JP2005117026A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Takashi Nasuno
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Abstract

【課題】 CMPのスループットを下げず、低誘電率膜の比誘電率kを増加することなく、CMPによる低誘電率膜の剥離を防ぐことができる半導体装置の製造方法を得る。
【解決手段】 まず、半導体基板上に第1のCVD絶縁膜を堆積する。次に、第1のCVD絶縁膜上に、ビア層絶縁膜と配線層絶縁膜の何れか一方を形成するために低誘電率膜を2回以上に分割して塗布し、各塗布の直後に熱処理を行う。そして、低誘電率膜上に第2のCVD絶縁膜を堆積する。次に、第2のCVD絶縁膜及び低誘電率膜に溝部を形成する。そして、全面に金属膜を堆積して溝部を埋め込む。次に、第2のCVD絶縁膜上の金属膜を化学的機械研磨で除去する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体基板上の低誘電率膜にCu等の埋め込み配線を形成する半導体装置の製造方法に関するものである。
近年、半導体集積回路(以下LSIと記す)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学的機械研磨(以下CMPと記す)もその1つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に利用される(例えば、特許文献1参照)。
最近は、LSIを高速性能化するため、配線材料を従来のAl合金から低抵抗のCu又はCu合金(以下、CuとCu合金を総称してCuと記す)に代える動きが進んでいる。しかし、CuにはAl合金配線の形成で頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難である。そこで、溝部が形成された絶縁膜上にCu膜を堆積し、溝部内に埋め込まれた部分以外のCu膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が主に採用されている。
また、配線間の寄生容量を低減するため、層間絶縁膜として比誘電率kが約4.2のSiO膜に代えてkが3.5以下の低誘電率膜(Low−k膜)を用いたLSIが実用化されつつある。また、kが2.5以下の低誘電率材料の開発も進められており、これらは材料中に空孔(ポア)が入ったポーラス材料となっているものが多い。このような低誘電率膜又はポーラス低誘電率膜とCu配線を組み合わせた従来の半導体装置を図11に示す。そして、その製造方法を以下に説明する。
まず、半導体基板1上にSiC膜からなる下地絶縁膜2をCVD法で形成する。次に、その上に低誘電率膜3を成膜する。そして、その上にキャップ絶縁膜4をCVD法で形成する。そして、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、キャップ絶縁膜4及び低誘電率膜3をパターニングして溝部に形成する。次に、全面にバリアメタル膜5及びCu膜6を形成して溝部を埋め込む。最後に、キャップ絶縁膜4上のCu膜6及びバリアメタル膜5をCMPで除去することにより、溝部内に埋め込み配線を形成する。なお、多層配線を形成する場合はこのプロセスを繰り返して積層していく。
ところが、低誘電率膜3の機械的強度がSiO膜と比べて弱いため、CMPの研磨荷重によって構造的な破壊が起こり、キャップ絶縁膜4と低誘電率膜3の界面や、低誘電率膜3と下地絶縁膜2の界面で剥離が発生するという問題があった。この剥離は弾性率や硬度が低い低誘電率材料を用いた場合、及び、キャップ絶縁膜と低誘電率膜の接着強度が低い材料を用いた場合に顕著である。特に低誘電率膜の弾性率が5GPa以下になると剥離が発生し易いことが報告されている(例えば、非特許文献2参照)。これに対し、従来はCMPの研磨荷重を下げたり、弾性率や硬度が高い低誘電率膜を用いたりして対処していた。
米国特許No.4944836 Simon Lin et al., "Low-k Dielectric Characterization for Damascene Integration",2001 IEEE, International Interconnect Technology Conference 2001, pp.146-148
しかし、従来のように研磨荷重を下げると、研磨速度が低下してCMPのスループットが下がるという問題があった。また、弾性率や硬度が高い低誘電率材料を用いると、比誘電率kが増加するという問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、CMPのスループットを下げず、低誘電率膜の比誘電率kを増加することなく、CMPによる低誘電率膜の剥離を防ぐことができる半導体装置の製造方法を得るものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、まず、半導体基板上に第1のCVD絶縁膜を堆積する。次に、第1のCVD絶縁膜上に、ビア層絶縁膜と配線層絶縁膜の何れか一方を形成するために低誘電率膜を2回以上に分割して塗布し、各塗布の直後に熱処理を行う。そして、低誘電率膜上に第2のCVD絶縁膜を堆積する。次に、第2のCVD絶縁膜及び低誘電率膜に溝部を形成する。そして、全面に金属膜を堆積して溝部を埋め込む。次に、第2のCVD絶縁膜上の金属膜を化学的機械研磨で除去する。本発明のその他の特徴は以下に明らかにする。
本発明により、CMPのスループットを下げず、低誘電率膜の比誘電率kを増加することなく、CMPによる低誘電率膜の剥離を防ぐことができる。
実施の形態1.
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図1及び図2を参照しながら説明する。まず、図1(a)に示すように、直径300mmのシリコンウェハからなる半導体基板11上に、下地絶縁膜として、膜厚50nmのSiC膜からなる第1のCVD絶縁膜12をCVD法により形成する。ここで、第1のCVD絶縁膜12として、SiO膜、SiCN膜,SiCO膜,SiN膜等を用いることもできる。また、第1のCVD絶縁膜12の膜厚は30nm〜100nmが望ましい。特に、30nm〜70nmとするのが実効的な比誘電率を低減する上で望ましい。なお、半導体基板11には不純物ドープ層が形成されていてもよい。
次に、第1のCVD絶縁膜12の上に、膜厚250nmのMSQ(メチルシルセスキオキサン樹脂:Methyl Silsesquioxane)からなる第1の低誘電率膜13をスピン塗布法で塗布する。ここで、スピナーの回転数を900rpmとする。そして、塗布直後にウェハ外周にN−メチル−2−ピロリジノン(CHNCO)を滴下してウェハエッジ部分の第1の低誘電率膜13をウェハエッジから5mmの幅で除去する(図示せず)。次に、ウェハをホットプレートに載せ、第1の熱処理として、窒素雰囲気中150℃で75秒間ベークを行い、さらに250℃で75秒間ベークを行った後、ホットプレート上で窒素雰囲気中450℃の温度で10分間のキュアを行う。
次に、図1(b)に示すように、第1の低誘電率膜13の上に、膜厚250nmのMSQからなる第2の低誘電率膜14を同様にスピン塗布法で塗布する。この第2の低誘電率膜14も第1の低誘電率膜13と同様にして、ウェハエッジから5mmの幅で除去する(図示せず)。その直後、第2の熱処理として、同様にベーク及びキュアを行う。ここで、第1の低誘電率膜13と第2の低誘電率膜14は、同一の薬品を用いて形成し、何れも密度を0.7g/cmとする。また、組成比は、シリコン30%、酸素53%、炭素17%とする。ただし、シリコン20%〜40%、酸素40%〜60%、炭素10%〜30%とすることが望ましい。
なお、第1の低誘電率膜13及び第2の低誘電率膜14として、HSQ(水素シルセスキオキサン樹脂:Hydrogen Silsesquioxane)、CVDにより形成したSiOC又は塗布により形成したポリマーを用いてもよい。
次に、CVD装置内でヘリウムプラズマ照射を行って、第2の低誘電率膜14の表面を改質する。これは第2の低誘電率膜14とその上に堆積させる膜との接着性を改善するためである。ここで、ガス流量を1000sccm、ガス圧力を1000Pa、高周波パワーを500W、低周波パワーを400W、温度を400℃、時間を15秒とする。また、プラズマガスとして、Heガス以外に、NH,NO,H,O,SiH,Ar,N等を用いることができる。ただし、ヘリウムプラズマは低誘電率膜へのダメージが少ないために特に有効である。また、これらのガスを混合したものを用いても良い。例えば、Heガスを他のガスと混合して用いると効果的である。
次に、図1(c)に示すように、第2の低誘電率膜14上に、キャップ絶縁膜として、膜厚50nmの第2のCVD絶縁膜15をCVD法で堆積させる。ここで、第2のCVD絶縁膜15として、SiO膜,SiC膜,SiCN膜,SiCO膜,SiN膜のいずれか、又はこれらの積層膜を用いることができる。また、第2のCVD絶縁膜15の膜厚は30nm〜200nmが望ましい。特に、40nm〜120nmとするのが実効的な比誘電率を低減する上で望ましい。
次に、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、第2のCVD絶縁膜15、第2の低誘電率膜14及び第1の低誘電率膜13をパターニングして、ダマシン配線を形成するための溝部16を形成する。
次に、図1(d)に示すように、スパッタリング装置内で、膜厚10nmのTaN膜、膜厚15nmのTa膜、膜厚75nmのシードCu膜からなるバリアメタル膜17を堆積する。このバリアメタル膜17としてTa,TaN,TiN,Ti,WN,WSiN等を用いることができる。特に、TaとTaNが望ましく、その中でもTaとTaNの積層膜がより望ましい。そして、全面に、膜厚800nmのCu膜からなる金属膜18を電解メッキ法で堆積させて、溝部16を埋め込む。そして、ウェハエッジ部分の金属膜18を除去する(図示せず)。ただし、除去幅を低誘電率膜の除去幅より2mm少なくする。その後、アニール処理を250℃で30分間行う。
最後に、第2のCVD絶縁膜15上の金属膜18及びバリアメタル膜17をCMPで除去する。ここで、CMP装置として、オービタル方式を採用しているノベラスシステムズ社のMomentum300を用いる。また、CMP荷重は1.5psi、オービタル回転数は600rpm、ヘッド回転数は24rpm、スラリ供給速度は300cc/分、研磨パッドは発泡ポリウレタン製の単層パッド(ロデール社のICl000)とする。そして、CMPスラリとして、Cu用に砥粒フリースラリ(日立化成工業製のHS−C430−TU)、TaN用に砥粒スラリ(日立化成工業製のHS−T605)を用いる。また、この研磨の際に第2のCVD絶縁膜15の一部又は全てがCMPで除去されても良い。以上の工程により図2に示す半導体装置が製造される。
次に、CMPによる低誘電率膜の剥離実験について説明する。図3は、CMPによる研磨時間とウェハ面内での低誘電率膜の剥離率の測定結果を示す図である。500nmの低誘電率膜を1回で形成し、ベーク及びキュアも1回だけ行う従来の半導体装置(図11に対応)と、500nmの低誘電率膜を250nmずつ2回に分けて形成し、それぞれにベーク及びキュアを行う本実施の形態1に係る半導体装置(図2に対応)について測定している。双方とも研磨時間とともに剥離面積が増加するが、実施の形態1に係る半導体装置では、従来の半導体装置に比べて剥離耐性の大幅な改善が見られる。
また、従来の半導体装置を上述のCMP条件で3分間CMPで研磨したところ、ウェハ内の多数の部分で低誘電率膜の剥離が見られた。そこで剥離の界面を透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope: TEM)で分析すると、キャップ絶縁膜と低誘電率膜との界面から低誘電率膜側に10nm〜30nmだけ離れた部分で構造的破壊、すなわち凝集剥離が発生していた。これは、低誘電率膜中の空孔(ポア)がキャップ絶縁膜との界面付近に移動するためである。
一方、本実施の形態1に係る半導体装置を同様に3分間CMPで研磨したが、剥離は全く見られなかった。このように、同一の薬品から塗布・成膜される低誘電率膜であっても、低誘電率膜を2回以上に分割して積層塗布し、かつベークとキュアも分割して行うことで、ポーラス低誘電率膜中の空孔がキャップ絶縁膜との界面付近に移動するのを防止することができ、剥離耐性を向上することができる。
ここで、基板上に塗布した低誘電率膜をフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR (Fourier Transform Infrared) Spectroscopy)で測定したスペクトルを図4に示す。図4から、塗布後では水分のピークがあるが、250℃又は450℃で熱処理した後には水分のピークが無いことが分かる。また、熱処理温度に対する低誘電率膜の水分のピーク(3300cm−1)の強度の測定結果を図5に示す。ただし、塗布直後の室温で測定した強度を100としている。図5から、熱処理温度を100℃以上にすると低誘電率膜から効率的に水分を蒸発できることが分かる。また、低誘電率膜の耐熱性から、熱処理温度は500℃以下にする必要がある。従って、第1の熱処理及び第2の熱処理において、熱処理温度を100℃以上500℃以下とすることが好ましい。また、この場合、熱処理時間を1分間以上3時間以下とすることが好ましい。
また、熱処理温度に対する低誘電率膜の弾性率(Modulus)の測定結果を図6に示す。図6から、熱処理温度を300℃以上にすると低誘電率膜の弾性率を向上させ、接着性を改善できることが分かる。従って、第1の熱処理及び第2の熱処理において、熱処理温度を300℃以上500℃以下とすることが好ましい。また、この場合、熱処理時間を1分間以上3時間以下とすることが好ましい。
また、熱処理温度に対する低誘電率膜の比誘電率の測定結果を図7に示す。図7から、熱処理温度を350℃以上にすると比誘電率を低減できることが分かる。従って、第1の熱処理及び第2の熱処理において、熱処理温度を350℃以上500℃以下とすることが好ましい。また、この場合、熱処理時間を3分間以上3時間以下とすることが好ましい。
以上、低誘電率膜を2回に分割して塗布する場合について説明した。しかし、これに限らず、低誘電率膜を2回以上に分割して塗布し、各塗布の直後に熱処理を行ってもよい。これにより、CMPのスループットを下げず、低誘電率膜の比誘電率kを増加することなく、CMPによるCVD絶縁膜と低誘電率膜の界面での剥離を防ぐことができる。ただし、半導体装置の製造のスループットをあまり下げないようにするため、低誘電率膜を2〜3回に分割して塗布するのが好ましい。
また、実施の形態1は、配線層絶縁膜を形成する場合に限らず、ビア層絶縁膜を形成する場合に適用することができる。即ち、実施の形態1は、ビア層絶縁膜と配線層絶縁膜の何れか一方を形成する場合に適用することができる。
本発明を用いて製造したデュアルダマシン構造を図8に示す。半導体基板11に形成された下層配線20に、バリアメタル膜21を介してビア22と上層配線23が接続されている。そして、ビア22に対するビア層絶縁膜として、CVD絶縁膜24、低誘電率膜25,26、CVD絶縁膜27が形成されている。また、上層配線23に対する配線層絶縁膜として、低誘電率膜28,29、CVD絶縁膜30が形成されている。このように、ビア層絶縁膜を形成する場合と配線層絶縁膜を形成する場合のそれぞれにおいて、低誘電率膜を2回以上に分割して塗布し、各塗布の直後に熱処理を行う。即ち、ビア層絶縁膜の形成と配線層絶縁膜の形成のそれぞれについて本発明を適用することができる。なお、ビア層絶縁膜を形成する場合には本発明を適用せず、配線層間絶縁を形成する場合のみ本発明を適用してもよい。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法について図9を参照しながら説明する。図2と同様の構成要素には同じ番号を付す。
まず、直径300mmのシリコンウェハからなる半導体基板11上に、下地絶縁膜として、膜厚50nmのSiC膜からなる第1のCVD絶縁膜12をCVD法により形成する。ここで、第1のCVD絶縁膜12として、SiO膜、SiCN膜,SiCO膜,SiN膜等を用いることもできる。また、第1のCVD絶縁膜12の膜厚は30nm〜100nmが望ましい。特に、30nm〜70nmとするのが実効的な比誘電率を低減する上で望ましい。なお、半導体基板11には不純物ドープ層が形成されていてもよい。
次に、第1のCVD絶縁膜12の上に膜厚250nm、密度0.7g/cmのMSQからなる第1の低誘電率膜31をスピン塗布法で塗布する。ここで、第1の低誘電率膜31の膜厚は100nm〜500nmとすることが望ましい。また、スピナーの回転数を900rpmとする。そして、塗布直後にウェハ外周にN−メチル−2−ピロリジノンを滴下してウェハエッジ部分の第1の低誘電率膜31をウェハエッジから5mmの幅で除去する(図示せず)。次に、ウェハをホットプレートに載せ、第1の熱処理として、窒素雰囲気中150℃で75秒間ベークを行い、さらに250℃で75秒間ベークを行った後、ホットプレート上で窒素雰囲気中450℃の温度で10分間のキュアを行う。
次に、第1の低誘電率膜31の上に、膜厚50nm、密度1.7g/cmのMSQからなる第2の低誘電率膜32を同様にスピン塗布法で塗布する。この第2の低誘電率膜32も第1の低誘電率膜31と同様にして、ウェハエッジから5mmの幅で除去する(図示せず)。そして、この直後に、第2の熱処理として、同様にベーク及びキュアを行う。ここで、第1の低誘電率膜31の組成比と第2の低誘電率膜32の組成比はほぼ同じで、シリコン20%〜40%、酸素40%〜60%、炭素10%〜30%である。そして、第2の低誘電率膜32の厚さは1nm〜200nmとするのが望ましい。1nmより薄いと剥離防止の効果が低くなり、200nmを超えると実効的な比誘電率が高くなるからである。ただし、第2の低誘電率膜32の厚さは1nm〜50nmであることが更に望ましく、1nm〜20nmであることが最も望ましい。また、第2の低誘電率膜32の厚さは第1の低誘電率膜31の厚さよりも薄いことが望ましい。第2の低誘電率膜32の厚さが第1の低誘電率膜31の厚さよりも厚いと実効的な比誘電率が増加するからである。
なお、第1の低誘電率膜31及び第2の低誘電率膜32として、HSQ、CVDにより形成したSiOC又は塗布により形成したポリマーを用いてもよい。
次に、CVD装置内でヘリウムプラズマ照射を行って、第2の低誘電率膜32の表面を改質する。これは第2の低誘電率膜32とその上に堆積させる膜との接着性を改善するためである。ここで、ガス流量を1000sccm、ガス圧力を1000Pa、高周波パワーを500W、低周波パワーを400W、温度を400℃、時間を15秒とする。また、プラズマガスとして、Heガス以外に、NH,NO,H,O,SiH,Ar,N等を用いることができる。ただし、ヘリウムプラズマは低誘電率膜へのダメージが少ないために特に有効である。また、これらのガスを混合したものを用いても良い。例えば、Heガスを他のガスと混合して用いると効果的である。
次に、第2の低誘電率膜32上に、キャップ絶縁膜として、膜厚50nmの第2のCVD絶縁膜15をCVD法で堆積させる。ここで、第2のCVD絶縁膜15として、SiO膜,SiC膜,SiCN膜,SiCO膜,SiN膜のいずれか、又はこれらの積層膜を用いることができる。また、第2のCVD絶縁膜15の膜厚は30nm〜200nmが望ましい。特に、40nm〜120nmとするのが実効的な比誘電率を低減する上で望ましい。
次に、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、第2のCVD絶縁膜15、第2の低誘電率膜32及び第1の低誘電率膜31をパターニングして、ダマシン配線を形成するための溝部を形成する。そして、スパッタリング装置内で、膜厚10nmのTaN膜、膜厚15nmのTa膜、膜厚75nmのシードCu膜からなるバリアメタル膜17を堆積する。このバリアメタル膜17としてTa,TaN,TiN,Ti,WN,WSiN等を用いることができる。特に、TaとTaNが望ましく、その中でもTaとTaNの積層膜がより望ましい。そして、全面に、膜厚500nmのCu膜からなる金属膜18を電解メッキ法で堆積させて、溝部を埋め込む。その後、アニール処理を250℃で30分間行う。そして、ウェハエッジ部分の金属膜18を除去する(図示せず)。ただし、除去幅を低誘電率膜の除去幅より2mm少なくする。
最後に、第2のCVD絶縁膜15上の金属膜18及びバリアメタル膜17をCMPで除去する。ここで、CMP装置として、オービタル方式を採用しているノベラスシステムズ社のMomentum300を用いる。また、CMP荷重は1.5psi、オービタル回転数は600rpm、ヘッド回転数は24rpm、スラリ供給速度は300cc/分、研磨パッドは発泡ポリウレタン製の単層パッド(ロデール社のICl000)とする。そして、CMPスラリとして、Cu用に砥粒フリースラリ(日立化成工業製のHS−C430−TU)、TaN用に砥粒スラリ(日立化成工業製のHS−T605)を用いる。また、この研磨の際に第2のCVD絶縁膜15の一部又は全てがCMPで除去されても良い。以上の工程により図9に示す半導体装置が形成される。
次に、CMPによる低誘電率膜の剥離実験について説明する。まず、第2の低誘電率膜32を有していない従来の半導体装置(図11に対応)を上記のCMP条件で3分間CMPで研磨したところ、ウェハ面積の半分で低誘電率膜の剥離が見られた。そこで剥離の界面を透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope: TEM)で分析すると、キャップ絶縁膜と低誘電率膜との界面から低誘電率膜側に10nm〜30nmだけ離れた部分で構造的破壊、すなわち凝集剥離が発生していた。
一方、第2の低誘電率膜32を有する本実施の形態に係る半導体装置(図9に対応)を同様に3分間CMPで研磨したが、剥離は全く見られなかった。これは、第2のCVD絶縁膜15と第1の低誘電率膜31の間に、第1の低誘電率膜31よりも機械的強度が強い第2の低誘電率膜32を設けたことで、剥離が発生し易い部分の剥離耐性が向上したためである。
このように剥離耐性を向上し、かつ低誘電率膜としての性能も確保するためには、第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも弾性率が1.2倍〜40倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の弾性率は0.3GPa〜15GPa、第2の低誘電率膜32の弾性率は3GPa〜30GPaであることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として弾性率が2GPaのものを用い、第2の低誘電率膜32として弾性率が6GPaのものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
また、第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも硬度が1.05倍〜1.5倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の硬度は0.05GPa〜1.5GPa、第2の低誘電率膜32の硬度は0.3GPa〜3GPaであることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として硬度が0.2GPaのものを用い、第2の低誘電率膜32として硬度が0.6GPaのものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
また、第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも密度が1.1倍〜5倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の密度は0.4g/cm〜1.3g/cm、第2の低誘電率膜32の密度は0.9g/cm〜2.0g/cmであることが望ましい。
また、第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも空孔率が低いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の空孔率は10%〜70%、第2の低誘電率膜32の空孔率は0%〜40%であることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として空孔率が55%のものを用い、第2の低誘電率膜32として空孔率が26%のものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
また、第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも比誘電率が1.1倍〜3倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の比誘電率は1.3〜3.0、第2の低誘電率膜32の比誘電率は2.5〜3.5であることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として比誘電率が1.8のものを用い、第2の低誘電率膜32として比誘電率が2.6のものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
また、第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも屈折率が1.05倍〜1.5倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の屈折率は1.1〜1.35、第2の低誘電率膜32の屈折率は1.25〜2.0であることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として屈折率が1.19のものを用い、第2の低誘電率膜32として屈折率が1.29のものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
以上説明したように、本実施の形態2に係る半導体装置の製造方法は、第1の低誘電率膜31と第2のCVD絶縁膜の間に、第1の低誘電率膜31よりも機械的強度が強い第2の低誘電率膜32を形成する。これにより、CMPのスループットを下げず、低誘電率膜の比誘電率kを増加することなく、CMP工程における低誘電率膜の剥離を防ぐことができる。
また、実施の形態2は、配線層絶縁膜を形成する場合に限らず、ビア層絶縁膜を形成する場合に適用することができる。即ち、実施の形態2は、ビア層絶縁膜と配線層絶縁膜の何れか一方を形成する場合に適用することができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る半導体装置の製造方法について図10を参照しながら説明する。図9と同様の構成要素には同じ番号を付す。この第3の実施の形態は、第2の実施の形態と比べて、第1のCVD絶縁膜12と第1の低誘電率膜31の間に、第1の低誘電率膜31よりも機械的強度が強い第3の低誘電率膜33を更に形成する点で相違する。
まず、直径300mmのシリコンウェハからなる半導体基板11上に、下地絶縁膜として、膜厚50nmのSiC膜からなる第1のCVD絶縁膜12をCVD法により形成する。ここで、第1のCVD絶縁膜12として、SiO膜、SiCN膜,SiCO膜,SiN膜等を用いることもできる。また、第1のCVD絶縁膜12の膜厚は30nm〜100nmが望ましい。特に、30nm〜70nmとするのが実効的な比誘電率を低減する上で望ましい。なお、半導体基板11には不純物ドープ層が形成されていてもよい。
次に、CVD絶縁膜12の上に膜厚50nm、密度1.1g/cmのMSQからなる第3の低誘電率膜33を同様にスピン塗布法で塗布する。また、スピナーの回転数を900rpmとする。そして、塗布直後にウェハ外周にN−メチル−2−ピロリジノンを滴下してウェハエッジ部分の第3の低誘電率膜33をウェハエッジから5mmの幅で除去する(図示せず)。次に、ウェハをホットプレートに載せ、第1の熱処理として、窒素雰囲気中150℃で75秒間ベークを行い、さらに250℃で75秒間ベークを行った後、ホットプレート上で窒素雰囲気中450℃の温度で10分間のキュアを行う。
そして、この上に膜厚250nm、密度0.7g/cmのMSQからなる第1の低誘電率膜31をスピン塗布法で塗布する。この第1の低誘電率膜31も第3の低誘電率膜33と同様にして、ウェハエッジから5mmの幅で除去する(図示せず)。そして、この直後に、第2の熱処理として、第1の熱処理と同様のベーク及びキュアを行う。ここで、第1の低誘電率膜31の膜厚は100nm〜500nmとすることが望ましい。さらに、この上に、膜厚50nm、密度1.7g/cmのMSQからなる第2の低誘電率膜32を同様にスピン塗布法で塗布する。この第2の低誘電率膜32も第3の低誘電率膜33と同様にして、ウェハエッジから5mmの幅で除去する(図示せず)。そして、この直後に、第3の熱処理として、第1,第2の熱処理と同様のベーク及びキュアを行う。
ここで、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32の厚さはそれぞれ1nm〜200nmとするのが望ましい。1nmより薄いと剥離防止の効果が低くなり、200nmを超えると実効的な比誘電率が高くなるからである。ただし、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32の厚さはそれぞれ1nm〜50nmであることが更に望ましく、1nm〜20nmであることが最も望ましい。また、第3の低誘電率膜33、第1の低誘電率膜31及び第2の低誘電率膜32の組成比はほぼ同じで、Siが20%〜40%、0が40%〜60%、Cが10%〜30%である。
なお、第3の低誘電率膜33、第1の低誘電率膜31及び第2の低誘電率膜32として、HSQ、CVDにより形成したSiOC又は塗布により形成したポリマーを用いてもよい。
次に、CVD装置内でヘリウムプラズマ照射を行って、第2の低誘電率膜32の表面を改質する。これは第2の低誘電率膜32とその上に堆積させる膜との接着性を改善するためである。ここで、ガス流量を1000sccm、ガス圧力を1000Pa、高周波パワーを500W、低周波パワーを400W、温度を400℃、時間を15秒とする。また、プラズマガスとして、Heガス以外に、NH,NO,H,O,SiH,Ar,N等を用いることができる。ただし、ヘリウムプラズマは低誘電率膜へのダメージが少ないために特に有効である。また、これらのガスを混合したものを用いても良い。例えば、Heガスを他のガスと混合して用いると効果的である。
次に、第2の低誘電率膜32上に、キャップ絶縁膜として、膜厚50nmの第2のCVD絶縁膜15をCVD法で堆積させる。ここで、第2のCVD絶縁膜15として、SiO膜,SiC膜,SiCN膜,SiCO膜,SiN膜のいずれか、又はこれらの積層膜を用いることができる。また、第2のCVD絶縁膜15の膜厚は30nm〜200nmが望ましい。特に、40nm〜120nmとするのが実効的な比誘電率を低減する上で望ましい。
次に、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、第2のCVD絶縁膜15、第2の低誘電率膜32、第1の低誘電率膜31及び第3の低誘電率膜33をパターニングして、ダマシン配線を形成するための溝部を形成する。そして、スパッタリング装置内で、膜厚10nmのTaN膜、膜厚15nmのTa膜、膜厚75nmのシードCu膜からなるバリアメタル膜17を堆積する。このバリアメタル膜17としてTa,TaN,TiN,Ti,WN,WSiN等を用いることができる。特に、TaとTaNが望ましく、その中でもTaとTaNの積層膜がより望ましい。そして、全面に、膜厚500nmのCu膜からなる金属膜18を電解メッキ法で堆積させて、溝部を埋め込む。そして、ウェハエッジ部分の金属膜18を除去する(図示せず)。ただし、除去幅を低誘電率膜の除去幅より2mm少なくする。その後、アニール処理を250℃で30分間行う。
最後に、第2のCVD絶縁膜15上の金属膜18及びバリアメタル膜17をCMPで除去する。ここで、CMP装置として、オービタル方式を採用しているノベラスシステムズ社のMomentum300を用いる。また、CMP荷重は1.5psi、オービタル回転数は600rpm、ヘッド回転数は24rpm、スラリ供給速度は300cc/分、研磨パッドは発泡ポリウレタン製の単層パッド(ロデール社のICl000)とする。そして、CMPスラリとして、Cu用に砥粒フリースラリ(日立化成工業製のHS−C430−TU)、TaN用に砥粒スラリ(日立化成工業製のHS−T605)を用いる。また、この研磨の際に第2のCVD絶縁膜15の一部又は全てがCMPで除去されても良い。以上の工程により図10に示す半導体装置が形成される。
次に、本実施の形態に係る半導体装置(図10に対応)について、実施の形態2と同様に低誘電率膜の剥離実験を行った。まず、3分間CMPで研磨したところ、実施の形態2に係る半導体装置と同様に、剥離は全く見られなかった。
次に、10分間CMPで研磨したところ、実施の形態2に係る半導体装置では、ウェハエッジでわずかな剥離が見られた。そこで、剥離の界面をTEMで分析すると、第1のCVD絶縁膜12と第1の低誘電率膜31との界面から第1の低誘電率膜31側へ10nm〜30nmだけ離れた部分で凝集剥離が発生していた。一方、実施の形態3に係る半導体装置では低誘電率膜の剥離は全く見られなかった。これは、第1のCVD絶縁膜12と第1の低誘電率膜31の間に機械的強度が高い第3の低誘電率膜33を設けたことで、剥離が発生し易い部分の剥離耐性が更に向上したためである。
このように剥離耐性を向上し、かつ低誘電率膜としての性能も確保するためには、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも弾性率が1.2倍〜40倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の弾性率は0.3GPa〜15GPa、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32の弾性率は3GPa〜30GPaであることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として弾性率が2GPaのものを用い、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として弾性率が6GPaのものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
また、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも硬度が1.05倍〜1.5倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の硬度は0.05GPa〜1.5GPa、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32の硬度は0.3GPa〜3GPaであることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として硬度が0.2GPaのものを用い、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として硬度が0.6GPaのものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
また、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも密度が1.1倍〜5倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の密度は0.4g/cm〜1.3g/cm、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32の密度は0.9g/cm〜2.0g/cmであることが望ましい。
また、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも空孔率が低いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の空孔率は10%〜70%、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32の空孔率は0%〜40%であることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として空孔率が55%のものを用い、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として空孔率が26%のものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
また、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも比誘電率が1.1倍〜3倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の比誘電率は1.3〜3.0、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32の比誘電率は2.5〜3.5であることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として比誘電率が1.8のものを用い、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として比誘電率が2.6のものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
また、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも屈折率が1.05倍〜1.5倍高いものを用いることが望ましい。そして、第1の低誘電率膜31の屈折率は1.1〜1.35、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32の屈折率は1.25〜2.0であることが望ましい。ここで、第1の低誘電率膜31として屈折率が1.19のものを用い、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として屈折率が1.29のものを用いた場合について同様の剥離実験を行ったところ、前述の実験結果と同様の良好な剥離耐性を示す結果が得られた。
以上説明したように、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、第1の低誘電率膜31と第1のCVD絶縁膜の間に第3の低誘電率膜33を形成し、第1の低誘電率膜31と第2のCVD絶縁膜の間に第2の低誘電率膜32を形成する。そして、第3の低誘電率膜33及び第2の低誘電率膜32として、第1の低誘電率膜31よりも機械的強度が強いものを用いる。これにより、実施の形態2よりも更に確実に、CMP工程における低誘電率膜の剥離を防ぐことができる。
また、実施の形態3は、配線層絶縁膜を形成する場合に限らず、ビア層絶縁膜を形成する場合に適用することができる。即ち、実施の形態3は、ビア層絶縁膜と配線層絶縁膜の何れか一方を形成する場合に適用することができる。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置を示す断面図である。 CMPによる研磨時間とウェハ面内での低誘電率膜の剥離率の測定結果を示す図である。 低誘電率膜をフーリエ変換赤外分光光度計で測定したスペクトルを示す図である。 熱処理温度に対する低誘電率膜の水分のピークの強度の測定結果を示す図である。 熱処理温度に対する低誘電率膜の弾性率の測定結果を示す図である。 熱処理温度に対する低誘電率膜の誘電率の測定結果を示す図である。 本発明を用いて製造したデュアルダマシン構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体装置を示す断面図である。 従来の半導体装置を示す断面図である。
符号の説明
11 半導体基板
12 第1のCVD絶縁膜
13 第1の低誘電率膜
14 第2の低誘電率膜
15 第2のCVD絶縁膜
16 溝部
18 金属膜
31 第1の低誘電率膜
32 第2の低誘電率膜
33 第3の低誘電率膜

Claims (19)

  1. 半導体基板上に第1のCVD絶縁膜を堆積する工程と、
    前記第1のCVD絶縁膜上に、ビア層絶縁膜と配線層絶縁膜の何れか一方を形成するために低誘電率膜を2回以上に分割して塗布し、各塗布の直後に熱処理を行う工程と、
    前記低誘電率膜上に第2のCVD絶縁膜を堆積する工程と、
    前記第2のCVD絶縁膜及び前記低誘電率膜に溝部を形成する工程と、
    全面に金属膜を堆積して前記溝部を埋め込む工程と、
    前記第2のCVD絶縁膜上の前記金属膜を化学的機械研磨で除去する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記熱処理において、熱処理温度を100℃以上500℃以下とすることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記低誘電率膜として、シルセスキオキサン樹脂を用いることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記低誘電率膜として、組成比がシリコン20%〜40%、酸素40%〜60%、炭素10%〜30%のものを用いることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記低誘電率膜を塗布した後にプラズマ処理を行う工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 半導体基板上に第1のCVD絶縁膜を堆積する工程と、
    この第1のCVD絶縁膜上に第1の低誘電率膜を塗布する工程と、
    この第1の低誘電率膜上に第2の低誘電率膜を塗布する工程と、
    この第2の低誘電率膜上に第2のCVD絶縁膜を堆積する工程と、
    前記第2のCVD絶縁膜、前記第2の低誘電率膜及び前記第1の低誘電率膜に溝部を形成する工程と、
    全面に金属膜を堆積して前記溝部を埋め込む工程と、
    前記第2のCVD絶縁膜上の前記金属膜を化学的機械研磨で除去する工程とを有し、
    前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも機械的強度が強いものを用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも弾性率が1.2倍〜40倍高いものを用いることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも硬度が1.05倍〜1.5倍高いものを用いることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも密度が1.1倍〜5倍高いものを用いることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも空孔率が低く、かつ前記第2の低誘電率膜の空孔率が0%から40%、前記第1の低誘電率膜の空孔率が10%から70%であるものを用いることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも比誘電率が1.1倍〜3倍高いものを用いることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記第2の低誘電率膜を塗布した後にプラズマ処理を行う工程を更に有することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 半導体基板上に第1のCVD絶縁膜を堆積する工程と、
    この第1のCVD絶縁膜上に第3の低誘電率膜を塗布する工程と、
    この第3の低誘電率膜上に第1の低誘電率膜を塗布する工程と、
    この第1の低誘電率膜上に第2の低誘電率膜を塗布する工程と、
    この第2の低誘電率膜上に第2のCVD絶縁膜を堆積する工程と、
    前記第2のCVD絶縁膜、前記第2の低誘電率膜、前記第1の低誘電率膜及び前記第3の低誘電率膜に溝部を形成する工程と、
    全面に金属膜を堆積して前記溝部を埋め込む工程と、
    前記第2のCVD絶縁膜上の前記金属膜を化学的機械研磨で除去する工程とを有し、
    前記第3の低誘電率膜及び前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも機械的強度が強いものを用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 前記第3の低誘電率膜及び前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも弾性率が1.2倍〜40倍高いものを用いることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記第3の低誘電率膜及び前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも硬度が1.05倍〜1.5倍高いものを用いることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記第3の低誘電率膜及び前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも密度が1.1倍〜5倍高いものを用いることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  17. 前記第3の低誘電率膜及び前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも空孔率が低く、かつ前記第3の低誘電率膜及び前記第2の低誘電率膜の空孔率が0%から40%、前記第1の低誘電率膜の空孔率が10%から70%であるものを用いることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記第3の低誘電率膜及び前記第2の低誘電率膜として、前記第1の低誘電率膜よりも比誘電率が1.1倍〜3倍高いものを用いることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  19. 前記第2の低誘電率膜を塗布した後にプラズマ処理を行う工程を更に有することを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
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