JP5071968B2 - エレベータのロープ異常検出装置 - Google Patents

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本発明は、エレベータに組込まれたメインロープ及びガバナロープの異常を検出するエレベータのロープ異常検出装置に関する。
図6は、一般的なエレベータの概略構成図である。建屋内に設けられた昇降路1の上側の機械室2内に、巻上機3、調速機4及び制御盤5が設けられている。巻上機3にはメインロープ6が掛けられ、このメインロープ6の一方端に乗りかご7(以下、かご7と略記する)が吊り下げられ、他方端に釣り合い錘8が吊り下げられている。そして、制御盤5内に組込まれているエレベータ制御部は、巻上機3を回転駆動することによって、かご7を昇降路1内で目的階へ移動制御する。
調速機4にはガバナロープ9が掛けられている。このガバナロープ9の一方端は調速機4を経由して、かご7の上面に固定され、他方端は下方のテンションシーブ(張力付与滑車)10を経由して、かご7の下面に固定されている。なお、テンションシーブ10の下側には、調速機4とテンションシーブ10との間に張設されたガバナロープ9に一定の張力を維持させるための錘11が取付けられている。
したがって、エレベータ制御部が巻上機3を回転駆動してかご7を上下移動させると、ガバナロープ9が移動し、調速機4に組み込まれた滑車が回転する。調速機4は、かご7の移動速度Vを滑車の回転速度で検出し、かご7の移動速度Vが限界速度を超えると、ガバナロープ9の移動に制動を加えて、かご7の安全性を確保する。
近年、図6に示すエレベータの昇降路1の最下階(=1階)より下方のピット12の高さ寸法や機械室2の高さ寸法を短縮する傾向にある。したがって、かご7と釣り合い錘8を吊るしているメインロープ6に伸びが発生した時は、速やかに、このメインロープ6を短縮(切り詰め)などの処置を行って、たとえ、かご7が最上階に位置したとしても、釣り合い錘8とピット12の底との間に所定のクリアランスを確保する必要がある。このために、メインロープ6の伸びが発生していることを自動的に検出して保守員へ情報提供する装置が考案されている。
メインロープ6の伸びの検出方法としては、釣り合い錘8の下方にスイッチを設置しておき、かご7が最上階に位置している時に、釣り合い錘8が予め定められた規定位置以下に降下したことスイッチで検出することが提唱されている。
また、近年、エレベータに規定以上の揺れを検知すると地震発生信号を出力する地震検知器が組込まれている。そして、エレベータのエレベータ制御部は地震発生信号を受信すると、かご7を最寄り階へ移動させる等の地震管制運転を実施する。そして、この地震管制運転の終了後にエレベータの運転を停止したのち、保守員の点検を待つ。
地震管制運転によって運転を休止したエレベータであっても、運転に支障をきたす様な機器損傷があるのはごく一部であって、自動的に自己診断運転を行って安全を確認すれば運転再開が可能であるので、自動復旧運転が考案された。自己診断運転において、診断不合格となった場合には、エレベータの運転を停止したのち、保守員の点検待ちとなる。
ここで、自動復旧運転を行う時の診断項目の一つとして、図6に示すガバナロープ9の切断や昇降路1内の他の構成部材に対する引っ掛りが挙げられる。ガバナロープ9の切断や引っ掛りを検出する方法としては、特許文献1の「エレベータ用ガバナロープ異常検出装置」に提唱されている。
この提唱された手法によれば、ガバナロープ9に対して、一定の下向きの張力を付与するためのテンションシーブ(張力付与滑車)10が規定位範囲から上下に移動した時に動作するスイッチを設けている。そして、テンションシーブ10が規定位範囲を下方に移動した場合は、ガバナロープ9が切断したと判定し、テンションシーブ10が規定位範囲を上方に移動した場合は、ガバナロープ9が昇降路1内で、何らかの部材に引っ掛ったと判定する。
特開平9―77409号公報
しかしながら上述した技術手法においてもまだ改良すべき次のような課題があった。
すなわち、メインロープ6の伸びを検出するスイッチやガバナロープ9の切断や引っ掛りを検出するスイッチをエレベータの昇降路1のピット12内に設けた場合、これらのスイッチ信号を昇降路1の上側の機械室2内に設けられた制御盤5内のエレベータ制御部へ入力する必要がある。そして、異常発生時にこのエレベータ制御部に対して通信回線を介して接続された監視センターへの通知を行ったり、エレベータの運転制御と連動して必要に応じてエレベータの運転を制限することが求められる。
そのために、スイッチの設置場所(ピット12内)からエレベータ制御部(機械室2内)への信号線の配線やスイッチ信号の入力ポートの確保が必要になり、据付工事の工数増加や用品のコストアップになってしまう。特に、既設のエレベータにこれらのスイッチ類を追加する場合は、エレベータの改造を必要最小限にしたい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、特に既設のエレベータに対して、ガバナロープの切断や引っ掛りを検出するスイッチを追加する場合の、配線や入力ポート等のハード部材の据え付けを必要最小限にでき、メインロープ及びガバナロープに対する安全性を十分確保した上で、設備費を節減できるエレベータのロープ異常検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解消するために本発明のエレベータのロープ異常検出装置は、巻上機に掛けられたメインロープの一方端に吊り下げられた乗りかごを巻上機を駆動することによって昇降路内で上下移動制御するエレベータ制御部と、他方端に釣り合い錘が吊り下げられたメインロープにおける乗りかごが最上階に位置したときに釣り合い錘が予め定められた規定位置以下に降下したことを検出する降下検出スイッチと、乗りかごに一部が取付けられ、上方に設置された調速機と下方のテンションシーブとを巻回するように張設され、乗りかごの移動速度を調速機へ伝達するガバナロープにおけるテンションシーブが予め定められた規定位置範囲から上下に移動したことを検出する移動検出スイッチと、降下検出スイッチと移動検出スイッチのうちの少なくとも一方の検出スイッチが降下又は移動を検出したときロープ異常信号を出力するロープ異常検出回路と、エレベータ制御部が乗りかごを最上階に位置させた状態で、ロープ異常検出回路がロープ異常信号を出力したとき、メインロープ伸びと判定するメインロープ伸び判定手段と、エレベータ制御部が乗りかごを最上階以外の階に位置させた状態で、ロープ異常検出回路がロープ異常信号を出力したとき、ガバナロープ異常と判定するガバナロープ異常判定手段とを備えている。
このように構成されたエレベータのロープ異常検出装置においては、降下検出スイッチと移動検出スイッチは例えばエレベータのピット内に設けられている。さらに、降下検出スイッチと移動検出スイッチのうちの少なくとも一方の検出スイッチが降下又は移動を検出したときロープ異常信号を出力するロープ異常検出回路が例えばエレベータのピット内に設けられている。
そして、かごが最上階に位置した状態においては釣り合い錘は最下端に位置するので、メインロープが伸びると、この時点で降下検出スイッチが作動する。当然、かごが最上階以外の階にいるときは降下検出スイッチは作動しない。したがって、乗りかごを最上階に位置させた状態で、ロープ異常検出回路がロープ異常信号を出力したとき、メインロープにおける延び発生の可能性が高いのでメインロープ伸びと判定することができる。逆に、乗りかごを最上階以外の階に位置させた状態で、ロープ異常検出回路がロープ異常信号を出力したとき、ガバナロープの異常発生の可能性が高いのでガバナロープの異常と判定できる。
そのため、各検出スイッチの設置位置(ピット内)とエレベータ制御部の設置位置(機械室内)とは1本の信号線で接続されるので、メインロープ及びガバナロープに対する安全性を十分確保した上で、ハード構成部材を最小限に抑制できる。
また別の発明は、上述した発明のエレベータのロープ異常検出装置においいて、乗りかごの移動に伴い、メインロープ伸び判定手段がメインロープ伸びを判定したのち、ガバナロープ異常判定手段がガバナロープ異常を判定せずに、続いてメインロープ伸び判定手段が再度メインロープ伸びを判定したときに、メインロープ伸び判定を確定するメインロープ伸び判定確定手段を備えている。
このように、乗りかごが最上階に位置したときのみロープ異常検出回路がロープ異常信号を出力し、乗りかごが最上階以外の場合は出力しない場合は、メインロープの伸びが確定する。
また、別の発明は、予め規定以上の揺れを検知すると地震発生信号を出力する地震検知器と、地震検知器からの地震発生信号入力に応じて所定の地震対策を実施した後に自己診断運転を行い、その後に運転再開を行う運転再開手段とを備え、前記自己診断運転は、前記エレベータ制御部を介して前記巻上機を駆動するとともに、前記ガバナロープ異常判定手段の出力から前記ガバナロープ異常とする自己診断結果を受けたとき、前記運転再開を中止する。
このように構成されたエレベータのロープ異常検出装置においては、地震発生後に自動的に実施される自己診断においてガバナロープ異常が検出されたときのみエレベータの運転が中止される。
本発明においては、メインロープ及びガバナロープに対する安全性を十分確保した上で、メインロープ伸びを検出するスイッチやガバナロープの切断や引っ掛りを検出するスイッチを追加する場合の、配線や入力ポートを必要最小限に抑制でき、設備費を節減できる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係わるロープ異常検出装置が組込まれたエレベータの概略構成図である。図6に示す従来のエレベータと同一部分には、同一符号を付して重複説明を省略する。
建屋内に設けられた昇降路1の上側の機械室2内に、巻上機3、調速機4及び制御盤5が設けられている。巻上機3に掛けられたメインロープ6の一方端にかご7が吊り下げられ、他方端に釣り合い錘8が吊り下げられている。かご7内にはかご呼登録装置13が設けられ、建屋の各階のエレベータホールには乗場呼び登録装置14が取付られている。制御盤5内に組込まれているエレベータ制御部15は、かご呼登録装置13及び各乗場呼び登録装置14で登録された呼びに基づいて、外部電源16から電力が供給されている駆動部17を介して巻上機3を回転駆動することによって、かご7を昇降路1内で前記呼びが指定する目的階へ移動制御する。
調速機4にはガバナロープ9が掛けられている。このガバナロープ9の一方端は調速機4を経由して、かご7の上面に固定され、他方端は下方のテンションシーブ(張力付与滑車)10を経由して、かご7の下面に固定されている。なお、テンションシーブ10の下側には、調速機4とテンションシーブ10との間に張設されたガバナロープ9に一定の張力を維持させるための錘11が取付けられている。
したがって、エレベータ制御部15が巻上機3を回転駆動してかごを7を上下移動させると、ガバナロープ9が移動し、調速機4に組み込まれた滑車が回転する。調速機4は、かご7の移動速度Vを滑車の回転速度で検出し、かご7の移動速度Vが限界速度を超えると、ガバナロープ9の移動に制動を加えて、かご7の安全性を確保する。
昇降路1の内側面に取付けられたガイドレール18には、テンションシーブ10が予め定められた規定位置範囲から上下に移動したことを検出する移動検出スイッチ19が取付られている。図2(a)、(b)、(c)は、移動検出スイッチ19の構成及び動作を示す図である。
図2(a)に示すように、ガバナロープ9が正常状態時におけるテンションシーブ10の上下位置(規定位置)に対応するガイドレール18の位置に取付板24が固定され、この取付板24にレバー23で開閉される接点22が取付けられている。テンションシーブ10の軸10aに回動自在に回動アーム20が取付けられ、この回動アーム20に、接点22のレバー23に係止される検出アーム21が取付けられている。具体的には、検出アーム21の先端が「Y」字形に形成されており、この「Y」字の部分にレバー23の先端が位置している。この状態においては、接点22は閉じている。
例えば、ガバナロープ9が昇降路1内の部材に引っ掛かり、テンションシーブ10が図2(b)に示すように、規定位置範囲から上方へ移動すると、検出アーム21が回動して、先端の「Y」字分部でレバー23を反時計方向に回動し、接点22が開放する。
逆に、例えば、ガバナロープ9が切断して、テンションシーブ10が図2(c)に示すように、規定位置範囲から下方へ移動すると、検出アーム21が回動して、先端の「Y」字分部でレバー23を時計方向に回動し、接点22が開放する。この移動検出スイッチ19の接点22の両端子は図3に示すロープ異常検出回路25に接続されている。
また、図1において、正常状態のメインロープ6におけるかご7が最上階に位置したときに釣り合い錘8の上下方向位置から許容距離だけ下方に移動した位置を規定高さ位置と定めている。そして、昇降路1の内壁における規定高さ位置に、釣り合い錘8が規定高さ位置以下に降下したことを検出する降下検出スイッチ26が取付けられている。
メインロープ6が伸びて、かご7が最上階に位置したときに釣り合い錘8が降下して、と、降下検出スイッチ26のレバー26aを押し下げると、降下検出スイッチ26の接点が開放する。この降下検出スイッチ26の接点の両端子は図3に示すロープ異常検出回路25に接続されている。
移動検出スイッチ19、降下検出スイッチ26と共に、昇降路1のピット12内に設けられたロープ異常検出回路25は、図3に示すように、移動検出スイッチ19、降下検出スイッチ26の各接点を直列接続した回路構成を有する。したがって、このロープ異常検出回路25は、降下検出スイッチ26と移動検出スイッチ19のうちの少なくとも一方の検出スイッチが降下又は移動を検出したときロープ異常信号を出力する。ロープ異常検出回路25から出力されたロープ異常信号は信号線27を介して機械室2の制御盤5内に設けられた判定部28へ入力される。
さらに、昇降路1のピット12内にはP波検出器29が設置されている。このP波検出器29は地震における予め定められた規定レベル以上のP波(Primary Wave)を検出すると、P波検出信号を制御盤5内に設けられた管制運転部30へ送出する。
また、機械室2内にはS波検出器31が設置されている。このS波検出器31は地震における予め定められた例えば200ガル等の規定レベル以上のS(Secondary Wave)波を検出すると、S波検出信号を制御盤5内に設けられた自己診断部32及びエレベータ制御部15へ送出する。
管制運転部30は、P波検出信号が入力されると、エレベータ制御部15へ通常運転の停止を指示して、駆動部17を介して、地震発生時の管制運転を開始する。具体的には、現在時点で運転中のかご7を強制的に最寄り階へ移動させて、ドアを開き、利用者を該当階のエレベータホールへ退避させる。
また、自己診断部32は、P波検出信号が入力し、続いてS波検出信号が入力されると、エレベータ制御部15、駆動部17、及び判定部28を動作させた自己診断運転を実施する。そして、自己診断結果が正常な場合、運転再開部33へ正常を通知する。運転再開部33は、自己診断結果が正常な場合、エレベータ制御部15へエレベータの通常運転再開を指示して、エレベータを地震発生前の状態に復旧させる。
自己診断部32は、自己診断結果が異常な場合、例えば、「ガバナロープ異常」の場合には、運転再開を実施せずに、エレベータ運転中止とし、「ガバナロープ異常」の情報を通信部34、及び通信回線35を介して外部の監視センター36へ通知する。
次に、例えば、コンピュータのアプリケーション・プログラム上に形成された判定部28の構成及び動作を説明する。この判定部28内には、メインロープ伸び判定部37、ガバナロープ異常判定部38、メインロープ伸び判定確定部39が設けられている。
メインロープ伸び判定部37は、エレベータ制御部15がかご7を最上階に位置させた状態で、ロープ異常検出回路25からロープ異常信号を出力したとき、メインロープ伸びと判定する。そして判定結果をメインロープ伸び判定確定部39へ送信する。
ガバナロープ異常判定部38は、エレベータ制御部15がかご7を最上階以外の階に位置させた状態で、ロープ異常検出回路25がロープ異常信号を出力したとき、ガバナロープ異常と判定する。そして判定結果をメインロープ伸び判定確定部39へ送信する。
メインロープ伸び判定確定部39は、エレベータ制御部15による、かご7の各階移動に伴い、メインロープ伸び判定部37がメインロープ伸びを判定したのち、ガバナロープ異常判定部38がガバナロープ異常を判定せずに、続いてメインロープ伸び判定部39が再度メインロープ伸びを判定したときに、メインロープ伸び判定を確定する。
このように、かご7が最上階に位置したときのみロープ異常検出回路25がロープ異常信号を出力し、かご7が最上階以外の場合は出力しない場合は、メインロープ6の伸びが確定する。
このメインロープ伸び判定確定部39がメインロープ6の伸びを確定しても、この「メインロープ6の伸び」によって、エレベータの運転を直ちに中止する事なく、この「メインロープ6の伸び」情報を通信部34、及び通信回線35を介して外部の監視センター36へ通知するのみである。すなわち、メインロープ6の伸びは急激に進行するものでなく、かつエレベータ運転に大きな支障がないので、監視センター36へ通知して、保守員による次の定期点検時に、メインロープ6の長さ調節を実施する。
一方、ガバナロープ異常は、ガバナロープ9の引っ掛かかり、切断に起因する異常であるので、エレベータ運転に直ちに支障があり、直ちにエレベータ運転を中止する。
図4は、この実施形態のエレベータのロープ異常検出装置における判定部28が実施するロープ監視処理動作を示す流れ図である。
ロープ異常検出回路25からロープ異常信号が入力すると(ステップS1)、かご7の現在位置が最上階に位置しているか否かをエレベータ制御部15で確認し、かご7が最上階に位置している場合はメインロープ伸び判定部37がメインロープ伸びを判定する(S2)。そして、最上階検出カウンタの検出回数CNmに1を加算する(S3)。
CNm=CNm+1
加算後の検出回数CNmが2に達していれば(S4)、メインロープ伸び判定確定部39がメインロープ6の伸び判定を確定する(S5)。そして、「メインロープ6の伸び」情報を通信部34、及び通信回線35を介して外部の監視センター36へ通知する(S6)。その後、検出回数CNmを0にクリアする(S7)。そして、S1に戻る。
なお、S4にて、加算後の検出回数CNmが2に達していなければ、今回は何もせず、S1に戻る。
また、S2にて、かご7の現在位置が最上階でなければ、上階検出カウンタの検出回数CNmを0にクリアし(S8)、ガバナロープ異常判定部38がガバナロープ異常と判定する(S9)。そして、このガバナロープ異常の情報を監視センター36へ送信し(S10)、S1へ戻る。
図5は、この実施形態のエレベータのロープ異常検出装置の管制運転部30、自己診断部32、運転再開部33が行う地震監視処理動作を示す流れ図である。P波検出部29からP波検出信号が入力すると(ステップQ1)、管制運転部30が前述した管制運転を開始する(Q2)。続いて、S波検出器31からS波検出信号が入力すると(Q3)、エレベータの運転を停止する(Q4)。
そして、例えば、3分等の地震の揺れが収まるに必要な時間Δtが経過すると(Q5)、自己診断部32が起動して、かご7の試験運転を含む自己診断運転を実行する(Q6)。この自己診断運転においては、かご7を最下階から最上階の間を数回往復運転して、各部の動作をチェックすると共に、降下検出スイッチ26、移動検出スイッチ19のロープ異常検出回路25のロープ異常信号、判定部28を用いて、前述したメインロープ伸び判定、ガバナロープ異常判定を実行する。
この自己診断結果に「ガバナロープ異常」が含まれる場合は(Q7)、エレベータの運転を中止し(Q8)、監視センター36へ「ガバナロープ異常」を送信する(S9)。また、自己診断結果に「ガバナロープ異常」が含まれず、自己診断が正常に終了した場合には(Q7)、エレベータの通常運転を再開する(Q10)。
また、Q3にて、管制運転を開始してから規定時間Δt1経過するまでS波検出信号が入力しない場合は(Q11)、小規模地震と判定して、即座にエレベータの通常運転を再開する(Q12)。
このように構成されたエレベータのロープ異常検出装置においては、降下検出スイッチ19と移動検出スイッチ26は昇降路1のピット12内に設けられている。さらに、ロープ異常信号を出力するロープ異常検出回路25もピット12内に設けられている。ロープ異常検出回路25から出力されるロープ異常信号は1本の信号線27を介して、機械室2の制御盤5内に設けられた判定部28へ入力される。
また、判定部28はロープ異常検出回路25から出力されたロープ異常信号とかご17の現在位置(階)とで、ロープ異常が、「メインロープ伸び」か「ガバナロープ異常」かを高い精度で判定して、「メインロープ伸び」及び「ガバナロープ異常」にそれぞれ対応した最適処理を実施している。
したがって、メインロープ6及びガバナロープ9に対する安全性を十分確保した上で、メインロープ伸びを検出する伸び検出スイッチ26やガバナロープ9の切断や引っ掛りを検出する移動検出スイッチ19を追加する場合の、配線や入力ポートを必要最小限に抑制でき、設備費を節減できる。
本発明の一実施形態に係わるロープ異常検出装置が組込まれたエレベータの概略構成図 同実施形態のロープ異常検出装置に組込まれた移動検出スイッチの構成及び検出動作を示す図 同実施形態のロープ異常検出装置に組込まれたロープ異常検出回路を示す回路図 同実施形態のロープ異常検出装置が行うロープ監視動作を示す流れ図 同実施形態のロープ異常検出装置が行う地震監視動作を示す流れ図 一般的なエレベータの概略構成図
符号の説明
1…昇降路、2…機械室、3…巻上機、4…調速機、5…制御盤、6…メインロープ、7…かご、8…釣り合い錘、9…ガバナロープ、10…テンションシーブ、11…錘、12…ピット、13…かご呼び登録装置、14…乗場呼び登録装置、15…エレベータ制御部、16…外部電源、17…駆動部、18…ガイドレール、19…移動検出スイッチ、22…接点、23…レバー、25…ロープ異常検出回路、26…降下検出スイッチ、27…信号線、28…判定部、29…P波検出器、30…管制運転部、31…S波検出器、32…自己診断部、34…通信部、35…通信回線、36…監視センター、37…メインロープ伸び判定部、38…ガバナロープ異常判定部、39…メインロープ異常判定確定部

Claims (3)

  1. 巻上機に掛けられたメインロープの一方端に吊り下げられた乗りかごを前記巻上機を駆動することによって昇降路内で上下移動制御するエレベータ制御部と、
    他方端に釣り合い錘が吊り下げられた前記メインロープにおける前記乗りかごが最上階に位置したときに前記釣り合い錘が予め定められた規定位置以下に降下したことを検出する降下検出スイッチと、
    前記乗りかごに一部が取付けられ、上方に設置された調速機と下方のテンションシーブとを巻回するように張設され、前記乗りかごの移動速度を前記調速機へ伝達するガバナロープにおける前記テンションシーブが予め定められた規定位置範囲から上下に移動したことを検出する移動検出スイッチと、
    前記降下検出スイッチと前記移動検出スイッチのうちの少なくとも一方の検出スイッチが降下又は移動を検出したときロープ異常信号を出力するロープ異常検出回路と、
    前記エレベータ制御部が前記乗りかごを最上階に位置させた状態で、前記ロープ異常検出回路がロープ異常信号を出力したとき、メインロープ伸びと判定するメインロープ伸び判定手段と、
    前記エレベータ制御部が前記乗りかごを最上階以外の階に位置させた状態で、前記ロープ異常検出回路がロープ異常信号を出力したとき、ガバナロープ異常と判定するガバナロープ異常判定手段と
    を備えたことを特徴とするエレベータのロープ異常検出装置。
  2. 前記乗りかごの移動に伴い、前記メインロープ伸び判定手段がメインロープ伸びを判定したのち、前記ガバナロープ異常判定手段がガバナロープ異常を判定せずに、続いて前記メインロープ伸び判定手段が再度メインロープ伸びを判定したときに、メインロープ伸び判定を確定するメインロープ伸び判定確定手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のエレベータのロープ異常検出装置。
  3. 規定以上の揺れを検知すると地震発生信号を出力する地震検知器と、
    前記地震検知器からの地震発生信号入力に応じて所定の地震対策を実施した後に自己診断運転を行い、その後に運転再開を行う運転再開手段とを備え、
    前記自己診断運転は、前記エレベータ制御部を介して前記巻上機を駆動するとともに、前記ガバナロープ異常判定手段の出力から前記ガバナロープ異常とする自己診断結果を受けたとき、前記運転再開を中止することを特徴とする請求項1又は2記載のエレベータのロープ異常検出装置。
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