JP2005137812A - ゲーム装置ゲーム装置、ゲーム方法、及びゲームプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 店舗A内のゲーム端末と店舗B内のゲーム端末とは、外部ネットワークを介してネットワーク対戦型ゲームを行うにあたり、双方のマスタ優先度Mpに基づいてマスタ端末を決定する。マスタ優先度は、各店舗の状況に応じて演算される。マスタ優先度を求める式は、店舗内のマスタ端末数とクライアント端末数とのバランスが取れるように、及び/または店舗の通信回線の通信帯域を有効利用できるように、設定される。例えばマスタ優先度は、各店舗内のマスタ端末数及びクライアント端末数に基づいて演算される。また例えば、店舗内のLANと外部ネットワークとを結ぶ通信回線の通信帯域の残りに基づいて演算される。
【選択図】 図1
Description
一方、ゲームセンターの送信用及び受信用通信帯域は、一般的には同じではない。通常は、受信用通信帯域の方が送信用通信帯域よりも大きくなるように設定されている。これは、受信用通信帯域の不足によるパケットロスなどを防ぐためである。
ところで、1つのゲームセンター内に複数のゲーム装置がある場合、マスタ端末及びスレーブ端末の比率は、一定ではなく状況に応じて変化する。マスタ端末が多すぎると、ゲームセンターの送信用の通信帯域が不足する一方で受信用の通信帯域が余ってしまうことがあり得る。逆にスレーブ端末が多すぎると、ゲームセンターの送信用の通信帯域は余っている一方で、受信用の通信帯域が不足することがあり得る。今後アーケードゲームにおけるネットワーク対戦型ゲームが普及すると、このような事態を防止し、ゲームセンターが有する通信帯域を有効に利用することが望まれる。
また本発明は、ネットワーク対戦型のゲーム装置が設置されている店舗間に不公平感が生じるのを防止することを目的とする。
・ゲームの進行を管理するマスタ端末になる優先度を示す第1マスタ優先度Mp1を、前記第1店舗の状況に基づいて演算する演算手段、
・前記第1マスタ優先度Mp1を、前記外部ネットワークを介して対戦相手に送信する送信手段、
・前記他のゲーム装置のマスタ端末になる優先度を示す第2マスタ優先度Mp2を、前記外部ネットワークを介して受信する受信手段、
・前記第1マスタ優先度Mp1及び前記第2マスタ優先度Mp2を比較し、比較結果に基づいてマスタ端末又はスレーブ端末になるかを決定する決定手段。
Mp=Ns−Nm ・・・(1)
ここで、Nm:店舗内の現在のマスタ端末数
Ns:店舗内の現在のスレーブ端末数
店舗内のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsは、決定結果受信手段が他のゲーム装置の決定結果送信手段から受信する決定結果を蓄積することにより、把握することができる。式(1)を用いれば、マスタ端末数Nmが多いほどマスタ優先度Mpが下がり、スレーブ端末数Nsが多いほどマスタ優先度Mpが上がる。従って、同一店舗内がマスタ端末またはスレーブ端末のいずれか一方ばかりになることを防止できる。言い換えれば、同一店舗内のマスタ端末数とスレーブ端末数とのバランスを保ち、店舗間での公平性を担保することができる。
例えば、任意の店舗に設置されたゲーム装置は、マスタ優先度Mpを下式(2)に基づいて演算することができる。
ここで、Lm:ゲーム装置自身がマスタ端末になった場合の店舗の通信帯域の残り
Ls:ゲーム装置自身がスレーブ端末になった場合の店舗の通信帯域の残り
店舗の通信帯域とは、LAN等の内部ネットワークと外部ネットワークとを結ぶ通信回線の通信帯域である。式(2)を用いれば、スレーブ端末になる場合に比してマスタ端末になった方が店舗内の通信帯域にゆとりがある場合、マスタ優先度Mpが高くなる。その逆の場合、マスタ優先度Mpは低下する。このようにして求めたマスタ優先度Mpに従えは、各店舗の通信帯域を有効に利用することができる。
ここで、n:Eに比して十分大きい正の数
E:プレイヤのゲーム経験値
Nm:店舗内の現在のマスタ端末数
Ns:店舗内の現在のスレーブ端末数
例えば、上式(3)を用いると、上式(1)だけでは対戦相手のマスタ優先度Mp2とゲーム装置自身のマスタ優先度Mp1とが同じになってしまう場合でも、互いのマスタ優先度に差を付けることができる。また、プレイヤがマスタ端末ばかりを経験したりスレーブ端末ばかりを経験するといった、プレイヤ間での不公平感を防止することができる。
本願発明6は、前記発明1乃至5において、
マスタ端末またはスレーブ端末になる場合に前記外部ネットワークに接続する前記第1店舗の通信帯域をオーバーするか否かを判断する第1通信帯域監視手段を有するゲーム装置を提供する。前記第1通信帯域監視手段は、マスタ端末となる場合に通信帯域をオーバーするときはマスタ禁止フラグを、スレーブ端末となる場合に通信帯域をオーバーするときはスレーブ禁止フラグをそれぞれオンに設定する。さらに、このゲーム装置は、前記第1通信帯域監視手段によって設定されたフラグを送信するフラグ送信手段と、前記他のゲーム装置のフラグ送信手段から送信されたフラグを外部ネットワークを介して受信するフラグ受信手段とを有する。前記決定手段は、第1マスタ優先度Mp1及び前記第2マスタ優先度Mp2の比較よりも前記第1通信帯域監視手段によって設定されたフラグ又は前記フラグ受信手段によって受信したフラグに基づいてマスタ端末又はスレーブ端末になるかを優先して決定する。
・ゲームの進行を管理するマスタ端末になる優先度を示す第1マスタ優先度Mp1を、前記第1店舗の状況に基づいて演算する演算ステップ、
・前記第1マスタ優先度Mp1を、前記外部ネットワークを介して対戦相手に送信する送信ステップ、
・前記他のゲーム装置のマスタ端末になる優先度を示す第2マスタ優先度Mp2を、前記外部ネットワークを介して受信する受信ステップ、
・前記第1マスタ優先度Mp1及び前記第2マスタ優先度Mp2を比較し、比較結果に基づいてマスタ端末又はスレーブ端末になるかを決定する決定ステップ。
本願発明11は、第1店舗内の第1内部ネットワークに接続され、少なくとも第2店舗内の第2内部ネットワークに接続される他のゲーム装置の通信アドレスを外部ネットワークを介して受信して対戦相手の通信アドレスとし、ネットワーク対戦型ゲームを行うゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのゲームプログラムを提供する。このプログラムは、下記手段として前記コンピュータを機能させる。
・ゲームの進行を管理するマスタ端末になる優先度を示す第1マスタ優先度Mp1を、前記第1店舗の状況に基づいて演算する演算手段、
・前記第1マスタ優先度Mp1を、前記外部ネットワークを介して対戦相手に送信する送信手段、
・前記他のゲーム装置のマスタ端末になる優先度を示す第2マスタ優先度Mp2を、前記外部ネットワークを介して受信する受信手段、
・前記第1マスタ優先度Mp1及び前記第2マスタ優先度Mp2を比較し、比較結果に基づいてマスタ端末又はスレーブ端末になるかを決定する決定手段。
店舗A内のゲーム装置と店舗B内のゲーム装置とは、外部ネットワークを介してネットワーク対戦型ゲームを行うにあたり、双方のマスタ優先度Mpに基づいてマスタ端末を決定する。マスタ優先度Mpは、ゲーム装置自身がゲームの進行を管理するマスタ端末になる優先度を示す。この方法は、対戦相手に少なくとも1つの他店舗のゲーム装置を含む場合に適用可能である。また、1対1の対戦のみならず、3者以上の対戦にも適用可能である。
本実施形態では、異なる店舗A,Bに設置された2つのゲーム装置Ta、Tbが1対1のネットワーク対戦型ゲームを行う場合を例に取る。2つのゲーム装置は、それぞれマスタ優先度Mpa、Mpbを演算し、相手に通知する。各ゲーム装置は、ゲーム装置自身のマスタ優先度と対戦相手のマスタ優先度とを比較し、どちらか大きい方がマスタ端末であると決定する。その後、それぞれの役割に応じてゲームを開始する。
図1は、本発明の第1実施形態例に係るゲーム装置を含むゲームシステムの概略構成を示す説明図である。このゲームシステムは、センターサーバ100と複数の店舗200a,b・・・とを含んでいる。各店舗200には、複数のゲーム装置Tが設置されている。同一店舗内のゲーム装置Tは、互いに内部ネットワーク301、例えばLAN(Local Area Network)により接続されている。さらに、各店舗内のLAN301は、店舗の通信回線(図示せず)を介し、インターネットなどの外部ネットワーク300に接続されている。外部ネットワーク300には、各店舗200に加え、センターサーバ100が接続されている。図中、店舗200a内のゲーム装置Taと示し、店舗200b内のゲーム装置Tbと示している。また、マスタ端末として動作しているゲーム装置を“M”として示し、(スレーブ)端末として動作しているゲーム装置を“S”として示す。さらに、これからネットワーク対戦型ゲームを開始しようとしており、マスタ端末または(スレーブ)端末の役割が未定のゲーム装置を、“?”として示す。
センターサーバ100は、プレイヤ毎の個人データを記憶し、ゲーム装置Tからの要求に応じて個人データを要求元ゲーム装置に送信する。図1に示すように、センターサーバ100は下記の要素(a)〜(e)を備えている。
(a)CPU101:後述するROM103に格納されている制御プログラムを読み出し、実行する。
(b)RAM102:ゲームを行うに当たりプレイヤ個人が設定するデータや、過去の戦績に基づくデータなど、ゲーム毎に異なる個人データなどを一時的に記憶する。
(c)ROM103:制御プログラムや個人データなどを記憶する。
(d)ネットワーク通信部104:ネットワーク300を介し、ゲーム装置Tとデータの送受信を行う。
(e)データ蓄積部105:ゲーム装置Tから送信されてくる個人データなどを蓄積する。
図2は、ゲーム装置Tの構成を示す。ゲーム装置Tは、センターサーバ100から取得した個人データに基づいて、他のゲーム装置Tとネットワーク300を介し、ゲームを行う。ゲーム装置Tは、下記(a)〜(m)の要素を有している。
(a)CPU201:後述するROM203に記憶されている制御プログラムを実行する。
(b)RAM202:各種変数やパラメータなどを一時的に記憶する。
(c)ROM203:制御プログラムや各種パラメータなどを記憶する。
(d)ネットワーク通信部204:ネットワーク300及びLAN301を介し、センターサーバ100や他のゲーム装置Tとデータの送受信を行う。
(e)モニタ206:ゲーム画像を表示する。
(f)描画処理部205:モニタ206に表示する画像データを生成する。
(g)スピーカ208:ゲーム実行中やデモ画面表示中のサウンドを出力する。
(h)音声再生部207:スピーカ208に発音させるためのサウンドデータを生成する。
(i)入力操作部211:ジョイスティックや操作ボタンなどから構成されプレイヤの指示入力を受け付ける。
(j)カードリーダ・ライタ212:挿入される磁気カードに対してデータの読取・書込処理を実行する。
(k)コイン受付部213:挿入されるコインによるクレジットを受け付ける。
(l)外部機器制御部210:操作部カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器を制御する。
(m)外部入出力制御部209:カードリーダ・ライタ212及びコイン受付部213などの外部機器に対する制御信号を生成する。また、外部機器からの検出信号を受信してCPU201に送出する。
対戦するゲーム装置Tのうちどれがマスタ端末になるかを決定するために、ROM203に記憶された制御プログラムはゲーム装置自身のマスタ優先度Mpを演算する。マスタ優先度Mpの演算方法は特に限定されない。ただし、マスタ優先度Mpは、少なくとも店舗状況に基づいて演算される。ここで店舗状況とは、1)店舗内のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Ns、及び/または2)店舗内のLAN301と外部ネットワーク300とを結ぶ店舗の通信回線の通信帯域である。つまり、店舗内のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsのバランスが保たれるように、マスタ優先度Mpを演算することが好ましい。また、店舗内のLAN301と外部ネットワーク300とを結ぶ店舗の通信回線の通信帯域を有効利用できるよう、マスタ優先度Mpを演算することが好ましい。以下にマスタ優先度Mpの演算方法について例を挙げて説明する。
第1の演算方法では、第1マスタ優先度Mp1を、各店舗内のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsに基づいて演算する。例えば、任意の店舗200に設置されたゲーム装置Tは、マスタ優先度Mpを下式(1)に基づいて求めることができる。
Mp=Ns−Nm ・・・(1)
ここで、Nm:店舗内の現在のマスタ端末数
Ns:店舗内の現在のスレーブ端末数
式(1)を用いれば、マスタ端末数Nmが多いほどマスタ優先度Mpがマイナスの値になり、スレーブ端末数Nsが多いほどマスタ優先度Mpが大きくなる。両者がバランスしていればゼロに近くなる。従って、同一店舗内がマスタ端末またはスレーブ端末のいずれか一方ばかりになることを防止できる。言い換えれば、同一店舗内のマスタ端末数とスレーブ端末数とのバランスを保つことができる。
第2の演算方法では、LAN301と外部ネットワーク300とを結ぶ店舗の通信回線の通信帯域Sと、マスタ端末に割り当てられる通信帯域と、スレーブ端末に割り当てられる通信帯域と、に基づいてマスタ優先度Mpを演算する。例えば、任意の店舗200に設置されたゲーム装置Tは、マスタ優先度Mpを下式(2)に基づいて演算することができる。
ここで、Lm:ゲーム装置自身がマスタ端末になった場合の店舗の通信帯域の残り
Ls:ゲーム装置自身がスレーブ端末になった場合の店舗の通信帯域の残り
店舗の通信帯域とは、LAN301と外部ネットワーク300とを結ぶ通信回線の通信帯域である。式(2)を用いれば、ゲーム装置がスレーブ端末になる場合に比してマスタ端末になった方が店舗内の通信帯域Sにゆとりがある場合、マスタ優先度Mpが大きくなる。その逆の場合、マスタ優先度Mpはマイナスの値になる。従って、店舗200の通信帯域Sを有効に利用することができる。
Ls=Lus+Lds (2−2)
ここで、Lum:ゲーム装置自身がマスタ端末になった場合の店舗のアップ帯域Suの残り
Ldm:ゲーム装置自身がマスタ端末になった場合の店舗のダウン帯域Sdの残り
Lus:ゲーム装置自身がスレーブ端末になった場合の店舗のアップ帯域Suの残り
Lds:ゲーム装置自身がスレーブ端末になった場合の店舗のダウン帯域Sdの残り
なお、アップ帯域Suの残りLum及びダウン帯域Sdの残りLdmの値がマイナスの場合は、帯域オーバーであることを示す。
第3の演算方法として、アップ帯域とダウン帯域とを別々に考えてもよい。例えば、上記の式(2)の変形として、下記式(2−3)を用いてマスタ優先度Mpを求めても良い。
Mp=(Lum−Lus)×n+(Ldm−Lds)×m ・・・(2−3)
ここで、n、m:自然数
すなわち、ゲーム装置がマスタ端末になった場合に店舗200のアップ帯域Su及びダウン帯域Sdの残りLum、Ldmが多ければ、マスタ優先度Mpが大きくなる。逆に、ゲーム装置がスレーブ端末になった場合に店舗200のアップ帯域及びダウン帯域の残りLus、Ldsが多ければ、マスタ優先度Mpがマイナスの値になる。“n”,“m”は、アップ帯域及びダウン帯域の重み付である。重み付は、店舗の通信帯域のうち、アップ帯域Su及びダウン帯域Sdの大きさなどを考慮して設定すると良い。
マスタ端末のダウン帯域:20kbps
スレーブ端末のアップ帯域:20kbps
スレーブ端末のダウン帯域:80kbps
従って、マスタ端末はスレーブ端末に比して店舗のアップ帯域Suを消費する。逆に、スレーブ端末はマスタ端末に比してダウン帯域を消費する。上式(2−3)を用いれば、店舗のアップ帯域Su及びダウン帯域Sdの違いや、マスタ端末及びスレーブ端末のアップ帯域とダウン帯域との消費量の違いを考慮したマスタ優先度Mpを求めることができる。
第4の演算方法として、店舗の通信帯域の残りが店舗の通信帯域に占める割合に基づいて、マスタ優先度Mpを演算することもできる。例えば、アップ帯域とダウン帯域とを別々に考えると、上記の式(2−3)の変形として下記式(2−4)を用い、マスタ優先度Mpを求めても良い。
+(Ldm/Sd−Lds/Sd)×m ・・・(2−4)
ここで、n、m:自然数
店舗のアップ帯域Suやダウン帯域Sdは、店舗により異なるのが通常である。そのため、LumやLdmの値が同じでも、実際の店舗の通信帯域の余裕が同じとは限らない。店舗のアップ帯域Su及びダウン帯域Sdに対する割合に基づいてマスタ優先度Mpを算出することで、店舗間での通信帯域そのものに差があっても、マスタ優先度Mpを公平に比較することができる。
第5の演算方法では、店舗状況に加え、プレイヤのマスタ経験値Eをマスタ優先度Mpに反映させる。マスタ経験値Eは、プレイヤが過去に行ったゲームにおいて、どのくらいマスタ端末でのプレイを経験しているかを示す値である。プレイヤがマスタ端末またはスレーブ端末のどちらかでゲームを行う毎に、マスタ経験値Eは更新される。マスタ経験値Eの詳細は後述する。そして、ゲームを開始する前に、プレイヤの最新のマスタ経験値に基づいてマスタ優先度Mpを演算する。例えば、マスタ優先度Mpを下式(3)で求めることができる。
ここで、n:Eに比して十分大きい正の数
E:プレイヤのマスタ経験値
上式(3)を用いると、マスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsだけではマスタ優先度に差が付かない場合でも、互いのマスタ優先度に差を付けることができる場合がある。また、前述の式(2)や式(2−3)、式(2−4)にマスタ経験値Eを組み合わせることにより、通信帯域の余裕に差が付かない場合でも、互いのマスタ優先度に差を付けることができる場合がある。さらに、プレイヤがマスタ端末ばかりを経験したりスレーブ端末ばかりを経験するといった、プレイヤ間に生じうる不公平を防止できるという利点がある。
上記演算方法5で用いたマスタ経験値Eは、プレイヤの個人データの一部であるか、またはプレイヤの個人データの一部から求めることができる値である。
(例1)
Enew=Eold+X ・・・マスタ端末の場合 ・・・(4−1)
Enew=Eold−X ・・・スレーブ端末の場合 ・・・(4−2)
ここで、Enew:最新のマスタ経験値
Eold:1つ前のマスタ経験値
X:所定の値
例えばプレイヤがマスタ端末でプレイを行う場合、ゲーム装置はプレイヤのマスタ経験値(ゲーム経験値に相当)に所定の値、例えば“+1”を加算する。逆に、ゲーム装置自身がスレーブ端末になった場合、マスタ経験値に所定の値、例えば“−1”を加算する。このようにして演算されるマスタ経験値は、プレイヤの経験がマスタ端末に偏るほど大きくなり、逆にスレーブ端末に偏るほどマイナスになる。両者がバランスしていればゼロに近くなる。
Enew=(マスタ回数)/(ゲーム回数) ・・・(5)
ゲーム装置Tは、ゲーム装置自身を操作するプレイヤがゲームを行った回数であるゲーム回数を、所定のタイミング、例えばゲームの終了時に更新する。また、ゲーム装置Tは、ゲーム装置自身がマスタ端末になった場合、プレイヤのマスタ回数をインクリメントする。マスタ回数とは、プレイヤがマスタ端末でゲームを行った回数であり、初期値は“0”である。このようにして算出されるゲーム回数及びマスタ端末の最新の値に基づき、マスタ経験値Enewを演算する。ゲームの体験回数に差があるプレイヤ同士のマスタ経験値を比較する場合であっても、ゲーム回数の差がマスタ優先度Mpに及ぼす影響を緩和することができる。
ゲーム装置Tが実行する制御プログラムは、マスタ優先度Mpに加え、禁止フラグを用いてマスタ端末を決定することもできる(通信帯域監視手段に相当)。ゲーム装置Tは、例えば次のようにマスタ端末を決定する。まずゲーム装置Tは、マスタ端末になった場合に、店舗200のアップ帯域Su、ダウン帯域Sdをオーバーするか否かを判断する。少なくともいずれかがオーバーする場合には、マスタ禁止フラグの値をオンに設定する。同様に、ゲーム装置Tは、スレーブ端末になった場合に、店舗200のアップ帯域Suまたはダウン帯域Sdのいずれかをオーバーするか否かを判断する。いずれかがオーバーする場合には、スレーブ禁止フラグをオンに設定する。ゲーム装置Tは、マスタ優先度Mpに加え、スレーブ禁止フラグ及びマスタ禁止フラグの値を、対戦相手と互いに送受信し合う。
具体的には、スレーブ禁止フラグまたはマスタ禁止フラグ(以下、まとめて禁止フラグと言うことがある)を、マスタ優先度よりも優先することが好ましい。例えば、対戦相手のスレーブ禁止フラグがオンになっており、ゲーム装置自身のスレーブ禁止フラグがオフであれば、マスタ優先度の比較結果にかかわらず、マスタ端末は対戦相手と決定する。禁止フラグの送受信をマスタ優先度の演算に先立って行えば、対戦するゲーム装置の役割が禁止フラグだけで決まる場合にはマスタ優先度を演算しなくてすむ利点がある。禁止フラグが競合した場合には、1)対戦相手同士を接続しない、2)マスタ優先度に従っていずれかをマスタ端末に決定する、等の処理が考えられる。対戦するゲーム装置の禁止フラグが全てオフであれば、マスタ優先度に基づいて各装置の役割を決めればよい。禁止フラグを参照してマスタ端末を決定することにより、いずれかの店舗の通信帯域がオーバーしてしまう事態を回避しやすくなる。
次に、ゲーム装置Tが行う処理について、より詳細に説明する。説明を容易にするために、店舗200aのゲーム装置Ta1と店舗200bのゲーム装置Tb1とが対戦するものとし、禁止フラグは用いないものとする。ゲーム装置Ta1、Tb1が行う処理は同一なので、以下ではゲーム装置Ta1の処理を説明する。なお、店舗内のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsとマスタ経験値Eとに基づいてマスタ優先度を演算する場合を例に取る(上式(3))。マスタ経験値Eは、マスタ端末になったか否かに基づいて所定値を加算することにより更新することとする(上式(4−1)、(4−2))。
図4は、ゲーム装置Ta1のCPU201が行うメインルーチンの流れの一例を示すフローチャートである。ゲーム装置Ta1は、ゲーム装置自身がマスタ端末であればマスタ処理によりゲームを実行し、ゲーム装置自身がスレーブ端末であればスレーブ処理によりゲームを実行する。
ステップS2:CPU201は、プレイヤIDをセンターサーバ100に送信し、プレイヤIDに応じた個人データをダウンロードする。このとき、プレイヤに対してパスワードの入力を要求し、パスワードによりプレイヤ本人か否かを認証することが好ましい。
ステップS4:CPU201は、ゲーム装置自身Ta1のマスタ優先度Mpaを、現在の店舗200a内のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsと、プレイヤのマスタ経験値Eとに基づいて演算する(演算手段に相当)。マスタ優先度の演算に先立ち、CPU201は、同一店舗内のゲーム装置Ta2に役割の問い合わせを送信し、応答を所定時間収集する(決定結果送信手段、決定結果受信手段に相当)。この問い合わせに対する応答には、各ゲーム装置がマスタ端末またはスレーブ端末のいずれになっているかを示すデータが含まれる。CPU201は、収集した応答に基づき、現在のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsを求める。マスタ経験値Eは、個人データに含まれている(第1経験値記憶手段に相当)。
ステップS6:CPU201は、後述するマスタ決定処理により、いずれがマスタ端末になり、いずれがスレーブ端末になるかを決定する(決定手段に相当)。
ステップS8:CPU201は、実行されようとしているゲームでマスタ端末になる場合にはマスタ処理を行う。この処理では、CPU201は、マスタ端末としてゲームを実行し、ゲームが終了するとスレーブ端末にゲーム終了通知を送信する。
ステップS10:CPU201は、プレイヤのマスタ経験値を更新する(第1更新手段に相当)。
このメインルーチンとは独立に、CPU201は、ゲーム実行中に同一店舗内のゲーム装置Tからの役割の問い合わせを受信すると、ゲーム装置自身がマスタ端末なのかスレーブ端末なのかを応答する処理を行う(図示せず)。
(2)対戦相手決定処理
図5は、前記メインルーチンのステップS3において実行される対戦相手決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理では、CPU201は、対戦相手のゲーム装置のIPアドレスを、センターサーバ100を介して取得する。
ステップS302〜S303:CPU201は、他のゲーム装置Tから対戦要求を受信したか否かを判断し(S302)、まだであればセンターサーバ100から募集リストを取得する(S303)。対戦要求を受信していれば、後述するステップS310に移行する。
ステップS306:CPU201は、選択したIPアドレスに対し、対戦要求コマンドが記述された対戦要求パケットを送信する。
(3)マスタ決定処理
図6は、前記メインルーチンのステップS6でCPU201が実行するマスタ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理では、CPU201は、ゲーム装置自身及び対戦相手のマスタ優先度Mpa、Mpbの比較結果に基づき、いずれがマスタ端末となるかを決定する。
ステップS603、S604:CPU201は、ゲーム装置自身のマスタ優先度Mpaと対戦相手のマスタ優先度Mpbとが同じか否かを判断し(S603)、同じであれば(Mpa=Mpb)両者のIPアドレスに基づいてマスタ端末を決定する(S604)。例えば、IPアドレスが大きい方のゲーム装置をマスタ端末と判断する。
(4)マスタ処理
図7は、前記メインルーチンのステップS8でCPU201が実行するマスタ処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理では、CPU201は、マスタ端末としてゲームを実行する。つまりゲーム装置Ta1は、マスタ端末として、対戦相手のスレーブ端末Tb1とゲームを行う。
ステップS802:CPU201は、入力データに基づいてゲームを進行させる。
ステップS803:CPU201は、ゲーム装置自身の描画処理部205や音声再生部207に出力データを送出し、出力を制御する。
ステップS805〜S806:CPU201は、ゲームが終了するか否かを判断する(S805)。ゲームが終了する場合(S805)、CPU201は、ゲーム終了通知を全てのスレーブ端末、この場合はゲーム装置Tb1に送信する(S806)。ゲーム終了通知には、スレーブ端末Tb1がゲームの終了処理を行うために必要なデータが含まれている。ゲームが終了しないと判断すると、再びステップS801に戻り、前述の処理をゲーム終了まで繰り返す。
図8は、前記メインルーチンのステップS9でCPU201が実行するスレーブ処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理では、CPU201は、スレーブ端末としてゲームを実行する。つまりゲーム装置Ta1は、スレーブ端末として、対戦相手のマスタ端末Tbとゲームを行う。
ステップS903〜S904:CPU201は、マスタ端末Tb1からの出力データの受信を待機し(S903)、受信した出力データを描画処理部205や音声再生部207に送出して画面出力や音声出力を制御する(S904)。
[センターサーバの処理]
図9は、センターサーバ100が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。センターサーバ100のCPU101は、個人データをゲーム装置Tに送信する処理(S111〜S113)、募集リストへの登録(S114〜S116)、募集リストからの抹消(S117〜S118)を行う。
ステップS114〜S116:CPU101は、いずれかのゲーム装置Tから募集リストへのIPアドレスの登録要求を受信すると(S114)、募集リストへその端末のIPアドレスを登録し(S115)、募集リストを要求元に送信する(S116)。
[第1実施形態例の効果]
店舗内のマスタ端末数やスレーブ端末数に基づく上式(1)や上式(3)に従ってマスタ優先度Mpを演算すれば、店舗内のゲーム装置がマスタ端末またはスレーブ端末のいずれかに偏ることを防止できる。従って、店舗間の公平さを担保することができる。マスタ優先度Mpを店舗の通信帯域に基づく上式(2)に従ってマスタ優先度Mpを演算すれば、店舗のアップ帯域Su、ダウン帯域Sdを有効に使用することができる。また、禁止フラグの併用により、店舗の通信帯域がオーバーすることを防止できる。
第2実施形態例に係るゲーム装置は、マスタ優先度に基づいて自分自身の役割を決定した後、店舗の通信帯域をオーバーするか否かをその決定に基づいて判断する。その結果オーバーする場合には、同一店舗内の他のゲーム装置に対し、役割変更依頼を送信する。
図10は、役割変更依頼の仕組みを示す説明図である。説明を容易にするため、店舗200aのゲーム装置Ta1と店舗200bのゲーム装置Tb1とが対戦する場合を考える。図中、同一の破線で囲まれたゲーム装置T同士が対戦している。ゲーム装置Ta1、Tb1のマスタ優先度Mpa、Mpbが例えばMpa>Mpbの場合、ゲーム装置Ta1がマスタ端末になる。ゲーム装置Ta1がマスタ端末になった場合、店舗200aの通信帯域がオーバーすると仮定する。この場合、ゲーム装置Ta1は、同一店舗内のゲーム装置であって他店舗のゲーム装置と対戦中のゲーム装置Ta2に対し、変更依頼メッセージ(図中MSGと表記)を送信する。
ゲーム装置Ta1は、ゲーム装置Ta2に対して変更依頼メッセージ(MSG1)を送信すると、自分自身はマスタ端末として対戦相手Tb1とゲームを開始する。
ゲーム装置Ta1は、マスタ優先度に基づいて役割を決定した後、店舗の通信帯域がオーバーしているか否かを判断する(第2通信帯域監視手段に相当)。オーバーしていなければそのまま決定した役割に基づいて対戦相手とゲームを開始する。オーバーしていれば、同一店舗200a内の任意のゲーム装置Ta2に対し、変更依頼メッセージMSG1を送信し(変更依頼送信手段に相当)(#1)、その後対戦相手とゲームを開始する。
逆に、ゲーム装置Tc1は、店舗の帯域オーバーのため役割を変更できないと判断すると、変更依頼メッセージを転送可能か否かを判断する。転送不可能であれば、ゲーム装置Tc1はRejectメッセージをゲーム装置Ta2に送信する(#5)。
ゲーム装置Tc2は、同一店舗200c内のゲーム装置Tc1から変更メッセージMSG3を受信すると、これを他店舗200d内の対戦相手Td1に転送する(MSG4)(#7)。このメッセージMSG4では、送信回数Ns=4、送信回数の上限Nmax=4である。店舗200dのゲーム装置Td1は、前記ゲーム装置Tc1と同様の処理を行う(#8〜#10)。その結果、役割変更がOKであれば、OKメッセージがゲーム装置Ta2に転送される(#9,#11,#13)。逆に役割変更が不可でかつ変更依頼メッセージの転送が不可であれば、Rejectメッセージがゲーム装置Ta2に転送される(#10,#12,#14)。この例では、Ns=Nmaxとなっているので、転送不可と判断される。
なお、同一店舗内の非対戦相手のゲーム装置から変更依頼メッセージを受信したときは、店舗の通信帯域の負荷を演算する必要はない。例えば、ゲーム装置Ta1からゲーム装置Ta2へ変更依頼メッセージMSG1が送信されたとき、ゲーム装置Ta2は店舗の帯域負荷を演算しなくて良い。ゲーム装置Ta1,Ta2のどちらがマスタ端末でどちらがスレーブ端末であっても、店舗内のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsは同じだからである。つまり、ゲーム装置Ta1,Ta2のどちらがマスタ端末でどちらがスレーブ端末であっても、店舗の通信帯域の余裕あるいはオーバー分は変わらないからである。
図12は、マスタ端末が切り替わるときに次のマスタ端末に送信されるゲームデータの一例である。この例は、サッカーゲームのゲームデータを示す。ゲームデータは、ゲームの履歴を含み、ゲームの続行に必要なデータである。変更依頼メッセージに応じ、マスタ端末からスレーブ端末へ役割を変更するゲーム装置Tは、ゲームデータを新たにマスタ端末となる対戦相手に送信する。その逆に、スレーブ端末からマスタ端末に役割を変更するゲーム装置Tは、マスタ端末であった対戦相手からゲームデータを受信する。
[ゲーム装置が行う処理]
ゲーム装置Tは、前記メインルーチン、対戦相手決定処理、マスタ決定処理、マスタ処理、スレーブ処理を行う点で、前記第1実施形態と同様である。ただし、前述の処理に加え、変更依頼転送処理を行う。以下に変更依頼転送処理について説明する。前記と同様、各ゲーム装置が行う処理は同様であるので、以下では図10におけるゲーム装置Ta1の処理について説明する。
ステップS21:CPU201は、変更依頼メッセージの受信を待機し、受信すると下記ステップS22〜S32の処理を行う。
ステップS23:変更依頼メッセージが同一店舗内の非対戦相手からであれば、CPU201は店舗外の対戦相手に対し、変更依頼メッセージを送信する。このとき、CPU201は、変更依頼メッセージ中の送信回数Nsをインクリメントする。
ステップS26、S27:CPU201は、応答がOKメッセージであれば(S26)、対戦相手と役割を変更し、対戦相手と間でゲームデータの送受信を行う(S27)。応答がRejectメッセージであれば(S26)、役割を変更することなく、次の変更依頼メッセージの受信を待機する。
ステップS29:CPU201は、自分自身の役割変更により、店舗の通信帯域がオーバーするか否かを判断する。
ステップS32、S33:CPU201は、店舗の通信帯域がオーバーする場合(S32)、受信した変更依頼メッセージの送信元に対し、Rejectメッセージを送信する(S33)。転送可であれば、CPU201は、同一店舗内の非対戦相手に変更依頼メッセージを転送する(S34)。店舗のアップ帯域Suがオーバーする場合には、マスタ端末になっているゲーム装置をメッセージの転送先とするのが好ましい。逆に、ダウン帯域Sdがオーバーする場合には、スレーブ端末になっているゲーム装置をメッセージの転送先とするのが好ましい。その後、前記ステップS24〜S27の処理を行う。
変更依頼によりゲーム装置の役割を柔軟に変更するので、店舗の通信帯域がオーバーする事態を防ぎやすくなる。複数の店舗が外部ネットワークで接続されたゲームシステム全体として、通信帯域の有効利用を促進すると期待できる。
<第3実施形態例>
前記第1及び第2実施形態では、1対1のネットワーク対戦の場合を例に取り説明した。しかし、3つ以上のゲーム装置Tが対戦する場合も本発明に含まれる。また、対戦相手が同一店舗内にいる場合も本発明に含まれる。互いに異なる店舗にある3つ以上のゲーム装置Tがネットワーク対戦を行う場合は、3つ以上のマスタ優先度を比較することを除き、前記第1及び第2実施形態と同様に処理を行えばよい。従って、以下では同一店舗内に少なくとも1つの対戦相手が存在する場合について説明する。説明を容易にするために、図14に示すように、店舗200a内のゲーム装置Ta1,Ta2と、店舗200b内のゲーム装置Tb1とが対戦する場合を考える。図中、破線で囲まれたゲーム装置同士が対戦する。
マスタ候補の決定は、通信アドレスに代え、他のデータ(マスタ候補決定データに相当)に基づいて行うこともできる。例えば前記マスタ経験値Eが最も低いプレイヤが操作しているゲーム端末を、マスタ候補に決定しても良い。そのときは、同一店舗内で対戦するゲーム装置同士がマスタ経験値Eを送受信し合うことが必要である。マスタ経験値Eの交換は、対戦相手決定処理の後かつマスタ優先度の演算の前に行う。
図15は、ゲーム装置TのCPU201が行うメインルーチンの流れの一例を示すフローチャートである。説明を容易にするために、この例ではIPアドレスの大小に基づいてマスタ候補を決定することとする。
ステップS41:CPU201は、カードリーダ・ライタ212が読み込んだプレイヤIDを取得する。
ステップS43:CPU201は、前述の対戦相手決定処理を実行し、ネットワーク300を介して対戦する対戦相手のゲーム装置Ta2、Tb1のIPアドレスを取得する。
ステップS45:CPU201は、同一店舗内に対戦相手がいる場合、いずれかをマスタ候補に決定する(候補決定手段に相当)。例えば、IPアドレスが大きい方をマスタ候補とすることができる。
ステップS47:CPU201は、ゲーム装置自身Ta1のマスタ優先度Mpaを演算する。演算方法は、前記第1実施形態で例示した演算方法を用いることができる。マスタ優先度Mpaの演算に先立ち、CPU201は同一店舗内のゲーム装置に役割の問い合わせを送信する。CPU201は、応答に基づき、現在のマスタ端末数Nm及びスレーブ端末数Nsを求める。このとき同一店舗内の対戦相手Ta2は、スレーブ端末数Nsに算入する。
ステップS49:CPU201は、前述のマスタ決定処理(図6)により、いずれがマスタ端末になり、いずれがスレーブ端末になるかを決定する。
ステップS52:CPU201は、実行されようとしているゲームでゲーム装置自身がマスタ端末になるか否かを、マスタ決定処理の結果に基づき判断する。ゲーム装置自身がマスタ端末ではない場合、後述するステップS55に移行し、スレーブ端末としてゲームを開始する。
ステップS54:CPU201は、ゲーム装置自身がマスタ候補ではないと判断するとIPアドレス小)、同一店舗内の対戦相手からマスタ端末のIPアドレスの通知を待機し、通知されたIPアドレスをマスタ端末と認識してスレーブ処理を行う。
ステップS56:CPU201は、プレイヤのマスタ経験値Eを更新する。
ステップS57:CPU201は、ゲーム結果の表示、センターサーバ100への個人データのアップロードなどを行い、処理を終了する。
また、マスタ優先度Mpの演算を店舗200の通信帯域に基づいて行う場合は、CPU201はマスタ端末及びスレーブ端末がそれぞれが使用するアップ帯域及びダウン帯域と、店舗200の通信帯域Su、Sdと、をROM203などに記憶しておくのも同様である。
店舗200a内のゲーム装置Ta1,Ta2と店舗200b内のゲーム装置Tb1とが対戦する場合に、各ゲーム装置が行う処理の流れを具体的に説明する。
(1)ゲーム装置Ta1
ゲーム装置Ta1は、対戦相手決定後(S43)、ゲーム装置Ta1,Ta2のIPアドレスを比較する。ゲーム装置Ta1のIPアドレスの方が大きければ、自分自身がマスタ候補であると判断する(S45)。ゲーム装置Ta1自身がマスタ装置であれば(S46)、第1店舗のマスタ優先度Mpaを演算し、ゲーム装置Tb1に送信する(S47,S48)。また、ゲーム装置Tb1から第2店舗のマスタ優先度Mpbを受信する(S48)。ゲーム装置Ta1は、マスタ優先度Mpa,Mpbを比較し、ゲーム装置Ta1自身またはゲーム装置Tb1のいずれがマスタ端末となるかを決定する(S49)。説明を容易にする為に、Mpa>Mpbであり、ゲーム装置Ta1自身がマスタ端末となると決定したと仮定する。
(2)ゲーム装置Ta2
ゲーム装置Ta2は、対戦相手決定後(S43)、ゲーム装置Ta1,Ta2のIPアドレスを比較する。ゲーム装置Ta2のIPアドレスの方が小さいので、ゲーム装置Ta1がマスタ候補であると判断し、自分自身(ゲーム装置Ta2)はスレーブ端末になると判断する(S45)。ゲーム装置Ta2は、同一店舗内の対戦相手であるゲーム装置Ta1からのマスタ端末の通知を待機し、マスタ端末となるゲーム装置Ta1のIPアドレスの通知を受信する(S54)。その後、ゲーム装置Ta2はスレーブ処理を行う(S55)。
ゲーム装置Tb1は、対戦相手決定後(S43)、第2店舗のマスタ優先度Mpbを演算し、ゲーム装置Ta1に送信する(S47,S48)。また、ゲーム装置Ta1から第1店舗のマスタ優先度Mpaを受信する(S48)。ゲーム装置Tb1は、マスタ優先度Mpa,Mpbを比較し、ゲーム装置Ta1自身またはゲーム装置Tb1のいずれがマスタ端末となるかを決定する(S49)。前述したように、Mpa>Mpbであり、ゲーム装置Ta1がマスタ端末となると決定したと仮定する。ゲーム装置Tb1は、自分自身がマスタ端末かどうかを判断し、スレーブ端末なのでスレーブ処理を行う(S52,S55)。
以上のようにして、対戦するゲーム装置が同一店舗に存在していても、マスタ優先度を用いてマスタ端末を決定することができる。
<その他の実施形態例>
(A)前述の実施形態は、適宜組み合わせて実施することができる。また、マスタ優先度Mpの演算方法は、前述の例に限定されない。
(C)前述の方法をコンピュータ上で実行するためのプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。ここで記録媒体としては、コンピュータが読み書き可能なフレキシブルディスク、ハードディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、光磁気ディスク(MO)、その他のものが挙げられる。
200:店舗
T:ゲーム装置
M:マスタ端末であるゲーム装置
S:スレーブ端末であるゲーム装置
Claims (11)
- 第1店舗内の第1内部ネットワークに接続され、少なくとも第2店舗内の第2内部ネットワークに接続される他のゲーム装置の通信アドレスを外部ネットワークを介して受信して対戦相手の通信アドレスとし、ネットワーク対戦型ゲームを行うゲーム装置において、
ゲームの進行を管理するマスタ端末になる優先度を示す第1マスタ優先度Mp1を、前記第1店舗の状況に基づいて演算する演算手段と、
前記第1マスタ優先度Mp1を、前記外部ネットワークを介して対戦相手に送信する送信手段と、
前記他のゲーム装置のマスタ端末になる優先度を示す第2マスタ優先度Mp2を、前記外部ネットワークを介して受信する受信手段と、
前記第1マスタ優先度Mp1及び前記第2マスタ優先度Mp2を比較し、比較結果に基づいてマスタ端末又はスレーブ端末になるかを決定する決定手段と、
を有することを特徴とするゲーム装置。 - 前記ゲーム装置は、前記決定手段で決定された結果を送信する決定結果送信手段と、他の決定結果送信手段から送信される結果を受信する決定結果受信手段と、をさらに有しており、
前記決定結果受信手段が前記第1内部ネットワークに接続されている別のゲーム装置の決定結果送信手段から送信される結果を受信した場合、前記演算手段は、前記第1店舗内のマスタ端末数及びスレーブ端末数を店舗状況に含めてそれらに基づいて前記第1マスタ優先度Mp1を演算することを特徴とする、請求項1に記載のゲーム装置。 - 前記演算手段は、前記第1内部ネットワークと前記外部ネットワークとを結ぶ前記第1店舗の通信回線の通信帯域と、マスタ端末に割り当てられる通信帯域と、スレーブ端末に割り当てられる通信帯域とを店舗状況に含めてそれらに基づいて前記第1マスタ優先度Mp1を演算することを特徴とする、請求項1又は2に記載のゲーム装置。
- 前記ゲーム装置は、プレイヤがマスタ端末でゲームを行った回数及びスレーブ端末でゲームを行った回数に基づくプレイヤのゲーム経験値を記憶する第1経験値記憶手段と、前記ゲーム経験値を更新する第1更新手段とをさらに有し、
前記演算手段は、前記第1経験値記憶手段に記憶されているゲーム経験値と店舗状況とを合わせてそれらに基づいて前記第1マスタ優先度Mp1を演算し、
前記第1更新手段は、前記決定手段による決定に応じ、前記ゲーム経験値に所定値を加算することにより前記ゲーム経験値を更新することを特徴とする、請求項1、2又は3に記載のゲーム装置。 - 前記ゲーム装置は、プレイヤがゲームを行った回数であるゲーム回数とプレイヤがマスタ端末でゲームを行った回数であるマスタ回数とを記憶する第2経験値記憶手段と、前記ゲーム回数及びマスタ回数を更新する第2更新手段とをさらに有し、
前記演算手段は、前記ゲーム回数に対するマスタ回数の比と店舗状況とを合わせてそれらに基づいて前記第1マスタ優先度Mp1を演算し、
前記第2更新手段は、ゲーム回数を増加させることによりゲーム回数を更新し、前記決定手段による決定に応じてマスタ回数を増加させることによりマスタ回数を更新することを特徴とする、請求項1,2又は3に記載のゲーム装置。 - マスタ端末またはスレーブ端末になる場合に前記外部ネットワークに接続する前記第1店舗の通信帯域をオーバーするか否かを判断する第1通信帯域監視手段を有し、前記第1通信帯域監視手段は、マスタ端末となる場合に通信帯域をオーバーするときはマスタ禁止フラグを、スレーブ端末となる場合に通信帯域をオーバーするときはスレーブ禁止
フラグをそれぞれオンに設定し、
前記第1通信帯域監視手段によって設定されたフラグを送信するフラグ送信手段と、前記他のゲーム装置のフラグ送信手段から送信されたフラグを外部ネットワークを介して受信するフラグ受信手段とを有し、
前記決定手段は、第1マスタ優先度Mp1及び前記第2マスタ優先度Mp2の比較よりも前記第1通信帯域監視手段によって設定されたフラグ又は前記フラグ受信手段によって受信したフラグに基づいてマスタ端末又はスレーブ端末になるかを優先して決定することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1に記載のゲーム装置。 - 前記決定手段による決定によって前記外部ネットワークに接続する前記第1店舗の通信帯域をオーバーするか否かを判断する第2通信帯域監視手段と、
前記第1店舗の通信帯域をオーバーする場合、且つ、前記第1内部ネットワークに複数のゲーム装置が接続されている場合、同一店舗内の少なくとも1つの他のゲーム装置に対し、マスタ端末からスレーブ端末への変更またはスレーブ端末からマスタ端末への変更を依頼する変更依頼メッセージを、前記第1内部ネットワークを介して送信する変更依頼送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1乃至5に記載のゲーム装置。 - 前記決定手段は、前記第1マスタ優先度Mp1と前記第2マスタ優先度Mp2とが競合した場合、前記第1内部ネットワーク及び前記第2内部ネットワーク上で各ゲーム装置を識別する識別子に基づいて、前記ゲーム装置がマスタ端末になるかスレーブ端末になるかを決定することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1に記載のゲーム装置。
- 前記第2店舗内のゲーム装置に加え、前記第1店舗内の他のゲーム装置が対戦相手にさらに含まれているか否かを判断する店舗内対戦相手判断手段と、
対戦相手が同一店舗内に存在する場合、同一店舗内で対戦するゲーム装置のうちゲーム装置自身がマスタ端末又はスレーブ端末のうちいずれの候補になるかを所定のマスタ候補決定データに基づいて決定する候補決定手段と、をさらに有し、
ゲーム装置自身がマスタ候補の場合には、マスタ端末又はスレーブ端末のどちらになるかを決定することを特徴とする、請求項1に記載のゲーム装置。 - 第1店舗内の第1内部ネットワークに接続され、少なくとも第2店舗内の第2内部ネットワークに接続される他のゲーム装置の通信アドレスを外部ネットワークを介して受信して対戦相手の通信アドレスとし、ネットワーク対戦型ゲームを行うゲーム装置が行うゲーム方法であって、
ゲームの進行を管理するマスタ端末になる優先度を示す第1マスタ優先度Mp1を、前記第1店舗の状況に基づいて演算する演算ステップと、
前記第1マスタ優先度Mp1を、前記外部ネットワークを介して対戦相手に送信する送信ステップと、
前記他のゲーム装置のマスタ端末になる優先度を示す第2マスタ優先度Mp2を、前記外部ネットワークを介して受信する受信ステップと、
前記第1マスタ優先度Mp1及び前記第2マスタ優先度Mp2を比較し、比較結果に基づいてマスタ端末又はスレーブ端末になるかを決定する決定ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム方法。 - 第1店舗内の第1内部ネットワークに接続され、少なくとも第2店舗内の第2内部ネットワークに接続される他のゲーム装置の通信アドレスを外部ネットワークを介して受信して対戦相手の通信アドレスとし、ネットワーク対戦型ゲームを行うゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのゲームプログラムであって、
ゲームの進行を管理するマスタ端末になる優先度を示す第1マスタ優先度Mp1を、前記第1店舗の状況に基づいて演算する演算手段、
前記第1マスタ優先度Mp1を、前記外部ネットワークを介して対戦相手に送信する送信手段、
前記他のゲーム装置のマスタ端末になる優先度を示す第2マスタ優先度Mp2を、前記外部ネットワークを介して受信する受信手段、及び
前記第1マスタ優先度Mp1及び前記第2マスタ優先度Mp2を比較し、比較結果に基づいてマスタ端末又はスレーブ端末になるかを決定する決定手段、
として前記コンピュータを機能させるゲームプログラム。
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