JP2011244551A - 電動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】回生発電を効率的に行える新たな回生発電システムを搭載した電動車両を提供する。
【解決手段】高電圧二次電池からの電力により駆動力を発生させるモータと、高電圧二次電池に充電する電力を回生発電により発生させるジェネレータとを、モータ10として備える電動車両Vであって、後輪RWにモータ・ジェネレータ10の駆動力を伝達する第1の伝達系1と、減速時に前輪FWが路面から駆動される逆駆動力をモータ10に伝達する第2の伝達系2と、を有する構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、回生発電により発電した電力で二次電池を充電する電動車両に関する。
近年、走行用のモータを備えた電動車両が注目されている。電動車両は、走行用のモータに供給する電力を蓄えておく二次電池をあわせて備えている。また、電動車両は、電費を向上するため、つまりは、限られた容量の二次電池での航続距離を伸ばすため、走行エネルギを用いて発電して二次電池に充電する回生発電装置(回生発電システム)を備えている。
電動車両の背景技術として、特許文献1には、エンジンによるプロペラシャフトを有する4輪駆動システムのエンジンの代わりにモータを配する、という技術(電気自動車)が記載されている。また、特許文献2には、前輪と後輪のそれぞれにトルク発生源を持ち、制動時に荷重移動量を推定して前後制動手段で発生する制動力を決定する、という技術(自動車の動力制御システム)が記載されている。また、他にも電動車両の回生発電システムに関する特許文献や、非特許文献がある。
特表2001−519139号公報 特開2007−282406号公報
しかし、これらの文献では、回生発電システムに関して、充分に検討されていない面がある。例えば、リア駆動の電動車両においては、制動時に回生を行う場合、減速Gによるフロントへの荷重移動によってリア荷重が減少するため、リアで取れる回生量は、フロントで取れる回生量よりも少なくなってしまい、その分、航続距離がフロント駆動の電動車両よりも短くなってしまう。また、リア駆動でありながらフロントからも回生を取るために、更にモータもしくは回生専用ジェネレータを追加した場合、モータ、ギヤ及び制御回路が増えてコストが高くなってしまう。
そこで、本発明は、回生発電を効率的に行える新たな回生発電システムを搭載した電動車両を提供することを目的とする。
本発明者らは、特に、リアに走行用のモータを搭載し、リアで駆動するRR方式の電動車両について、回生発電を飛躍的に向上できる回生発電システムを検討することにより、本発明を完成するに至った。
即ち、前記課題を解決した本発明(請求項1)は、二次電池からの電力により駆動力を発生させるモータと、前記二次電池に充電する電力を回生発電により発生させるジェネレータと、を備える電動車両である。そして、この電動車両は、後輪に前記モータの駆動力を伝達する第1の伝達系と、減速時に前輪が路面から駆動される力を前記ジェネレータに伝達する第2の伝達系と、を有することを特徴とする。
この請求項1の構成においては、加速時などはモータの駆動力を、第1の伝達経路を介して後輪に伝達する。一方、例えば、ドライバがアクセルペダルの踏み込みを戻したとき(回生時)は、電動車両の前輪に生じる路面からの駆動力(逆駆動力)は、第2の伝達経路を介してジェネレータに伝達し、ジェネレータにて回生発電を行う。逆駆動力は、回生時にはリア荷重が減少するという荷重移動により、後輪よりも前輪での方が生じる量は大きくなる。このため、電動車両の回生発電システムとしては、後輪に生じる逆駆動力で回生発電するよりも、前輪に生じる逆駆動力で回生発電する方が、回生できる電力が多くなり、回生発電の有効活用を図ることができる。
また、前記課題を解決した本発明(請求項2)は、請求項1の構成に加えて、前記第1の伝達系に介挿されるクラッチと、前記クラッチを制御して、減速時に前記後輪が路面から駆動される力が前記ジェネレータに伝達されるのを遮断もしくは伝達量を低減するクラッチ制御手段と、を有することを特徴とする。
この請求項2の構成においては、減速時は、後輪からの逆駆動力を遮断もしくは低減し、前輪からの逆駆動力による回生発電がなされる。なお、減速時とは、アクセルペダルの踏み込みが開放されたとき(緩められたとき)や、ブレーキペダルが踏み込まれたときなどである。
また、前記課題を解決した本発明(請求項3)は、請求項1の構成に加えて、前記第1の伝達系および前記第2の伝達系にそれぞれ介挿されるクラッチと、前記クラッチを制御して、減速時に前記第1の伝達系を遮断しもしくは伝達量を低減し、前記第2の伝達系を接続するクラッチ制御手段と、を有することを特徴とする。
この請求項3の構成においても、請求項2と同様、減速時は、後輪からの逆駆動力を遮断もしくは伝達量を低減する。
また、前記課題を解決した本発明(請求項4)は、請求項1〜請求項3のいずれかの構成に加えて、前記モータが前記ジェネレータを兼ねたモータ・ジェネレータであり、当該モータ・ジェネレータが車両後部に備えられることを特徴とする。
この請求項4の構成においては、モータがジェネレータを兼ねるため、コンパクトとなり、また、第1の伝達系と第2の伝達系がともにモータ・ジェネレータに接続されることにより、当該伝達系の一部の共有化を図ることができ、さらにコンパクトとなる。
本発明によれば、回生発電を効率的に行える新たな回生発電システムを搭載した電動車両を提供することができる。
本発明に係る第1実施形態の電動車両の全体レイアウトを示すレイアウト概念図である。 第1実施形態の電動車両の全体システムを示すシステム構成概念図である。 第1実施形態の電動車両の駆動時における、(a)はモータから後輪への駆動力の伝達を模式的に示す図であり、(b)は前輪からの逆駆動力を含めた駆動力の伝達を機能ブロック図に対応付けて示した図である。 第1実施形態の電動車両の回生時における、(a)は前輪からモータへの逆駆動力の伝達を模式的に示す図であり、(b)は後輪からの逆駆動力を含めた駆動力の伝達を機能ブロック図に対応付けて示した図である。 第1実施形態の電動車両の回生時における制御フローを示した図である。 本発明に係る第2実施形態の電動車両の全体システムを示すシステム構成概念図である。 第2実施形態の電動車両の、(a)は駆動時におけるモータから後輪への駆動力の伝達などを模式的に示す図であり、(b)は回生時における前輪からモータへの逆駆動力の伝達などを模式的に示す図である。 第2実施形態の電動車両の回生時における制御フローを示した図である。 本発明に係る第3実施形態の電動車両の全体システムを示すシステム構成概念図である。 本発明に係る第4実施形態の回生時における制御フローを示した図である。 本発明に係る第5実施形態の電動車両(FR車)の全体システムを示すシステム構成概念図である。 本発明に係る第6実施形態の電動車両(モータとジェネレータ別体)の全体システムを示すシステム構成概念図である。
以下、本発明である、電動車両を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、添付図面を参照して詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
まず、第1実施形態の電動車両Vを図1〜図5を参照して説明する。
(全体構成)
第1実施形態の電動車両Vは、回生発電を効率的に行える新たな回生発電システムを搭載した車両である。この電動車両Vは、図1のレイアウト概念図に示すように、前輪FWと後輪RWを備える四輪車両である。また、電動車両Vは、後部(リア)に走行用のモータ(モータ・ジェネレータ)10を備え、モータ10で発生した駆動力を後輪RWに伝達するRR車である。このため、モータ10で発生した駆動力を後輪RWに伝達する第1の伝達系1を有する。さらに、この電動車両10は、減速時に前輪FWで発生する逆駆動力を後部のモータ10に伝達する第2の伝達系2を有する。
なお、詳細は後記するが、電動車両Vは、モータ10で発生した駆動力を前輪FWに伝達しないことから、四輪駆動車とは明らかに相違する。
(第1の伝達系/第2の伝達系)
モータ10は、後記するPDU4(図2参照)を介して後記する高電圧二次電池5(図2参照)が蓄えている電力を供給されて駆動力を発生させる電動機である。また、モータ10は、減速時に発生する逆駆動力を供給されて発電する発電機(ジェネレータ)である。つまり、モータ10は、モータ・ジェネレータである。なお、図1では、PDU4と高電圧二次電池5の記載は省略しているが、例えば、高電圧二次電池5は車両中央部に、PDU4はモータ10の直近にレイアウトされる。
ミッション&リアデフ11は、モータ10で発生した駆動力を変速する変速機能を有するとともに、車両後部であるリア(第1の伝達系1)や車両前部であるフロント(第2の伝達系2)への各接続を制御するクラッチ機能を有する。さらに、ミッション&リアデフ11は、旋回時の左右の後輪RWの回転速度の差を吸収しつつ、モータ10(変速装置)からの駆動力を左右に均等に振り分けて伝えるデファレンシャル機能を有する。
後ドライブシャフト12は、モータ10からミッション&リアデフ11に伝達された駆動力を後輪RWに更に伝達する部材である。この後ドライブシャフト12は、左右一対を備える。
前ドライブシャフト21は、ドライバがアクセルペダルの踏み込みを戻した場合などに生じる前輪FWの逆駆動力をフロントデフ22に伝達する部材である。この前ドライブシャフト21は、左右一対を備える。フロントデフ22は、旋回時の左右の前輪FWの回転速度の差を吸収しつつ、左右の前ドライブシャフト21からの逆駆動力を合力して後段側に伝達する機能を有する部材である。第1トランスファ23は、フロントデフ22とプロペラシャフト24を接続する部材であり、フロントデフ22からの逆駆動力を後段側のプロペラシャフト24に伝達する機能を有する。プロペラシャフト24は、第1トランスファ23と第2トランスファ25を接続する部材であり、第1トランスファ23からの逆駆動力を後段側の第2トランスファ25に伝達する機能を有する。このプロペラシャフト24は、前から後ろに向けて前プロペラシャフト24a、ジョイント24b、後プロペラシャフト24cを含んで構成されている。第2トランスファ25は、プロペラシャフト24とミッション&リアデフ11を接続する部材であり、プロペラシャフト24からの逆駆動力を後段側のミッション&リアデフ11に伝達する機能を有する。
なお、駆動及び回生の切替時にモータ10の回転速度が同等となるように、両経路(第1の伝達系1と第2の伝達系2)の各ギヤレシオが設定される。
次に、図2のシステム構成概念図を参照して、更に詳細に電動車両Vを説明する。なお、図1と共通する部分については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図2に示すように、ミッション&リアデフ11は、前記した変速機能に相当する変速装置11aを備えるとともに、前記したクラッチ機能に相当する回生用クラッチ装置11bおよび駆動用クラッチ装置11cを備える。さらに、ミッション&リアデフ11は、前記したデファレンシャル機能に相当するリアデフ11dを備える。つまり、ミッション&リアデフ11は、変速装置11a、回生用クラッチ装置11b、駆動用クラッチ装置11c、および、リアデフ11dを備えている。
このうち、回生用クラッチ装置11bは、後記するECU(Electronic Control Unit)6により、回生時には、前輪FWからの逆駆動力を発電機であるモータ10に伝達するようにONされ、一方、加速などの駆動時には、モータ10からの駆動力を前輪FWに伝達しないように(遮断するように)OFFされる。また、駆動用クラッチ装置11cは、ECU6により、回生時には、後輪RWからの逆駆動力を発電機であるモータ10に伝達しないように(遮断するように)OFFされ、一方、駆動時には、モータ10からの駆動力を後輪RWに伝達するようにONされる。
つまり、この構成においては、第1の伝達系1による駆動力の伝達は、モータ10→ミッション&リアデフ11(変速装置11a→駆動用クラッチ装置11c→リアデフ11d)→リアドライブシャフト(D/Shaft)12→後輪RWという経路をとる(後記する図3(b)の太線参照)。また、第2の伝達系2による逆駆動力の伝達は、前輪FW→前ドライブシャフト(D/Shaft)21→フロントデフ22→第1トランスファ23→プロペラシャフト(P/Shaft)24→第2トランスファ25→ミッション&リアデフ11(回生用クラッチ装置11b→変速装置11a)→モータ10という経路をとる(後記する図4(b)の太線参照)。
なお、クラッチ装置(回生用クラッチ装置11bや駆動用クラッチ装置11c)は、ECU6により接続制御できる装置だけでなく、クラッチ装置にかかるトルク量や回転速度差などによってクラッチ動作を切り替えることのできる装置で構成されていてもよい。
また、クラッチ装置は、常時接続タイプのものでも、常時切断タイプのものでもよい。常時切断タイプのクラッチ装置は、ON信号により接続され、駆動力を伝達する。
(電力系)
図2に示すように、本実施形態の電動車両Vは、電力系統として、モータ10、PDU4、高電圧二次電池5などを備える。このうち、モータ10は、高電圧二次電池5から供給される電力を用いて、前記した駆動力を発生させる回転電機である。また、モータ10は、前記した逆駆動力を用いて、高電圧二次電池5に充電する電力を発生させる(回生発電する)発電機である。なお、図2においては、高電圧二次電池5は、単に「二次電池」と表記している。
PDU(Power Drive Unit)4は、半導体スイッチング素子からなるインバータを内蔵するとともに、ECU6の指令に基づいてインバータを駆動する駆動回路を備える。PDU4は、高電圧二次電池5からから図示しないVCU(Voltage Control Unit)を介して供給される直流電流から可変電圧可変周波数(Variable Voltage Variable Frequency)の三相交流電流を生成してモータ10をPWM(Pulse Width Modulation)駆動するとともに、モータ10が発電した三相の回生電流を、高電圧二次電池5を充電するための直流電力に変換する機能を有する。なお、電動車両Vは、図示しない充電口を介して車外の電源(充電スタンドや家庭用の充電装置)からの電力により高電圧二次電池5が充電されるようにされている。
高電圧二次電池5は、例えばリチウムイオン電池などの単電池を直列(さらに適宜並列)に接続した数百V程度の高電圧の組電池として構成されており、PDU4から供給され回生発電の電力や、図示しない充電口を介して、車外の電源の電力により充電されるようになっている。
なお、電力系は、電動車両Vの車体に対して絶縁されている。
(制御系)
図2に示すように、本実施形態の電動車両Vは、制御系として、ECU(制御装置)6を備える。また、アクセルペダルストロークセンサ71、ブレーキペダルストロークセンサ72、ブレーキ油圧センサ73、車輪速センサ74、車体加速度センサ75などのセンサ類7を備える。また、モータ10にも図示しない回転速度センサが備えられている。これらのセンサ類7は周知のものであるのでその説明は省略するが、ECU6は、前記したように、回生時には、回生用クラッチ装置11bをON(接続)し、駆動用クラッチ装置11cをOFF(遮断)する機能を有する。一方、駆動時には、回生用クラッチ装置11bをOFF(遮断)し、駆動用クラッチ装置11cをON(接続)する機能を有する。また、ECU6は、センサ類7からの信号に基づいて、回生時か駆動時かを判断する機能を有する。つまり、ECU6は、電動車両Vの走行中にドライバがアクセルペダルを戻すとモータ10による回生発電を開始し、モータ10による回生ブレーキで、あたかもエンジンブレーキを効かせたかのように制動力を発生させる。さらに、ドライバがブレーキペダルを踏み込むと、回生ブレーキと通常の油圧ブレーキが協調制御して、走行エネルギの回生が効率よく行われるように、ブレーキによる制動力と回生発電による制動力を制御する機能を有する。
なお、本実施形態では、ブレーキ制御(特に前輪FWのブレーキ制御)については、ECU6とブレーキECU8とが協調して行うものとする。例えば、ECU6がブレーキペダルストロークセンサ72の踏込量からマップを参照して回生発電量を決定して回生発電を行うとともに、回生発電量(つまり回生ブレーキによる制動力)をブレーキECU8に通知する。一方、ブレーキECU8は、ブレーキペダルの踏込量と制動力との対応関係のマップなどを参照して前輪FWの制動力を決定するとともに、この制動力から回生ブレーキによる制動力を減算した制動力を決定する。そして、この決定した制動力(回生ブレーキによる制動力を減算した値)に対応するブレーキ油圧を、前輪FWのホイールシリンダに供給するように、図示しない油圧バルブを制御するものとする。
(動作・作用)
以下、第1実施形態の電動車両Vの動作および作用を、図3〜図5を参照して説明する(適宜図1など参照)。
(1) 駆動時、ドライバがスロットルペダルの踏み込みを行うと、高電圧二次電池5に蓄えられた電力がPDU4を介してモータ10に供給され、アクセルペダルの踏み込みに応じた駆動力がモータ10により発生する。
図3(a)に示すように、モータ10で発生した駆動力は、ミッション&リアデフ11に伝達され、さらには後ドライブシャフト12に伝達され、そして、後輪RWに伝達される。より具体的には、図3(b)に示すように、モータ10で発生した駆動力は、ミッション&リアデフ11、即ち、変速装置11aに伝達される。ここで、ECU6は、アクセルペダルが踏み込まれていることから、つまりセンサ類7からの信号に基づいて駆動時と判断し、回生用クラッチ装置11bをOFFにし、駆動用クラッチ装置11cをONにしている。このため、駆動力は駆動用クラッチ装置11cに伝達され、さらに、リアデフ11d、後ドライブシャフト12、後輪RWへと伝達される。これにより、電動車両Vはアクセルペダルの踏み込み量に応じて、加速や速度の維持を行う。即ち、第1の伝達系1により、駆動力が後輪RWに伝達される。
なお、前輪FWは、路面からの逆駆動力により回転するが、回生用クラッチ装置11bがOFFであるため、第2の伝達系2は空転状態となり、逆駆動力はモータ10には伝達されない。
(2) 回生時、ドライバがスロットルペダルの踏み込みの開放を行うと、前輪FWからの逆駆動力は、図4(a)に示すように、前ドライブシャフト21、フロントデフ22、第1トランスファ23、プロペラシャフト24、第2のトランスファ25、ミッション&リアデフ11に伝達され、さらにモータ10に伝達され、モータ10が回生発電を行う。より具体的には、図4(b)に示すように、ミッション&リアデフ11に伝達された前輪FWからの逆駆動力は、回生用クラッチ装置11bに伝達される。ここで、ECU6は、アクセルペダルの踏み込が開放されていることから、つまりセンサ類7からの信号に基づいて回生時と判断し、回生用クラッチ装置11bをONにし、駆動用クラッチ装置11cをOFFにする。このため、逆駆動力は、変速装置11aに伝達され、そして、モータ10に伝達される。モータ10は発電機として三相交流電流の電力を回生発電する。この回生発電による回生電力は、PDU4で直流の電力に変換され、さらに図示しないVCUを介して高電圧二次電池5に充電される。この回生発電の際には、モータ10による回生ブレーキで、あたかもエンジンブレーキを効かせたかのように制動力を発生させ、空走感を生じさせないようにする。
なお、後輪RWは、路面からの逆駆動力により回転するが、駆動用クラッチ装置11bがOFFであるため、第1の伝達系1は空転状態となり、逆駆動力はモータ10には伝達されない。
(3) ドライバがブレーキペダルを踏み込んだとき(制動時)は、ECU6とブレーキECU8とが協調してブレーキ制御を行う。つまり、ブレーキECU8がブレーキペダルの踏込量と制動力との対応関係のマップなどを参照して前輪FWの制動力を決定するとともに、この制動力から、ECU6により通知された回生ブレーキによる制動力を減算し、減算後の動力に対応するブレーキ油圧を、前輪FWのホイールシリンダに供給するように、図示しない油圧バルブを制御する。ちなみに、ブレーキペダルの踏込量が少ない領域では、回生発電による制動力で減速Gを得るようにする。一方、ブレーキペダルの踏込量が多くなると、決定された制動力のすべてを回生発電による制動力で賄うことはできないので、前輪FWの図示しないホイールシリンダにブレーキ油圧を供給して、回生発電による制動力を、ブレーキ油圧で補うようにする。
なお、ブレーキペダルをドライバが大きく踏み込めば踏み込むほど、制動力は大きく生じるように制御されるが、制動力が大きくなるにつれて、荷重移動によりフロント荷重が大きくなる。つまり、前輪FWに発生する逆駆動力も大きくなる。このため、ブレーキペダルの踏込量が大きくなるほど回生発電量を増すことができる。
ちなみに、第1の伝達系1に対しては、ブレーキECU8が、後輪RWの図示しないホイールシリンダにブレーキペダルの踏み込み量に応じて予め決定されるブレーキ油圧を供給して、後輪RWに所定の制動力を与える。
図5の制御フローを参照して、回生時の制御をさらに説明する。なお、動作主体は、制御ECU6である。
図5に示すように、先ず、アクセルペダルストロークセンサ71からのアクセルペダルの踏込量に基づき、アクセルペダルの踏み込みの開放(開度0)を検知することにより制御が開始する(S11)。次に、ブレーキペダルストロークセンサ72のブレーキペダルの踏込量と、ブレーキ油圧センサ73のブレーキ油圧を取得し、前記したようなブレーキECU8との協調制御を開始する(S12)。この例では、あわせて(並列的に)、プロペラシャフト24または第2トランスファ25の回転速度を取得する(S13)。
続いて、駆動用クラッチ装置11cをOFF(切断)にして(S14)、モータ10の駆動力が後輪RWに伝達されないようにする。その後、ステップS13で取得した回転速度に基づいて、モータ10の回転速度を微調整する(S15)。なお、この調整は、図示しないモータECUと協調制御によるものとする。モータ10の回転速度の調整の後、回生用クラッチ装置11bをON(接続)にして(S16)、前輪FWからの逆駆動力をモータ10に伝達する。そして、回生発電を開始するように制御する(S17)。
なお、車輪速センサ74と車体加速度センサ75を利用しての制御については説明を省略するが、例えば、前輪FWや後輪RWがロックしないような制御があげられる。つまり、回生発電を多く行え、かつ、前輪FWや後輪RWがロックしないような制御などに活用される。
ちなみに、図5の制御フローにおいて、アクセルペダルが踏み込まれると、当該図5の制御フローによる制御を終了し、ECU6は、回生用クラッチをOFFにし、駆動用クラッチをONにする。
(第1実施形態の効果など)
以上説明した第1実施形態の電動車両Vによれば、ブレーキ油圧による制動力を補助することができる。しかも、電動車両Vに作用させる制動力が大きくなればなるほど、フロントへの荷重移動の関係から、RR車やFR車のような一般的な後輪駆動車よりも、つまり後輪回生(リア回生)の車両よりも、前輪回生(フロント回生)である本実施形態の電動車両Vの方が、回生発電量を増やすことができる。そして、回生発電量を増やせる分、電費の向上(航続距離の延長)を実現することができる。また、電動車両Vは、後輪からの逆駆動力でしか回生発電を行えないような場合よりも、より適切にブレーキ油圧による制動力を補助することができ、特に前輪FWのブレーキの負荷を軽減できる。
ちなみに、本実施形態の電動車両Vとは異なる通常の後輪駆動の電動車両では、様々な路面状況で車輪をロックさせることがないように回生を取ろうとすると、リア回生では、回生量を多く取ることができない場合がある。しかし、本実施形態の電動車両では、制動時の荷重移動量でより軸重がかかったフロント(前輪FW)から回生を取るフロント回生であるため、前記のとおり、より多くの回生量を取ることができるという効果がある。
また、駆動時(加速時)は、後輪RWに駆動力を供給するので、FF車のような前輪駆動車(フロント駆動車)に比べて、より適切に駆動力を路面に伝達することができる。
また、本実施形態の電動車両Vは四輪駆動車ではないので、四輪駆動車で見られるようなタイトコーナブレーキング現象、つまり、四輪駆動車で急なコーナを曲がろうとしたときや、車庫入れしようとしたときの、前輪FWと後輪RWの回転速度差に起因した意図しないブレーキング現象が生じることはない。つまり、センタデフなどは不要である。
また、エンジンを備えた車両におけるRR車は、排気管長やマフラ容量が十分に取れないため、出力の面でも不利となるというデメリットがあったが、電動車両Vはエンジンを備えないので、このようなデメリットは生じない。また、モータ10は、エンジンに比べて発熱量が少なく、音も静かなので、遮熱・遮音についての制約が少なく、この結果、機器(部品)のレイアウトに関しての自由度が広がり、本実施形態の電動車両Vのようなレイアウトでも居住性や、運動性におけるデメリットは生じないといえる。
なお、ドライバがブレーキペダルを踏み込んだときの油圧ブレーキによる制動力と回生ブレーキによる制動力の比率などは、適宜設定することができる。例えば、ドライバがブレーキペダルを踏み込んだ際には、常に油圧ブレーキによる制動力が発生するようにしてもよいし、制動力がある値を超えるときまでは回生ブレーキだけにより制動力を発生するようにしてもよい。いずれの場合でも、本実施形態の電動車両Vは、後輪RWからの逆駆動力で回生するリア回生よりも、より多く回生発電を行うことができる。
≪第2実施形態≫
次に、第2実施形態の電動車両Vを、図6などを参照して説明する(適宜図1など参照)。なお、第1実施形態と共通する要素については、第1実施形態で参照した各図の要素と同じ符号をこの第2実施形態でも付して、適宜説明を省略するものとする。
図6に示すように、第2実施形態の電動車両Vは、ミッション&リアデフ11における駆動用クラッチ装置11cが、トルク伝達装置11eに置き換わっている。トルク伝達装置11eは、第1実施形態の駆動用クラッチ装置11cとは異なり、駆動力(逆駆動力)、つまりトルクの伝達量(トルク伝達容量)を可変にできることである。この結果、第2実施形態の電動車両Vは、回生時、後輪RWからの逆駆動力も回生発電に用いることができる。
このため、ECU6は、加速時などの駆動時は、変速装置11aからのモータ10の駆動力の全量をリアデフ11dに伝達するように、トルク伝達装置11eに対してトルクの伝達量を最大にする指令を送信する。一方、回生時、ECU6は、後輪RWがロックしない範囲でトルク伝達装置11eのトルクの伝達量を設定し、その指令をトルク伝達装置11eに送信して、後輪RWからの逆駆動力をモータ10(発電機)に伝達するように制御する。ちなみに、後輪RWのブレーキ制御も、第1実施形態と同様、ブレーキECU8との協調制御がなされる。
駆動時について、図7(a)を参照し説明すると、駆動時は、ECU6に制御されたトルク伝達装置11eが、モータ10からの駆動力を全量リアデフ11dに伝達する。このため、動作・作用については、第2実施形態の電動車両Vと第1実施形態の電動車両Vとの見かけ上の相違はない。
一方、回生時について、図7(b)を参照して説明すると、回生時は、ECU6に制御されたトルク伝達装置11eが、後輪RWからの逆駆動力の一部(場合によっては全量)を、つまり、後輪RWがロックしない範囲で逆駆動力を、発電機としてのモータ10に伝達する。
図8は第2実施形態の制御フローであるが、第1実施形態と異なるのは、ステップS14がステップS14aになっている点である。第2実施形態では、回生時にブレーキECU8との協調制御において、後輪RWのブレーキがロックせず、かつ、後輪RWからの逆駆動力を可能な限り回生発電に利用できるように、ECU6が、トルクの伝達量を設定する(S14a)。
(第2実施形態の効果など)
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するうえ、さらに、後輪RWからの逆駆動力も回生発電に利用することができる。このため、さらに電費の向上(航続距離の延長)を実現することができる。また、後輪RWのブレーキの負荷を軽減することができる。
なお、第1実施形態で説明したタイトコーナブレーキング現象は、本実施形態では、トルク伝達装置11eにより吸収することができる。また、車速と舵角に基づいて、低車速における急な旋回時には、ECU6がトルク伝達装置11eに指示して、後輪RWからの逆駆動力の伝達を遮断することで、タイトコーナブレーキング現象を防止することができる(トルク伝達装置11eの負担低減にもなる)。
ちなみに、前記の第1実施形態において、高車速で直進などの状況では、つまり、前輪FWと後輪RWの速度差が小さい場合(速度差が実質ゼロか所定値よりも小さい場合)は、回生時に、回生用クラッチ装置11bと駆動用クラッチ装置11cをともにONにして、前輪FWに加えて、後輪RWからの逆駆動力を用いて回生発電を行うようにすることも可能である。
≪第3実施形態≫
次に、第3実施形態の電動車両Vを、図9を参照して説明する(適宜図1など参照)。なお、第1実施形態や第2実施形態と共通する要素については、第1実施形態などで参照した各図の要素と同じ符号をこの第3実施形態でも付して、適宜説明を省略するものとする。ちなみに、図9は、後記する第4実施形態と共通の図である。
図9に示すように、第3実施形態の電動車両Vは、前クラッチ装置26を備える。この前クラッチ装置26は、第2の伝達系2(図1参照)、つまり、前輪FWからミッション&リアデフ11、さらにはモータ10に至る逆駆動力の伝達経路におけるフロントデフ23とプロペラシャフト24の間に介挿されている。この点が、他の実施形態とは異なる点である。
ECU6は、駆動時は前クラッチ装置26をOFFするように制御し、回生時にONするように制御する。このため、第1実施形態では、駆動時でも第2の伝達系2が空転していたが、この第3実施形態では、空転は、前クラッチ装置26で遮断され、プロペラシャフト24や第2のトランスファ25(さらには回生用クラッチ装置11b)が空転することが防止される。
以上説明した第3実施形態によれば、駆動時におけるプロペラシャフト24などの空転などによる摩擦力や回転慣性マスなどを起因としたエネルギロス(駆動ロス)を低減することができるという効果が得られる。
≪第4実施形態≫
次に、第4実施形態の電動車両Vを、図9および図10を参照して説明する(適宜図1など参照)。なお、第4実施形態の電動車両は、ハードウェア的には、第3実施形態の電動車両Vと同じであり、第2の伝達系に前クラッチ装置(フロントクラッチ)26を備えている。この第4実施形態が第3実施形態と異なる点は、ECU6による制御である。
以下、図10のフローを参照して、第4実施形態について、特にECU6の動作について説明する。なお、参照する図10は、第1実施形態の図5と共通するステップには、同じステップ番号を付して、説明を適宜省略する。
図10において、ステップS11とステップS12は、第1実施形態と同じである。第4実施形態では、ステップS21において、ECU6が、前輪FWからの逆駆動力が所定値以上か否かを判定する。この所定値は、急ブレーキなどを想定した大きな値が設定される。逆駆動力が、所定値以上の場合(S21→Yes)は、ECU6は、ステップS22で前クラッチ装置26をOFF(切断)にし、続いて、回生用クラッチ装置11bをOFF(切断)にする(S23)。これにより、大きな逆駆動力がプロペラシャフト24に伝達されることが防止される。ちなみに、前輪FWのブレーキは、回生ブレーキなしでも、充分な制動力が得られるようにされている。逆駆動力が所定値以上か否かの判定は、回転速度やブレーキペダルの踏込量などにより行ってもよい。
なお、ステップS21とステップS22は、どちらかを省略することも可能である。また、初期状態において、前クラッチ装置26や回生用クラッチ装置11bがOFFであれば、ステップS21とステップS22は、省略可能またはOFF状態を維持するということになる。また、最初は通常のブレーキ操作であったが、急に緊急のブレーキ操作などになった場合は、回生用クラッチ装置11bと前クラッチ装置26は、ともにON(接続)であるが、逆駆動力が所定値を超えた場合(S21→Yes)は、ステップS22とステップS23により、回生用クラッチ装置11bと前クラッチ装置26は、ともにOFFにされるものとする。
一方、ステップS21において、前輪FWからの逆駆動力が所定値以上ではない場合(S21→No)は、つまり、急ブレーキなどではない場合は、前クラッチ装置26をON(接続)にしてプロペラシャフト24に逆駆動力を伝達する。これにより、プロペラシャフト24と第2トランスファ25が回転し始める。次のステップS13では、ECU6が、プロペラシャフト24または第2トランスファ25の回転速度を取得する。なお、第1実施形態とはステップ13の位置が異なっている。これは、ステップS24以前では前クラッチ装置26がOFFであることから、プロペラシャフト24などが回転していないため、このようなフローとしている。
以下のステップS14〜ステップS17は、第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。
以上説明した第5実施形態によれば、急ブレーキもしくは不意に路面凹凸による入力が入った場合、プロペラシャフト24以降の部品を保護することができる。また、不意の高トルク(高逆駆動力)の入力を制限することにより、プロペラシャフト24以降の部品強度を緩和することができて軽量化できる。
なお、このような機能は、フロントデフ22や第1トランスファ23などに持たせるようにしてもよい。
また、ステップS22とステップS23でクラッチ装置(回生用クラッチ装置11b、前クラッチ装置26)をOFFする際に、回生ブレーキによる制動力の急な低減による違和感、換言するとブレーキ油圧の上昇速度を考慮して、予め油圧源のブレーキ油圧を上昇させておくといったことが考えられる。また、トルク伝達装置11e(図6参照)のように、モータ10に伝達する逆駆動力を徐々に低減することなども考えられる。
また、ステップS22とステップS23に代えて、または、ステップS22とステップS23に加えて、ECU6が指示して、PDU4(インバータ)による回生発電を停止したり回生発電量を低減したりすることも考えられる。回生発電を停止などすれば、プロペラシャフト24などに大きな逆駆動力が加わることがなくなる。なお、この際、前記した回生ブレーキによる制動力の急な低減による違和感を考慮して、徐々に回生発電量を低減するようにしてもよい。
≪第5実施形態≫
次に、第5実施形態の電動車両Vを、図11を参照して説明する(適宜図1など参照)。なお、第1実施形態など共通する要素については、第1実施形態などで参照した各図の要素と同じ符号をこの第5実施形態でも付して、適宜説明を省略するものとする。
図11に示すように、第5実施形態の電動車両Vは、第1実施形態の電動車両Vとは異なり、いわゆるFR車である。つまり、フロント(車両前部)に原動機であるモータ10を備え、モータ10で発生した駆動力を後輪RWに伝達して、後輪RWで駆動する。その一方、回生発電は、第1実施形態と同様、前輪FWからの逆駆動力により行う。なお、第1実施形態では、符号11はミッション&リアデフであるが、この第5実施形態では、符号11はミッションである。
この第5実施形態の電動車両Vによれば、前記した第1実施形態の電動車両Vよりも、フロント荷重が大きい分、より回生発電を大きくすることができる。また、リアの荷物スペースを広く取ることができる。一方、前記した第1実施形態の電動車両V(図1参照)は、第5実施形態の電動車両Vよりも、リア荷重が大きい分、駆動力をより路面に伝達しやすいといえる。
≪第6実施形態≫
次に、第6実施形態の電動車両Vを、図12を参照して説明する(適宜図1など参照)。なお、第1実施形態など共通する要素については、第1実施形態などで参照した各図の要素と同じ符号をこの第6実施形態でも付して、適宜説明を省略するものとする。
図12に示すように、第6実施形態の電動車両Vは、第1実施形態ではモータ10がモータ・ジェネレータであったが、第6実施形態では、モータ10Aとジェネレータ10Bとは別体であり、モータ10Aはリアに、ジェネレータ10Bはフロントにレイアウトされている。つまり、第6実施形態の電動車両Vは、第1実施形態の電動車両Vと同様に後輪駆動車であるが、回生は前輪FWからの逆駆動力で行うフロント回生の車両である。このため、この第6実施形態では、プロペラシャフト24、第1トランスファ23、第2トランスファ25などが省略されている。
この第6実施形態の電動車両Vは、このようにプロペラシャフト24が省略されていることから、居住スペースをより広く取ることができる。また、前後の重量配分的にも、バランスが取れているといえる。
補足すると、モータ10Aをリア配置としたことにより、フロントのいわゆるエンジン(モータ)ルームに多くの発電機容積を確保でき、ここにジェネレータ10Bをレイアウトすることで前後の重量配分を50:50近傍とすることができて、車体性能を高めることができる。また、発熱量が多いジェネレータ10Bをフロントにレイアウトすることで走行風などによる冷却性能を高めて発電効率を上げることができる。なお、PDU4は、モータ用とジェネレータ用を共通としてもよいし、別体としてもよい。
≪まとめ≫
以上説明した第1実施形態から第6実施形態の電動車両Vは、本発明を実施するうえでの一例を示すものであり、本発明が前記した実施形態に限定して解釈されるものではないことはいうまでもない。また、第1実施形態から第6実施形態を、適宜組み合わせて実施することもできる。例えば、各実施形態について、モータ10は、モータ・ジェネレータであるが、第6実施形態のように、モータ(符号10A)とジェネレータ(符号10B)が一体である必要はなく、どのようにレイアウトすることもできる。
ちなみに、各実施形態は、電動車両Vとして、純粋な電気自動車を想定して説明したが、回生発電を行う車両であれば、ハイブリッド車や燃料電池電気自動車なども、電動車両Vといえる。
本発明は、今後ますます普及する電動車両を便利なものとする技術として、大いなる利用可能性を有する。
V 電動車両
FW 前輪
RW 後輪
1 第1の伝達系
2 第2の伝達系
4 PDU
5 高電圧二次電池(二次電池)
6 ECU(クラッチ制御手段)
10 モータ(モータ・ジェネレータ)
10A モータ
10B ジェネレータ
11 ミッション&リアデフ
11a 変速装置
11b 回生用クラッチ装置(第2の伝達系に介挿されるクラッチ)
11c 駆動用クラッチ装置(第1の伝達系に介挿されるクラッチ)
11d リアデフ(第1の伝達系の構成要素)
11e トルク伝達装置(第1の伝達系に介挿されるクラッチ)
12 後ドライブシャフト(第1の伝達系の構成要素)
21 前ドライブシャフト(第2の伝達系の構成要素)
22 フロントデフ(第2の伝達系の構成要素)
23 第1トランスファ(第2の伝達系の構成要素)
24 プロペラシャフト(第2の伝達系の構成要素)
25 第2トランスファ(第2の伝達系の構成要素)
26 前クラッチ装置(第2の伝達系に介挿されるクラッチ)

Claims (4)

  1. 二次電池からの電力により駆動力を発生させるモータと、前記二次電池に充電する電力を回生発電により発生させるジェネレータと、を備える電動車両であって、
    後輪に前記モータの駆動力を伝達する第1の伝達系と、
    減速時に前輪が路面から駆動される力を前記ジェネレータに伝達する第2の伝達系と、
    を有することを特徴とする電動車両。
  2. 前記第1の伝達系に介挿されるクラッチと、
    前記クラッチを制御して、減速時に前記後輪が路面から駆動される力が前記ジェネレータに伝達されるのを遮断もしくは伝達量を低減するクラッチ制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の電動車両。
  3. 前記第1の伝達系および前記第2の伝達系にそれぞれ介挿されるクラッチと、
    前記クラッチを制御して、減速時に前記第1の伝達系を遮断もしくは伝達量を低減し、前記第2の伝達系を接続するクラッチ制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の電動車両。
  4. 前記モータが前記ジェネレータを兼ねたモータ・ジェネレータであり、当該モータ・ジェネレータは、車両後部に備えられること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電動車両。
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