JP2011101515A - 車両の制動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コーナーを走行する際のブレーキコントロール性を向上させる。
【解決手段】エネルギー回生に伴う反力と摩擦力とを制動力として車輪に作用させることのできる車両の制動力制御装置において、旋回中の制動力のうち前記エネルギー回生で発生させるべき制動力の最低の割合を前記旋回中の横力の関数として予め定めておくとともに、旋回中に制動要求があった場合のエネルギー回生による制動力を、要求されている制動力に対する割合が前記最低の割合以上となるように求め、その求められたエネルギー回生による制動力となるようにエネルギー回生を行うとともに、要求されている制動力のうち前記エネルギー回生による制動力以外の残余の制動力を前記摩擦力によって生じさせるように構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、車速を減じるための制動力を制御する装置に関し、特に車両が旋回している状態での制動力を発電機で発電を行うことに伴う反力で生じさせるように構成された制動力制御装置に関するものである。
車両が旋回走行する際にタイヤで生じる横力は、タイヤの摩擦円として知られているように、駆動力あるいは制動力などの前後方向の力の影響を受けて大小に変化する。したがって、旋回時のドライバビリティあるいは旋回性能を良好にするためには、接地荷重やヨーレートなどに応じて制動力を制御することが望ましい。
車両の制動は、従来は、摩擦ブレーキによって主として行っていたが、摩擦係数のバラツキや制御油圧の応答性などの影響を受けて、必ずしも精度良く制動力を制御できないのが実情である。一方、最近では、エンジンブレーキ力を制御できるようになってきており、特にハイブリッド車や電気自動車など、駆動力源として電動機を備えた車両では、電動機によるエネルギー回生に伴う反力を制動力として作用させ、その結果、応答性良く制動力を制御できるようになってきている。
特許文献1には、操舵輪に発電機が連結された車両において、旋回中に制動を行う場合、操舵輪に対して発電機による回生制動力を付与し、アンダーステアが発生した場合、操舵輪に対して付与する回生制動力を低減させるように構成された装置が記載されている。また、特許文献2には、前方に下り区間があることが予測された場合に、モータを駆動してエンジンを補助し、SOCを低減させておき、回生の際に蓄電できるエネルギー量を増やすように構成された装置が記載されている。さらに、特許文献3には、旋回走行中にブレーキ操作された場合、前後輪の制動力の差を回生制動力とするように構成された装置が記載されている。
特開2006−81343号公報 特開2005−160269号公報 特開平10−203351号公報
タイヤにおける横力は、駆動力もしくは制動力の増大に応じて低下するから、特許文献1に記載された発明では、制動力を増減することにより横力を制御し、これによりアンダーステアを防止もしくは抑制するように制御装置を構成している。したがって、特許文献1の発明では、発電機などの回生制動を行うことのできる機構が操舵輪に付設されている必要があり、後輪駆動車や動力源のトルクを前後四輪に分配する四輪駆動車などには適用できない。また、発電機が接続されている蓄電装置の充電容量に余裕がないことにより発電機によるエネルギー回生ができない場合、アンダーステアの発生を回避もしくは抑制できるものの、オーバーステア傾向を是正するために操舵輪の制動力を増大させることができない場合が生じる。また、エネルギー回生が制限されることがあることに加えて、旋回の程度(旋回要求を満たすヨーレート)は一律ではないから旋回時における制動力の制御幅は多様であるのに対して、特許文献1の発明では旋回時の回生制動力はアンダーステアの発生のみに基づいて減じるように構成しており、制動を伴う旋回時のドライバビリティの向上の点では改善の余地があった。このような事情は、特許文献3に記載された発明についても同様であり、特許文献3の発明では、許容できる前後輪の制動力差を回生制動力としているので、制動を伴う旋回時のドライバビリティの向上の点では改善の余地があった。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、旋回走行時の制動力制御性を向上させて、制動を伴う旋回時のドライバビリティを向上させることを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、エネルギー回生に伴う反力と摩擦力とを制動力として車輪に作用させることのできる車両の制動力制御装置において、旋回中の制動力のうち前記エネルギー回生で発生させるべき制動力の最低の割合を前記旋回中の横力の関数として予め定めておくとともに、旋回中に制動要求があった場合のエネルギー回生による制動力を、要求されている制動力に対する割合が前記最低の割合以上となるように求め、その求められたエネルギー回生による制動力となるようにエネルギー回生を行うとともに、要求されている制動力のうち前記エネルギー回生による制動力以外の残余の制動力を前記摩擦力によって生じさせるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記関数は、前記横力の増大に応じて前記最低の割合が増大する関数を含むことを特徴とする車両の制動力制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記エネルギー回生を行う発電機と、その発電機で発生した電力を蓄える蓄電装置と、前方での旋回を予測する旋回予測手段と、その予測された旋回の際に制動要求があった場合に前記発電機で発生する電力量を求める回生量推定手段と、前記蓄電装置の充電可能量が前記回生量推定手段で求められた電力量以上か否かを判断する回生可否判断手段と、前記充電可能量が前記電力量以上でないことが前記回生可否判断手段で判断された場合に前記前方での旋回に先立って前記蓄電装置から放電させる放電手段とを更に備えていることを特徴とする車両の制動力制御装置である。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記回生量推定手段は、前記車両の車速および前記前方での旋回時の旋回半径ならびに車両重量の少なくともいずれかに基づいて前記旋回の際に前記発電機で得られる電力量を求める手段を含むことを特徴とする車両の制動力制御装置である。
請求項5の発明は、請求項3または4の発明において、内燃機関とモータとを含む駆動力源を更に備え、前記放電手段は、前記蓄電装置から放電するために前記蓄電装置から前記モータに電力を供給して走行を行うように構成されていることを特徴とする車両の制動力制御装置である。
請求項1の発明あるいは請求項2の発明によれば、制動を伴う旋回中に、エネルギー回生に伴う反力が制動力として使用され、その場合の制動要求に基づく全制動力のうちいわゆる回生制動力の最低の割合が、旋回中の横力(横加速度を含む)に応じて予め定められており、回生制動力はその最低の割合以上に設定される。また、全制動力のうち回生制動力以外の残余の制動力は摩擦力によって受け持たれる。そして、旋回中の接地荷重の変化などによって制動力を変化させる場合、回生制動力を増減することにより、全体としての制動力が変化させられる。その場合、回生制動力は、予め定められた割合の制動力とされていて、増大および減少のいずれも可能であり、しかもエネルギー回生に伴う反力が回生制動力とされているので、接地荷重の変化などに応じて制動力が迅速に変化し、したがって応答性および制御性の良いブレーキコントロールが可能になり、旋回中のドライバビリティを向上させることができる。
また、請求項3ないし5のいずれかの発明によれば、旋回またはその際のいわゆる回生制動が予測される場合、その回生制動が蓄電装置での充電量が既に多いことにより制限もしくは制約されるか否かが判断され、回生制動が制限もしくは制約されることの判断が成立すると、旋回走行に先立って、蓄電装置からの放電を行うので、制動を伴う旋回走行に移行した際に上述した回生制動が可能になり、その結果、旋回中のドライバビリティを向上させることができる。
この発明に係る制御装置によって実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。 タイヤ接地荷重とタイヤ横力との関係を示す線図である。 横Gと、全制動力に対する回生制動力の割合との関係を定めたマップの一例を示す線図である。 図1に示す制御をハイブリッド車について実行した場合の横Gや全制動力、バッテリー残量などの変化を示すタイムチャートである。 この発明を適用できる車両の一例を模式的に示すブロック図である。
この発明を図に示す具体例に基づいて説明する。この発明で対象もしくは前提とする車両は、摩擦力による制動と、車両の有する慣性エネルギーを回生することに伴う反力による制動力とを生じさせることのできる車両であり、内燃機関(エンジン)とモータとを駆動力源として備えたハイブリッド車や、モータを駆動力源とする電気自動車(EV)、あるいはホイール毎にモータを設けてホイールをそれぞれに対応するモータで直接駆動するいわゆるインホイールモータ車(左右輪独立駆動車)などがその例である。この種の車両では、走行のための駆動力をモータによって発生できると同時に、車両の有する走行慣性力でモータを強制的に回転させてそのモータにより発電を行い、それに伴う反力をホイールに作用させてこれを制動力(回生制動力)とすることができる。なお、摩擦によって制動力を発生するブレーキは従来の一般的な車両で採用されているディスクブレーキやドラムブレーキなどであってよい。
図5には、前後の四輪1R,1L,2R,2Lをモータ3によって駆動するいわゆる四輪駆動電気自動車の例を模式的に示してある。なお、図5は駆動力の伝達経路を主として示すものであるから、左右輪の差動を行うデファレンシャルギヤや、操舵装置などは省略してある。モータ3は、電力が供給されることによりトルクを出力するだけでなく、強制的に回転させられることにより発電を行うように構成されていて、いわゆるモータ・ジェネレータを採用することができ、インバータなどのコントローラ(図示せず)を介して蓄電装置(例えばバッテリー4)に接続されている。したがって、車両が走行している状態でモータ3が発電機として機能するように制御することにより、発電に伴う反力が各車輪1R,1L,2R,2Lに制動力(回生制動力)として作用するようになっている。
上記のように動作するモータ3の制御を行うためのモータ制御ECU(電子制御装置)5が設けられている。このモータ制御ECU5は、マイクロコンピュータを主体として構成され、駆動要求信号や車速信号、操舵信号、バッテリー4の充電容量(SOC)、横加速度(横G)などの各種の信号が入力されており、それらの入力信号と予め記憶しているデータとを利用して所定の演算を行うことにより、モータ3に対して所定の制御指令信号を出力するように構成されている。また、モータ制御ECU5にはナビシステム6からデータが送信されている。このナビシステム6は、地図情報や道路情報を備え、GPS(グローバルポジショニングシステム)を使用した電波航法や自車の動きを検出する推測航法などによって自車の地図上での位置を求め、さらにはその自車の位置および地図情報を利用して目的地に自車を誘導するように構成されている。そして、目的地を入力することにより走行予定路が求められ、併せてその走行予定路の道路情報すなわち一般路や高速道路などの道路の種別、登坂路や降坂路などの情報が検出されるように構成されている。
また、各車輪1R,1L,2R,2Lには、ディスクブレーキあるいはドラムブレーキなどの摩擦式ブレーキ7R,7L,8R,8Lが設けられている。これらのブレーキ7R,7L,8R,8Lは、油圧などの流体圧あるいは電磁力などによって動作して車輪1R,1L,2R,2Lとの間に摩擦力を発生させるように構成されており、そのような動作を生じさせるためのブレーキアクチュエータ9が設けられている。このブレーキアクチュエータ9は、各ブレーキ7R,7L,8R,8Lを一斉にかつ同様に動作させるように構成されていてもよく、あるいは各ブレーキ7R,7L,8R,8Lによる摩擦力(制動力)を個別に制御できるように構成されていてもよい。そのブレーキアクチュエータ9を制御するためのブレーキ制御ECU(電子制御装置)10が設けられている。このブレーキ制御ECU10は、前述したモータ制御ECU5と同様に、マイクロコンピュータを主体として構成され、制動要求信号や車速信号、操舵信号などの各種の信号が入力されており、それらの入力信号と予め記憶しているデータとを利用して所定の演算を行うことにより、ブレーキアクチュエータ9に対して所定の制御指令信号を出力するように構成されている。なお、上記のモータ制御ECU5とブレーキ制御ECU10とは相互にデータ通信できるように接続されている。
上記の車両を対象とした場合、この発明に係る制御装置は以下の制御を行うように構成されている。図1はその制御例を説明するためのフローチャートであって、先ず、運転者(ドライバー)による制動要求があるか否かが判断される(ステップS1)。この判断は、ブレーキ操作されることによりオンとなるスイッチを設け、そのスイッチのオン信号の有無によって行うことができ、あるいは踏み込み操作されるブレーキペダルの踏力を検出し、その検出信号に基づいて行うことができる。
ドライバによる制動要求があることによりステップS1で肯定的に判断された場合には、ドライバが要求している制動力が算出される(ステップS2)。その要求制動力は、ブレーキ踏力やブレーキペダルの踏み込み角度、油圧式ブレーキの場合にはブレーキブースタの圧力などに基づいて算出することができる。ついで、車両が旋回中であるか否かが判断される(ステップS3)。その判断は、旋回の度合いを検出することも含み、例えば車速と転舵角とに基づいて行い、あるいはヨーレートセンサーの検出信号に基づいて行うことができる。旋回中でないことによりステップS3で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなく図1のルーチンを一旦終了する。
これとは反対に旋回中であることによりステップS3で肯定的に判断された場合には、旋回の度合いに応じた回生制動力が算出される(ステップS4)。車両が急激に旋回している場合には、横力あるいは横加速度(以下、これらをまとめて横Gと記す)が大きくなり、これとは反対にゆっくり旋回している場合には横Gが相対的に小さくなる。また、横Gが大きい場合には、荷重移動による制動力の制御の幅が大きくなる。そこで、ステップS4で回生制動力を算出する場合には、先ず、全制動力のうちエネルギー回生に伴う反力による回生制動力の割合αmtが算出される。これは、横Gとの関係を表す予め定めた関数に基づいて行うことができ、より具体的には横Gとの関係をマップとして予め定め、そのマップに基づいて求めることができる。
すなわち、一般的にタイヤ横力は接地荷重により変化する。その状況を図2に線図で示してある。なお、図2はタイヤのスリップ角を一定とした場合の図である。また、その接地荷重は、車両の制動時の荷重移動によって変化する。さらに、タイヤスリップ角(もしくはコーナリングフォース)が大きくなっている状態で接地荷重が変化した場合のコーナリングフォースの変化量は、タイヤスリップ角(もしくはコーナリングフォース)が小さい状態で接地荷重が変化した場合の変化量より大きくなる。そのため車両の制動時のブレーキコントロール性が悪いとタイヤ横力に影響を与えるので、上記の回生制動力の割合αmtは、高いブレーキコントロール性を出せるように、横Gが大きく出ている時ほど、大きくなるように予め設定しておく。すなわち、横Gに対して単調増加の関数で表されるように定義しておく。その一例を図3に線図で示してある。したがって、実際の制御では、図3で示されるようなマップを用意しておき、そのマップから上記の回生制動力の割合αmtを求める。なお、この回生制動力の割合αmtは、ブレーキコントロール性を良好にすることの要請から定めた最低の割合であり、実際の制御では、上記のようにして求められた割合αmtに所定の一定値を加えるなど、それ以上の割合を採用してもよい。
なお、実際に出力できる回生制動力は、モータ3の性能によって制限されることがあるから、そのような制限がある場合には、以下の演算によって求められた回生制動力Fmt_limとする。すなわち、図3に示すマップを利用して、現在の横力Gy_pに対応した回生制動力の割合αmtを求める。
αmt=αmap(Gy_p
その割合αmtを、ドライバーの要求に基づく全制動力Ftotalに掛けて、全制動力のうち回生制動で受け持つ制動力Fmtを求める。
mt=αmt・Ftotal
一方、モータ3の性能からその最大回生制動力Fmt_maxが決まるから、モータ3で受け持つべき上記の回生制動力Fmtと、性能上決まる最大回生制動力Fmt_maxとのうち、小さい値が選択されて、実際に出力するべき回生制動力Fmt_limとする。言い換えれば、要求されている制動力の全てを回生制動力で賄えない場合には、モータ3の性能で決まる上限の回生制動力を出力することになる。
上記のように、要求されている全制動力を回生制動力によっては賄えない場合があるので、全制動力のうち回生制動力以外の残余の部分すなわち制動力の不足分を前述した摩擦式ブレーキ7R,7L,8R,8Lによる摩擦制動力Ffrに割り当てる。すなわち、ステップS5では、下記の式により摩擦制動力Ffrが算出される。
fr=Ftotal−Fmt
そして、モータ3が上記の回生制動力Fmtを発生するように、モータ制御ECU5からモータ3に対して回生指令信号が出力され、また摩擦式ブレーキ7R,7L,8R,8Lが上記の摩擦制動力Ffrを発生するように、ブレーキ制御ECU10からブレーキアクチュエータ9に対して動作指令信号が出力される(ステップS6)。その後、図1のルーチンを一旦終了する。
したがって、上記のステップS1ないしステップS6の制御を行うことにより、旋回中に制動要求があった場合、横Gが大きいほど回生制動力の割合が大きくなり、その結果、制動に伴って大きい荷重変動が生じてもその荷重変動に追従して回生制動力を変化させることができ、その回生制動力は電気的に制御されるモータ3が出力するものであるために、その制御性あるいは制御応答性が高く、旋回中のブレーキコントロール性を向上させることができる。特に上述した制御では、全制動力に対する回生制動力の最低の割合を定め、その割合に応じた回生制動力を設定するように構成されているので、制動に伴う荷重変動が大小の両側に大きく生じた場合であっても、回生制動力を横Gに応じた広い範囲で大きく変化させることができ、その点においてもブレーキコントロール性が良好になる。
ところで、上述した回生制動力は、モータ3が発電機として機能することにより発生するから、回生制動を行うためには、モータ3が発電機として機能できることが条件となる。モータ3が発電機として機能するためには、発生した電力を受容できることが必要であり、したがって前述した図5に示す構成の車両では、バッテリー4における充電空き容量が所定量以上あることが必要である。そこで、この発明では旋回走行に入る前にバッテリー4の充電容量(SOC)を判定し、つぎの旋回時に制動要求があった場合に前述した回生制動が可能なように制御する。
具体的に説明すると、前述したドライバーによる制動要求がないことによりステップS1で否定的に判断された場合には、旋回中か否かが判断される(ステップS7)。転舵されて車両にヨーが生じているなど旋回中であることによりステップS7で肯定的に判断された場合には、特に制御を行うことなく図1のルーチンを一旦終了する。これとは反対に直進走行していることによりステップS7で否定的に判断された場合には、先方にコーナーがあるか否かが判断される(ステップS8)。前述したようにナビシステム6を搭載している車両では、自車両の位置および道路情報を得ることができるので、ステップS8での判断はこれらの情報に基づいて行うことができる。先方にコーナーがないことにより、あるいは走行予定路上での所定範囲の前方に旋回走行する箇所が検出されないことによりステップS8で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなく図1のルーチンを一旦終了する。
これとは反対にステップS8で肯定的に判断された場合には、検出された先方のコーナーへの進入およびコーナーの走行での減速に伴って回収される回生エネルギーが見積もられる(ステップS9)。車両の減速に伴う回生エネルギーは、車両の運動エネルギーの減少分のうち回生制動の割合に相当するから、その関係を利用して回生エネルギーを見積もることができる。例えば、先ず、ナビシステム6によって得られる先方のコーナーの半径Rに基づいて、そのコーナーでの推定旋回車速Vestが下記の式で算出される。
est=(n・R)1/2
ここで、nは実験やシミュレーションなどによって予め定めた係数である。
そして、車両の有する運動エネルギーは、車速の自乗および車両質量に比例するから、現在時点からコーナー走行時点までの運動エネルギーの減少分Wtotalは、下記の式で算出できる。
total=(Vest−V・M/2
ここで、Vは現在時点の車速、Mは車両質量である。
一方、全制動力のうち回生制動力の割合αmtは、前述したように、例えば図3に示すマップから求めることができる。
αmt=αmap(Gy_p
こうして求められた回生制動力の割合αmtを運動エネルギーの減少分Wtotalに掛けることにより、回生制動によって回収される回生エネルギー量Wmtが求められる。
mt=αmt・Wtotal
ついで、バッテリー4に上記の回生エネルギー量Wmtを充電できる余裕があるか否かが判断される(ステップS10)。要は、いわゆる充電空き容量が上記の見積もられた回生エネルギー量Wmt以上か否かが判断される。これは、バッテリー4の許容最大充電量と現在時点の充電量との差として求めればよい。このステップS10で否定的に判断された場合、すなわち、充電空き容量が回収が予想される回生エネルギー量より多いことが判断された場合には、特に制御を行うことなく図1のルーチンを一旦終了する。これとは反対に、充電空き容量が回収が予想される回生エネルギー量以下であることが判断された場合には、バッテリー4からの放電を積極的に行い、バッテリー4のいわゆる充電空き容量を増大させ(ステップS11)、その後に図1に示すルーチンを一旦終了する。この制御は、要は、バッテリー4からの放電を促進するものであればよく、例えば図5に示す構成のいわゆる電気自動車であれば、低速走行時にモータ3を止めて車両を空走させずに、モータ3を低速で駆動してモータ走行を優先的に行い、またモータ3や図示しないインバータなどのコントローラの強制冷却を所定の冷却装置(図示せず)によって積極的に行う。また、エンジンとモータとを駆動力源として備えているハイブリッド車では、エンジンとモータとを駆動するハイブリッド走行に替えて、モータのみによって走行するモータ走行を優先的に実施する。
図4は、ハイブリッド車について上述した制御を行った場合のタイムチャートを示している。直線路ではハイブリッド走行(ストレート/HV駆動)している状態では、アクセルペダル(図示せず)がある程度踏み込まれ、またブレーキ操作はOFFになっている。また当然、操舵角および横Gならびに制動力はそれぞれ「0」である。そして、図4に示す例では、バッテリー4のSOCはほぼ上限になっている。この直線走行の状態で先方のコーナーが検出されると、バッテリー4にいわゆる充電空き容量がないので、コーナーに進入する前の所定時点t1 にバッテリー4の放電制御が実行される。その後、コーナーでの車速を下げるために、アクセルペダルが戻されてその開度が所定値以下(例えば「0」)になり、それと相前後して車両は惰性走行状態に移行し、エネルギー回生が開始される(t2 時点)。事前に放電のための制御を行っていることによりバッテリー4に対する充電が可能な状態になっているので、モータ3によるエネルギー回生が可能である。また、アクセルペダルに替えてブレーキペダルが次第に踏み込まれ、さらにコーナーに進入するべく次第に操舵される。
このような操作に伴って全制動力が次第に増大するが、t2 時点の後の当初は、横Gが小さいことにより、全制動力のうち摩擦制動力が占める割合が多くなる。操舵角が次第に大きくなることに伴って横Gが増大するので、それに合わせて全制動力のうち回生制動の割合が増大する。直線路からコーナーに進入したt3 時点の後も車両が安定した旋回状態になるまで、制動が継続され、また回生制動の割合が増大する。そして、横Gがほぼ一定になって車両が安定した旋回状態になると、コーナー走行中の車速を維持するために、ブレーキ操作がOFFとされて全制動力が「0」になるとともに、アクセルペダルが踏み込まれ、これとほぼ同時にバッテリー4のSOCがほぼ上限に達する(t4 時点)。したがってそれ以降のコーナーの走行は、例えばハイブリッド走行(コーナー/HV駆動)になる。
上述した図1あるいは図4に示すように制御することにより、コーナーを走行する場合、事前にバッテリー4のSOCを低下させるので、コーナーでの回生制動を行い得ない事態を未然に回避することができる。また特に、図4に示すように、コーナーに進入する直前すなわちコーナー入り口でモータ3による回生制動を行うことにより、横Gの制御だけでなく、前後Gの制御性も良好になり、総じて車両のドライバビリティを向上させることができる。
なおここで、上述した具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、図1に示すステップS8を実行する機能的手段が、この発明における旋回予測手段に相当し、またステップS9を実行する機能的手段が、この発明における回生量推定手段に相当し、ステップS10を実行する機能的手段が、この発明における回生可否判断手段に相当し、さらにステップS11を実行する機能的手段が、この発明における放電手段に相当する。
1R,1L,2R,2L…車輪、 3…モータ、 4…蓄電装置(バッテリー)、 5…モータ制御ECU(電子制御装置)、 6…ナビシステム、 7R,7L,8R,8L…摩擦式ブレーキ、 9…ブレーキアクチュエータ、 10…ブレーキ制御ECU(電子制御装置)。

Claims (5)

  1. エネルギー回生に伴う反力と摩擦力とを制動力として車輪に作用させることのできる車両の制動力制御装置において、
    旋回中の制動力のうち前記エネルギー回生で発生させるべき制動力の最低の割合を前記旋回中の横力の関数として予め定めておくとともに、旋回中に制動要求があった場合のエネルギー回生による制動力を、要求されている制動力に対する割合が前記最低の割合以上となるように求め、
    その求められたエネルギー回生による制動力となるようにエネルギー回生を行うとともに、要求されている制動力のうち前記エネルギー回生による制動力以外の残余の制動力を前記摩擦力によって生じさせるように構成されている
    ことを特徴とする車両の制動力制御装置。
  2. 前記関数は、前記横力の増大に応じて前記最低の割合が増大する関数を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の制動力制御装置。
  3. 前記エネルギー回生を行う発電機と、
    その発電機で発生した電力を蓄える蓄電装置と、
    前方での旋回を予測する旋回予測手段と、
    その予測された旋回の際に制動要求があった場合に前記発電機で発生する電力量を求める回生量推定手段と、
    前記蓄電装置の充電可能量が前記回生量推定手段で求められた電力量以上か否かを判断する回生可否判断手段と、
    前記充電可能量が前記電力量以上でないことが前記回生可否判断手段で判断された場合に前記前方での旋回に先立って前記蓄電装置から放電させる放電手段と
    を更に備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の制動力制御装置。
  4. 前記回生量推定手段は、前記車両の車速および前記前方での旋回時の旋回半径ならびに車両重量の少なくともいずれかに基づいて前記旋回の際に前記発電機で得られる電力量を求める手段を含むことを特徴とする請求項3に記載の車両の制動力制御装置。
  5. 内燃機関とモータとを含む駆動力源を更に備え、
    前記放電手段は、前記蓄電装置から放電するために前記モータに前記蓄電装置から電力を供給して走行を行うように構成されている
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の車両の制動力制御装置。
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