JP3829840B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータと車輪との間にクラッチを介挿した車両の駆動力制御装置に関するものである。
従来、前輪をエンジンで駆動し、後輪を電動モータで駆動可能とし、モータから後輪までのトルク伝達経路にクラッチが介装されている車両の駆動力制御装置としては、例えば特許文献1に記載されるものがある。
そして、一般に、クラッチは、モータの駆動停止に合わせて接続状態から切断状態に制御される。
特開平11−243608号公報
しかし、モータを停止すると共にクラッチの制御状態を切断状態にしたにも関わらず、クラッチが締結状態でロックしたままの場合には、急勾配の下り坂を走行中などの走行状態によって車輪の速度が上昇することでモータの回転数が過回転領域に達するおそれがある。このようなことは特に、大きな減速比の減速機が介装されている場合に起きやすい。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、クラッチを切断に制御し且つモータ駆動を停止したときに確実にクラッチを切断状態にできる車両の駆動力制御装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は、モータと、そのモータで駆動される車輪と、モータから車輪への動力伝達経路に介装されるクラッチとを備え、
上記クラッチは、モータ側の回転軸に連結する第1の回転部材と、車輪側の回転軸に連結する第2の回転部材と、その第1及び第2の回転部材の間に形成された係合空間に介挿される係合子と、その係合子の周方向の位置を規制する保持器と、第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の固定を行うことでクラッチの接続を制御すると共に第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の解放を行うことでクラッチの切断を制御するクラッチ操作部と
上記クラッチ操作部による上記保持器の固定状態で第1及び第2の回転部材の他方と保持器との間の位相が変わることによって、上記係合子が第1及び第2の回転部材の間に噛み込んで第1及び第2の回転部材間でトルク伝達可能となる機構のクラッチと、を備え
ータ駆動中は上記保持器を固定状態に制御、上記モータの駆動を停止する条件を満足したと判定すると上記保持器を解放状態に制御する車両の駆動力制御装置において、
上記保持器が解放状態にあるときの上記クラッチでの伝達トルクをゼロとするのに必要なモータトルクを、クラッチ解消トルクと定義したときに、上記クラッチ解消トルクは、上記車輪の加速度から求められ、
上記モータ駆動を停止する条件を満足したと判定すると、上記保持器が解放状態となった後であってモータ駆動停止前に、上記クラッチ解消トルクを挟んだトルクの範囲である所定トルク増減範囲を越えるトルクまで、上記モータのトルクを増加した後に減少させる若しくは減少させた後に増加させる停止前処理手段を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、モータと車輪との間に介在するクラッチとして上述のようなメカニカルな接続・切断機構を備えたクラッチを採用することで、安価なクラッチを提供できると共にクラッチ制御のオフ時(保持器の固定から解放への移行)にモータからのトルク伝達トルクが大きな状態であっても実際のクラッチ切断時のショック発生を小さくすることができる。
また、上記機構を持ったクラッチを採用しても、本発明にあっては、モータの駆動を停止したときに、確実にモータと車輪との間のトルク伝達を遮断可能となる。
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る車両のシステム構成を説明する図である。
この図1に示すように、本実施形態の車両は、左右前輪1L、1Rが、内燃機関であるエンジン2(主駆動源)によって駆動される主駆動輪であり、左右後輪3L、3Rが、モータ4によって駆動可能な従駆動輪である。
すなわち、エンジン2の出力トルクTeが、トランスミッション30及びディファレンスギア31を通じて左右前輪1L、1Rに伝達されるようになっている。
上記トランスミッション30には、現在の変速のレンジを検出するシフト位置検出手段32が設けられ、該シフト位置検出手段32は、検出したシフト位置信号を4WDコントローラ8に出力する。
上記エンジン2の吸気管路14(例えばインテークマニホールド)には、メインスロットルバルブ15とサブスロットルバルブ16が介装されている。メインスロットルバルブ15は、アクセル開度指示装置(加速指示操作部)であるアクセルペダル17の踏み込み量等に応じてスロットル開度が調整制御される。このメインスロットルバルブ15は、アクセルペダル17の踏み込み量に機械的に連動するか、あるいは当該アクセルペダル17の踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ40の踏み込み量検出値に応じて、エンジンコントローラ18が電気的に調整制御することで、そのスロットル開度が調整される。上記アクセルセンサ40の踏み込み量検出値は、4WDコントローラ8にも出力される。
また、サブスロットルバルブ16は、ステップモータ19をアクチュエータとし、そのステップ数に応じた回転角により開度が調整制御される。上記ステップモータ19の回転角は、モータコントローラ20からの駆動信号によって調整制御される。なお、サブスロットルバルブ16にはスロットルセンサが設けられており、このスロットルセンサで検出されるスロットル開度検出値に基づいて、上記ステップモータ19のステップ数はフィードバック制御される。ここで、上記サブスロットルバルブ16のスロットル開度をメインスロットルバルブ15の開度以下等に調整することによって、運転者のアクセルペダルの操作とは独立して、エンジン2の出力トルクを制御することができる。
また、エンジン2の回転数を検出するエンジン回転数検出センサ21を備え、エンジン回転数検出センサ21は、検出した信号をエンジンコントローラ18及び4WDコントローラ8に出力する。
また、符号34は制動指示操作部を構成するブレーキペダルであって、そのブレーキペダル34のストローク量がブレーキストロークセンサ35によって検出される。該ブレーキストロークセンサ35は、検出したブレーキストローク量を制動コントローラ36及び4WDコントローラ8に出力する。
制動コントローラ36は、入力したブレーキストローク量に応じて、各車輪1L、2R、3L、3Rに装備したディスクブレーキなどの制動装置37FL、37FR、37RL、37RRを通じて、車両に作用する制動力を制御する。
また、上記エンジン2の回転トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝達されることで、上記発電機7は、エンジン2の回転数Neにプーリ比を乗じた回転数Nhで回転する。
上記発電機7は、図2に示すように、出力電圧Vを調整するための電圧調整器22(レギュレータ)を備え、4WDコントローラ8によって発電機制御指令値c1(デューティ比)が制御されることで、界磁電流Ifhを通じて発電する電圧Vが制御される。すなわち、電圧調整器22は、4WDコントローラ8から発電機制御指令c1を入力し、その発電機制御指令c1に応じた値に発電機7の界磁電流Ifhを調整すると共に、発電機7の出力電圧Vを検出しつつ4WDコントローラ8に出力可能となっている。なお、発電機7の回転数Nhは、エンジン2の回転数Neからプーリ比に基づき演算することができる。
その発電機7が発電した電力は、電線9を介してモータ4に供給可能となっている。その電線9の途中にはジャンクションボックス10が設けられている。上記モータ4の駆動軸は、減速機11及びクラッチ12を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。符号13はデフを表す。
また、上記ジャンクションボックス10内には電流センサ23が設けられ、該電流センサ23は、発電機7からモータ4に供給される電力の電流値Iaを検出し、当該検出した電機子電流信号を4WDコントローラ8に出力する。また、電線9を流れる電圧値(モータ4の電圧)が4WDコントローラ8で検出される。符号24は、リレーであり、4WDコントローラ8から指令によってモータ4に供給される電圧(電流)の遮断及び接続が制御される。
また、モータ4は、4WDコントローラ8からの指令によって界磁電流Ifmが制御され、その界磁電流Ifmの調整によって駆動トルクが目標モータトルクに調整される。なお、符号25はモータ4の温度を測定するサーミスタである。さらに、上記モータ4の駆動軸の回転数Nmを検出するモータ用回転数センサ26を備え、該モータ用回転数センサ26は、検出したモータ4の回転数信号を4WDコントローラ8に出力する。
また、本実施形態のクラッチ12は、次に示すようなメカニカルな機構で接続・切断が行われるクラッチであって、4WDコントローラ8からのクラッチ制御指令に応じて電磁クラッチ部106が接続状態又は切断状態となって、クラッチ12の接続・切断の制御が行われるものである。
次に、そのクラッチ12の機構・構成について図3及び模式図である図4を参照して説明する。
第1の回転部材である外輪部材101と第2の回転部材である内輪部材100とが同軸に配置され、その内輪部材100の外径面と外輪部材101の内径面との間の空間に係合子であるローラ102が周方向に沿って複数介挿されている。外輪部材101の内径面は円筒面となっているが、内輪部材100の外径面には、周方向に沿って所定間隔毎にカム面100aが形成されている。該カム面100aは、例えば平坦面となることで、径方向で対向する外輪部材101の内径面との間に、それぞれ係合空間103を形成し、その係合空間103の円周方向両側が、両側に行くほど狭くなる楔空間103aとなっている。なお、係合空間103は円周方向両側に楔空間103a(内輪部材100と外輪部材102との対向距離がローラ102よりも小さくなる空間)が形成されれば、上記カム面100aは凹面形状などの他の輪郭形状の面となっていても良い。また、隣り合うカム面100a同士は連続している必要はなく、所定間隔だけ開くようにして形成されていても良い。そして、上記各係合空間103内に上記ローラ102がそれぞれ配置されると共に、上記複数のローラ102は、上記内輪部材100と外輪部材101との間に介在された保持器104の各ポケットに収容されている。すなわち、保持器104によって各ローラ102間の間隔が一定に規制されつまり周方向の位置が規制されている。保持器104は、スイッチバネ105を介して内輪部材100に連結している。該スイッチバネ105は、保持器104に対して円周方向に向かうバネ力を発揮可能となっていて、保持器104のポケットに収容されている各ローラ102の位置が対応する係合空間103の略中央位置に配置される中立位置に向けて、保持器104を付与支持している。
さらに、上記クラッチ12には、クラッチ操作部を構成する電磁クラッチ部106を備え、通電をオン(クラッチ制御電流オン)にすることで、上記保持器104を外輪部材101に接続状態(外輪部材101に対し保持器104を固定)とし、通電をオフ(クラッチ制御電流オフ)にすることで上記保持器104と外輪部材101とを非接続状態(外輪部材101に対し保持器104を解放)とする。符号107はアーマチュアを、符号108はローラ102を、符号109は電磁コイルをそれぞれ示している。
そして、上記外輪部材101がモータ4の駆動軸側に接続され、内輪部材100が車輪側の回転軸に接続されている。
上記機構のクラッチ12にあっては、上記保持器104が解放状態の場合には、ローラ102がスイッチバネ105の作用で係合空間103の中立位置に保持されることから、内輪部材100と外輪部材101との間でローラ102を介したトルクの伝達は行われず、内輪部材100と外輪部材101とは独立して回転可能な状態となっている。
一方、保持器104を固定状態とした場合には、内輪部材100と外輪部材101との間の相対的な回転差によって内輪部材100と保持器104との間に位相差が発生すると、上記スイッチバネ105の弾性力に抗してローラ102が左右の楔空間103aの一方へ移動しその一方の楔空間103aに噛み込む、つまり、内輪部材100と外輪部材101との間にローラ102が噛み込むことで、内輪部材100と外輪部材101との間でトルクの伝達が可能となる。なお、トルク伝達方向は、ローラ102が左右どちらの楔空間103aに噛み込むかで異なる。
すなわち、上記構成のクラッチ12にあっては、電磁クラッチ部106への通電のオン・オフ(クラッチ制御電流のオン・オフ)によって、クラッチ12の接続・切断を制御する。
また、各車輪1L、1R、3L、3Rには、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRが設けられている。各車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRは、対応する車輪1L、1R、3L、3Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値として4WDコントローラ8に出力する。
また、符号41は、2輪駆動モードと4輪駆動モードのいずれかを指示する駆動モードスイッチであって、指示された駆動モード情報を4WDコントローラ8に出力する。ここで、この駆動モードスイッチ41は、運転者が直接指示することで選択される場合に限定されない。他の4輪駆動条件に応じて、2輪駆動モードと4輪駆動モードのいずれかが選択されるようになっていても良い。例えば、前輪1L、1Rに所定以上の加速スリップが生じたり、発進の際の所定時間だけ、自動的に4輪駆動モードとなるように設定されていても良い。
4WDコントローラ8は、図5に示すように、4WDコントローラ本体8A、目標モータトルク算出部8B、停止前トルク算出部8C、発電機制御部8D、リレー制御部8E、モータ制御部8F、及びクラッチ制御部8Gを備える。
上記発電機制御部8Dは、電圧調整器22を通じて、発電機7の発電電圧Vをモニターしながら、当該発電機7の発電機指令値c1を出力して界磁電流Ifhを調整する。
リレー制御部8Eは、発電機7からモータ4への電力供給の遮断・接続を制御する。
モータ制御部8Fは、モータ4の界磁電流Ifmを調整することで、当該モータ4のトルクを所要の値に調整する。
クラッチ制御部8Gは、上記クラッチ12の電磁クラッチ部106への通電のオン・オフによってクラッチ12の状態を制御し、4輪駆動状態と判定している間は電磁クラッチ部106を通電状態とする。
また、4WDコントローラ本体8Aは、所定のサンプリング時間毎に、図6に示すような処理を行う。
まず、ステップS10において、駆動モードスイッチ41に基づき、4輪駆動モード状態か否かを判定し、4輪駆動モードの場合にはステップS20に移行する。一方、2輪駆動モード若しくは2輪駆動モードへの移行の場合にはステップS120に移行する。
ステップS20では、シフト位置検出信号31からの信号に基づいて、変速が駆動レンジ(D・R・1・2)つまり、パーキングやニュートラル以外のレンジか否かを判定し、駆動レンジつまりエンジンから前輪にトルク伝達される状態若しくは次回の発進時に4輪駆動モードで発進すると判定した場合には、ステップS30に移行し、そうでない場合には、2輪駆動に移行すべく、ステップS120に移行する。
ステップS30では、モータ回転数が仕様的に許容される回転数以内か否かを判定し、許容回転数の範囲で有ればステップS40に移行し、許容限界を越えるおそれがある場合にはステップS120に移行する。
ステップS40では、クラッチ制御部8Gに対してクラッチ・オン指令を出力し、続けて、ステップS50にて、クラッチ状態フラグCLSFLGに4輪駆動状態を示す「1」を代入してステップS60に移行する。
ステップS60では、モータ用回転数センサ21が検出したモータ4の回転数Nmに応じた目標モータ界磁電流Ifmを算出し、当該目標モータ界磁電流Ifmをモータ制御部8Cに出力した後、ステップS70に移行する。
ここで、上記モータ4の回転数Nmに対する目標モータ界磁電流Ifmは、回転数Nmが所定回転数以下の場合には一定の所定電流値とし、モータ4が所定の回転数以上になった場合には、公知の弱め界磁制御方式でモータ4の界磁電流Ifmを小さくする。すなわち、モータ4が高速回転になるとモータ誘起電圧Eの上昇によりモータトルクが低下することから、上述のように、モータ4の回転数Nmが所定値以上になったらモータ4の界磁電流Ifmを小さくして誘起電圧Eを低下させることでモータ4に流れる電流を増加させて所要モータトルクを得るようにする。この結果、モータ4が高速回転になってもモータ誘起電圧Eの上昇を抑えてモータトルクの低下を抑制するため、所要のモータトルクを得ることができる。また、モータ界磁電流Ifmを所定の回転数未満と所定の回転数以上との2段階で制御することで、連続的な界磁電流制御に比べ制御の電子回路を安価にできる。なお、所要のモータトルクに対しモータ4の回転数Nmに応じて界磁電流Ifmを調整することでモータトルクを連続的に補正するモータトルク補正手段を備えても良い。すなわち、2段階切替えに対し、モータ回転数Nmに応じてモータ4の界磁電流Ifmを調整すると良い。この結果、モータ4が高速回転になってもモータ4の誘起電圧Eの上昇を抑えモータトルクの低下を抑制するため、所要のモータトルクを得ることができる。また、なめらかなモータトルク特性にできるため、2段階制御に比べ車両は安定して走行できるし、常にモータ駆動効率が良い状態にすることができる。
次に、ステップS70では、クラッチ状態フラグCLSFLGが「2」か否かを判定し、「2」つまりモータ停止前処理中であればステップS90に移行し、「1」つまり4輪駆動状態であればステップS80に移行する。
ステップS80では、目標モータトルク算出部8Bを起動し、モータ4の目標モータトルクTmを求めた後にステップS100に移行する。
ここで、目標モータトルク算出部8Bは、車速やアクセル開度などの諸条件に基づき目標モータトルクTmを算出する。また、車両が停止状態(車輪速がゼロ若しくは略ゼロの状態)の場合には、目標モータトルクTmを、次回の発進に備えて、後輪3L、3Rを駆動するだけのトルクはないが、モータ4から後輪3L、3Rまでに存在するガタ分を詰めることができるだけのモータトルクに設定する。
また、ステップS90では、後述の停止前トルク算出部8Cを起動した後にステップS100に移行する。
次に、ステップS100では、上記目標モータトルクTm及び目標モータ界磁電流Ifmを変数として、マップなどに基づき、対応する目標電機子電流Iaを求め、ステップS110に移行する。ステップS110では、上記目標電機子電流Iaに基づき、発電機制御指令値であるデューティ比c1を演算し出力した後に、復帰する。
一方、2輪駆動状態、若しくは4輪駆動状態から2輪駆動状態への移行と判定されてステップS120に移行すると、クラッチ状態フラグCLSFLGが「0」か否かを判定し「0」である場合には、2輪駆動状態であるのでモータ駆動制御を行うこと無く、処理を終了する。一方、クラッチ状態フラグCLSFLGが「0」以外の場合にはステップS130に移行する。ここで、クラッチ状態フラグCLSFLGの初期値は「0」に設定されている。
ステップS130では、クラッチ・オフ指令をクラッチ制御部8Gに出力して、クラッチ12の制御状態を切断状態に変更してステップS140に移行する。
ステップS140では、実際にクラッチが切断されたか否かを判定し切断されたと判定した場合にはステップS160に移行し、切断されていないと判定した場合にはステップS150に移行する。
クラッチが切断されたか否かは、本実施形態ではクラッチ位置におけるモータ側回転軸の回転数と後輪側回転軸の回転数との回転数差が所定値以上、例えば100rpm以上の場合に、切断されたと判定する。
ステップS150では、クラッチ状態フラグCLSFLGにモータ駆動停止前処理中を示す「2」を設定してステップS60に移行し、ステップS90での停止前トルク算出を実施する。
一方、ステップS140でクラッチ12が実際に切断されたと判定されてステップS160に移行すると、クラッチ状態フラグを2輪駆動状態を示す「0」に設定し、続いてステップS170にてカウンタTCをゼロに初期化した後にステップS180に移行する。
ステップS180では、モータ界磁電流をオフにするなどのモータをオフにする処理を実施した後、発電機制御指令値であるc1をゼロに設定した後に、復帰する。
次に、停止前トルク算出部8Cの処理を、図7に基づき説明する。
先ずステップS200にて、クラッチにおけるローラ102の噛み合い状態を検出し、その検出に基づきステップS210にて噛み合い方向が特定されていればステップS220に移行し正転であればステップS260に逆転であればステップS230に移行する。また、噛み合い方向が不定であればステップS290に移行する。
ここで、上記噛み合い状態の判定について説明する。
クラッチ伝達トルクTCは次の式で求めることができる。
TC=r×Tma −Ic×α/R ・・・(1)
なお、
r:減速機の減速比
Tma:実際のモータトルク(車両前進側を正とする)
Ic:クラッチのモータ側慣性モーメントの和、実測または計算により求め た定数
α:クラッチの加速度(車両前進側を正とする)、つまり後輪の加速度
である。
また、上記実際のモータトルクTmaは目標モータトルクTmでも良いが、下記式によって演算して求めても良い。
Tma=Ka×Φ×Ifm×Ia
ここで、
Ka:モータの諸元から決まる定数
Φ:磁束(モータの諸元から決まる定数)
である。
以上から、クラッチ伝達トルクTCは、理論的には、現在のモータトルクTma及び後輪の加速度αが求められれば、理論的には、ローラ102の噛み合い方向は特定可能である。
しかし、クラッチ12よりもモータ側のフリクション分(実測により求めることが可能な値)による誤差や、Icの固定差によるバラツキがあるほか、モータトルク及び後輪の車輪速などに対する検出誤差があることから、図8のような、現在のモータトルクTma及び後輪の加速度αからローラ102の噛み合い方向を特定できない、つまり不定の範囲がある。
ここで、上記Tf、Icに固定差等によるバラツキや、上記検出誤差はそれぞれ設計的に求められる。したがって、上記(1)式から求まる理論的にクラッチ伝達トルクTCがゼロとなる、後輪の加速度αに対するモータトルクTmaを挟んで、所定増減トルク分Kだけ増減した下記(2)式の範囲を、噛み合い不定領域としている。なお、トルク増分量とトルク減少量とは必ずしも同一量でなくても良い。
Ic×α/R−K<減速比×モータトルク<Ic×α/R +K・・・(2)
また、分かりやすくするために、処理ステップS210とS220とを別ステップとして説明しているが、図8に示すマップによって、不定、正転噛み込み、逆転噛み込みは一度に判別できる。
そして、逆転噛み込みと判定された場合にはステップS230に移行して、車輪加速度αが下限加速度(−AW)未満か否かを判定し、下限加速度未満と判定した場合にはステップS240に移行し目標モータトルクをゼロとして処理を終了する。一方、下限加速度以上の場合にはステップS250に移行する。
ここで、上記下限加速度は、図9に示すように、上記噛み込み状態が不定の範囲におけるモータトルクがゼロとなるときの前記車輪の加速度αの下限値であり、上記(2)式によれば、−AW=−(K/Ic)となる。
また、ステップS250では、下記式に基づき現在の車輪の加速度αに応じた確実に正転噛み込みとするのに必要な目標モータトルクを算出して、処理を終了する。
Tm=Ic×α/R+K1 ・・・(3)
ここでK1≧Kとする。
また、正転噛み込みと判定された場合にはステップS260に移行して、車輪加速度αが上限加速度(AW)以上か否かを判定し、上限加速度以上と判定した場合にはステップS270に移行し目標モータトルクをゼロとして処理を終了する。一方、上限加速度未満の場合にはステップS280に移行する。
ここで、上記上限加速度は、図9に示すように、上記噛み込み状態が不定の範囲におけるモータトルクがゼロとなるときの前記車輪の加速度αの上限値であり、上記(2)式によれば、AW=(K/Ic)となる。
また、ステップS280では、下記式に基づき現在の車輪の加速度αに応じた確実に逆噛み込みとするのに必要な目標モータトルクを算出して、処理を終了する。
Tm=Ic×α/R−K2 ・・・(4)
ここでK2≧Kとする。
一方、噛み込み方向不定と判定された場合にはステップS290に移行し、正転時間TCが所定時間未満、例えば500ms未満か否かを判定し、500ms未満と判定した場合にはステップS300に移行し、500ms以上と判定した場合にはステップS340に移行する。
ステップS300では、車輪加速度αが下限加速度(−AW)未満か否かを判定し、下限加速度未満と判定した場合にはステップS310に移行し目標モータトルクをゼロとしてステップS320に移行する。一方、下限加速度以上の場合にはステップS330に移行する。
ステップS330では、上記(3)式に基づき現在の車輪の加速度αに応じた確実に正転噛み込みとするのに必要な目標モータトルクを算出して、ステップS320に移行する。
ステップS320では、正転時間を所定時間例えば10msだけ大きくして処理を終了する。
一方、ステップS340では、車輪加速度αが上限加速度(AW)以上か否かを判定し、上限加速度以上と判定した場合にはステップS350に移行し目標モータトルクをゼロとして処理を終了する。一方、上限加速度未満の場合にはステップS360に移行する。
ステップS360では、上記(4)式に基づき現在の車輪の加速度αに応じた確実に逆噛み込みとするのに必要な目標モータトルクを算出して、処理を終了する。
なお、エンジンコントローラ18では、アクセル開度や車速などに基づき制御量(スロットル開度など)を演算してエンジンを目標出力トルクに制御する。また、車両が停止状態であっても、発電機制御指令値であるデューティ比c1がゼロより大きければ、発電機7を作動させるだけの出力トルクを出せるだけの制御量を演算してエンジン2を稼働させる。
次に、上記構成の装置における作用などについて説明する。
運転者による4輪駆動モードの選択や、予め決められた4輪駆動条件に合致と自動判定されると、車速やアクセル開度、前輪1L、1Rの加速スリップ量などに応じたモータトルクでモータ4が駆動されることで、4輪駆動状態となって車両の加速性が向上する。
また、この4輪駆動状態から、駆動モードスイッチ41が2輪駆動モードに切り替わると、2輪駆動状態への移行処理として、クラッチ12が切断状態に制御されると共にモータ4の停止処理が行われる。
ここで、本実施形態で採用する上記クラッチ12の作動について説明すると、電磁クラッチ部106が通電状態となると、保持器104を介して各ローラ102の円周方向位置が外輪に拘束(固定)された状態となる。この状態でモータ4からの駆動トルクが外輪部材101に伝達されると、外輪部材101及びローラ102と内輪部材100との間に位相差が発生し、相対的に係合空間103の中央部に位置していた各ローラ102がそれぞれ左側の楔空間103aに噛み込むことで、図10に示すように、当該ローラ102を介して外輪部材101から内輪部材100へトルクが伝達可能な状態となり、この結果、モータ4のトルクによって従駆動輪である後輪3L、3Rが駆動される。
また、このモータ4からのトルク伝達状態で、電磁クラッチ部106の通電を停止すると、つまりクラッチ制御電流をオフ状態にして保持器104を解放すると、通常は、モータ4からのトルク伝達トルクが徐徐に小さくなり、スイッチバネ105のばね力が勝った時点でローラ102が係合空間103の中央部位置に復帰して、実際にクラッチ12が切断状態となる。
したがって、上述のような機構のクラッチ12を採用すると、通常走行中にモータトルクが大きい状態でクラッチ12をオフに制御(電磁クラッチ部106の通電を停止)してもクラッチ12の実際の切断はモータトルクの小さい状態のときに(クラッチ位置におけるモータ4側の加速度αと車輪側の加速度αとが同じ値に近づいたとき)常に実施される結果、実際のクラッチ12の切断時に発生するショックを抑えることができ、しかもクラッチ12のオフ制御が容易となる。また、上記クラッチ12は安価である。
一方、電磁クラッチ部106が通電状態、つまりクラッチ制御オンでの走行中において、例えば急勾配の下り坂を走行中などの走行状態を想定した場合には、後輪3L、3Rの車輪速が大きくなって、外輪部材101よりも内輪部材100の加速が大きくなると、つまり、車輪側からのトルクがモータ4側からのトルクを上回る状態になると、上記外輪部材101及びローラ102と内輪部材100との間にあった上記位相差が解消し、さらに反対方向の位相差が発生する結果、上記ローラ102の噛み込みが外れ、続けて図11のように、反対側に位置する右側の楔空間103aに対してローラ102が噛み込む。つまり、いわゆる逆噛み込み状態となって、後輪側からモータ4側に向けてのトルク伝達状態となる。この状態で、電磁クラッチ部106の通電を中止して保持器104を解放した場合には、通常は、モータ4のトルクを大きくしないと(若しくは車輪からのトルクが小さくならないと)、上記逆噛み込み状態が解消することない。
また、上述の正転噛み込み状態であっても後輪(従動輪)の加速度状態によっては単にモータを停止するだけではローラ102の噛み込み状態が解消されない場合もある。逆に、逆噛み込み状態であっても、後輪(従動輪)の加速度状態によっては、単にモータ4を停止するだけでローラ102の噛み込み状態が解消する場合もある。
さらに、上述のように、フリクションや検出誤差などの存在によって、ローラ102の噛み込み方向を確実に特定することが困難な場合もある。
本実施形態では、このような点を考慮して、モータ停止直前のクラッチ状態に基づき、モータ停止前処理を実施して確実にクラッチが切断できる状態としてからモータを停止する。
すなわち、4輪駆動状態から2輪駆動状態に移行してモータを停止する際に、クラッチの伝達トルクが確実にモータから後輪側に伝達するトルク状態(図9A部分)、つまりローラ102が確実に正転噛み込み状態と判定した場合には、確実に正転噛み込みを解消可能なトルクを出力してからモータを停止する。
このとき、後輪の加速度αが上限加速度(AW)以上の場合には、噛み込み解消のための領域Aのトルクを演算することなく、単にモータトルクをゼロ(図9X1部分で、B領域での絶対値が最小トルク値)に設定することで簡易に噛み込みの解消を図っている。一方、後輪の加速度αが上限加速度未満の場合には、単にモータトルクをゼロとするだけでは噛み込みを解消できないため、確実に正転噛み込みを解消可能なトルク領域Bの最小トルク(図9X2部分)を演算して噛み込みを解消している。なお、最小トルクでなくても領域Bのトルクとなっていればよい。
同様に、4輪駆動状態から2輪駆動状態に移行してモータを停止する際に、クラッチの伝達トルクが確実に後輪側からモータ側に伝達するトルク状態(図9B部分)、つまりローラ102が確実に逆噛み込み状態と判定した場合には、確実に逆噛み込みを解消可能なトルクを出力してからモータを停止する。
このときも、後輪の加速度αが下限加速度(−AW)未満の場合には、噛み込み解消のための領域Bのトルクを演算することなく、モータトルク単にゼロ(図9Y1部分で、A領域での絶対値が最小トルク値)に設定することで簡易に噛み込みの解消を図っている。一方、後輪の加速度αが下限加速度以上の場合には、単にモータトルクをゼロとするだけでは噛み込みを解消できないため、確実に正転噛み込みを解消可能なトルク領域の最小トルク(図9Y2部分)を演算して噛み込みを解消している。なお、最小トルクでなくても領域Aのトルクとなっていればよい。
また、4輪駆動状態から2輪駆動状態に移行してモータを停止する際に、噛み込みが不定な場合(図9C部分)には、最初に確実に正転噛み込みを解消可能なトルクに増大した後に、確実に逆噛み込みを解消可能なトルクに減少してからモータ駆動を停止することで、確実にクラッチを切断可能な状態としてモータを停止している。
なお、噛み込みが不定の場合にあ、モータトルクを増大してから減少する代わりに、モータトルクを減少してから増大しても良い。また、後輪の加速度が下限加速度未満の場合には、減少してからトルクをゼロとすることが好ましい。
さらに、本実施形態では、上述のようなモータ停止前処理の途中であっても、クラッチが確実に切断されたと判定(ステップS140)された場合には、当該モータ停止前処理を中止して無駄な処理を行わないようにしている。
ここで、4輪駆動モード状態で車両が停止した後に当該車両停止時に2輪駆動状態に移行する場合には、車両停止直前でローラ102がモータ駆動回転方向とは逆方向に噛み込んでいたとしても、車両停止によって後輪からのトルクが無くなることから、モータトルクによってローラ102の噛み込み方向がモータ4の駆動回転方向に変更される。したがって、上述のような判定をすることなく、モータ停止時におけるモータ4の駆動回転方向で噛み込み方向を特定してクラッチの噛み込みを解消すればよい。
また、上記実施形態では、発電機7の発電した電圧でモータ4を駆動して4輪駆動を実施する構成の場合で説明しているが、これに限定されない。モータ4ヘ電力供給できるバッテリを備える駆動システムに採用しても良い。この場合には、バッテリから電力を供給するようにすればよいし、さらにはバッテリからの供給と共に発電機7からの電力供給も併行して行うようにしてもよい。
または、上記実施形態では、主駆動源として内燃機関を例示しているが、主駆動源をモータ等から構成しても良い。また、上記実施形態では、4輪自動車を例に説明しているが、モータを駆動源とする2輪車に適用しても構わない。
また、上記クラッチ12の説明では、内輪部材100と外輪部材101との径方向で対向する部分に係合空間103が形成されるとしているが、これに限定されず、軸方向などに係合空間103が形成するような構造であっても良い。また、カム面100aを外輪部材101側に設けて、内輪部材100と保持器104とをクラッチ作動部で固定・解放するようにしても良い。また、クラッチ操作部として、電磁クラッチ以外のクラッチ機構を採用しても良い。
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な装置などについては同一の符号を付して説明する。
本第2実施形態の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるが、停止前トルク算出部8Cの処理が異なる。他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
本第2実施形態の停止前トルク算出部8Cは、図12に示すように、第1実施形態の停止前トルク算出部8C(図7)におけるステップS230,S260,S300、S340における下限加速度未満か、若しくは上限加速度より大きいか否かの判定を行うこと無く、正転噛み込みであればステップS280に、逆転噛み込みであればステップS250に移行し、同様に、噛み込み不定の場合であっても、正転噛み込みを確実に解消出来るトルク及び逆転噛み込みを確実に解消できるトルクの最小値(図13中、X3及びY3の部分のトルク)をそれぞれ演算して、現在の後輪の加速度αにおけるクラッチ伝達トルクがゼロとなるモータトルクを挟んだモータトルクに増減を図っている。
本第2実施形態の場合においても、上記第1実施形態と同様に、モータ停止時に確実にクラッチを切断状態とすることが可能となる。
その他の構成や作用・効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、例えば、ローラの噛み込み方向が確定している場合に、上記第1実施形態のモータ停止前処理を採用するようにしても良い。逆に、第1実施形態のモータ停止前トルク算出部8Cにおいて、ローラの噛み込み方向が確定している場合に、上記第2実施形態のモータ停止前処理を採用するようにしても良い。
本発明に基づく実施形態に係る概略装置構成図である。 本発明に基づく実施形態に係るシステム構成図である。 本実施形態に係るクラッチの構造を示す断面図である。 本実施形態に係るクラッチの機構を示す模式図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る4WDコントローラを示すブロック図である。 本実施形態に係る4WDコントローラ本体の処理を示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る停止前トルク算出部の処理を示す図である。 噛み合い不定の領域を示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る停止前トルク算出部で求めるモータトルクを説明する図である。 モータから車輪にトルク伝達がある状態を示す図である。 車輪からモータにトルク伝達がある状態を示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る停止前トルク算出部の処理を示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る停止前トルク算出部で求めるモータトルクを説明する図である。
符号の説明
1L、1R 前輪
2 エンジン
3L、3R 後輪
4 モータ
6 ベルト
7 発電機
8 4WDコントローラ
8A 4WDコントローラ本体
8B 目標モータトルク算出部
8C 停止前トルク算出部
8D 発電機制御部
8E リレー制御部
8F モータ制御部
8G クラッチ制御部
9 電線
10 ジャンクションボックス
11 減速機
12 クラッチ
14 吸気管路
15 メインスロットルバルブ
16 サブスロットルバルブ
18 エンジンコントローラ
19 ステップモータ
20 モータコントローラ
21 エンジン回転数センサ
22 電圧調整器
23 電流センサ
26 モータ用回転数センサ
27FL、27FR、27RL、27RR
車輪速センサ
30 トランスミッション
31 ディファレンシャル・ギヤ
32 シフト位置検出手段
34 ブレーキペダル
35 ブレーキストロークセンサ
36 制動コントローラ
37FL、37FR、37RL、37RR
制動装置
40 アクセルセンサ
41 駆動モードスイッチ
100 内輪部材
101 外輪部材
102 ローラ(係合子)
103 係合空間
103a 楔空間
104 保持器
105 スイッチバネ
106 電磁クラッチ部
Ifh 発電機の界磁電流
V 発電機の電圧
Nh 発電機の回転数
Ia 目標電機子電流
Ifm 目標モータ界磁電流
E モータの誘起電圧
Nm モータの回転数(回転速度)
Th 目標発電機負荷トルク
Tm モータの現在の目標トルク
Te エンジンの出力トルク
α 後輪の加速度
−AW 下限加速度
AW 上限加速度

Claims (10)

  1. モータと、そのモータで駆動される車輪と、モータから車輪への動力伝達経路に介装されるクラッチとを備え、
    上記クラッチは、モータ側の回転軸に連結する第1の回転部材と、車輪側の回転軸に連結する第2の回転部材と、その第1及び第2の回転部材の間に形成された係合空間に介挿される係合子と、その係合子の周方向の位置を規制する保持器と、第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の固定を行うことでクラッチの接続を制御すると共に第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の解放を行うことでクラッチの切断を制御するクラッチ操作部と、
    上記クラッチ操作部による上記保持器の固定状態で第1及び第2の回転部材の他方と保持器との間の位相が変わることによって、上記係合子が第1及び第2の回転部材の間に噛み込んで第1及び第2の回転部材間でトルク伝達可能となる機構のクラッチと、を備え、
    モータの駆動中は上記保持器を固定状態に制御し、上記モータの駆動を停止する条件を満足したと判定すると上記保持器を解放状態に制御する車両の駆動力制御装置において、
    上記保持器が解放状態にあるときの上記クラッチでの伝達トルクをゼロとするのに必要なモータトルクを、クラッチ解消トルクと定義したときに、上記クラッチ解消トルクは、上記車輪の加速度から求められ、
    上記モータの駆動を停止する条件を満足したと判定すると、上記保持器が解放状態となった後であってモータの駆動停止前に、上記クラッチ解消トルクを挟んだトルクの範囲である所定トルク増減範囲を越えるトルクまで、上記モータのトルクを増加した後に減少させる若しくは減少させた後に増加させる停止前処理手段を備えることを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. モータと、そのモータで駆動される車輪と、モータから車輪への動力伝達経路に介装されるクラッチとを備えて、4輪駆動モードではモータで駆動される車輪を駆動状態とし、2輪駆動モードではモータで駆動される車輪を非駆動状態とし、
    上記クラッチは、モータ側の回転軸に連結する第1の回転部材と、車輪側の回転軸に連結する第2の回転部材と、その第1及び第2の回転部材の間に形成された係合空間に介挿される係合子と、その係合子の周方向の位置を規制する保持器と、第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の固定を行うことでクラッチの接続を制御すると共に第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の解放を行うことでクラッチの切断を制御するクラッチ操作部と、
    上記クラッチ操作部による上記保持器の固定状態で第1及び第2の回転部材の他方と保持器との間の位相が変わることによって、上記係合子が第1及び第2の回転部材の間に噛み込んで第1及び第2の回転部材間でトルク伝達可能となる機構のクラッチと、を備え、
    4輪駆動モード中は上記保持器を固定状態に制御し、4輪駆動モードから2輪駆動モードに移行すると判定すると上記保持器を解放状態に制御する車両の駆動力制御装置において、
    上記保持器が解放状態にあるときの上記クラッチでの伝達トルクをゼロとするのに必要なモータトルクを、クラッチ解消トルクと定義したときに、上記クラッチ解消トルクは、上記車輪の加速度から求められ、
    4輪駆動モードから2輪駆動モードに移行すると判定すると、上記保持器が解放状態となった後であってモータの駆動停止前に、上記クラッチ解消トルクを挟んだトルクの範囲である所定トルク増減範囲を越えるトルクまで、上記モータのトルクを増加した後に減少させる若しくは減少させた後に増加させる停止前処理手段を備え、
    上記所定トルク増減範囲は、当該クラッチ解消トルクを中心として所定トルク分だけ増加及び減少させた値を上限値及び下限値とした範囲であることを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  3. モータと、そのモータで駆動される車輪と、モータから車輪への動力伝達経路に介装されるクラッチとを備え、
    上記クラッチは、モータ側の回転軸に連結する第1の回転部材と、車輪側の回転軸に連結する第2の回転部材と、その第1及び第2の回転部材の間に形成された係合空間に介挿される係合子と、その係合子の周方向の位置を規制する保持器と、第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の固定を行うことでクラッチの接続を制御すると共に第1及び第2の回転部材の一方に対する上記保持器の解放を行うことでクラッチの切断を制御するクラッチ操作部と、
    上記クラッチ操作部による上記保持器の固定状態で第1及び第2の回転部材の他方と保持器との間の位相が変わることによって、上記係合子が第1及び第2の回転部材の間に噛み込んで第1及び第2の回転部材間でトルク伝達可能となる機構のクラッチと、を備え、
    モータの駆動中は上記保持器を固定状態に制御、上記モータの駆動を停止する条件を満足したと判定すると上記保持器を解放状態に制御する車両の駆動力制御装置において、
    上記保持器が解放状態にあるときの上記クラッチでの伝達トルクをゼロとするのに必要なモータトルクをクラッチ解消トルクと定義したときに、上記クラッチ解消トルクは、上記車輪の加速度から求められ、
    上記モータの駆動を停止する条件を満足したと判定すると、上記保持器が解放状態となった後であってモータの駆動停止前に、上記クラッチ解消トルクを挟んだトルクの範囲である所定トルク増減範囲を越えるトルクまで、上記モータのトルクを増加した後に減少させる若しくは減少させた後に増加させる停止前処理手段と、上記係合子の噛み込みの状態の不定の有無を判定する噛み込み判定手段とを備え、
    上記停止前処理手段は、上記噛み込み判定手段が噛み込み状態が不定と判定した場合に、上記クラッチ解消トルクを挟んだトルクの範囲である所定トルク増減範囲を越えるトルクまで、上記モータのトルクを増加した後に減少させる若しくは減少させた後に増加させることを実施することを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  4. 上記所定トルク増減範囲は、上記クラッチ解消トルクを中心として所定トルク分だけ増加及び減少させた値を上限値及び下限値とした範囲であることを特徴とする請求項3に記載した車両の駆動力制御装置。
  5. 上記所定トルク増減範囲におけるモータトルクがゼロとなるときの前記車輪の加速度の上限値を、上限加速度と定義したときに、
    上記停止前処理手段は、上記噛み込み判定手段が噛み込み状態が不定と判定した状態で正転時間が所定時間を超えた場合において、車輪の加速度が上記上限加速度よりも大きいと判定した場合にはモータトルクをゼロに下げることを特徴とする請求項3または請求項4に記載した車両の駆動力制御装置。
  6. 上記所定トルク増減範囲におけるモータトルクがゼロとなるときの上記車輪の加速度の下限値を、下限加速度と定義したときに、
    上記停止前処理手段は、上記噛み込み判定手段が噛み込み状態が不定と判定した状態で正転時間が所定時間を超えない場合において、車輪の加速度が上記下限加速度よりも小さいと判定した場合にはモータトルクをゼロにすることを特徴とする請求項3〜請求項のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。
  7. 上記第1の回転部材と第2の回転部材との回転数差に基づきクラッチが実際に切断状態となったか否かを判定する接続状態判定手段を備え、
    上記停止前処理手段は、接続状態判定手段の判定に基づきクラッチが切断状態となったらモータトルクの上記増加した後に減少させる若しくは減少させた後に増加する処理を中止することを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。
  8. 噛み込み判定手段により噛み込み状態が特定される場合には、上記停止前処理手段の処理を行う代わりに、その噛み込み方向を逆にするようなモータトルクを出力することを特徴とする請求項3〜請求項のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。
  9. 上記所定トルク増減範囲におけるモータトルクがゼロとなるときの前記車輪の加速度の上限値を、上限加速度と定義し、上記所定トルク増減範囲におけるモータトルクがゼロとなるときの上記車輪の加速度の下限値を、下限加速度と定義したときに、
    噛み込み判定手段により噛み込み状態が特定される場合であって、車輪の加速度が上記上限加速度より大きいか上記下限加速度より小さいと判定した場合には、上記停止前処理手段の処理を行う代わりに、モータトルクをゼロとすることを特徴する請求項3〜請求項のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。
  10. 主駆動輪を駆動する主駆動源を備えると共に、上記モータで駆動される車輪を従駆動輪とすることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項に記載した車両の駆動力制御装置。
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