JP2005139679A - 屋上部の改築方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】既存の屋上付きコンクリート造り家屋における屋上部の水漏れ防止及び断熱性向上を主眼とし、そのための効果的かつ効率的に改築方法を提供する。
【解決手段】屋上部の土間コンクリート1の上方に一方向に緩やかに傾斜するほぼ水平な支持枠5を組み立てる支持枠組立工程と、該支持枠5の上に断面波形の折板10を隙間なく並べて設置する折板設置工程と、該折板10の上に屋上床材の支持台14を取り付ける支持台取付工程と、該支持台14の上に屋上床材16を敷設する屋上床材敷設工程とを包含する改築方法とする。
【選択図】図11
【解決手段】屋上部の土間コンクリート1の上方に一方向に緩やかに傾斜するほぼ水平な支持枠5を組み立てる支持枠組立工程と、該支持枠5の上に断面波形の折板10を隙間なく並べて設置する折板設置工程と、該折板10の上に屋上床材の支持台14を取り付ける支持台取付工程と、該支持台14の上に屋上床材16を敷設する屋上床材敷設工程とを包含する改築方法とする。
【選択図】図11
Description
この発明は、屋上付きコンクリート造り家屋の水漏れ対策及び断熱性向上のために屋上部を改築する工事の方法に関する。
一般の屋上付きコンクリート造り家屋の場合、屋上部については、躯体コンクリートの上に土間コンクリートを打ち、その表面にモルタルを塗って仕上げられていることが多い。また、波形スレート板を屋根材として設置している場合もあり、この種の屋根改築や改修については、特許文献1や特許文献2に開示された工法が提案されている。
特開2001−279875号公報
特開2002−155601号公報
上記のような屋上付きコンクリート造り家屋は、経年変化によるモルタルの劣化、ひび割れ等は避けられないうえ、屋上部は構造的に排水性が良くないこともあり、屋上部のモルタルのひび割れ等から雨水が土間コンクリートに浸透することによる水漏れが発生しやすかった。また、屋上付き家屋は、特に夏季において屋根部のコンクリートが日光で熱せられて室内温度が高くなるという等の問題があるにもかかわらず、波形スレート屋根については上記したようは改築工法が提案されているが、コンクリート造り家屋における屋上構成に対しての適切な改築手段は提案されていなかった。
そこで本発明は、既存の屋上付きコンクリート造り家屋における屋上部の水漏れ防止及び断熱性向上を主眼とし、そのための効果的かつ効率的に改築方法を提供することを課題としている。
上記課題に対する本発明にかかる屋上部の改築方法は、屋上部の土間コンクリートの上方に一方向に緩やかに傾斜するほぼ水平な支持枠を組み立てる支持枠組立工程と、該支持枠の上に断面波形の折板を隙間なく並べて設置する折板設置工程と、該折板の上に屋上床材の支持台を取り付ける支持台取付工程と、該支持台の上に屋上床材を敷設する屋上床材敷設工程とを包含することを特徴としている。
本発明の改築方法によれば、既存の土間コンクリートを解体、撤去することなく屋上部の改築を行えるので、工期が短く工事費用も安く上がり、しかも工事中も家屋に居住することができる。また、本発明の改築方法で改築された家屋は、屋上部が一方向に緩やかに傾斜した屋上床材により覆われるので、雨水が屋上床材の低位側へ円滑に排水され、雨水が土間コンクリートに浸透して水漏れすることを防止できるとともに、土間コンクリートと屋上床材との間に広い空間が形成されるので、断熱性や通風性が良好である。
以下、図1に示す既存の屋上付きコンクリート造り家屋Aを改築する場合を例にとって、本発明を具体的に説明する。既存家屋Aは、屋上部がモルタルで表面仕上げされた土間コンクリート1によりフラットに形成され、屋上部の周縁は防護壁2で囲まれている。
まず、図2に示すように、土間コンクリート1に支柱3,…を立て、その上に角鋼管4を平面視で格子状に組んだ支持枠5を組み立てる(支持枠組立工程)。その際、支持枠5はほぼ水平であるが、一方向に緩やかに傾斜させておく。この実施例では、例えば図2における手前側が低位になるように傾斜している。図3に示すように、支柱3は、下端部に形成されたフランジ部3aにアンカーボルト6を打ち込んで土間コンクリート1に固定する。また、安定性を増すために、支柱3を土間コンクリート1に載置した鉄骨のC型鋼に対して固定するようにしてもよい。支持枠5の角鋼管4同士、及び角鋼管4と支柱3とは溶接によって固着連結する。
次いで、次の折板取付工程の前工程として、図4に示すように、後記折板10に対応する波形形状の折板支持体8を支持枠5の上面に取り付ける。この折板支持体8の頂部には、雄ねじ棒9が上向きに突出させて設けられている。
そして、図5に示すように、支持枠5の上に断面波形の折板10をその溝方向と支持枠5の傾斜方向とを揃えて隙間なく並べ、該折板を折板支持体8に固定して取り付ける(折板取付工程)。図6は折板10を取り付けた状態を示す断面図であり、折板10に形成されている通孔10aに前記雄ねじ棒9を挿通し、その雄ねじ棒9に座金11を嵌合させてからナット12を螺着している。隣接する折板10同士は固定しない。
さらに、図6に示されているように、雄ねじ棒9のナット12よりも上側部分に、内周部に雌ねじ部13aが形成された筒体13を螺着する。螺着状態では、雄ねじ棒9の上端よりも筒体13の上端の方が高くなっている。したがって、内周部に雌ねじ13aが形成された筒体13が折板10から上向きに突設された状態となる。また、筒体13の長さは、筒体13の上端位置が後記C型鋼14と後述位置関係になるように定められている
次いで、図7の断面図に示すように、折板10の上に該折板の溝方向と交差させて屋上床材の支持台14を取り付ける(支持台取付工程)。支持台14としてはC型鋼を使用している。そして、その開口側が下側になるよう折板10の上に配置し、当該支持台14に形成された通孔14aにボルト15を上から挿通し、これを前記筒体13の雌ねじ13aに螺合させて折板10に固定する。筒体13の上端が支持台14の下面にほぼ接しているので、ボルト15と雌ねじ13aの位置合わせが容易である。折板10がボルトレス折板の場合はさらに取り付けが容易になる。
最後に、図8の断面図に示すように、支持台14の上に該支持台と交差させて屋上床材16を敷設する(屋上床材敷設工程)。屋上床材16は、図9に示すように、一方の端縁には平板状の第一垂下部16aが形成され、他方の端縁には底面レベルが前記第一垂下部16aの下端レベルとほぼ同じである溝を有する第二垂下部16bが形成された形状をしている。第二垂下部16bの溝に隣の屋上床材16の第一垂下部16aが嵌合する状態で各屋上床材16を敷設し、ねじ式固着具17によって支持台14に固着する。
図10は、本発明の改築方法により改築された家屋の全体斜視図、図11はその屋上部の断面図である。改築後の家屋Bは、一方向に緩やかに傾斜した支持枠5の上に折板10及び支持台14を重ね、その上に屋上床材16が敷設されるので、屋上部は一方向に緩やかに傾斜した屋上床材16により覆われている。このため、雨水が屋上床材16の上を流れて低位側へ円滑に排水される。雨水の一部は、隣接する屋上床材16同士の間に入るが、その水は屋上床材16の第二垂下部16bの溝に受けられ、該溝に沿って低位側へ排水される。
この実施例の場合、屋上床材16の上に降った雨水は該屋上床材の低位側に設けた樋20に流れ込み、さらに、防護壁2を貫通する排水パイプ21を通って家屋の外壁部に設けた排水枡22に集められ、該排水枡から縦樋23を通って地面の排水溝へ排水されるようになっている。
また、改築後の家屋Bは、土間コンクリート1と折板10との間、及び折板10と屋上床材16との間に広い空気層が形成されるので、断熱性や通風性が良好で、快適な居住環境が得られる。
本発明は、居住用の家屋に限らず、店舗、事務所、工場等の建屋にも適用できる。
A 改築前の家屋
B 改築後の家屋
1 土間コンクリート
2 防護壁
3 支柱
5 支持枠
8 折板支持体
10 折板
14 支持台
16 屋上床材
B 改築後の家屋
1 土間コンクリート
2 防護壁
3 支柱
5 支持枠
8 折板支持体
10 折板
14 支持台
16 屋上床材
Claims (1)
- 屋上部の土間コンクリートの上方に一方向に緩やかに傾斜するほぼ水平な支持枠を組み立てる支持枠組立工程と、該支持枠の上に断面波形の折板を隙間なく並べて設置する折板設置工程と、該折板の上に屋上床材の支持台を取り付ける支持台取付工程と、該支持台の上に屋上床材を敷設する屋上床材敷設工程とを包含することを特徴とする屋上部の改築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003376029A JP2005139679A (ja) | 2003-11-05 | 2003-11-05 | 屋上部の改築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003376029A JP2005139679A (ja) | 2003-11-05 | 2003-11-05 | 屋上部の改築方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005139679A true JP2005139679A (ja) | 2005-06-02 |
Family
ID=34687227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003376029A Pending JP2005139679A (ja) | 2003-11-05 | 2003-11-05 | 屋上部の改築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005139679A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007119986A1 (en) * | 2006-04-13 | 2007-10-25 | Gun Yung Construction Co., Ltd. | Double floor type inducing waterproof structure and green roof structure using the same |
JP2009144388A (ja) * | 2007-12-13 | 2009-07-02 | Sekisui Plastics Co Ltd | フラット化された折板屋根構造 |
-
2003
- 2003-11-05 JP JP2003376029A patent/JP2005139679A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007119986A1 (en) * | 2006-04-13 | 2007-10-25 | Gun Yung Construction Co., Ltd. | Double floor type inducing waterproof structure and green roof structure using the same |
JP2009144388A (ja) * | 2007-12-13 | 2009-07-02 | Sekisui Plastics Co Ltd | フラット化された折板屋根構造 |
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