき、4WD回生トルクを演算(ステップS16に示す「4WD回生トルク演算」)する。この演算は、ステップS12で演算した、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度を、ステップS16中に示すマップに適用して行う。なお、ステップS16中に示すマップは、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度、路面μ及び4WD回生トルクとの関係を示すマップである。また、ステップS16中に示すマップでは、横軸に、クラッチ8を締結状態とした回生制動における要求減速度(要求減速度)を示し、縦軸に、4WD回生トルクを示している。
ステップS16において、4WD回生トルクを演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS18へ移行する。
ステップS18では、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度と、路面μと、車両HEVの重量配分に基づき、2WD回生トルクを演算(ステップS18に示す「2WD回生トルク演算」)する。この演算は、ステップS12で演算した、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度を、ステップS18中に示すマップに適用して行う。なお、ステップS18中に示すマップは、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度、路面μ及び2WD回生トルクとの関係を示すマップである。また、ステップS18中に示すマップでは、横軸に、クラッチ8を解放状態とした回生制動における要求減速度(要求減速度)を示し、縦軸に、2WD回生トルクを示している。
なお、ステップS16で行う処理と、ステップS18で行う処理は、順番を逆にしてもよい。
ステップS18において、2WD回生トルクを演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS20へ移行する。
ステップS20では、ステアリング角センサ26が検出した、運転者によるステアリングホイールの操舵操作量に基づいて、運転者によるステアリングホイールの操舵角度(STRG角)を検出(ステップS20に示す「STRG角検出」)する。
ステップS20において、STRG角を検出すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、ステップS20で検出したステアリングホイールの操舵角度に基づき、車両HEVの目標旋回角(目標旋回R)を演算(ステップS22に示す「目標旋回Rを演算」)する。この演算は、ステップS20で検出したSTRG角を、ステップS22中に示すマップに適用して行う。なお、ステップS22中に示すマップは、STRG角と、このSTRG角に対応した車両HEVの旋回角(旋回R)との関係を示すマップである。また、ステップS22中に示すマップでは、横軸にSTRG角を示し、縦軸に旋回Rを示している。
ステップS22において、目標旋回Rを演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS24へ移行する。
ステップS24では、クラッチ8を締結状態とし、且つモータ6の回生制動を伴う車両HEVの旋回時に、前輪1と後輪2との間で発生するフリクショントルクを演算(ステップS24に示す「フリクショントルク演算」)する。この演算は、クラッチ8を締結状態とし、且つモータ6の回生制動を伴う旋回時における、車両HEVの速度(車速)と、車両HEVの目標旋回角に基づいて行う。
具体的には、ステップS22で演算した目標旋回Rを、ステップS24中に示すマップに適用して行う。なお、ステップS24中に示すマップは、車速と、目標旋回Rと、フリクショントルクとの関係を示すマップである。また、ステップS24中に示すマップでは、横軸に車速を示し、縦軸にフリクショントルクを示している。
ステップS24において、フリクショントルクを演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS26へ移行する。
ステップS26では、ステップS22で演算した目標旋回Rに基づき、モータ6の回生制動を伴う車両HEVの旋回時に必要な横力(必要横力)を演算(ステップS26に示す「必要横力を演算」)する。この演算は、ステップS22で演算した目標旋回Rを、ステップS26中に示すマップに適用して行う。なお、ステップS26中に示すマップは、目標旋回Rと、必要横力との関係を示すマップである。また、ステップS26中に示すマップでは、横軸に目標旋回Rを示し、縦軸に必要横力を示している。
ステップS26において、必要横力を演算すると、ハイブリッドコントローラ10は、前段処理を終了(END)する。そして、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、前段処理から中段処理へ移行する。
図4は、ハイブリッドコントローラ10が行う処理のうち、中段処理を示すフローチャートである。
図4中に示すフローチャートは、前段処理を終了した状態からスタートする(START)。
ハイブリッドコントローラ10が行う中段処理では、まず、ステップS16で演算した4WD回生トルク、ステップS24で演算したフリクショントルク、ステップS26で演算した必要横力に基づいて、4WD回生エネルギーを演算する(ステップS30)。この演算は、4WD回生トルクから、フリクショントルク及び必要横力を減算(ステップS30に示す「4WD回生エネルギー演算 (4WD回生トルク)−(フリクショントルク)−(必要横力)」)して行う。
ステップS30において、4WD回生エネルギーを演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS32へ移行する。
ステップS32では、ステップS18で演算した2WD回生トルク、ステップS26で演算した必要横力に基づいて、2WD回生エネルギーを演算する。この演算は、2WD回生トルクから、必要横力を減算(ステップS32に示す「2WD回生エネルギー演算 (2WD回生トルク)−(必要横力)」)して行う。
なお、ステップS30で行う処理と、ステップS32で行う処理は、順番を逆にしてもよい。
ステップS32において、2WD回生エネルギーを演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS34へ移行する。
ステップS34では、回生制動でモータ6が発生可能するモータ回生可能エネルギーを演算(ステップS34に示す「モータ回生可能エネルギー演算」)する。この演算は、車両HEVの速度(車速)と、回生制動でモータ6が発生可能な制動力に基づいて行う。具体的には、ステップS34中に示す、車速と、回生制動でモータ6が発生可能な制動力との関係を示すマップに、車速を適用する。そして、ステップS34中に示すマップに車速を適用して得た、回生制動でモータ6が発生可能な制動力を参照して、モータ回生エネルギーを演算する。なお、ステップS34中に示すマップでは、横軸に車速を示し、縦軸に、回生制動でモータ6が発生可能な制動力(制動力)を示している。
ステップS34において、モータ回生可能エネルギーを演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS36の処理へ移行する。
ステップS36では、ステップS30で演算した4WD回生エネルギーと、ステップS34で演算したモータ回生可能エネルギーに基づき、実4WD回生エネルギーを演算(ステップS36に示す「実4WD回生エネルギー演算」)する。この演算は、ステップS36中に示すように、4WD回生エネルギーとモータ回生可能エネルギーとを比較して、4WD回生エネルギーとモータ回生可能エネルギーのうち、小さい方(セレクトロー)の電力を選択して行う。
ステップS36において、実4WD回生エネルギーを演算すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS38へ移行する。
ステップS38では、ステップS32で演算した2WD回生エネルギーと、ステップS34で演算したモータ回生可能エネルギーに基づき、実2WD回生エネルギーを演算(ステップS38に示す「実2WD回生エネルギー演算」)する。この演算は、ステップS38中に示すように、2WD回生エネルギーとモータ回生可能エネルギーとを比較して、2WD回生エネルギーとモータ回生可能エネルギーのうち、小さい方(セレクトロー)の電力を選択して行う。
ステップS38において、実2WD回生エネルギーを演算すると、ハイブリッドコントローラ10は、中段処理を終了(END)する。そして、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、中段処理から後段処理へ移行する。
なお、ステップS36で行う処理と、ステップS38で行う処理は、順番を逆にしてもよい。
図5は、ハイブリッドコントローラ10が行う処理のうち、後段処理を示すフローチャートである。
図5中に示すフローチャートは、中段処理を終了した状態からスタートする(START)。
ハイブリッドコントローラ10が行う後段処理では、まず、実2WD回生エネルギーが実4WD回生エネルギーよりも大きいか否かを判定(ステップS40に示す「4WD回生エネルギー<2WD回生エネルギー?」)する(ステップS40)。この判定は、回生エネルギー判定手段38が、ステップS36で演算した実4WD回生エネルギーと、ステップS38で演算した実2WD回生エネルギーとを比較して行う。
ステップS40において、実2WD回生エネルギーが実4WD回生エネルギーよりも大きい(図中に示す「Yes」)と判定すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS42へ移行する。
一方、ステップS40において、実2WD回生エネルギーが実4WD回生エネルギー以下である(図中に示す「No」)と判定すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS44へ移行する。
ステップS42では、クラッチ制御手段42が、クラッチ8を解放状態とするクラッチ解放指令を生成し、この生成したクラッチ解放指令を、クラッチ8へ出力(ステップS42に示す「クラッチ解放指令出力」)する。これにより、クラッチ8を解放状態とする。
また、ステップS42では、モータ6が回生制動で発生する回生トルクが、ステップS12で演算した目標制動力となるように、ハイブリッドコントローラ10からインバータ20へ、制御指令を出力する。
さらに、ステップS42では、エンジン4のエンジンブレーキで発生する制動力が、モータ6が回生制動で発生する回生トルクと協調して目標制動力となるように、ハイブリッドコントローラ10からエンジンコントローラへ、制御指令を出力する。これに加え、エンジンブレーキで発生する制動力と、モータ6が回生制動で発生する回生トルクと、各ブレーキ装置が対応する車輪に付与する制動力が、協調して目標制動力となるように、液圧を調整した制動液圧を伝達する。このとき、まず、モータ6が回生制動で発生する回生トルクを優先し、回生トルクが目標制動力を満足しない場合に、エンジンブレーキで発生する制動力及び各ブレーキ装置が発生する制動力を、対応する車輪に付与する。
ステップS42で、クラッチ解放指令をクラッチ8へ出力して、クラッチ8を解放状態とした後、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS10の処理へ復帰(RETURN)する。
ステップS44では、実2WD回生エネルギーが目標制動力よりも大きいか否かを判定(ステップS44に示す「目標制動力<2WD回生エネルギー?」)する。
ステップS44において、実2WD回生エネルギーが目標制動力よりも大きい(図中に示す「Yes」)と判定すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS42へ移行する。
一方、ステップS44において、実2WD回生エネルギーが目標制動力以下である(図中に示す「No」)と判定すると、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS46へ移行する。
ステップS46では、クラッチ制御手段42が、クラッチ8を締結状態とするクラッチ締結指令を生成し、この生成したクラッチ締結指令を、クラッチ8へ出力(ステップS46に示す「クラッチ締結指令出力」)する。これにより、クラッチ8を締結状態とする。
また、ステップS46では、モータ6が回生制動で発生する回生トルクが、ステップS12で演算した目標制動力となるように、ハイブリッドコントローラ10からインバータ20へ、制御指令を出力する。
さらに、ステップS46では、エンジン4のエンジンブレーキで発生する制動力が、モータ6が回生制動で発生する回生トルクと協調して目標制動力となるように、ハイブリッドコントローラ10からエンジンコントローラへ、制御指令を出力する。これに加え、ステップS42と同様、エンジンブレーキで発生する制動力と、モータ6が回生制動で発生する回生トルクと、各ブレーキ装置が対応する車輪に付与する制動力が、協調して目標制動力となるように、液圧を調整した制動液圧を伝達する。
ステップS46で、クラッチ締結指令をクラッチ8へ出力して、クラッチ8を締結状態とした後、ハイブリッドコントローラ10が行う処理は、ステップS10の処理へ復帰(RETURN)する。
なお、上述したように、本実施形態の四輪駆動制御装置の動作で実施する四輪駆動制御方法は、4WD回生エネルギーと2WD回生エネルギーとの大きさの違いにより、クラッチ8を締結状態または解放状態とする方法である。
具体的には、4WD回生トルク及びフリクショントルクに基づいて4WD回生エネルギーを演算するとともに、2WD回生トルクに基づいて2WD回生エネルギーを演算する。
そして、2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチ8を締結状態として、前輪1とモータ6との間の駆動力伝達経路を接続する。一方、4WD回生エネルギーよりも2WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチ8を解放状態として、前輪1とモータ6との間の駆動力伝達経路を遮断する。
(第一実施形態の効果)
(1)本実施形態の四輪駆動制御装置では、4WD回生エネルギー演算手段が、4WD回生トルクと、クラッチを締結状態とした旋回時に前輪と後輪との間で発生するフリクショントルクに基づいて、4WD回生エネルギーを演算する。
そして、回生エネルギー判定手段が2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチ制御手段がクラッチを締結状態として、前輪とモータとの間の駆動力伝達経路を接続する。これに加え、回生エネルギー判定手段が4WD回生エネルギーよりも2WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチ制御手段がクラッチを解放状態として、前輪とモータとの間の駆動力伝達経路を遮断する。
このため、フリクショントルクに起因する4WD回生エネルギーの減少分を参照して、4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーのうちどちらが大きいかを判定し、この判定結果に基づいて、クラッチを締結状態または解放状態とすることが可能となる。
その結果、回生制動を伴う旋回時において、クラッチの状態を、回生制動の回生エネルギーが大きい状態に切り換えることが可能となる。これにより、回生エネルギーの減少を抑制して、回生電力の減少を抑制することが可能となるため、車両の燃費を向上させることが可能となる。
また、クラッチを締結状態または解放状態として、大きな回生エネルギーを得ることが可能となるため、回生制動時に、ブレーキ装置による制動力を減少させることが可能となる。
その結果、回生制動時において、放熱される熱エネルギーを減少させて、回生電力として回収することが可能なエネルギーを増加させることが可能となるため、車両の燃費を向上させることが可能となる。また、放熱される熱エネルギーを減少させることが可能となるため、地球温暖化に与える影響等、環境問題に与える影響を低減させることが可能となる。
(2)本実施形態の四輪駆動制御装置では、4WD回生エネルギー演算手段が、4WD回生トルクと、フリクショントルクと、横力演算手段が演算した車両の旋回時に必要な横力に基づいて、4WD回生エネルギーを演算する。これに加え、2WD回生エネルギー演算手段が、2WD回生トルクと、横力演算手段が演算した横力に基づいて、2WD回生エネルギーを演算する。
このため、車両の旋回時に必要な横力に起因する4WD回生エネルギーの減少分を参照して、4WD回生エネルギーを演算することが可能となる。これに加え、車両の旋回時に必要な横力に起因する2WD回生エネルギーの減少分を参照して、2WD回生エネルギーを演算することが可能となる。
その結果、4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーの演算精度を向上させることが可能となる。これにより、横力を参照せずに4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーを演算する場合と比較して、車両の旋回時におけるクラッチの状態を、精度良く切り換えることが可能となるため、回生エネルギーの減少を効率的に抑制することが可能となる。
また、横力を参照して4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーを演算するため、車両の旋回時に、車両の挙動が乱れることを抑制するとともに、回生エネルギーの減少を効率的に抑制することが可能となる。
(3)本実施形態の四輪駆動制御装置では、クラッチ制御手段が、クラッチ温度判定手段が、クラッチの温度が、クラッチを締結状態とすることが可能な限界温度以上であると判定すると、クラッチを解放状態として、前輪とモータとの間の駆動力伝達経路を遮断する。これは、回生エネルギー判定手段が2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定した場合に限定して行う。
このため、クラッチの温度が上昇し、クラッチの温度が、クラッチを締結状態とすることが可能な限界温度以上となった場合に、クラッチを解放状態として、クラッチの昇温を抑制することが可能となる。
その結果、クラッチの破損や劣化を抑制して、クラッチの耐久性低下を抑制することが可能となるため、クラッチの寿命を長期化させることが可能となる。
(4)本実施形態の四輪駆動制御装置では、車両が、前輪及び後輪に駆動力を伝達可能なエンジンを備えており、クラッチを、後輪とエンジンとの間の駆動力伝達経路に介装する。
このため、クラッチを締結状態または解放状態として、大きな回生エネルギーを得ることが可能となるため、回生制動時に、エンジンブレーキによる制動力を減少させることが可能となる。
その結果、回生制動時において、車両の燃費を向上させることが可能となるとともに、エンジンにかかる負荷を低減させることが可能となる。
(5)本実施形態の四輪駆動制御方法では、4WD回生トルクと、クラッチを締結状態とした旋回時に前輪と後輪との間で発生するフリクショントルクに基づいて、4WD回生エネルギーを演算する。
そして、2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチを締結状態として、前輪とモータとの間の駆動力伝達経路を接続する。これに加え、4WD回生エネルギーよりも2WD回生エネルギーが大きいと判定すると、クラッチを解放状態として、前輪とモータとの間の駆動力伝達経路を遮断する。
このため、フリクショントルクに起因する4WD回生エネルギーの減少分を参照して、4WD回生エネルギー及び2WD回生エネルギーのうちどちらが大きいかを判定し、この判定結果に基づいて、クラッチを締結状態または解放状態とすることが可能となる。
その結果、回生制動を伴う旋回時において、クラッチの状態を、回生制動の回生エネルギーが大きい状態に切り換えることが可能となる。これにより、回生エネルギーの減少を抑制して、回生電力の減少を抑制することが可能となるため、車両の燃費を向上させることが可能となる。
また、クラッチを締結状態または解放状態として、大きな回生エネルギーを得ることが可能となるため、回生制動時に、ブレーキ装置による制動力を減少させることが可能となる。
その結果、回生制動時において、放熱される熱エネルギーを減少させて、回生電力として回収することが可能なエネルギーを増加させることが可能となるため、車両の燃費を向上させることが可能となる。また、放熱される熱エネルギーを減少させることが可能となるため、地球温暖化に与える影響等、環境問題に与える影響を低減させることが可能となる。
(応用例)
(1)本実施形態の四輪駆動制御装置では、クラッチを、前輪とモータとの間の駆動力伝達経路、また、後輪とエンジンとの間の駆動力伝達経路に介装したが、これに限定するものではない。すなわち、クラッチを、後輪とモータとの間の駆動力伝達経路、また、前輪とエンジンとの間の駆動力伝達経路に介装してもよい。要は、クラッチは、前輪及び後輪のうち一方とモータとの間の駆動力伝達経路、また、前輪及び後輪のうち他方とエンジンとの間の駆動力伝達経路に介装する。
(2)本実施形態の四輪駆動制御装置では、モータの回生制動を伴う旋回時に必要な横力を演算する横力演算手段を備える構成としたが、これに限定するものではなく、横力演算手段を備えていない構成としてもよい。
(3)本実施形態の四輪駆動制御装置では、クラッチの温度が、クラッチを締結状態とすることが可能な限界温度以上であるか否かを判定するクラッチ温度判定手段を備える構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、四輪駆動制御装置の構成を、クラッチ温度判定手段を備えていない構成としてもよい。
(4)本実施形態の四輪駆動制御装置では、回生エネルギー判定手段が、2WD回生エネルギーよりも4WD回生エネルギーが大きいと判定した状態で、さらに、目標制動力が2WD回生エネルギー未満であるか否かを判定する。しかしながら、これに限定するものではなく、回生エネルギー判定手段の構成を、目標制動力が2WD回生エネルギー未満であるか否かの判定を行わない構成としてもよい。
(5)本実施形態の四輪駆動制御装置では、回生エネルギー判定手段が、4WD回生エネルギーと2WD回生エネルギーとの比較を、実4WD回生エネルギーと実2WD回生エネルギーとを比較して行う。しかしながら、これに限定するものではなく、4WD回生エネルギーと2WD回生エネルギーとの比較を、4WD回生エネルギー演算手段が演算した4WD回生エネルギーと、2WD回生エネルギー演算手段が演算した2WD回生エネルギーとを比較して行ってもよい。
(6)本実施形態の四輪駆動制御装置では、図1中に示すように、モータ6とクラッチ8を独立させ、さらに、モータ6を、クラッチ8とディファレンシャル18との間に介装したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図6中に示すように、モータ6、クラッチ8及びディファレンシャル18を一体化させ、さらに、モータ6とクラッチ8との間に、ディファレンシャル18を介装してもよい。これ以外にも、例えば、図7中に示すように、モータ6とクラッチ8を独立させ、さらに、モータ6とクラッチ8との間に、ディファレンシャル18を介装してもよい。なお、図6及び図7は、本実施形態の変形例を示す図である。
(7)本実施形態の四輪駆動制御装置では、四輪駆動制御装置を備える車両を、エンジン及びモータを備えるハイブリッド車両としたが、これに限定するものではない。すなわち、四輪駆動制御装置を備える車両を、モータのみを備える車両としてもよい。
1 前輪(左前輪1L、右前輪1R)
2 後輪(左後輪2L、右後輪2R)
4 エンジン
6 モータ
8 クラッチ
10 ハイブリッドコントローラ(四輪駆動制御装置)
12 変速機
14 動力分割機構
16 車輪速センサ(車輪速センサ16FL、車輪速センサ16FR、車輪速センサ16RL、車輪速センサ16RR)
18 ディファレンシャル
20 インバータ
22 バッテリ
24 クラッチ温度センサ
26 ステアリング角センサ
28 ブレーキセンサ
30 フリクショントルク演算手段
32 横力演算手段
34 4WD回生エネルギー演算手段
36 2WD回生エネルギー演算手段
38 回生エネルギー判定手段
40 クラッチ温度判定手段
42 クラッチ制御手段
HEV 車両

Claims (5)

  1. 前輪及び後輪に駆動力を伝達可能なモータと、前記前輪及び前記後輪のうち一方と前記モータとの間の駆動力伝達経路に介装するクラッチと、を備える車両の四輪駆動制御装置であって、
    前記クラッチを締結状態とした旋回時における前記車両の速度及び旋回半径に基づいて、前記旋回時に前記前輪と前記後輪との間で発生するフリクショントルクを演算するフリクショントルク演算手段と、
    前記クラッチを締結状態とした回生制動の4WD回生トルク及び前記フリクショントルク演算手段が演算したフリクショントルクに基づいて、前記クラッチを締結状態とした回生制動の回生エネルギーである4WD回生エネルギーを演算する4WD回生エネルギー演算手段と、
    前記クラッチを解放状態とした回生制動の2WD回生トルクに基づいて、前記クラッチを解放状態とした回生制動の回生エネルギーである2WD回生エネルギーを演算する2WD回生エネルギー演算手段と、
    前記4WD回生エネルギー及び前記2WD回生エネルギーのうちどちらが大きいかを判定する回生エネルギー判定手段と、
    前記回生エネルギー判定手段が前記2WD回生エネルギーよりも前記4WD回生エネルギーが大きいと判定すると前記クラッチを締結状態とし、前記回生エネルギー判定手段が前記4WD回生エネルギーよりも前記2WD回生エネルギーが大きいと判定すると前記クラッチを解放状態とするクラッチ制御手段と、を備えることを特徴とする車両の四輪駆動制御装置。
  2. 前記車両の旋回時に必要な横力を演算する横力演算手段を備え、
    前記4WD回生エネルギー演算手段は、前記4WD回生トルク、前記フリクショントルク演算手段が演算したフリクショントルク及び前記横力演算手段が演算した横力に基づいて、前記4WD回生エネルギーを演算し、
    前記2WD回生エネルギー演算手段は、前記2WD回生トルク及び前記横力演算手段が演算した横力に基づいて、前記2WD回生エネルギーを演算することを特徴とする請求項1に記載した車両の四輪駆動制御装置。
  3. 前記クラッチの温度がクラッチを締結状態とすることが可能な限界温度以上であるか否かを判定するクラッチ温度判定手段を備え、
    前記クラッチ制御手段は、前記回生エネルギー判定手段が前記2WD回生エネルギーよりも前記4WD回生エネルギーが大きいと判定し、さらに、前記クラッチ温度判定手段が前記クラッチの温度が前記限界温度以上であると判定すると、前記クラッチを解放状態とすることを特徴とする請求項1または2に記載した車両の四輪駆動制御装置。
  4. 前記車両は、前輪及び後輪に駆動力を伝達可能なエンジンを備え、
    前記クラッチを、前記前輪及び前記後輪のうち他方と前記エンジンとの間の駆動力伝達経路に介装することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載した車両の四輪駆動制御装置。
  5. 前輪及び後輪に駆動力を伝達可能なモータと前記前輪及び前記後輪のうち一方との間の駆動力伝達経路に介装するクラッチを備える車両の四輪駆動制御方法であって、
    前記クラッチを締結状態とした旋回時における前記車両の速度及び旋回半径に基づいて、前記旋回時に前記前輪と前記後輪との間で発生するフリクショントルクを演算し、
    前記クラッチを締結状態とした回生制動の4WD回生トルク及び前記フリクショントルクに基づいて、前記クラッチを締結状態とした回生制動の回生エネルギーである4WD回生エネルギーを演算し、
    前記クラッチを解放状態とした回生制動の2WD回生トルクに基づいて、前記クラッチを解放状態とした回生制動の回生エネルギーである2WD回生エネルギーを演算し、
    前記4WD回生エネルギー及び前記2WD回生エネルギーのうちどちらが大きいかを判定し、
    前記2WD回生エネルギーよりも前記4WD回生エネルギーが大きいと判定すると前記クラッチを締結状態とし、前記4WD回生エネルギーよりも前記2WD回生エネルギーが大きいと判定すると前記クラッチを解放状態とすることを特徴とする車両の四輪駆動制御方法。
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