JP2004034824A - 自動車用ドアウエザストリップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ドアウエザストリップ20の中空シール22は、基部21の上部から延出する第1壁部と、基部21の車内側面から車内方向に延出し、ドアフレーム10に当接する第2壁部22bと、第2壁部の先端近傍から折曲して延出する第3壁部22cと、車体のドア開口縁60方向に凸状の曲面を形成する湾曲壁部22aとからなる。屈曲凸部61に対して湾曲壁部22aが当接するとともに、第1壁部22bと第3壁部22cの肉厚より肉厚を薄く形成した。
これにより、自動車ドアの建付けに誤差が生じて、ドア閉時にドア開口縁60の屈曲凸部61と、頂部22eとの当接位置がズレても、湾曲壁部22aが屈曲凸部61に応じて撓むことができ、上記のズレを吸収してシール性を確保することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアフレームを備えた自動車ドアの外周に取付けられるドアウエザストリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車ドアと車体のドア開口縁との間のシールは、自動車ドアの外周にドアウエザストリップを取付けて行っていた(特開平11―157344号)。図4と図5を例にとると、図4は自動車の側面図であり、図5は、図4のA−A線に沿った断面図である。自動車ドアには、上部にドアフレーム10が設けられ、ドアフレーム10の内側にはドアガラス6が昇降自在に取付けられ、ドアフレーム10の内周にはドアガラス6の周囲をシールするガラスラン30が取付けられている。ドアフレーム10の外周にはドアウエザストリップ120が取付けられている。ドアウエザストリップ120は中空シール122を有し、中空シール122と車外側シール123はドア閉時には、車体のドア開口縁60に当接して、ドア1と車体のドア開口縁60との間をシールして騒音、雨水等が自動車の車内に侵入することを防止している。
【0003】
特に中空シール122は、その中空を形成する壁部が車体のドア開口縁と当接し、変形して面接触することによりシールしている。
中空シール122を当接させてシールする方法として、中空シール122の楕円状に曲がった湾曲壁部の側面をドア開口縁60に当接させ、中空シール122を全体的に横方向に撓ませてシールするベンディングタイプのシールと、中空シール122の楕円状の頂部をドア開口縁60の凸部に当接させて、その頂部を押しつぶすように撓ませてシールするコンプレッションタイプのものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
コンプレッションタイプのものは、ベンディングタイプのものと比べてシールに必要な車体との当接荷重が少なくてすむことが知られている。このことは、自動車ドアを閉める際の力が少なくてすむこと意味するため、自動車ドアには好ましいものである。
しかしながら、コンプレッションタイプのシールでは、シールする部分、即ち中空シール122の楕円状の頂部に正しくドア開口縁60を当接させる必要がある。
特に、車体のドア開口縁60が中空シール122に向かって屈曲して凸状である場合は、中空シール122の楕円状の頂部に、車体のドア開口縁60の凸状である部分を正しく当接させないと中空シール122との間に必要な押圧力が得られなくなる恐れがあった。
【0005】
しかし、自動車ドアの寸法誤差、建付けのバラツキ、車体の寸法誤差等により中空シール122の楕円状の頂部と車体のドア開口縁60の凸状との相対的位置がずれる場合があった。
この場合に、ドアウエザストリップ120の中空シール122の壁部は、その肉厚が各部分でほぼ同じであるため、車体の凸状が中空シールの頂部に当接しないと中空シールが斜めに変形したりして、車体のドア開口縁と中空シールの十分な接触が得られなくなり、シール性が低下する恐れがあった。
そこで、本発明は、ドアと車体のドア開口縁との相対的な位置ズレにかかわりがなくシール性を確保できるドアウエザストリップをうることを課題になされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、自動車のドアフレームと、ドアフレームと対応する位置に凸状に屈曲する屈曲凸部を有する車体のドア開口縁との間をシールするドアウエザストリップにおいて、ドアウエザストリップは、ドアフレームに取付けられる基部とドア閉時に車体のドア開口縁の屈曲凸部に当接する中空シールとを有し、中空シールは、基部の上部から車体のドア開口縁方向に延出する第1壁部と、基部の車内側面から車内方向に延出し、その先端近傍の下面がドアフレームまたはドアフレームを蓋うガーニッシュに当接する第2壁部と、第2壁部の先端近傍から車体のドア開口縁方向に折曲して延出する第3壁部と、上記第1壁部と第3壁部の先端間を連続して車体のドア開口縁方向に凸状の曲面を形成する湾曲壁部とからなり、中空シールの湾曲壁部の肉厚を第1壁部と第3壁部の肉厚よりも薄くしたことを特徴とする自動車用ドアウエザストリップ(請求項1)。
【0007】
請求項1の発明では、ドアウエザストリップの中空シールの一部をドアフレームまたはドアフレームを蓋うガーニッシュに当接させるとともに、第1壁部と第3壁部の肉厚を湾曲壁部の肉厚よりも厚くしたため、ドア閉時に、ドアウエザストリップの中空シールの第1壁部と第3壁部はあまり撓まないで、湾曲壁部が撓むため、屈曲凸部が湾曲壁部のどの部分に当たっても、中空シールが屈曲凸部に応じて撓むことができ、シール性を良好にすることができる。すなわち、中空シールの湾曲壁部を薄肉とし、十分に可撓性を持たせたので、ドア閉時に車体の屈曲凸部に応じて変形することができ、例えば、建付けバラツキ等により、中空シールの頂部と屈曲凸部が設定当接位置から若干ズレたとしても、そのズレは湾曲壁部の変形により吸収することができる。
【0008】
また本発明は、中空シールの湾曲壁部は、その略中央にある頂部の肉厚を最も薄肉としていることを特徴とする(請求項2)。
請求項2の発明は、湾曲壁部の略中央部にある頂部の肉厚を最も薄肉としたので、ドア閉時の湾曲壁部の変形は、この頂点を起点として起こり、湾曲壁部がスムースに変形することができる。
また本発明は、ドアウエザストリップの中空シールは、第1壁部と第3壁部の肉厚が頂部の肉厚の1.2倍から1.5倍に形成され、湾曲壁部の肉厚は頂部から第1壁部と第3壁部に至るまで徐々に厚肉にされていることを特徴とする(請求項3)。
請求項3の発明は、第1壁部と第3壁部の肉厚を頂部の肉厚の1.2倍から1.5倍としたため、両壁部の剛性が上がり、中空シールの湾曲壁部に比べて撓まなくなった。そのためドア閉時に車体のドア開口縁の屈曲凸部が、ドアウエザストリップの中空シールの頂部と若干ズレても、第1壁部と第3壁部が中空シールの湾曲壁部と比べて撓みにくく、かつ、頂部が薄肉のため中空シール全体として十分な弾力性を有し、湾曲壁部が屈曲凸部を包み込むように撓みやすく、ドア閉力が増大することはない。また、湾曲壁部の肉厚が中央から徐々に厚肉になるように変化しているので中空シールの湾曲壁部がスムースに撓みやすく、屈曲凸部と頂部との当接位置のズレを吸収し、シール性を確保できる。
【0009】
また本発明は、ドア閉時に中空シールの頂部が車体のドア開口縁の屈曲凸部に略垂直に当接した後に、頂部が押されて中空内に凹むように取付けていることを特徴とする(請求項4)。
請求項4の発明は、ドア閉時に頂部が車体のドア開口縁の屈曲凸部によってドア閉め方向に押されて中空内に凹むように取付けているので、車体のドア開口縁の屈曲凸部をドアウエザストリップの頂部と湾曲壁部が十分に包むことができるため、ドアウエザストリップの中空シールと車体のドア開口縁が十分なシール面積を有するとともに、頂部と屈曲凸部との当接位置のズレを吸収し、シール性を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のドアウエザストリップ20の第1の実施の形態を示すもので、第4図のA−A線に沿う位置での断面を示すものである。
自動車ドアのドアフレーム10は、外周にドアウエザストリップ20を取付けるリテーナー11と、内周にガラスラン30を取付けるチャンネル部12とを有し、チャンネル部12の車内側には中空状に形成された閉空間部14を有し、車外側にはドアモール50を取付けるパネル部13を有している。なお、ドアフレーム10は1枚の板金からロールフォーミングによって折曲されて形成されている。
車体のドア開口縁60は、車体の側面を形成する最も車外側の端とオープニングトリム70が取付けられるフランジ部62との間において、ドアフレーム10の閉空間部14とリテーナー11の間付近に対応する位置に、ドアフレーム10方向に凸状に屈曲した屈曲凸部61とを有している。
【0011】
ドアウエザストリップ20は、リテーナー11に取付けられる基部21と、車体のドア開口縁60の車外側の端に当接する車外側シール23と、車体のドア開口縁60の屈曲凸部61に当接する中空シール22を有している。
基部21は、中心に基部中空シール21aを有するとともに、車外側面に基部凹部21bを有している。基部凹部21bにリテーナー11の車外側端にあるリテーナー突起11aが嵌めこまれるとともに、基部21の車内側の凸部がリテーナー11の車内側端にあるリテーナー突起11bの下側に嵌めこまれることにより、ドアウエザストリップ20がリテーナー11に取付けられる。
リテーナー11を用いる代わりに、基部21の下面に両面接着テープを貼り、その両面接着テープを用いてドアウエザストリップ20をドアフレーム10に取付けてもよい。この場合は、リテーナー11の分の重量を軽減でき、車両の軽量化に貢献できる。
【0012】
ドアウエザストリップ20の基部凹部21bとリテーナー突起11aが当接することにより、車外から基部21の下を通り車内へ雨水等が進入することを防止できる。
ドアウエザストリップ20の基部中空シール21aにより、基部21の弾力性が維持できるとともに、軽量化を増進することができるとともに、押出成形時の材料の流れのバランスが向上する。
ドアウエザストリップ20の車外側シール23において、車外側シール23の先端がドア閉時に車体のドア開口縁60の車外側の端部に当接する。これにより、車外からの騒音、雨水等の進入を防止することができる。車外側シール23は図1のように中空にすることができる。中空の場合は、ドア閉時に車外側シール23が車体のドア開口縁60に当接する力が強く、シール性がよい。
【0013】
ドアウエザストリップ20の中空シール22の構成は、まず、基部中空シール21aの上部である車内側の側面のやや上方から車体のドア開口縁60方向に略直線状に延出する第1壁部22bを有する。車体のドア開口縁60方向に凸状の曲面を形成する湾曲壁部22aが第1壁部22bの先端から車内方向に折曲して連続して形成される。湾曲壁部22aの略中央には、最も薄肉に形成された頂部22eがある。基部中空シール21aの車内側の側面で、第1壁部22bが延出する部分より底部側の基部21の車内側側面から車内方向に第2壁部22dが延出している。第2壁部22dは湾曲壁部22a方向に若干凸状に曲面的に延出している。第2壁部22dの先端近傍の下面は、ドアフレーム10の閉空間部14またはドアフレーム10に取付けられたガーニッシュ40を介してドアフレーム10に当接する。
【0014】
第2壁部22dの先端近傍から車体のドア開口縁60方向に折曲して第3壁部22cが延出する。第3壁部22cの先端と湾曲壁部22aの先端が一体的に連続する。これによって、第1壁部22b、湾曲壁部22a、第3壁部22c、第2壁部22dが一連の断面環状に連続する中空シール22が形成される。
第2壁部22dの先端部の下面は、ドアフレーム10の閉空間部14またはドアフレーム10に取付けられたガーニッシュ40に当接するため、ドア閉時に中空シール22が車体のドア開口縁60に当接して図1における下方に押えられたとき、中空シール22が過度に下方に変形することが防止できる。
また、第2壁部22dが湾曲壁部22a方向に若干凸状に曲面的に延出しているため、第3壁部22cとの連続部分が角部となり、ドア閉時に中空シール22の湾曲壁部22aが車体のドア開口縁60の屈曲凸部61に押されて曲がるときに、その角部の部分を回動中心として第3壁部22cが車内側に少し倒れるが、第3壁部22c自体厚肉のためは、それ自体はそれ程変形せず湾曲壁部22aが主体となって凹むように変形される。したがって、中空シール22が異常変形することがない。
【0015】
中空シール22の肉厚は、湾曲壁部22aの頂部22eが最も薄く、例えば、1.2mmから1.8mm程度である。第1壁部22bと第3壁部22cの肉厚は湾曲壁部22aの頂部22eよりも厚く、例えば、1.5mmから2.7mm程度である。湾曲壁部22aは、頂部22eから第1壁部22bと第3壁部22cの連続する部分にかけて徐々に肉厚が増加し、第1壁部22bと第3壁部22cと連続する部分では第1壁部22bと第3壁部22cと同じ肉厚となり、スムースに肉厚は増加する。湾曲壁部22aの頂部22eと第1壁部22bまたは第3壁部22cの肉厚の比は1.2倍から1.5倍程度が好ましく、さらに好ましくは、1.3倍程度である。なお、第1壁部22bと第3壁部22cは、その根元部分がさらに肉厚となる断面台形状に形成されてもよい。
【0016】
ドア閉時に車体のドア開口縁60の屈曲凸部61がドアウエザストリップ20の中空シール22の湾曲壁部22aに当接する。まず湾曲壁部22aの頂部22eまたはその近傍に屈曲凸部61がドア閉め方向から当接し、その後頂部22eを含む湾曲壁部22aが中空シール22の中空内部に押し込まれ、最後に反転して凹状になる。
そうすると、中空シール22の湾曲壁部22aは、車体のドア開口縁60の屈曲凸部61に沿って包むように密着し、車体のドア開口縁60とドアウエザストリップ20の中空シール22との接触面積は増大する。このため、車体のドア開口縁60とドアウエザストリップ20との間のシール性は向上して、騒音、雨水等が車内に進入することが防止できる。
【0017】
また、自動車ドアの寸法誤差、建付けのバラツキ、車体の寸法誤差等により中空シール12の頂部22eと車体のドア開口縁60の屈曲凸部61との当接における相対的位置がズレる場合には、屈曲凸部61が中空シール22の頂部22e以外の湾曲壁部22aの側面に当接する。このとき、中空シール22の第1壁部22bと第3壁部22cは湾曲壁部22aに比べて肉厚であるため、変形が少なくそのままの形状をほぼ維持する。従って、中空シール22が横方向に撓むことはない。このため、湾曲壁部22aが屈曲凸部61の進入に応じて変形することができる。そして、湾曲壁部22aを薄肉とし、十分に可撓性を持たせたので屈曲凸部61と頂部22eとの当接位置に相対的位置ズレが生じても、中空シール22の湾曲壁部22aにより包み込まれて密着することができるため、良好なシール性を確保することができる。
なお、ドアウエザストリップ20は、ゴム、熱可塑性エラストマーまたは軟質合成樹脂等を用いて製造され、ソリッドまたは発泡体のいずれで形成されてもよい。その製造方法は主として押出成形により製造されるが、コーナー部等は型成形により製造される。
【0018】
ドアフレーム10には、内側にガラスラン30が取り付けられ、ガラスラン30の車外側シールリップ31と車内側シールリップ32によりドアガラス6の縁部がシールされる。
ドアフレーム10の車外側のパネル部13には、装飾のためにドアモール50が取付けられる。ドアモール50は、合成樹脂製のドアモール基部51とその上面に金属調の光沢を有する光輝部52とドアモール基部51の長手方向側部に断面鉤上の端部53を有する。この端部53をパネル部13に係止することによりドアモール50をドアフレーム10に取付ける。
ガーニッシュ40は、ドアフレーム10の閉空間部14に取付けられ、車内側からドアフレーム10を見えなくすることができるため、見栄えが向上する。
ガーニッシュ40は装飾を不要にする場合には、省略することができる。この場合は、ドアウエザストリップ20の中空シール22は、第2壁部22dの先端部の下面が直接ドアフレーム10の閉空間部14の上面に当接する。
【0019】
図2は本発明の第2の実施の形態を示すもので、第1の実施の形態とはドアウエザストリップ20の中空シール22と車外側シール23の形状が異なる。以下、第1の実施の形態とは異なる部分を中心に説明し、同じ部分は説明を省略する。
ドアウエザストリップ20の中空シール22は、第1の実施の形態の中空シール22よりもその断面形状が若干大きく形成されている。中空シール22において、第1壁部22bが基部21の上部である車内側の側面のやや上方から延出することは同様であるが、第1壁部22bから連続する凸状の曲面を形成する湾曲壁部22aは第1の実施の形態よりも大きい。第2壁部22dは、第1壁部22bが延出する部分より底部側で、かつリテーナー11のリテーナー突起11bに近い基部21の車内側面から車内方向に延出していることは同様であるが、第2壁部22dがより長く延出していることと、湾曲壁部22a方向に向かって若干凹状に延出している点が異なる。従って、第2壁部22dの先端から基部21側に若干寄った先端近傍の下面で、ドアフレーム10の閉空間部14またはドアフレーム10に取付けられたガーニッシュ40に当接する。
なお、第3壁部22cが設けられていること、第1壁部22bと第3壁部22cの肉厚が湾曲壁部22aよりも厚く形成されていることについては第1の実施の形態と同じである。
【0020】
中空シール22が大きくなった分だけ湾曲壁部22aが大きくなり、車体のドア開口縁60の屈曲凸部61が中空シール22に当接したときは、中空シール22の湾曲壁部22aの接触部分が広くなり、十分なシール性が得られる。なお、第1壁部22bと第3壁部22cの肉厚は、湾曲壁部22aよりも厚く形成されているので、湾曲壁部22aが屈曲凸部61に押されたときに第1壁部22bと第3壁部22cとがそれほど左右方向に変形することなく、湾曲壁部22aが確実に変形される。
また、車外側シール23は、中空状ではなく、リップ状である。リップ状であるため、ドア閉時に撓みやすく、ドア閉力を小さくすることができる。
【0021】
図3は本発明の第3の実施の形態を示すもので、第1の実施の形態とはドアウエザストリップ20の中空シール22と車外側シール23の形状が異なる。以下、上記と同様に異なる部分を中心に説明し、同じ部分は説明を省略する。
図3に示すものでは、車体のドア開口縁60の屈曲凸部61の位置が第1の実施の形態と比べて車外側にある。このため、ドアウエザストリップ20の中空シール22の形状が第1の実施の形態と比べて小さく形成されている。即ち、車体のドア開口縁60へ延出する第1壁部22bは若干短く形成され、第1壁部22bから連続する凸状の曲面を形成する湾曲壁部22aは第1の実施の形態よりも小さい。第2壁部22dは、第1壁部22bが延出する部分より底部側でリテーナー11のリテーナー突起11bに近い基部21の車内側面から車内方向に延出していることは上記実施の態様と同様であるが、第2壁部22d及び第3壁部22cがより短く延出していることとが異なる。
【0022】
ドア閉時に中空シール22の湾曲壁部22aが車体のドア開口縁60の屈曲凸部61に押されて変形するときに、中空シール22が小さいため中空シール22が斜めに傾くような変形をすると中空シール22の湾曲壁部22aの接触面積が減少して、シール性が低下する恐れがある。しかしながら、第1壁部22bと第3壁部22cが若干小さく形成されていても肉厚が大きく形成されているので、中空シール22が斜めに傾くような変形をせず、湾曲壁部22aが車体のドア開口縁60の屈曲凸部61に押されて凹むように変形されるときに、第1壁部22bと第3壁部22cはほとんど変形しなくて、湾曲壁部22aのみが変形される。このため、中空シール22が小さくとも湾曲壁部22aと屈曲凸部61の接触面積を十分に確保することができ、シール性を確保できる。
【0023】
車外側シール23はリップ状の形状であり、その端部は車体のドア開口縁60の最も車外側に当接し、車体のドア開口縁60とドアウエザストリップ20の間から雨水等が進入することを防止する。車外側シール23の底部は、ドアモール50に当接して、ドアモール50とドアウエザストリップ20の間から雨水等が進入することを防止する。
上記の実施の態様では、湾曲壁部22aのその略中央にある頂部22eが最も薄肉になり、第1壁部22bと第3壁部22cとの連続部分に至るまで徐々に厚肉に形成されている例を示したが、湾曲壁部22aは、その断面の全体が薄肉の一定であってもよく、あるいは、頂部22e及び第1壁部22bと第3壁部22cとの連続部分の近傍にさらに薄肉となる部分を設けてもよく、十分な可撓性が得られる形状であればよい。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、自動車ドアの建付けに誤差が生じて、ドア閉時に車体のドア開口縁の屈曲凸部が、ドアウエザストリップの中空シールの頂部と当接する位置がズレても、ドアウエザストリップの中空シール全体が大きく左右方向に変形せず中空シールの湾曲壁部が主体となって屈曲凸部に応じて撓み、屈曲凸部を包むように変形できるようにしたため、シール性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である自動車用ドアウエザストリップの、図4のA−A線に沿う位置での断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態である自動車用ドアウエザストリップの、図4のA−A線に沿う位置での断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態である自動車用ドアウエザストリップの、図4のA−A線に沿う位置での断面図である。
【図4】自動車の側面のドアまわりを示す図である。
【図5】従来の自動車用ドアウエザストリップの、図4のA−A線に沿う位置での断面図である。
【符号の説明】
10 ドアフレーム
20 ドアウエザストリップ
21 基部
22 中空シール
22a 湾曲壁部
22b 第1壁部
22c 第3壁部
22d 第2壁部
22e 頂部
30 ガラスラン
40 ガーニッシュ
50 ドアモール
60 車体のドア開口縁
61 屈曲凸部
Claims (4)
- 自動車のドアフレームと、該ドアフレームと対応する位置にドアフレームに向かい凸状に屈曲する屈曲凸部を有する車体のドア開口縁との間をシールするドアウエザストリップにおいて、
上記ドアウエザストリップは、上記ドアフレームに取付けられる基部とドア閉時に上記車体のドア開口縁の上記屈曲凸部に当接する中空シールを有し、
該中空シールは、上記基部の上部から上記車体のドア開口縁方向に延出する第1壁部と、
上記基部の車内側面から車内方向に延出し、その先端近傍の下面がドアフレームまたはドアフレームを蓋うガーニッシュに当接する第2壁部と、
該第2壁部の先端近傍から上記車体のドア開口縁方向に折曲して延出する第3壁部と、
上記第1壁部と第3壁部の先端間を連続して上記車体のドア開口縁方向に凸状の曲面を形成する湾曲壁部とからなり、
上記中空シールの湾曲壁部の肉厚を上記第1壁部と第3壁部の肉厚よりも薄くしたことを特徴とする自動車用ドアウエザストリップ。 - 上記中空シールの湾曲壁部は、その略中央にある頂部の肉厚を最も薄肉としている請求項1記載の自動車用ドアウエザストリップ。
- 上記ドアウエザストリップの上記中空シールは、上記第1壁部と上記第3壁部の肉厚が上記頂部の肉厚の1.2倍から1.5倍であり、上記湾曲壁部の肉厚は上記頂部から上記第1壁部と第3壁部に至るところまで徐々に厚肉となっている請求項2記載の自動車用ドアウエザストリップ。
- ドア閉時に上記中空シールの頂部を上記車体のドア開口縁の屈曲凸部に当接し、上記頂部が押されて中空内に凹むように取付けている請求項1、2又は3記載の自動車用ドアウエザストリップ。
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