JP2005132563A - エレベータの地震時点検装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 地震管制運転によって停止した乗客6の居ないかご3を昇降させ、この昇降に伴って発生する音をかご内通話機5から受けてかご3の位置に対応させて異常音であるか否かを判定し、昇降行程の全域に亙って異常音が検出されなかった場合は通常運転に復帰させ、異常音が検出された場合は昇降を停止させて運転を休止させるようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
ところで、地震による被害は広い範囲に及ぶため、地震発生後のエレベータの異常の有無を人手によって逐一点検していたのでは、多くの作業員と時間を必要とする。
ところで、乗客のいなくなったかごを自動走行させ、そのときの走行音を、かご内に設けられた非常通話用のインタホンから受け、その走行音が一定レベル以上の場合は異常として監視センタへ通報するようにしたエレベータの異常音監視装置がある(例えば、特許文献1参照)。
そこで、従来のエレベータの地震時点検装置として、上記特許文献1に開示されたエレベータの異常音監視装置を用いることにより、地震発生後のエレベータを点検することが想定される。
この発明に係る請求項2に記載のエレベータの地震時点検装置は、請求項1に記載のエレベータの地震時点検装置において、異常音が検出されると、エレベータを特定する信号と共に異常発生を電話回線を介して監視センタへ送信するようにしたものである。
この発明に係る請求項3に記載のエレベータの地震時点検装置は、請求項1に記載のエレベータの地震時点検装置において、異常音が検出されて昇降を停止したエレベータを、低速度でかごを昇降させる異常時運転で運転を再開させるようにしたものである。
この発明に係る請求項1に記載のエレベータの地震時点検装置は、異常音であるか否かを判定する場合に、かごが異常になる蓋然性の高い部位にあるときに所定のレベル以上の音が発生すると、その音を異常音として判定するようにしたものである。このため、異常発生を正確に判別することができる、という効果を奏する。
実施の形態1.
図1から図3は、この発明の実施の形態1を示す。
図1はエレベータの地震時点検装置の全体構成を示すブロック図である。同図において、巻上機1には主索2が巻き掛けられ、この主索2の一端にはかご3が吊持され、他端には釣合錘7が吊持されている。かご3には荷重を検出する秤装置4が取り付けられていてかご3内に乗客6が居るか否かを検出するようになっている。また、かご3内から外部に通報するかご内通話機であるインターホン子機5も取り付けられている。かご3はガイドレール8に案内されて昇降して各階10に停止するとかご戸3aと乗場戸10aを係合させて出入口を開閉する。釣合錘7はガイドレール9に案内されて昇降する。
異常音が検出されて昇降を停止したエレベータの再起動指令手段28が、人為操作によって予め再起動指令を受けている場合は、異常運転装置29が作動して低速度でかご3を昇降させる異常時運転を再開させ、地震後のビル内の交通の用に供される。
まず、所定のレベル以上の揺れが発生して地震感知器22が作動し、地震管制運転に切り替えられたとする。
手順S11で、地震管制運転が終了したか否かを調べる。即ち、かご3は最寄の階10へ停止して戸3a及び10aを開き、乗客6を開放してかご3が無人になったことを秤装置4によって検出して戸3a及び10aを閉じると地震管制運転は終了する。地震管制運転が終了すると手順S12へ移る。終了していない場合は手順S11から終了に移り、次回のタイミングで再度手順S11の処理を行う。
手順S16で、異常音判定手段27は上記点検運転中に発生する音が所定のレベル以上であるか否か、即ち、異常音であるか否かを調べる。異常音ではない場合は手順S17へ移り、昇降行程の全域に亙って点検したか否か調べ、全域点検した場合は手順S18へ移り、通常運転に復帰させて処理を終る。全域点検されていない場合は処理を一旦終り、次回のタイミングで再度処理を開始する。
手順S21で、異常音が検出されて点検運転を停止したエレベータが、再起動指令手段28によって再起動指令が出されるように予め設定されている場合は、手順S22へ移り、異常運転装置29が作動して低速度でかご3を昇降させる異常時運転が再開される。再起動指令が出されていない場合は、手順S23へ移り、エレベータの運転を休止させて処理を終る。
かご3は、かご戸3aと乗場戸10aを係合させて出入口を開閉する。従って、戸3a及び10aが係合する領域、即ち、ドアゾーンDZでは、かご3及び付属物と昇降路に取り付けられた部品とが近接する。また、かご3と釣合錘7が行き違う領域、即ち、行違ゾーンCDも昇降行程の略中央部に存在する。この行違ゾーンCDでは、かご3と釣合錘7が近接する。
また、地震が発生すると各機器の取付け位置が変動することが想定される。
従って、かご3が昇降したときに発生する異常音は、主として衝突音であると推定される。
即ち、図3において、かご位置P1で所定のレベルをδ1だけ越える音が入力されたとする。かご位置P1はドアゾーンDZでもあり、行違ゾーンCZでもあるので、異常音とされる。同様に、かご位置P2で所定のレベルをδ2だけ越える音が入力されたとする。かご位置P2は行違ゾーンCZであるので異常音とされる。
一方、かご位置P3は、ドアゾーンDZでもなく、また、行違ゾーンCDでもない。従って、かご位置P3で所定のレベルをδ3だけ越える音が入力されたとしても、その音はエレベータには無関係な音であり、異常音とはされない。
上記の判定は、ドアゾーンDZ及び行違ゾーンCDの位置を予め異常音判定手段27に記録しておいて、音が発生したときのかご位置を、ドアゾーンDZ及び行違ゾーンCDの位置と比較することにより行う。
また、異常音が検出されると、そのエレベータを識別するための管理番号と共に異常発生を監視センタ33へ送信するようにしたので、監視センタ33では異常の発生したエレベータを容易に特定して係員による迅速な処理が可能となる。
再起動指令手段28が人為操作されて再起動指令が出されるように予め設定されている場合は、異常時運転が再開されるので、例えば非常用エレベータ等の緊急時の使用を目的とするエレベータを、合目的に運転することができる。
Claims (3)
- 地震感知器の作動によって通常運転から地震管制運転に切り替えられて最寄階へかごを停止させたエレベータの異常の有無を点検するエレベータの地震時点検装置において、上記かご内の荷重を検出する秤装置が上記かご内が無人であることを検出すると、上記地震管制運転によって停止した上記かごを昇降行程の全域に亙って昇降させる点検運転装置と、上記かご内から外部に通報するかご内通話機を起動させる通話機制御手段と、上記点検運転装置による上記かごの昇降に伴って発生する音を上記かご内通話機から受けて上記かごの位置に対応させて異常音であるか否かを判定し、上記異常音が検出されなかった場合は上記通常運転に復帰させ、異常音が検出された場合は上記点検運転装置による昇降を停止させて運転を休止させる異常音判定手段とを備えたエレベータの地震時点検装置。
- 異常音判定手段によって異常音が検出されると、上記異常音が検出されたエレベータを特定する信号と共に異常発生を電話回線を介して監視センタへ送信する通信装置を備えた請求項1に記載のエレベータの地震時点検装置。
- 異常音が検出されて昇降を停止したエレベータのかごを低速度でかごを昇降させる異常時運転で運転を再開させる再起動指令手段を備えた請求項1に記載のエレベータの地震時点検装置。
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