JP2005119487A - 自動車用ベルトラインモール断面構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自動車ドアのドアガラスが昇降するドアアウタパネルの上縁に嵌着されるベルトラインモールの断面構造において、ベルトラインモールのベース部を、室外側のベルト状のアウタ部と、室内側のベルト状の縦フランジ部とを首部で連結して下方に開口した折り返し形状に形成し、この首部の剛性を、ベース部の剛性より低くした。
低剛性の首部としては、局部的に厚さを薄く形成した薄肉部や、局部的に低剛性な材料からなる軟質部や、局部的に空洞を設けた空洞部が考えられる。
【選択図】 図1
Description
ベルトラインモール(以下モールという)は、ドアアウタパネルの上縁に沿って取り付けられる細長いベルト状の製品であり、断面自由度が高く、成形性に優れた樹脂押出成型品が広く採用されている。
これらのベルトラインモールとしては、例えばドアアウタパネル上縁に嵌め込む取付ベース部を断面略逆V字形状としたクリップレスタイプのものが提案されている。
従来のクリップレス樹脂モールは図5に示すように、硬質ポリ塩化ビニル製などからなり、取付ベース部111の基本肉厚t0は、室内側から室外側にわたりほぼ一定に成形されていた。
このためモール100を装着する際に、モールの挿入部114を広げるとモール全体が広がるために必要以上に挿入力が大きくなるだけでなく、ベース部111上のモール意匠面112が変形してしまい、見映えが悪化する事態も生じた。
しかしこの技術は、自動車のルーフパネルに設けられた溝内へルーフモールディング自体を挿入しやすくしたものであって、嵌着力を確保しつつ、モールの取り付け部を広げやすくしたものでもなく、広げた場合の意匠面の保護を目的とするものでもない。
また、特開平7−117467号公報には自動車のフロントガラスと窓枠との隙間へ取り付ける自動車用ウインドモールにおいて、フロントガラスに弾接する受容片に肉厚減少用の所定厚さの中空部を設けて、挿入作業を容易にする技術が開示されている。
しかしこの技術も、フロントガラスと窓枠との間の隙間に対して、その隙間内にウインドモールを挿入し易くする技術であり、モールの意匠面の変形を防止しつつ嵌着しやすくするものではない。
例えば、図2に示すように、モールにベース部の室外側面上に意匠部材を設け、ベース部の室内側にはリップを設け、ベース部下部にはベース部を固定するための係止部が設けられている場合に、断面形状がフック状のこの係止部をドアパネルの係止片に係止する際には、係止部は折り返し形状の挿入部を広げることで係止片を乗り越えることになる。
この挿入部を押し広げる際に首部にて弾性的に撓むので、意匠面を形成したベース部室外側面や、リップ取付面の変形が防止できる。
ベース部の基本肉厚より薄くした薄肉部を形成したり、ベース部の厚さをそのままにして内部に空洞を形成した空洞部を設けると、モールの断面積を削減できる。
また、モールを取り付ける際に、首部の撓みによるのでモール意匠面の変形を抑え、モール意匠面が変形してしまうことによる外観不良の発生を防止できる。
自動車ドア1のドアガラス2が昇降するドアアウタパネル3の上縁4にベルトラインモール10が取り付けられる。
このベルトラインモール10は、ベース部11が断面略逆V字形状に形成され、複合押出成形等によりアウタ側に意匠部材12、インナー側にリップ13が設けられた構造となっている。
なお、リップ13は2枚の他に1枚のものもある。
ベース部11は室外側部分のベルト状のアウタ部21と、室内側のベルト状の縦フランジ部22が首部22aにて一体的に連結されている。
図1に示す例は、首部22aの肉厚t2が縦フランジ部の一般肉厚t1やベース部のアウタ部21の肉厚よりも薄肉に形成され、低剛性となっている。
クリップレスタイプの樹脂モールであるベルトラインモール10は、ベース部のアウタ部21とベース部の縦フランジ部22でドアアウタパネル上縁4を挟み込み、ベース部縦フランジ部22下部の係止部22bがドアアウタパネル上縁4の室内側に設けられた係止片5に係合することでドアアウタパネル上縁4に嵌着される構造が基本である。
従って、首部22aはベルトモールをアウタパネルに組み付ける際には適度に撓み、組み付け後にはアウタパネルに固定されるだけの嵌着力が必要となる。
よって、首部の肉厚部が一般部より薄過ぎると組み付け性が良くても嵌着力が弱くなり、肉厚差が小さいと組み付け時に意匠面12が変形する問題が生じやすい。
このような観点からバランスよくt1とt2の比率を定める必要があり、
t2/t1=1/3〜3/4の範囲がよい。
係止部22bが係止片5を越えるように挿入部14を開口する際にベース部11に生じる変形は薄肉部となっている首部22aに集中する。
これにより、ベース部のアウタ部21の変形が抑えられ、意匠部材12の外観が損なわれない。
また、嵌着後は首部の撓みが元にもどる。
首部22aにはベース部11の一般部を形成する材料より低剛性で変形しやすい材料で軟質部23が形成されている。
これにより、ベルトラインモール10aを組み付ける際に挿入部14を押し広げると軟質部26が弾性変形するため、他の部位の変形が抑えられる。
図4には首部として、空洞部24を設けた場合の断面図を示す。
ベルトラインモール10b組み付け時に、挿入部14を押し広げると空洞部24の空洞が圧縮されることで容易に変形し、他の部位の変形が抑えられる。
2 ドアガラス
3 ドアアウタパネル
4 ドアアウタパネルの上縁
5 係止片
10、10a、10b ベルトラインモール
11 ベルトラインモールベース部
12 意匠部材
13 リップ
14 挿入部
21 ベース部のアウタ部
22 ベース部の縦フランジ部
22a 首部
22b 縦フランジ部係止部
23 軟質部
24 空洞部
Claims (3)
- 自動車ドアのドアガラスが昇降するドアアウタパネルの上縁に嵌着されるベルトラインモールの断面構造において、ベルトラインモールのベース部を、室外側のベルト状のアウタ部と、室内側のベルト状の縦フランジ部とを首部で連結して下方に開口した折り返し形状に形成し、この首部の剛性を、ベース部の剛性より低くしたことを特徴とする自動車用ベルトラインモールの断面構造。
- 首部の肉厚をベース部の一般肉厚より薄くすることで、一般部より低剛性としたことを特徴とする請求項1記載の自動車用ベルトラインモールの断面構造。
- 首部を軟質部にて形成、または、首部に空洞部を設けたことにより一般部より低剛性としたことを特徴とする請求項1記載の自動車用ベルトラインモールの断面構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003356942A JP2005119487A (ja) | 2003-10-16 | 2003-10-16 | 自動車用ベルトラインモール断面構造 |
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Publications (1)
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JP2005119487A true JP2005119487A (ja) | 2005-05-12 |
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ID=34614012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003356942A Pending JP2005119487A (ja) | 2003-10-16 | 2003-10-16 | 自動車用ベルトラインモール断面構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005119487A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014139047A (ja) * | 2013-01-21 | 2014-07-31 | Katayama Kogyo Co Ltd | 車両ドアのベルトラインモール |
JP2021146937A (ja) * | 2020-03-19 | 2021-09-27 | 西川ゴム工業株式会社 | 自動車用ドアのベルトラインシール構造 |
EP4253111A1 (de) * | 2022-02-23 | 2023-10-04 | PSA Automobiles SA | Aussenschachtleiste für fahrzeugtür und fahrzeugtür |
-
2003
- 2003-10-16 JP JP2003356942A patent/JP2005119487A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014139047A (ja) * | 2013-01-21 | 2014-07-31 | Katayama Kogyo Co Ltd | 車両ドアのベルトラインモール |
JP2021146937A (ja) * | 2020-03-19 | 2021-09-27 | 西川ゴム工業株式会社 | 自動車用ドアのベルトラインシール構造 |
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