JP2005131082A - 生体部材及びそれを用いた人工関節並びに生体部材の製造方法 - Google Patents

生体部材及びそれを用いた人工関節並びに生体部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度、高靭性の生体部材を提供する。加えて、生体内環境下でも高い耐摩耗性を発揮する生体部材および人工関節を提供する。
【解決手段】Yを2.8〜4.5モル%含むジルコニア結晶相1と、Mo、Wのいずれか、またはMoおよびWの混合物からなる金属相3と、から構成される複合セラミックスにおいて、前記ジルコニア結晶相1の平均粒径が0.35μm以下、前記金属相3の平均粒径が1μm以下であり、前記金属相3の含有量は前記複合セラミックス中に5〜25質量%、前記金属相3のうち95%以上が前記ジルコニア結晶相の粒界に存在する複合セラミックを用いる。
【選択図】図3

Description

本発明は、複合セラミックスであり、特に人工関節などのインプラント材に用いられる高強度、高靭性でかつ耐摩耗性の高い複合セラミックスを用いた生体部材及びそれを用いた人工関節に関するものである。
アルミナセラミックスやジルコニアセラミックスは生体不活性な材料である上、機械的強度、耐摩耗性に優れることから人工関節や人工歯根といった医療用材料としての適用が進んでいる。例えば、人工股関節では、金属に比べ、アルミナもしくはジルコニアセラミックス/超高分子量ポリエチレンの組合せが摩耗しにくく、且つ欠陥も生じにくいとされていることから、骨頭にセラミックスが、臼蓋ソケットに超高分子ポリエチレンが採用されてきた(特許文献1参照)。
さらに、アルミナセラミックス同士の摺動部を有した人工股関節も開発されている(特許文献2参照)。
特公平06−22572号公報 特開2000−16836号公報
前記アルミナセラミックスは非常に優れた生体材料であるが、強度・靭性の点でジルコニアセラミックスに遠く及ばない。例えば、前述のアルミナセラミックス同士の摺動部を有した人工股関節では、アルミナセラミックスの強度、靭性では不十分で、残念ながら破壊に至った症例が報告されている。
一方、ジルコニアセラミックスは、アルミナセラミックスに比べて高強度・高靭性であるが、金属の靭性には遠く及ばない。より高い安全性を目指して、さらに高い強度・靭性を有する生体材料が望まれていた。
また、ジルコニアセラミックスは、水が多く存在する生体内環境下で相変態が起こり易く、表面粗さが悪化する場合がある。表面粗さが悪化した場合、摺動部での摩耗に伴って摩耗粉が発生し、この摩耗粉が人工股関節近傍の組織内に蓄積されると、骨吸収を引き起こす。この骨吸収は、人工股関節と骨とのルーズニングの原因になる。このような摩耗粉の発生は、特に、ジルコニアセラミックス同士の摺動部で顕著となる。
本発明は、そのような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、非常に高い強度・靭性を有する生体部材を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、生体内環境下で表面性状劣化の起こらない人工関節を提供することである。
本発明は、Yを2.8〜4.5モル%含むジルコニア結晶相と、Mo、Wのいずれか、またはMoおよびWの混合物からなる金属相とを含有する複合セラミックスにおいて、前記ジルコニア結晶相の平均粒径が0.35μm以下、前記金属相の平均粒径が1μm以下であり、前記金属相の含有量が全量中に5〜25質量%であり、かつ前記金属相のうち95%以上が前記ジルコニア結晶相の粒界に存在する複合セラミックスにより生体部材を構成することを特徴とする。
このような構成によれば、複合セラミックスを構成するジルコニア結晶相の平均粒径が金属相の平均粒径よりも小さいために、ジルコニア結晶相中に金属相の一部を取り込むことが困難なことから粒成長が抑制され、このため、このような複合セラミックスについて耐摩耗性試験を行った場合に、ジルコニア結晶相の欠落が抑制され、欠落してもこの部分の体積が小さいために摩耗する速さが遅く、このため耐摩耗性を高めることができる。
上記複合セラミックスでは、ジルコニア結晶相および金属相の粒界に平均粒径0.5μm以下のアルミナ相を有することが望ましい。ジルコニア結晶相よりも高い硬度を有したアルミナ相を特に結晶相が欠落するときの境界である粒界に含ませることによりさらに耐摩耗性を高めることができる。
そして、上記複合セラミックスでは、前記アルミナ相を30質量%以下の割合で含有することが望ましい。
本発明の複合セラミックスの製法は、Yを2.8〜4.5モル%含む平均粒径が0.3μm以下のジルコニア粉末と、平均粒径が0.3〜1μmのMo粉末、W粉末のうちいずれか、若しくは、Mo粉末およびW粉末とを混合した混合粉末を成形する工程と、該成形体を加湿窒素水素混合雰囲気にて常圧焼成して予備焼結体を形成する工程と、該予備焼結体を熱間静水圧加圧焼成することを特徴とする。
このような製法によれば、焼成時の雰囲気中を加湿窒素水素混合雰囲気とすることにより、焼成雰囲気を無加湿の条件とする場合よりも、Mo粉末やW粉末の酸化を抑制しつつ、ジルコニア粉末の還元、窒化を抑制でき焼結性を高めることができる。こうして、上記複合セラミックスの製造方法では、予備焼結体の相対密度を95%以上に高めることができる。また、本発明の複合セラミックス中には、さらにアルミナ粉末を30質量%以下の割合で添加することが望ましい。
この場合、常圧焼成での最高温度および熱間静水圧加圧焼成での最高温度がそれぞれ1550℃以下であることが望ましい。また本発明では焼結における最高温度を最高でも1550℃以下とすることにより複合セラミックスを構成するジルコニア結晶相およびMo相、W相などの金属相の平均粒径をそれぞれ0.35μm以下、1μm以下にできる。
本発明の生体部材は、Yを2.8〜4.5モル%含むジルコニア結晶相と、Mo、Wのいずれか、またはMoおよびWの混合物からなる金属相とを含有する複合セラミックスにおいて、前記ジルコニア結晶相の平均粒径が0.35μm以下、前記金属相の平均粒径が1μm以下であり、前記金属相の含有量が全量中に5〜25質量%であり、かつ前記金属相のうち95%以上が前記ジルコニア結晶相の粒界に存在する複合セラミックスを用いたことから、高強度、高靭性の生体部材を提供することができる。
さらに、前記複合セラミックスは、水分が多い生体内環境下でも相変態による表面性状劣化が起こらず、非常に優れた摺動特性を有する。したがって、本発明の生体部材は摺動部材としても高い耐摩耗性を有する。したがって、前記複合セラミックスで相互に摺動する人工関節の摺動部を構成することにより、人工関節において、高強度、高靭性、高耐摩耗性を実現することができる。
また、本発明の製造方法によれば、Yを2.8〜4.5モル%含む平均粒径が0.3μm以下のジルコニア粉末と、平均粒径が0.3〜1μmのMo粉末、W粉末のうちいずれか、若しくは、Mo粉末およびW粉末とを混合した混合粉末を成形する工程と、該成形体を加湿窒素水素混合雰囲気にて常圧焼成して予備焼結体を形成する工程と、該予備焼結体を熱間静水圧加圧焼成することにより、前記のような生体部材を作製することができる。
以下、この発明を詳細に説明する。
本発明において、Yを2.8〜4.5モル%含むジルコニア結晶相と、Mo、Wのいずれか、またはMoおよびWの混合物からなる金属相とを含有する複合セラミックスにおいて、前記ジルコニア結晶相の平均粒径が0.35μm以下、前記金属相の平均粒径が1μm以下であり、前記金属相の含有量が全量中に5〜25質量%であり、かつ前記金属相のうち95%以上が前記ジルコニア結晶相の粒界に存在する複合セラミックスが生体部材を構成することが重要である。
図1乃至2に本発明の生体部材の実施形態を例示する。図1によれば、人工関節の摺動部が前記複合セラミックスが用いられている。具体的には、金属ステム並びにセラミックス製の骨頭ボール及び臼蓋ソケットにより人工股関節が構成されている。本発明は、人工股関節などの人工関節において、対をなす摺動部が前記複合セラミックスからなり、これら摺動部を含む一対の生体部材が生体器具(人工関節など)を構成する場合のみでなく、一方の摺動部のみが前記複合セラミックスからなる場合を含む。図2によれば、人工膝関節の大腿骨コンポーネントが前記複合セラミックスからなり、他方、頚骨コンポーネントは、超高分子ポリエチレンより構成される。
また、本発明の生体部材は摺動部を有しないものも含む。例えば、関節部分を含まない人工骨であっても構わない。
図3は本発明の複合セラミックスの内部の模式図である。本発明の複合セラミックスは、Yを2.8〜4.5モル%含有する部分安定化したジルコニア結晶相1と、Mo相、W相のうちのいずれか、もしくはこれらの両相である金属相3とから構成されることを特徴とするものである。ジルコニア結晶相1に含まれるY含有量は、ジルコニア結晶相1の正方晶の安定化、あるいは単斜晶および立方晶の抑制の点で、3〜3.3モル%であることが望ましい。また、ジルコニア結晶相1は平均粒径が0.35μm以下であることが重要である。特に0.25μm以下であることが望ましい。下限は、0.1μm以上、特に0.15μm以上が好ましい。これ以下の粒径とするには、この下限以下の平均粒径を持つジルコニア粉末を用いる必要があり成形性など困難な点が出てくる。
一方、金属相3は、Mo相、W相の両相ともに、その平均粒径は1μm以下、特に0.8μm以下であることが望ましい。一方、下限は0.4μm以上が好ましい。
この複合セラミックス中における金属相3の含有量は5〜25質量%であることが重要である。特に、10〜20質量%であることがより望ましい。金属相3としては、Mo相あるいはW相のうち少なくとも1種が含まれていればよいが、特にMo相が好ましい。
本発明では、上記のようにジルコニア結晶相1の平均粒径を金属相3のそれよりも小さくすることによりジルコニア結晶相1内に金属相3が取り込まれることが少なく、つまり、ジルコニア結晶相1が金属相を取り込むほどに粒成長することがなく、このため金属相3はジルコニア結晶相1の粒界に存在するものである。この点でジルコニア結晶相1の平均粒径をD1、金属相3の平均粒径をD2とした時に、0.3≦D1/D2≦0.5の関係を満足することが望ましい。また、本発明の複合セラミックス中に存在する金属相3はこの金属相3の含有量が多くなった場合のような細長く延びた連続相を形成することもなく、ジルコニア結晶相1と金属相3とはお互いに粒子同士が結合した形態で存在している。そして、ジルコニア結晶相1を粒成長させないという理由で、金属相3のうち95%以上が前記ジルコニア結晶相1の粒界に存在することが重要であり、特に、98%以上がより望ましい。
本発明の複合セラミックスの主成分であるジルコニア結晶相1中に含まれるYは2.8モル%よりも少ない場合には、初期の機械的特性は向上するものの準安定相である単斜晶が析出しやすくなる(相安定性が低下する)ために、例えば、オートクレーブ処理した後の機械的特性が半減してしまう。一方、4.5モル%よりも多い場合には立方晶が増加する。
また、ジルコニア結晶相1の平均粒径が0.35μmよりも大きい場合や金属相3の平均粒径が1μmよりも大きい場合には、金属相3をジルコニア結晶相1中に取り込み粒成長した状態となり、耐摩耗試験などの摺動試験において粒子の欠落部分の体積が大きくなり耐摩耗性が低くなる。
さらに、複合セラミックス中における金属相3の含有量が5質量%より少ない場合には、ジルコニア系セラミックスの機械的強度および靭性向上の効果が得られない。一方、25質量%より多い場合には、上述したように金属相3が細長く延びた連続相を形成するようになり、つまり結果的に金属相3の粒成長した部分が多くなり、却って、耐摩耗性試験において金属相3の欠落が起こりやすくなり耐摩耗性が低下する。
また、本発明の複合セラミックス中には、このアルミナ相の高い硬度による耐摩耗性を高められるという点で、上記のジルコニア結晶相や金属相以外にアルミナ相を含有することが望ましい。アルミナ相もまたジルコニア結晶相の粒界に存在することが好ましい。このためアルミナ相の平均粒径は0.5μm以下、特に0.4μm以下、下限としては、0.1μm以上、特に、0.15μm以上であることがより望ましく、その含有量は30質量%以下、特に、15〜25質量%であることがより好ましい。
次に、本発明の複合セラミックスの製法について説明する。
本発明の複合セラミックスは、Yを2.8〜4.5モル%含むジルコニア粉末と、Mo粉末、W粉末のうちいずれか、若しくは、Mo粉末およびW粉末とを混合した混合粉末を所望の形状に成形して、特定の雰囲気中にて焼結させて形成することを特徴とする。
この場合、ジルコニア粉末および上記2種の金属粉末の平均粒径は、それぞれ0.3μm以下、0.3〜1μmのものを用いることが重要である。平均粒径がこれ以上のものを用いた場合には焼結後の複合セラミックスを構成するジルコニア結晶相および金属相の平均粒径が大きくなる恐れがある。そして、適正な平均粒径の範囲はジルコニア粉末が0.15〜0.25μm、金属粉末が0.4〜0.8μmが好ましい。
本発明に用いるジルコニア粉末などのセラミック粉末および金属粉末の純度は99.9%以上が望ましい。
また、本発明では、2段階の焼成を行うことを特徴とする。まず、常圧焼成して予備焼結体を形成する。この場合の焼成雰囲気はMo粉末やW粉末の酸化を抑制しかつジルコニア粉末の還元を抑制するという点で加湿窒素水素混合雰囲気を用いることが重要である。
こうしてできた予備焼結体の相対密度は95%以上であることが重要である。特に、次に行う熱間静水圧加圧焼成時の緻密化を促進するという点で96%以上がより好ましい。
本発明では、次に予備焼結体を熱間静水圧加圧焼成することを特徴とする。この時の焼成温度としては、常圧焼成での最高温度および熱間静水圧加圧焼成でのそれぞれの最高温度がともに1550℃以下であることが重要である。焼結時の最高温度を1550℃以下に抑えることにより本発明の複合セラミックスを構成するジルコニア結晶相および金属相の粒成長を抑制できる。焼成温度としては、焼結後の密度を高めるという点で、常圧焼結の場合が1350〜1550℃、熱間静水圧加圧焼成の場合が1250〜1450℃であることが好ましい。さらに、この熱間静水圧加圧焼成の場合の雰囲気はアルゴンガス中、圧力が1000〜3000気圧の範囲が好ましい。
本発明にて用いるジルコニア粉末は、Yとジルコニア粉末とを粉末混合した後に仮焼して得られたもの、あるいは、Yおよびジルコニアの金属塩やアルコキシドをpH調整した水溶液中で混合して得られたもの(加水分解法)のいずれかでもよいが、均一な粒子径を有し、かつ、より安定化したジルコニアが得られるという点で加水分解法で合成した粉末が好ましい。
また、本発明の複合セラミックス中に第3相として含まれるアルミナ粉末は平均粒径が0.6μm以下、特に、0.4μm以下、下限としては0.1μm以上、特に、0.15μm以上が好ましい。
また、本発明では、セラミックスの耐摩耗性などの特性を低下させなければ
上記アルミナ粉末の代わりにあるいはアルミナ粉末とともに他のセラミック粉末を添加することもできる。
まず、加水分解法により調製したYを所定モル%含む部分安定化したジルコニア粉末(純度99.9%、平均粒径0.2μm)、Mo粉末、W粉末(それぞれ平均粒径0.4μm、純度99.9%以上)、およびアルミナ粉末(平均粒径0.3μm、純度99.9%)を表1に示す組成になるように配合した。混合は高純度耐摩耗のアルミナボールとポリエチレン容器を用い、IPAを溶媒として24時間湿式ボールミルを用いて行った。その後乾燥して得られた混合粉末をプレス成形し、加湿窒素水素雰囲気H/N=0.25、露点=30℃、1400℃にて焼結し棒状の一次焼結体を作製した。
次いで、この焼結体のうち相対密度が95%以上のものについて、圧力2000気圧下において最高温度1350℃で熱間静水圧焼成を行い相対密度99.9%以上の緻密焼結体を得た。次に、得られた焼結体を研削加工して、4×3×35mmの試料を作製した。
得られた試料につきJIS−R1601による室温における3点曲げ強度、及びJIS−R1607によるSEPB法により破壊靱性値を測定した。結晶相の同定および定量化はX線回折を用いた。結晶組織観察は分析電子顕微鏡を用いて金属相とジルコニア相の割合を求めた。さらに、121℃の飽和水蒸気中で152時間の条件で行う加速劣化試験後、ピンオンディスク試験法(JIS−T0303)を用いて耐摩耗性を評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2005131082
表1に結果から、本発明の複合セラミックスである試料No.2〜5、8〜11、13、14、16では、3点曲げ強度が1320MPa以上、靭性が5以上となり、比摩耗量が0.35以下であった。特に、粒界に第3相として平均粒径0.5μm以下のアルミナ相を含有させた試料No.2〜5、8〜11、13、14では、3点曲げ強度が1370MPa以上、靭性を5.8GPa以上と高まり、比摩耗量が0.3以下とさらに改善できた。
一方、本発明外の試料では、3点曲げ強度、靭性、比摩耗量ともに本発明よりも劣っていた。
人工股関節の模式図である。 人工膝関節の模式図である。 本発明の複合セラミックスの内部の模式図である。
符号の説明
1 ジルコニア結晶相
3 金属相

Claims (13)

  1. を2.8〜4.5モル%含むジルコニア結晶相と、Mo、Wのいずれか、またはMoおよびWの混合物からなる金属相とを含有する複合セラミックスにおいて、前記ジルコニア結晶相の平均粒径が0.35μm以下、前記金属相の平均粒径が1μm以下であり、前記金属相の含有量が全量中に5〜25質量%であり、かつ前記金属相のうち95%以上が前記ジルコニア結晶相の粒界に存在する複合セラミックスからなる生体部材。
  2. ジルコニア結晶相および金属相の粒界に平均粒径0.5μm以下のアルミナ相を有することを特徴とする請求項1に記載の生体部材。
  3. 前記アルミナ相を30質量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項1または2に記載の生体部材。
  4. 前記複合セラミックスにより人工関節の摺動部を構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生体部材。
  5. 前記人工関節が人工股関節であることを特徴とする請求項4に記載の生体部材。
  6. 前記人工股関節が人工膝関節であることを特徴とする請求項4に記載の生体部材。
  7. 前記人工関節の摺動部が人工関節の骨頭であることを特徴とする請求項4に記載の生体部材。
  8. 前記人工関節の摺動部が臼蓋ソケット摺動部であることを特徴とする請求項4に記載の生体部材。
  9. 一対の請求項4に記載の生体部材からなるとともに、前記摺動部が相互に摺動することを特徴とする人工関節。
  10. を2.8〜4.5モル%含む平均粒径が0.3μm以下のジルコニア粉末と、平均粒径が0.3〜1μmのMo粉末、W粉末のうちいずれか、若しくは、Mo粉末およびW粉末とを混合した混合粉末を成形する工程と、該成形体を加湿窒素水素混合雰囲気にて常圧焼成して予備焼結体を形成する工程と、該予備焼結体を熱間静水圧加圧焼成する工程により前記複合セラミックスを形成することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の生体部材の製造方法。
  11. 予備焼結体の相対密度が95%以上であることを特徴とする請求項10に記載の生体部材の製造方法。
  12. 常圧焼成での最高温度および熱間静水圧加圧焼成でのそれぞれの最高温度が1550℃以下であることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の生体部材の製造方法。
  13. 前記アルミナ粉末を30質量%以下の割合で添加することを特徴とする請求項10〜12のうちいずれか記載の生体部材の製造方法。

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